JPH06181054A - 無電極放電灯 - Google Patents

無電極放電灯

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JPH06181054A
JPH06181054A JP33398492A JP33398492A JPH06181054A JP H06181054 A JPH06181054 A JP H06181054A JP 33398492 A JP33398492 A JP 33398492A JP 33398492 A JP33398492 A JP 33398492A JP H06181054 A JPH06181054 A JP H06181054A
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discharge
bulb
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induction coil
high frequency
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Makoto Ukekawa
信 請川
Seigo Wada
成伍 和田
Atsunori Okada
淳典 岡田
Shingo Tosaka
真吾 東坂
Miki Kotani
幹 小谷
Motohiro Saimi
元洋 斉見
Taku Sumitomo
卓 住友
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無電極放電灯の消灯後の再始動を容易にする。 【構成】放電ガスを封入したバルブ1の外周に誘導コイ
ル2を巻装する。誘導コイル2には第1の高周波電源4
aより高周波電流を通電し、バルブ1の中に封入した放
電ガスに高周波電磁界を作用させて放電ガスを励起発光
させる。バルブ1の底面には単極の補助電極3を被着
し、大地と補助電極3との間に第2の高周波電源によっ
て高周波電圧を印加する。補助電極3の周囲の高周波電
界によってバルブ1の中には一端が自由端となった予備
放電が生じ、誘導コイル2の周囲の高周波電磁界による
誘導電界による無電極放電への移行が容易になる。ま
た、放電ガスは、キセノンとヨウ化ネオジウムとの混合
物であって、点灯中のネオジウムの蒸気圧は比較的低い
から、消灯後の再始動が容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電ガスを封入した透
光性材料よりなるバルブの内部に電極を持たず、バルブ
の外部から放電ガスに対して高周波磁界を作用させるこ
とによって、放電ガスを励起発光させるようにした無電
極放電灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、バルブ内に封入した放電ガス
に高周波磁界を作用させることによって、放電ガスを励
起して発光させるようにした無電極放電ランプが知られ
ている。この種の無電極放電ランプは、小型、高出力、
長寿命などの特長を有しているものであるから、各所で
研究開発がなされ、高出力点光源などとして種々の利用
が考えられている。
【0003】無電極放電ランプとしては、図14に示す
ように、誘導コイル2を囲む形の電球形のバルブ1を備
え、誘導コイル2に対して高周波電流を通電し、バルブ
1の中に封入された放電ガスに高周波磁界を作用させる
ことによって、放電ガスを励起し発光させるものがある
(特開昭57−78766号公報)。放電ガスとして
は、水銀蒸気を含むものが用いられ、水銀蒸気の励起に
よって発光するようになっている。
【0004】ところで、誘導コイル2として用いられて
いる空心コイルの周囲に形成される磁界は、誘導コイル
2の内側でもっとも強くなるが、上記構成では、誘導コ
イル2の内側の高周波磁界を放電ガスに作用させていな
いものであるから、効率が低いという問題がある。これ
に対して、図15に示すように、球状のバルブ1を備
え、バルブ1の外周に巻線を巻回した誘導コイル2を備
え、高周波電源4から誘導コイル2に高周波電流を通電
する無電極放電灯が考えられている。この構成では、誘
導コイル2の内側で放電ガスに高周波磁界を作用させて
いるから、図14の構成に比較すれば、効率が高くなる
のである。
【0005】これらの無電極放電ランプの放電ガスに
は、水銀蒸気と希ガスとの混合物が一般に用いられてい
る。水銀を含む放電ガスを用いると、初期始動は比較的
容易になるが、再始動は困難であるという問題がある。
また、温度の上昇(とくに点灯時)によって、水銀の蒸
気圧が指数関数的に変化するから、誘導コイル2に高周
波電流を通電するための高周波電源との整合がとりにく
く、整合がとれなくなると立ち消えするという問題が生
じる。一方、放電ガスに水銀を含めなければ整合はとり
やすくなるが、初期始動が困難になる。誘導コイルに高
電圧を印加すれば、強制的に始動させることは可能であ
るが、高電圧を出力できる高周波電源が必要になり、点
灯回路としての高周波電源が大型化するという問題が生
じる。すなわち、無電極放電ランプと高周波電源とを含
む無電極放電灯が大型化することになる。
【0006】上述したような問題を解決するために、図
16に示すように、バルブ1の外周に誘導コイル2の巻
線を巻回して、高周波磁界を放電ガスに効率よく作用さ
せ、しかも、誘導コイル2の軸方向におけるバルブ1の
両側に、互いに対向する一対の補助電極3を配置するこ
とによって、始動が比較的容易になるようにした無電極
放電ランプが提案されている(米国特許第4,894,
589号、米国特許第4,902,937号)。この無
電極放電ランプでは、誘導コイル2への高周波電流の通
電に先立って、両補助電極3の間に高周波電圧を印加す
ることによって予備放電が行われるようにし、予備放電
が生じた状態で誘導コイル2に高周波電流を通電するこ
とによって、始動を容易にしようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、誘導コイル
2に高周波電流を通電して点灯させたときには、高周波
磁界によりバルブ1の中にトーラス状の誘導電界が生じ
るのであって、この誘導電界に沿って放電プラズマが走
る。誘導電界は磁束に直交する平面内で生じるから、点
灯時には、誘導コイル2の巻線の巻回方向に沿うように
放電プラズマが走ることになる。一方、補助電極3の間
で生じる予備放電は、誘導電界に対して直交する方向に
生じるものであって、両端が補助電極3によって拘束さ
れているものであるから、予備放電の状態から誘導電界
に沿って放電プラズマが走る状態に移行させるために
は、比較的大きなエネルギーを必要とするという問題が
ある。すなわち、一対の補助電極3を設けても、始動は
あまり容易にはならないという問題がある。とくに、消
灯直後には放電ガスに含まれた水銀の蒸気圧が高いもの
であるから、再始動が非常に困難であって再始動に数分
以上を要することもある。
【0008】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、初期始動および消灯直後の再始動が容易であ
って大型の高周波電源を必要としない、比較的コンパク
トに形成できる無電極放電灯を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、放電ガスを封入した透光性材
料よりなるバルブの外部に配置された誘導コイルに第1
の高周波電源より高周波電流を通電し、バルブ内に封入
された放電ガスに高周波磁界を作用させることによって
放電ガスを励起発光させる無電極放電灯において、放電
ガスは希ガスとネオジウムハロゲン化物との混合物であ
って、第2の高周波電源より高周波電圧が印加されてバ
ルブ内にひも状の予備放電を生じさせることができる少
なくとも1個の補助電極が、バルブの外壁面付近であっ
てバルブ内の空間に静電結合する位置に設けられている
のである。
【0010】請求項2の発明では、放電ガスに、セシウ
ムハロゲン化物を混合している。請求項3の発明では、
誘導コイルは、バルブの外周を囲むように仮想的に設定
した一つの筒の回りに巻線を1ターン以上巻回して形成
している。請求項4の発明では、請求項3の構成におい
て、補助電極は、誘導コイルの中心線に沿う方向におけ
るバルブの中心付近で上記中心線に直交する平面とバル
ブの外壁面との交線に沿って1個配置されるのである。
【0011】請求項5の発明では、請求項3の構成にお
いて、補助電極は、誘導コイルの中心線に沿う方向にお
けるバルブの中心付近で上記中心線に直交する平面とバ
ルブの外壁面との交線に沿ってバルブの外壁面の略全周
に亙って複数個配列されるのである。請求項6の発明で
は、請求項5の構成において、補助電極は、2個設けら
れていて同一形状に形成されている。
【0012】請求項7の発明では、補助電極は、バルブ
の外壁面に被着している。請求項8の発明では、第1の
高周波電源と第2の高周波電源とは、共用された一つの
高周波電源とされている。
【0013】
【作用】請求項1の構成によれば、高周波電圧が印加さ
れてバルブ内にひも状の予備放電を生じさせることがで
きる少なくとも1個の補助電極を、バルブの外壁面付近
であってバルブ内の空間に静電結合する位置に設けてい
るので、誘導コイルに高周波電流を通電して放電ガスを
励起発光させるのに先立って補助電極によって予備放電
を生じさせることができ、放電ガスに水銀が含まれてい
ない場合であっても容易に始動できることになる。
【0014】また、放電ガスとして希ガスとネオジウム
ハロゲン化物を用いているのであって、たとえばキセノ
ンとネオジウムヨウ化物との混合物を放電ガスとして用
いると、点灯中にはネオジウムが蒸発してネオジウムの
励起発光が主体になる。ネオジウムは蒸気圧が比較的低
くても効率よく発光するから、初期始動が一層容易にな
るとともに、点灯中の蒸気圧が比較的低いのであって消
灯直後に再始動させる場合にも予備放電が容易に生じる
のである。たとえば、放電ガスとして希ガスとNaI−
TlI−InIとの混合物を用いると、消灯から再始動
までに約30秒を要したのに対して、他の条件は等しく
して放電ガスとしてキセノンとネオジウムヨウ化物との
混合物を用いると、消灯後から瞬時に再始動した。
【0015】請求項2の構成によれば、放電ガスとして
希ガスとネオジウムハロゲン化物との混合物に、さらに
セシウムハロゲン化物を混合しているのであって、たと
えばネオジウムヨウ化物を用いるときにセシウムヨウ化
物を混合しておくことによって、ネオジウムの蒸気圧が
高くなり、発光効率が一層高くなる。請求項3の構成に
よれば、誘導コイルを、バルブの外周を囲むように仮想
的に設定した一つの筒の回りに巻線を1ターン以上巻回
して形成しているので、誘導コイルの内側の磁界がもっ
とも強い部分で放電ガスに高周波磁界を作用させること
ができるのであって入出力効率が高くなるのである。
【0016】請求項4の構成によれば、補助電極は、誘
導コイルの中心線に沿う方向におけるバルブの中心付近
で上記中心線とバルブの外壁面との交線上に1個配置さ
れるので、補助電極が単極になり、予備放電は一端が補
助電極に拘束されているが他端は自由端になるのであっ
て、誘導コイルの周囲に生じる高周波磁界によって発生
する放電プラズマが走る方向と予備放電の生じる方向と
が異なっていても、予備放電を点灯時に放電プラズマが
走る方向に移行させるのは容易であり、一対の補助電極
を対向して配置している場合に比較して始動に要するエ
ネルギーが小さくなるのである。単極の補助電極を設け
た場合と、一対の補助電極を設けた場合とについて、他
の条件を等しくし、補助電極に20Wの高周波電力を供
給したところ、一対の補助電極を設けた場合には始動に
180Wを要したのに対して、単極の補助電極を設けた
場合には80Wで始動することができた。しかも、点灯
時に放電プラズマが走る方向にほぼ平行になるように予
備放電が生じるのであって、予備放電を点灯時に放電プ
ラズマが走る方向に移行させるのが一層容易になるので
ある。
【0017】請求項5の構成によれば、補助電極は、誘
導コイルの中心線に沿う方向におけるバルブの中心付近
で上記中心線とバルブの外壁面との交線に沿ってバルブ
の外壁面の略全周に亙って複数個配列されるので、補助
電極に高周波電圧を印加するとバルブ内に補助電極に沿
うように予備放電が生じるのであって、予備放電は誘導
コイルの周囲の高周波電磁界の作用による誘導電界に沿
うように形成されることになり、予備放電から誘導コイ
ルの周囲の高周波電磁界の作用による無電極放電への移
行の際に放電路の向きを変更する必要がなく、始動時の
供給エネルギーを少なくすることができるのである。ま
た、始動補助電極はバルブの外壁面の略全周に亙って配
列されているから、隣接する補助電極間の距離を比較的
小さくすることができ、補助電極の間の電界強度を大き
くすることが可能であって、結果的に予備放電が生じや
すくなるのである。
【0018】請求項6の構成によれば、補助電極は、2
個設けられていて同一形状に形成されているのであっ
て、請求項5の望ましい実施態様になる。請求項7の構
成によれば、補助電極を、バルブの外壁面に被着してい
るので、補助電極と放電ガスとの距離を小さくして補助
電極の周囲の高周波電界を放電ガスに強く作用させるこ
とができ、予備放電が生じやすくなるのである。その結
果、始動性が向上する。
【0019】請求項8の構成によれば、第1の高周波電
源と第2の高周波電源とを一つの高周波電源で共用して
いるので、点灯回路の構成が簡単になり、小型化につな
がるのである。
【0020】
【実施例】
(実施例1)図1に示すように、バルブ1は石英ガラス
等の透光性材料によって球状に形成され、放電ガスとし
て、希ガスとネオジウムハロゲン化物との混合物を封入
してある。たとえば、放電ガスとして100Torrのキセ
ノンガスと20mgのヨウ化ネオジウムとの混合物を用
いるのである。また、バルブ1を包むように仮想的に設
定した円筒の外周に導線を巻回した形で誘導コイル2が
形成される。ここでは、誘導コイル2は3ターン巻回さ
れているが、ターン数はとくに限定されるものではな
く、1ターン以上巻回されていればよい。バルブ1の外
壁面付近には、単極の補助電極3が配置される。補助電
極3は、たとえば、金属箔によって一辺が10mmの正
方形として形成され、バルブ1の外壁面に被着ないし近
接して配置される。また、補助電極3の位置は、本実施
例では誘導コイル2に対して仮想的に設定した円筒の軸
方向の一端側としているが、これに限定されるものでは
ない。
【0021】誘導コイル2は、第1の高周波電源4aか
ら高周波電流が通電されて高周波磁界を発生し、この高
周波磁界がバルブ1の内部の放電ガスに作用することに
よって、放電ガスが励起され発光するようになってい
る。また、高周波磁界によってバルブ1の中には誘導電
界が生じるのであり、この誘導電界によりバルブ1の中
に生じた放電プラズマはバルブ1の中でトーラス状にな
る。補助電極3は、接続線を介して第2の高周波電源4
bから高周波電圧が印加されており、補助電極3の周囲
に生じる高周波電界によって、バルブ1の中にはひも状
の予備放電が生じるようになっている。すなわち、補助
電極3の周囲に生じた高周波電界によって加速された電
子が、放電ガスの原子に衝突して電離させることによっ
て予備放電が生じるのである。このような予備放電は、
補助電極3が単極であることから、一端は補助電極3に
拘束されるが、他端は自由端となるのであり、比較的自
由に移動できるものである。ここにおいて、第1の高周
波電源4aや第2の高周波電源4bは、高周波出力を得
る高周波発振部、高周波出力を電力増幅する増幅部、誘
導コイル2や補助電極3とのインピーダンスの整合を行
うマッチング部などを備えている。また、第2の高周波
電源4bは、補助電極3と大地との間に高周波電圧を印
加するようになっている。
【0022】上述のように構成された無電極放電灯を点
灯させるには、まず、補助電極3に高周波電圧を印加し
て、図2(a)、図2(b)に示すように、予備放電D
1 を生じさせる。予備放電D1 は補助電極3から次第に
伸びてバルブ1のほぼ反対側に到達する。ここで、誘導
コイル2に高周波電流を通電すると、図2(c)に示す
ように、誘導コイル2の周囲に生じた高周波磁界によっ
て生じる誘導電界に沿うように予備放電D1 の自由端が
誘導され、ループ状の放電路が形成される。その後、図
2(d)に示すようにループがつながると、無電極放電
2 に移行して放電プラズマが生じ、放電ガスの励起に
より強い発光が生じて点灯状態になるのである。点灯状
態に移行した後には、補助電極3への高周波電圧の印加
は不要になる。ここにおいて、誘導コイル2への高周波
電流は、予備放電D1 が生じた後に与えているが、補助
電極3に高周波電圧を印加するのと同時に、誘導コイル
2に高周波電流を通電しておき、予備放電D1 が生じた
後に誘導コイル2への高周波電流を増加させるようにし
てもよい。
【0023】ここで、放電ガスとして、キセノンとヨウ
化ネオジウムとの混合物を用いていることで、点灯中に
は主としてネオジウムが励起発光され、点灯中のネオジ
ウムの蒸気圧は比較的低いから消灯直後にも瞬時に再始
動することができる。以上説明したように、補助電極3
への高周波電圧の印加によって予備放電D1を生じさせ
ることができ、無電極放電D2 への移行が容易になるの
であって、始動しやすくなるのである。ここに、補助電
極の位置、大きさ、形状については、とくに限定される
ものではない。
【0024】(実施例2)本実施例では、放電ガスとし
て、実施例1で用いたものに加えてヨウ化セシウムのよ
うなセシウムのハロゲン化物を加えたものである。この
ような放電ガスを用いると、点灯中のネオジウムの蒸気
圧を高める効果があり、発光効率が高くなるのである。
他の構成は実施例1と同様であるから説明を省略する。
【0025】(実施例3)本実施例では、図3に示すよ
うに、第2の高周波電源4bとしてインダクタLとコン
デンサCとを並列接続した並列共振回路を出力部に有し
たものを用いている。実施例1と同様に、補助電極3の
電源となる第2の高周波電源4bを、誘導コイル2の電
源である第1の高周波電源4aとは別に設けていること
によって、各電源の設計が容易になり、予備放電D1
生じるのに十分な高周波電圧を補助電極3に印加し、ま
た、無電極放電D2 が生じるのに十分な高周波電流を誘
導コイル2に通電することができるのである。
【0026】なお、第2の高周波電源4bの出力部は直
列共振回路によって構成してもよいのはもちろんのこと
である。他の構成および動作は実施例1と同様である。 (実施例4)本実施例は、図4に示すように、第1の高
周波電源4aと第2の高周波電源4bとを共通な一つの
高周波電源4としたものである。すなわち、誘導コイル
2に高周波電流を通電する高周波電源4の出力の一方を
大地に接地し、他方を補助電極3に接続したものであ
る。この構成によれば、比較的少ない部品数で無電極放
電灯を構成することができ、製造コストの低減および小
型化につながることになる。他の構成および動作は実施
例1と同様である。
【0027】(実施例5)本実施例は、図示していない
が、補助電極3に加えて予備放電D1 を生じやすくさせ
る補助手段を設けたものであって、圧電素子などからな
る高電圧発生装置をバルブ1に近接して配置することに
よって補助手段として用いるものである。この構成で
は、補助電極3に高周波電圧を印加したときに、補助手
段によってバルブ1の近傍で高電圧を発生させることに
よって、バルブ1の中で予備放電D1が生じるのに必要
な電離状態が生じやすくなるのであり、予備放電D1
生じやすくなることによって、始動性が一層高まるので
ある。本実施例の構成は、実施例1ないし実施例4のい
ずれの構成に対しても適用可能である。また、この構成
は、補助電極3を設けても始動が困難な場合に有効にな
る。
【0028】(実施例6)本実施例は、図5に示すよう
に、補助電極3の位置を実施例1とは変更したものであ
って、誘導コイル2の巻線を巻回している部位に対応し
て補助電極3を設けているものである。換言すれば、誘
導コイル2について設定した仮想的な円筒の軸方向にお
けるバルブ1の中心付近であって、バルブ1の外壁面付
近に補助電極3を配置しているのである。
【0029】この構成では、予備放電D1 がその後に生
じる無電極放電D2 の放電路とほぼ同じ面に形成される
から、予備放電D1 から無電極放電D2 への移行が容易
になるのであって、始動時における誘導コイル2への入
力電力を実施例1よりもさらに低減できるのである。他
の構成および動作は実施例1と同様である。 (実施例7)ところで、実施例1では、補助電極3とし
て金属箔を用いていたものであるから、バルブ1の外壁
面に補助電極3を完全に密着させることが困難であっ
た。すなわち、バルブ1と補助電極3との接触状態が多
点接触になっており、補助電極3の周囲に生じる高周波
電界が放電ガスに作用しにくい場合がある。そこで、本
実施例では、図6に示すように、バルブ1の外壁面に対
して金属を蒸着することによって補助電極3を形成して
いる。
【0030】すなわち、補助電極3は、たとえば白金よ
りなる蒸着膜であって、バルブ1に対する密着度が高
く、高周波電圧を印加したときに放電ガスに対して高周
波電界を効率よく作用させることができるのである。し
たがって、予備放電D1 を比較的低エネルギーで発生さ
せることが可能になり、始動性が一層向上するのであ
る。さらに、バルブ1の保温性が高まり、発光物質を放
電ガスに混合している場合には、発光物質の蒸気圧が高
くなって発光量が増加し、結果的に入出力効率が高くな
るという効果もある。他の構成は実施例1と同様であ
る。
【0031】(実施例8)本実施例では、図7に示すよ
うに、多数の金属細線をブラシ状に配列することによっ
て補助電極3を形成している。この構成では、補助電極
3はバルブ1に対して点接触となるが、接触部位を高密
度に設けることができるから、金属箔を用いた補助電極
3に比較すれば、高周波電界を放電ガスに作用させやす
くなり、比較的低エネルギーで予備放電D1 を生じさせ
ることが可能になる。
【0032】(実施例9)上記各実施例では、バルブ1
を球状に形成していたが、本実施例では、図8に示すよ
うに、バルブ1を円筒状に形成して周面に誘導コイル2
の巻線を巻回し、また、両底面のうちの一方に補助電極
3を設けるとともに、他方を平面状の主発光面5とした
ものである。
【0033】すなわち、バルブ1が球状に形成されてい
る場合には、図2(b)に示すように、予備放電D1
誘導コイル2の外側にまで延びることになり、予備放電
1の先端部では誘導コイル2の周囲の高周波磁界によ
る誘導電界を十分に作用させることができないのに対し
て、本実施例では、補助電極3から予備放電D1 の先端
までの距離を小さくすることが可能であって、予備放電
1 の先端部に誘導電界を効率よく作用させることがで
きるのである。すなわち、予備放電D1 から無電極放電
2 への移行が容易になり、始動性が向上するのであ
る。他の構成および動作は実施例1と同様である。
【0034】(実施例10)本実施例では、図9に示す
ように、バルブ1において主発光面5のみを平面とし、
補助電極3を設けた部分は球面状としている点で実施例
9と相違しているが、他の構成および動作は実施例9と
同様である。 (実施例11)本実施例では、図10に示すように、バ
ルブ1において補助電極3を設けた面および主発光面5
を、それぞれ凹面としたものである。他の構成および動
作は実施例9と同様である。
【0035】(実施例12)本実施例は、図11に示す
ように、バルブ1を円筒形に形成し、誘導コイル2の軸
方向における中心面を主発光面5にほぼ一致させるよう
にしたものである。誘導コイル2の周囲に発生する高周
波磁界による誘導電界の強度は、図12に示すように、
誘導コイル2の軸方向において中心で最大になり、両端
部では小さくなるから、誘導コイル2の軸方向の中心を
通り、軸方向に直交する平面を中心面6とし、この中心
面6と主発光面5とをほぼ一致させることによって、予
備放電D1 の自由端に強い誘導電界を作用させることが
可能になるのである。その結果、予備放電D1 から無電
極放電D2 への移行が容易に行われるのであり、始動性
がさらに向上するのである。ここにおいて、バルブ1の
形状は、図10や図11に示したような形状でもよいの
はもちろんのことである。他の構成および動作は実施例
9と同様である。
【0036】(実施例13)本実施例は、図13に示す
ように、2個の補助電極3a,3bを設けたものであっ
て、バルブ1は実施例9と同様に円筒状に形成してあ
る。誘導コイル2はバルブ1の周壁に沿って巻回され、
誘導コイル2の中心線に沿う方向におけるバルブ1の中
心付近であって、上記中心線に直交する平面とバルブ1
の外壁面との交線上にバルブ1の略全周に亙って補助電
極3a,3bが配列される。また、各補助電極3a,3
bの長手方向の中央付近からは、上記中心線の方向に沿
う端子片31 ,32 が突設され、端子片31 ,32 の先
端部はバルブ1の一方の底面まで延長されて第2の高周
波電源5に接続される。
【0037】この構成では、補助電極3a,3bに高周
波電圧を印加すると、補助電極3a,3bの周囲の電界
によって補助電極3a、3bの近傍の放電ガスが電離
し、補助電極3a,3bに沿うように予備放電が生じ
る。補助電極3a,3bは上述したように配列されてい
るから、予備放電の放電路は誘導コイル2の周囲の高周
波電磁界によって生じる誘導電界の方向に沿うことにな
り、予備放電から無電極放電への移行時に放電路の向き
が変更されず、結果的に始動時の供給エネルギーを少な
くすることができるのである。
【0038】また、補助電極3a,3bはバルブ1の外
壁面の略全周に亙って形成されているから、隣接する補
助電極3a,3bの間の距離を小さくすることができ、
補助電極3a,3bの間の電界強度を大きくすることが
できるのであって、このことによって予備放電が生じや
すくなるのである。ここに、本実施例ではバルブ1を円
筒状に形成しているが、他の形状であってもよいのはも
ちろんのことである。他の構成は実施例1と同様であ
る。また、第1の高周波電源4aの構成例として、高周
波出力を得る発振器41 、高周波出力を電力増幅する増
幅器42 、誘導コイル2とのインピーダンスの整合を行
うマッチング部43 を設けた構成を示している。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明は、高周波電圧が印加さ
れてバルブ内にひも状の予備放電を生じさせることがで
きる少なくとも1個の補助電極を、バルブの外壁面付近
であってバルブ内の空間に静電結合する位置に設けてい
るので、誘導コイルに高周波電流を通電して放電ガスを
励起発光させるのに先立って補助電極によって予備放電
を生じさせることができ、放電ガスに水銀が含まれてい
ない場合であっても容易に始動できるという利点があ
る。
【0040】また、放電ガスとして希ガスとネオジウム
ハロゲン化物を用いているので、点灯中にはネオジウム
が蒸発してネオジウムの励起発光が主体になる。ネオジ
ウムは蒸気圧が比較的低くても効率よく発光するから、
初期始動が一層容易になるとともに、点灯中の蒸気圧が
比較的低いのであって消灯直後に再始動させる場合にも
予備放電が容易に生じるという利点がある。すなわち、
消灯後に瞬時に再始動することが可能になる。
【0041】請求項2の発明は、放電ガスとして希ガス
とネオジウムハロゲン化物との混合物に、さらにセシウ
ムハロゲン化物を混合しているので、ネオジウムの蒸気
圧が高くなり、発光効率が一層高くなるという効果を奏
する。請求項3の発明は、誘導コイルを、バルブの外周
を囲むように仮想的に設定した一つの筒の回りに巻線を
1ターン以上巻回して形成しているので、誘導コイルの
内側の磁界がもっとも強い部分で放電ガスに高周波磁界
を作用させることができるのであって入出力効率が高く
なるという利点がある。
【0042】請求項4の発明では、補助電極は、誘導コ
イルの中心線に沿う方向におけるバルブの中心付近で上
記中心線とバルブの外壁面との交線上に1個配置される
ので、補助電極が単極になり、予備放電は一端が補助電
極に拘束されているが他端は自由端になるのであって、
誘導コイルの周囲に生じる高周波磁界によって発生する
放電プラズマが走る方向と予備放電の生じる方向とが異
なっていても、予備放電を点灯時に放電プラズマが走る
方向に移行させるのは容易であり、一対の補助電極を対
向して配置している場合に比較して始動に要するエネル
ギーが小さくなるという利点がある。しかも、点灯時に
放電プラズマが走る方向にほぼ平行になるように予備放
電が生じるのであって、予備放電を点灯時に放電プラズ
マが走る方向に移行させるのが一層容易になるのであ
る。
【0043】請求項5の発明では、補助電極は、誘導コ
イルの中心線に沿う方向におけるバルブの中心付近で上
記中心線とバルブの外壁面との交線に沿ってバルブの外
壁面の略全周に亙って複数個配列されるので、補助電極
に高周波電圧を印加するとバルブ内に補助電極に沿うよ
うに予備放電が生じるのであって、予備放電は誘導コイ
ルの周囲の高周波電磁界の作用による誘導電界に沿うよ
うに形成されることになり、予備放電から誘導コイルの
周囲の高周波電磁界の作用による無電極放電への移行の
際に放電路の向きを変更する必要がなく、始動時の供給
エネルギーを少なくすることができるのである。また、
始動補助電極はバルブの外壁面の略全周に亙って配列さ
れているから、隣接する補助電極間の距離を比較的小さ
くすることができ、補助電極の間の電界強度を大きくす
ることが可能であって、結果的に予備放電が生じやすく
なるという利点を有する。
【0044】請求項6の発明のように、同一形状の補助
電極を2個設けるようにすれば、請求項5の構成におい
て、補助電極の個数を最小にすることができる。請求項
7の発明は、補助電極を、バルブの外壁面に被着してい
るので、補助電極と放電ガスとの距離を小さくして補助
電極の周囲の高周波電界を放電ガスに強く作用させるこ
とができ、予備放電が生じやすくなるのであり、始動性
が向上するという効果がある。
【0045】請求項8の発明は、第1の高周波電源と第
2の高周波電源とを一つの高周波電源で共用しているの
で、点灯回路の構成が簡単になり、小型化につながると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す構成図である。
【図2】実施例1の動作説明図である。
【図3】実施例3を示す構成図である。
【図4】実施例4を示す構成図である。
【図5】実施例6を示す構成図である。
【図6】実施例7を示す構成図である。
【図7】実施例8を示す構成図である。
【図8】実施例9を示す構成図である。
【図9】実施例10を示す構成図である。
【図10】実施例11を示す構成図である。
【図11】実施例12を示す構成図である。
【図12】実施例12の動作説明図である。
【図13】実施例13を示す構成図である。
【図14】従来の無電極放電ランプを示す断面図であ
る。
【図15】従来の他の無電極放電ランプを用いた構成図
である。
【図16】従来のさらに他の無電極放電ランプを示す断
面図である。
【符号の説明】
1 バルブ 2 誘導コイル 3 補助電極 4 高周波電源 4a 第1の高周波電源 4b 第2の高周波電源
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電ガスを封入した透
光性材料よりなるバルブの内部に電極を持たず、バルブ
の外部から放電ガスに対して高周波電磁界を作用させる
ことによって、放電ガスを励起発光させるようにした無
電極放電灯に関するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来より、バルブ内に封入した放電ガス
高周波電磁界を作用させることによって、放電ガスを
励起して発光させるようにした無電極放電ランプが知ら
れている。この種の無電極放電ランプは、小型、高出
力、長寿命などの特長を有しているものであるから、各
所で研究開発がなされ、高出力点光源などとして種々の
利用が考えられている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、誘導コイル
2に高周波電流を通電して点灯させたときには、高周波
磁界によりバルブ1の中にトロイド状の誘導電界が生じ
るのであって、この誘導電界に沿って放電プラズマが
じる。誘導電界は磁束に直交する平面内で生じるから、
点灯時には、誘導コイル2の巻線の巻回方向に沿うよう
に放電プラズマが生じることになる。一方、補助電極3
の間で生じる予備放電は、誘導電界に対して直交する方
向に生じるものであって、両端が補助電極3によって拘
束されているものであるから、予備放電の状態から誘導
電界に沿って放電プラズマが生じる状態に移行させるた
めには、比較的大きなエネルギーを必要とするという問
題がある。すなわち、一対の補助電極3を設けても、始
動はあまり容易にはならないという問題がある。とく
に、消灯直後には放電ガスに含まれた水銀の蒸気圧が高
いものであるから、再始動が非常に困難であって再始動
に数分以上を要することもある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、放電ガスを封入した透光性材
料よりなるバルブの外部に配置された誘導コイルに第1
の高周波電源より高周波電流を通電し、バルブ内に封入
された放電ガスに高周波電磁界を作用させることによっ
て放電ガスを励起発光させる無電極放電灯において、放
電ガスは希ガスとネオジウムハロゲン化物との混合物で
あって、第2の高周波電源より高周波電圧が印加されて
バルブ内にひも状の予備放電を生じさせることができる
少なくとも1個の補助電極が、バルブの外壁面付近であ
ってバルブ内の空間に静電結合する位置に設けられてい
るのである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】請求項4の構成によれば、補助電極は、誘
導コイルの中心線に沿う方向におけるバルブの中心付近
で上記中心線とバルブの外壁面との交線上に1個配置さ
れるので、補助電極が単極になり、予備放電は一端が補
助電極に拘束されているが他端は自由端になるのであっ
て、誘導コイルの周囲に生じる高周波磁界によって発生
する放電プラズマが生じる方向と予備放電の生じる方向
とが異なっていても、予備放電を点灯時に放電プラズマ
生じる方向に移行させるのは容易であり、一対の補助
電極を対向して配置している場合に比較して始動に要す
るエネルギーが小さくなるのである。単極の補助電極を
設けた場合と、一対の補助電極を設けた場合とについ
て、他の条件を等しくし、補助電極に20Wの高周波電
力を供給したところ、一対の補助電極を設けた場合には
始動に180Wを要したのに対して、単極の補助電極を
設けた場合には80Wで始動することができた。しか
も、点灯時に放電プラズマが生じる方向にほぼ平行にな
るように予備放電が生じるのであって、予備放電を点灯
時に放電プラズマが生じる方向に移行させるのが一層容
易になるのである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】誘導コイル2は、第1の高周波電源4aか
ら高周波電流が通電されて高周波磁界を発生し、この高
周波磁界がバルブ1の内部の放電ガスに作用することに
よって、放電ガスが励起され発光するようになってい
る。また、高周波磁界によってバルブ1の中には誘導電
界が生じるのであり、この誘導電界によりバルブ1の中
に生じた放電プラズマはバルブ1の中でトロイド状にな
る。補助電極3は、接続線を介して第2の高周波電源4
bから高周波電圧が印加されており、補助電極3の周囲
に生じる高周波電界によって、バルブ1の中にはひも状
の予備放電が生じるようになっている。すなわち、補助
電極3の周囲に生じた高周波電界によって加速された電
子が、放電ガスの原子に衝突して電離させることによっ
て予備放電が生じるのである。このような予備放電は、
補助電極3が単極であることから、一端は補助電極3に
拘束されるが、他端は自由端となるのであり、比較的自
由に移動できるものである。ここにおいて、第1の高周
波電源4aや第2の高周波電源4bは、高周波出力を得
る高周波発振部、高周波出力を電力増幅する増幅部、誘
導コイル2や補助電極3とのインピーダンスの整合を行
うマッチング部などを備えている。また、第2の高周波
電源4bは、補助電極3と大地との間に高周波電圧を印
加するようになっている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】請求項4の発明では、補助電極は、誘導コ
イルの中心線に沿う方向におけるバルブの中心付近で上
記中心線とバルブの外壁面との交線上に1個配置される
ので、補助電極が単極になり、予備放電は一端が補助電
極に拘束されているが他端は自由端になるのであって、
誘導コイルの周囲に生じる高周波磁界によって発生する
放電プラズマが生じる方向と予備放電の生じる方向とが
異なっていても、予備放電を点灯時に放電プラズマが
じる方向に移行させるのは容易であり、一対の補助電極
を対向して配置している場合に比較して始動に要するエ
ネルギーが小さくなるという利点がある。しかも、点灯
時に放電プラズマが生じる方向にほぼ平行になるように
予備放電が生じるのであって、予備放電を点灯時に放電
プラズマが生じる方向に移行させるのが一層容易になる
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東坂 真吾 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 小谷 幹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 斉見 元洋 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 住友 卓 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ガスを封入した透光性材料よりなる
    バルブの外部に配置された誘導コイルに第1の高周波電
    源より高周波電流を通電し、バルブ内に封入された放電
    ガスに高周波磁界を作用させることによって放電ガスを
    励起発光させる無電極放電灯において、放電ガスは希ガ
    スとネオジウムハロゲン化物との混合物であって、第2
    の高周波電源より高周波電圧が印加されてバルブ内にひ
    も状の予備放電を生じさせることができる少なくとも1
    個の補助電極が、バルブの外壁面付近であってバルブ内
    の空間に静電結合する位置に設けられて成ることを特徴
    とする無電極放電灯。
  2. 【請求項2】 放電ガスには、セシウムハロゲン化物が
    混合されて成ることを特徴とする請求項1記載の無電極
    放電灯。
  3. 【請求項3】 誘導コイルは、バルブの外周を囲むよう
    に仮想的に設定した一つの筒の回りに巻線を1ターン以
    上巻回して形成されて成ることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の無電極放電灯。
  4. 【請求項4】 補助電極は、誘導コイルの中心線に沿う
    方向におけるバルブの中心付近で上記中心線に直交する
    平面とバルブの外壁面との交線に沿って1個配置されて
    成ることを特徴とする請求項3記載の無電極放電灯。
  5. 【請求項5】 補助電極は、誘導コイルの中心線に沿う
    方向におけるバルブの中心付近で上記中心線に直交する
    平面とバルブの外壁面との交線に沿ってバルブの外壁面
    の略全周に亙って複数個配列されて成ることを特徴とす
    る請求項3記載の無電極放電灯。
  6. 【請求項6】 補助電極は、2個設けられていて同一形
    状に形成されて成ることを特徴とする請求項5記載の無
    電極放電灯。
  7. 【請求項7】 補助電極は、バルブの外壁面に被着され
    て成ることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいず
    れかに記載の無電極放電灯。
  8. 【請求項8】 第1の高周波電源と第2の高周波電源と
    は、共用された一つの高周波電源であることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の無電極放
    電灯。
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