JPH0617001A - 耐チップ塗料組成物 - Google Patents

耐チップ塗料組成物

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Publication number
JPH0617001A
JPH0617001A JP4176886A JP17688692A JPH0617001A JP H0617001 A JPH0617001 A JP H0617001A JP 4176886 A JP4176886 A JP 4176886A JP 17688692 A JP17688692 A JP 17688692A JP H0617001 A JPH0617001 A JP H0617001A
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JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
polyol
chip
resistant coating
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Pending
Application number
JP4176886A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hanabusa
信一 英
Jun Takahashi
潤 高橋
Yoshinao Yazawa
由尚 矢沢
Hiroshi Ito
博志 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Aisin Chemical Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上塗りタイプ耐チップ塗料の上塗り塗料との
付着性を向上し、耐候性を向上するとともに、塗布後使
用可能までの時間を短縮する。 【構成】 ポリエーテルポリオールを主成分とする主剤
と、イソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液
型の耐チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸
基価が500以下のポリエーテルポリオール45重量部
に対して、水酸基価が500〜1000であるポリエー
テルポリオールを2〜5重量部、硬化触媒としての錫系
触媒を1〜4.5重量部、鱗片状フィラーとしてのタル
クを19〜70重量部混合し、硬化剤としてHDI系イ
ソシアネートを使用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のボデー下部等に
塗装されて飛び石等による上塗り塗面の傷付きを防止す
る耐チップ塗料組成物に関するもので、特に、上塗り塗
面との付着性を向上した耐チップ塗料組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車ボデーの下部のロッカ
ーパネル、床裏等には、塗膜を厚くし、塗膜の弾性力に
よって飛び石のエネルギーを吸収し、傷が素地まで至ら
ないようにするため、耐チップ塗料が塗布されている。
そして、ロッカーパネルなどの上塗り塗装面に塗装する
上塗りタイプの耐チップ塗料が塗布されて上塗り塗面の
傷付きを防止している。耐チップ塗料は、厚膜を要し、
耐水性、耐溶剤性などの諸特性を満足するために、一般
に、上塗りタイプの耐チップ塗料には、ポリオールにイ
ソシアネートを混合する2液タイプが使用されており、
また、ウレタンタイプ、塩ビゾルが使用されることもあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、自動
車ボデーの上塗り塗膜の耐酸性雨性及び耐擦り傷性が向
上してきたことに伴って、上塗り塗膜に対する上塗り耐
チップ塗料の付着性が低下することとなった。このた
め、飛び石等による衝撃によって上塗り塗膜と耐チップ
塗料塗膜との間に剥れが発生し、外観品質を低下させて
いる。そこで、耐チップ塗料の上塗り塗膜への付着性向
上が望まれている。
【0004】一方、耐チップ塗料は自動車ボデーの下部
に塗装されるのであるが、外観部分となる塗面について
は、当然所定の耐候性も要求される。
【0005】更に、耐チップ塗料には、塗装効率の点よ
り、塗布してから使用可能までの時間の短かいこと即ち
良好な乾燥性が望まれている。
【0006】そこで、本発明は、上塗り塗料との付着性
を向上するとともに、耐候性を向上し、塗布後使用可能
までの時間を短縮できる耐チップ塗料組成物の提供を課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
耐チップ塗料組成物は、ポリオールを主成分とする主剤
と、イソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液
型の耐チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸
基価が500以下のポリオール45重量部に対して、水
酸基価が500〜1000であるポリオールを2〜5重
量部、硬化触媒を2〜4.5重量部混合してなるもので
ある。
【0008】また、請求項2の発明にかかる耐チップ塗
料組成物は、請求項1に記載の主剤中に、水酸基価が5
00以下のポリオール45重量部に対して、水酸基価が
500〜1000であるポリオールを2〜5重量部、硬
化触媒を2〜4.5重量部、更に、鱗片状フィラーを1
9〜70重量部混合してなるものである。
【0009】そして、請求項3の発明にかかる耐チップ
塗料組成物は、請求項1または請求項2に記載の硬化剤
を、脂肪族系イソシアネートとしたものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明においては、主成分であるポリ
オールに、水酸基価の高いポリオール及び硬化触媒が所
定量混合されているので、塗膜の硬化が促進され、上塗
り塗膜との付着性及び耐候性が向上するとともに、塗布
後使用可能までの時間が短縮される。
【0011】また、請求項2の発明においては、請求項
1に記載の耐チップ塗料組成物に、更に、鱗片状フィラ
ーを19〜70重量部混合しているから、衝突エネルギ
ーがこの鱗片状フィラーによって分散され、塗膜の剥れ
が防止される。
【0012】更に、請求項3の発明においては、請求項
1または請求項2に記載の硬化剤を、脂肪族系イソシア
ネートとしているので、主剤との反応性が向上し、塗膜
に柔軟性が付与されて衝突エネルギーが吸収される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0014】実施例6例及び比較例9例における組成を
図1に示す。
【0015】図1は本発明の実施例及び比較例の耐チッ
プ塗料組成物における組成と試験結果を示す表図であ
り、表中の単位は重量部である。
【0016】図1の表において、主剤の主成分であるポ
リエーテルポリオールは住友バイエル社製 デスモーフ
ェン900U OH価190を、本発明の特徴である高
OHVポリオールは旭電化社製 アデカポリエーテル
BM−34 OH価800を、顔料の炭カルは日東粉化
工業社製 NCC−Pを、本発明の特徴の鱗片状フィラ
ーとしてのタルクは富士タルク工業社製 PKP#80
を、たれ止め剤としての微粉シリカは水沢化学社製 ミ
ズカシルP−73を、本発明の特徴である硬化触媒は三
共有機合成社製の錫系触媒であるStann−BLを使
用し、溶剤として、エステル系溶剤の酢酸エチルを使用
した。
【0017】一方、硬化剤であるイソシアネートは、芳
香族系即ちTDI系として、住友バイエル社製 デスモ
ジュールE−1361 NCO=6.7%を、脂肪族系
即ちHDI系として住友バイエル社製 デスモジュール
E−3150 NCO=8.5%を使用した。
【0018】図1の表の成分において、主剤を構成する
成分のうち、ポリエーテルポリオール、顔料の炭カル、
たれ止め剤の微粉シリカ及びエステル系溶剤は各実施
例、比較例とも同一配合とした。また、硬化剤は比較例
9を除いて実施例、比較例とも全てHDI系イソシアネ
ートを同一量配合した。
【0019】上記組成の主剤と硬化剤は所定の割合で混
合、攪拌した後、所定時間内に被塗物に塗布する。塗装
はエアスプレー、エアレススプレー等各種の塗装方法に
よって行なうことができる。
【0020】次に、上記実施例及び比較例の試験結果を
説明する。
【0021】テストピースは電着塗装した鋼板に中塗り
及び上塗りを行なった後、その塗面にグレー色の耐チッ
プ塗料を約150μmの膜厚に塗布して作成した。
【0022】試験は、付着性、ポットライフ、指触乾燥
性及び促進耐候性について行なった。
【0023】付着性は2mm巾でナイフカットして10
×10=100個のごばん目を作成し、ニチバンセロテ
ープを使用して剥離したときの剥れの目数を数えた。
【0024】ポットライフは主剤と硬化剤とを20℃下
で混合し、30分経過後にエアレススプレーが可能かど
うかで判断した。
【0025】指触乾燥性は150μm塗布後に50℃で
10分間乾燥させた時に、指に塗料が付着するかどうか
で判断した。
【0026】促進耐候性はサンシャインウェザーメータ
を使用して200時間試験し、外観を目視により観察し
てふくれ、白化、変色等の有無を調べた。
【0027】以上の試験方法によって試験した結果を図
1の表の下欄に示す。
【0028】まず、付着性については、実施例は6例と
も剥れがなかったのに対し、比較例では比較例8を除い
て全て100個のごばん目のうち複数個が剥れた。
【0029】比較例1、比較例2は高OHVポリオール
の混合量が0または少ないことにより、高OHVポリオ
ールの効果が発揮されていないためと思われる。また、
比較例3では高OHVポリオールの混合量は9重量部で
あり、量が多すぎると逆に付着性は低下することを示し
ている。したがって、高OHVポリオールの混合量は実
施例の如く2〜5重量部にあるのが望ましい。
【0030】そして、比較例4、比較例5ではタルクの
混合量が0または少ないことにより、タルクの効果が発
揮されていないためと思われる。また、比較例6では1
10重量部であり、多すぎることによっても付着性は低
下する。したがって、タルクの混合量は実施例の如く1
9〜70重量部が望ましい。
【0031】更に、比較例7で錫系触媒の量が1.5重
量部では剥れ、比較例8の6重量部においても剥れてい
ることから、実施例の如く2〜4.5重量部であるのが
望ましい。
【0032】硬化剤としてTDI系イソシアネートを使
用した比較例9では、完全剥れを生じた。HDI系イソ
シアネートを使用した実施例の場合には、全て付着性は
良好であった。
【0033】ポットライフは、実施例では全て塗布可能
であったのに対し、錫系触媒の多い比較例8では粘度が
高くなって塗布できなかった。
【0034】指触乾燥性は、実施例では全て良好であっ
たのに対し、比較例では錫系触媒量の少ない比較例7で
は不良であった。
【0035】促進耐候性は比較例9を除いて全て良好で
あった。
【0036】このように、上記実施例の耐チップ塗料組
成物は、ポリエーテルポリオールを主成分とする主剤
と、イソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液
型の耐チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸
基価が190のポリエーテルポリオール45重量部に対
して、水酸基価が800である高OHVポリエーテルポ
リオールを2〜5重量部、硬化触媒としての錫系触媒を
2〜4.5重量部、鱗片状フィラーとしてのタルクを1
9〜70重量部混合し、硬化剤としてHDI系イソシア
ネートを使用したものである。
【0037】したがって、上記実施例によれば、主成分
であるポリエーテルポリオールに、水酸基価の高いポリ
エーテルポリオール及び錫系触媒を所定量混合している
ので、塗膜の硬化を促進でき、上塗り塗膜との付着性及
び耐候性を向上できるとともに、塗布してから使用可能
までの時間を短縮できる。
【0038】また、鱗片状フィラーとしてのタルクを所
定量混合しているから、衝突エネルギーをタルクによっ
て分散でき、塗膜の剥れを防止できる。
【0039】更に、硬化剤を、脂肪族系イソシアネート
としているので、主剤との反応性が向上し、塗膜に柔軟
性が付与されて衝突エネルギーが吸収される。このた
め、飛び石等の衝撃による塗膜の剥れを防止することが
できる。
【0040】ところで、上記実施例の主剤の主成分とな
るポリオールは、ポリエーテルポリオールを使用してい
るが、本発明を実施する場合には、これに限定されるも
のではなく、他に、ポリエステルポリオールを使用する
こともできる。
【0041】また、上記実施例では、鱗片状フィラーと
してタルクを使用しているが、本発明を実施する場合に
は、他に、雲母、針状フィラーのタルクを用いることも
できる。
【0042】更に、上記実施例の硬化触媒は錫系触媒を
使用しているが、これに限定されるものではなく、アミ
ン系などであってもよい。
【0043】上記実施例のイソシアネートとしては、I
PDI等を挙げることができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の耐チッ
プ塗料組成物は、ポリオールを主成分とする主剤と、イ
ソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液型の耐
チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸基価が
500以下のポリオール45重量部に対して、水酸基価
が500〜1000であるポリオールを2〜5重量部、
硬化触媒を2〜4.5重量部混合してなるものである。
したがって、主成分であるポリオールに、水酸基価の高
いポリオール及び硬化触媒を所定量混合しているので、
塗膜の硬化を促進でき、上塗り塗膜との付着性及び耐候
性を向上できるとともに、塗布後使用可能までの時間を
短縮できる。
【0045】請求項2の発明の耐チップ塗料組成物は、
請求項1に記載の主剤中に、水酸基価が500以下のポ
リオール45重量部に対して、水酸基価が500〜10
00であるポリオールを2〜5重量部、硬化触媒を2〜
4.5重量部、更に、鱗片状フィラーを19〜70重量
部混合してなるものである。したがって、特に、鱗片状
フィラーを所定量混合しているから、衝突エネルギーを
鱗片状フィラーによって分散でき、上塗り塗膜との付着
性を一層向上することができる。
【0046】請求項3の発明の耐チップ塗料組成物は、
請求項1または請求項2に記載の硬化剤を、脂肪族系イ
ソシアネートとしたものである。したがって、特に、主
剤との反応性が向上し、塗膜に柔軟性が付与されて衝突
エネルギーが吸収されるので、飛び石等の衝撃による塗
膜の剥れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例及び比較例の耐チップ塗
料組成物における組成と試験結果を示す表図である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 耐チップ塗料組成物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のボデー下部等に
塗装されて飛び石等による上塗り塗面の傷付きを防止す
る耐チップ塗料組成物に関するもので、特に、上塗り塗
面との付着性を向上した耐チップ塗料組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車ボデーの下部のロッカ
ーパネル、床裏等には、塗膜を厚くし、塗膜の弾性力に
よって飛び石のエネルギーを吸収し、傷が素地まで至ら
ないようにするため、耐チップ塗料が塗布されている。
そして、ロッカーパネルなどの上塗り塗装面に塗装する
上塗りタイプの耐チップ塗料が塗布されて上塗り塗面の
傷付きを防止している。耐チップ塗料は、厚膜を要し、
耐水性、耐溶剤性などの諸特性を満足するために、一般
に、上塗りタイプの耐チップ塗料には、ポリオールにイ
ソシアネートを混合する2液タイプが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、自動
車ボデーの上塗り塗膜の耐酸性雨性及び耐擦り傷性が向
上してきたことに伴って、上塗り塗膜に対する上塗り耐
チップ塗料の付着性が低下することとなった。このた
め、飛び石等による衝撃によって上塗り塗膜と耐チップ
塗料塗膜との間に剥れが発生し、外観品質を低下させて
いる。そこで、耐チップ塗料の上塗り塗膜への付着性向
上が望まれている。
【0004】一方、耐チップ塗料は自動車ボデーの下部
に塗装されるのであるが、外観部分となる塗面について
は、当然所定の耐候性も要求される。
【0005】更に、耐チップ塗料には、塗装効率の点よ
り、塗布してから使用可能までの時間の短かいこと即ち
良好な乾燥性が望まれている。
【0006】そこで、本発明は、上塗り塗料との付着性
を向上するとともに、耐候性を向上し、塗布後使用可能
までの時間を短縮できる耐チップ塗料組成物の提供を課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
耐チップ塗料組成物は、ポリオールを主成分とする主剤
と、イソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液
型の耐チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸
基価が500以下のポリオール45重量部に対して、水
酸基価が500〜1000であるポリオールを2〜5重
量部、硬化触媒を1〜4.5重量部混合してなるもので
ある。
【0008】また、請求項2の発明にかかる耐チップ塗
料組成物は、請求項1に記載の主剤中に、水酸基価が5
00以下のポリオール45重量部に対して、水酸基価が
500〜1000であるポリオールを2〜5重量部、硬
化触媒を1〜4.5重量部、更に、鱗片状フィラーを1
9〜70重量部混合してなるものである。
【0009】そして、請求項3の発明にかかる耐チップ
塗料組成物は、請求項1または請求項2に記載の硬化剤
を、脂肪族系イソシアネートとしたものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明においては、主成分であるポリ
オールに、水酸基価の高いポリオール及び硬化触媒が所
定量混合されているので、塗膜の硬化が促進され、上塗
り塗膜との付着性及び耐候性が向上するとともに、塗布
後使用可能までの時間が短縮される。
【0011】また、請求項2の発明においては、請求項
1に記載の耐チップ塗料組成物に、更に、鱗片状フィラ
ーを19〜70重量部混合しているから、衝突エネルギ
ーがこの鱗片状フィラーによって分散され、塗膜の剥れ
が防止される。
【0012】更に、請求項3の発明においては、請求項
1または請求項2に記載の硬化剤を、脂肪族系イソシア
ネートとしているので、主剤との反応性が向上し、塗膜
に柔軟性が付与されて衝突エネルギーが吸収される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0014】実施例7例及び比較例9例における組成を
図1に示す。
【0015】図1は本発明の実施例及び比較例の耐チッ
プ塗料組成物における組成と試験結果を示す表図であ
り、表中の単位は重量部である。
【0016】図1の表において、主剤の主成分であるポ
リエーテルポリオールは住友バイエル社製 デスモーフ
ェン900U OH価190を、本発明の特徴である高
OHVポリオールは旭電化社製 アデカポリエーテル
BM−34 OH価800を、顔料の炭カルは日東粉化
工業社製 NCC−Pを、本発明の特徴の鱗片状フィラ
ーとしてのタルクは富士タルク工業社製 PKP#80
を、たれ止め剤としての微粉シリカは水沢化学社製 ミ
ズカシルP−73を、本発明の特徴である硬化触媒は三
共有機合成社製の錫系触媒であるStann−BLを使
用し、溶剤として、エステル系溶剤の酢酸エチルを使用
した。
【0017】一方、硬化剤であるイソシアネートは、芳
香族系即ちTDI系として、住友バイエル社製 デスモ
ジュールE−1361 NCO=6.7%を、脂肪族系
即ちHDI系として住友バイエル社製 デスモジュール
E−3150 NCO=8.5%を使用した。
【0018】図1の表の成分において、主剤を構成する
成分のうち、ポリエーテルポリオール、顔料の炭カル、
たれ止め剤の微粉シリカ及びエステル系溶剤は各実施
例、比較例とも同一配合とした。また、硬化剤は比較例
9を除いて実施例、比較例とも全てHDI系イソシアネ
ートを同一量配合した。
【0019】上記組成の主剤と硬化剤は所定の割合で混
合、攪拌した後、所定時間内に被塗物に塗布する。塗装
はエアスプレー、エアレススプレー等各種の塗装方法に
よって行なうことができる。
【0020】次に、上記実施例及び比較例の試験結果を
説明する。
【0021】テストピースは電着塗装した鋼板に中塗り
及び耐酸性雨用上塗りを行なった後、その塗面にグレー
色の耐チップ塗料を約150μmの膜厚に塗布して作成
した。
【0022】試験は、付着性、ポットライフ、指触乾燥
性及び促進耐候性について行なった。
【0023】付着性は2mm巾でナイフカットして10
×10=100個のごばん目を作成し、ニチバンセロテ
ープを使用して剥離したときの剥れの目数を数えた。
【0024】ポットライフは主剤と硬化剤とを20℃下
で混合し、30分経過後にエアレススプレーが可能かど
うかで判断した。
【0025】指触乾燥性は150μm塗布後に50℃で
10分間乾燥させた時に、指に塗料が付着するかどうか
で判断した。
【0026】促進耐候性はサンシャインウェザーメータ
を使用して200時間試験し、外観を目視により観察し
てふくれ、白化、変色等の有無を調べた。
【0027】以上の試験方法によって試験した結果を図
1の表の下欄に示す。
【0028】まず、付着性については、実施例は7例と
も剥れがなかったのに対し、比較例では比較例8を除い
て全て100個のごばん目のうち複数個が剥れた。
【0029】比較例1、比較例2は高OHVポリオール
の混合量が0または少ないことにより、高OHVポリオ
ールの効果が発揮されていないためと思われる。また、
比較例3では高OHVポリオールの混合量は9重量部で
あり、量が多すぎると逆に付着性は低下することを示し
ている。したがって、高OHVポリオールの混合量は実
施例の如く2〜5重量部にあるのが望ましい。
【0030】そして、比較例4、比較例5ではタルクの
混合量が0または少ないことにより、タルクの効果が発
揮されていないためと思われる。また、比較例6では1
10重量部であり、多すぎることによっても付着性は低
下する。したがって、タルクの混合量は実施例の如く1
9〜70重量部が望ましい。
【0031】更に、比較例7で錫系触媒の量が0.5重
量部では剥れ、比較例8の6重量部においても剥れてい
ることから、実施例の如く1〜4.5重量部であるのが
望ましい。
【0032】硬化剤としてTDI系イソシアネートを使
用した比較例9では、完全剥れを生じた。HDI系イソ
シアネートを使用した実施例の場合には、全て付着性は
良好であった。
【0033】ポットライフは、実施例では全て塗布可能
であったのに対し、錫系触媒の多い比較例8では粘度が
高くなって塗布できなかった。
【0034】指触乾燥性は、実施例では全て良好であっ
たのに対し、比較例では錫系触媒量の少ない比較例7で
は不良であった。
【0035】促進耐候性は比較例9を除いて全て良好で
あった。
【0036】このように、上記実施例の耐チップ塗料組
成物は、ポリエーテルポリオールを主成分とする主剤
と、イソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液
型の耐チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸
基価が190のポリエーテルポリオール45重量部に対
して、水酸基価が800である高OHVポリエーテルポ
リオールを2〜5重量部、硬化触媒としての錫系触媒を
1〜4.5重量部、鱗片状フィラーとしてのタルクを1
9〜70重量部混合し、硬化剤としてHDI系イソシア
ネートを使用したものである。
【0037】したがって、上記実施例によれば、主成分
であるポリエーテルポリオールに、水酸基価の高いポリ
エーテルポリオール及び錫系触媒を所定量混合している
ので、塗膜の硬化を促進でき、上塗り塗膜との付着性及
び耐候性を向上できるとともに、塗布してから使用可能
までの時間を短縮できる。
【0038】また、鱗片状フィラーとしてのタルクを所
定量混合しているから、衝突エネルギーをタルクによっ
て分散でき、塗膜の剥れを防止できる。
【0039】更に、硬化剤を、脂肪族系イソシアネート
としているので、主剤との反応性が向上し、塗膜に柔軟
性が付与されて衝突エネルギーが吸収される。このた
め、飛び石等の衝撃による塗膜の剥れを防止することが
できる。
【0040】ところで、上記実施例の主剤の主成分とな
るポリオールは、ポリエーテルポリオールを使用してい
るが、本発明を実施する場合には、これに限定されるも
のではなく、他に、ポリエステルポリオールを使用する
こともできる。
【0041】また、上記実施例では、鱗片状フィラーと
してタルクを使用しているが、本発明を実施する場合に
は、他に、雲母、針状フィラーのタルクを用いることも
できる。
【0042】更に、上記実施例の硬化触媒は錫系触媒を
使用しているが、これに限定されるものではなく、アミ
ン系などであってもよい。
【0043】上記実施例のイソシアネートとしては、I
PDI等を挙げることができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の耐チッ
プ塗料組成物は、ポリオールを主成分とする主剤と、イ
ソシアネートを成分とする硬化剤とからなる2液型の耐
チップ塗料組成物において、前記主剤中に、水酸基価が
500以下のポリオール45重量部に対して、水酸基価
が500〜1000であるポリオールを2〜5重量部、
硬化触媒を1〜4.5重量部混合してなるものである。
したがって、主成分であるポリオールに、水酸基価の高
いポリオール及び硬化触媒を所定量混合しているので、
塗膜の硬化を促進でき、上塗り塗膜との付着性及び耐候
性を向上できるとともに、塗布後使用可能までの時間を
短縮できる。
【0045】請求項2の発明の耐チップ塗料組成物は、
請求項1に記載の主剤中に、水酸基価が500以下のポ
リオール45重量部に対して、水酸基価が500〜10
00であるポリオールを2〜5重量部、硬化触媒を1〜
4.5重量部、更に、鱗片状フィラーを19〜70重量
部混合してなるものである。したがって、特に、鱗片状
フィラーを所定量混合しているから、衝突エネルギーを
鱗片状フィラーによって分散でき、上塗り塗膜との付着
性を一層向上することができる。
【0046】請求項3の発明の耐チップ塗料組成物は、
請求項1または請求項2に記載の硬化剤を、脂肪族系イ
ソシアネートとしたものである。したがって、特に、主
剤との反応性が向上し、塗膜に柔軟性が付与されて衝突
エネルギーが吸収されるので、飛び石等の衝撃による塗
膜の剥れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例及び比較例の耐チップ塗
料組成物における組成と試験結果を示す表図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 潤 愛知県西加茂郡藤岡町大字飯野字大川ケ原 1141番地1 アイシン化工株式会社内 (72)発明者 矢沢 由尚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伊藤 博志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオールを主成分とする主剤と、イソ
    シアネートを成分とする硬化剤とからなる2液型の耐チ
    ップ塗料組成物において、 前記主剤中に、水酸基価が500以下のポリオール45
    重量部に対して、水酸基価が500〜1000であるポ
    リオールを2〜5重量部、硬化触媒を2〜4.5重量部
    を混合してなることを特徴とする耐チップ塗料組成物。
  2. 【請求項2】 前記主剤中に、水酸基価が500以下の
    ポリオール45重量部に対して、水酸基価が500〜1
    000であるポリオールを2〜5重量部、硬化触媒を2
    〜4.5重量部、鱗片状フィラーを19〜70重量部混
    合してなることを特徴とする請求項1に記載の耐チップ
    塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記硬化剤は、脂肪族系イソシアネート
    を成分とすることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の耐チップ塗料組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181574A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板
JP2020515679A (ja) * 2017-03-29 2020-05-28 マンキービック ゲブリュダー ウント コー(ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コー カゲー) コーティング材組成物、コンポーネント、および、侵食防止用コーティングの製造方法
JP2023150168A (ja) * 2022-03-31 2023-10-16 大日本塗料株式会社 塗料組成物、金属塗装物の製造方法および金属塗装物

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