JPH06175556A - 体積位相型ホログラムの製造方法 - Google Patents

体積位相型ホログラムの製造方法

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JPH06175556A
JPH06175556A JP35043492A JP35043492A JPH06175556A JP H06175556 A JPH06175556 A JP H06175556A JP 35043492 A JP35043492 A JP 35043492A JP 35043492 A JP35043492 A JP 35043492A JP H06175556 A JPH06175556 A JP H06175556A
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hologram
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meth
light
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JP35043492A
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Kunihiro Ichimura
國宏 市村
Takeo Yamaguchi
岳男 山口
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Madoka Yasuike
円 安池
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学的安定性、耐環境性および感度に優れ、
かつ解像度、回折効率および透明性に優れたホログラム
の製造法を提供する。 【構成】 (メタ)アクリル酸エステルの単一重合体ま
たは共重合体である高分子化合物(A)、重合可能なエ
チレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物
(B)、メロシアニン誘導体(C)とジアリールヨード
ニウム塩(D)との組合せによりなる感光材料をホログ
ラム露光後、光および/または熱を加える体積位相型ホ
ログラムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学的安定性や耐環境
特性に優れ、広い感光波長領域特性と高い感度特性を合
わせ持ち、且つ解像度、回折効率及び透明性に優れた体
積位相型ホログラムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホログラム記録用材料として、漂
白処理銀塩および重クロム酸ゼラチン系の感光材料が一
般に使用されてきた。しかし、これを用いたホログラム
材料は、ともに、複雑な湿式現像処理を必要とし、さら
に、解像度または耐環境特性、例えば耐湿性、耐候性に
劣るという問題点を有していた。
【0003】この様な問題点を解決すべく、フォトポリ
マーを用いたホログラム記録材料が提案されている。例
えば、特公昭62−14831号公報はラジカルによっ
て置換可能な反応位置を有する芳香環あるいはヘテロ環
を含有する化合物とハロゲン化合物とからなるホログラ
ム記録材料を、特公昭62−22152号公報は2個以
上のエチレン性不飽和結合を有する多官能単量体、非架
橋性の重合体および開始剤とからなるホログラム記録材
料を開示している。これらの感光材料は解像度あるいは
耐環境特性などの点において優れたホログラム特性を有
しているが、感度特性および感光波長領域特性に劣る、
あるいはホログラムの製造において湿式処理工程を採用
しているなど製造上の煩雑性、また、溶媒浸漬操作時に
生じる空隙やひび割れに起因する現像ムラや白化が生じ
るなどの欠点を有していた。
【0004】一方、ホログラムの製造工程において複雑
なあるいは煩雑な湿式処理工程を必要としない、唯一の
処理工程として干渉露光のみでホログラムを製造するこ
とが可能なフォトポリマーを使ったホログラム記録材料
およびその製造法が開示されている。例えば、特開平2
−3081号公報はポリマーあるいはモノマーのどちら
か一方が芳香環あるいはハロゲン原子を含む置換基を有
する熱可塑性ポリマーと液体エチレン性モノマー、およ
び光開始剤から構成される光重合性組成物および屈折率
画像用エレメントを開示している。この技術に従えば、
高回折効率、高解像度、耐環境特性及び透明性に優れた
ホログラムが製造されることが「Practical
Holography IV」SPIE,第1212
巻、30頁(1990年)にて実証されている。しかし
ながら、該ホログラム記録材料をフルカラー用に適用す
る場合、特に600nm以上の波長領域においては感度
特性が劣るという欠点を有していた。この様な欠点は、
ホログラムの大量複製において露光時間の短縮ができな
いなど工程上問題となる。また当該公知技術で使用され
るホログラム記録材料では、着色成分がホログラム記録
後も残存することとなり、結果としてホログラムの可視
光領域における透明性を低減させるという問題点もあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学的安定
性例えば耐環境特性に優れ、また広い感光波長領域にお
いて高感度で、且つ解像度、回折効率及び可視光領域に
おける透明性において優れた特性を持つ体積位相型ホロ
グラムの簡便な製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
点を考慮し、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、
本発明に到達した。すなわち本発明は、(メタ)アクリ
ル酸エステルの単一重合体、または(メタ)アクリル酸
エステルとビニルモノマーとの2成分以上の共重合体で
ある高分子化合物(A)、重合可能なエチレン性不飽和
結合を少なくとも1個以上有する化合物(B)、メロシ
アニン誘導体(C)およびジアリールヨードニウム塩
(D)とからなる感光材料を用いてホログラムを作成す
るにあたって、該感光材料をホログラム露光したのち、
光および/または熱を加えることを特徴とする体積位相
型ホログラムの製造方法を提供する。重合可能なエチレ
ン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物
(B)は、芳香環および/またはハロゲン原子を有して
いてもよい。特に光重合開始剤としてのメロシアニン誘
導体(C)の使用により、メロシアニン誘導体の有する
退色作用に基づいて、ホログラム記録後、可視光領域に
おいて優れた透明性を有するホログラム記録媒体が提供
される。
【0007】本発明で使用する(メタ)アクリル酸エス
テルの単一重合体、または(メタ)アクリル酸エステル
とビニルモノマーとの2成分以上の共重合体である高分
子化合物(A)の内、(メタ)アクリル酸エステルの単
一重合体としては、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、ドデシル、2−メチルブチル、3−メ
チルブチル、2−エチルブチル、1,3−ジメチルブチ
ル、2−エチルヘキシル、2−メチルペンチル、シクロ
ヘキシル、アダマンチル、イソボルニル、ジシクロペン
タニル、テトラヒドロフルフリールなどの鎖状、分枝状
及び環状アルキルのアクリル酸またはメタクリル酸エス
テルモノマーの重合体、フェニル、4−メトキシカルボ
ニルフェニル、4−エトキシカルボニルフェニル、4−
ブトキシカルボニルフェニル、4−tert−ブチルフ
ェニル、ベンジル、4−フェニルエチル、4−フェノキ
シジエチレングルコール、4−フェノキシテトラエチレ
ングリコール、4−フェノキシヘキサエチレングリコー
ル、4−ビフェニリルなどの芳香環を含有するアクリル
酸またはメタクリル酸エステルモノマーの重合体、フェ
ロセニルメチル、フェロセニルエチルなどの鉄原子を含
有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合体、
トリフロロエチル、テトラフロロプロピル、ヘプタデカ
フロロデシル、オクタフロロペンチル、2,3−ジブロ
モプロピルなどのハロゲン原子を含有する(メタ)アク
リル酸エステルの重合体、トリメトキシシリルプロピル
などのケイ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステ
ルの重合体、グリシジルアクリレートやグリシジルメタ
クリレートなどのエポキシ基を含有する(メタ)アクリ
ル酸エステルモノマーの重合体、N,N−ジメチルアミ
ノエチル、N,N−ジエチルアミノエチル、t−ブチル
アミノエチルなどのアミノ基を含有する(メタ)アクリ
ル酸エステルモノマーの重合体などが挙げられる。これ
らの(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、必要に応
じて2成分以上の共重合体として使用することが可能で
ある。
【0008】前記した(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーとの2成分以上の共重合体として使用できるビニル
モノマーとしては、ブタジエン、イソプレン、アクリル
アミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、4−ブ
ロモスチレン、パーフルオロスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバ
ゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリジンなどが挙げ
られる。
【0009】また、本発明で使用する重合性エチレン性
不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物(B)と
しては、単官能または多官能ビニルモノマーの他にオリ
ゴマーを含むものであり、さらには高分子量化合物であ
ってもよく、またこれらの混合物であってもよい。次に
これらの化合物を例示する。
【0010】アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジア
セトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、N−ビニルカルバゾール等の高沸点ビニ
ルモノマー、さらには、脂肪族ポリヒドロキシ化合物、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオー
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール
などのジあるいはポリ(メタ)アクリルエステル類、芳
香族ポリヒドロキシ化合物、例えば、ヒドロキノン、レ
ゾルシン、カテコール、ピロガロール等のジあるいはポ
リ(メタ)アクリルエステル、イソシアヌル酸のエチレ
ンオキシド変性(メタ)アクリレート、ビスフェノール
Aエチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレートさらに
は、側鎖にヒドロキシ基やハロゲン化メチル基の如き反
応活性を有する官能基を持つ重合体とアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸などの不飽和カルボン酸との高分
子反応によって得られるポリマーも好適に使用しうる。
このような高分子化合物としては、ポリビニルアルコー
ル、ビニルアルコールと酢酸ビニルとビニルモノマーと
の2成分以上の共重合体、ポリエピクロルヒドリン、フ
ェノキシ樹脂、ポリクロロメチルスチレン、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートと種々の(メタ)アク
リレートモノマーとビニルモノマーとの2成分以上の共
重合体、フェノール樹脂などが挙げられる。さらには、
(メタ)アクリル化されたエポキシ樹脂、ポリエステル
(メタ)アクリレートオリゴマー、(メタ)アクリル化
ウレタンオリゴマー、アクロレイン化ポリビニルアルコ
ール等をあげることができる。
【0011】これらのうち、芳香環および/または、フ
ッ素、塩素、臭素、沃素などのハロゲン原子を有する化
合物が好ましい。この化合物は、(メタ)アクリル酸エ
ステルの単重合体または(メタ)アクリル酸エステルと
ビニルモノマーとの共重合体(A)との屈折率差を大き
くすることができ、その結果屈折率変調の大きな、すな
わち回折効率の高いホログラム記録媒体が提供される。
具体的には、2−フェノキシエチルアクリレート、p−
クロロフェノキシエチルアクレート、p−ブロモフェノ
キシエチルアクレート、2−ナフチルアクリレート、ト
リフルオロエチルアクリレート、テトラフルオロプロピ
ルメタクレート、ビスフェノールAエチレンオキシド変
性ジアクリレート、フタル酸エピクロルヒドリン変性ジ
アクリレートなどが挙げられる。
【0012】本発明で使用のメロシアニン誘導体(C)
としては、一般式(1)ないし一般式(11)
【0013】一般式(1)
【化1】
【0014】一般式(2)
【化2】
【0015】一般式(3)
【化3】
【0016】一般式(4)
【化4】
【0017】一般式(5)
【化5】
【0018】一般式(6)
【化6】
【0019】一般式(7)
【化7】
【0020】一般式(8)
【化8】
【0021】一般式(9)
【化9】
【0022】一般式(10)
【化10】
【0023】一般式(11)
【化11】 (式中、nは1または2を表し、Xは水素原子、置換基
を有しても良いアルキル基、アルコキシ基、置換基を有
しても良いアリール基、アリールオキシ基、置換基を有
しても良いアラルキル基またはハロゲン原子を表し、P
hはフェニル基を表し、R1,R2およびR3はそれぞれ
独立に、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル
基、アリール基、置換基を有しても良いアリール基また
は置換基を有しても良いアラルキル基を表す。)で表さ
れるメロシアニン誘導体(C)が挙げられる。
【0024】Xで表示されるアルキル基等は次の通りで
ある。アルキル基は炭素原子数1〜18、好ましくは1
〜6のアルキル基であり、置換アルキル基の置換基とし
てはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、
ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、ジアルキルアミノ基、
テトラヒドロフリル基、オキサニル基(またはテトラヒ
ドロピラニル基)、またはジオキサニル基が挙げられ、
置換アルキル基はこれらの置換基が1個のみまたは2個
がアルキル基に結合したものである。置換アルキル基の
具体例としては、カルボキシメチル基、2−カルボキシ
エチル基、3−カルボキシプロピル基、シアノメチル
基、2−シアノメチル基、3−シアノプロピル基、メト
キシエチル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプ
ロピル基、エトキシメチル基、ジメトキシメチル基、
2,2−ジメトキシエチル基、2,2−ジエトキシメチ
ル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニ
ルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、2−(メ
トキシカルボニル)エチル基、2−(エトキシカルボニ
ル)エチル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
ジプロピルアミノ基、メチルエチルアミノ基、2−テト
ラヒドロフリル基、2−オキサニル基、4−オキサニル
基、ジオキサニル基が挙げられる。
【0025】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキ
シ基、ベンジルオキシ基等が例示される。置換基を有し
ても良いアリール基としては、フェニル基、p−トリル
基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル
基、フェナントリル基等が例示される。置換基を有して
も良いアリールオキシ基としては、フェノキシ基、p−
フルオロフェノキシ基、p−シアノフェノキシ基等が例
示される。置換基を有しても良いアラルキル基として
は、ベンジル基、p−クロロベンジル基、p−ブロモベ
ンジル基、p−シアノベンジル基、p−ニトロベンジル
基、p−メチルベンジル基、p−tert−ブチルベンジル
基等が例示される。
【0026】R1,R2およびR3がアルキル基、置換基
を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアリ
ール基または置換基を有しても良いアラルキル基を表す
場合は、Xのそれと同じ意味を有する。
【0027】アルケニル基としては炭素原子数2から4
までの直線状または分枝状のアルケニル基を表し、その
具体例としてはビニル基、アリル基、1−プロペニル
基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル
基を挙げることができる。一般式(1)ないし一般式
(11)で表されるメロシアニン誘導体は「Journ
al of American Chemical S
ociety」誌の第73巻第5326〜5332頁
(1951年)及びL.G.S.Brookerらの
「Studies in the Cyanine D
ye Series XI,The Merocyan
ines」に記載の方法に従い合成することができる
し、また(株)日本感光色素研究所から入手することも
できる。
【0028】この様なメロシアニン誘導体の具体例とし
ては、次に示される化合物が挙げられる。即ち、5−
〔(1’−エチル−2’−ピリジリデン)エチリデン〕
−3−エチルローダニン、5−〔(3’−エチル−
4’,5’−ジフェニル−2’−チアゾリリデン)エチ
リデン〕−3−エチルローダニン、5−〔(3’−エチ
ル−2’−ベンゾチアゾリリデン)エチリデン〕−3−
エチル−4−オキソ−2−チオキソサゾリジン、5−
〔(3’−エチル−2’−ベンゾチアゾリリデン)エチ
リデン〕−2−フェニル−5(4)オキサゾロン、5−
〔(3’−エチル−2’−ベンゾチアゾリリデン)エチ
リデン〕−1−フェニル−3−メチル−ピラゾロン、5
−〔(3’−エチル−2’−ベンゾオキサゾリデン)エ
チリデン〕−3−エチル−4−オキソ−2−チオキソオ
キサゾリジン、5−〔(3’−エチル−2’−ベンゾオ
キサゾリリデン)エチリデン〕−3−エチルローダニ
ン、5−〔(3’,3’−ジメチル−2’−インドリニ
リデン)エチリデン〕−3−エチル−4−オキソ−2−
チオキソオキササゾリジン、5−〔(1’−エチル−
2’−キノリリデン)エチリデン〕−3−エチルローダ
ニン、5−〔(1’−エチル−2’−キノリリデン)エ
チリデン〕−3−エチルローダニン、5−〔(3’−エ
チル−2’−ベンゾチアゾリリデン)エチリデン〕−3
−エチルローダニン、5−〔(3’−エチル−2’−ベ
ンゾチアゾリリデン)ブテニリデン〕−3−エチルロー
ダニンなどを挙げることができる。
【0029】メロシアニン誘導体の具体例として、化合
物(a)ないし化合物(l)が例示される。 化合物(a)
【化12】
【0030】化合物(b)
【化13】
【0031】化合物(c)
【化14】
【0032】化合物(d)
【化15】
【0033】化合物(e)
【化16】
【0034】化合物(f)
【化17】
【0035】化合物(g)
【化18】
【0036】化合物(h)
【化19】
【0037】化合物(i)
【化20】
【0038】化合物(j)
【化21】
【0039】化合物(k)
【化22】
【0040】化合物(l)
【化23】
【0041】本発明で使用するジアリールヨードニウム
塩(D)は、一般式(12)
【化24】 (式中、R4、R5はそれぞれ独立に、水素原子、低級ア
ルキル基、メトキシ基、シアノ基またはニトロ基を、X
- はハロゲンイオン、BF4 - 、PF6 - 、AsF6
- 、SbF6 - 、ClO4 - 、C65 SO3 - 、p−
CH364 SO3 - 、p−CF364 SO3 -
などを示す)で表されるジアリールヨードニウム塩を示
す。その様なジアリールヨードニウム塩としては、「マ
クロモレキュールス(Macromolecules)」、第10巻、
第1307ページ(1977年)に記載の化合物、例え
ば、ジフェニルヨードニウム、ジトリルヨードニウム、
フェニル(p−メトキシフェニル)ヨードニウム、ビス
(m−ニトロフェニル)ヨードニウム、ビス(p−te
rt−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−シア
ノフェニル)ヨードニウム等のクロリド、ブロミド、四
フッ化ホウ素塩、六フッ化ホウ素塩、六フッ化リン塩、
六フッ化ヒ素塩、六フッ化アンチモン塩、過塩素酸塩、
ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、p
−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸塩等が例示さ
れる。
【0042】本発明で使用するホログラム記録用感光材
料は、(メタ)アクリル酸エステルの単一重合体、また
は(メタ)アクリル酸エステルとビニルモノマーとの2
成分以上の共重合体である高分子化合物(A)、重合可
能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合
物(B)、およびメロシアニン誘導体(C)とジアリー
ルヨードニウム塩(D)からなる光重合開始剤を、任意
の濃度で適当な溶媒中に溶解させ、得られた溶液をガラ
ス板等の基板上に皮膜状に塗布して得ることができる。
上記各成分の配合比に特定の制限はないが、照射用レー
ザー光の透過率が1%以上となるようにメロシアニン誘
導体(C)の濃度を調製することが好ましい。さらに必
要に応じて、各種添加剤、例えば可塑剤、連鎖移動剤、
酸化防止剤、熱重合禁止剤、レベリング剤等を添加して
もよい。
【0043】高分子化合物(A)の全感光材料中に占め
る量は、高回折効率を有するホログラム記録を行なうた
めには、10〜90重量%、好ましくは、30〜70重
量%である。化合物(B)の使用量は、支持体である高
分子化合物(A)100重量部に対し10〜200重量
部、好ましくは40〜150重量部である。上記範囲を
逸脱すると高い回折効率の維持および感度特性の向上が
困難となるので好ましくない。
【0044】本発明で使用する光重合開始剤のうち、一
般式(1)あるいは一般式(11)のメロシアニン誘導
体(C)は、高分子化合物(A)100重量部に対し、
0.1〜30重量部、好ましくは、0.5〜15重量部
の範囲で使用される。使用量は、感光層膜厚と、該膜厚
の光学密度によって制限を受ける。即ち、光学密度が2
を越さない範囲で使用することが好ましい。またジアリ
ールヨードニウム塩(D)は、高分子化合物(A)10
0重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは1〜
15重量部の範囲で使用される。
【0045】上記のような組成比のホログラム記録用感
光材料を適当な溶媒に溶解させた感光液をスピンコータ
ー、ロールコーターまたはバーコーターなどを用いるこ
とによって、直接ガラス板、プラスチックフィルムなど
の基材上に感光膜を形成する。さらに、その上に、酸素
遮断のための保護層を形成してもよい。保護層は、ポリ
オレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リビニルアルコールまたはポリエチレンテレフタレート
などのプラスチック製のフィルムまたは板を貼合わせる
か、前記ポリマーの溶液を塗工してもよい。また、ガラ
ス板を貼合わせてもよい。また、保護層と感光膜の間お
よび/または、基材と感光膜の間に、気密性を高めるた
めに粘着剤または液状物質を存在させてもよい。
【0046】以上にようにして得られたホログラム記録
用感光材料によって形成された感光板またはフィルム
は、振動の影響を受けないようホルダーに固定したの
ち、He−Cdレーザー、Arイオンレーザー、He−
Neレーザー、Krイオンレーザーあるいはルビーレー
ザーなどの可視光レーザーを照射し体積位相型ホログラ
ム記録を行なう。図1はホログラム作成用の二光束露光
装置のブロック図である。図中、1はレーザー発信装
置、2はミラー、3はレンズ、4はスペイシャルフィル
ター、5はガラス板、6は感光膜を示す。
【0047】ホログラム記録された感光板またはフィル
ムは、未露光部分または露光量の少ない部分の定着のた
め、光および/または熱を加えることを必要とする。光
は、可視光レーザーの他、カーボンアーク、高圧水銀
灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ラン
プ、タングステンランプなどの可視光および/または紫
外光を用いる。熱は、40℃から160℃の間で加熱す
るのが好ましい。ホログラム記録された感光板またはフ
ィルムに、光と熱を同時に加えても、光と熱を別々に加
えてもよい。また、光および/または熱を加える前後
に、保護膜を剥離する操作をおこなってもよい。
【0048】
【作用】本発明で使用するホログラム記録用感光材料
は、(メタ)アクリル酸エステルの単一重合体、または
(メタ)アクリル酸エステルとビニルモノマーとの2成
分以上の共重合体である高分子化合物(A)、重合可能
なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する化合物
(B)、メロシアニン誘導体(C)とジアリールヨード
ニウム塩(D)とからなる。ホログラム記録において、
該光重合性の感光材料にレーザ光を照射すると、該レー
ザ照射部位中光干渉作用の強い部位においては、重合可
能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する
化合物(B)の重合反応が生じる。その際、干渉作用の
弱い部位にある化合物(B)は、干渉作用の強い部位へ
拡散する。ホログラム露光された部位では、化合物
(B)の拡散による屈折率差が生じる。化合物(B)
が、芳香環(および)またはハロゲン原子を有する化合
物である場合、高分子化合物(A)との屈折率差が大き
くなるため、屈折率が大きく現れたと推量される。未反
応で残る化合物(B)は、ホログラム記録後に光および
/または熱を加えることにより重合し、経時変化の少な
いホログラムを与えることとなる。また、この後処理工
程によって、着色成分として残存していたメロシアニン
誘導体(C)が効果的に消色され、ホログラムの透明性
を向上させることになったものと推量される。
【0049】
【実施例】以下実施例に基づき、本発明をより詳細に説
明する。以下の各例において、部は特に断わりのない限
り重量部を表わす。 実施例1 ポリメタクリル酸メチル (アルドリッチ社製、重量平均分子量71万) 100部 フェノキシエチルアクリレート (商品名PO−A、共栄社油脂化学工業(株)) 90部 メロシアニン誘導体(化合物a) 5−〔(1’−エチル−2’−ピリジリデン)エチリデン〕−3−エチルロ ーダニン 2部 ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート 5部 ジオキサン 900部 上記からなる感光液を100×125×3mmのガラス
板上に、感光液乾燥後の膜厚が7μmとなるように3ミ
ルアプリケーターを用いて塗布し、ホログラム記録用感
光板を作成した。さらに、3ミルアプリケーターでポリ
ビニルアルコールの5%水溶液を塗布した。この感光板
に、図1に示すホログラム作成用光学系でArイオンレ
ーザーの488nmの光を用いてホログラム露光を実施
した後、更に二光束の一方を遮断してホログラム露光と
同じ露光時間に晒し、その後120℃オーブンに1時間
おいた。
【0050】回折効率は、日本分光工業(株)製ART
25C型分光光度計で測定した。該装置は、幅3mmの
スリットを有したフォトマルチメータを、試料を中心に
した半径20cmの円周上に設置できる。幅0.3mm
の単色光を試料に45度の角度で入射し、試料からの回
折光を検出した。正反射光以外で最も大きな値と、試料
を置かず直接入射光を受光したときの値との比を回折効
率とした。
【0051】露光量30mJ/cm2 で回折効率70%
のホログラムが作製された。このホログラムを25℃、
60%RHの環境下に180日間放置しても回折効率の
低下は認められなかった。
【0052】実施例2〜12 実施例1においてメロシアニン誘導体(a)を、メロシ
アニン誘導体(b)ないしメロシアニン誘導体(l)に
変えて、実施例1と同様の操作を行なった時の、感度特
性、回折効率、プレイバック波長及び保存性を表1にま
とめて示した。なお、実施例5ないし8ではArイオン
レーザーの514nm光を、実施例9および10ではH
e−Neレーザーの633nm光を、実施例12ではK
rイオンレーザーの647nm光を用いた。
【0053】実施例13 実施例1におけるポリメタクリル酸メチルを、メタクリ
ル酸メチルと2−ヒドロキシエチルアクリレートとビニ
ルモノマーとの2成分以上の共重合体(モノマー比、1
0:1)に変えた他は実施例1と同様の方法で操作した
時の、感度特性、回折効率、プレイバック波長及び保存
性を表1にまとめて示した。
【0054】比較例1 実施例1においてポリメタクリル酸メチルをポリ−N−
ビニルカルバゾールに変えた以外は実施例1と同様に操
作して、ホログラム記録を行なった。露光量50mJ/
cm2 でホログラム記録は可能であったが、その回折効
率は10%であった。
【0055】比較例2 実施例1においてポリメタクリル酸メチルをポリスチレ
ンに変えた以外はは実施例1と同様に操作したが、ホロ
グラム記録できなかった。
【0056】比較例3 実施例1においてポリメタクリル酸メチルをポリビニル
ピロリドンに変えた以外は実施例1と同様に操作して、
ホログラム記録を行なった。露光量20mJ/cm2
ホログラム記録は可能であったが、その回折効率は50
%であった。しかし、ポリビニルピロリドンの耐湿性不
良のため、25℃、相対湿度60%の環境下に1日保存
後、ホログラム記録は完全に消失した。
【0057】 表1 実施例 記録波長 露光量 回折効率 (nm) (mJ/cm2 (%) 1 488 30 70 2 488 35 70 3 488 25 70 4 488 25 70 5 514 30 70 6 514 30 75 7 514 35 60 8 514 20 65 9 633 15 65 10 633 15 75 11 488 30 60 12 647 35 70 13 488 35 70
【0058】 表1(続) 実施例 プレイバック 透過率* 保存性** 波長(nm) (%) (日) 1 485 98 >180 2 485 98 >180 3 485 98 >180 4 475 98 >180 5 520 98 >180 6 520 98 >180 7 520 98 >180 8 520 98 >180 9 630 98 >180 10 630 98 >180 11 485 98 >180 12 650 98 >180 13 485 98 >180 * 600nmにおける透過率 **25℃、60%RH保存下における耐久性
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、広い波長領域に渡って
高感度で、化学的に安定であり、かつ高解像度、高回折
効率、高透明性を有する体積位相型ホログラムを簡便に
製造できる製造法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ホログラム作成用二光束露光装置のブ
ロック図を示す。
【符号の説明】
1:レーザー発振装置 2:ミラー 3:レンズ 4:スペイシャルフィルター 5:ガラス板 6:感光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/028 7/033 (72)発明者 安池 円 東京都中央区京橋2丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸エステルの単一重合
    体、または(メタ)アクリル酸エステルとビニルモノマ
    ーとの2成分以上の共重合体である高分子化合物
    (A)、重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも
    1個以上有する化合物(B)、メロシアニン誘導体
    (C)及びジアリールヨードニウム塩(D)からなる感
    光材料を用いてホログラムを製造するにあたって、該感
    光材料をホログラム露光したのち、光および/または熱
    を加えることを特徴とする体積位相型ホログラムの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 重合可能なエチレン性不飽和結合を少な
    くとも1個以上有する化合物(B)が、芳香環および/
    またはハロゲン原子を有する請求項1記載の体積位相型
    ホログラムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018043451A1 (ja) * 2016-09-05 2018-03-08 株式会社Adeka ポリメチン化合物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018043451A1 (ja) * 2016-09-05 2018-03-08 株式会社Adeka ポリメチン化合物
CN109511264A (zh) * 2016-09-05 2019-03-22 株式会社艾迪科 多次甲基化合物
JPWO2018043451A1 (ja) * 2016-09-05 2019-06-24 株式会社Adeka ポリメチン化合物

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