JPH06166478A - エレベーターかご操作盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無資格者の保守点検用スイッチ操作を不能に
したエレベーターかご操作盤を得る。 【構成】 錠付カバー(5)内に管理人用スイッチ(7)及び
保守点検用スイッチ(8)を設け、また、キースイッチ等
の専用スイッチからなり保守点検用スイッチ(8)の操作
を無効化する回路に接続した切替えスイッチ(9)を錠付
カバー(5)内に設ける。これによって、切替えスイッチ
(9)を介して保守点検用スイッチ(8)の操作が無効にな
り、保守資格のない管理人が保守点検用スイッチ(8)を
誤用することを防止する。 【効果】 保守点検用スイッチの誤用による不具合を未
然に防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エレベーター装置の
かご内に設けられるエレベーターかご操作盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５及び図６は、例えば特開平３−２６
６７６号公報に示されたものに類似した従来のエレベー
ターかご操作盤を示す図で、図５はエレベーターかご操
作盤の正面図、図６は図５のエレベーターかご操作盤の
スイッチ板の拡大図である。図において、(1)はエレベ
ーターかご操作盤の表板、(2)は表板(1)に設けられた複
数の行き先釦、(3)は表板(1)に設けられた戸用釦、(4)
は表板(1)に設けられた開口部、(5)は開き戸からなり開
口部(4)を開閉する錠付カバー、(6)は開口部(4)内に設
けられたスイッチ板、(7)はスイッチ板(6)に設けられた
照明スイッチ、換気扇スイッチ等の複数の管理人用スイ
ッチ、(8)はスイッチ板(6)に設けられた保守運転スイッ
チ等の複数の保守点検用スイッチである。

【０００３】従来のエレベーターかご操作盤は上記のよ
うに構成され、通常時は開口部(4)が錠付カバー(5)によ
り閉塞されて施錠され、一般乗客が行き先釦(2)を操作
する。そして、換気扇スイッチ等の管理人用スイッチ
(7)を操作する場合には、管理人が錠付カバー(5)を解錠
して開き、所要の管理人用スイッチ(7)を操作する。ま
た、保守作業時に保守運転スイッチ等の保守点検用スイ
ッチ(8)を操作する場合には、保守資格のある保守員が
錠付カバー(5)を解錠して開き、保守点検用スイッチ(8)
等所要のスイッチを操作するようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーターかご操作盤では、管理人用スイッチ(7)と保
守点検用スイッチ(8)が互いに近接して配置されている
ため、保守資格のない管理人が保守点検用スイッチ(8)
を誤って操作する恐れがある。このような無資格者の保
守点検用スイッチ(8)の誤操作によって、エレベーター
の自動運転ができなくなったり、保守作業用の戸開放が
行われたりする不具合が生じるという問題点があった。
なお、上記のような不具合は危険を伴うこともあって発
生時に、保守資格のある保守員が出向くことになる。ま
た、管理人が不慣れである場合に特に保守点検用スイッ
チ(8)の誤操作が多発する。

【０００５】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、無資格者による保守点検用スイ
ッチ操作を不能にしたエレベーターかご操作盤を得るこ
とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明に係るエレベーターかご操作盤においては、錠付
カバー内に設けられた管理人用スイッチ及び保守点検用
スイッチと、錠付カバー内に設けられた専用スイッチか
らなり保守点検用スイッチの操作を無効化する回路に配
置された切替えスイッチとが設けられる。

【０００７】また、この発明の請求項２記載の発明に係
るエレベーターかご操作盤においては、錠付カバー内に
設けられた動作表示灯付の管理人用スイッチ及び動作表
示灯付の保守点検用スイッチと、錠付カバー内に設けら
れた専用スイッチからなり保守点検用スイッチの操作を
無効化すると共に、保守点検用スイッチの動作表示灯を
消灯する回路に配置された切替えスイッチとが設けられ
る。

【０００８】

【作用】上記のように構成されたこの発明の請求項１記
載の発明のエレベーターかご操作盤の切替えスイッチを
介して、保守点検用スイッチの操作が無効化される。ま
た、上記のように構成されたこの発明の請求項２記載の
発明のエレベーターかご操作盤の切替えスイッチを介し
て、保守点検用スイッチの操作が無効化されるとと共
に、保守点検用スイッチの動作表示灯が消灯される。

【０００９】

【実施例】

実施例１．図１〜図３は、この発明の一実施例を示す図
で、図１はエレベーターかご操作盤の正面図、図２は図
１のエレベーターかご操作盤のスイッチ板の拡大図、図
３は図１の切替えスイッチが配置された回路の動作を説
明したフローチャートである。図において、(1)はエレ
ベーターかご操作盤の表板、(2)は表板(1)に設けられた
複数の行き先釦、(3)は表板(1)に設けられた戸用釦、
(4)は表板(1)に設けられた開口部、(5)は開き戸からな
り開口部(4)を開閉する錠付カバー、(6)は開口部(4)内
に設けられたスイッチ板である。

【００１０】(7)はスイッチ板(6)に設けられた照明スイ
ッチ、換気扇スイッチ等の複数の管理人用スイッチで、
例えば白色に彩色されている。(8)はスイッチ板(6)に設
けられた保守運転スイッチ等の複数の保守点検用スイッ
チで、管理人用スイッチ(7)とは異なる色、例えば黄色
に彩色されている。(9)はスイッチ板(6)に設けられた切
替えスイッチで、図３に示すフローチャートに示すよう
に動作する電気回路に配置されて保守資格のある保守員
のみが所持するキーにより操作されるキースイッチ等の
専用スイッチからなり、通常時は図１に示す切にされ、
また、保守作業時には保守資格のある保守員により操作
されて図１に示す入にされる。

【００１１】上記のように構成されたエレベーターかご
操作盤においては、通常時は開口部(4)が錠付カバー(5)
により閉塞されて施錠され、一般乗客が行き先釦(2)を
操作する。そして、換気扇スイッチ等の管理人用スイッ
チ(7)を操作する場合には、管理人が錠付カバー(5)を解
錠して開き、所要の管理人用スイッチ(7)を操作する。

【００１２】また、保守作業時に保守運転スイッチ等の
保守点検用スイッチ(8)を操作する場合には、保守資格
のある保守員が錠付カバー(5)を解錠して開き、専用の
キーにより切替えスイッチ(9)を操作する。この操作に
より切替えスイッチ(9)が配置された電気回路により次
に述べる動作が行われる。

【００１３】すなわち、図３のフローチャートにおい
て、ステップ(101)で切替えスイッチ(9)が切であればス
テップ(102)へ進み、入であれば、すなわち保守資格の
ある保守員が専用キーにより切替えスイッチ(9)を操作
して入とするとステップ(103)へ進む。そして、ステッ
プ(102)で保守点検用スイッチ(8)が入となった場合はス
テップ(102)に戻り、保守点検用スイッチ(8)の操作が無
効となる。また、ステップ(102)で保守点検用スイッチ
(8)が切、すなわち操作されなければステップ(104)へ進
み、管理人用スイッチ(7)のいずれかが入、すなわち操
作されればステップ(105)へ進んで操作された管理人用
スイッチ(7)による作用が達成される。

【００１４】また、ステップ(103)において保守点検用
スイッチ(8)が操作されず切であればステップ(104)へ進
み、管理人用スイッチ(7)の操作が可能となる。そし
て、ステップ(103)において保守点検用スイッチ(8)のい
ずれかが操作され、すなわち入であればステップ(106)
へ進んで操作された保守点検用スイッチ(8)による保守
用の作用が達成される。

【００１５】このように、保守資格のある保守員が専用
キーにより切替えスイッチ(9)を操作した場合にのみ、
保守点検用スイッチ(8)の操作による保守用の作用が達
成され、切替えスイッチ(9)が操作されないときは保守
点検用スイッチ(8)の操作が無効化される。したがっ
て、保守資格のない管理人が保守点検用スイッチ(8)を
誤って操作した場合に、エレベーターの自動運転ができ
なくなったり、保守作業用の戸開放が行われたりする不
具合の発生を未然に防止することができる。また、この
ような不具合発生時に保守員が出向いたり、危険状態と
なったりすることを解消することができる。

【００１６】実施例２．図４は、この発明の他の実施例
を示す図で、前述の図２に相当するエレベーターかご操
作盤のスイッチ板の拡大図であり、図４の他は図１〜図
３の実施例と同様に構成されている。図中、図１〜図３
と同符号は相当部分を示し、(10)は発光ダイオード等か
らなり管理人用スイッチ(7)及び保守点検用スイッチ(8)
のそれぞれに対応して設けられた動作表示灯である。

【００１７】この実施例においても、保守運転スイッチ
等の保守点検用スイッチ(8)を操作する場合には、保守
資格のある保守員が錠付カバー(5)を解錠して開き、専
用キーにより切替えスイッチ(9)を操作する。この切替
えスイッチ(9)の操作により切替えスイッチ(9)が配置さ
れた電気回路を介して、操作された保守点検用スイッチ
(8)に対応した保守用の作用が達成され、切替えスイッ
チ(9)が操作されないときは保守点検用スイッチ(8)の操
作が無効化される。したがって、詳細な説明を省略する
がこの実施例においても図１〜図３の実施例と同様な作
用が得られることは明白である。

【００１８】また、図４の実施例において、動作表示灯
(10)が設けられて切替えスイッチ(9)が配置された電気
回路により、切替えスイッチ(9)の操作に応じて図３の
フローチャートに従い管理人用スイッチ(7)、保守点検
用スイッチ(8)につき、操作して有効なものに対応した
動作表示灯(10)のみが点灯される。したがって、操作し
て有効なスイッチを明瞭に識別することができ、一層効
果的に管理人による保守点検用スイッチ(8)の誤用を防
ぐことができる。

【００１９】

【発明の効果】この発明の請求項１記載の発明は以上説
明したように、錠付カバー内に設けられた管理人用スイ
ッチ及び保守点検用スイッチと、錠付カバー内に設けら
れた専用スイッチからなり保守点検用スイッチの操作を
無効化する回路に配置された切替えスイッチとを設けた
ものである。

【００２０】これによって、切替えスイッチを介して保
守点検用スイッチの操作が無効になり、保守資格のない
管理人が保守点検用スイッチを誤用することによって発
生する不具合を未然に防止する効果がある。

【００２１】また、この発明の請求項２記載の発明は以
上説明したように、錠付カバー内に設けられた動作表示
灯付の管理人用スイッチ及び動作表示灯付の保守点検用
スイッチと、錠付カバー内に設けられた専用スイッチか
らなり保守点検用スイッチの操作を無効化すると共に、
保守点検用スイッチの動作表示灯を消灯する回路に配置
された切替えスイッチとを設けたものである。

【００２２】これによって、切替えスイッチを介して保
守点検用スイッチの操作が無効になると共に、保守点検
用スイッチの動作表示灯が消灯する。したがって、保守
資格のない管理人が保守点検用スイッチを誤用すること
によって発生する不具合を未然に防止し、また、操作し
て有効なスイッチに対応した動作表示灯のみが点灯さ
れ、操作有効スイッチを明瞭に識別することができ、一
層効果的に管理人による保守点検用スイッチの誤用を防
ぐ効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１を示すエレベーターかご操
作盤の正面図。

【図２】図１のエレベーターかご操作盤のスイッチ板の
拡大図。

【図３】図１の切替えスイッチが配置された回路の動作
を説明したフローチャート。

【図４】この発明の実施例２を示す図で、図２に相当す
るエレベーターかご操作盤のスイッチ板の拡大図。

【図５】従来のエレベーターかご操作盤の正面図。

【図６】図５のエレベーターかご操作盤のスイッチ板の
拡大図。

【符号の説明】

５ 錠付カバー ７ 管理人用スイッチ ８ 保守点検用スイッチ ９ 切替えスイッチ １０ 動作表示灯

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 錠付カバー内に設けられた管理人用スイ
   ッチ及び保守点検用スイッチと、上記錠付カバー内に設
   けられた専用スイッチからなり上記保守点検用スイッチ
   の操作を無効化する回路に配置された切替えスイッチと
   を備えたエレベーターかご操作盤。
2. 【請求項２】 錠付カバー内に設けられた動作表示灯付
   の管理人用スイッチ及び動作表示灯付の保守点検用スイ
   ッチと、上記錠付カバー内に設けられた専用スイッチか
   らなり上記保守点検用スイッチの操作を無効化し上記保
   守点検用スイッチの動作表示灯を消灯する回路に配置さ
   れた切替えスイッチとを備えたエレベーターかご操作
   盤。