JPH06184329A - 摩擦材の製造方法 - Google Patents

摩擦材の製造方法

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JPH06184329A
JPH06184329A JP34038792A JP34038792A JPH06184329A JP H06184329 A JPH06184329 A JP H06184329A JP 34038792 A JP34038792 A JP 34038792A JP 34038792 A JP34038792 A JP 34038792A JP H06184329 A JPH06184329 A JP H06184329A
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JP
Japan
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friction
alumina
volume
filler
friction material
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Withdrawn
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JP34038792A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kidera
淳 木寺
Keisuke Morita
啓介 森田
Hiroshi Sasaki
博 佐々木
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より耐摩耗性に優れ、相手材攻撃性が低く、
安定した摩擦係数を示す高性能摩耗材を製造する。 【構成】 補強用繊維5〜30容量%、無機質充填材2
0〜45容量%、有機質充填材10〜25容量%及び熱
硬化性樹脂10〜35容量%を混合して得られる成形原
料を加熱成形して摩擦材を製造する。無機質充填材のう
ちの40容量%以上は、マグネシアの粒子の表面にアル
ミナによるコーティング層を形成した複合粒子とする。 【効果】 マグネシア粒子の表面にアルミナのコーティ
ング層を形成した複合粒子を用いることにより、耐摩耗
性、耐攻撃性、摩擦係数の安定性等の摩擦特性が著しく
良好な摩擦材を製造することができる。比較的硬度が小
さく研磨性を緩和する材料としてのマグネシア粒子がア
ルミナの硬い微粉でコーティングされることにより、ア
ルミナの摩擦特性を維持しながら、相手材に対する攻撃
性がおさえられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材の製造方法に係
り、特に、自動車等の車輌用摩擦材として有用な耐摩耗
性に優れ、相手材攻撃性の低い摩擦材を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌や産業機械等に用いられ
る摩耗材の代表的なものとしては、ディスクブレーキパ
ッドとブレーキライニングがある。ディスクブレーキパ
ッドは小型でしかも性能が良いため、乗用車や小型トラ
ックに多く用いられ、また、ブレーキライニングは大型
の車輌に多く用いられている。
【0003】従来の摩耗材は、一般に繊維材(アスベス
ト、有機質繊維、無機質繊維、金属繊維)、無機質充填
材、有機質充填材、及び樹脂材料よりなり、これらのう
ちの10〜20種類の素材が混合、成形されて製造され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の摩耗材に
は、通常の場合、繊維材としてアスベストが用いられて
いることから、健康上の問題が提起されている。
【0005】また、従来の摩耗材には摺動面のすりへり
摩耗の低減、相手材(ローターやドラム等)への攻撃性
の低減、摩耗材表面の摩擦熱によるクラック発生及びこ
れによる強度劣化等の軽減などの、なお改良すべき様々
な要件がある。
【0006】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、より耐摩耗性に優れ、相手材攻撃性が低
く、安定した摩擦係数を示す高性能摩耗材を製造する方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦材の製造方
法は、補強用繊維5〜30容量%、無機質充填材20〜
45容量%、有機質充填材10〜25容量%及び熱硬化
性樹脂10〜35容量%を混合して得られる成形原料を
加熱成形して摩擦材を製造する方法であって、前記無機
質充填材のうちの40容量%以上が、マグネシア粒子の
表面にアルミナによるコーティング層を形成した複合粒
子であることを特徴とする。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明において、補強用繊維群は、摩耗材
としての強度を維持するために配合するものであり、各
種有機質繊維、無機質繊維及び金属質繊維を用いること
ができる。有機質繊維としてはアラミド繊維、アクリル
繊維、セルロース繊維、ビニル繊維、フェノール繊維
が、無機質繊維としてはアルミナ、ジルコニア、チタン
酸カリウム等のセラミックス繊維、ガラス繊維、炭素繊
維が、また金属質繊維としてはスチール繊維、銅及び銅
合金繊維などが用いられる。なお、補強用繊維として
は、アスベスト以外のものを用いることが重要である。
【0010】本発明において、これれの繊維は、1種を
単独で或は2種以上を組み合わせて使用することがで
き、5〜30容量%の範囲で、要求される強度、その他
の特性に応じて、その配合量や繊維径、繊維長さ等が決
定される。
【0011】なお、補強用繊維の割合が5容量%未満で
は、得られる摩耗材の強度が不足し、30容量%を超え
ると相対的に他の充填材の割合が減って十分な摩擦特性
が得られない。
【0012】無機質充填材は、摩擦材の摩擦係数、フェ
ード、すりへり摩耗、相手材(ディスクロータ、ドラ
ム)攻撃性に影響を及ぼすものであり、一般には、黒
鉛、二硫化モリブデン、三酸化アンチモン、硫化バリウ
ム、フェライト、ガーネット、石灰、アルミナ、ジルコ
ニアなどの粒子が用いられるが、本発明においては、こ
のような無機質充填材のうちの、40容量%以上のもの
をマグネシア粒子の表面にアルミナのコーティング層を
形成してなる複合粒子とする。このような複合粒子は、
例えば次のようにして製造される。基体となるマグネシ
ア粒子としては、耐消化性の大きな単結晶又は多結晶の
マグネシア粒子を用いる。具体的には溶融マグネシア又
はクリンカーが挙げられるが、好ましくは溶融マグネシ
ア粒子を用いる。なお、マグネシアは、へき開性があり
立方体となるが、これをアトリッション等によりエッジ
を落した粒子を用いるのが好ましい。なお、用いるマグ
ネシア粒子の平均粒径は10〜100μmであることが
好ましい。
【0013】このようなマグネシアの粒子表面に、アル
ミナ微粒子をポリビニルアルコール等の適当な有機質バ
インダーを用いてコーティングする。ここで、用いるア
ルミナ微粒子の平均粒径は0.1〜0.5μmであるこ
とが好ましく、そのコーティング量はマグネシアに対す
るアルミナのコーティング量が3〜30容量%となるよ
うにするのが好ましい。この割合が3容量%未満では、
本発明に係る複合粒子を用いることによる効果が十分に
得られず、30容量%を超えるとアルミナの量が多くな
り過ぎて、アルミナによる相手材攻撃性等が表れ、好ま
しくない。
【0014】本発明においては、無機質充填材の40容
量%以上をこのような複合粒子として摩擦材を製造す
る。この複合粒子の使用割合は、得られる摩擦材に要求
される摩擦特性等に応じて適宜決定されるが、特に無機
質充填材の約50容量%であって、摩擦材全配合成分中
の20〜30容量%とするのが好ましい。
【0015】本発明においては、上記複合粒子を含む無
機質充填材を20〜45容量%配合する。無機質充填材
の割合が20容量%未満では十分な摩擦特性が得られ
ず、45容量%を超えると相対的に他の成分の割合が減
って、十分な摩擦特性及び強度が得られない。
【0016】有機質充填材は、無機質充填材と同様の効
果を奏すると共に、摩擦調整剤としての機能を奏する。
有機質充填材としてはカシューダスト、ゴム粉末、パル
プ、セルロース系粉末などを用いることができ、これら
有機質充填材は10〜25容量%の割合で配合する。こ
の有機質充填材の割合が10容量%未満では、十分な摩
擦特性が得られず、25容量%を超えると相対的に他の
成分の割合が減って、十分な摩擦特性及び強度が得られ
ない。
【0017】熱硬化性樹脂は成形固化のためのバインダ
ーとして用いられ、本発明においては、特に耐熱性に優
れたフェノール樹脂を用いるのが好ましい。熱硬化性樹
脂は10〜35容量%の割合で配合されるが、この割合
が10容量%未満では十分な成形性が得られず、35容
量%を超えると、相対的に他の成分の割合が減って、十
分な摩擦特性及び強度が得られない。
【0018】本発明においては、前記補強用繊維、特定
の複合粒子を含む無機質充填材、有機質充填材及び熱硬
化性樹脂を所定割合でミキサー等により均一に混合し、
50〜150kg/cm2 程度の圧力で仮成形した後、
150〜500kg/cm2、130〜200℃で10
〜30分間程度加熱成形し、更に、200〜300℃で
20〜60分間程度焼成することにより所望形状の摩擦
材を製造することができる。
【0019】
【作用】前述の如く、摩擦材は10〜20種類の素材を
混合してなる材料であるため、摩擦特性や性能は、添加
材料の相乗効果により発揮されることとなる。このた
め、新規な単一材料を添加配合しただけでは、十分な摩
擦材の特性は得られない。
【0020】ところで、アルミナは硬度の高い材料であ
るため、摩擦材料の添加剤として従来より多く用いられ
ている。これは、摩擦係数を高めるために添加するもの
で、その量や粒度、粒子形状は様々である。このような
アルミナを多量に添加すると得られる摩擦材の摩擦係数
は高くなるが、反面相手材を攻撃する性質も大きくな
り、このため摩擦材自身も表面の摩耗によるすりへり現
象で減少してしまう。また、摩擦係数も不安定なものと
なってしまう。特に、粒径の大きいアルミナは相手材攻
撃性が大きく、上記の問題を生じ易い。従って、アルミ
ナは粒子径を小さくして用いる必要があるが、この場合
には均一に分散することが殆ど不可能となる。
【0021】摩擦材の素材としての無機質充填材として
は、従来、上記アルミナに限らず各種素材の粒径等を考
慮して混合使用されているが、多種類の微粒子を均一に
混合することが難しく、十分な添加効果が得られていな
いのが現状である。
【0022】本発明者らは、このような問題を解決すべ
く、マグネシアを用いて、種々試験を行なったところ、
摩擦係数を維持しながら、しかも、耐摩擦性、耐攻撃性
のある良好な充填材を見出した。
【0023】即ち、マグネシア粒子の表面にアルミナの
コーティング層を形成した複合粒子を用いることによ
り、耐摩耗性、耐攻撃性、摩擦係数の安定性等の摩擦特
性が著しく良好な摩擦材を製造することが可能となっ
た。これは、このようなアルミナコーティングマグネシ
ア粒子であれば、比較的硬度が小さく研磨性を緩和する
材料としてのマグネシア粒子がアルミナの硬い微粉でコ
ーティングされることにより、アルミナの摩擦特性を維
持しながら、相手材に対する攻撃性がおさえられること
によるものである。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0025】なお、実施例で用いた複合粒子A、B、C
は、平均粒径50μmのマグネシア(三菱マテリアル
(株)製)に平均粒径0.3μmのアルミナ(昭和電工
(株)製)を、バインダーとしてポリビニルアルコール
を用いてペレタイザーにより、下記表1に示すコーティ
ング量となるように付着させたものである。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1〜4、比較例1 表2に示す配合にて各材料をミキサーで均一混合し、圧
力50kg/cm2 で仮成形した後、熱間プレスで30
0kg/cm2 、160℃で20分間加熱成形し、その
後、250℃で30分焼成してディスクパッドを製造し
た。なお、ここで用いた材料はいずれも通常入手可能な
市販材料である。
【0028】得られたディスクパッドについて、ブレー
キダイナモ試験機により、フルサイズ摩擦試験を行ない
(JASO法に準拠)、結果を表2に示した。表2よ
り、本発明によれば、高性能摩擦材が得られることが明
らかである。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の摩擦材の製
造方法によれば、比較的硬度の低いマグネシア粒子の表
面を高硬度のアルミナでコーティングしてなる複合粒子
を無機質充填材として用いることにより、 摩擦係数が大きく、 相手材への攻撃性が低く、 摩擦材自身のすりへりも少なく、 安定した摩擦特性を示す、 高特性摩擦材を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強用繊維5〜30容量%、無機質充填
    材20〜45容量%、有機質充填材10〜25容量%及
    び熱硬化性樹脂10〜35容量%を混合して得られる成
    形原料を加熱成形して摩擦材を製造する方法であって、 前記無機質充填材のうちの40容量%以上が、マグネシ
    ア粒子の表面にアルミナによるコーティング層を形成し
    た複合粒子であることを特徴とする摩擦材の製造方法。
JP34038792A 1992-12-21 1992-12-21 摩擦材の製造方法 Withdrawn JPH06184329A (ja)

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