JPH0617044A - 蓄冷材及びその製造方法 - Google Patents

蓄冷材及びその製造方法

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JPH0617044A
JPH0617044A JP5065719A JP6571993A JPH0617044A JP H0617044 A JPH0617044 A JP H0617044A JP 5065719 A JP5065719 A JP 5065719A JP 6571993 A JP6571993 A JP 6571993A JP H0617044 A JPH0617044 A JP H0617044A
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surfactant
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JP5065719A
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English (en)
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Katsuya Kusano
勝也 草野
Kazuyoshi Suzuki
一義 鈴木
Akio Takemi
明生 竹味
Masayoshi Terao
公良 寺尾
Akihiro Koyama
明宏 小山
Tatsumi Gamou
竜己 蒲生
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、相変化物質の凝固後も塊状になら
ず、伝熱性能,流動性に優れていることを主要な目的と
する。 【構成】相変化物質(5) と、この相変化物質(5) と相溶
性がなくかつ前記相変化物質よりも凝固点が低い物質
(6) と、前記両物質(5),(6) の混合状態を良くする界面
活性剤(7) とを具備することを特徴とする蓄冷材、及び
前記相変化物質(5),物質(6) 及び界面活性剤(7) から
なる蓄冷材原料(8) を密閉容器(2) 内のブレード(10)に
よりかき取ることを特徴とする蓄冷材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄冷材及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スラリー状(シャーベット状)の
蓄冷材を用いたシステムは数多い。例えば、特開平1−
155135号では、相変化物質である水(溶媒)に溶
質としてグリセリン等を加えた水溶液を蓄冷材として使
用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記蓄
冷材は相溶性があるため、相変化中溶液の濃縮が起こり
安定した凝固温度が得られない。その傾向は温度が低い
程顕著である。従って、食品輸送用保存ボックス(CR
B)のような厳しい温度管理を必要とするシステムへ応
用することはできない。
【0004】ところで、安定した凝固温度が得られる相
変化物質の例として、無機塩水溶液やパラフィンがあ
る。しかし、これら単独では勿論、前記相変化物質と相
溶性のない液体と混合し、この液体を、凝固させた相変
化物質の凝固粒子の間に介在させ、伝熱性能,流動性に
優れたスラリー状の蓄冷材を得ようとしても、相変化物
質の凝固粒子は塊状になるという問題がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、相変化物質とこの物質に相溶性のない物質の混合物
中に界面活性剤を添加することにより、前記両物質の混
合具合を向上させ、相変化物質の凝固後も界面活性剤の
作用により塊状にならず、伝熱性能,流動性に優れた蓄
冷材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、相変
化物質と、この相変化物質と相溶性がなくかつ前記相変
化物質よりも凝固点が低い物質と、前記両物質の混合状
態を良くする界面活性剤とを具備することを特徴とする
蓄冷材である。本願第2の発明は、密閉容器と、この密
閉容器を冷却する冷却手段と、前記密閉容器内に設けら
れた回転可能なかき取りブレードと、該かき取りブレー
ドを回転させる駆動源とを具備する製造装置を用いて蓄
冷材を製造する方法において、相変化物質と、この相変
化物質と相溶性がなくかつ前記相変化物質よりも凝固点
が低い物質と、前記両物質の混合状態を良くする界面活
性剤とを含む蓄冷材原料を前記密閉容器内に入れ、前記
密閉容器の内壁面で固相成長する前記相変化物質をかき
取りブレードでかき取ってスラリー状の蓄冷材を得る蓄
冷材の製造方法である。
【0007】ところで、前記界面活性剤において、W/
O型エマルジョン(油の中に水が分散したもの)の場合
には、過冷却が大きいという理由から潜熱不足という問
題点が生じている。本発明者は、そこで種々研究を重ね
たところ、こうした潜熱不足という問題点は、W/O型
エマルジョンでは粒子径が小さいという原因によって発
生するということを究明した。
【0008】W/O型エマルジョンとO/W型エマルジ
ョン(水の中に油が分散したもの)との粒径を測定した
ところ、図8に示すようにW/O型エマルジョンでは水
の粒径はおよそ3μmであった。それに対し、O/W型
エマルジョンでは水の中に油が点在するので水は連続層
となる。このことから、W/O型エマルジョンでは過冷
却するが、O/W型エマルジョンでは過冷却しないこと
が確認できた(図9参照)。W/O型エマルジョン型の
乳化率の一番良いHLB(hydrophile-lipophile balan
ce:親水親油バランス)の値は油の種類によって異なる
が、最良のHLBの±1の範囲即ち9〜11が好ましい。
例えば、鉱物油を用いた場合は、HLB=10である。
【0009】本発明において、界面活性剤としては、例
えばノニオン系界面活性剤中でもポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
エーテルが挙げられる。
【0010】本発明において、W/O型エマルジョンを
冷却して製氷する場合、ただ単に冷却すると固体になっ
てしまうので、攪拌しながら冷却することによって粒子
状で流動性のある蓄冷材を製造する。しかし、伝熱面に
おいて、固相成長するという問題点がある。例えば、平
板をバネの力によって伝熱面に押しあてる場合、固相成
長が大きくなると掻き取れない。そこで、前記かき取り
ブレードとして、例えば、図7(A),(B)に示すよ
うに、シャフト13の下端部に固定したステイ41を介し
て、凹凸42aを有した羽根22を設けて回転することによ
り、流動性のある蓄冷材を製造することが好ましい。
【0011】本発明において、相変化物質Aとしては、
例えば硝酸カリウム9.7重量%(Tf (凝固点:℃)
=−2.8),塩化カリウム19.5重量%(Tf=−
10.7),塩化ナトリウム22.4重量%(Tf=−
21.2),硝酸カルシウム42.9重量%(Tf=−
28.7)等の無機塩を含む水溶液(但し、濃度は全て
共晶濃度)が挙げられる。
【0012】本発明において、相変化物質と相溶性がな
くかつ前記相変化物質よりも凝固点が低い物質Bとして
は、例えば鉱油系オイル(冷凍機油,トルクコンバータ
油,油圧作動油)、化学合成油(シリコンオイル,フッ
素オイル)が挙げられる。
【0013】本発明において、相変化物質Aと物質Bと
の配合割合は、必要熱量に応じて変えることが好まし
い。前記界面活性剤は、その界面張力低か能力がミセル
限界濃度以上添加してもほとんど変わらないことより、
相変化物質Aと物質Bの総和に対し、0.1重量%程度
添加すれば十分である。
【0014】
【作用】本発明において、相変化物質、この相変化物質
と相溶性がなくかつ前記相変化物質よりも凝固点が低い
物質と、界面活性剤とからなる蓄冷材の作用は、次に述
べる通りである。後述する図1の付番号を用いて説明す
る。
【0015】(蓄冷前)蓄冷材原料8は、液体状態で界
面活性剤7の分散性向上効果で相変化物質5と物質6が
良く混合されている状態で、密閉容器2内にある。ここ
で、相変化物質5,物質6,界面活性剤7の混合割合
は、移動体23及びサブプラント25の必要冷熱量によって
決まる。そして、潜熱を中心に利用するシステムのた
め、移動体23及びサブプラント25の必要熱量はほとんど
相変化物質5によってまかなわれる。 b (蓄冷中)冷却手段9により蓄冷材原料8が相変化物質
5の凝固点まで冷却されると、過冷却現象を起こさない
限り、相変化物質5は凝固して固体になる。この時、物
質6は相変化物質5よりも凝固点が低いため液体のまま
である。凝固開始後、密閉容器2の壁面で徐々に成長す
る相変化物質5はかき取りブレード42によりかき取られ
て微粒状になり、徐々にその量を増やしてゆく。この状
態で初めてスラリー状の蓄冷材となる。微粒状になった
相変化物質5は界面活性剤7の存在による分散効果のた
め、粒同士がお互いに固着することなく物質6中に分散
し、塊状のものより伝達性能に優れ、かつ流動性を呈し
たスラリー状の蓄冷材となる。流動性を良くすれば、移
動体23およびサブプラント25内の熱交換器への供給が容
易になる。
【0016】(蓄冷後)存在する相変化物質5が全て凝
固完了となり、温度が凝固点より低くなった時点で蓄冷
完了となり、その後は冷却手段による冷却温度にまで冷
却される。この時、冷却温度は物質6の凝固点以上でな
ければならない。
【0017】蓄冷完了後、スラリー状の蓄冷材は、搬送
手段により冷凍機をもたない移動体,あるいはサブプラ
ントに搬送,供給される。移動体及びサブプラントで放
冷,融解した蓄冷材は、移動体の場合は蓄冷拠点21に戻
ってきた時に、サブプラントの場合はパイプラインによ
り密閉容器2に戻される。
【0018】本発明によれば、界面活性剤7の添加によ
り、前記相変化物質5と物質6の混合具合を向上させ、
相変化物質5の凝固後も界面活性剤7の作用により塊状
にならず、伝熱性能,流動性に優れたスラリー状の蓄冷
材を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図6を参照
して説明する。
【0020】まず、本発明に係る蓄冷材を製造する製造
装置について説明する。図1において、1は製造ユニッ
トを示す。この製造ユニット1には、蓄冷材を製造する
蓄冷材製造部としての円筒状密閉容器2が配置されてい
る。この密閉容器2の材質は、ステンレス,アルミニウ
ム,銅等のいずれかである。前記密閉容器2には、スラ
リー状蓄冷材の取出口3,戻し口4が取り付けられてい
る。前記密閉容器2内には、相変化物質5と、この相変
化物質5と相溶性がなくかつ前記相変化物質よりも凝固
点が低い物質6と、前記両物質の混合状態を良くする界
面活性剤7とからなる蓄冷材原料8が投入される。前記
密閉容器2の外側には、冷却手段9が密閉容器2の外壁
に接して配置されている。前記密閉容器2内には、該密
閉容器2の容器の内壁面で前記冷却手段9と熱交換し凝
固した前記相変化物質5をかきとる回転可能な羽根(か
き取りブレード)42が配置されている。
【0021】前記羽根42は、図7(A),(B)に示す
如く、モータ12に連結されたシャフト13の下端部に固定
されたステイ41に固定して設けられている。ここで、前
記羽根42には角度を付けて、流動性の向上と所要動力の
低減を狙っている。また、前記羽根42には凹凸42aを付
けるが、左右を非対称とし、一周した場合残る部分が少
なくなるようにした。更に、前記シャフト13は、羽根42
の内側の流動性を良くするため密閉容器2内に深く介在
しないようにした。前記羽根42の材質は摩耗を考慮して
前記密閉容器2よりも柔らかいものとする。具体的に
は、密閉容器2がステンレス製であればアルミニウム、
ポリアセタール等の樹脂を、密閉容器2がアルミニウ
ム,銅製であればポリアセタール等の樹脂を用いる。
【0022】こうした製造装置において、まず、密閉容
器2中の蓄冷材原料8と密閉容器2の壁面で熱交換が行
なわれる。ここで、蓄冷材原料8は、冷却手段9との間
で相変化物質5の凝固点よりも低く物質6の凝固点より
も高い温度に達するまで熱交換を行う。この過程で伝熱
面となる密閉容器2の内壁面で相変化物質5の固相が成
長していくため、前記羽根42の非対称な凹凸42aにより
相変化物質5の固相成長を粉砕し、アンカー翼の部分で
攪拌してかき取る。そして、前記蓄冷材原料8中の相変
化物質5が完全に相変化(凝固)後を蓄冷完了とし、ス
ラリー状の流動性のある蓄冷材が得られる。
【0023】ところで、蓄冷完了後、スラリー状の蓄冷
材は、図2あるいは図3のようなシステムで前記密閉容
器2の外部へ取り出される。ここで、図2は、蓄冷拠点
(メインプラント)21と、ジョイント22を用いて(冷熱
が必要とされる冷凍機を搭載していない)移動体(例え
ばCRB)23に備えられた蓄冷材受入れスペース24とを
接続するシステムを示す。図3は、蓄冷拠点21(供給
側)とサブプラント25(需要側)をパイプラインで結ん
だ需要−供給一体型のシステムを示す。
【0024】前記蓄冷拠点21の構成としては、図4〜図
6に示すものが知られている。図4は、蓄冷材製造部兼
貯蔵部26と,冷凍機27と,搬送手段(例えばスラリーポ
ンプ)28とから構成されているもので、前記搬送手段28
により前記取出口3から密閉容器2の外部へ取り出され
る。
【0025】図5は、冷凍機27と,前記製造ユニット1
と,保冷手段29を備えた貯蔵部30と、搬送手段28,31と
から構成された蓄冷拠点である。この場合、貯蔵部30に
一度ストックしておくことにより、たとえ製造ユニツト
1内で蓄冷中であっても必要に応じて貯蔵部30より搬送
手段31によって移動体23あるいはサブプラント25に供給
できるものである。
【0026】図6は、図5の貯蔵部30にフィルタ32を設
けた構成となっている。密閉容器2で作られたスラリー
状の蓄冷材は搬送手段28により貯蔵部30に送られるが、
この時未凝固の相変化物質5が存在した場合、再び凝固
させるために製造ユニット1内の密閉容器2内へ戻す必
要がある。従って、図6では、貯蔵部30内のフィルタ32
により固液をふるい分けし、未凝固の相変化物質5と搬
送液体の物質6を戻すものである。この繰り返しによ
り、貯蔵部30に必要冷熱量分のスラリー状の蓄冷材が貯
蔵できれば、搬送手段31により移動体23あるいはサブプ
ラント25に供給できる。
【0027】次に、上記製造装置を用いてスラリー状の
蓄冷材を製造する場合について説明する。ここで、相変
化物質5としてはKCl水溶液(共晶濃度:19.5重
量%、Tf:−11.0℃)を、物質6としてはシリコ
ンオイル(粘度10cst,25℃)を重量比で相変化
物質5:物質6=2:8となるように混合し、これにソ
ルビタンセスキオレエート型界面活性剤(HLB=3.
7)とポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート型
(HLB=16.7)を重量比1:1に混合し、かつ荷
重平均となるためHLB=10.2とし、これを前記物
質5,6の総和の0.1wt%添加した。
【0028】即ち、まず、密閉容器2中に上記物質5,
6及び界面活性剤7からなる蓄冷材原料8を入れ、密閉
容器2内で蓄冷材原料8と密閉容器2の壁面で熱交換を
行なった。ここで、蓄冷材原料8は、冷却手段9との間
で相変化物質5の凝固点よりも低く物質6の凝固点より
も高い温度に達するまで熱交換を行う。この過程で伝熱
面となる密閉容器2の内壁面で相変化物質5の固相が成
長していくため、前記羽根42の凹凸面42aにより相変化
物質5を粉砕し、アンカー翼の部分で攪拌してかき取っ
ていった。そして、前記蓄冷材原料8中の相変化物質5
が完全に相変化(凝固)後を蓄冷完了とし、スラリー状
の流動性のある蓄冷材を得た。次に、前記スラリー状の
蓄冷材を、図2あるいは図3のようなシステムで搬送手
段28,31を用いて前記密閉容器2の外部へ取り出す。
【0029】しかして、このようにして得られたスラリ
ー状の蓄冷材は、相変化物質5と,この相変化物質5と
相溶性がなくかつ前記相変化物質よりも凝固点が低い物
質6と、前記両物質の混合状態を良くする界面活性剤7
とから構成されているため、例えば−10℃,−20℃
等のマイナス温度の蓄冷を行なう場合、その温度域で流
動性を有し、凝固温度が安定し、伝熱性能に優れる。こ
れに対し、従来の蓄冷材は上記のようなマイナス温度の
凝固温度をもつもので流動性を有し、かつ凝固温度が安
定しているものはない。なお、特開平1-155135号の蓄冷
材は流動性をもち、マイナス温度の蓄冷が可能だが、凝
固中の濃縮による温度変化により温度管理が厳しいもの
への応用が困難である。また、移動体23に蓄冷材を出し
入れするシステムで従来技術にあるものはいずれもパッ
クに詰めた状態で凝固−融解させ利用するものであり、
スラリーポンプなどの搬送手段により搬送することは不
可能な為、持ち運ぶ手間が増え、かつ伝熱面積が微粒状
に比べて小さく伝熱性能も劣る。
【0030】なお、上記実施例では、相変化物質5とし
てKCl水溶液を、物質6としてシリコンオイルを、更
に界面活性剤としてキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル型例えば、界面活性剤として、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル型(HLB=10)を用いても同
様である。界面活性剤を用いた場合について述べたが、
これに限定されず、「発明を解決するための手段」で述
べたその他の材料を用いてもよい。また、これらの配合
割合も上記実施例の場合に限定されないことは勿論のこ
とである。例えば、相変化物質(5) :物質(6) =4:6
あるいは6:4についても上記実施例と同様に良好な結
果が得られた。
【0031】また、上記実施例では、密閉容器,ブレー
ドの材質についてそれぞれ記載したが、記載されたもの
に限定されず、ブレードの材質が前記密閉容器のそれよ
りも柔らかいものであれば、他の材料でもよい。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、相変
化物質とこの物質に相溶性のない物質の混合具合を界面
活性剤の添加により向上させ、相変化物質の凝固後も界
面活性剤の作用により塊状にならず、伝熱性能,流動性
に優れた蓄冷材及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るスラリー状蓄冷材を製
造する装置の説明図。
【図2】蓄冷完了後のスラリー状の蓄冷材の密閉容器外
部への取り出し方の説明図。
【図3】蓄冷完了後のスラリー状の蓄冷材の密閉容器外
部への他の取り出し方の説明図。
【図4】図1の装置に係る蓄冷拠点の説明図であり、蓄
冷材製造部兼貯蔵部と冷凍機と搬送手段とから構成され
たもの。
【図5】図1の装置に係る他の蓄冷拠点の説明図であ
り、冷凍機と製造ユニットと保冷手段を備えた貯蔵部と
搬送手段とから構成されたもの。
【図6】図1の装置に係る更に他の蓄冷拠点の説明図で
あり、図5の貯蔵部にフィルタを設けた構成のもの。
【図7】本発明の一実施例に係るスラリー状蓄冷材を製
造する装置に係る羽根の説明図であり、図7(A)はそ
の羽根の平面図、図7(B)の正面図。
【図8】W/O型エマルジョン及びO/W型エマルジョ
ンにおける水の平均粒径とHLBとの関係を示す特性
図。
【図9】W/O型エマルジョン及びO/W型エマルジョ
ンにおける凝固点とHLBとの関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…製造ユニット、 2…密閉容器、
3…取出し口、4…戻し口、 5…相変化物
質、 6…物質、7…界面活性剤、 8
…蓄冷材原料、 9…冷却手段、11…スプリ
ング、 12…モータ、 13…シャフ
ト、21…蓄冷拠点(メインプラント)、
22…ジョイント、23…移動体、 24…蓄冷
材受け入れスペース、25……サブプラント、26…蓄冷材
製造部兼貯蔵部、 27…冷凍
機、28,31…搬送手段、 29…保冷手段、
30…貯蔵部、32…フィルタ、 41…ステイ、
42…羽根(かき取りブレード)、
42a…凹凸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺尾 公良 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 小山 明宏 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 蒲生 竜己 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相変化物質と、この相変化物質と相溶性
    がなくかつ前記相変化物質よりも凝固点が低い物質と、
    前記両物質の混合状態を良くする界面活性剤とを具備す
    ることを特徴とする蓄冷材。
  2. 【請求項2】 前記界面滑性剤の親水親油バランスが9
    〜11である請求項1記載の蓄冷材。
  3. 【請求項3】 密閉容器と、この密閉容器を冷却する冷
    却手段と、前記密閉容器内に設けられた回転可能なかき
    取りブレードと、該かき取りブレードを回転させる駆動
    源とを具備する製造装置を用いて蓄冷材を製造する方法
    において、相変化物質と、この相変化物質と相溶性がな
    くかつ前記相変化物質よりも凝固点が低い物質と、前記
    両物質の混合状態を良くする界面活性剤とを含む蓄冷材
    原料を前記密閉容器内に入れ、前記密閉容器の内壁面で
    固相成長する前記相変化物質をかき取りブレードでかき
    取ってスラリー状の蓄冷材を得る蓄冷材の製造方法。
JP5065719A 1992-03-26 1993-03-24 蓄冷材及びその製造方法 Pending JPH0617044A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004168792A (ja) * 2002-11-15 2004-06-17 Nippon Shokubai Co Ltd 熱搬送媒体及びその製造方法、並びに、それを用いた空調システム
JP2007016136A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Toyota Motor Corp 熱交換用液媒体組成物

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