JPH06200468A - 補強物品の製造方法 - Google Patents

補強物品の製造方法

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JPH06200468A
JPH06200468A JP36095692A JP36095692A JPH06200468A JP H06200468 A JPH06200468 A JP H06200468A JP 36095692 A JP36095692 A JP 36095692A JP 36095692 A JP36095692 A JP 36095692A JP H06200468 A JPH06200468 A JP H06200468A
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JP
Japan
Prior art keywords
woven fabric
thermoplastic resin
fabric
knitted fabric
fibers
Prior art date
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Pending
Application number
JP36095692A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Itoi
栄一 糸井
Toshiyuki Nishio
俊幸 西尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Priority to JP36095692A priority Critical patent/JPH06200468A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱可塑性樹脂繊維糸及びこれよりも融点が高
い補強用繊維糸から構成される織物,編物又は不織布
を,張力をかけた状態で熱処理することを特徴とする通
気性を有する補強物品の製造方法。 【効果】 本発明の製造方法によれば,空隙を有し,通
気性のある補強物品を容易に製造することができ,得ら
れた補強物品は長時間装着していても蒸れることのない
装具等として用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,通気性を有する補強物
品の製造方法に関するものであり,さらに詳しくは,外
科や整形外科及びリハビリテーションにおいて使用する
体幹装具,上肢装具や下肢装具等に,多孔質で通気性に
優れ,軽量な装具材料として好適に使用し得る補強物品
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,脳卒中,小児マヒ,外傷等に
より,中枢神経系の疾患あるいは末梢神経麻痺,筋骨格
の損傷等によって,多くの患者は自分の思うように体の
支持,運動を行えない場合があり,身体に変形を伴うこ
ともある。このような患者は,体重の支持,身体の変形
の矯正や運動の補助の目的で体幹装具,上肢装具,下肢
装具等の各種装具を使用している。これら装具用の素材
としては,古くから金属や皮革や布,あるいはそれらの
複合物が使用されてきたが,重くて外見が悪い,錆びた
り不潔になりやすい,加工に熟練が要求され手間がかか
る等の問題があった。近年になって,高分子技術の進歩
に伴って上記の欠点を解消する熱可塑性樹脂材料が多用
されてきている。熱可塑性樹脂材料には,軽量で外見が
よい,錆びることがない,汚れがつきにくくて清潔であ
る,ある程度の可撓性がある,加熱により形の調整があ
る程度可能である,さらに,製造に際しては,患者から
採型した石膏等の陽性モデルに正確に合致した形状が得
られる等の利点がある。熱可塑性樹脂を主要材料とする
装具の製造法としては,患者から採型した陽性モデルに
オーブン中で加熱軟化された熱可塑性樹脂シートをかぶ
せ,圧接成形や手絞りまたは減圧により,熱可塑性樹脂
シートと陽性モデルを密着させて成形する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,熱可塑
性樹脂シートで作製された装具は,通気性がなく,装着
部が発汗,体温で蒸れ,長期間の着用により皮膚障害を
起こすといった問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,このよう
な現状に鑑み鋭意検討した結果,熱可塑性樹脂繊維糸及
びこれよりも融点が高い補強用繊維糸から構成される織
物,編物,不織布を,張力をかけた状態で熱処理するこ
とにより,空隙を有する通気性のあるシート状物や装具
等の補強物品を得ることを見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち,本発明は,熱可塑性樹脂繊維糸
及びこれよりも融点が高い補強用繊維糸から構成される
織物,編物又は不織布を,張力をかけた状態で熱処理す
ることを特徴とする通気性を有する補強物品の製造方法
を要旨とするものである。
【0006】以下,本発明を詳細に説明する。本発明に
おける熱可塑性樹脂繊維糸とは,ポリカプロラクタム及
びコポリアミドのようなポリアミド,ポリエチレンテレ
フタレートやコポリエステルのようなポリエステル,ポ
リアクリロニトリル及びアクリロニトリルのコポリマ
ー,ビニル並びにビニリデンポリマーとコポリマー,ポ
リカルバネート,ポリウレタン,ポリエステルアミド,
ポリプロピレン及びポリエチレンのようなポリオレフィ
ンである。その中でも,ポリウレタンエラストマーやポ
リエステルエラストマーが加工性に優れ,上述の装具材
料としての特性を与えることから,本発明に好適に用い
られる。
【0007】本発明に用いられる補強用繊維糸とは,使
用される熱可塑性樹脂繊維糸の融点より高い融点をもっ
ていればよく,上述の熱可塑性樹脂繊維糸及びガラスフ
ァイバー,カーボンファイバー,例えば,ポリ(m−フ
ェニレンテレフタルアミド)のようなアラミドファイバ
ー,セラミックファイバー,例えば,鉄,ニッケル,ク
ロム,銅,アルミニウム,SUS(ステンレススチー
ル)等のメタルファイバー等である。
【0008】本発明における熱可塑性樹脂繊維糸と補強
用繊維糸の混合割合は,任意に選ぶことができる。熱可
塑性樹脂繊維糸の量は,全重量に対し30〜97wt%で
使用され,好ましくは50〜95wt%の範囲で使用され
る。
【0009】本発明における通気性を有する補強物品を
得るためには,熱可塑性樹脂繊維糸及びこれよりも融点
が高い補強用繊維糸から構成される織物,編物又は不織
布に張力をかけた状態で熱処理をする必要がある。すな
わち,張力をかけた状態とは例えば,織物,編物又は不
織布が方形の形状ならば,これを平面上に置き,シワの
ない状態で少なくとも対辺の二辺を,そして平面の全方
向に張力をかける場合は四辺を把持した状態から,織
物,編物又は不織布が破断する直前までの張力をかけた
状態までをいう。実用上0〜50kg,好ましくは0.0
1〜30kg,より好ましくは0.05〜10kgの範囲で
ある。
【0010】また,張力をかける方法としては例えば,
織物,編物又は不織布が方形であれば,その少なくとも
対辺の二辺を複数のクリップ等で把持することのでき
る,一軸あるいは二軸テンター,または同様なクリップ
を備えた方形の枠状の治具を利用する方法等が挙げられ
る。また,筒編物,あるいは方形の織物,編物,不織布
の対辺を縫い合わせる等で筒状に形成されたものであれ
ば,例えば直径を変化させることのできる円筒形の治具
あるいは枷状の治具を用いて,内側から張力をかける方
法等が利用できる。
【0011】本発明における通気性を有する補強物品を
得るための熱処理方法としては例えば,電気オーブン等
内で織物,編物又は不織布を治具に固定して所定の温度
で行う方法,加熱処理機能を持つ一軸連続テンターに連
続的に織物,編物又は不織布を供給する方法等が挙げら
れる。
【0012】熱処理温度は,熱可塑性樹脂繊維糸の融点
以上で,十分溶融する温度であればよい。例えば,熱可
塑性樹脂繊維糸としてポリウレタンを,補強用繊維糸と
してポリエステル糸を使用した場合,180〜230℃
である。230℃以上になると,ポリウレタンの分解が
はじまり,さらに高い温度になると,ポリエステルの融
点又はそれ以上となり,ポリエステルの補強効果がなく
なる。
【0013】熱処理時間は,熱可塑性樹脂繊維糸が十分
溶融する時間であればよい。通常1〜90分,好ましく
は5〜60分,より好ましくは10〜40分である。こ
の時間は,熱可塑性樹脂繊維糸の融点近くで,溶融する
のに十分な時間である。
【0014】本発明の通気性を有する補強物品を得るた
めに,熱可塑性樹脂繊維糸及びこれよりも融点が高い補
強用繊維糸より織物,編物,不織布を作成する。織物,
編物,不織布としては二次元的な平面状のものに限ら
ず,三次元的な厚みを持った形状のものでもよい。三次
元的織物とは例えば,二枚の織物の間に別の織物によっ
て独立空間を形成するものである。同様に三次元的編物
とは例えば,三層立体編によって形成されるものであ
る。三次元的不織布とは例えば,複数の不織布を厚み方
向に重ね,ニードルパンチ,エンボス加工等で処理する
ことによって形成されるものである。本発明の通気性を
有する補強物品は織物,編物,不織布の単独のものに限
らず,例えば編物と織物の複合物や,あるいは編物と織
物と不織布の三者の複合物であっても差し支えない。ま
た,本発明の通気性を有する補強物品を得るために上記
織物,編物,不織布を作成する際,熱可塑性樹脂繊維糸
及びこれよりも融点が高い補強用繊維糸を撚糸機により
撚りをかけた撚糸を使用することも可能である。この撚
糸の撚数は,特に限定はされないが,通常10〜100
0T/M,好ましくは30〜700T/M,より好まし
くは50〜500T/Mの範囲である。
【0015】上述のごとく,織物,編物,不織布に張力
をかけて空隙を設けたまま熱処理することにより,熱可
塑性樹脂繊維糸が溶融して,空隙を維持したまま補強用
繊維糸と補強用繊維糸が接着し,または補強用繊維糸が
包み込まれるので,通気性を有する補強物品が得られ
る。また,本発明の製造方法において,織物,編物,不
織布の密度又は目付,熱処理時の張力を変えることによ
り,得られる補強物品の空隙の状態を変えることがで
き,通気性を調節することができる。
【0016】
【実施例】以下,実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0017】実施例1 ポリウレタン樹脂(ペレセン2102 90AE ダウ
ケミカル日本(株))を紡糸して得られた熱可塑性ポリ
ウレタン繊維(252d/120f×5本)とポリエス
テル繊維(75d/36f×1本)(ユニチカ株式会社
製)を筒編し,内径約6cmの筒状の編地を作成した。
【0018】この筒編地を枷状治具にかぶせ,内径約
6.5cmに設定し張力をかけた。このとき経,緯方向に
0.2kgの張力がかかった。枷状治具にかぶせたまま,
この筒編地に送風式電気オーブンを使用して200℃,
15分の熱処理を行った。処理後枷状治具より取り外し
て,円筒を展開して弾性シートを得た。この弾性シート
は通気度370cm3 /cm2 /sec (JIS L 109
6通気性A法),見かけ密度518g/m3 であった。
【0019】実施例2 実施例1で作成した未熱処理の筒編地を使用し,小児下
肢足部の陽性石膏模型にかぶせ,経方向に0.1kg,緯
方向に0.5kgの張力をかけた状態で,送風式電気オー
ブンで200℃,90分の熱処理を行い,通気度400
cm3 /cm2 /sec (JIS L 1096通気性A法)
の短下肢装具用成形品を得た。
【0020】実施例3 ポリウレタン樹脂(ペレセン2102 90AE ダウ
ケミカル日本(株))を紡糸して得た熱可塑性ポリウレ
タン繊維(252d/120f×5本)とポリエステル
繊維(75d/36f×1本)(ユニチカ株式会社製)
を使用して撚糸を作り筒編地を作成した。(撚条件:2
00T/M ,S撚 ,9M/Min )この筒編地を枷状
治具にかぶせ,内径約4.5cmに設定して張力をかけ
た。このとき経,緯方向に0.3kgの張力がかかった。
枷状治具にかぶせたまま,この筒編地に送風式電気オー
ブンを使用して200℃,15分の熱処理を行った。処
理後枷状治具より取り外して,円筒を展開して弾性シー
トを得た。この弾性シートは通気度370cm3 /cm2
sec (JIS L 1096通気性A法),目付105
0g /m2であった。
【0021】実施例4 実施例3で作成した未熱処理の筒編地を使用し,小児用
下肢足部の陽性石膏模型にかぶせ,経方向に0.1kg,
緯方向に0.4kgの張力をかけた状態で送風式電気オー
ブンで200℃,30分の熱処理を行い通気度280cm
3 /cm2 /sec(JIS L 1096通気性A法)の
短下肢装具用成形品を得た。
【0022】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば,空隙を有
し,通気性のある補強物品を容易に製造することがで
き,得られた補強物品は長時間装着していても蒸れるこ
とのない装具等として用いることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂繊維糸及びこれよりも融点
    が高い補強用繊維糸から構成される織物,編物又は不織
    布を,張力をかけた状態で熱処理することを特徴とする
    通気性を有する補強物品の製造方法。
JP36095692A 1992-12-29 1992-12-29 補強物品の製造方法 Pending JPH06200468A (ja)

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JP36095692A JPH06200468A (ja) 1992-12-29 1992-12-29 補強物品の製造方法

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ID=18471609

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008036034A1 (en) * 2006-09-19 2008-03-27 Centri Ab Prosthetic product having composite material wall, and method for producing the prosthetic product
JP2012101078A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Innothera Topic Internatl (Sa) 脹脛の筋腱膜ポンプを強化する、圧迫/拘束用のカスタマイズされた装具
US9346943B2 (en) 2012-02-24 2016-05-24 Ems-Patent Ag Fiber structure, method for its manufacture and use as well as fiber-resin composite material

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