JPH06174550A - 光学測定方法および装置 - Google Patents

光学測定方法および装置

Info

Publication number
JPH06174550A
JPH06174550A JP35145692A JP35145692A JPH06174550A JP H06174550 A JPH06174550 A JP H06174550A JP 35145692 A JP35145692 A JP 35145692A JP 35145692 A JP35145692 A JP 35145692A JP H06174550 A JPH06174550 A JP H06174550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
linearly polarized
polarized light
optical path
photomask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35145692A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Ozaki
義治 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP35145692A priority Critical patent/JPH06174550A/ja
Publication of JPH06174550A publication Critical patent/JPH06174550A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学部品を光が透過するときの位相変化量と
振幅透過率もしくはエネルギー透過率とを、簡便にかつ
正確に実測できるようにすることである。 【構成】 収束させ平行光束とし、単色光とした光をハ
ーフミラー104を2分割し、一方の光を直線偏光子1
06で直線偏光とし測定対象のフォトマスク108の基
板部109を通過させ、他方の光を直線偏光子107で
偏光方向が90度異なる直線偏光とする。この2つの直
線偏光のハーフミラー109の所における位相差が、2
nπ(nは整数)となるように光路長を調整し、この
後、フォトマスク108を移動させて直線偏光子106
を通過した光がパターン部110を通過するようにす
る。そして、ハーフミラー112で重ね合わされた光の
偏光状態を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フォトリソグラフィ
ー技術において用いられるフォトマスクなどの光学部品
の光学特性を測定する光学測定方法および装置に関し、
測定対象の各部を光が通過することによる位相変化と、
振幅透過率またはエネルギー透過率とを測定する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路などのパターンを微細化
するため、このパターンを形成するためのフォトリソグ
ラフィ技術に用いられている縮小投影露光装置の高解像
化が図られている。縮小投影露光装置に通常用いられて
いるフォトマスクは、ガラス基板に露光光をほとんど全
て吸収してしまう程度の厚さのクロム膜を形成した後、
これをパターン化したものである。ここで、上述した微
細化のため、フォトマスクの透過部を通過する光に位相
差を与えるようにしたフォトマスクや、パターン部にあ
る程度の透過性と位相変化とを与えるようにしたフォト
マスクを用いる技術が脚光を浴びている。
【0003】この前者の改良されたフォトマスクを用い
る技術は位相シフト技術と称され、文献(月刊日計マイ
クロディバイス1990年7月号第103〜114頁)
や、特開昭58−173744号公報に開示されてい
る。後者の改良されたフォトマスクを用いる技術は、文
献(The 36th International
Symposium on Electron,Ion
and Photon BeamsのJ4論文)や特
開平4−136854号公報,特開平4−162039
号公報に開示されている。
【0004】これらの改良されたフォトマスクを用いる
技術は、フォトマスクの各部からの光の干渉の結果とし
て、フォトマスク上のパターンが結像する像面における
光強度分布を改善する技術である。以下に、この位相シ
フト技術を例に、通常のフォトマスクを用いた場合と対
比させて説明する。図7(a)は、ストライプ状の遮光
パターンが並んでいる通常のフォトマスクを用いたとき
の、像面における光の振幅分布と、光強度分布とを示す
相関図である。また、図7(b)は、位相シフトマスク
を用いた場合の像面における光の振幅分布と、光強度分
布とを示す相関図である。図7において、振幅に関する
相関図では、点線がフォトマスク上のストライプ状の光
透過部からの透過光の振幅分布を示し、実線がそれらが
干渉をした結果としての振幅分布を示している。そし
て、光強度に関する相関図では、上記の実線で示した振
幅分布を2乗したものである。
【0005】図7(a)からも明らかなように、通常の
フォトマスクでは、フォトマスク上の隣あう透過部から
の回折光が同位相で重ね合わされるため、遮光部の光強
度は0にならない。一方、位相シフトフォトマスクで
は、フォトマスク上の隣会う透過部からの回折光は逆位
相で重ね合わされるため、遮光部の光強度は0になる。
したがって、位相シフトマスクでは像のコントラストが
改善される。ここで注意しなければならないのは、隣会
う透過部からの光の位相がπよりずれた場合、ずれれば
ずれるほどコントラストの改善効果が減少することであ
る。また、位相シフト部材の光吸収に起因する位相シフ
ト部材を透過した光の振幅低下が大きいほど、やはりコ
ントラスト改善効果は減少する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
位相シフトフォトマスクなど改良されたフォトマスクで
は、各部の透過光の位相変化量と振幅透過率の制御とが
極めて重要である。フォトマスク製作に用いる各材料の
屈折率と消衰係数が正確に測定できれば、各材料の厚さ
を制御することで、位相と振幅透過率は制御できる。し
かしながら、各材料の屈折率と消衰係数を正確に測定す
るのは困難な場合が多く、また、製作する上で各材料に
不純物が混入して屈折率と消衰係数に差が生じたり、更
に、各材料の厚さには製作誤差が必ず付随する。
【0007】したがって、所定のコントラスト改善効果
を有する改良さえたフォトマスクを作製するためには、
一旦製作したフォトマスクについて、各部の位相と振幅
透過率を実施し、その結果を同一製作プロセスにフィー
ドバックする作業を繰り返し、所望のフォトマスクを実
現することになる。しかし従来では、それらフォトマス
クなど光学部品の位相と振幅透過率の有効な実測手段が
ないという問題があった。
【0008】この発明は以上のような問題点を解消する
ためになされてものであり、その目的は、光学部品を光
が透過するときの位相変化量と振幅透過率もしくはエネ
ルギー透過率とを、簡便にかつ正確に実測できるように
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の光学測定方法
は、光を分割して異なる第1および第2の光路を通過さ
せ、第1の光路には第1の方向に偏光した第1の直線偏
光を出射させ、第2の光路には第1の方向とは異なる第
2の方向に偏光した第2の直線偏光を出射させ、第1と
第2の直線偏光の位相差が円周率の整数倍となるように
して重ね合わせ、第1の光路と第2の光路の少なくとも
一方に測定対象物を配置し、重ね合わせた光の偏光状態
を測定することを特徴とする。
【0010】また、この発明の光学測定装置は、光を分
割して異なる第1および第2の光路を通過させる分割手
段と、第1の光路に配置され通過する光を偏光して第1
の直線偏光とする第1の偏光手段と、第2の光路に配置
され通過する光を第1の直線偏光とは異なる方向に偏光
して第2の直線偏光とする第2の偏光手段と、第1の直
線偏光と第2の直線偏光との少なくとも一方の位相を変
化させる位相調整手段と、第1の直線偏光と第2の直線
偏光とを重ね合わせる光合成手段と、第1の偏光手段も
しくは第2の偏光手段の少なくとも一方と光合成手段と
の間の光路中に測定対象物を配置する配置手段と、光合
成手段により重ね合わされた光の偏光状態を測定する測
定手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】第1の光路と第2の偏光の位相が揃わないと、
位相が揃っているときと異なり、重ね合わされた光の偏
光状態が変化する。
【0012】
【実施例】以下この発明の1実施例を図を参照して説明
する。 (実施例1)図1はこの発明の実施例を示す説明図であ
る。同図において、101は内圧が50〜200atm
であり主に連続スペクトルの光を発する超高圧水銀灯、
102は超高圧水銀灯101からの光を集光し平行光線
束とする光学系、103は、例えば波長435nmのg
線または波長365nmのi線などの単色光を取り出す
ためのフィルタである。
【0013】平行光線束となり単色化された光は、ハー
フミラー104によって波面分割され、一方は直進し、
他方は90度曲がった方向に進む。90度曲がった光
は、更に全反射ミラー105により90度曲げられる。
このそれぞれの光は、直線偏光子106,107により
偏光方向が互いに直交する直線偏光にされる。直線偏光
子106を透過し直線偏光にされた直進する光は、検査
対象のフォトマスク108の基板部109を通過する。
フォトマスク108は透明度の高い基板部109と、そ
の上に形成されたパターン部110とから構成されてい
る、
【0014】一方、直線偏光子107を通過し直線偏光
された光は、全反射ミラー111で90度方向に曲げら
れ、ハーフミラー112でフォトマスク108の基板部
109を通過してきた直進する光と重ね合わされる。と
ころで、図示されていない光路調整手段により、直線偏
光子106と直線偏光子107とを通過する光の光路差
は、この重ね合わされた光が直線偏光となるように調整
されている。また、ハーフミラー112で重ね合わされ
た光は、直線偏光子113を介して光強度を測定するた
めの光検出器114に入射する。
【0015】検査対象のフォトマスク108を移動さ
せ、直線偏光子106を通過した光がパターン部110
を通過するようにすると、ハーフミラー112で重ね合
わされる光は一般に楕円偏光となる。この楕円偏光の長
軸の傾き角,長軸方向および短軸方向の光強度と基板部
109を通過させたときに重ね合わされて生じている直
線偏光の偏光角,その光強度とをそれぞれ測定すること
により、パターン部110の振幅透過率またはエネルギ
ー透過率、およびこのパターン部110を光が通過する
ことによる位相変化量が求められる。ここで、偏光角と
は重ね会わされる前の直線偏光の偏光方向と、重ね合わ
されて生じた直線偏光の偏光方向とのなす角である。
【0016】ここで、この発明の原理を図2を参照して
説明する。図2(a)において、1はこの図2が描かれ
ている紙面内を進行方向とする光、201は光1を二分
するためのビームスプリッタ、202はビームスプリッ
タ201で反射され光路を90度曲げられた光の光路を
さらに90度曲げる全反射ミラーである。また、203
は入射した光を紙面上で左右方向であるx方向に偏光す
る直線偏光子、204は入射した光を紙面の裏から表に
向かう方向であるy方向に偏光する直線偏光子である。
ビームスプリッタ201を通過して直進した光は、直線
偏光子203によりx方向に偏光された直線偏光205
となり、全反射ミラー202で反射された光は直線偏光
子204によりy方向に偏光された直線偏光206とな
る。そして、直線偏光206は全反射ミラー207で進
行方向を90度曲げられ、ハーフミラー208で直線偏
光205と合成され、直線偏光209となる。
【0017】位相差が2nπ(nは整数)の偏光方向の
異なる2つの直線偏光を重ね合わせると、この重ね合わ
せた光はやはり直線偏光となる。直線偏光205と直線
偏光206とが、ハーフミラー208の所でその位相差
が2nπ(nは整数)となるように、ビームスプリッタ
201と全反射ミラー202との距離、および全反射ミ
ラー207とハーフミラー208との距離は調整されて
いる。図2(c)は、この重ね合わされた直線偏光20
9の偏光状態を示した説明図であり、直線偏光205と
直線偏光209のなす角である偏光角αは、直線偏光2
05の光強度と直線偏光206の光強度とが等しいとき
45度となる。
【0018】一方、図2(b)は直線偏光子203とハ
ーフミラー208との間の光路の途中に、測定対象のフ
ォトマスクの検査対象部210を配置した状態を示す説
明図であり、すなわち、直線偏光205の光路の途中に
フォトマスクの検査対象部210が存在する場合を示し
ている。直線偏光205の光路の途中にフォトマスクの
検査対象部210が存在すると、直線偏光205は位相
が変化して直線偏光205aとなり、直線偏光206と
の位相差が2nπ(nは整数)ではなくなる。位相差が
2nπでない直線偏光205aと直線偏光206とを、
ハーフミラー208で合成すると、図2(d)に示すよ
うな、楕円偏光209aとなる。
【0019】ここで、直線偏光205の振動電場をE
x ,直線偏光206の振動電場をEyとすると、それぞ
れ以下の式(1)と式(2)で示される。
【0020】 Ex =ax cos(ωt−δ1) ・・・(1)
【0021】 Ey =ay cos(ωt−δ2) ・・・(2)
【0022】ここで、ax ,ay は振動電場の振幅であ
る。また、2つの直線偏光の位相差はδ1 ,δ2 より以
下に式(3)により示される。
【0023】 位相差=δ1 −δ2 ・・・(3)
【0024】直線偏光205と直線偏光206の場合は
この位相差が2nπとなる。そして、直線偏光209は
以下の式(4)で示される角αだけx 軸より傾き、そ
の振幅は(ax 2+ay 21/2 である。
【0025】 tanα=ay /ax ・・・(4)
【0026】直線偏光209の光強度を回転可能な直線
偏光子を介して光強度測定手段により測定することで、
この角αは求められる。すなわち、直線偏光子を回転さ
せながら光強度を測定し、測定している光強度が最大と
なるときのこの直線偏光子の偏光方向とx軸との角度が
αである。ここで、このとき測定できる光強度IL は以
下に示す等式を成立させる。
【0027】 IL=ax 2+ay 2 ・・・(5) ax=(IL1/2cosα ・・・(6) ay=(IL1/2sinα ・・・(7)
【0028】一方、図2(b)に示すように、フォトマ
スクの検査対象部210により位相が変化した直線偏光
205aの振幅電場はEx ’は以下の式(8)で示され
る。
【0029】 Ex ’=bx cos(ωt−δ1−θ) ・・・(8) ここでbx は直線偏光205aの振幅、θは直線偏光2
05と直線偏光205aの位相変化分である。
【0030】また、直線偏光205aと直線偏光206
とを重ね合わせた、図2(d)に示す、楕円偏光の長軸
の半分をA,短軸の半分をBとすると、以下に示す等式
が成立する。
【0031】 A2+B2=bx 2+ax 2 ・・・(9) A2−B2=(bx 2−ax 2)cos2φ+2bxsin2φconθ ・・・(10) ここで、φはこの楕円偏光の長軸とx 軸とのなす角で
ある。
【0032】そしてA,B,φはそれぞれ測定により求
めることが可能であり、Aは楕円偏光の長軸方向の振幅
であるので、これの2乗と等しい光強度を求めることに
よりA2 が測定可能で、同様にB2 が測定可能である。
すなわち、前述したように回転可能な直線偏光子を介し
て、楕円偏光の光強度を測定すれば、この直線偏光子の
偏光方向が楕円偏光の長軸方向と一致したとき、その光
強度は最大値を示し、このときの直線偏光子の偏光方向
とx 軸とのなす角がφであり、その光強度がA2 であ
る。また、求められた角φより90度足したところに直
線偏光子の偏光方向を位置したときの楕円偏光の光強度
が、B2 である。
【0033】ここで、以上に示した式(6),(7)、
(8)より、bx /ax が以下に示す式(11)により
求められ、このbx /ax がフォトマスクの検査対象部
210の振幅透過率Tである。
【0034】 bx/ax=T =(A2+B2−ILsin2α)1/2/(IL1/2cosα ・・・(11)
【0035】また、位相変化θは、式(7),(1
0),(11)により以下に示す式(12)により求め
られる。
【0036】 cosθ= {A2-B2-(A2+B2-2ILsin2α)cos2φ}/{2(A2+B2-ILsinα)1/2ILsinαsin2φ} ・・・(12)
【0037】すなわち、実施例1においては、直線偏光
子107で偏光される光の光路長を調整し、透明度の高
い基板部109を透過する直線偏光と直線偏光子107
を透過して全反射ミラー111を反射する直線偏光との
位相差が2nπ(nは整数)となるようにしてあるの
で、以上に説明したようにして求められる位相変化と振
幅変化は、基板部109を基準にした値となる。
【0038】なお、上記実施例では、超高圧水銀灯10
1からの光が直進する光路中に検査対象物を配置するよ
うにしたが、これに限るものではなく、直線偏光子10
7と全反射ミラー111との間に検査対象物を配置する
ようにしても良い。また、偏光方向が90度異なる2つ
の直線偏光の位相差はnπ(nは整数)であれば良く、
nが奇数の時は、この2つの直線偏光を重ね合わせる
と、1つの直線偏光の偏光方向をそれぞれx座標,y座
標とする座標系で左上がりの直線偏光となる
【0039】(実施例2)ところで、検査対象のマスク
が非常に大きい場合、図1におけるハーフミラー104
と全反射ミラー105との距離,全反射ミラー111と
ハーフミラー112との距離が大きくなり、この光路を
通る光と直進する光との光路差が大きくなる。光路差が
大きくなることにより光路長が大きくなり、これがフィ
ルタ103で単色化した単色光で実現できる可干渉距離
を越えたばあい、ハーフミラー112で重ね合わせる2
つの直線偏光の位相差を2nπ(nは整数)とすること
ができなくなる。
【0040】実在する光源から放出される光波は波連の
連続時間が有限であり、また振動数にも有限の幅がある
ので、その干渉できる性質である可干渉性は部分的であ
る。この可干渉性(コヒーレンス)の継続時間と光源の
スペクトルの幅の逆数との間にはおおよそ比例の関係が
あり、光源のスペクトルの幅が狭いほど可干渉距離(可
干渉時間)は長くなる。したがって、光路長を長くする
ためには光源の波長のスペクトル幅(帯域)を狭くする
必要がある。
【0041】図3(a)は、大きなフォトマスクに対し
てもこの発明を対応させるとき、光路長を長くするため
に、光源より帯域を狭くした光を取り出すための構成を
示す構成図である。同図において、301は発する光が
輝線スペクトルである低圧水銀灯、302は低圧水銀灯
301からの光を集光し平行とする光学系、303は図
3(b)に示すように複数の透過帯域幅を有するバンド
パスフィルタであるエタロンである。エタロン303
は、図3(a)に示すように、2枚の同一形状の透明体
を平行に対向させた構成であり、その対向する2つの面
は半めっきが施されている。
【0042】図3(b)に示す間隔と半値全幅は、エタ
ロン303の対向する平行平面の間隔と、半めっきによ
る反射膜の反射率とで決定される。しかし、透過帯域の
位置そのものは、対向する平行平面と入射する光線との
なす角により決定される。低圧水銀灯301からの光は
連続スペクトルでなく輝線スペクトルであり、これをエ
タロン303で分光するので、より帯域幅の狭い光が取
り出せる。なお、光源にレーザ光を用いる場合はこれに
限るものではなく、レーザ光はコヒーレントでありスペ
クトル幅の非常にせまい単色光なので、光路が長くなっ
てもそのまま使用できる。
【0043】(実施例3)ところで、上記実施例では光
源からの光を二分して、一方の光を基準とするようにし
ていたが、これに限るものではなく、光源からの光を多
数に分配して複数のフォトマスクを検査することもでき
る。図4は、同時に2枚のフォトマスクの検査ができ
る、この発明の実施例3の光学測定装置の構成を示す構
成図である。同図において、401は集光され平行光束
とされかつ単色化された光源光、402は光源光401
の4分の1の強度だけ直進透過し、残りは反射するビー
ムスプリッタ、403は入射した光の3分の1だけ反射
して残りは透過するハーフミラー、404は全反射ミラ
ー、405,406は入射した光を図4が描かれている
紙面と垂直方向に偏光する直線偏光子、407は入射し
た光を直線偏光子405,406と直交する方向に偏光
する直線偏光子である。以上の構成により、光源光40
1は同一の方向に進む3つの直線偏光408,409,
410に変換される。直線偏光408と直線偏光409
の偏光方向は同一であり、直線偏光410の偏光方向は
はそれらと直交する。
【0044】また、411,412は検査対象のフォト
マスクであり、フォトマスク411には直線偏光408
が入射し、フォトマスク412には直線偏光409が入
射する。そして、直線偏光410はフォトマスクなどを
介すること無く、その強度の半分の直線偏光410aが
ハーフミラー413でその進行方向を90度曲げられ、
ハーフミラー415に入射する。ここで透過した直線偏
光410bは全反射ミラー414でその方向を90度曲
げられ、ハーフミラー416に入射する。ハーフミラー
415ではフォトマスク412を通過した直線偏光40
9aも入射し、ここで直線偏光410aと合成されて偏
光409bとなる。同様に、ハーフミラー416では、
フォトマスク411を透過した直線偏光408aが入射
し、直線偏光410bと合成されて偏光408bとな
る。
【0045】偏光408bと偏光409bは、それぞれ
直線偏光子417,418を介して光強度検出器41
9,420に入射する。前述実施例と同様に、この直線
偏光子417,418をそれぞれ回転させながら偏光4
08bと偏光409bの強度を測定することにより、フ
ォトマスク411,412の検査対象領域の振幅透過率
と位相変化量とが測定できる。
【0046】ここで、フォトマスク411,412がそ
れぞれの光路に配置されていないとき、ハーフミラー4
15に入射する直線偏光409と直線偏光410aと
は、位相差が2nπ(nは整数)なっていなくてはなら
ない。ハーフミラー416に入射する直線偏光408と
直線偏光410bについても同様である。ハーフミラー
403,415を矢印421の方向に移動させ、全反射
ミラー404,414,ハーフミラー413を矢印42
2の方向に移動させて光路長を調整し、その位相差を2
nπになるようにする。
【0047】(実施例4)上記実施例では、収束し平行
光束とし、そして単色化した光源光を複数に分岐し、こ
の分岐した内の1つの光路には検査対象フォトマスクを
配置せず、残りの光路に検査対象フォトマスクを配置す
るようにしていた。しかし、これに限るものではなく、
光源光を2つに分けた光路のどちらにもフォトマスクを
配置するようにしても良い。このようにすることで、こ
の2つののフォトマスクを比較検査することができる。
【0048】図5は、同一のパターンを形成した同一の
2つのフォトマスクを比較して、異なる部分を欠陥とし
て検出できる光学測定装置の構成を示す構成図である。
同図において、501は上記実施例と同様にコリメート
され単色化された光源光、502は光源光501を2分
化するハーフミラー、503,504は全反射ミラー、
505は入射した光を図4が描かれている紙面と垂直方
向に偏光する直線偏光子、506は入射した光を直線偏
光子505と直交する方向に偏光する直線偏光子であ
る。
【0049】また、507,508は検査対象のフォト
マスク、509,510は直線偏光に対して透明で同一
の材料,同一の厚さであるフォトマスク507,508
を載置する支持テーブル、511,512はそれぞれフ
ォトマスク507,508および支持テーブル509,
510を通過してきた直線偏光の光路を変更する全反射
ミラー、513は全反射ミラー511を反射してきた直
線偏光、514は全反射ミラー512を反射してきた直
線偏光、515は直線偏光513と直線偏光514とを
重ね合わせるハーフミラーである。
【0050】ハーフミラー502で2分割され、直線偏
光子505,506で互いに直交する方向に偏光された
直線偏光は、ハーフミラー515の所ではその位相差が
2nπ(nは整数)となるように、その光路長は調整さ
れている。そしてこのとき、直線偏光513と直線偏光
514は、ハーフミラー515で重ね合わされて特定の
偏光方向を持つ直線偏光となる。また、支持台509と
支持台510は、図示していない駆動手段によりそれぞ
れ同期して移動する。
【0051】上記のように構成してあると、フォトマス
ク508がフォトマスク507の複製である場合、ハー
フミラー515で重ね合わされた光は、前述した特定の
偏光方向を持つ直線偏光になるはずである。しかし、複
製した方のフォトマスク508に、複製で生じた欠陥が
存在する場合、同期して移動する支持台509,510
が移動して、その欠陥が光路中に来たとき、直線偏光5
14は直線偏光513との位相差が2nπ(nは整数)
ではなくなる。すなわち、ハーフミラー515で重ね合
わされる光は、直線偏光ではなくなり、楕円偏光とな
る。
【0052】一方、前述の特定の偏光方向を持つ直線偏
光の偏光方向と同一の角度に直線偏光子516の角度を
設定しておけば、入射する光が楕円偏光となれば光強度
検出器517で検出する光強度が変化する。したがっ
て、光強度検出器517の検出する光強度が変化するこ
とにより、フォトマスク507とフォトマスク508と
の違い、すなわちフォトマスク508の欠陥が検出でき
る。
【0053】ところで、前述実施例では、光強度検出器
の手前に配置した直線偏光子を回転させながら、光強度
を測定していたが、これに限るものではな。図6は、重
ね合わされて生じる偏光の偏光状態を、複数の光強度検
出器で観察するようにした光学測定装置の構成を示す構
成図である。同図において、601は重ね合わされて生
じた偏光であり、例えば、実施例3で示す図4の偏光4
08bと同様の光である。
【0054】また、611は偏光601が最初に入射す
る1番目のビームスプリッタ、612は2番目のビーム
スプリッタ、613は3番目のビームスプリッタ、61
4はn−1番目のビームスプリッタ、615は全反射ミ
ラーである。1番目のビームスプリッタ611では、入
射する光のうちn分の1の強度を透過して直進させ、残
りは反射してその方向を90度曲げる。2番目のビーム
スプリッタ612は、入射する光のうち1/(n−1)
の強度を反射してその方向を90度曲げ、残りは透過し
て直進させる。3番目のビームスプリッタ613は、入
射する光のうち1/(n−2)の強度を反射してその方
向を90度曲げ、残りは透過して直進させる。n−1番
目のビームスプリッタ614は、入射する光のうち1/
(1+1)の強度、すなわち半分を反射してその方向を
90度曲げ、残りは透過して直進させる。
【0055】そして、621〜625はそれぞれ、ビー
ムスプリッタ611〜614,全反射ミラー615を反
射した光を受ける直線偏光子,631〜635はそれぞ
れ直線偏光子621〜625を通過した光を受けその強
度を測定する光強度検出器である。直線偏光子622は
直線偏光子621とその偏光方向が360/n度ずれて
いる。同様に、直線偏光子623は直線偏光子621と
その偏光方向が(360/n)×2度ずれ、直線偏光子
624は直線偏光子直線偏光子621とその偏光方向が
(360/n)×(n−2)度ずれている。そして、直
線偏光子615は直線偏光子直線偏光子621とその偏
光方向が(360/n)×(n−1)度、すなわち逆方
向より見ると360/n度ずれている。
【0056】以上に示したように、直線偏光子と光強度
検出器とをn組設け、それぞれに入射する光の強度を偏
光601のn分の1となるように等しくし、そしてn個
の直線偏光子をその偏光方向が360/n度づつずれる
ように配置しておけば、偏光601の偏光状態が、36
0/n度の精度で瞬時に測定できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、測定対象の光学部品の各部の透過率と位相変化とが
簡便にかつ正確に測定することができる。また、測定対
象の光学部品の厚さがわかっていれば、測定した振幅透
過率と位相変化量とから、その光学部品の屈折率や吸収
係数、あるいは透過光の消衰係数が求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例である光学測定装置の構成
を示す構成図である。
【図2】位相が揃った直線偏光を重ね合わせた状態と、
揃っていない直線偏光を重ね合わせた状態とを示す説明
図である。
【図3】この発明の他の実施例である光学測定装置を説
明するための説明図である。
【図4】この発明の他の実施例である光学測定装置の構
成を示す構成図である。
【図5】この発明の他の実施例である光学測定装置の構
成を示す構成図である。
【図6】この発明の他の実施例である光学測定装置の構
成を示す構成図である。
【図7】位相シフトマスクの効果を示す説明図である。
【符号の説明】
101 高圧水銀灯 102 光学系 103 フィルタ 104 112 ハーフミラー 105 111 全反射ミラー 106 107 113 直線偏光子 108 フォトマスク 109 基板部 110 パターン部 114 光強度検出器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を分割して異なる第1および第2の光
    路を通過させ、 第1の光路には第1の方向に偏光した第1の直線偏光を
    出射させ、 第2の光路には前記第1の方向とは異なる第2の方向に
    偏光した第2の直線偏光を出射させ、 前記第1と第2の直線偏光の位相差が円周率の整数倍と
    なるようにして重ね合わせ、 前記第1の光路と第2の光路の少なくとも一方に測定対
    象物を配置し、 重ね合わせた光の偏光状態を測定することを特徴とする
    光学測定方法。
  2. 【請求項2】 光を分割して異なる第1および第2の光
    路を通過させる分割手段と、 第1の光路に配置され通過する光を偏光して第1の直線
    偏光とする第1の偏光手段と、 第2の光路に配置され通過する光を前記第1の直線偏光
    とは異なる方向に偏光して第2の直線偏光とする第2の
    偏光手段と、 前記第1の直線偏光と第2の直線偏光との少なくとも一
    方の位相を変化させる位相調整手段と、 前記第1の直線偏光と第2の直線偏光とを重ね合わせる
    光合成手段と、 前記第1の偏光手段もしくは第2の偏光手段の少なくと
    も一方と前記光合成手段との間の光路中に測定対象物を
    配置する配置手段と、 前記光合成手段により重ね合わされた光の偏光状態を測
    定する測定手段とを備えたことを特徴とする光学測定装
    置。
JP35145692A 1992-12-08 1992-12-08 光学測定方法および装置 Pending JPH06174550A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35145692A JPH06174550A (ja) 1992-12-08 1992-12-08 光学測定方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35145692A JPH06174550A (ja) 1992-12-08 1992-12-08 光学測定方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06174550A true JPH06174550A (ja) 1994-06-24

Family

ID=18417411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35145692A Pending JPH06174550A (ja) 1992-12-08 1992-12-08 光学測定方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06174550A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015227871A (ja) * 2014-05-15 2015-12-17 ノースロップ グラマン システムズ コーポレイションNorthrop Grumman Systems Corporation 原子センサシステム
CN106842813A (zh) * 2016-12-29 2017-06-13 深圳市华星光电技术有限公司 一种掩膜及包含该掩膜的设备
CN114062384A (zh) * 2021-10-27 2022-02-18 复旦大学 一种检测掩模版缺陷的方法和装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015227871A (ja) * 2014-05-15 2015-12-17 ノースロップ グラマン システムズ コーポレイションNorthrop Grumman Systems Corporation 原子センサシステム
US9726494B2 (en) 2014-05-15 2017-08-08 Northrop Grumman Systems Corporation Atomic sensor system
CN106842813A (zh) * 2016-12-29 2017-06-13 深圳市华星光电技术有限公司 一种掩膜及包含该掩膜的设备
CN114062384A (zh) * 2021-10-27 2022-02-18 复旦大学 一种检测掩模版缺陷的方法和装置
CN114062384B (zh) * 2021-10-27 2024-05-24 复旦大学 一种检测掩模版缺陷的方法和装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0634702B1 (en) Measuring method and apparatus
JP5350285B2 (ja) 多自由度干渉計
US5818588A (en) Displacement measuring method and apparatus using plural light beam beat frequency signals
CN101251718B (zh) 检验方法和设备、光刻设备、光刻单元和器件制造方法
TWI444607B (zh) 測量複屈折射率的測量方法與測量系統以及具有測量系統之投射曝光裝置
US20030048456A1 (en) Multiple-pass interferometry
JPH03272406A (ja) 位置合わせ方法及び装置
KR20080024077A (ko) 노광장치 및 디바이스 제조방법
JP2679221B2 (ja) 干渉計
JP2002071515A (ja) 測定装置及び測定方法
JPH0513297A (ja) 位置合わせ装置
JPS63275912A (ja) 表面変位検出装置
US5548401A (en) Photomask inspecting method and apparatus
JPH06177013A (ja) 位置検出装置
US5661560A (en) Elliptical light measuring method
US5191465A (en) Optical apparatus for alignment of reticle and wafer in exposure apparatus
JPH04229863A (ja) フォトマスク検査装置およびフォトマスク検査方法
JPH06174550A (ja) 光学測定方法および装置
JP3270206B2 (ja) 位置ズレ及びギャップ検出方法
JPH07159977A (ja) ホトマスク検査装置
JP2931082B2 (ja) 微小変位測定方法およびその装置
JP3195018B2 (ja) 複素反射率測定方法及び装置
JP3508988B2 (ja) 位相シフトマスク加工用位相シフト量測定方法
JPH04229864A (ja) フォトマスク検査装置
JPH0756321A (ja) ホトマスクの検査方法および検査装置