JPH0616721B2 - 発泡ダイレクトソール - Google Patents

発泡ダイレクトソール

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JPH0616721B2
JPH0616721B2 JP59259341A JP25934184A JPH0616721B2 JP H0616721 B2 JPH0616721 B2 JP H0616721B2 JP 59259341 A JP59259341 A JP 59259341A JP 25934184 A JP25934184 A JP 25934184A JP H0616721 B2 JPH0616721 B2 JP H0616721B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、少なくとも1個の共役ジエン重合体ブロツク
と、少なくとも2個のモノビニル芳香族化合物重合体ブ
ロツクから成る熱可塑性弾性体から成る、特定の物性、
流動性を有する組成物を、履物の甲皮に対し底材(ソー
ル)として直接発泡射出成形(これを発泡ダイレクトソ
ールと呼ぶ)した、いわゆる発泡ダイレクトソールに関
するもので、高発泡(即ち、軽い)で、発泡が均一であ
り、しかもゴム弾性に富み、軽くて、滑りにくく、さら
に耐久性にも優れた発泡ダイレクトソールに関するもの
である。
〔従来の技術〕
射出成形による履物用の底材(ソール)は、ユニツトソ
ールと、ダイレクトソールに大別出来る。ユニツトソー
ルとは、予め底材のみを射出成形したものをいい、最終
的に履物とするためには、その後の工程でユニツトソー
ルと甲皮(アツパー)を接着張り合わすものである。
このユニツトソールの材料としては、ポリ塩化ビニル、
ポリウレタンなどが使用されており、非発泡ユニツトソ
ール、及び発泡ユニツトソールのいずれの分野でも広く
実用化されている。
一方、ダイレクトソールとは、射出成形機の金型部の所
定の位置に予め甲皮(アツパー)を装着し、底材は射出
成形により、甲皮の底部に直接成形することにより最終
的な履物とする場合の底材をいう。
このダイレクトソールの材料として、非発泡ダイレクト
ソール及び発泡ダイレクトソールにポリ塩化ビニルが使
用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、ポリ塩化ビニルの発泡ダイレクトソール
は、従来の非発泡ダイレクトソールに比べ軽くはなった
ものの、ポリ塩化ビニルの本来の性質であるゴム弾性に
欠け、かつ滑りやすいという履物としての重要特性が改
良されておらず、又、軽さについても、本来ポリ塩化ビ
ニルは、高比重であるため今一歩の状態にある。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
かかる状況下、本発明者らは、少なくとも1個の共役ジ
エン重合体ブロツクと、少なくとも2個のモノビニル芳
香族化合物重合体ブロツクから成る熱可塑性弾性体〔モ
ノビニル芳香族化合物の代表例としてのスチレン(Styr
ene)のSと、共役ジエンの代表例のしての1,3-ブタジ
エン(1,3-Butadiene)のBをとつて、以下簡略化のた
めにSB ブロツク共重合体系TRと呼ぶ。〕を材料として
ゴム弾性に富み、軽くてすべりにくく、耐久性にも優れ
た発泡ダイレクトソールを見出すべく種々検討した結
果、以下の様な知見を得た。
1) 材料となるSB ブロツク共重合体系TRに発泡剤、そ
の他を配合したSBブロツク共重合体系TR組成物は、特低
の高流動性と引張強さが必要である。
特定の高流動化は、発泡ダイレクトソールの射出成形性
に関し、成形品(ソール)の高発泡化(軽量化、低比重
化)及び発泡の均一化のため必要である。
又特定以上の引張強さは、得られる発泡ダイレクトソー
ルの耐久性に関するもので、商品として実用に耐え得る
ためには、該SBブロツク共重合体系TR組成物がある限度
以上の引張強さが必要である。
2) 得られる発泡ダイレクトソールは、比重0.6の極
めて軽いものまで可能であるが、本発明の目的を達する
ためには、発泡ダイレクトソールの比重と表面硬さが特
定の範囲のものに限定される。
3) さらに本発明を達する上で用いられるSBブロツク共
重合体系TRは、注意深く選択された特定の構造を有する
TR、特定のモノビニル芳香族化合物含量を有するTRが好
ましく、又SBブロツク共重合体系TR組成物を得るため、
配合する配合剤(プロセス油、充てん剤、発泡剤)の量
も特定量に限定することが好ましい。
これ等の知見は、本発明者等が、各種のSBブロツク共重
合体系TR及び該TR組成物を用いて、発泡ダイレクトソー
ルを得ることを種々検討した結果始めて明らかにしたも
ので、軽くて発泡が均一であり、しかもゴム弾性に富
み、すべりにくく、耐久性にも優れた発泡ダイレクトソ
ールが得られ、本発明に達した。
即ち、本発明は、 少なくとも1個の共役ジエン重合体ブロツクと、少なく
とも2個のモノビニル芳香族化合物重合体ブロツクから
成る熱可塑性弾性体を主体とし、引張強さが50kg/cm2
以上、レオメトリツクスにより測定した200℃におけ
る粘度が1.6×103ポイズ以下である熱可塑性弾性
体組成物を発泡射出成形して得られた表面硬さ(Hs ,J
IS A)35〜80、比重0.6〜0.9、甲皮と一体
接着成形された発泡ダイレクトソールである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の発泡ダイレクトソールは、ソールの表面硬さ
(Hs ,JIS K-6301)は35〜80、比重0.6〜0.
9であり、好ましくは、表面硬さは45〜70、比重
0.6〜0.8である。
表面硬さが35未満では、ゴム弾性、すべりにくさの点
では優れるものの、柔かすぎて履きごこちは悪く耐久
性、特に耐摩耗性が劣り、一方表面硬さが80を越える
と、すべりやすくなり、又硬すぎて履きごこちが悪くな
る。
本発明の発泡ダイレクトソールの比重0.6は、高発泡
化技術、発泡の均一性、耐久性等実用上の諸特性を考慮
した現技術での限界であり、又比重が0.9を越えると
軽さの点で今一歩不足する。
本発明に使用されるSBブロツク共重合体系TR組成物は、
引張強さ(JIS K-6301)が50kg/cm2以上、レオメト
リツクスによつて測定した200℃における粘度(流動
性の尺度となる)が1.6×103ポイズ以下、好まし
くは、引張強さが65kg/cm2以上、レオメトリツクスに
よつて測定した200℃における粘度が1.4×103
ポイズ以下である。
上記の粘度とは、レオメトリツクス社(米国)のレオメ
トリツクスRDS-7700を用いて、温度200℃、Strain1
0%、Cone-Plateを用いて、Shear rate 450 radian/se
cで測定した粘度であり、粘度が低い程流動性が優れて
いることを意味する。SBブロツク共重合体系TR組成物の
場合、実際の発泡ダイレクトソールの射出成形時の流動
性は、レオメトリツクスを用いたShear rate 450 radia
n/secで測定した粘度と極めて良好な相関関係があり、
通常よく用いられるメルトフローインデツクス(ASTMD-
1238)では特殊な場合を除いて相関しない。
上記の該組成物において、粘度、即ち流動性と引張強さ
は、逆相関となり、流動性が優れる程引張強さは減少す
るが、本発明においては、流動性と引張強さが、いずれ
も特定以上のものでなければならない。
該組成物のレオメトリツクスによつて測定した200℃
における粘度が1.6×103ポイズを越えると発泡ダ
イレクトソールの射出成形において、射出圧は通常約5
0kg/cm2以下と限定されているため、かかる射出圧下で
は、得られた発泡ダイレクトソールの高発泡化(比重
0.6〜0.9)、発泡の均一化を達成することが出来
ず、さらにソールと甲皮(アツパー)との接着力も実用
上不足する。
該組成物の引張強さが、50kg/cm2未満であれば、得ら
れた発泡ダイレクトソールの耐久性が実用上不足し、特
に耐摩耗性が不十分であつたり、ソール底部に大きなク
ラツクが入つたりする。
かかる特定のSBブロツク共重合体系TR組成物を用いる限
り、SBブロツク共重合体系TRの種類及び該TRに配合する
配合剤の量等は、特に限定しなくとも、得られる発泡ダ
イレクトソールの比重が0.6〜0.9、硬さ45〜8
0であれば、本発明の目的は達成される。
しかし、特により好ましい発泡ダイレクトソールを得る
ためには、後述する様に用いるSBブロツク共重合体系TR
は、特定の構造を有するTR、特定のモノビニル芳香族化
合物含量を有するTRが好ましい。
本発明に用いられるSBブロツク共重合体系TRは少なくと
も1個の共役ジエン重合体ブロツクと該共役ジエン重合
体ブロツクを挾む少なくとも2個のモノビニル芳香族化
合物重合体ブロツクから成る熱可塑性弾性体である。各
ブロツクの結合態様の例を一般式で以下に示すがこれ等
は、単体又は二種以上の混合物として用いられる。
但し、S モノビニル芳香族化合物重合体ブロツク B 共役ジエン重合体ブロツク n 2〜5の整数 m 2〜20の整数 P 多官能性カツプリング剤の残基 ここで、モノビニル芳香族化合物としては、スチレン、
α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、p-第3ブチルスチレン等のうちから1種又は2種
以上が選ばれ、中でもスチレン、α-メチルスチレン、
p-メチルスチレンおよびこれらの組合わせが好まし
い。また、モノビニル芳香族化合物重合体ブロツクには
本発明の目的を阻害しない程度の少量であれば、モノビ
ニル芳香族化合物以外のモノマーが共重合体していても
よい。
一方、共役ジエンとしては、1,3-ブタジエン、イソプレ
ン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン
等のうちから1種又は2種以上が選ばれ、中でもブタジ
エン、イソブレンおよびこれらの組合わせが好ましい。
また、共役ジエン重合体ブロツクには、本発明の目的を
阻害しない程度の少量であれば、共役ジエン以外のモノ
マーが共重合していてもよい。
又、 なるTRは、下記の如く、ポリマーリチウム(S−B−L
i)と多官能性カツプリング剤(PXm)との反応によ
つて得られるが、 用いられる多官能性カツプリング剤としては、ジブロム
エタン、トリクロルメチルシラン、四塩化ケイ素のごと
きポリハライド、酢酸エチル、アジピン酸ジエチルのご
ときエステル類、エポキシ化1,2ポリブタジエン、エ
ポキシ化大豆油のごとき、ポリエポキサイド類、ジビニ
ルベンゼンのごときポリビニル芳香族化合物等がある。
本発明に用いられるSBブロツク共重合体系TRは、特に限
定されないが、該TRより得られるTR組成物の流動性と引
張強さのバランスをより優れたものとし、かつ得られる
発泡ダイレクトソールのゴム弾性、すべりにくさ、及び
耐久性が優れたものとするためには、特定のSBブロツク
共重合体系TRが好ましい。
該TRのモノビニル芳香族化合物含量で云えば、33〜5
0重量%のものが好ましく、該TRの各ブロツクの結合態
様で云えば、前記 の構造のものが好ましく、特にmが3〜8の整数が好ま
しい。
又、共役ジエン重合体ブロツクのミクロ構造について
は、1,2ビニル含量が低い程ゴム弾性、引張強さの優れ
たTRとなり、通常、ビニル含量は45%以下であるが、
特に25%以下が好ましい。
SBブロツク共重合体系TRの具体的な製法の一例を以下に
示す。
製造例1 10のジヤケツトと撹拌機の付いたステンレス製反応
器を十分窒素置換し、脱水処理したシクロヘキサンを4
400重量部仕込んだ。次いでスチレンモノマー320
重量部を仕込み、ジヤケツトに温水を通じて内容物温度
を70℃に設定した。
触媒としてn-ブチルリウムの5重量%シクロヘキサン
溶液をn-ブチルリチウムが1.76重量部となる様に
添加し、スチレンの重合を開始した。
約20分後、スチレンモノマーがほぼ完全に重合し、温
度が80℃になつた時点で、1,3ブタジエン480重量
部を添加し、重合を継続した。
約15分後、1,3ブタジエンが完全に重合し、温度が約
95℃になつた後、さらにこの状態で5分保持し、四塩
化ケイ素を1.17重量部加えカツプリング反応させ
た。
約30分後、2,6ジ-t-ブチル-4-メチルフエノールを
8重量部加えた。
得られたシクロヘキサン溶液にさらにナフテン油を28
0重量部加え、よく撹拌した後、二本ロールにてシクロ
ヘキサンを加熱蒸発除去した。
得られたSBブロツク共重合体系TRは なる構造を有し、スチレン含量40重量%、ブタジエン
部のミクロ構造のうち、1,2ビニルが11%、メルトフ
ローインデツクス(条件G)が16、ナフテン油含量3
5PHR(TR100重量部当りのナフテン油の添加重量
部)のTRとなつた。
本発明に用いられるSBブロツク共重合体系TR組成物の基
本配合は、SBブロツク共重合体系TR、発泡剤、プロセス
油、充てん剤から成り、これに必要に応じて他の添加剤
が配合される。
又、SBブロツク共重合体系TRは、予め該TRにプロセス油
を加えた油展TRとして用いることも可能であり、プロセ
ス油含量0〜60PHR(SBブロツク共重合体系TR100
重量部当りの添加プロセス油の重量部)の非油展TR又は
油展TRとして用いられる。
該SBブロツク共重合体系TRに配合する配合剤の量は、例
えば、非油展TR又は油展TR100重量部(油展TRの場
合、含まれるプロセス油は、ポリマーとして取扱う)に
対し、発泡剤0.1〜5重量部、プロセス油0〜100
重量部、充てん剤0〜50重量部を配合することによ
り、引張強さが50kg/cm2以上、レオメトリツクスによ
つて測定した200℃における粘度が1.6×103
イズ以下となるSBブロツク共重合体系TR組成物を調整す
ることが好ましい。
ここで、プロセス油の総配合量(予め油展TRに含む量
と、後添加で配合する配合量の合計)は、最終的に得ら
れる発泡ダイレクトソールの表面硬さと深く関係し、モ
ノビニル芳香族化合物含量の高いSBブロツク共重合体系
TRを用いる程、TR自身の硬さが高くなるため、プロセス
油の総配合量を増加して発泡ダイレクトソールの表面硬
さを35〜80(Hs,JIS A)に成る様調整する必要
がある。
又、プロセス油の総配合量の増加は、SBブロツク共重合
体系TR組成物の流動性と引張強さとも深く関係し、総配
合量が多い程、流動性は良好となるものの、引張強さが
低下するため、流動性と引張強さのバランスを考慮し
て、プロセス油の総配合量は、決める必要がある。
又、ここで云う発泡剤としては、アゾジカーボンアミ
ド、又はアゾジカーボンアミドを主成分とする複合発泡
剤を中心に市販の発泡剤が用いられ、必要に応じて尿素
及びその化合物など市販の発泡助剤が併用される。
又充てん剤としては、各種炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、各種クレー、酸化チタン等、通常充てん剤とし
て公知のものが用いられるが、さらに各種カーボンブラ
ツク、ホワイトカーボン等の補強剤も用いられる。
本発明に用いられるSBブロツク共重合体系TR組成物に
は、上記の他に必要に応じて、他のポリマー、樹脂、他
の軟化剤、離型剤、安定剤、紫外線吸収剤、着色剤等が
配合される。
他のポリマー、樹脂としては、ポリスチレン、ゴムグラ
フトポリスチレン、ポリ-α-メチルスチレン、ポリパラ
メチルスチレンの如きポリスチレン系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンの如きポリオレフイン樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリフエニレンエーテル、エチレン-酢酸
ビニル共重合体、1,2ポリブタジエンの如き各種ポリマ
ー、或いは、クロマン・インデン樹脂、α-ピネン重合
体、部分水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、
テルペン樹脂等の粘着付与剤が用いられる。
これ等の配合されるポリマー、樹脂のうち、特にポリス
チレン系樹脂が有用である。
例えば市販のラジカル重合によるポリスチレン或いは、
ゴムグラフトポリスチレンは、スチレン・ブタジエン系
TR 100重量部に対し5〜60重量部配合されるが、
特に10〜40重量部配合することによりSBブロツク共
重合体系TRの引張強さをそれ程低下させすに、低伸張応
力を高くすることができる。又、アニオン重合、ラジカ
ル重合等によつて得られる、分子量が5万以下のポリス
チレンは、スチレン・ブタジエン系TR 100重量部に
対し0.5〜30重量部配合されるが、特に1〜20重
量部配合することにより該TRの引張強さをほとんど低下
させずに、流動性を大巾に改良出来る。
アニオン重合による上記分子量5万以下のポリスチレン
は、SBブロツク共重合体系TRを重合する過程で、重合機
構上少量ブレンドされることは、しばしば生じるが、又
重合方法の工夫により、SBブロツク共重合体系TRと共存
させることも出来る。
離型剤としては、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、ワ
ツクス類、脂肪酸アミド、脂肪酸エステルなど、通常公
知のものが用いられる。
安定剤としては、モノフエノール類、ビスフエノール
類、チオビスフエノール類、ジラウリルチオジピロピオ
ネート、トリ(ノニル、フエニル)ホスフアイト類等、
通常公知のものが用いられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフエノン系、ベンゾトリ
アゾール系、又光安定剤としては、ヒンダードアミン系
等が用いられる。
これ等の配合剤は、SBブロツク共重合体系TRと共に公知
の方法にて混合される。例えば、SBブロツク共重合体系
TRを含め配合剤のすべてを粉体状又は液体状(例えば、
プロセス油は液体状である)のいずれかの状態とし、こ
れをヘンシエルミキサー又は、ドラムブレンダーにて混
合した配合混合物を直接射出成形機に投入し、発泡ダイ
レクトソールを得る方法である。
他の一方の例は、SBブロツク共重合体系TRと他の配合剤
を、二本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、又は
押出機等によつて予め混合した、配合ペレツトを作成
し、該ペレツトを射出成形機に投入することにより発泡
ダイレクトソールを得る方法である。
得られたSBブロツク共重合体系TR組成物は、通常公知の
ダイレクトソール用射出成形機によつて射出圧10〜約
50kg/cm2、射出温度150〜250℃、金型温度0〜
80℃にて高速射出成形し、発泡ダイレクトソールを得
る。
〔実施例〕
以下、本発明について、実施例をあげ詳細に説明する。
実施例における、TR及びTR組成物の物性等の測定法、及
び得られた発泡ダイレクトソールの特性の測定法は以下
の通りである。
TRの重合、及び基本特性、物性の測定 SBブロツク共重合体系TRの重合は、前述した方法により
実施した。SBブロツク共重合体系TRの基本特性につい
て、スチレン含量は、紫外線分光光度計を用い、262
mμの吸収強度より測定した。メルトフローインデツク
ス(M.I、条件G)は、ASTMD-1238により測定した。SB
ブロツク共重合体系TRの物性について、硬さ、引張強
さ、伸びは、JIS-6301により測定し、反ぱつ弾性はダン
ロツプトリプソメーターによりBS903(英国基準) TR組成物の物性測定 流動性は前述のごとくレオメトリツクスを用いて測定し
粘度で示した。又、硬さ、引張強さ、伸び、及び反ぱつ
弾性は、いずれも上記SBブロツク共重合体系TRの物性測
定と同じ方法により実施した。すべり抵抗性は、英国製
ポータブルキツドレジスタンステスターを用いて、すり
ガラス面、室温で測定した(数値が大きい程すべりにく
い)。
発泡ダイレクトソールの特性 表面硬さは、ソールの平面部の硬さをJIS K-6301により
測定した。比重は、ソール部と甲皮部(アツパー)を切
り離しソール部全体の比重をASTM D-297により測定し
た。
発泡の均一性は、ソール部をカツターにて切りその切断
面の発泡の均一性を目視により、○,△,×(○が発泡
の均一性が最も優れている)の3ランクで評価した。
耐久性テストは、3ケ月間の実履テスト(各5足)を実
施し、耐摩耗性、クラツクの程度、及びソリの程度を観
察し、○,△,×(○が耐久性が最も優れている)の3
ランクで評価した。
実施例1 製造例1に示した方法と同様の要領にて なる構造(ここでSはスチレン重合体ブロツクを、Bは
1,3ブタジエンブロツクを意味する。)を有し、スチレ
ン含量約46%、ナフテン油50PHR含む、メルトイン
デツクス(M.I)の異なるSBブロツク共重合体系TR(ス
チレンブタジエン系TR)を重合した。
その基本特性を表1-1に示すが、これ等メルトフロー
インデツクスの異なる各種TRを表1-3に示す配合で、
16インチの二本ロールを用い、約130℃にて混合
し、厚さ3mmのシートにしたあと、シートペレタイザー
にて約3mm×3mm×3mmの立方体ペレツト状SBブロツク
共重合体系TR組成物(スチレン・ブタジエン系TR組成
物)とした。該TR組成物の圧縮成形板の基本特性を表1
-1に示す。又表1-1に示す各種TRを表1-4に示す配
合で上記の同様の方法にて、約3mm×3mm×3mmの立方
体ペレツト状該TR組成物を得た。
かかる表1-4配合のTR組成物をデズマ製のダイレクト
ソール用射出成形機にて、木綿製の甲皮(アツパー)の
底材(ソールサイズ25.5cm、ヒール部厚さ3.5c
m)として、発泡ダイレクトソールを射出成形した。
射出条件は、射出圧25kg/cm2、射出温度200℃、金
型温度30℃で金型はかかと部にピンゲートを有するも
のである。
得られたダイレクトソールの比重、表面硬さ等の特性を
表1-2に示す。
なお、比較のために、市販のPVCの発泡ダイレクトソー
ル二種の特性を夫々表1-2に示す。表1-2からわかる
ように、特定以上の流動性を有していなければ、発泡性
(比重)と発泡の均一性に問題がある、特定以上の引張
強さを有していなければ、耐久性に問題があることがわ
かる。又、市販PVC発泡ダイレクトソールと本発明を
比較すると、本発明は、ゴム弾性に富み(反ぱつ弾性が
高い)、すべりにくいことがわかる。
実施例2 製造例1に示した方法と、同様の要領にて、 なる構造(ここで、Sはスチレン重合体ブロツクを、B
は1,3ブタジエン重合体ブロツクを意味する。)を有
し、スチレン含量、ナフテン油含量(スチレン含量が異
なるTRは、硬さが異なつてくるため、ナフテン油含量を
調整することにより、すべてのTRの硬さをほぼ一定にそ
ろえた。)の異なるスチレン・ブタジエン系TRを重合し
た。又、TRの構造による特性を比較するために、S−B
−Sなる構造を有するスチレン・ブタジエン系TRも重合
した。
その基本特性を表2-1に示す。
又、そのTRの物性を、実施例1と同様の方法で試料を調
整、測定したものを表2-1に示す。次に、そのTRを用
いて、実施例1と同様の方法で、配合、混合、試料調
整、測定したTR組成物物性と、実施例1と同様の方法
で、射出成形、測定した発泡ダイレクトソールの特性を
表2-2に示す。
表2-1、表2-2からわかる様に、スチレン含量29重
量%のTR、及び同60重量%のTRは、引張強さ、ゴム弾
性(反ぱつ特性)、すべりにくさ、発泡の均一性、耐久
性等の総合バランスが劣ることがわかる。
又、実施例Iと比較例Jの比較、及び実施例Cと実施例
Kとの比較から、 がS−B−Sより発泡ダイレクトソールとしての総合バ
ランスのよいことがわかる。
〔発明の効果〕 本発明の発泡ダイレクトソールは、上記のように、少な
くとも1個の共役ジエン重合体ブロツクと、少なくとも
2個のモノビニル芳香族化合物重合体ブロツクから成る
熱可塑性弾性体から成る、特定の物性、流動性を有する
組成物を、履物の甲皮に対し底材として直接発泡射出成
形してあるために、高発泡で、軽く、発泡が均一であ
り、しかもゴム弾性に富み、滑りにくく、耐久性に優
れ、その工業的意義は大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1個の共役ジエン重合体ブロッ
    クと、少なくとも2個のモノビニル芳香族化合物重合体
    ブロックから成る熱可塑性弾性体を主体とし、引張強さ
    が50kg/cm以上、レオメトリックスにより測定した
    200℃における粘度が1.6×10ポイズ以下であ
    る熱可塑性弾性体組成物を発泡射出成形して得られた表
    面硬さ(Hs,JIS A)35〜80、比重0.6〜
    0.9、甲皮と一体接着成形された発泡ダイレクトソー
    ル。
  2. 【請求項2】熱可塑性弾性体のモノビニル芳香族化合物
    含量が33〜50重量%である特許請求の範囲第1項記
    載の発泡ダイレクトソール。
  3. 【請求項3】熱可塑性弾性体が一般式: (上記式中、Sはモノビニル芳香族化合物重合体ブロッ
    ク、Bは共役ジエン重合体ブロック、mは3〜8の整
    数、Pは多官能性カップリング剤の残基を示す。) で表されるブロック共重合体である特許請求の範囲第1
    項記載の発泡ダイレクトソール。
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