JPH061898A - 塩素含有重合体用配合剤及び塩素含有重合体組成物 - Google Patents

塩素含有重合体用配合剤及び塩素含有重合体組成物

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JPH061898A
JPH061898A JP15969492A JP15969492A JPH061898A JP H061898 A JPH061898 A JP H061898A JP 15969492 A JP15969492 A JP 15969492A JP 15969492 A JP15969492 A JP 15969492A JP H061898 A JPH061898 A JP H061898A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩素含有重合体の寸法安定性及び熱安定性を
向上させる結晶性合成層状フィロケイ酸マグネシウムと
水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウムの組成物から
成る配合剤と上記改善のなされた塩素含有重合体組成物
を提供する。 【構成】 配合剤は全体としてのSiO2 /MgOのモ
ル比が0.25乃至1.33の範囲にあり且つ結晶性合
成層状フィロケイ酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネ
シウム乃至酸化マグネシウムの均質組成物から成る。 【効果】 上記組成物を塩素含有重合体に配合すること
により、該成形物の機械的物性を低下させることなし
に、寸法安定性や耐熱性を著しく向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩素含有重合体の寸法
安定性及び熱安定性を向上させるための配合剤に関する
ものであり、またこれらの物性の向上した塩素含有重合
体組成物にも関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂の如き塩素含有重合体
は、熱に曝されると分子内脱塩化水素反応を生じ、また
生成する塩化水素が触媒となってこの反応を促進するた
めポリエン構造を分子内に生じ着色や物性の低下等を生
じる。これを防止するために、塩素含有重合体中に、種
々の無機系、有機系或いはこれらの組合せから成る熱安
定剤を、配合することが古くから行われている。
【0003】無機安定剤の1種として種々のマグネシウ
ム化合物を用いることが既に知られており、例えば特公
昭53−31500号公報には、着色ポリ塩化ビニル
に、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム或いはアル
ミン酸マグネシウムと有機錫系安定剤とを配合すること
が記載されている。また、本出願人の提案にかかる特公
昭52−32899号公報には多孔性の周期律表第II乃
至IV族金属ケイ酸塩に、多価ヒドロキシル基含有有機化
合物を保持させたものを、塩素含有重合体に対する熱安
定剤として用いることが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】塩素含有重合体、特
に軟質配合の塩素含有重合体は熱安定性に劣ることも問
題であるが、熱に曝されたときの寸法安定性に劣ること
も重要な問題である。一般に熱可塑性プラスチックの寸
法安定性を向上させるために、種々の無機充填剤を配合
することは、もとより従来公知の事実であるが従来普通
に使用されている充填剤では、これを樹脂中に配合する
と伸びが小さくなり、配合組成物の強靭性が低下すると
いう問題を生じる。
【0005】本発明者等は、SiO2 /MgOのモル比
が特定の範囲にあり、しかも結晶性合成層状フィロケイ
酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マ
グネシウムとを含有する均質組成物を塩素含有重合体に
配合すると、機械的強度や伸び、強靭性を低下させるこ
となしに、その成形品の寸法安定性を顕著に向上させる
ことができ、しかも配合組成物の熱安定性も顕著に向上
させ得ることを見出した。
【0006】即ち、本発明の目的は、塩素含有重合体の
機械的物性を低下させることなしに、成形品の寸法安定
性、更には熱安定性を顕著に向上させることができる配
合剤を提供するにある。本発明の他の目的はマグネシウ
ム系無機配合剤の比較的少量の配合で上記改善がなされ
た塩素含有重合体組成物を提供するにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、全体
としてのしてSiO2 /MgOのモル組成比が0.25
乃至1.33の範囲にあり且つ結晶性合成層状フィロケ
イ酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化
マグネシウムとの均質組成物から成ることを特徴とする
塩素含有重合体用配合剤が提供される。
【0008】本発明によればまた塩素含有重合体100
重量部当り、全体としてのSiO2/MgOのモル組成
比が0.25乃至1.33の範囲にあり且つ結晶性合成
層状フィロケイ酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネシ
ウム乃至酸化マグネシウムとの均質組成物から成る配合
剤を0.5乃至20重量部の量で配合して成ることを特
徴とする寸法安定性及び熱安性の向上した塩素含有重合
体組成物が提供される。
【0009】
【作用】本発明の塩素含有重合体用配合剤は、結晶性合
成層状フィロケイ酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネ
シウム乃至酸化マグネシウムとの均質組成物から成るこ
とが顕著な特徴である。結晶性合成層状フィロケイ酸マ
グネシウムは、例えば特公平3−51651号公報に記
載されている通り、主成分として式
【化1】 Mg3 Si41 0 (OH)2 ・nH2 O 式中nは5以下の数である、で表わされる組成、即ちS
iO2 /MgO=1.33のモル組成を有し、面間隔
4.5〜4.6 、2.5〜2.6 及び1.5〜1.
6 にX線回折ピークを有するものであるが、本発明の
配合剤は、この合成層状フィロケイ酸マグネシウムに加
えて過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウムを
含有するものである。
【0010】本発明では、この合成層状フィロケイ酸マ
グネシウムと過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マグネ
シウムとを含有する均質組成物を塩素含有重合体に配合
することにより、同一配合量で比較して、合成層状フィ
ロケイ酸マグネシウム単独を配合した場合や、水酸化マ
グネシウム乃至酸化マグネシウム単独を配合した場合に
比して機械的物性を低下させることなしに、寸法安定性
や耐熱性を顕著に向上させ得ることができる。
【0011】即ち後述する例に示す通り、合成層状フィ
ロケイ酸マグネシウム単独やこの他に過剰のケイ酸分を
配合したものでは、未配合のものに比して、引張り強度
は増加するものの伸びは減少し、全体として破断仕事量
は改善されず、また水酸化マグネシウムを配合したもの
では、未配合のものと強度及び伸びも殆ど同じか或いは
若干の改善がなされるにすぎないのに対して、本願発明
に従い合成層状フィロケイ酸マグネシウムと過剰の水酸
化マグネシウム乃至酸化マグネシウムを含むものでは、
強度及び伸び等も未配合のものに比して向上しており、
破断仕事量もかなり大幅に増大していることが明らかと
なる。
【0012】また、本発明に従い、合成層状フィロケイ
酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マ
グネシウムとを含有するものでは、何れか単独を用いた
ものに比して180℃の耐熱試験で10分間以上の黒化
時間の延長があると共に、同温度で30分間の寸法安定
試験で面積増減が30%以下、体積増減が30%以下に
抑制されていることが明らかとなる。
【0013】本発明において水酸化マグネシウム乃至酸
化マグネシウムが組合されるケイ酸マグネシウムは、合
成層状フィロケイ酸マグネシウムであることも重要であ
り、タルクと水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウム
とを組合せた場合には本発明の作用は得られない。本発
明においては、全体としてのSiO2 /MgOのモル比
が0.25乃至1.33、特に0.3乃至1.0の範囲
にあることも重要であり、このモル比が上記範囲よりも
低いときや上記範囲よりも高いときには、本発明で意図
する力学的特性、寸法安定性及び熱安定性の改善は得ら
れない。
【0014】本発明において、上記改善が行われる理由
は、合成層状フィロケイ酸マグネシウム微粒子の表面乃
至極く周囲に過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マグネ
シウムが存在していることに鍵があると信じられる。
「図1」は本発明に用いる組成物のX線回折像であり、
合成層状フィロケイ酸マグネシウムに基づく特性ピーク
(F)の他に水酸化マグネシウムに基づく特性吸収ピー
ク(M)が認められる。
【0015】本発明の組成物では、合成層状フィロケイ
酸マグネシウムの周囲に存在する水酸化マグネシウム乃
至酸化マグネシウムが、この合成フィロケイ酸塩の塩素
含有重合体中への微粒化分散を助長し、且つ合成層状フ
ィロケイ酸マグネシウム微粒子と塩素含有重合体との間
の何らかの結合を助長しているものと推定される。本発
明の配合剤は、塩素含有重合体100重量部に対して、
0.5乃至20重量部、特に1乃至6重量部のような比
較的少量配合して上記各特性の改善を行うことができ
る。
【0016】
【発明の好適態様】
(均質組成物)本発明に用いる組成物では、結晶性層状
フィロケイ酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネシウム
乃至酸化マグネシウムとが均質な組成物として存在す
る。均質な組成物とは、結晶性層状フィロケイ酸マグネ
シウムと過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウ
ムとが物理的には分離不可能な状態ではあるが、化学的
には別個な状態で存在することを言う。
【0017】マグネシウム成分が、結晶性層状フィロケ
イ酸マグネシウムと水酸化マグネシウム乃至酸化マグネ
シウムとの形で存在することは、「図1」に示すような
X線回折像から確認される。結晶性層状フィロケイ酸マ
グネシウムは、面間隔(オングストローム) 4.5〜
4.6 、2.5〜2.6 及び1.5〜1.6 に回
折ピークを有しており、一方水酸化マグネシウムは、面
間隔(オングストローム)4.7〜4.8、2.36〜
2.37、1.79〜1.80、1.57〜1.58
及び1.49〜1.50 に回折ピークを有しているの
で、両者の存在を確認できる。結晶性層状フィロケイ酸
マグネシウムのX線回折ピーク強度は、その結晶化の程
度によって当然変化し、一方合成される結晶性層状フィ
ロケイ酸マグネシウムの結晶化度はまちまちであるの
で、両者の強度比から直接夫々の量比を算出することは
困難である。
【0018】本発明の均質組成物における全体としての
SiO2 /MgOのモル比は、0.25乃至1.33、
特に0.3乃至1.0の範囲にあるが、本発明において
は、結晶性層状フィロケイ酸マグネシウムとして存在す
るマグネシウム成分と、水酸化マグネシウム乃至酸化マ
グネシウムとして存在するマグネシウム成分とでは、反
応性に差があることを利用して両者の割合を求めること
ができる。即ち、この均質組成物中に存在する全マグネ
シウム分は、この組成物を酸と反応させることにより浸
出され、その量を求めることができるし、一方過剰に存
在する水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウムは、後
述する実施例に示すとおり、1モルの塩化アンモンと反
応して溶出されるので、これを利用して全マグネシウム
分に対する過剰マグネシウム分の量比を求めることがで
きる。この過剰マグネシウム分量比から、水酸化マグネ
シウム乃至酸化マグネシウムの量が求められ、その残量
とSiO2 /MgOのモル比とから、結晶性層状フィロ
ケイ酸マグネシウムの量が求められる。
【0019】本発明では、均質組成物中に、過剰の水酸
化マグネシウム乃至酸化マグネシウムが、0.1乃至9
0重量%、特に10乃至70重量%で存在することが望
ましい。即ち、過剰水酸化マグネシウム等の量が上記範
囲よりも少ないと、この組成物の重合体中への分散性が
低く、また機械的強度や寸法安定性の改善効果が少な
く、一方上記範囲よりも多いと、やはり機械的強度や寸
法安定性の改善効果が少なく、熱安定化効果も少ない。
【0020】本発明の組成物中に含有される結晶性層状
フィロケイ酸マグネシウムは、MgO6 の八面体層を2
つのSiO4 の四面体層でサンドイッチされた三層構造
を主体とするものを基本構造とし、この基本構造が多数
層状に積層されたものである。SiO4 四面体層を含む
基本構造が多数積層されているという点では、粘土鉱物
と構造を共通にしているが、天然の粘土鉱物に比べて、
固体酸としての酸性度が低く、塩素含有重合体を着色す
る傾向が少ないという点で利点を有している。
【0021】本発明に用いる均質組成物は、コールター
カウンターで測定して、1乃至10mμ、特に3乃至5
mμとやや大きい粒径を有するが、そのBET比表面積
は100乃至600m2 /g、特に150乃至500m
2 /gと比較的大きく、表面活性に優れている。また吸
油量は、50乃至100ml/g、特に60乃至90m
l/gと樹脂への配合に適した範囲にある。
【0022】(均質組成物の合成)この均質組成物は、
非晶質ケイ酸と水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウ
ムまたは反応条件下に水酸化マグネシウムとなるマグネ
シウム化合物とを、結晶性合成層状フィロケイ酸マグネ
シウムが生成するが、過剰の水酸化マグネシウム乃至酸
化マグネシウムが残存するような条件下で反応させるこ
とにより合成される。このためには、非晶質ケイ酸と水
酸化マグネシウム等とを、SiO2 /MgOのモル比が
0.25乃至1.33、特に0.5乃至1.0の範囲と
成るような量比で反応を行わせることが重要であると共
に、マグネシウム分が全て結晶性合成層状フィロケイ酸
マグネシウムに組み込まれるような反応条件は選ぶべき
でない。
【0023】ケイ酸原料としては、非晶質のものであれ
ば何れも使用されるが、表面活性のあるものがよく、市
販の非晶質ケイ酸や、粘土鉱物の酸処理により得られた
活性ケイ酸が使用される。このケイ酸原料は、一般にB
ET比表面積が50乃至300m2 /gの範囲にあるの
が好ましい。粘土鉱物の酸処理により得られる活性ケイ
酸は微細なシリカ薄層からなっており、前述した微細構
造の層状フィロケイ酸塩の合成に適した微細構造を有し
ている。
【0024】即ち、層状粘土鉱物は、一般にSiO4
四面体層とAlO6 等の八面体層とが層状に結合した二
層或いは三層構造を基本とし、これら基本構造が更に積
層された多層構造を成している。これらの粘土鉱物を酸
処理すると、AlO6 の八面体層は酸との反応により可
溶性塩として抽出され、その結晶構造は実質上破壊され
るがSiO4 の四面体層は未だ微細な層状構造の形で残
存し、これが活性シリカの本体をなしている。
【0025】粘土鉱物としては、スメクタイト族粘土鉱
物、例えば酸性白土、ベントナイト、サブベントナイ
ト、フラースアース等の所謂モンモリロナイト族粘土鉱
物や、バイデライト、サポナイト、ノントロナイト等の
1種又は2種以上の組合せが好適に使用される。上記以
外の粘土鉱物、例えばカオリン、ハロイサイト等のカオ
リン族粘土鉱物や、アタパルガイト、セピオライト、パ
リゴルスカイト等の鎖状粘土鉱物等を使用し得る。粘土
鉱物の酸処理は、粘土鉱物を構成するアルミナ成分が完
全に除去される程度に酸処理をすることが必要である。
酸処理条件は、それ自体公知の条件に準ずることができ
る。例えば、酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類
が使用されるが、好ましくは硫酸等の鉱酸を使用するの
がよい。
【0026】粘土鉱物と酸との接触方式も任意のもので
あってよく、例えば粘土と酸とをスラリー状態で接触さ
せるスラリー活性法、粒状化した粘土と酸とを固ー液接
触させる粒状活性法、粘土と酸との混合物を乾式(粒状
物内)で反応させ、次いで副生塩類を抽出する乾式活性
法等を採用し得る。粘土の酸処理物の粒度は可及的に微
細であることが望ましく、5μm以下の粒度のものが全
体の20重量%以上、特に30重量%以上で、粒度20
μmよりも大きいものが全体の30重量%よりも小、特
に10重量%より小となるように粒度調整して反応に用
いるのがよい。
【0027】マグネシウム原料としては、マグネシウム
の酸化物、水酸化物または反応条件下に前記酸化物乃至
水酸化物を形成し得る塩基性炭酸マグネシウム等の化合
物を使用し得る。種々のマグネシウム塩をその場でマグ
ネシウム水酸化物に分解させて反応に供することもでき
るが、本発明によるフィロケイ酸マグネシウム塩を製造
するには、種々の水溶性塩類の反応系への混入は可及的
に避けるべきである。マグネシウムの酸化物、水酸化物
が好適な原料である。
【0028】上記モル比からなるシリカ、マグネシウム
成分を含む水性スラリーをボールミル等による摩砕条件
下で湿式処理を行ない、両成分が均一な水性スラリーと
する。本発明において、この湿式摩砕反応を以下の加熱
処理の前にすることが、特に重要であり、この摩砕処理
はミルの容量や摩砕条件等によっても相違するが、一般
に固形分換算で5乃至30重量%の水性スラリーを3乃
至30時間にわたり摩砕反応をほどこすことが必要であ
る。次いで上記の一次反応物を非加圧条件の撹拌下に、
50℃以上好ましくは80乃至95℃の加熱下に、少な
くとも2時間以上好ましくは5乃至12時間の熱処理を
することによって、フィロケイ酸マグネシウムと過剰の
水酸化マグネシウムからなる組成物が得られる。
【0029】本発明においての組成物は、SiO2 /M
gOのモル比が1.33の層状フィロケイ酸マグネシウ
ムの層状構造の本質を損なわない範囲内で未反応の過剰
のマグネシウム成分が均一に含有されていることが特徴
である。前述した如く、本発明においては加熱処理をす
る前に、十分な湿式摩砕処理を行ない均一な水性スラリ
ーとなした後に、100℃以下の非加圧下の水熱処理を
することにより、本発明の目的が達成されるのである。
【0030】生成物は、必要により水洗し、乾燥し、粉
砕し、分級等の後処理を行って製品とする。本発明の均
質組成物からなる配合剤には、予め各種の安定剤、可塑
剤、滑剤、有機キレート剤、プレートアウト防止剤、離
型剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防虫剤、防虫忌避剤、防菌剤、香料、着色剤等の有
機成分を一緒に使用することもできる。更にまた、この
配合剤は、前述の各種有機成分をも含め各種金属石鹸、
ワックス類、樹脂、界面活性剤、各種カップリング剤等
で予め表面処理しておくこともできる。担持及び表面処
理に使用する有機成分は、該配合剤当たり0.5乃至1
0重量%、特に2乃至8重量%の範囲とするのがよい。
【0031】(用途)本発明の配合剤は、前述した特性
を利用し得る塩素含有重合体としては、例えば、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビ
ニループロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重
合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無
水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−ア
クリロニトル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合
体、塩化ビニル−イソプレン共重合体、塩化ビニル−塩
素化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン
−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重
合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩
化ビニル−アクリロニトリル共重合体、内部可塑化ポリ
塩化ビニル等の重合体、及びこれらの塩素含有重合体と
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3
−メチルブテンなどのαーオレフィン重合体又はエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体などのポリオレフィン及びこれらの共重合体、ポリス
チレン、アクリル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば
無水マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)
との共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチ
レン共重合体とのブレンド品、などをあげることができ
る。
【0032】本発明によれば、安定化すべき樹脂100
重量部に対して、一般に0.01乃至20重量部の本発
明の配合剤を配合する。配合量は勿論上記範囲内で樹脂
の種類に応じ適宜選定する。本発明の一つの好適態様で
は、塩素含有重合体に、該重合体100重量部当たり、
0.5乃至10重量部、特に1乃至6重量部の量で配合
して用いるのがよい。
【0033】熱安定剤としては、従来より公知の非鉛系
の安定剤であればいずれも使用されるが、この場合塩素
含有重合体100重量部当たり0.01乃至10重量部
の金属石鹸系の安定剤又は0.01乃至10重量部のβ
−ジケトン或いはβ−ケト酸エステルを併用することが
出来る。金属石鹸としては、例えばステアリン酸、パル
ミチン酸、ラウリン酸等の脂肪酸、脂肪酸のカルシウム
塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、バリウム塩等の金属石鹸
が挙げることができる。
【0034】金属石鹸としては前に例示したものが使用
され、β−ジケトンまたはβ−ケト酸エステルとして
は、従来この用途に公知のもの、例えば、1,3−シク
ロヘキサジオン、メチレンビス−1,3−シクロヘキサ
ジオン、2−ベンジル−1,3−シクロヘキサジオン、
アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステア
ロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチ
ルシクロヘキサノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノ
ン、2−アセチル−1,3−シクロヘキサンジオン、ベ
ンゾイル−p−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メ
チルベンゾイル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾ
イル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメ
タン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベン
ゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロ
イルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4
−クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4
−ジオキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、
ジステアロイルメタン、アセチルアセトン、ステアロイ
ルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)−メタン及び
ジピバロイルメタン等を用いることが出来る。
【0035】更にまた、非鉛系の安定剤としては、ゼオ
ライト系、ハイドロタルサイト系、過塩素酸を包接させ
た無機多孔体系、リチウム・アルミニウム複合水酸化物
系及び錫系の安定剤を用いることが出来る。
【0036】
【実施例】
実施例1.本発明による塩素含有重合体用配合剤の調製
方法を以下に説明する。 (配合剤の製法とその物性)SiO2 /MgOモル比=
0.25になるように、シリカ原料として平均粒子径3
μmの市販ホワイトカーボン(シオノギ製薬製カープレ
ックス#80、SiO2 分95%)100gと試薬水酸
化マグネシウム(Mg(OH)2 含有量97%)380
g更に蒸留水4313gを加えて、15Lボールミルに
て5時間摩砕し、固形分10%の水性スラリーを得た。
その水性スラリーを500回転/分の撹拌下で90℃で
10時間反応を行った。その後、濾過,水洗した後、1
10℃にて乾燥し、粉砕・分級後、本発明の配合剤微粉
末を得た。本試料を試料No.1とする。次いで、下記
に示す物性を測定し、その結果を表1に示した。
【0037】(測定方法) (1)X線回折 理学電機(株)製のRAD−IBシステムを用いて、C
u−Kαにて測定した。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノクロメーター 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウントフルスケール 7000c/s スムージングポイント 25 走査速度 1°/min ステップサンプリング 0.02° スリット DS1°RS0.15mmSS1° モノクロメーターRS0.80mm 照角6°
【0038】(2)平均粒子径 コールターカウンター(株)製 レーザー回折方式粒子
サイズ・アナライザーLS130粒度分布測定器により
平均粒子径を求めた。 (3)見掛け比重 JISK−6220に準拠して測定した。 (4)吸油量 JISK−5101−19に準拠して測定した。 (5)比表面積 カルロエルバ社製Sorptpmatic Serie
s1800を使用し、BET法により測定した。 (6)化学分析 JIS M8855のろう石の化学分析法に準拠して、
SiO2 /MgOのモル比を測定した。
【0039】(7)過剰の酸化マグネシウムの定量法 110℃×3時間乾燥した約5gの試料を100mlビ
ーカーに精怦し、pH7に調整した1規定の塩化アンモ
ニウム水溶液を50ml加え、マグネットスターラにて
24時間撹拌した。その溶液を遠心分離器にて分離し、
上澄み液を5ml採取した。その上澄み液を塩化アンモ
ニウムーアンモニウム緩衝液でPH10に調整後、0.
05MEDTAにて滴定し、その滴定量から可溶性酸化
マグネシウムを定量した。
【0040】実施例2.SiO2 /MgOモル比=0.
55になるように、シリカ原料を平均粒子径3μmの市
販ホワイトカーボン(シオノギ製薬製カープレックス#
80、SiO2分95%)100gと試薬水酸化マグネ
シウム(Mg(OH)2 含有量97%)172.9g更
に蒸留水2444.9gを加え、15Lボールミルにて
4時間摩砕し、10%の水性スラリーを得た以外は実施
例1の試料No.1と同様の操作を行ない、ケイ酸マグ
ネシウム微粉末(試料No.2)を得た。表1にその物
性を示した。
【0041】実施例3.SiO2 /MgOモル比=1.
00になるように、シリカ原料として平均粒子径3μm
市販ホワイトカーボン(シオノギ製薬製カープレックス
#80、SiO 2 分95%)100gと試薬水酸化マグ
ネシウム(Mg(OH)2 含有量97%)95.2g更
に蒸留水1745.8gを加え、15Lボールミルにて
3時間摩砕し、固形分10%の水性スラリーを得た以外
は実施例1の試料No.1と同様の操作を行ない、本発
明の配合剤微粉末(試料No.3)を得た。表1にその
物性を示した。
【0042】実施例4.SiO2 /MgOモル比=1.
33になるように、シリカ原料として平均として子径3
μmの市販ホワイトカーボン(シオノギ製薬製カープレ
ックス#80、SiO2 分95%)100gと試薬水酸
化マグネシウム(Mg(OH)2 含有量97%)71.
5g更に蒸留水1532.4gを加え、15Lボールミ
ルにて2時間摩砕し、固形分10%の水性スラリーを得
た以外は実施例1の試料No.1と同様の操作を行な
い、本発明の配合剤微粉末(試料No.4)を得た。表
1にその物性を示した。
【0043】実施例5.山形県櫛引町産・酸性白土を粗
砕したもの(水分35%)250gに34%硫酸700
mlを加え、85℃で24時間加熱し、酸処理を行なっ
た。その後濾過・水洗し、ケーキを得た。該ケーキを1
10℃で乾燥後、粉砕し、SiO2 分92.7%のケイ
酸を主体とする白色微粉末活性ケイ酸を得た。本試料を
シリカ源Aとする。つぎにSiO2 /MgOモル比=
1.00になるように、シリカ源A100gと試薬水酸
化マグネシウム(Mg(OH)2 含有量97%)92.
8g更に蒸留水1727.5gを加えた以外は実施例1
の試料No.1と同様の操作を行ない、本発明の配合剤
微粉末(試料No.5)を得た。表1にその物性を示し
た。
【0044】比較例1.SiO2 /MgOモル比=0.
10になるように、シリカ原料として平均粒子径3μm
の市販ホワイトカーボン(シオノギ製薬製カープレック
ス#80、SiO2 分95%)100gと試薬水酸化マ
グネシウム(Mg(OH)2 含有量97%)951g更
に蒸留水9459gを加えて、15Lボールミルにて5
時間摩砕し、固形分10%の水性スラリーを得た。その
水性スラリーを500回転/分の撹拌下で90℃で10
時間反応を行なった。その後濾過・水洗した後、110
℃にて乾燥し粉砕・分級後、ケイ酸マグネシウムと水酸
化マグネシウムよりなる微粉末を得た。本試料を試料N
o.H−1とする。表1にその物性を示した。
【0045】比較例2.SiO2 /MgOモル比=2.
00になるように、シリカ原料として平均粒子径3μm
の市販ホワイトカーボン(シオノギ製薬製カープレック
ス#80、SiO2 分95%)100gと試薬水酸化マ
グネシウム(Mg(OH)2 含有量97%)47.6g
更に蒸留水1317gを加え、15Lボールミルにて1
時間摩砕し、固形分10%の水性スラリーを得た以外は
比較例1と同様の操作を行ない、ケイ酸マグネシウム微
粉末を得た。本試料を試料No.H−2とする。表1に
その物性を示した。
【0046】比較例3.平均粒子径3μmの市販ホワイ
トカーボン(シオノギ製薬製カープレックス#80、S
iO2 分95%)300gと蒸留水2667gを加え、
15Lボールミルにて1時間摩砕し、固形分10%の水
性スラリーを得た。その後濾過・水洗した後、110℃
にて乾燥し、粉砕・分級後、ケイ酸微粉末を得た。本試
料を試料No.H−3とする。表1にその物性を示し
た。
【0047】比較例4.試薬水酸化マグネシウム(Mg
(OH)2 含有量97%)300gと蒸留水2667g
を加え、15Lボールミルにて2時間摩砕し、固形分1
0%の水性スラリーを得た。その後濾過・水洗した後、
110℃にて乾燥し、粉砕・分級後、水酸化マグネシウ
ム微粉末を得た。本試料を試料No.H−4とする。表
1にその物性を示した。
【0048】比較例5.試薬水酸化マグネシウム(Mg
(OH)2 含有量97%)200gと試薬タルク200
g更に蒸留水3600gを加え、15Lボールミルにて
5時間摩砕し、固形分10%の水性スラリーを得た。そ
の後濾過・水洗した後、110℃にて乾燥し、粉砕・分
級後、水酸化マグネシウムとタルクの混合微粉末を得
た。本試料を試料No.H−5とする。表1にその物性
を示した。
【0049】
【表1】
【0050】応用例1.本応用例で、本発明の塩素含有
重合体用配合剤を塩素含有樹脂に添加した場合の熱安定
性効果及び寸法安定性効果について説明する。 (軟質塩化ビニルシートによる評価)
【0051】本発明の樹脂用安定剤による塩化ビニルに
対する熱安定化効果を確認する為に、以下の配合、成形
などの手法により軟質塩化ビニルシートを作成し、評価
試験をした。 配合 塩化ビニル樹脂(重合度:1050) 100重量部 ジオクチルフタレート 50重量部 カルシウムー亜鉛系安定剤 2.0重量部 ジベンゾイルメタン 0.1重量部 ジヒドロキシジフェニールプロパン 0.2重量部 試料 2重量部
【0052】(成形方法)上記配合組成物を温度150
℃、7分間ロールミル混練を行ない、厚さ0.5mmの
均一な混和物を作成し、次いで温度160℃、圧力13
0kg/cm2 で5分間加圧加熱し、厚さ1mmの軟質
塩化ビニルシートを作成した。
【0053】(試験方法) (1)熱安定性 JIS K 6723に準拠し、試料シートを1mm×
1mmに裁断し、コンゴーレッド紙を装着した試験管に
試料チップ2gを充填、180℃に加熱し、塩化ビニル
の熱分解によるHCl離脱時間を測定した。 (2)恒温乾燥器加熱による寸法安定性 ロール練り、プレス成型したシートを30×30mmに
切り出し面積及び体積を測定し試験片にした。その試験
片を185℃で30分間加熱し、放冷後面積及び体積を
測定し次式より面積及び体積増減率を算出した。 面積及び体積増減率(%)=A/B×100 A:加熱前の面積(cm2 )及び体積(cm3 ) B:185℃、30分加熱後の面積(cm2 )及び体積
(cm3 ) (3)引張強度 JIS 7113に準拠して測定した。
【0054】(軟質塩化ビニル板による評価)表2に得
られた結果を示す。
【0055】
【表2】
【0056】(硬質塩化ビニル板による評価)前記軟質
塩化ビニルシートの場合と同様、本発明の塩素含有重合
体用配合剤による塩化ビニルに対する補強効果、耐衝撃
性効果及び耐曲げ効果を確認する為に、以下の配合、成
形などの手法により硬質塩化ビニル板を作成し、評価試
験をした。
【0057】 配合 塩化ビニル樹脂(重合度:1050) 100重量部 カルシウムー亜鉛系安定剤 1.2重量部 多価アルコール系安定助剤 0.3重量部 炭化水素系滑剤 0.8重量部 ジベンゾイルメタン 0.06重量部 ジヒドロキシジフェニールプロパン 0.06重量部 試料 2及び5重量部
【0058】(成形方法)上記配合組成物を温度160
℃、7分間ロールミル混練を行ない、厚さ0.6mmの
均一な混和物を作成し、次いで温度180℃、圧力15
0kg/cm2 で5分間加圧加熱し、厚さ2mmの硬質
塩化ビニル板を作成した。
【0059】(試験方法) (1)引張強度及び伸率 JIS 6745に準拠して測定した。 (2)衝撃試験 JIS 7111に準拠して測定した。 (3)曲げ試験 JIS 7203に準拠して測定した。 (4)破断仕事量 JIS 6745に準拠して測定した引張強度及び伸率
より、以下の式により破断仕事量を算出した。 破断仕事量=引張強度×伸率 得られた試験結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】表2及び表3の結果から、本発明塩素含有
重合体用配合剤は、軟質及び硬質塩化ビニルに添加した
場合、優れた熱安定化効果を発揮すると共に、優れた補
強効果や寸法安定性効果を発揮することが理解される。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、SiO2 /MgOのモ
ル比が0.25乃至1.33の範囲にある両成分から成
る水性スラリーを湿式摩砕処理した後、非加圧下の10
0℃以下の温度で水熱処理することによって、SiO2
/MgOのモル比が1.33のモル組成を有する結晶性
合成層状フィロケイ酸マグネシウムと全体としてSiO
2 /MgOのモル比が0.25乃至1.33の範囲にあ
るように過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マグネシウ
ムとから成る組成物が得られた。
【0063】この組成物を塩素含有重合体に配合するこ
とにより、合成層状フィロケイ酸マグネシウム単独、水
酸化マグネシウム単独及びこの両者を単に併せて配合し
た場合に比して、塩素含有重合体成型物の機械的物性を
低下させることなしに、寸法安定性や耐熱性を顕著に向
上させることが出来た。また水酸化マグネシウムに組合
されるケイ酸マグネシウムが本発明による合成層状フィ
ロケイ酸マグネシウム以外の、タルクとかセピオライト
では本発明の作用は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例1で得た塩素含有重合体用配合
剤のCu−Ka線によるX線回折スペクトルであり、図
中の(F)印は、層状フィロケイ酸マグネシウム、
(M)印は、酸化マグネシウムの回折線ピークを示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体としてのSiO2 /MgOのモル組
    成比が0.25乃至1.33の範囲にあり且つ結晶性合
    成層状フィロケイ酸マグネシウムと過剰の水酸化マグネ
    シウム乃至酸化マグネシウムとの均質組成物から成るこ
    とを特徴とする塩素含有重合体用配合剤。
  2. 【請求項2】 150乃至400m2 /gのBET比表
    面積と50乃至150ml/100gの吸油量とを有す
    る請求項1記載の配合剤。
  3. 【請求項3】 体積基準のメジアン径が0.5乃至10
    μmの範囲にある請求項1記載の配合剤。
  4. 【請求項4】 塩素含有重合体100重量部当り、全体
    としてのSiO2 /MgOのモル組成比が0.25乃至
    1.33の範囲にあり且つ結晶性合成層状フィロケイ酸
    マグネシウムと過剰の水酸化マグネシウム乃至酸化マグ
    ネシウムとの均質組成物から成る配合剤を0.5乃至2
    0重量部の量で配合して成ることを特徴とする寸法安定
    性及び熱安定性の向上した塩素含有重合体組成物。
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