JPH06186417A - 無電解法でブラックマトリックスを製造する方法 - Google Patents

無電解法でブラックマトリックスを製造する方法

Info

Publication number
JPH06186417A
JPH06186417A JP19725493A JP19725493A JPH06186417A JP H06186417 A JPH06186417 A JP H06186417A JP 19725493 A JP19725493 A JP 19725493A JP 19725493 A JP19725493 A JP 19725493A JP H06186417 A JPH06186417 A JP H06186417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electroless
silane
black matrix
nickel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19725493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3390053B2 (ja
Inventor
Der Putten Andreas Martinu Van
マルチヌス テオドルス パウルス ファン デル プッテン アンドレアス
Johannes Thomas Schrama
トマス スラマ ヨハネス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips Electronics NV
Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips Electronics NV, Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips Electronics NV
Publication of JPH06186417A publication Critical patent/JPH06186417A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3390053B2 publication Critical patent/JP3390053B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶表示装置における不活性プレート上のカ
ラーフィルタパターン(7,9,11)の間に無電解法
でブラックマトリックス(13)を製造する。 【構成】 ヘキサメチルジシラザンのようなシラン類を
使用してガラス板(1)に1個または数個のシラン単層
(3)を設け、次いでPVAおよびPVPのような水溶
性重合体で安定化された水性Pdゾルで処理する。この
処理によって、触媒作用をするPd核(5)を形成させ
る。 【効果】 Pd核(5)は触媒作用が極めて大きいの
で、安定剤を含有する反応性の小さい市場で入手できる
すべての無電解ニッケルめっき浴を使用して、無電解ニ
ッケルめっきを開始させることができる。また、活性化
層として光開始剤または熱開始剤を含有する硬化性コー
ティングを使用する必要がなるなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Pd粒子を含有する活
性化層(activating layer)をガラス板上に設け、次い
で前記活性化層の上にカラーフィルタをパターンに従っ
て設け、その後無電解ニッケルめっき浴中で前記カラー
フィルタの間の前記活性化層にニッケル層を被着させ
て、ブラックマトリックスを形成することにより、液晶
表示装置の不活性プレート上に無電解法でニッケルのブ
ラックマトリックスを製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】このような方法は液晶表示装置(LCD
およびLC−TV)の製造に使用されている。LCDで
は、液晶材料を2枚の平行なガラス支持板の間に挟む。
普通、錫ドープ酸化インジウム(ITO)のような半導
体金属酸化物から構成されている透明電極を、液晶材料
に面するガラス支持板の両側に設ける。液晶テレビジョ
ンスクリーン(LC−TV)の場合には、第1ガラス支
持板は活性プレートであって、この上に画素および組合
せスイッチ素子、例えばダイオードスイッチ、TFT
(薄膜トランジスタ)およびMIMスイッチ(金属−絶
縁膜−金属)が設けられている。
【0003】第2ガラス支持板は不活性プレートを形成
し、青色、緑色および赤色のパターン化されたカラーフ
ィルタを具え、該カラーフィルタは活性プレートの画素
と対向させて配置されている。画素寸法は、例えば、5
0×70μmである。カラーフィルタはスクリーン印
刷、オフセット印刷、インキジェット印刷または従来の
リトグラフィ技術によって設けられる。カラーフィルタ
間のコントラストを改善するには、光吸収性格子、いわ
ゆる「ブラックマトリックス」をカラーフィルタの間に
設ける。この格子としては、スパッタリングによって形
成したクロム薄膜に、カラーフィルタ用孔をリトグラフ
ィによってエッチングしたものを使用することができ
る。
【0004】無電解法で設けたニッケルパターンは上述
のクロム薄膜の有利な代替物であり、特にスパッタリン
グおよびフォトレジストを使用するリトグラフィでは複
雑なプロセスが必要になる大型表示装置の場合にそうで
ある。無電解めっき、すなわち化学めっきは、ガラスお
よび合成樹脂のような誘電体基板をめっきする簡単で費
用の安い方法である。このために、銅浴およびニッケル
浴のような無電解めっき浴が使用され、このめっき浴は
複雑な(complexed )複数の金属イオンおよび還元剤を
含有する。金属イオンは触媒作用をする表面で還元剤に
よって金属に還元される。
【0005】めっきしようとする表面上に金属Pd核を
設けて前記表面が触媒作用をするようにすることが多
い。標準方法では、めっきしようとする基板をSnCl
2 水溶液およびPdCl2 水溶液と逐次接触させるか、
あるいはコロイド状SnPd分散液と接触させることに
より、めっきしようとする基板に予め核を形成する(活
性化と呼ばれる)。この結果、無電解法でめっきしよう
とする表面に金属Pd核が形成する。次いで、活性化さ
れた表面を無電解めっき浴中に浸漬して、前記表面をめ
っきする。
【0006】このような方法は欧州特許出願(EP−
A)第392235号から既知である。該特許出願によ
れば、水、ポリビニルアルコール(PVA)のような重
合体および重クロム酸アンモニウムのような光開始剤ま
たは熱開始剤からなる硬化性コーティング混合物を使用
して厚さ0.2μmの硬化重合体層をガラス板に設け
る。コーティング混合物はまたPdCl2 を含有し、P
dCl2 は過剰のSnCl 2 によって還元されて、コロ
イド状金属Pdを形成し、この金属Pdは無電解めっき
処理において触媒として作用する。コロイド状金属Pd
溶液はPd粒子にSn4+が吸着しているため安定であ
る。
【0007】重合体層を熱または放射に曝すことにより
硬化させた後に、上述の技術のいずれかを使用して硬化
重合体層上にパターンに従って青、緑および赤のカラー
フィルタを設ける。次いで、このような処理を施したガ
ラス板を、硫酸ニッケル、水酸化アンモニウム、次亜リ
ン酸ナトリウムおよび2モル/lのNaOHの水溶液か
らなる超アルカリ性無電解ニッケルめっき浴中に浸漬す
る。この方法では、ニッケルと還元剤に由来するリンと
からなる金属層がカラーフィルタの間に形成する。この
NiPマトリックスはブラックマトリックスを形成す
る。この方法では、カラーフィルタは被着させようとす
るニッケル層に対するマスクとして作用する。
【0008】この既知方法の欠点は、無電解ニッケルめ
っき法のために形成されたPd粒子の触媒活性レベルが
低いことである。Sn4+イオンが吸着されている金属P
dからなり、PdCl2 をSnCl2 で還元することに
より形成されるコロイド状金属Pdは、還元剤として強
還元性ホルムアルデヒドを使用する無電解銅めっき浴に
とって良好な活性化剤である。しかし、上述の活性化方
法は、大部分の無電解ニッケルめっき浴に適当でない。
それは、これらのめっき浴に使用される次亜リン酸塩の
ような還元剤は反応性が低く、かつpH値が低いからで
ある。これは、Pdゾルの製造にSn4+イオンを使用す
ることに起因する。
【0009】上述のSn4+イオンは無電解ニッケルめっ
き浴において本来安定剤として使用され、還元剤の酸化
を阻止する。ニッケルを堆積させるためには、安定剤を
含有していない極めて反応性の大きいニッケル浴、例え
ば、欧州特許出願(EP−A)第392235号に記載
されている次亜リン酸塩を使用する超アルカリ性無電解
金属めっき浴(pH>14)を使用する必要がある。し
かし、無電解ニッケルめっき浴中に安定剤が存在してい
ない場合には、プロセス制御が不十分になり、選択性も
不十分になり、かつ浴が不安定になる危険、すなわちニ
ッケル浴中にニッケルが自然に形成する危険がある。こ
のため、商業的に入手できる無電解ニッケルメッキ浴は
安定剤、とくにSn2+,Sn4+およびPb2+のような重
金属イオン、およびチオウレウム(thioureum )のよう
な有機硫黄化合物を含有している。
【0010】既知方法の他の欠点は、反応性無電解ニッ
ケルめっき浴を使用した場合に、PVA重クロム酸塩層
の内側でガスが発生することである。この結果、前記層
はふくらみ、基板から剥離した状態になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、なか
んずく、液晶表示装置の不活性プレート上に無電解法で
ニッケルのブラックマトリックスを製造する際に、市場
で入手できるすべての無電解ニッケルめっき浴を使用す
ることができ、さらに光開始剤または熱開始剤を含有す
る硬化性コーティング混合物を活性化層として使用する
必要をなくすことができるブラックマトリックスの製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、冒頭に
記載した方法において、活性化層を、水溶性重合体で安
定化された水性Pdゾルによって活性化したシラン層に
よって構成することを特徴とする無電解法でニッケルの
ブラックマトリックスを製造する方法により達成され
る。この点に関し、前記水性Pdゾルとは、Pdが水中
に分散しているコロイド状分散液を意味する。本発明方
法は、水溶性重合体で安定化されたPd粒子はガラス
(例えば:SiO2 、石英および石英ガラス)の表面に
吸着されないが、ガラス以外の材料上には優れたPdコ
ーティングを生成することができること、を見い出した
ことに基づく。
【0013】ガラス表面を変性するために他の材料の単
層を被着させた場合でも、Pd核の吸着特性が影響を受
けることがある。ガラス表面は種々のシランによって極
めて適切に変性することができ、シランはガラス表面と
化学的結合を形成する。本発明方法により、2×1015
個/cm2 のPd原子という極めて高密度のPd核を得
ることができ、この結果、安定剤を含有していない反応
性の超アルカリ性無電解ニッケルめっき浴だけではな
く、安定剤を含有する反応性の小さい市場で入手できる
すべての無電解ニッケルめっき浴においても、極めて良
好に無電解めっきが開始される。
【0014】また、高密度のPd核は堆積したニッケル
層に極めて満足できる接着性を提供する。上述のPdゾ
ルは、Sn2+塩以外の還元剤、例えば、H3 PO2 およ
びジメチルアミノボランをPd塩、例えば、PdC
2 、Pd硝酸塩およびPd酢酸塩の水溶液に添加して
金属Pdを生成させることにより製造することができ、
また前記溶液はPdゾルを安定化する水溶性重合体を含
有している。Pd粒子上における重合体鎖による立体障
害は、前記粒子のフロキュレーションを妨げる。このよ
うな重合体が存在しない場合には、安定なゾルを得るこ
とができない。
【0015】適当な水溶性重合体はポリビニルアルコー
ル(PVA)およびポリビニルピロリドン(PVP)で
ある。PVAを使用した場合には粒径2〜10nmの不
均一分散ゾルをが生成する。PVPを使用した場合に
は、粒径2nmの単分散ゾルが生成する。これはTEM
(透過電子顕微鏡)によって確認される。2nm粒子は
約500個のPd原子を含有する。分子量および重合体
濃度は、Pd粒子1個当り1個の重合体鎖がPd粒子に
吸着されるように選択する。平均分子量約10,000
のPVP(例えば、フルカ(Fluka )社から入手できる
K−15(商品名))を使用するのが好ましい。
【0016】比較的低い平均分子量は、前記小粒子と組
み合わされた場合に、基板上に高密度のPd核を生成さ
せるので、無電解めっき、すなわち無電解ニッケルめっ
きが良好に開始される。Pd−PVPゾルはPd−PV
Aゾルより安定であるので、Pd−PVPゾルの方が長
い寿命サイクルを有する。そのため、Pd−PVPの濃
厚な原液を作り、これを使用前に例えば10倍希釈する
ことができる。PVAに対するPVPの他の利点は、核
形成用溶液中の泡の形成が減少することである。
【0017】多くのシラン類、例えば、使用されること
の多いヘキサメチルジシラザン(HMDS)は、ガラス
表面を変性するために使用するのに適当である。有害な
有機溶媒の使用を回避するために、水溶性シランを使用
するのが好ましい。適当なシランは少くとも1個のアル
コキシ基を有する水溶性アミノシランである。このよう
なシランとしては、次式: R3 NH(CH2 3 SiR1 2(OR2 ) (上式において、 R1 =CH3 ,C2 5 ,メトキシまたはエトキシ R2 =CH3 またはC2 53 =H,CH3 ,C2 5 または(CH2 m NHR
4 (ただし、m=1,2または3) R4 =H,CH3 ,またはC2 5 である)で表わされ
る化合物がある。
【0018】適当な例は3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン(「A1100」)およびN−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(「A
1120」)である。また、使用するのが適当な物質の
例として3−アミノプロピルジメチルメトキシシランが
ある。水中のシラン濃度は厳密なものではなく、例え
ば、0.1〜3重量%の範囲である。シラン層はガラス
板上にスピンコーティングすることにより、あるいはガ
ラス板をシラン溶液に浸漬することにより設けることが
できる。
【0019】基板をシラン溶液中に浸漬しておく時間は
次のPd吸着工程にとって重要ではない。シラン分子の
アルコキシ基の1個はガラス表面の水酸基と反応し、化
学的結合が生じる。シラン処理前に、ガラス表面を十分
清浄にする必要があるのは勿論であって、最後の清浄工
程ではUV−オゾン処理を行なうのが好ましい。水洗後
に、ガラス表面を1個または数個のシラン単層でコーテ
ィングする。すなわち、シラン層の厚さを1〜5nmと
する。
【0020】上述のように、ガラス表面に吸着されるP
d原子の数は、本発明方法を使用した場合には、2×1
15個/cm2 に達する。Pd−PVAゾルを使用した
場合には、Pd原子の密度は3×1015個/cm2 にな
る。これらの値はXRF(X線蛍光)法によって求めら
れる。このような表面は、反応性の小さい無電解ニッケ
ルめっき浴を使用した場合でも、触媒作用が極めて大き
く、信頼できる無電解めっき処理をもたらす。グリシン
(pH=3.8)、コハク酸塩(pH=4.5)、ピロ
リン酸塩(pH=10〜11)またはクエン酸塩(pH
=8〜9)を含有するめっき浴のようなすべての既知の
無電解ニッケルめっき浴を使用することができる。
【0021】また、既知の市場で入手できるめっき浴、
例えば、シプレイ(Shipley )65(商品名)(pH=
4.9)、OMIエンプレート(Enplate )426(商
品名)(pH=6〜7)、シプレイニポジット(Shiple
y Niposit )468(商品名)(pH=7.3)、OM
Iエンライト(Enlyte)512(商品名)(pH=4.
6)および514(商品名)(pH=9.0)も使用す
ることができる。このようなめっき浴は、ニッケル塩の
ほかに、常に次亜リン酸塩またはジメチルアミノボラン
のような還元剤を含有し、また安定剤を含有しているの
が普通である。また、堆積したニッケル層は、使用した
還元剤に応じて、リン(P)またはホウ素(B)を含有
する。また、無電解ニッケル−コバルトめっき浴も使用
するのに適している。堆積したニッケルは、ブラックマ
トリックスとして使用するには、透過率<1%(波長5
00nmにおいて)を示す必要がある。層厚>0.1μ
mの堆積ニッケル層はすべてこの要件に合致する。
【0022】本発明に従ってニッケルパターンを形成し
た後に、均等化(equalizing)層およびITO層を逐次
設ける。
【0023】
【実施例】次に本発明を図面を参照して例について説明
する。 実施例1 本発明方法で使用するのに適当な重合体で安定化された
Pdゾルを次のようにして製造した。10g/lのPd
Cl2 および350ml/lの濃塩酸を含有するPdC
2 水溶液0.6mlを水38.4mlで希釈した。こ
の溶液に、1重量%ポリビニルピロリドン(PVP)水
溶液0.07mlを加えた。前記PVPはフルカ(Fluk
a )社から入手したタイプK−15(商品名)であり、
その平均分子量は10,000であった。次いで、かき
まぜながら0.625モルH3 PO2 溶液1mlを加え
た。生成したPdゾルは2nm粒子の単分散液であり、
これを活性化用溶液として使用した。
【0024】図1は本発明方法の処理工程を示し、図1
にはガラス基板ならびに設けようとするシラン層および
Pd核の断面を示した。寸法9×12cm、厚さ1mm
のホウケイ酸塩ガラス板(図1A)を基板として使用し
た。20g/lのグルコン酸ナトリウム、25g/lの
水酸化ナトリウムおよび3g/lのテンサゲクス(Tens
agex, 商品名)(湿潤剤)を含有する水溶液で、ガラス
板1を清浄にした。脱塩水で洗浄し、乾燥した後に、ガ
ラス板をUV−オゾン反応器(サムコ(Samco )社製U
V−1)内に5分間置いた。
【0025】次いで、洗浄になったガラス板を3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン(ペトラーチ(Petrarc
h)社から入手できるA0750(商品名))の0.3
重量%水溶液中に1分間浸漬した。前記シラン分子のエ
トキシ基とガラス板の−SiOH基との反応によって、
ガラス表面に厚さ約1〜5nmのシラン層(図1A)が
生成した。使用したシランは3個の反応性エトキシ基を
持っているので、生成したシラン層は三次元網状組織
(ポリシロキサン)から構成されていた。前記シランの
2個のエトキシ基がメチル基で置換されているシラン
(ベトラーチ社から入手できるA0735(商品名))
を使用した場合には、ガラス表面にこのシランの単層が
生成した。この変性されたガラス板を脱塩水で洗浄し、
乾燥した。
【0026】次いで、活性化用溶液として上述のPVP
で安定化されたPdゾル溶液を使用し、この溶液中に供
試基板を4分間浸漬することにより、シラン層3の上に
Pd核5を形成した(図1B)。TEM(透過電子顕微
鏡)を使用して表面を解析した結果、Pd核は直径2n
mであることが分かった。XRF(X線蛍光)法で解析
した結果、被覆度は2×1015個/cm2 の吸着原子で
あることが分った。活性化処理の後に、ガラス板を脱塩
水で洗浄し、乾燥した。
【0027】上述の欧州特許出願(EP−A)第392
235号に記載されている従来法を使用して、画素に対
応するカラーセル7(赤)、9(緑)および11(青)
からなるカラーフィルタ・パターンを活性化表面に設け
た(図1C)。
【0028】次いで、上述のカラーフィルタ・パターン
を有する活性化ガラス板を無電解ニッケルめっき浴中に
3分間浸漬した。このめっき浴は水1リットル当り20
gのNiCl2 、16gのコハク酸ナトリウム、10g
の次亜リン酸ナトリウム、および2gの酢酸ナトリウム
を含有していた。このニッケルめっき浴はHClでpH
値を4.5にし、温度を70℃にしておいた。カラーフ
ィルタ7,9,11の間に層厚0.2μmのパターン化
ニッケル層13を堆積させた(図1D)。生成したニッ
ケルパターンはブラックマトリックスを形成した。脱塩
水による洗浄と乾燥とを逐次行った後に、カラーフィル
タ・パターンおよびブラックマトリックス上に均等化層
を設け、次いでITO電極および配向層(最後の3個の
層は図示してない)を設けた。
【0029】実施例2 市場で入手できる無電解ニッケルめっき浴としてシプレ
イ65(商品名)(pH=4.9)を使用して、実施例
1を繰り返えした。このめっき浴には、還元剤として次
亜リン酸塩を含有させ、さらに安定剤として比較的多量
のPb2+塩および有機硫黄化合物を含有させた。95℃
の浴温において、カラーフィルタの間に厚さ0.2μm
のニッケル層が1分間で堆積した。本発明方法によって
活性化された表面は、安定剤および還元剤である反応性
のほとんどない次亜リン酸塩を含有するpH値の比較的
低いめっき浴からニッケルを無電解堆積させるのに十分
な触媒作用を示した。
【0030】比較例1 上述の欧州特許出願(EP−A)第392235号に記
載されている実施例を繰り返えした。ガラス板に、ゼラ
チン、重クロム酸アンモニウム、塩酸および水からなる
コーティング混合物を被着させた。また、この混合物に
は、PdCl2をSnCl2 で還元することによって得
たコロイド状Pdを含有させた。紫外光で硬化させた後
に、コーティングの層厚は0.2μmであった。次い
で、カラーフィルタパターンをリトグラフィによって設
けた。欧州特許出願(EP−A)第392235号に記
載されている安定剤を含有していない無電解ニッケルめ
っき浴の代りに、安定剤を含有する無電解めっき浴シプ
レイ65(商品名)を使用した。この場合にはニッケル
の堆積は起らなかった。
【0031】本発明方法によって、LCDに使用される
不活性プレート用のブラックマトリックスを無電解法で
製造することが可能になる。本発明方法では、カラーフ
ィルタは無電解ニッケルめっき用マスクとして作用し、
また安定剤を含有する市場で入手できる無電解ニッケル
めっき浴を使用することができ、光開始剤または熱開始
剤を含有する硬化性コーティング混合物を活性化層とし
て使用する必要はなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の逐次の処理工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ガラス板 3 シラン層(シラン単層) 5 Pd核 7,9,11 カラーセル(カラーフィルタ、カラーフ
ィルタパターン) 13 パターン化ニッケル層(ブラックマトリックス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨハネス トマス スラマ オランダ国 5621 ベーアー アインドー フェン フルーネヴァウツウェッハ 1

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pd粒子を含有する活性化層をガラス板
    上に設け、次いで前記活性化層の上にカラーフィルタを
    パターンに従って設け、その後無電解ニッケルめっき浴
    中で前記カラーフィルタの間の前記活性化層にニッケル
    層を被着させて、ブラックマトリックスを形成すること
    により、液晶表示装置の不活性プレート上に無電解法で
    ニッケルのブラックマトリックスを製造するに当り、 前記活性化層を、水溶性重合体で安定化された水性Pd
    ゾルによって活性化したシラン層によって構成すること
    を特徴とする無電解法でブラックマトリックスを製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】 前記Pdゾルはポリビニルアルコールお
    よびポリビニルピロリドンからなる群から選択した重合
    体で安定化されていることを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記シラン層をアミノアルコキシシラン
    水溶液によって提供することを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記シランを3−アミノプロピルトリエ
    トキシシランおよびN−(2−アミノエチル)−3−ア
    ミノプロピルトリメトキシシランからなる群から選択す
    ることを特徴とする請求項3記載の方法。
JP19725493A 1992-08-12 1993-08-09 無電解法でブラックマトリックスを製造する方法 Expired - Fee Related JP3390053B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
NL92202486:4 1992-08-12
EP92202486 1992-08-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06186417A true JPH06186417A (ja) 1994-07-08
JP3390053B2 JP3390053B2 (ja) 2003-03-24

Family

ID=8210847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19725493A Expired - Fee Related JP3390053B2 (ja) 1992-08-12 1993-08-09 無電解法でブラックマトリックスを製造する方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP3390053B2 (ja)
DE (1) DE69315765T2 (ja)
TW (1) TW238360B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013047385A (ja) * 2011-08-17 2013-03-07 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定な触媒
JP2013047386A (ja) * 2011-08-17 2013-03-07 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定なスズを含まない触媒
JP2013049920A (ja) * 2011-08-17 2013-03-14 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定な触媒
JP2015101737A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 東京エレクトロン株式会社 めっきの前処理方法および記憶媒体
JP2016132795A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 国立研究開発法人産業技術総合研究所 無電解めっき用パラジウムヒドロゾル触媒液とその調製方法
JP2017031476A (ja) * 2015-08-03 2017-02-09 東京応化工業株式会社 シランカップリング剤水溶液、単分子膜製造方法及びめっき造形方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8046506B2 (en) 2006-03-21 2011-10-25 Mediatek Inc. FIFO system and operating method thereof
KR102115561B1 (ko) * 2013-09-16 2020-05-27 삼성디스플레이 주식회사 폴리이미드 기판의 제조 방법 및 이를 이용하는 표시장치의 제조 방법

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013047385A (ja) * 2011-08-17 2013-03-07 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定な触媒
JP2013047386A (ja) * 2011-08-17 2013-03-07 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定なスズを含まない触媒
JP2013049920A (ja) * 2011-08-17 2013-03-14 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定な触媒
JP2015101737A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 東京エレクトロン株式会社 めっきの前処理方法および記憶媒体
US9653350B2 (en) 2013-11-21 2017-05-16 Tokyo Electron Limited Pre-treatment method for plating and storage medium
JP2016132795A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 国立研究開発法人産業技術総合研究所 無電解めっき用パラジウムヒドロゾル触媒液とその調製方法
JP2017031476A (ja) * 2015-08-03 2017-02-09 東京応化工業株式会社 シランカップリング剤水溶液、単分子膜製造方法及びめっき造形方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE69315765D1 (de) 1998-01-29
JP3390053B2 (ja) 2003-03-24
TW238360B (ja) 1995-01-11
DE69315765T2 (de) 1998-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5378502A (en) Method of chemically modifying a surface in accordance with a pattern
BE1007610A3 (nl) Werkwijze voor het stroomloos aanbrengen van een metaalpatroon op een elektrisch isolerend substraat.
US7255980B2 (en) Black matrix, method for preparing the same, and flat panel display and electromagnetic interference filter using the same
JP3320504B2 (ja) ガラス基板上に金属パターンを無電解法で設ける方法
US7393567B2 (en) Pattern forming method, arranged fine particle pattern forming method, conductive pattern forming method, and conductive pattern material
US20040043334A1 (en) Method of manufacturing for conductive pattern substrate
US7297451B2 (en) Black matrix, method for the preparation thereof, flat display device and electromagnetic interference filter employing the same
US7494926B2 (en) Method for forming highly conductive metal pattern on flexible substrate and EMI filter using metal pattern formed by the method
JP3390053B2 (ja) 無電解法でブラックマトリックスを製造する方法
KR100959751B1 (ko) 금속패턴 형성 방법 및 이를 이용한 전자파 차폐 필터
US20060183061A1 (en) Method for forming positive metal pattern and EMI filter using the same
EP0577187B1 (en) Method of providing a metal pattern on glass in an electroless process
US7205098B2 (en) Method for manufacturing high-transmittance optical filter for image display devices
EP0583822B1 (en) Method of manufacturing a black matrix of nickel on a passive plate of a liquid crystal display device in an electroless process
JPH08286026A (ja) ブラックマトリクス基板及びそれを用いたカラーフィルタ
EP0587231B1 (en) Method of chemically modifying a surface in accordance with a pattern
WO1994009394A1 (en) Glass plate for liquid crystal, color filter for tft liquid crystal, tft liquid crystal display for projection, and color tft liquid crystal display
JP2007042683A (ja) 導電性パターン形成方法
JPH0978250A (ja) 導電性パターンの形成方法
CA2040482C (en) Photosensitive resin composition and method of forming conductive pattern
JP3295156B2 (ja) ブラックマトリックス基板作成用の感光材料
JPH06192843A (ja) ブラックマトリックス基板作成用の触媒処理液
JPH06175118A (ja) ブラックマトリックス基板の製造方法
JPH05297217A (ja) ブラックマトリクスの製造方法
KR20060058559A (ko) 고해상도 화상 표시 장치용 광학필터의 제조방법 및 그에의해 제조된 광학필터

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees