JPH06186222A - 銀検出器及び銀検出方法 - Google Patents

銀検出器及び銀検出方法

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JPH06186222A
JPH06186222A JP35470092A JP35470092A JPH06186222A JP H06186222 A JPH06186222 A JP H06186222A JP 35470092 A JP35470092 A JP 35470092A JP 35470092 A JP35470092 A JP 35470092A JP H06186222 A JPH06186222 A JP H06186222A
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JP
Japan
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silver
dithizone
liquid
waste liquid
detector
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JP35470092A
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English (en)
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Takashi Nakamura
敬 中村
Hideo Miyazaki
英男 宮崎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料の処理済液からの銀捕集後、廃棄す
る直前で、銀捕集済廃液中の残存銀を手軽に、容易に検
出することができる銀検出器及びそれを用いた銀検出方
法を提供することにある。 【構成】 写真廃液貯溜部1を有し、前記貯溜部内の写
真廃液に接触可能にジチゾン坦持部5を設けた銀検出
器、また写真処理廃液にキレート剤を添加し、前記廃液
をジチゾン坦持部に通過させて該廃液中の銀を検出する
銀検出方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料(以下「感光材料」と称する)の写真処理で生ずる
含銀写真処理済液から銀を捕集後、銀捕集済廃液を廃棄
する際に、廃液中の銀の有無を検出する銀検出器及びそ
れを用いた銀検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全の面から下水道に排水で
きる銀の排出基準の規制が年々厳しくなってきている。
感光材料の写真処理において、定着液、リンス液、水洗
水(安定化液を含む)等の写真処理済液には、感光材料
中の銀錯塩等の銀成分が洗い出されてかなりの濃度で存
在し、環境保全の面から、そのまま下水道に排水するこ
とができない。
【0003】このように、銀含有の写真処理済液(写真
処理が行われた液)から銀を捕集する方法としては、数
種の方法がある。これらの方法では、廃液中の銀を完全
に捕集することができきにくく、排出基準以上の濃度の
銀が廃液中に残存したり、又は、写真処理済液からの銀
捕集能力低下により廃液中の銀濃度が高くなるなどのこ
とが生じる。このような場合に対処できるように、銀捕
集後の廃液を排出する際、廃液中の残存銀の濃度が銀の
排出基準内であることを確認する、銀濃度の検出が必要
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の如く銀
の排出基準が厳しいことから、銀捕集後の廃液中の銀濃
度が0.1ppm以下と非常に低濃度であり、このよう
な低濃度の銀の有無を確認するには銀とハロゲンとの沈
澱生成による銀の確認方法等では不十分となる。また、
銀検出器としては、わずかな銀の量に敏感に反応し、目
視で明らかに銀の存在の有無を判断できるものが望まれ
る。そして、このようなことが、銀の検出装置の複雑化
や操作の煩雑化につながる。このため、写真処理液を廃
棄することの負担は、作業の効率を低下してしまうこと
から、銀の検出器及び検出方法の簡易化が望まれる。
【0005】そこで、本発明の目的は、感光材料の処理
済液からの銀捕集後、廃棄する直前で、銀捕集済廃液中
の残存銀を手軽に、容易に検出することができる銀検出
器及びそれを用いた銀検出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明に係る上記目
的は、下記(1)〜(8)により達成することができ
た。 (1)写真廃液貯溜部分を有し、前記貯溜部分の写真廃
液がジチゾン坦持部に接触可能に設けた銀検出器。 (2)写真廃液貯溜部分と、該液移動での流量を調整す
る流量調整手段と、該貯溜部分から液が流出する液移動
部とを有し、該液移動部内の液移動方向にジチゾン坦持
部を、液が通過可能に設けた銀検出器。 (3)写真廃液貯溜部分を有し、該貯溜部分から毛細管
現象で写真廃液が移動しうる液移動部を布し、該液移動
部内の液移動方向にジチゾン坦持部を、液が通過可能に
設けた銀検出器。 (4)写真廃液貯溜部分を有し、該貯溜部分から空気圧
差を用いて写真廃液が移動しうる液移動部を有し、該液
移動部内の液移動方向にジチゾン坦持部を、液が通過可
能に設けた銀検出器。 (5)前記ジチゾン坦持部が交換可能である請求項1〜
4のいずれかに記載の銀検出器。 (6)前記ジチゾン坦持部の坦体が黄色または白色であ
る前記(1)〜(5)のいずれかに記載の銀検出器。 (7)前記液移動部内の液移動方向の上流側にキレート
坦持部を、下流側にジチゾン坦持部を、液が通過可能に
設けた前記(1)〜(6)のいずれかに記載の銀検出
器。 (8)写真処理の水洗、リンス、又は安定廃液の少なく
とも1種から成る被験液にキレート剤を添加し、前記被
検液をジチゾン坦持部に通過させて該廃液中の銀を検出
する銀検出方法。
【0007】本発明の流量調節手段としては、廃液の流
量を調節及び液の移動を一時止めておくことができるも
のであればよく、例えばコックなどが挙げられる。本発
明の液移動部としては、重力、毛細管現象、空気圧差等
により液が移動可能なものが好ましい。
【0008】
【作 用】上記のように構成された銀検出器は、少なく
とも写真廃液を貯溜できる部分と、銀に反応して発色す
るジチゾン坦持部を設け、写真廃液がジチゾン坦持部を
通過できる手段を設けていればよい。廃液中の銀濃度が
排出基準以上である場合に、銀がジチゾンと反応して発
色し、銀の排出基準を満たさない廃液を検出することが
できる。
【0009】従来、ジチゾンが銀と錯体を形成し発色す
ることは知られているが、これまでは単に銀の抽出比色
試験としてビーカー中、溶液状態で行われていた。この
ため、これを銀検出のために用いると、銀の排出基準や
濃度の変動等に対応できず、操作が煩雑となってしま
う。これに対して本発明は、ジチゾンを坦体に坦持させ
たジチゾン坦持部として液移動部内に液を堰き止めるよ
うに設け、ジチゾン坦持部を廃液が通過するものであ
る。ジチゾン坦持部のジチゾンの量を調整、又はジチゾ
ン坦持部を通過する廃液の流量の調整により、銀とジチ
ゾンとの発色感度を容易に変えることができる。
【0010】本発明は、写真廃液中の銀の検出であるた
め、廃液中には銀以外の重金属、例えば銅、鉛、亜鉛
等、が含まれている場合もあり、これらの重金属は、銀
と同様にジチゾンと錯体を形成し発色する。銀の発色の
みを評価できることが望ましい本発明の銀検出器におい
ては、銀以外の重金属の存在が問題となってくる。
【0011】本発明は、液移動部内の液移動方向の上流
側にキレート坦持部を、下流側にジチゾン坦持部を設け
ることで、銀の発色のみをうることを可能とした。この
理由は、ジチゾンとキレート剤の重金属との錯体の安定
度定数に差があるためと考えられる。一旦キレート剤と
錯体を形成した銀以外の重金属は、その後ジチゾン坦持
部を通過しても反応しないことから、銀以外の重金属の
キレート錯体の安定度定数は、ジチゾン錯体の安定度定
数より高いと推定される。
【0012】一方、銀はジチゾンと形成した錯体の安定
度定数が、キレートと形成した錯体の安定度定数よりも
高いため、ジチゾンと反応し発色すると思われる。キレ
ート剤は、ジチゾン以外のキレートであり、好ましくは
EDTA、PDTA、NTAが挙げられる。本発明にお
いて、ジチゾン坦持部では、ジチゾンが坦持部の坦体に
坦持されており、ジチゾン坦持部の交換が容易となり、
また、ジチゾンと銀の錯体形成にともなうジチゾン坦体
部の色変化が大きく、その色の変化を目視で観察できれ
ばよく、検出器の簡易化が図られる。ジチゾンを坦持し
た坦体が黄色または白色であることが、銀とジチゾンと
の発色をより効果的に観察することができる。
【0013】本発明において、ジチゾン坦持部の交換基
準は、1回の検出ごとに交換することが好ましい。ま
た、ジチゾン坦持部は、1回の検出ごとに交換すること
が好ましいが、複数回の検出に使用することもできる。
また、銀の再利用に関してもジゾン坦持部が交換可能で
あるのが好ましい。ジチゾンは銀0.1mgで十分な発
色を有することから、銀濃度が0.01ppm以下であ
るか調べるには、ジチゾン坦持部に廃液を100ml流
して発色の有無を観察し、また、銀濃度が0.001p
pm以下であるか調べるには、1000ml流して発色
の有無を観察すればよい。
【0014】本発明の銀検出器において、重力による、
毛細管現象による、又は空気圧差による液移動部が好ま
しく、このような自然法則に基づいた液移動を可能とす
る銀検出器は、簡易な構造となる。毛細管現象として
は、TLC(薄層クロマトグラフィー)、pH試験紙な
どであり、空気圧差としては、ガス濃度検知器、ビュー
レットなどがである。
【0015】また、写真処理の被験液にキレート剤を添
加し、ジチゾン坦体を通過させる検出方法により、銀以
外の重金属のジチゾンとの発色を抑え(重金属のキレー
ト剤による隠蔽)、銀の発色みのがえられる。この場合
の銀検出器は液移動部にジチゾン坦持部のみを設けたも
のが好ましい。
【0016】更に、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、坦体とは、多孔質の物質、繊維状材料で、
ジチゾンを坦持できるものはいずれの物質も使用でき
る。従って、無機物、有機物(天然、合成)いずれでも
よい。 多孔質坦体としては、a)スポンジ状のもの、b)多
孔質樹脂、c)多孔質セラミックなどがある。
【0017】a)スポンジの材質は何でも良いが、ウレ
タン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、メラ
ミン、塩化ビニル、ポリプロピレンが好ましく、中でも
ウレタン、ポリエチレン、セルロース、セルロースエス
テル、変性多糖類、ポリビニルアルコール、変性ポリビ
ニルアルコール、プラスチックフォーム等が好ましい。
【0018】プラスチックフォームとしては、ポリウレ
タンフォーム、ポリスチレンフォーム、ABSフォー
ム、塩化ビニル樹脂フォーム、ポリエチレンフォーム、
ポリプロピレンフォーム、フエノール樹脂フォーム、ユ
リア樹脂フォーム等が挙げられる〔合成高分子(村橋俊
介他編;朝倉書店発行、昭和50.3.30再版)第3
55頁〜第359頁〕。
【0019】スポンジの密度は10Kg/m3 〜300
Kg/m3 が好ましく、15Kg/m3 〜100Kg/
3 がより好ましい。これらのスポンジは産業用発泡品
として市販されており、例えばイノアックコーポレーシ
ョン、コクゴ社から入手できる。 b)多孔質樹脂は巨大網状構造樹脂と言われるもので、
ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド等から造られ
る。イオン交換樹脂のように交換基をもたせたものもあ
る。孔径は0.001μm〜0.5μmまで分布してい
る。
【0020】代表的なものとしてアンバーライトXAD
(ローム・アンド・ハース社)やダイヤイオンHP(三
菱化成工業)がある。 c)多孔質セラミックスとして京セラ(株)で発売され
ている各種多孔質セラミックスが使用できる。 化合物としてはアルミナ、ジルコン、コージライト、炭
化珪素などであり、多孔質の形態として通常の濾過フィ
ルター様の形状のものやハニカム構造のものやプリーツ
構造のものでもよい。
【0021】その他多孔質の物質としては、工学材料便
覧(著者幡野佐一1982.日刊工業新開社)第322
頁に記載のものも、合成ゼオライト、例えば東ソー・ゼ
オール(株)製ムンタースゼオールも使用できる。 繊維状材料は、加工状況により糸状、布状、綿状、マ
ット状等様々な形態のものがあるが、何でも良い。材質
は天然繊維よりポリプロピレン、ポリエステル等の合成
繊維、更にセルロース繊維、塩化ビニル系ポリマー繊
維、ビニロン系繊維、サラン系繊維、ポリエステル繊維
等が好ましい。
【0022】代表的な材料として三菱ダイヤマルスソー
ブ(三菱レイヨン・エンジニアリング株式会社)、タフ
ネルオイルブロッター(三井石油化学工業株式会社)が
ある。本発明の坦体として好ましく用いられるものは、
坦体中を液が通過できるa)、b)、である。ま
た、ジチゾンを坦持する方法は、疎水結合によるので
a)、の合成繊維がより好ましい。
【0023】本発明のジチゾンの坦持法としては、ジチ
ゾンと坦体とに被検液が接触してもジチゾンが流れ出さ
ないように強固に坦持させる必要がある。従って、坦持
の機構としては、1)疎水相互作用による吸着、2)極性相
互作用による吸着(例えば水素結合)、更に、場合によ
ってはジチゾンと坦体にそれぞれ3)反応基を持たせて反
応による坦持でもよい。しかし、コストを安く坦持さ
せ、しかも水相で使用する時にジチゾンが水相へ溶出す
ることをさけるために、1)が最も好ましい。ジチゾンを
坦体へ吸着させるにはジチゾンを有機溶剤に溶解し、そ
の溶液を坦体に浸透あるいはその溶液に坦体を浸漬した
後、坦体から有機溶剤を蒸発させる。この時用いる有機
溶剤としてはジチゾンが溶解するものであれば何でも良
いが、ジチゾンの溶解度が大きいクロロホルムや四塩化
炭素が好ましい。
【0024】ジチゾンを坦体に坦持するには、以下の方
法が簡便である。すなわち、ジチゾンの有機溶媒溶液
0.01mmol/リットル〜1mmol/リットル、
好ましくは0.1mmol/リットル〜100mmol
/リットルに坦体を浸漬し攪拌する。5分以上経った
後、溶液から坦体を取り出し乾燥する。通常この操作で
坦体1g当たり0.01mmol以上のジチゾンが吸着
し、使用可能な坦持坦体となる。
【0025】本発明のキレート剤の坦持法としては、被
験液が接触した際、キレート剤が満遍なく被処理液中に
分散放出される方式が好ましい。そのためには、被検
液と同等の体積を占める坦体にキレート剤を分散坦持さ
せておくか、キレート剤をイオン交換体に坦持させて
おく方法がある。キレート剤が速やかに被検液に溶け出
していくためにはの方法が好ましい。
【0026】のキレート剤坦持坦体を調整するには、
キレート剤の飽和またはそれに近い濃度の水溶液を坦体
に満遍なく浸透させた後乾燥すれば良い。本発明のキレ
ート剤としては、ドータイト試薬(同仁薬化学研究所発
行ドータイ試薬10版S.49発行)に記載されるキレー
ト試薬を用いることができる。本発明に用いることので
きる水溶性キレート剤の具体例を以下に示す。
【0027】下記化合物は、酸及び塩(Li+ ,N
+ ,K+ ,NH4 + )である。
【0028】(1)カルボン酸系 (略称) CyDTA:シクロヘキサンジアミン四酢酸トランス型 DHEG :ジヒドロキシエチルグリシン DTPA :ジエチレントリアミン五酢酸 DPTA−OH:ジアミノプロパノール4酢酸 EDAPDA:エチレンジアミン二酢酸二プロピオン酸 EDDA :エチエンジアミン二酢酸 EDDHA:エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 EDDP :エチレンジアミン二プロピオン酸 EDTA−OH:ヒドロキシエチルエチレンジアミン三
酢酸 GEDTA:グリコールエーテルジアミン四酢酸 HIDA:ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 IDA:イミノ二酢酸 メチル−EDTA:ジアミノプロパン四酢酸 NTA:ニトリロ三酢酸 NTP:ニトリロ三プロピオン酸 m−PHDTA:メタフェニレンジアミン四酢酸 TTHA:トリエチレンテトラミン六酢酸 m−XDTA:メタキシリーレンジアミン四酢酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 アニシジンブルー;クロマズロールS;フルオキシン;
メチルチモールブルー;メチルキシレノールブルー;サ
ーコシンクレゾールレッド;スチルベンフルオブルー
S;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン
【0029】(2)ホスホン酸系、りん酸系 エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸 ニトリロトリメチレンホスホン酸 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1,1−ジホスホノエタン−2−カルボン酸 2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1−ヒドロキシ−1−ホスホノプロパン−1,2,3−
トリカルボン酸 カテコール−3,5−ジホスホン酸 ピロリン酸ナトリウム テトラポリリン酸ナトリウム ヘキサメタリン酸ナトリウム α−アルキルホスホノコハク酸 1−ヒドロキシオルガノ−1,1−ジカルボン酸 1−アミノアルカン−1,1−ジホスホン酸 2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸
【0030】(3)水酸基系 アリザリンコンプレクソン; アルセナゾ−III ; ベ
リロン−II;ビスピラゾロン; n−ベンゾイル−N−
フェニルヒドロキシルアミン;ブロモピロガロールレッ
ド; エリオクロームブラックT; 1−(1−ヒドロキシ−2−ナフチラゾ)−6−ニトロ
−2−ナフトール−4−スルホン酸 カルセイン; カルセインブルー; カルシクローム;
カルコン;カルマガイト; カルボキシアルセナゾ;
クロロホスホナゾ−III ;クロラニール酸; クロモ
トロープ酸; ジメチルスルホナゾ−III ;ジヒドロキ
シアゾベンゼン; ジニトロヒドロキシアゾ−III ;ジ
ニトロスルホナゾ−III ; 2−フリルジオキシム;グ
リシンクレゾールレッド; グリオキサール−ビス(2
−ヒドロキシアニル);ナフチルアゾキシン; ナフチ
ルアゾキシンS; 2−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシ−4−スルホ−
1−ナフチルアゾ)−3−ナフトイック酸 2−(2−ピリジルアゾ)クロモトロピック酸;1−
(2−ピリジルアゾ)2−ナフトール;4−(2−ピリ
ジルアゾ)レゾルシノール;フェナゾ; パイロカテコ
ールヴァイオレット;タイロン; アセチルアセトン;
フルオリルトリフルオロアセトン; ヘキサフルオロア
セチルアセトン;ピバロイルトリフルオロアセトン;
トリフルオロアセチルアセトン;N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸;トリ
エタノールアミン
【0031】(4)窒素系、硫黄系 アルセメート; バソクプロイン; バソクプロインス
ルホン酸;バソフェナンスロリン; バソフェナンスロ
リンスルホン酸;ビスムチオール−II; 3,3’−ジ
アミノベンジジン;ジアンチピリルメタン; モノピラ
ゾロン;ムレキシド; o−フェナンスロリン;チオオ
キシン
【0032】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし、本発明は本実施態様のみに限
定されない。図1は本発明実施態様の銀検出器の概略図
である。図1は重力を利用した銀検出器であり、図1の
(a)は断面図、(b)は斜視図である。
【0033】図1(a)の銀検出器は、廃液貯溜部分1
を有し、廃液貯溜部分1の底に液移動の可能な流通管2
が設けられ、流通管2の廃液貯溜部分1側(上部)から
キレート坦持部4、ジチゾン坦持部5、及びコック8が
廃液の通過する順にそれぞれ設けられている。図1
(a)の銀検出器は重力を利用して廃液を流通管に流し
て銀を検出するものであり、液の自然落下を利用してい
るため、ポンプ等の液を循環させる装置を必要とせず簡
易な検出器となる。
【0034】廃液貯溜部分1及び流通管2の形状は、特
に限定されるものではなく、廃液貯溜部分1では液を貯
溜でき、更に流通管2は重力を利用して液移動し、廃液
が流通管に充填されているジチゾンを通過できればよ
い。廃液貯溜部分1には写真処理済液から銀を捕集した
廃液を入れ、コック8の流量のコントロールにより廃液
を流通管に流し、廃液がキレート坦持部4、ジチゾン坦
持部5の順にこれら坦持部を通過するものである。キレ
ート坦持部4にはキレート剤が、またジチゾン坦持体5
にはジチゾンがそれぞれ坦持されている。
【0035】キレート剤はスポンジ状のものに付着さ
せ、乾燥させてあり、ジチゾンはスポンジ状のものに染
み込ませ、風をあてて乾燥させてある。また、液の通過
により、キレート剤は溶出し、ジチゾンは固定したまま
である。廃液がキレート坦持部4を通過することで、廃
液中の重金属はキレート錯体を形成し、更に、キレート
坦持部4を通過した液がジチゾン坦持部5を通過するこ
とで銀のキレート錯体のみがジチゾンと錯体を形成し発
色する。
【0036】銀以外の重金属も銀と同様にジチゾンと反
応し発色するが、キレート坦持部4をジチゾン坦持部5
の上流部に設けることで、キレート坦持部でキレート錯
体を形成した銀以外の重金属は、ジチゾンと反応するこ
となく通過してしまい、銀のみがジチゾンと錯体を形成
して発色する。このことは、銀以外の重金属はキレート
剤との錯体の安定度定数が、ジチゾンの錯体安定度定数
より高く、一方、銀の錯体安定度定数は、ジチゾンと形
成された錯体の安定度定数のほうが高いものと考えられ
る。
【0037】流通管にキレート坦持部4とジチゾン坦持
部5を設置する場合、両者の坦持体の設置距離は、ジチ
ゾン坦持部の発色が良好に確認できれば良く、特に直径
50mm以内の管内に一定距離(例えば5mm以上20
0mm以内)離して設置するのが好ましい。流通管のキ
レート坦持部4とジチゾン坦持部5を交換するときは、
使用済の坦持体を交換する場合、また、排出基準の変動
により感度の異なる坦持体を交換する場合、あるいは銀
を回収する場合などが挙げられる。交換基準としては、
1回の検出ごとに交換するのが好ましく、また、複数回
使用してもよい。
【0038】図2は本発明の他の実施態様である銀検出
器の概略図である。図2(a)の銀検出器は、毛細管現
象を利用し、液を移動させる検出器である。本実施態様
の銀検出器は、キレート剤を坦持させた層15と、ジチ
ゾンを坦持させた層14を有したスポンジ10から成っ
ている。スポンジ10を、写真廃液貯溜部分12に浸漬
すると、写真廃液貯溜部分12内の廃液が毛細管現象で
移動する。つまり、スポンジ10は毛細管現象で容器1
2に入れられた廃液を吸い上げることで廃液を移動させ
銀の検出を行うものである。 このような、毛細管現象
を利用した本発明の装置は、液を汲み上げるためのポン
プ等の装置を必要とせず、簡易な検出器となる。
【0039】スポンジ10には、廃液の移動の際キレー
ト坦持部そしてジチゾン坦持部の順に廃液が通過できる
ように、各坦持部が設けられている。この坦持体の設定
は銀以外の重金属がジチゾンと反応し発色することによ
る銀の検出の弊害を防ぐためのものである。キレート坦
持部で廃液中の重金属が錯体を形成し、その錯体を有す
る廃液がジチゾン坦持部を通過する際に、銀のみがジチ
ゾンと錯体を形成し発色する。これにより、銀の検出が
可能となる。
【0040】廃液吸い上げを効率よくするため、スポン
ジ10の上部を高吸水ポリマー化にし、更にスポンジ1
0の廃液に接触している部分から上部に向かって、体積
を徐々に大きくしてあることが好ましい。毛細管現象を
利用した図2(a)の装置では、液の移動が遅いため、
ジチゾンと銀の錯体形成に伴う発色を十分とするため
の、液溜の必要がなく、流通量コントロール手段を設け
なくても、銀の発色が十分に得られる。
【0041】図2の(b)には、(a)のスポンジ10
の分解図を示してある。スポンジ10に設けられている
キレート坦持部15、及びジチゾン坦持部14は各々分
離させた状態でキレート剤、またはジチゾンを坦持(ス
ポンジに含浸)させられ、その後に再び結合される。分
離した各スポンジを結合するには、接着剤等を用いず
に、機械的に結合する。
【0042】本発明で用いるスポンジ10の形状は、特
に限定されるものでなく、毛細管現象により液の移動が
可能であれば用いることができる。
【0043】
【実施例】 <実施例1>白色ポリウレタン(イノアック社製、商品
名:CF−17、密度:約30Kg/m3 、引張強度:
0.8<Kg/cm2 )の連続気泡スポンジにジチゾン
を以下の要領で吸着した坦体を調製した。すなわち、ジ
チゾン50mg(0.2mmol)を500mlの四塩
化炭素に溶解し、その溶液に5mm角に裁断したスポン
ジ0.5gを浸漬攪拌し、5分後スポンジを取り出し、
風をあてて乾燥した。この操作で白色だったスポンジは
吸着したジチゾンにより緑色を呈するようになった。
【0044】この5mm角の緑色スポンジを5個の図1
に示す検出器の下部に1つずつ設置し(但し、キレート
坦持部は設置せずに行う)、そこに以下に示す被検液2
mlを注ぎ色の変化を見た。 A:銀1ppmのチオ硫酸銀溶液 B:Aの溶液にEDTA添加(EDTA濃度として36
0ppm) C:Bの溶液にCu、Pb、Znを各100ppm添加 〔金属塩としてCuSO4 ・5H2 O、Pb(NO3
2 、ZnSO4 ・H2 O使用〕 D:Cu、Pb、Znを各100ppmの溶液(用いた
金属塩はCに同じ) E:Dの溶液にEDTA添加(EDTA濃度として36
0ppm) 以上の結果、薄赤色への変色を認めたもの:A、B、
C、Dであり、変色しなかったもの:Eとなった。
【0045】通常、Cu、Pb、Znはジチゾンを変色
させるが、この結果から、これらの金属がEDTAによ
り隠蔽され、目的の銀の検出のみが可能となっているこ
とがわかる。即ち、著しい銀の選択検出効果が認められ
た。
【0046】<実施例2>実施例1と同様にジチゾンを
スポンジに吸着させるに当たり、用いるスポンジの地色
を白色、黄色、橙色、赤色、桃色、灰色、水色と変え
た。ジチゾン吸着後緑色となった5mm角の各々のスポ
ンジを7個の図1に示す検出器の下部に1つずつ設置し
(但し、キレート坦持部は設置せずに行う)、銀0.1
ppmのチオ硫酸銀溶液を1mlずつ加えた。0.1p
pmと希薄な銀に対し、白色と黄色の地色をもつスポン
ジは、以下に示すように他者よりも変色を検知すること
において優れた結果を与えた。
【0047】 スポンジ地色 変色を認める 変色の見易さ 変色後の色 までの時間 白色 5分 ○ 薄赤 黄色 5分 ◎ 橙 橙色 6分 ○ 赤 赤色 6分 ○ 赤 桃色 7分 ○ 赤 灰色 7分 △ 灰赤 水色 7分 △ 紫赤 特に黄色のスポンジは、緑色からその補色の橙色へと変
化するので検出がし易かった。
【0048】<実施例3>合成繊維マット(三菱レイヨ
ン・エンジニアリング製、商品名:三菱ダイヤマルスソ
ーブ厚さ約8mm)を巾8mm、長さ10cmに裁断
し、EDTA・2Naの10%水溶液5mlを均一にし
み込ませた後、乾燥する。内径7mm、長さ20mmの
ガラス管を縦に固定し、下方に実施例1で用いたジチゾ
ンを吸着したスポンジ250mgを押し詰める。その上
に上記のEDTA・2Naを分散させたマットを詰め
る。このように作製した検出器を3本並べ、管の上部か
ら次に示す被検液10mlを流し、スポンジの色の変化
をみた。 A:銀0.5ppmのチオ硫酸銀溶液 B:Aの溶液にCu、Pb、Znを各50ppm添加
(使用した塩は実施例1に同じ) C:Cu、Pb、Znの各50ppmの溶液(使用した
塩はBに同じ) 結果を以下に示す。
【0049】薄赤色の変色を認めたもの:A、B 変色しなかったもの:C この結果から本発明の検出器を用いることで、銀の検出
を妨害するCu、Pb、Znが隠蔽され、銀のみの検出
ができることがわかる。即ち、著しい銀の選択検出効果
が認められる。
【0050】
【発明の効果】本発明は、感光材料の処理済液からの銀
捕集後、廃棄する直前で、銀捕集済廃液中の残存銀を手
軽に、容易な方法で検出することができる銀検出装置及
びそれを用いた銀検出方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は銀検出器の概略図である。
【図2】図2は銀検出器の斜視図である。
【符号の説明】
1、12 廃液貯溜部 2 流通管 4 キレート坦持部 5 ジチゾン坦持部 8 コック 10 スポンジ 14 ジチゾン坦持層 15 キレート剤坦持層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真廃液貯溜部を有し、前記貯溜部内の
    写真廃液に接触可能にジチゾン坦持部を設けた銀検出
    器。
  2. 【請求項2】 写真廃液貯溜部と、該液移動での流量を
    調整する流量調整手段と、該貯溜部から液が流出する液
    移動部とを有し、該液移動部内にジチゾン坦持部を、液
    が通過可能に設けた銀検出器。
  3. 【請求項3】 写真廃液に接触することにより、毛細管
    現象で写真廃液が移動しうる液移動部を有し、該液移動
    部にジチゾン坦持部を液が通過可能に設けた銀検出器。
  4. 【請求項4】 写真廃液貯溜部分を有し、該貯溜部分か
    ら空気圧差を用いて写真廃液が移動しうる液移動部を有
    し、該液移動部内にジチゾン坦持部を液が通過可能に設
    けた銀検出器。
  5. 【請求項5】 前記ジチゾン坦持部が交換可能である請
    求項1〜4のいずれかに記載の銀検出器。
  6. 【請求項6】 前記ジチゾン坦持部の坦体が黄色または
    白色である請求項1〜5のいずれかに記載の銀検出器。
  7. 【請求項7】 前記液移動部内の液移動方向の上流側に
    キレート坦持部を、下流側にジチゾン坦持部を、液が通
    過可能に設けた請求項1〜6のいずれかに記載の銀検出
    器。
  8. 【請求項8】 写真処理の水洗、リンス、又は安定液の
    少なくとも1種から成る廃液にキレート剤を添加し、前
    記廃液をジチゾン坦持部に通過させて該廃液中の銀を検
    出する銀検出方法。
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