JPH06200005A - 芳香族ポリカーボネート共重合体 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート共重合体

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JPH06200005A
JPH06200005A JP29151393A JP29151393A JPH06200005A JP H06200005 A JPH06200005 A JP H06200005A JP 29151393 A JP29151393 A JP 29151393A JP 29151393 A JP29151393 A JP 29151393A JP H06200005 A JPH06200005 A JP H06200005A
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JP
Japan
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bisphenol
aromatic polycarbonate
bis
copolymer
hydroxyphenyl
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JP29151393A
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Toshimasa Tokuda
俊正 徳田
Masami Nishiguchi
雅己 西口
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Furukawa Electric Co Ltd
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に熱安定性、耐熱性、耐酸化性に優れ、良
好な透明性、成形性を有する芳香族ポリカーボネートを
提供する。 【構成】 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン15
〜99.5モル%と1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン85〜0.5モル%からな
る二価フェノールにカーボネート前駆物質を反応させて
得られる特定分子量の芳香族ポリカーボネート共重合
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な芳香族ポリカー
ボネート共重合体に関する。さらに詳しくは、特に耐加
水分解性、熱安定性、耐熱性、耐酸化性に優れ、良好な
透明性、成形性を有する新規な芳香族ポリカーボネート
共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、代表的な芳香族ポリカーボネート
として知られている2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン(以下ビスフェノールAと略称する)に
ホスゲンやジフェニルカーボネート等のカーボネート前
駆物質を反応させて得られるビスフェノールAからのポ
リカーボネートは透明性、耐熱性、機械的特性に優れ、
さらに寸法精度がよい等多くの優れた性質を有するがゆ
えにエンジニアリングプラスチックとして幅広く用いら
れている。しかしながら、近年軽薄短少化を反映してよ
り熱源に近い位置で用いられる場合が多く、光線透過率
等の光学特性に加えてさらに高い耐熱性、熱安定性、耐
酸化性が求められている。一方、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン(以下ビスフェノールAFと略称す
る)にカーボネート前駆物質を反応させると耐熱性の優
れた芳香族ポリカーボネートが得られることは公知であ
る(特公平3−12283号公報)。しかしながら、ビ
スフェノールAFからのポリカーボネートは、ビスフェ
ノールAからのポリカーボネートより耐加水分解性、熱
安定性に劣り、しかもそのガラス転移温度が160℃に
達せず、その耐熱性も十分に満足できるものではない。
また、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−
フェニルエタン(以下ビスフェノールAPと略称する)
にカーボネート前駆物質を反応させると耐熱性の優れた
芳香族ポリカーボネートが得られることも公知である
(特開昭60−8317号公報)。しかしながら、ビス
フェノールAPからのポリカーボネートもビスフェノー
ルAからのポリカーボネートより熱安定性に劣り、耐加
水分解性や熱安定性の優れた両者の共重合体については
全く知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
耐加水分解性、熱安定性、耐熱性、耐酸化性に優れ、良
好な透明性、成形性を有する芳香族ポリカーボネートを
提供することにある。本発明者は上記目的を達成せんと
して、ビスフェノールAPからのポリカーボネートの耐
加水分解性や熱安定性改善について鋭意研究を重ねた結
果、ビスフェノールAPに特定量のビスフェノールAF
を共重合した特定の分子量範囲の芳香族ポリカーボネー
ト共重合体が、特に優れた耐加水分解性、耐熱性、熱安
定性、耐酸化性を有し、しかも優れた色相、透明性、成
形性を有していることを見出した。本発明はこの知見に
基づき完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビスフェノー
ルAF15〜99.5モル%とビスフェノールAP85
〜0.5モル%からなる二価フェノールを主とする二価
フェノールにカーボネート前駆物質を反応させて得られ
る芳香族ポリカーボネート共重合体であり、その0.7
gを塩化メチレン100mlに溶解して20℃で測定し
た比粘度が0.160〜0.410である芳香族ポリカ
ーボネート共重合体に係るものである。本発明の芳香族
ポリカーボネート共重合体を製造するに使用するビスフ
ェノールAFは、ヘキサフルオロアセトンとフェノール
の反応により得られる。ビスフェノールAFの不純物の
量があまりに多くなると得られる共重合体の透明性や熱
安定性が低下するようになるので再結晶処理したものが
好ましく、特に再結晶処理を繰返して不純物の量を液体
クロマトグラフィーで0.02%以下に減少させた純度
99.98%以上のものが好ましい。また、ビスフェノ
ールAPはアセトフェノンとフェノールの反応により得
られる。ビスフェノールAPの不純物の量もあまりに多
くなると得られる共重合体の透明性や熱安定性が低下す
るようになるので再結晶処理したものが好ましく、特に
再結晶処理を繰返して不純物の量を液体クロマトグラフ
ィーで0.05%以下に減少させた純度99.95%以
上のものが好ましい。ビスフェノールAFとビスフェノ
ールAPの使用割合、すなわち共重合割合は前者が15
〜99.5モル%、後者が85〜0.5モル%であり、
特に前者が15〜95モル%、後者が85〜5モル%が
好ましい。ビスフェノールAPが0.5モル%未満では
所望の耐加水分解性が得られず、85モル%を超えると
十分な熱安定性が得られ難くなる。ビスフェノールAP
が5モル%以上になると耐加水分解性がさらに向上する
と同時に優れた耐熱性が得られるようになる。
【0005】本発明の共重合体には、少量であれば(通
常10モル%以下)他の二価フェノールを共重合させて
もよい。他の二価フェノールとしては例えばビスフェノ
ールA、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2
−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメ
チル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド等があげら
れる。
【0006】上記二価フェノールに反応させるカーボネ
ート前駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカ
ーボネート等があげられる。本発明の芳香族ポリカーボ
ネート共重合体を製造するには、通常のビスフェノール
Aからのポリカーボネートを製造する際に採用する方
法、例えば二価フェノールとホスゲンとの反応、又は二
価フェノールとビスアリールカーボネートとのエステル
交換反応が好ましく採用される。二価フェノールとホス
ゲンのモル比は、通常、二価フェノール1モルに対して
ホスゲン1.05〜1.50モルが好ましい。二価フェ
ノールとホスゲンとの反応では、通常酸結合剤及び有機
溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水
酸化物、ピリジン等が用いられる。有機溶媒としては例
えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素が用いられる。また、反応促進のために例えば第三
級アミン、第四級アンモニウム塩等の触媒を用いること
ができ、分子量調節剤として例えばフェノール、p−t
ert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いること
が望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数
分〜5時間、反応中のpHは通常10以上に保つのが好
ましい。一方、エステル交換反応では、不活性ガスの存
在下に二価フェノールとビスアリールカーボネートを混
合し、減圧下通常120〜350℃で反応させる。減圧
度は段階的に変化させ、最終的には1mmHg以下にし
て生成したフェノール類を系外に留去させる。反応時間
は通常1〜4時間程度である。また、必要に応じて分子
量調節剤や酸化防止剤を加えてもよい。
【0007】かくして得られる芳香族ポリカーボネート
共重合体は、新規な芳香族ポリカーボネート共重合体で
ある。その分子量があまりに小さいと得られる成形品が
脆くなり、あまりに大きくなると溶融流動性が悪くな
り、良好な成形品が得られ難くなるので、ポリマー0.
7gを塩化メチレン100mlに溶解して20℃で測定
した比粘度が0.160〜0.410のものが適当であ
り、特に0.165〜0.340のものが好ましい。本
発明の芳香族ポリカーボネート共重合体はフィルムやそ
の他の成形品に成形される。成形方法としては、通常の
芳香族ポリカーボネートの成形に採用される方法、例え
ば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法、溶液キャステ
ィング法等の方法が任意に採用される。なお、成形に際
しては、本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体をそ
のまま成形してもよいが、必要に応じて例えば熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑
剤、離型剤等の添加剤を加えて成形してもよい。また、
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は他のポリカ
ーボネートやそれ以外の熱可塑性樹脂と混合して使用し
てもよい。
【0008】特に、本発明の芳香族ポリカーボネート共
重合体にホスファイト系、フェノール系、有機イオウ系
の酸化防止剤の少なくとも一種を配合することは好まし
いことである。ここで用いるホスファイト系酸化防止剤
としては例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニ
ルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−ter
t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスフ
ァイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシル
ホスファイト、ジデシル−モノフェニルホスファイト、
ジオクチル−モノフェニルホスファイト、ジイソプロピ
ル−モノフェニルホスファイト、モノブチル−ジフェニ
ルホスファイト、モノデシル−ジフェニルホスファイ
ト、モノオクチル−ジフェニルホスファイト、ビス
(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、2,2
−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4
−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトー
ル−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−te
rt−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホ
ナイト等の亜リン酸のトリエステル、又はエステル部を
アルキル基、フェニル基、アルキルアリール基等で置換
したジエステル、モノエステルであり、これらは単独で
使用しても又は二種以上併用してもよい。なかでもトリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラ
キス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,
4−ジフェニレンホスホナイトが好ましい。
【0009】フェノール系酸化防止剤は、フェノール系
化合物の水酸基に対してオルト位に嵩高の基が存在する
ヒンダードフェノール系化合物であり、例えばトリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス
[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N−N′−ヘキサメチ
レンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−
ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト、
3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−t
ert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等があげら
れ、なかでもペンタエリスリトール−テトラキス[3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネートが好ましい。
【0010】有機イオウ系酸化防止剤としては例えばテ
トラキス[メチレン−3−(ヘキシルチオ)プロピオネ
ート]メタン、テトラキス[メチレン−3−(デシルチ
オ)プロピオネート]メタン、テトラキス[メチレン−
3−(ラウリルチオ)プロピオネート]メタン、テトラ
キス[メチレン−3−(オクチルチオ)プロピオネー
ト]メタン、ジラウリル−3,3′−チオジプロピオネ
ート、ジミリスチル−3,3′−チオジプロピオネー
ト、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、
ジトリデシル−3,3′−チオジプロピオネート、2,
2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、2,2−チオビス(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾー
ル等があげられ、なかでもテトラキス[メチレン−3−
(ラウリルチオ)プロピオネート]メタンが好ましい。
かかる酸化防止剤の配合量は、芳香族ポリカーボネート
共重合体100重量部に対して0.001〜1.0重量
部である。
【0011】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中の部及び%は重量部及び重量
%であり、評価は下記の方法で行った。 比粘度:ポリマー0.7gを塩化メチレン100mlに
溶解して20℃で測定した。 耐加水分解性:ポリマーを120℃の水蒸気中に150
時間保持したときの分子量低下を比粘度の保持率で示し
た。 耐熱性:デュポン社製DSC−910を用いて昇温速度
10℃/分でガラス転移温度を測定した。 熱安定性:ポリマー3gを試験管に封入して真空脱気し
た後、330℃で4時間熱処理し、200mlの塩化メ
チレンに溶解し、光路長10cmの石英セルを用い60
0nmの光線透過率を(株)日立製作所製分光光度計U
−3400により測定した。 耐酸化性:ポリマー40gを恒温槽内で空気雰囲気下2
80℃で4時間加熱した後塩化メチレン400gに溶解
し、光路長25cmの石英セルを用いて860〜280
nmの光線透過率を分光光度計U−3400により測定
し、ポリマー1cm当りの光線透過率に換算した。
【0012】実施例1 撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応槽にイオン
交換水460部及び48.5%水酸化ナトリウム水溶液
52部を加え、窒素ガスで30分間バブリングして脱酸
素し、これにハイドロサルファイト0.14部を加え、
純度99.98%のビスフェノールAF42.4部及び
純度99.98%のビスフェノールAP36.6部を溶
解した後、塩化メチレン300部を加え、撹拌下14〜
16℃でホスゲン29.2部を約60分かけて吹込ん
だ。次いで48.5%水酸化ナトリウム水溶液9.8部
及びp−tert−ブチルフェノール1.9部を加え、
攪拌して乳化させた後トリエチルアミン0.04部を加
え、30℃で約2時間撹拌して反応を終了した。反応終
了後有機相を分取し、塩酸酸性にした後水洗を繰返して
不純物を除去した後塩化メチレンを蒸発させて共重合ポ
リマーを得た。得られた共重合ポリマーの比粘度は0.
255であり、水蒸気処理による比粘度の保持率は84
%、ガラス転移温度は170℃と高い耐加水分解性と耐
熱性を示し、熱処理後の光線透過率も80%と優れた熱
安定性を示した。耐酸化性も図1に1(□)で示した通
りビスフェノールAPからのポリマーやビスフェノール
Aからのポリマーに比較して著しく優れている。
【0013】実施例2 ビスフェノールAFの使用量を25.4部及びビスフェ
ノールAPの使用量を51.2部にする以外は実施例1
と同様にして共重合ポリマーを得た。この共重合ポリマ
ーの比粘度は0.263であり、水蒸気処理による比粘
度の保持率は88%、ガラス転移温度は173℃と高い
耐加水分解性と耐熱性を示し、熱処理後の光線透過率も
79%と優れた熱安定性を示した。耐酸化性も図1に2
(○)で示した通りビスフェノールAPからのポリマー
やビスフェノールAからのポリマーに比較して著しく優
れている。
【0014】実施例3 ビスフェノールAFの使用量を83.7部及びビスフェ
ノールAPの使用量を0.73部にする以外は実施例1
と同様にして共重合ポリマーを得た。この共重合ポリマ
ーのガラス転移温度は159℃、比粘度は0.242で
あり、水蒸気処理による比粘度の保持率は79%と高い
耐加水分解性を示し、熱処理後の光線透過率も84%と
優れた熱安定性を示した。
【0015】比較例1 ビスフェノールAFを使用せずにビスフェノールAPの
使用量を73.1部にする以外は実施例1と同様にして
ビスフェノールAPのホモポリマーを得た。このホモポ
リマーの比粘度は0.301であり、ガラス転移温度は
179℃と高い耐熱性を示したが、熱処理後の光線透過
率は69%と低く熱安定性に劣り、耐酸化性も図1に3
(+)で示す通り劣るものであった。
【0016】比較例2 ビスフェノールAPを使用せずにビスフェノールAFの
使用量を84.7部にする以外は実施例1と同様にして
ビスフェノールAFのホモポリマーを得た。このホモポ
リマーのガラス転移温度は158℃、比粘度は0.19
1であり、水蒸気処理による比粘度の保持率は69%と
耐加水分解性に劣り、熱処理後の光線透過率も71%と
低く熱安定性も劣る。
【0017】比較例3 比粘度が0.279であるビスフェノールAからのポリ
カーボネート[帝人化成(株)製パンライトAD−55
03]を評価した。ガラス転移温度は149℃と低く耐
熱性が劣り、耐酸化性も図1に4(◇)で示す通り劣る
ものであった。
【0018】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリカーボネート共重合
体は新規なものであり、特に耐加水分解性、耐熱性、熱
安定性、耐酸化性に優れ、さらに透明性、成形性にも優
れているので高い耐熱性、光学特性及び耐水性が要求さ
れる分野、例えばヘッドランプレンズ、各種レンズ、プ
リズム、光導波路、コネクター、光ファイバー、光ディ
スク、液晶パネル等各種光学機器用の素材として極めて
有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリマーの耐酸化性を示すための熱処理後のポ
リマーの溶液の分光光線透過率を示すチャートである。
【符号の説明】
1 本発明(実施例1)の芳香族ポリカーボネート共重
合体(ビスフェノールAF50モル%、ビスフェノール
AP50モル%)の分光光線透過率 2 本発明(実施例2)の芳香族ポリカーボネート共重
合体(ビスフェノールAF30モル%、ビスフェノール
AP70モル%)の分光光線透過率 3 ビスフェノールAPからのポリカーボネート(比較
例1)の分光光線透過率 4 ビスフェノールAからのポリカーボネート(比較例
3)の分光光線透過率

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
    ル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
    ン15〜99.5モル%と1,1−ビス(4−ヒドロキ
    シフェニル)−1−フェニルエタン85〜0.5モル%
    からなる二価フェノールを主とする二価フェノールにカ
    ーボネート前駆物質を反応させて得られる芳香族ポリカ
    ーボネート共重合体であり、その0.7gを塩化メチレ
    ン100mlに溶解して20℃で測定した比粘度が0.
    160〜0.410であることを特徴とする芳香族ポリ
    カーボネート共重合体。
JP29151393A 1992-11-02 1993-10-28 芳香族ポリカーボネート共重合体 Pending JPH06200005A (ja)

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JP4-315601 1992-11-02
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114746487A (zh) * 2019-12-04 2022-07-12 三菱瓦斯化学株式会社 平板状成型体和多层体

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