JPH06167725A - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ

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JPH06167725A
JPH06167725A JP19723993A JP19723993A JPH06167725A JP H06167725 A JPH06167725 A JP H06167725A JP 19723993 A JP19723993 A JP 19723993A JP 19723993 A JP19723993 A JP 19723993A JP H06167725 A JPH06167725 A JP H06167725A
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JP
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metal
electrode
transparent electrode
optical path
optical
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JP19723993A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Hosoya
俊史 細谷
Toru Yamanishi
徹 山西
Takehito Kobayashi
勇仁 小林
Makoto Sato
佐藤  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光路切替えを目的とする、新規な構成の光ス
イッチを提供する。 【構成】 光路中に、該光路を遮るように透明基体と金
属イオンを含む溶液とを配置し、電気化学反応又は化学
反応により該金属イオンを該透明基体表面に析出させる
ことにより該透明基体表面で光を反射させ、光路を変更
させる光スイッチ。透明基体を電極とし溶液を電解液
(固体電解質も含む)とすると電解反応により金属イオ
ンが析出できる。機械的動作を何ら必要とせず、密閉系
で光学系を組めるので、安価かつ信頼性の高いスイッチ
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光路切替えを目的とす
る光スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光スイッチとしては、例えば特開
昭64−46707号公報に記載されるように、光路中
に溝を堀り、屈折率の異なる液体を出し入れすることに
よって、光を透過させて直進させるか全反射させて90
°曲げた方向に進ませる又は切り換える方式が提案され
ている。電極反応を用いた光スイッチとしては、例えば
特開平4−275529号公報に記載されるようにエレ
クトロクロミック反応による屈折率変化を用いた光スイ
ッチが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭64−4670
7号公報に提案されるような方法では、屈折率の異なる
液を出し入れする必要があるため系を密閉系にできず、
長期使用する場合ゴミが入りやすい等、信頼性に問題が
あった。また、出し入れする機構もポンプ等で機械的な
動作を行う必要がなるため、装置が大がかりなものとな
った。エレクトロクロミック効果を利用した光スイッチ
の場合、エレクトロクロミック材料固有の吸収による吸
収損失が発生しやすい。また、屈折率変化によるスイッ
チングなので、高能率なクロストーク特性が得にくいと
いう問題点があった。本発明はこのような従来技術にお
ける問題点を解消した新規な構造の光スイッチの提供を
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、光路中に、該
光路を遮るように透明基体と金属イオンを含む溶液とを
配置し、該透明基体表面に該金属イオンを析出させるこ
とによって該透明基体表面で光を反射させ、光路を変更
させるようにしたことを特徴とする光スイッチにより、
上記課題を解決するものである。本発明はまた、光路中
に密閉セルを配し、該光路を遮るように透明電極を該密
閉セルの内部に配し、該密閉セル内の光路を遮らない位
置に金属電極を配し、少なくとも該金属電極と同種の金
属のイオンを含んだ電解液を該密閉セル中に満たし、該
金属電極と該透明電極との間で電極反応を起こすことに
より、該透明電極表面に可逆的に金属反射膜を形成し、
反射膜の有無によってスイッチングを行うようにしたこ
とを特徴とする光スイッチを提供する。本発明におい
て、上記透明電極表面に析出させる金属のイオン化傾向
はAg以上Zn以下であることが特に好ましい。本発明
において、上記電解液に重水を用いることは、一般的な
光通信波長域である1.3〜1.55μmでの使用の場
合に、妨げとなるOH基の吸収をシフトできるので有利
である。本発明において、上記電解液に固体電解質を用
いると、液体の封止処置が不溶となるためデバイス作製
上好ましい。また本発明において、上記電解液,透明電
極,密閉セルの各々の屈折率を光路を構成する物質の屈
折率と等しくすると、途中での反射損失を抑えることが
できるため、伝送特性上有利である。さらに、本発明に
おいて光路に相当する領域を除いて上記透明電極上に絶
縁性がありイオン透過性がないコーティングを施すと不
要な領域での電解析出反応を防止することができ、スイ
ッチング速度の向上に有利である。また、透明電極に接
続するリード線の保護も兼ねることができる。
【0005】本発明の光スイッチを図により具体的に説
明する。図1は本発明の一具体例であって、1は入射光
を導く光導波路、2は透過光を受ける光導波路、3は反
射光を受ける光導波路、4は石英ガラス製の薄層密閉セ
ル、5はセル内部の底面に配置した金属電極、6はセル
の内面に形成された透明電極、7はリード線、8は正負
逆転可能な直流電源、9は金属電極5と同種の金属イオ
ンを溶解した電解液であり、薄層密閉セル内に充填され
ている。
【0006】
【作用】従来、透明電極を用いた電解の技術として、例
えば「電気化学測定法 下巻」(藤島昭,相澤益男,井
上徹著、技報堂出版、1984年刊)p292、図−1
4.2等に見られるように、透明電極を配したガラス薄
層セル中に電解液を入れ、電解による透過光の吸光度変
化を測定する技術が知られていた。本発明はこの薄層セ
ルを用いた電気化学吸収スペクトロメトリーの原理を応
用して、従来とは全く構成の異なる光スイッチに到達で
きたものである。また、通常は電極に析出した金属は表
面が不定形であるため、そのままでは効率の良い全反射
を起こすことはできない。そこで本発明者等はきれいな
全反射膜を析出によって得る方法を種々検討してみた。
その結果、表面の平滑な透明電極上に金属を析出させる
時に、透明電極側の面は反射率の高い鏡面となることを
見いだし、透明電極と金属反射膜との界面で光を全反射
させてスイッチングを生じさせるという本発明に至っ
た。図2は図1に示した本発明に基づく光スイッチの断
面図である。透明電極6に何も析出していない状態で
は、出射光導波路1から出た光はセル4内を透過し、光
導波路3に達する。この状態で、直流電源8の負極を透
明電極6に、正極を金属電極5にそれぞれ接続し、電圧
をかけると、セル4内では透明電極6をカソード、金属
電極5をアノードとした電極反応が進行する。このとき
金属電極5と電解液9をうまく選ぶと、カソードとなる
透明電極6の表面には還元された金属イオンが析出し、
金属反射膜10を形成する。その結果、導波路1から出
た出射光は透明電極6と金属反射膜10の界面で全反射
を起こし、光は光導波路2において受光されるようにな
る。また、金属反射膜10が形成された状態で、電源8
の電極を逆にし電圧を加えると、透明電極6はアノード
となり、析出した金属は再びイオンとなって電解液9中
に溶解する。すると出射光は再びセルを透過し、導波路
3に導かれる。
【0007】図3は本発明の別の具体例であって、1は
入射光を導く光導波路、2は透過光を受ける光導波路、
3は反射光を受ける光導波路、5は光路を遮らない位置
に設けた金属電極、6は透明電極、7はリード線、8は
正負逆転可能な直流電源、9は電解液であって本例では
金属電極と同種のイオンを溶解した固体電解質を用いて
いる。11はコーティング膜であって透明電極6上での
余分な電解析出反応を防止する。12はコア部(導波
路)、13は導波路と45°の角度で交差する溝を形成
した導波路のクラツド部であってクラツド機能と固体電
解質9を保持するセルの機能を兼ねたもの(クラツド兼
セル)である。
【0008】本発明の構造の光スイッチが可逆性を持つ
かどうかは、電解液と析出させる金属イオンの選択にか
かってくる。金属イオンにイオン化傾向があまり高いも
のを用いると、カソードでは電解液中の水素イオンの還
元と水素ガスの発生が先に生じてしまい、金属が析出し
難くくなる。また、逆にイオン化傾向があまりに低いも
のを用いると、アノードでは水酸イオンの酸化と酸素の
発生が先に生じてしまい、一度析出した金属膜がイオン
に戻りにくくなる。従ってスイッチとしての可逆性を最
適に保つには、イオン化傾向が中庸程度、すなわち水素
のイオン化傾向と近い金属が望ましい。具体的には、析
出させる金属は、最低でもAg以上、最高でもZn以下
のイオン化傾向を持つものが望ましく、例えばAg、C
u、Sn、Pb、Fe、Zn等が挙げられる。
【0009】電解液自体の構成は、少なくとも溶媒、陽
イオンとして作用する金属イオン、、対イオンである陰
イオンを含有するものであればよい。但し、電極反応が
生じるには、金属イオンと対イオンが、溶媒に対してあ
る程度の溶解度をもつことが必要である。該溶媒として
は、通常は水が最もよく使われるが、無水酢酸、メタノ
ール、DMSO(ジメチルスルホキシド)等の非水溶媒
も使用できる。電解液は図2に示すように、透過の場
合、光路を遮るように構成されているため、当然ながら
使用波長での透光性は高いほうが望ましい。特に溶媒が
水の場合、一般的な光の通信波長域である1.3〜1.
55μmでの吸収が大きいため、これらの波長で使用す
る場合は、重水を溶媒に用いて吸収をシフトさせる方が
望ましい。
【0010】金属イオンの対イオンとしては、S
4 2- 、NO3 - 、Cl- 等が挙げられ、使用する金属
イオンと溶媒によって溶解度の高い組み合わせとなるも
のを選べば良い。例えば、溶媒が水の場合は、ZnSO
4 、CuSO4 、AgNO3 等が望ましい組み合わせで
ある。前述したガスの発生を避けるために、水素過電
圧、酸素過電圧をシフトさせる目的で、酸やアルカリ等
のpH調整液を電解液中に加えても良い。また、導通電
流の密度を上げる目的で、KCl等の強電解質を電解液
中に加えても良い。
【0011】さらに本発明において、電解液は必ずしも
液状である必要はなく、例えば多孔質高分子の空孔中に
溶媒とイオン導電体からなるゾル状もしくはゲル状の電
解液を満たした、いわゆる固体電解質でもかまわない。
固体電解質に用いる多孔質高分子としては、例えばポリ
オレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化
ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエステル等を流動
パラフィン等の溶媒中に加熱溶解し、急冷、抽出処理し
たもの等、公知の固体電解質用材料を用いることができ
る。この場合のゾル状もしくはゲル状の電解液として
は、溶媒として例えばポリオキシエチレンジメチルエー
テル等と、イオン導電体として陽イオンとして作用する
金属イオンを充填する。また、該金属イオン以外のイオ
ン導電体としてフッ化リチウム、KCl等の強電解質を
充填してもよい。これらの強電解質は電流密度を上げる
(スイッチング速度を向上する)効果を有する。なお、
当然ながら、本発明に用いる電解液は液体固体を問わず
使用する波長域で相当な透過率、例えば少なくとも80
%以上の透過率を持つことが要求される。
【0012】本発明の金属電極は、図1ではセル底部に
配置しているが、セル内の光導通に支障が無く、透明電
極と接しない位置ならどこに、どんな形状で配置しても
構わない。但し、金属種は、安定して可逆反応が進行す
るためには、電解液中に含まれる金属イオンと同種の金
属が使用されることが望ましい。金属イオンの材質とし
ては例えば、Zn、Cu、Ag、In等が挙げられ、金
属イオンと金属電極、対イオンの組合せとしては、Zn
電極とZnSO4 、ZnCl2 、Cu電極とCuS
4 、Cu(NO3 2 、Ag電極とAgNO3 、In
電極とInCl3 等が挙げられ、中でもZn電極とZn
SO4 、Cu電極とCuSO4 、Ag電極とAgNO3
が特に好ましい組み合わせである。
【0013】本発明の透明電極は、セル内の入射側測面
の入射光が当たる位置に配置されていれば良いので、必
ずしも図1のように光が入射する部分だけではなく、例
えばセル内の入射側側面全体を透明電極としても構わな
い。ただし、電解によるスイッチング反応が速く進行す
るためには、透明電極の面積は小さい方が望ましい。ま
た、透明電極の材質としては、導波光の波長における透
過性の高いものが望ましく、例えばIn2 3 、SnO
2 等の酸化物半導体が最も望ましいが、石英板等の透明
材料にAu、Ag、Pt等の比較的イオン化傾向の低い
金属を薄く蒸着させたものでも使用できる。
【0014】本発明の透明電極は、あまりに大きいと析
出による全反射膜形成に時間がかかり、スイッチング時
間が長くなるという弊害があるので、光路を遮る部分以
外では析出反応が進行しないようにコーティング膜を施
すことが望ましい。該コーティング膜としては絶縁性が
あり、イオン透過性がなく、耐腐食性に富むものがよ
く、例えばポリカーボネート、PMMA、フッ素系樹脂
等が適している。なお、このコーティング膜はリード
線、及びリード線と透明電極との接合部を保護する目的
でも有用である。なぜなら、リード線が直接電解液と接
触する場合は、リード線の腐食を防ぐために金や白金の
ような貴金属を用いる必要が生じるからである。
【0015】本発明のセルは、透光性の良い材料、例え
ば石英ガラス等で構成されていることが望ましい。ま
た、電解液の揮発や汚染を防ぐために、セルは密閉され
ていることが望ましい。セル形状は、透過光の減衰を防
ぐため、光の通過する側が平滑であれば構わないが、吸
収による損失を最小限にするため、光が透過するときの
セルの厚みはできるだけ小さい方が望ましい。本発明の
スイッチ内において、光はセル,透明電極,電解液中を
通過するため、これらの屈折率に差があると表面反射等
が発生し、過剰損失の原因となる。従って、これらの構
成物の屈折率は全て光路を構成する物質の屈折率と等し
くなるように設計することが望ましい。
【0016】本発明における溶液からの金属の析出法と
しては、上記のような電解反応を利用した方法の他に、
例えば銀鏡反応等の化学的還元反応を利用することも可
能である。
【0017】
【実施例】以下、実施例に従って説明する。 〔実施例1〕厚さ0.5mmの石英ガラスを用いて、図
1に示すような形状の内容積0.5mm×10mm×1
0mmの石英セルを作製した。底面には銅板を敷いて金
属電極とし、入射光の当たる側面内部に面積5mm×5
mmのAu薄膜による透明電極を配した。透明電極の作
製は、セル組立て前にセル側面とする石英板へのスパッ
タ蒸着により達成した。リード線は各電極と銀ロウ付け
した後、露出している部分を樹脂でコーティングし、余
分な電極反応がリード線露出部で生じないようにした。
このようにして作製したセルに、CuSO4 を10重量
%溶解した水溶液を満たし、上部を密閉した。コア径5
0μm、ガラス径125μmの2本のGIファイバを3
mm離して向かい合わせに配置し、その間に該セルを4
5°光軸方向から傾けて置き、入射光が透明電極表面で
反射する方向に3本目のGIファィバを配置し、図1に
示すような光学系を組んだ。この光学系の入射用ファィ
バ1の入射端より、1.3μmLDで光のパワーPS
光を導入し、透過側の光パワーP1 と反射側の光パワー
2 を測定したところ、初期状態で出力側の分岐比はP
1 :P2 =1:0であった。この状態で、直流電源8に
より、透明電極6側がカソードになるように、2Vの電
圧を印加したところ、30秒後にスイッチングが生じ、
出力側の分岐比はP 1 :P2 =0:1となった。さらに
直流電源の正負を逆転させ、同様に2Vの電圧を印加し
たところ、30秒後にスイッチングが生じ、出力側の分
岐比はP1 :P2 =1:0となった。
【0018】〔実施例2〕金属電極としてZn板、電解
液にZnSO4 の10重量%水溶液を用いた以外は、実
施例1と同様の系を作製したところ、初期状態で出力側
の分岐比はP1 :P2 =1:0であった。この状態で、
直流電源8により、透明電極側がカソードになるよう
に、2Vの電圧を印加したところ、30秒後にスイッチ
ングが生じ、出力外周の分岐比はP 1 :P2 =0:1と
なった。さらに直流電源の正負を逆転させ、同様に2V
の電圧を印加したところ、30秒後にスイッチングが生
じ、出力側の分岐比はP1 :P2 =1:0となった。
【0019】〔実施例3〕本実施例ではプラスチック導
波路を加工して図3のタイプの光スイッチを作製した。 i)まず、図4(a)に示すようにT字型のコア(光
路)を持つプラスチック導波路を作製する。プラスチッ
ク基板中にコアを作製する手法には多くの先行技術があ
るが、本実施例では「ポリマー オプチカル サーキッ
ツ フォー マルチプル オプチカル ファイバー シ
ステムズ " Polymer Optical Circuits for Multiple O
ptical Fiber Systems" 」[ Kurokawa et.al., Applied
Optics, vol.19, No.18, 3124-3129(1988) ] に記載さ
れている方法に基づき、ビスフェノールZ型ポリカーボ
ネート基板中に低屈折率ドーパントとしてメチルアクリ
レートを添加し、クラッド部のみに光照射を行った後加
熱して層中のメチルアクリレートを除去し、コア屈折率
n=1.59、クラッド屈折率n=1.56の500μ
m×500μm径のコアをT字型に配した導波路を作製
した。図4(a)の(a−1)に正面図、(a−2)に
上面図を示す。以下、図4において12はコア部、13
はクラッド部を示す。 ii)該導波路を、図4(b)に示す上面図のように、コ
ア部12の接合部を通るように45°の角度で切断し、
表面を研磨した。 iii)更に露出したコア部12を覆うように、厚さ20μ
mのITO( Indium-Tin-Oxide )蒸着膜からなる透明導
電膜を透明電極6として接着し、白金線からなるリード
線7を取り付けた〔図4(c)〕。図4(c)におい
て、(c−1)は斜視図、(c−2)は同図(b)中の
視線aから見た図、(c−3)は(c−1)中の視線b
から見た図である。 iv)次にコア部12を残して、リード線7と透明電極6
を覆うように、厚さ50μmのコーティング膜11を設
けた〔図4(d)〕。透明電極6とコーティング膜11
は共にコーティングの成分と同じビスフェノールZ型ポ
リカーボネートにより作製した。図4(d)において
(d−1)は視線aから見た図、(d−2)は部分断面
図である。 v )更にその上に、平均分子量5×105 のポリオレフ
ィンからなる多孔質高分子膜中に平均分子量500のポ
リオキシエチレンジメチルエーテル、フッ化リチウム、
硫酸銅を混合させた薄膜状の固体電解質9を乗せ、銅板
に白金線を取り付けた金属電極5を固体電解質の薄膜上
に配した。図4(e)に部分断面図を示す。 vi)そして、基板14上に全体を溶着し、図4(b)で
切断した残りのクラッド部及びコア部を、固体電解質膜
の厚み分である50μmだけ端面研磨した後に接合し、
片端から入射光PS を入射し、透過光P1 の強度が最大
になるように両クラッド部の位置合わせを行い、その
後、エポキシ樹脂15で全体を固定して図3に示したタ
イプの光スイッチを作製した。図4(f)は上面図及び
正面図を示す。 vii)上記 i )〜vi)で得られた光スイッチの入射端より
波長0.658μm、出力3mWのLDで光のパワーP
S の光を導入し、透過側の光パワーP1 と反射側の光パ
ワーP2 とを測定したところ、初期状態で出力側の分岐
比はP1 :P2=1:0であった。この状態で、直流電
源8により透明電極6側がカソードになるように、2V
の電圧を印加したところで20秒後にスイッチングが生
じ、出力側の分岐比はP1 :P2 =0:1となった。
【0020】以上の実施例1、2の結果から明らかなよ
うに本発明の光スイッチは十分なスイッチング機能を有
する。なお、上記実施例では反射膜とコアとの交差角度
が45°の例のみを挙げたが、これ以外の角度でも光ス
イッチは作製できる。理論上は交差角度が小さいほどス
イッチングは起こりやすくなるが、スイッチのデバイス
としてのサイズが大きくなり、反射膜も大きいものを作
製する必要が出てくる。本発明のように全反射によって
光路を切り換える光スイッチにおいては、交差角度はあ
まり小さくない方が望ましく、30〜45°が適当な領
域である。
【0021】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明による光
スイッチは、機械的動作を何ら必要とせず、また密閉系
で光学系を組めるため、安価でかつ信頼性の高い光スイ
ッチを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の光スイッチの一具体例の概略説明図
である。
【図2】は図1の光スイッチにおいて透明電極に金属反
射膜が析出した状態を示す部分断面図である。
【図3】は本発明の光スイッチの別の具体例の概略説明
図である。
【図4】は本発明の実施例3における図3の光スイッチ
の具体的製法の一例を工程順に示した説明図である。
【符号の説明】
1 入射光を導く光導波路 2 透過光を受ける光導波路 3 反射光を受ける光導波路 4 薄層密閉セル 5 金属電極 6 透明電極 7 リード線 8 直流電極 9 金属電極と同種の金属イオンを含有する電解液 10 金属反射膜 11 コーティング膜 12 コア部 13 クラツド兼セル 14 基板 15 エポキシ樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 勇仁 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 佐藤 誠 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光路中に、該光路を遮るように透明基体
    と金属イオンを含む溶液とを配置し、該透明基体表面に
    該金属イオンを析出させることによって該透明基体表面
    で光を反射させ、光路を変更させるようにしたことを特
    徴とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】 光路中に密閉セルを配し、該光路を遮る
    ように透明電極を該密閉セルの内部に配し、該密閉セル
    内の光路を遮らない位置に金属電極を配し、少なくとも
    該金属電極と同種の金属のイオンを含んだ電解液を該密
    閉セル中に満たし、該金属電極と該透明電極との間で電
    極反応を起こすことにより、該透明電極表面に可逆的に
    金属反射膜を形成し、反射膜の有無によってスイッチン
    グを行うようにしたことを特徴とする光スイッチ。
  3. 【請求項3】 上記電解液に重水を用いたことを特徴と
    する請求項2記載の光スイッチ。
  4. 【請求項4】 上記電解液が多孔性高分子中にイオン導
    電体及び金属イオンを充填してなる固体電解質からなる
    ことを特徴とする請求項2記載の光スイッチ。
  5. 【請求項5】 上記電解液,上記透明電極,上記密閉セ
    ルの各々の屈折率が光路を構成する物質の屈折率と等し
    いものであることを特徴とする請求項2または請求項4
    に記載の光スイッチ。
  6. 【請求項6】 上記透明電極において光路に相当する領
    域を除いて該透明電極上に絶縁性がありイオン透過性が
    ないコーティングが施されてなることを特徴とする請求
    項2または請求項4に記載の光スイッチ。
  7. 【請求項7】 上記透明電極表面に析出させる金属のイ
    オン化傾向がAg以上Zn以下であることを特徴とする
    請求項2または請求項4に記載の光スイッチ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6449081B1 (en) 1999-06-16 2002-09-10 Canon Kabushiki Kaisha Optical element and optical device having it

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