JPH06203615A - 光ファイバーシャンデリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源装置と装飾部とを別々に設置することの
出来るシャンデリア装置で、装飾部に光ファイバを利用
したシャンデリア装置を提供する。 【構成】 光源装置と、一端面が該光源装置の光源に接
合され他端面が室内に向けて設置された光伝達用の細管
から成る多数本の光ファイバと、各々の光ファイバの他
端付近に光反射筒体を装着した構成の光ファイバーシャ
ンデリで、光ファイバは、他端の付近に一定の間隔を置
いて漏光用の切削部が設けられていると共に、他端面を
表面磨耗加工して光が拡散して周囲に照度を与える構成
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光ファイバを利用したシ
ャンデリアに関し、特に、光ファイバの放光端部に光反
射筒体を装着して光ファイバから出る直線的な光線を周
囲に広角度に拡散さてシャンデリアとして利用する光フ
ァイバーシャンデリアに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】光ファイバを利用した採光・装飾装置は
数々存在するが、光ファイバをシャンデリアとして利用
した技術は従来は殆ど存在しなかった。光がファイバー
グラスの中を管の折曲に沿って進むことを利用して各種
の装飾・採光装置が作られている。光ファイバを利用し
た室内装置品として装飾用の光源置物が存在するが、そ
れ自体が照明器具として発光するものではなく、光源か
らの光を単に光ファイバの端面に移送しているに過ぎな
い。

【０００３】一方、シャンデリアは豪華さを競って重量
も重くなり、懸架部もその強度を保つ事に重点が払われ
てきている。また、建築技術が発達した影響で柱と柱の
距離も広くなり、天井も高くなって懸架巾も長くなっ
た。また、一つの照明器具の受け持つ照明範囲も長く且
つ広くなった為、照明器具そのものも大きなものが必要
とされるようになって来た。天井に埋め込む形式の照明
器具の場合は、照明器具の大きさは問題とならないが、
シャンデリアの場合は、光源部分と装飾部分を含めた全
体の総重量が問題となる。また、豪華なシャンデリアの
場合、保守点検や、照明管の交換等々が必要とされる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】大きな光源装置を備え
たシャンデリアの場合、電気装置の点検・保守ならびに
電光管の交換は定期的に行う必要がある。また、総重量
の重い機器の場合は安全対策とその安全装置等の点検も
行う必要がある。大きなシャンデリアを豪華ホールの天
井から懸架した場合、保守の為にシャンデリアを移動さ
せたり、懸架したままの状態で点検・保守を行うとする
と、作業性が悪く、また危険もあった。更に、光源とな
る電光管を定期的に交換する必要があり、その為には、
その都度シャンデリアまで到達して作業をするか、シャ
ンデリアを昇降移動させて作業する必要があり、大変な
作業量が必要とされた。また、別にシャンデリアの昇降
装置も必要とされた。

【０００５】そこで、本発明の目的は、光源装置を装飾
部とを別々に設置することの出来る光ファイバを利用し
た主に装飾部だけからなるシャンデリア装置を提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の、本発明の構成は、一つの光源装置と、一端面が該光
源装置の光源に接合され他端面が室内に向けて設置され
た光伝達用の細管から成る多数本の光ファイバと、各々
の光ファイバの他端付近に装飾を兼ねて装着される多数
の光反射筒体とから構成されている。光ファイバは、他
端の付近に一定の間隔を置いて漏光用の切削部が設けら
れていると共に、他端面を表面磨耗加工して光が拡散し
て周囲に照度を与える構成である。また、光ファイバの
他端に装着される光反射筒体は、内部に光ファイバを装
着する中空のガラス管と、表面磨耗加工を施した光ファ
イバの他端面からの放光を周囲に拡散させる球状ガラス
管とから成り、ガラス管の先端部に球状ガラス管を接合
装着するとともに、ガラス管の元部と先端部を光ファイ
バに係合させて装飾部を形成した構成である。

【０００７】

【作用】前記構成によれば、天井裏の適宜な場所に光源
装置を設置するとともに、天井からは装飾部だけを懸架
する。天井から懸架するシャンデリアの装飾部は、光フ
ァイバと光反射筒体とからなる比較的軽量の装飾部で構
成されており、光源装置を点灯することにより、光ファ
イバ内を一端面から入った光が、光ファイバの他端に向
かって移送され、先端部の近くに設けられた漏光用の切
削部と表面磨耗加工を施した他端面からの放光により、
シャンデリアの装飾部が懸架されている部屋内を光ファ
イバで照明する。

【０００８】

【実施例】本発明の一実施例である光ファイバーシャン
デリアの部分断面図を図１に、その全体図を図２と図３
に、光源装置を図４に示す。この実施例で使用する一本
の光ファイバの直径は約１．５mmであり、その長さはシ
ャンデリアの設置場所およびシャンデリアの形状によっ
て自由に変更可能である。また、この実施例の光反射筒
体の全体の長さは約 200mmであり、光ファイバの先端部
の人目に付く表面に装飾的に装着されている。本実施例
の光ファイバーシャンデリア１０は光源装置１、光ファ
イバ２、光反射筒体３、シャンデリアの装飾部４とから
成る。

【０００９】図４に示す光源装置１は、光源ランプ１１
とカラーフィルタ１２とファイバーコネクタ１３とから
成る。光源ランプ１１としてこの実施例では高性能小型
放電ランプを使用しているがハロゲンランプ等々の照明
用のランプ等を使用することも可能であり光源として利
用できるものであればその種類は問わない。電源を入れ
てランプを付けることにより、点灯された光は、反射笠
によって集中され、カラーフィルタ１２で色彩を調節さ
れた後にコネクタ１３を通って多数本の光ファイバの集
合であるファイバ束２１に導入される。複数本の光ファ
イバ２に導入された光りは、管の中を進行し、結果的に
複数本の細い光りに分光される。この実施例では光源装
置は一つのシャンデリアに一台としているが、全てのシ
ャンデリアを一つの光源装置で操作することも、また一
つのシャンデリアを複数の別個の種類の光源に接続する
ことも可能である。

【００１０】光ファイバ２はその一端面が図４で示す光
源装置１のファイバーコネクタ１３にファイバ束２１と
して接合されており、光源ランプ１１からの光線が光フ
ァイバの端面に直角に入光するように装着されている。
光ファイバは光伝達用の細管である。また、光ファイバ
２の他方の端部は図１で示すようなシャンデリアの装飾
部を構成するものであり、光ファイバの他端面２２は室
内に放光するようにシャンデリアの先端に垂直方向に垂
下されている。通常光ファイバは垂下された端面方向に
だけ光線を出し、垂直方向と直交する水平方向には放光
しない性質がある。

【００１１】しかしながら本発明に係る光ファイバは室
内照明用であり、光ファイバから光線が四方八方の周囲
に四散するように光ファイバの他端の付近に一定の間隔
を置いて光りを拡散させる複数の漏光用の切削部２３が
設けられている。この実施例では切削部２３は、他端か
ら約２００mmの範囲内に約３０mmの間隔で６箇所が切欠
されており、各切削部において直進する光を切欠面に沿
って強制的に外部に漏光させる構造である。切削部２３
はＶ字型の溝であっても、切り込みであっても良く、ま
た、切欠の範囲も、一部であっても、光ファイバの周囲
を取り囲む切り込みであってもよい。

【００１２】他端面２２には表面磨耗加工が施されてあ
り、光源装置より直進して来た光りが他端の出口の端面
付近で３６０度の方向に四散するように構成されてい
る。他端面の加工方法は研磨に限定されるものではな
く、他端面の直線的な光りが乱反射する程度の切削等の
加工が施されれば充分である。

【００１３】光反射筒体３は、内部が中空のガラス筒体
３１であり、その先端に球状ガラス体３２が係合部３３
を介して装着されている。光反射筒体３の全体は、光フ
ァイバの錘りの役割をしており、接合部３４と係合部３
３とで光ファイバと接合している。この実施例の光反射
筒体は全長が２１０mmであり、各光ファイバの先端に装
着されて光ファイバを垂直方向に垂下する錘となってい
る。

【００１４】図３は実施例のシャンデリアを底面から見
た図である。一つ一つの丸が一本の光ファイバである。
図２は図３の部分断面図である。この実施例は、全体と
して下窄まりの円筒形であり、その４分の一が図面に表
示されている。多数本の光ファイバ２はそれぞれ長さの
異なる光ファイバであり、図２で示す通り、長い部分が
中央になり、周縁に向かって徐々に円筒形に配置された
光ファイバの長さが短くなっていく構成である。各光フ
ァイバ２にはそれぞれ約２１０mmの光反射筒体３が装備
されていて約２００mmの輝部が設けられている。各段の
段差は約１１０mmであり、外側からは光反射筒体だけが
輝いて見える構造である。

【００１５】光源から光ファイバ２の束２１に導入され
た光線は、複数の光ファイバの中を移送されて光反射筒
体が被覆されている他端部に到達し、複数箇所に設けら
れた切溝部２３で光線を脇方向に発光さる。この実施例
では６箇所の輝部が形成される。さらに直進した光線は
他端面２２で研磨加工により乱反射する。光反射筒体３
は６箇所の漏光を四方に拡散放光し、さらに、他端面か
ら放光された光りは、光反射筒体の先端に申せられた球
状ガラス管で輝度を増して周囲に放光される。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上述べたような構成であるの
で，光源装置を装飾部とを別々に設置できるので光源装
置を懸架する必要がないのでシャンデリア自体の自重が
極めて軽くなる。また、光ファイバを利用しているので
全体として豪華な感じが出せる上に、比較的軽量であ
る。また、光電管が不要であるので、光電管が切れるよ
うなことがないので取替え作業が一切不要となる。ま
た、大掛かりなシャンデリアの昇降装置も不要となる。
従って、本件発明の光ファイバーシャンデリアは全体が
軽量な割りには豪華で幻想的な雰囲気を創造することが
できるものであり、従来の豪華なシャンデリアに比べて
付帯設備が軽微である点で極めて経済的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】光ファイバーシャンデリアの一実施例を示す部
分断面図である。

【図２】同じく光ファイバーシャンデリアの全体を示す
断面図である。

【図３】同じく光ファイバーシャンデリアの全体を示す
部分底面図である。

【図４】同じく光源装置を構成図である。

【符号の説明】

１ 光源装置ク本体 １１ 光源ランプ １２ カラーフィルタ １３ ファイバーコネクタ ２ 光ファイバ ２１ ファイバ束 ２２ 他端面 ２３ 切削部 ３ 光反射筒体 ３１ ガラス管 ３２ 球状ガラス体 ３３ 係合部 ３４ 接合部 ４ 装飾部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０２Ｂ 6/00 ３２６ 6920−2Ｋ 6/42 9317−2Ｋ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一つの光源装置と、一端面が該光源装置
   の光源に接合され他端面が室内に向けて設置された光伝
   達用の細管から成る多数本の光ファイバと、該多数本の
   光ファイバの他端付近に装着される装飾を兼ねた光反射
   筒体とからなることを特徴とする光ファイバーシャンデ
   リア
2. 【請求項２】 前記請求項１記載の光ファイバが、他端
   の付近に一定の間隔を置いて複数の漏光用の切削部を設
   けると共に、他端面を表面磨耗加工を施した構成である
   ことを特徴とする請求項１項記載の光ファイバーシャン
   デリア
3. 【請求項３】 前記請求項１記載の光反射筒体が、内部
   に光ファイバを装着する中空のガラス管と、表面磨耗加
   工を施した光ファイバの他端面からの放光を周囲に拡散
   させる球状ガラス管とから成り、ガラス管の先端部に球
   状ガラス管を接合装着するとともに、ガラス管の元部と
   先端部を光ファイバに係合させた構成であることを特徴
   とする請求項１項記載の光ファイバーシャンデリア