JPH06189812A - 腕 輪 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作り易く、外観上一体となっている硬質金属
から構成されるヒンジ結合された時計用腕輪を提供する
こと。 【構成】 機械加工し得る金属から形成され且つヒンジ
（１４）を備えたコア（２）を二つの保護部材（４、
６）の間に挟み込んだ構成。これらの保護部材は、保護
部材の一つ（６）に固定され且つコア（２）および他の
保護部材（４）にそれぞれ形成された貫通穴を通して突
出する少なくとも一つのスタッド（１０）により所定位
置に保持されている。スタッド（１０）はその先端（１
０ａ）でスウェージリベット頭により前記貫通穴に保持
されている。保護部材の一方（６）の側方部分（８）は
リンクの側面に反対に延びている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に時計用の、リンク
腕輪に関し、更に詳細には、機械加工可能な材料のリン
クコアを硬質材料の装飾要素で覆い、見える部分をその
硬質材料の装飾要素で形成させたリンクを有する腕輪に
関する。

【０００２】

【従来の技術】特許文書ＥＰ ０ ０８１ ４６４ Ａ
１は既に、共にヒンジで結合され、その見える部分が貴
金属から成る装飾片から構成されているリンクから形成
された金属製腕輪について記述している。ヒンジの助け
により共に連結された板から作られたコアをその装飾片
が覆っている。

【０００３】この従来の文書によれば、装飾片はヒンジ
結合された板の主面に溶接により固定されている。この
ような固定方法は困難を生ずる。特に、金属の心に固定
しようとする要素が焼結硬質金属またはセラミックから
作られたものであれば、溶接はアセンブリに受容不能な
機械的応力を出現させる。このような応力は硬質材料の
熱膨張係数と心を構成する機械加工可能な金属の熱膨張
係数との間の差によるものである。

【０００４】特許文書ＥＰ ０ ０１５ ２４２ Ｂ１
も面の一つが焼結硬質金属の薄い保護部材により覆われ
ているリンクから形成された腕輪について記述してい
る。このような保護部材のリンク本体への固定は、保護
部材の一つの面に対して溶接され且つ先端が変形される
スウェージリベット頭によりリンクの本体を横断する穴
に保持される二本のスタッドにより確保される。

【０００５】この後者の文書によれば、リンクの内面を
覆う部分は存在しない。その結果、腕輪を手首に装着す
ると、腕輪のヒンジとなるベース部分がユーザの腕と直
接接触することがわかる。このような条件下では、腕輪
のコアが全く滑らかな内面を示すことが絶対に必要であ
る。特に腕輪のリンクを形成するヒンジは、リンクコア
間で腕輪の内面を超えて突出する部分を構成してはなら
ない。

【０００６】リンク腕輪のヒンジの寸法を、腕輪の強さ
と妥協せずに小さくするのは不可能であるから、リンク
コアはかなりの厚さがなければならない。特許文書ＥＰ
００１５ ２４２ Ｂ１の図に図示されているリンク
が比較的複雑な形をしているのはこの理由による。この
ような厚いリンクを得るのは比較的厄介である。

【０００７】上の文書に従って得られる腕輪は更に、リ
ンクの側方部分に対する保護を備えておらず、したがっ
てリンクの側方部分が衝撃により損傷する危険を生ずる
という欠点を示す。他に、リンクコアは部分的にしか見
えず、且つ色の濃淡および組織は保護部材のものとは異
なっているので、記述されている腕輪はそのリンクが１
個の片から構成されているという特徴を備えることがで
きない。

【０００８】ドイツ文書ＤＧＭ ８ ９０４ １９３
は、その見える部分が保護部品によって全体が覆われて
おり、したがって単一片から構成されているリンクの外
観を呈する腕輪リンクについて記述している。このよう
な腕輪リンクは最初、その上面がその端の隣接する各々
で、肩を構成する盛り上がった区域を備え、且つスタッ
ドが更に固定されている基体を形成する実質上長方形板
の形を有する第１の保護部材を備えている。ヒンジを備
えた板により構成されているリンクコアはこのような第
１の保護部材に静置され、前記スタッドは方向を確保す
るためリンクコア内の貫通穴に係合している。キャップ
を形成する第２の保護部材は第１の保護部材の二つの肩
に押しつけられている。このようなキャップはリンクコ
アばかりでなく二つの肩をも覆い且つ隠している。キャ
ップは、基体の上面に形成された肩に押しつけられてい
るので、その縁はこのような第１の保護部材の側面を覆
わないことに注意する。このような側面はしたがって腕
輪を手首に装着したとき見えるままになっている。

【０００９】この後者の実施例は保護部材が焼結硬質金
属製であるとき不適当である。焼結硬質金属に弾性変形
を要求することはできない。したがってキャップを押付
けによって基体に堅固に取付けて保持させるためには、
極めて精密に寸法を決めた部品を作ることが必要であ
る。部品は焼結の途中で相当以上に収縮するので、その
後の機械加工に頼ることが必要であるがこれは極めて面
倒である。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
の問題を解決することを課題とするものである。すなわ
ち、作り易く、外観上一体となっている硬質金属から構
成されるヒンジ結合された時計用腕輪を提供することで
ある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、共にヒンジを
成して結合し、且つ内面、外面、および二つの側面を備
えているリンクから形成されている腕輪である。前記リ
ンクは、ヒンジが設けられているリンクコア、第１およ
び第２の保護部材、およびその保護部材を前記リンクコ
アに固定する手段を備えている。前記第１の保護部材は
前記リンクコアの内面全体を覆っていて、前記第２の保
護部材は前記リンクコアの外面全体を覆う中心部分およ
びリンクコアのおよび第１の保護部材の側面を覆う二つ
の側方部分から構成されている。前記固定手段は前記第
２の保護部材に固定された少なくとも１本のスタッドを
備え、そのスタッドは前記リンクコアにおよび前記第１
の保護部材にそれぞれ作られた貫通穴を通して突出し、
その先端がリベットのように変形されて前記貫通穴に保
持されている。

【００１２】本明細書において内面、外面、および側面
とは次の意味である。腕輪は実質上、腕を取り囲む円形
のバンドを形成している。リンクの内面とはしたがっ
て、腕と接触するリンクの面であり、リンクの外面とは
内面とは反対側のリンクの面である。最後に、リンクの
側面とは、リンクで腕輪を形成させたときのその腕輪の
長手方向に二分するように切断する平面に実質上平行な
リンクの両面である。

【００１３】本発明の長所は、リンクの見える部分が、
焼結硬質金属でまたはセラミックで得ることが容易な形
態のものとすることができる保護部材により完全に覆わ
れている点にある。

【００１４】本発明の他の長所は、リンクコアの内面、
外面とも保護部材で覆っているので、リンクコアの形に
よって腕輪の形が決まることはないということである。
すなわち、機械加工しなければならないリンクコアを機
械加工しやすい簡単な形のものにすることができるとい
う点にある。

【００１５】本発明の他の長所は、第２の保護部材の二
つの側面が第１の保護部材の側面を覆っており、したが
って腕輪を手首に装着したとき第１の保護部材の側面を
見ることができないという事実にある。本発明はしたが
って、そのようにしたければ、第１の保護部材を機械加
工しやすい金属から得ることもでき、第２の保護部材だ
けを常に硬質材料で形成するということもできる。

【００１６】最後に、スタッドの先端の変形、すなわち
リベットによる固定は実用化しやすく、部品の加工中極
端な精度を必要としない。

【００１７】本発明の好適な特性に適合するように、リ
ンクコアを保護部材へ固定する固定手段は、それぞれを
一体に支持する単独のリベット止めスタッドから構成さ
れている。他方、リンクコアおよび第１の保護部材は、
その側面に面するように突出している第２の保護部材の
側方部分により互いに相対的に回転しないようになって
いる。

【００１８】本発明の他の特性および長所は、単に例と
してだけ示し、付図を参照して行う以下の説明の途中で
明らかになるであろう。

【００１９】

【実施例】リンク１は機械加工可能な金属のリンクコア
２および二つの保護部材４、６から形成されており、こ
のような保護部材６の少なくとも一つは硬質材料から形
成されている。

【００２０】リンクコア２は、板３とこのような板と一
体をなすヒンジ部分１４とから構成されている。リンク
コア２は銅板からスタンピングにより形成されるのが望
ましく、銅板はその後ヒンジ部分１４を形成するため圧
延される。

【００２１】保護部材４、６は、すでに述べたように、
焼結硬質材料からまたはセラミックから形成するのが望
ましい。

【００２２】第１の保護部材４は、リンクコア２の板３
の内面全体を覆う形状をしている。第２の保護部材６
は、板３の外面全体を覆う中央部分７、およびリンクコ
ア２のおよび第１の保護部材の側面に向かい合うように
突出した二つの側方部分８から構成されている。第２の
保護部材６の二つの側方部分８の厚さは実質***部分
７の厚さに第１の保護部材の厚さとリンクコアの板３の
厚さとを加えたものに等しい。その結果、要素を組立て
ると、第１の保護部材の表面は第２の保護部材６の側方
部分８により形成される二つの肩８ａおよび８ｂの間で
第１の保護部材と同一平面となり、これによってリンク
の内面は実質上平面となる。リンクコア２のおよび第１
の保護部材４の側面は更に第２の保護部材６の側方部分
８により隠されているので、リンクは単一片として形成
された要素の特徴を示す。

【００２３】リンク１は、第２の保護部材６に固定され
た変形可能な金属のスタッド１０により組立てられて維
持されている。このようなスタッドは好適に鋼または黄
銅の円柱により形成され、その円柱はその端の一方で第
２の保護部材６の中央部分７に溶接されている。スタッ
ド１０は、それぞれリンクコア２および第１の保護部材
４に形成された貫通穴１２、１３を通過し、前記第１の
保護部材の皿穴１３ａにその先端１０ａを変形させる、
すなわちスウェージリベットすることにより貫通穴に保
持される。

【００２４】第２の保護部材６の肩８ａ、８ｂの存在に
よりスタッド１０の軸の周りの回転が防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明による腕輪リンクを構成する部
品の破断斜視図である。

【図２】前記リンクの断面図である。

【図３】前記リンクの断面図である。

【符号の説明】

１…リンク ２…リンクコア ４…第１の保護部材 ６…第２の保護部材 ８…側方部分 １０…スタッド PPOOccXX^^bbhh

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 共にヒンジで結合されるもので、それぞ
   れが内面、外面、および二つの側面を備えているリンク
   （１）から形成されている腕輪であって、前記リンク
   は、ヒンジが設けられているリンクコア（２）、第１お
   よび第２の保護部材（４、６）およびそれらの保護部材
   を前述リンクコアに固定する手段（８ａ、８ｂ、１０、
   １２、１３）を備えている腕輪において、前記第１の保
   護部材は前記リンクコアの内面全体を覆う形状であり、
   前記第２の保護部材は前記リンクコアの外面全体を覆う
   中心部分（７）とリンクコア（２）のおよび第１の保護
   部材（４）の側面を覆う二つの側方部分（８）とを有す
   る形状であり、かつ前記固定手段は前記第２の保護部材
   （６）に固定された少なくとも１本のスタッド（１０）
   を備え、そのスタッドが、前記リンクコア（２）におよ
   び前記第１の保護部材（４）にそれぞれ作られた貫通穴
   （１２、１３）を通して突出し、その先端を穴内で変形
   させて固定させてそれぞれの部材を一体に保持すること
   を特徴とする腕輪。