JPH06163997A - 熱電効果を用いた除湿装置およびその制御方法 - Google Patents

熱電効果を用いた除湿装置およびその制御方法

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JPH06163997A
JPH06163997A JP43A JP31152692A JPH06163997A JP H06163997 A JPH06163997 A JP H06163997A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 31152692 A JP31152692 A JP 31152692A JP H06163997 A JPH06163997 A JP H06163997A
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JP
Japan
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conductor
heat
thermoelectric
heat exchange
type semiconductor
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JP43A
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English (en)
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Yoshiaki Yamamoto
義明 山本
Yasushi Nakagiri
康司 中桐
Hisaaki Gyoten
久朗 行天
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は熱電装置を用いた除湿装置に関するも
ので、能力および効率のよい低コストの除湿装置を提供
することを目的とする。 【構成】熱電装置21は熱電回路22と2つのフィン2
3から構成されている。熱電回路22の上方に位置する
熱伝導板28およびフィン23は発熱側、下方に位置す
る熱伝導板28およびフィン23は吸熱側としている。
フィン23は、図の左右方向に湿り空気を流すように設
置されている。湿り空気は、クロスフローファン29お
よび流路30により矢印の方向に誘導される。このと
き、流路30には開口部31が設置されていることか
ら、クロスフローファン29により開口部31から外部
の湿り空気が流入し、吸熱側から来る低温低湿度となっ
た空気と混合して、放熱側に流入するように構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はペルチェ効果を利用し電
気的に除湿を行う除湿装置およびその制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のペルチェ効果を利用した除湿装置
について、図8および図9を用いて説明する。図8は除
湿装置の全体を、図9は除湿装置内に設置されている熱
電装置の構成を示す。
【0003】最初に、図9を用いて熱電装置の構成を説
明する。熱電装置1はN型半導体2、導電体3、P型半
導体4、導電体5を順に並べてなる熱電回路を有し、前
記導電体3は熱電回路上部に、導電体5は熱電回路下部
に位置させている。また、導電体3の上部には導電体3
と接した熱伝導体6が、導電体5の下部には導電体5と
接した熱伝導体7が配置され、さらにその上下に2つの
フィン8、9を配置している。
【0004】上記構成において、熱電回路に流れ込んだ
電流は、半導体2、4と導電体3、5の界面でペルチェ
効果により発熱もしくは吸熱する。このとき、N型半導
体2とP型半導体4は交互に並んでいることから、導電
体3、5は一方が発熱部または他方が吸熱部となり、前
述のように熱伝導板6、7は導電体3、5の一方と接し
ていることから、一方が発熱、他方が吸熱となり、さら
に、フィン8、9も同様に一方が発熱フィン、他方が吸
熱フィンとなる。したがって、フィン8を流れる被熱交
換流体から熱を吸収(もしくは被熱交換流体への熱の発
散)、フィン9を流れる被熱交換流体への熱の発散(も
しくは被熱交換流体からの熱の吸収)を行うヒートポン
プを形成する。
【0005】次に除湿装置の説明を図8を用いて行う。
図9の熱電装置1は図8の中央部に設置される。湿り空
気は、クロスフローファン10および流路11により矢
印の方向に誘導される。このとき、熱電装置は下部が冷
却側、上部が放熱側となる。したがって、クロスフロー
ファン10により流動する湿り空気は最初に冷却され、
露点に達した後、水蒸気が凝縮し、絶対湿度を下げる。
その後、流路11により、放熱側に流入され、熱電回路
からの放熱を受け昇温し、乾燥した温風として外部に放
出される。
【0006】また、このような除湿装置の運転は、湿り
空気入り口部に設置された湿度センサー(図示せず)に
より湿度を検知し、制御されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の除湿装置では、以下の課題があった。 (1)一般的に熱電装置の効率が悪く、消費電力が大き
くなる。 (2)熱電装置の能力が小さいことから大量の熱電装置
が必要となり、コスト高となる。 (3)運転制御のための湿度センサーのコストが高い。
【0008】本発明は、上記課題に留意し、能力および
効率を向上させるとともにコストの低い除湿装置および
その制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の除湿装置は、N型半導体、第1の導電体、P
型半導体および第2の導電体の順に、各半導体・導電体
の端部が電気的に接触するように設置してなる熱電回路
と、前記熱電回路の一側に位置し前記第1の導電体と熱
的に接触する熱交換手段と、前記熱交換手段と反対方向
に位置し前記第2の導電体と熱的に接触する熱交換手段
と、湿り空気を前記熱電回路への通電時に冷却側となる
前記熱交換手段、放熱側となる熱交換手段の順に流入さ
せる送風機および送風流路を備えた除湿装置において、 (1)放熱側の熱交換手段に冷却側を流出した空気を流
入する際に前記湿り空気を付加する機構を設ける。 (2)通電時に冷却側となる熱交換手段の下流側に位置
する前記N型半導体およびP型半導体の電流方向の長さ
を上流側に比較して短くする。 (3)通電時に冷却側となる熱交換手段の下流側に位置
する前記N型半導体およびP型半導体の断面積を上流側
に比較して大きくする。 (4)前記湿り空気の冷却側入口と放熱側出口の温度差
を測定し、前記温度差により前記熱電回路への供給電圧
または供給電流を制御する。 (5)前記熱電回路に供給する電圧と電流値を測定し、
その比により前記熱電回路への供給電圧または供給電流
を制御する。 構成および制御方法とするものである。
【0010】
【作用】上記のような構成もしくは方法によって、得ら
れる作用は次の通りである。まず、第1の発明の作用に
ついて、図10を用いて説明する。図10は、除湿装置
内の湿り空気の温度変化の様相を示すものである。図中
の太線は放熱側および冷却側を流れる湿り空気の温度変
化を示すもので、湿り空気は、図示A点の状態で流入
し、図中一点鎖線で示す半導体冷却側に熱を与え、温度
が低下し、B点で露点に達し、その後湿り空気中の水蒸
気を凝縮しながら温度を下げ、C点の状態で冷却側フィ
ンにより流出する。その後、放熱側フィンに流入し、一
点鎖線で示す半導体放熱側より熱を受けて温度が上昇
し、D点の状態で流出する。熱電装置の効率は比較的低
いことから吸熱量に比較して放熱量が大きくなり、放熱
側の温度上昇は冷却側に比較して大きくなる。
【0011】一方、熱電装置の特性として半導体両端の
温度差が大きくなると、熱電装置の能力および効率は大
きく低下する。半導体材料として現在最も使用されてい
るビスマスーテルル系材料を用いた場合には、温度差2
0degで効率は1.2程度であるが、温度差が30d
egになると効率は0.7まで低下する。このとき、冷
却能力は80%程度に低下するが、逆に放熱側の熱量は
30%も増加する。
【0012】そこで、本発明では、放熱側の空気量を冷
却側からの空気だけでなく、さらに、外部から空気を取
り入れ風量を上げて、放熱側の温度を下げている。図1
0に示す太い波線および2点鎖線は、冷却側から流入す
る空気が一部の放熱を受けて昇温し、湿り空気の入口温
度に達した部分で周囲の湿り空気を流入させた場合の放
熱側の空気温度と半導体高温側の温度変化を示したもの
である。放熱側を流れる空気の熱容量が増加し昇温幅が
小さくなり、出口温度は、DからD′まで低下する。こ
れにともない、半導体高温側温度も低下し、半導体両端
の温度差はTbからTcに小さくなる。したがって、こ
の部分における能力および効率を上げることが可能とな
り、除湿装置全体の能力および効率を改善することが可
能となる。
【0013】次に、第2および第3の発明の作用につい
て説明する。図10において、図の右部の温度差Taに
比較して、図の左部の温度差TbおよびTcは大きく、
両者にはかなり大きな相違が生じる。一方、図11は、
熱電装置に流す電流値に対する熱電装置の効率を示した
もので、半導体両端の温度差をパラメータとして示して
ある。ここで、実線で示した温度差20degにおける
最大効率を得る電流値を細い一点鎖線で示している。太
い一点鎖線は、熱電装置の形状が同一で、温度差が10
degになった場合の効率の様相である。これらの比較
から、熱電装置内部で半導体両端部の温度差が大きく変
化する除湿装置においては、熱電装置の全体に最適な電
流を流すことができない。したがって、本発明のよう
に、温度差が小さくなる部分の半導体の形状を変更する
ことにより、2点鎖線で示す特性のように、最大効率の
電流をほぼ一致させることができる。具体的には、半導
体の電流方向の長さを短くするか、半導体の断面積を大
きくすることにより、この効果を得ることができる。こ
れにより、除湿装置の効率が改善され、かつ能力も向上
することになる。
【0014】次に、第4および5の発明の作用について
図12を用いて説明する。図12は、図10と同様に、
除湿装置内の湿り空気の温度変化の様相を示すものであ
る。図中の太線は放熱側および吸熱側を流れる湿り空気
の温度変化を示すものである。湿り空気の入口側温度と
出口側温度の温度差は、Teとなっている。破線は、湿
り空気の湿度が低下した場合の温度変化である。露点が
低下するため、除湿開始部分が、冷却側の下流部分に移
行し、その結果、冷却側の出口温度が低下する。この出
口温度で放熱側に流入することから、放熱側出口温度も
低下する。このときの湿り空気の入口側温度と出口側温
度の温度差は、Te′となる。つまり、湿り空気の湿度
変化を、湿り空気の入口側温度と出口側温度の温度差で
検知することが可能となる。したがって、サーミスタな
どの比較的低コストセンサを用いるだけで、除湿装置の
運転制御が可能となる。また、熱電装置に供給する電圧
は、熱電装置の抵抗に電流を乗じた電圧と、半導体両端
の温度差に比例する電圧との和で表される。したがっ
て、図12に示したように、湿り空気の湿度が低下した
場合には、半導体両端温度差が熱電装置のほとんどの部
分で低下し、供給電圧は低下する。したがって、供給電
圧と供給電流を検知し、その比により、除湿装置の運転
制御が可能となる。
【0015】以上のように、本発明により除湿装置の能
力および効率を向上させ、低コスト化できることとな
る。
【0016】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明による具体例について詳細に
述べる。図1は第1の発明の一実施例であり、除湿装置
の構成を示すものである。図示のように熱電装置21は
熱電回路22とその両側の2つのフィン23から構成さ
れている。熱電回路22は、N型半導体24、導電体2
5、P型半導体26、導電体27を順に並べて形成し、
導電体25が熱電回路上部に、導電体27が熱電回路下
部に位置する形状になっている。また、導電体25、2
7のそれぞれに接する2つの熱伝導体28が設置され、
さらにその両側に2つのフィン23が位置している。
【0017】上記構成において、熱電回路に流れ込んだ
電流は、半導体24、26と導電体25、27の界面で
ペルチェ効果により発熱もしくは吸熱する。このとき、
N型半導体24とP型半導体26は交互に並んでいるこ
とから、導電体25、27は一方が発熱部または他方が
吸熱部となる。図1では、電流方向(図示せず)により
導電体25が発熱部、導電体27が吸熱部となってい
る。したがって、熱電回路22の上方に位置する熱伝導
板28およびフィン23は発熱側に、下方に位置する熱
伝導板28およびフィン23は吸熱側となる。
【0018】フィン23は、図の左右方向に湿り空気を
流すよう設置されている。湿り空気は、クロスフローフ
ァン29および流路30により矢印の方向に誘導され
る。湿り空気は最初に冷却され、露点に達した後、水蒸
気が凝縮し、絶対湿度を下げる。その後、流路30によ
り、放熱側に流入され、熱電回路からの放熱を受け昇温
し、乾燥した温風として外部に放出される。このとき、
流路30には開口部31が形成されていることから、ク
ロスフローファン29により開口部31から外部の湿り
空気が流入し、吸熱側から来る低温低湿度となった空気
と混合して、放熱側に流入する。したがって、放熱側を
流れる空気の熱容量が増加し昇温幅が小さくなり、出口
温度が低下する。これにともない、半導体高温側温度も
低下し、半導体両側の温度差が小さくなることから、除
湿装置の能力および効率を改善することが可能となる。
【0019】なお、本実施例の効果は熱電回路の形状に
左右されるものではなく、一面が放熱、他面が吸熱とな
る熱電回路であれば他の形状であっても適応できる。ま
た、ファン29により吸引する例で説明しているが、開
口部31から外部の空気が流入する機構を備えた構造で
あれば、前述の効果が得られることは言うまでもない。
【0020】以上のように本発明によって、半導体両端
部の温度差が小さくなり、能力および効率のよい熱電装
置が提供される。 (実施例2)図2は第1の発明の他の実施例であり、除
湿装置の構成を示すものである。
【0021】図示のように熱電装置21は熱電回路22
と2つのフィン23から構成されている。熱電装置21
の構成は、図1に示すものと同様である。湿り空気は、
クロスフローファン29および流路32により矢印の方
向に誘導される。湿り空気は最初に冷却され、露点に達
した後、水蒸気が凝縮し、絶対湿度を下げる。その後、
流路32により、放熱側に流入され、熱電回路からの放
熱を受け昇温し、乾燥した温風として外部に放出され
る。このとき、放熱側のフィン23部には開口部33が
形成されていることから、クロスフローファン29によ
り開口部33から外部の湿り空気が流入する。流路32
からフィン23に流入する空気は吸熱側で低温低湿度と
なっており、その後放熱部からの熱を受け昇温する。開
口部33付近では外部の湿り空気と同程度の温度まで昇
温し、開口部33から流入する空気と混合する。したが
って、開口部33より上流の部分では、低温度の空気へ
の放熱となり、半導体高温側の温度も低く、半導体両側
の温度差が小さいことから、熱電回路の効率は大きい。
一方、開口部33の下流部では、流れる空気の熱容量が
増加し昇温幅が小さくなり、出口温度が低下する。これ
にともない、下流部において半導体高温側温度が低下
し、半導体両端の温度差が小さくなることから、除湿装
置の能力および効率を改善することが可能となる。
【0022】なお、本実施例の効果は熱電回路の形状に
左右されるものではなく、一面が放熱、他面が吸熱とな
る熱電回路であれば他の形状であっても適応できる。ま
た、ファン29により吸引する例で説明しているが、開
口部33から外部の空気が流入する機構を備えた構造で
あれば、本発明の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0023】以上のように本発明によって、半導体両端
部の温度差が小さくなり、能力および効率のよい除湿装
置が提供される。 (実施例3)図3は第2の発明の一実施例であり、除湿
装置に設置する熱電装置の構成を示すものである。
【0024】図示のように熱電装置41は熱電回路42
と2つのフィン43から構成されている。熱電回路42
は、N型半導体44、導電体45、P型半導体46、導
電体47を順に並べて形成し、導電体45が熱電回路上
部に、導電体47が熱電回路下部に位置する形状になっ
ている。また、導電体45、47のそれぞれに接する2
つの熱伝導体48が設置され、さらにその両側に2つの
フィン43が位置している。
【0025】熱電回路に流れ込んだ電流は、半導体4
4、46と導電体45、47の界面でペルチェ効果によ
り発熱もしくは吸熱する。このとき、N型半導体44と
P型半導体46は交互に並んでいることから、導電体4
5、47は一方が発熱部または他方が吸熱部となる。図
3では、電流方向(図示せず)により導電体45が発熱
部、導電体47が吸熱部となっている。したがって、熱
電回路42の上方に位置する熱伝導板48およびフィン
43は発熱側に、下方に位置する熱伝導板48およびフ
ィン43は吸熱側となる。熱電回路42の右部分は、半
導体および導電体の寸法を他の部分と変えた変形部49
より構成されている。他の部分の半導体よりも高さを低
くし、導電体の厚さを大きくしたものが設置されてい
る。湿り空気は、吸熱側のフィン43の左側より流入
し、冷却除湿された後、右側より流出、上部に位置する
フィン43の右側より再度流入し、昇温された後、左側
より流出する。このような除湿装置においては、熱電回
路42の両端の温度差は、左部が大きく右部が小さくな
る。熱電回路42を構成する各半導体を流れる電流は変
化しないが、前述のように変形部49を設けているため
に、半導体両端の温度差が小さい変形部49においても
能力および効率を高くすることができる。
【0026】以上のように本発明によって、能力および
効率のよい除湿装置が提供される。 (実施例4)図4は第2の発明の他の実施例であり、除
湿装置に設置する熱電装置の構成を示すものである。
【0027】図示のように熱電装置51は熱電回路52
と2つのコルゲートフィン53から構成されている。絶
縁性フィルム基板54の片面にN型半導体55、導電体
56、P型半導体57、導電体58が順に成膜されてい
る。絶縁性フィルム基板54は導電体56が凸に導電体
58が凹に位置する波形形状になっている。また、導電
体56、58のそれぞれに接する2つの熱伝導体59が
設置され、さらにその両側に2つのコルゲートフィン5
3が位置している。
【0028】熱電回路に流れ込んだ電流は、半導体5
5、57と導電体56、58の界面でペルチェ効果によ
り発熱もしくは吸熱する。このとき、N型半導体55と
P型半導体57は交互に並んでいることから、導電体5
6、58は一方が発熱部または他方が吸熱部となる。図
4では、電流方向(図示せず)により導電体56が発熱
部、導電体58が吸熱部となっている。したがって、熱
電回路52の上方に位置する熱伝導板59およびフィン
53は発熱側に、下方に位置する熱伝導板59およびフ
ィン53は吸熱側となる。熱電回路52の後方部分は、
半導体および導電体の寸法を他の部分と変えた変形部6
0より構成されている。すなわち他の部分の半導体より
も幅を小さく、導電体の長さを大きくしている。
【0029】湿り空気は、下部に位置する吸熱側のコル
ゲートフィン53の前方より流入し、冷却除湿された
後、後方より流出、上部に位置するコルゲートフィン5
3の後方より再度流入し、昇温された後、前方より流出
する。このような除湿装置においては、熱電回路52の
両端の温度差は、前方部が大きく後方部が小さくなる。
熱電回路52を構成する各半導体を流れる電流は変化し
ないが、前述のように変形部60は半導体の長さが短い
ことから電気抵抗が小さくなり、電流密度が大きくなる
ことから、半導体両端の温度差が小さい変形部60にお
いても能力および効率を高くすることができる。
【0030】なお、本実施例では、熱交換手段としてコ
ルゲートフィンを用いて説明したが、他の熱交換手段を
用いても同様な効果を得ることができ、コルゲートフィ
ンに被熱交換手段との伝熱特性のための波型加工やルー
バー、スリット加工をほどこしたものの適用も可能であ
る。 (実施例5)図5は第3の発明の一実施例であり、除湿
装置に設置する熱電装置の構成を示すものである。
【0031】熱電装置61は熱電回路62と2つのフィ
ン63から構成されている。熱電回路62は、N型半導
体64、導電体65、N型半導体66、導電体67を順
に並べて形成し、導電体65が熱電回路上部に、導電体
67が熱電回路下部に位置する形状になっている。ま
た、導電体65、67のそれぞれに接する2つの熱伝導
体68が設置され、さらにその両側に2つのフィン63
が位置している。
【0032】熱電回路に流れ込んだ電流は、半導体6
4、66と導電体65、67の界面でペルチェ効果によ
り発熱もしくは吸熱する。このとき、N型半導体64と
P型半導体66は交互に並んでいることから、導電体6
5、67は一方が発熱部または他方が吸熱部となる。図
5では、電流方向(図示せず)により導電体65が発熱
部、導電体67が吸熱部となっている。したがって、熱
電回路62の上方に位置する熱伝導板68およびフィン
63は発熱側に、下方に位置する熱伝導板68およびフ
ィン63は吸熱側となる。熱電回路62の右部分は、半
導体の寸法を他の部分と変えた変形部69より構成され
ている。すなわち他の部分の半導体よりも断面積を大き
くしたものが設置されている。
【0033】湿り空気は、吸熱側のフィン63の左側よ
り流入し、冷却除湿された後、右側より流出、上部に位
置するフィン63の右側より再度流入し、昇温された
後、左側より流出する。このような除湿温度において
は、熱電回路62の両端の温度差は、左部が大きく右部
が小さくなる。熱電回路62を構成する各半導体を流れ
る電流は変化しないが、前述のように変形部69を設け
ているために、半導体両端の温度差が小さい変形部69
においても能力および効率を高くすることができる。
【0034】以上のように本発明によって、能力および
効率のよい除湿装置が提供される。 (実施例6)図6は第4の発明による一実施例であり、
除湿装置の構成を示すものである。図示のように熱電装
置71は熱電回路72と2つのフィン73から構成され
ている。熱電回路72は、N型およびP型半導体や導電
体より構成され、上面が放熱面、下面が吸熱面となって
いる。熱電回路72の両側に2つのフィン73が位置し
ていることから、上部のフィン73は発熱側に、下方に
位置するフィン73は吸熱側となる。フィン73は、図
の左右方向に湿り空気を流すよう設置されている。
【0035】湿り空気は、クロスフローファン74およ
び流路75により矢印の方向に誘導される。湿り空気は
最初に冷却され、露点に達した後、水蒸気が凝縮し、絶
対湿度を下げる。その後、流路75により、放熱側に流
入され、熱電回路からの放熱を受け昇温し、乾燥した温
風として外部に放出される。湿り空気の入口部および出
口部には、2つのサーミスタ76が設置され、制御器7
8に各温度が入力される。制御器78ではサーミスタ7
6により、湿り空気の出入口温度差を算出し、温度差に
応じて熱電回路72に供給する電流線79への出力値を
制御する。具体的には、温度差が一定以上で電流を供給
し、一定以下で停止する。
【0036】なお、本実施例の効果は熱電回路の形状に
左右されるものではなく、一面が放熱、他面が吸熱とな
る熱電回路であれば他の形状であっても適応できる。ま
た、温度差の検知手段をサーミスタとしたが、温度検知
機構を備えたものであれば、本発明の効果が得られるこ
とは言うまでもない。
【0037】以上のように本発明によって、湿度検知器
などの高価な検知手段を使用することなく、除湿装置を
制御することが可能となる。 (実施例7)図7は第5の発明による一実施例であり、
除湿装置の構成を示すものである。図示のように熱電装
置81は熱電回路82と2つのフィン83から構成され
ている。熱電回路82は、N型およびP型半導体や導電
体より構成され、上面が放熱面、下面が吸熱面となって
いる。熱電装置81の両側に2つのフィン83が位置し
ていることから、上部のフィン83は発熱側に、下方に
位置するフィン83は吸熱側となる。フィン83は、図
の左右方向に湿り空気を流すように設置されている。
【0038】湿り空気は、クロスフローファン84およ
び流路85により矢印の方向に誘導される。湿り空気は
最初に冷却され、露点に達した後、水蒸気が凝縮し、絶
対湿度を下げる。その後、流路85により、放熱側に流
入され、熱電回路からの放熱を受け昇温し、乾燥した温
風として外部に放出される。熱電装置82に電流を供給
する制御器86は、供給する電圧値および電流値により
電流線87への出力値を制御する。具体的には、電圧値
と電流値の比が一定以上で電流を供給し、一定以下で停
止する。
【0039】なお、本実施例の効果は熱電回路の形状に
左右されるものではなく、一面が放熱、他面が吸熱とな
る熱電回路であれば他の形状であっても適応できる。以
上のように本発明によって、湿度検知器などの高価な検
知手段を使用することなく、除湿装置を制御することが
可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上の実施例の説明より明らかなよう
に、本発明による熱電装置は、N型半導体、第1の導電
体、P型半導体および第2の導電体の順に、各半導体・
導電体の端部が電気的に接触するように設置してなる熱
電回路と、前記熱電回路の一側に位置し前記第1の導電
体と熱的に接触する熱交換手段と、前記熱交換手段と反
対方向に位置し前記第2の導電体と熱的に接触する熱交
換手段と、湿り空気を、前記熱電回路への通電時に冷却
側となる前記熱交換手段、放熱側となる熱交換手段の順
に流入させる送風機および送風流路を備えた除湿装置に
おいて、 (1)放熱側の熱交換手段に冷却側を流出した空気を流
入する際に前記湿り空気を付加する機構を設ける。 (2)通電時に冷却側となる熱交換手段の下流側に位置
する前記N型半導体およびP型半導体の電流方向の長さ
を上流側に比較して短くする。 (3)通電時に冷却時となる熱交換手段の下流側に位置
する前記N型半導体およびP型半導体の断面積を上流側
に比較して大きくする。 (4)前記湿り空気の冷却側入口と放熱側出口の温度差
を測定し、前記温度差により前記熱電回路への供給電圧
または供給電流を制御する。 (5)前記熱電回路に供給する電圧と電流値を測定し、
その比により前記熱電回路への供給電圧または供給電流
を制御する。 ことにより、本発明により能力および効率を向上させる
とともにコストの低い除湿装置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例の除湿装置の概略図
【図2】第1の発明の他の実施例の除湿装置の概略図
【図3】第2の発明の一実施例の除湿装置に用いた熱電
装置の概略図
【図4】第2の発明の他の実施例の除湿装置に用いた熱
電装置の概略図
【図5】第3の発明の一実施例の除湿装置に用いた熱電
装置の概略図
【図6】第4の発明の一実施例の除湿装置の概略図
【図7】第5の発明の一実施例の除湿装置の概略図
【図8】従来の除湿装置の概略図
【図9】除湿装置に用いられる熱電装置の概略図
【図10】除湿装置内部の温度変化の説明図
【図11】熱電装置の効率の説明図
【図12】除湿装置内の空気の温度変化の説明図
【符号の説明】
1 熱電装置 22 熱電回路 31 開口部 49 変形部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N型半導体、第1の導電体、P型半導体
    および第2の導電体の順に、各半導体・導電体の端部が
    電気的に接触するように設置してなる熱電回路と、前記
    熱電回路の一側に位置し前記第1の導電体と熱的に接触
    する熱交換手段と、前記熱交換手段と反対方側に位置し
    前記第2の導電体と熱的に接触する熱交換手段と、湿り
    空気を、前記熱電回路への通電時に冷却側となる前記熱
    交換手段、放熱側となる熱交換手段の順に流入させる送
    風機および送風流路を備え、放熱側の熱交換手段に冷却
    側を流出した空気を流入する際に前記湿り空気を付加す
    る機構を設けた熱電効果を用いた除湿装置。
  2. 【請求項2】 湿り空気の付加機構を放熱側の熱交換手
    段の途中に設けた請求項1記載の熱電効果を用いた除湿
    装置。
  3. 【請求項3】 湿り空気の付加機構は、放熱側の熱交換
    手段に連らなる送風流路に開口部を形成して構成してな
    る請求項1または2記載の熱電効果を用いた除湿装置。
  4. 【請求項4】 N型半導体、第1の導電体、P型半導体
    および第2導電体の順に、各半導体・導電体の端部が電
    気的に接触するように設置してなる熱電回路と、前記熱
    電回路の一側に位置し前記第1の導電体と熱的に接触す
    る熱交換手段と、前記熱交換手段と反対側に位置し前記
    第2の導電体と熱的に接触する熱交換手段と、空気を前
    記2つの熱交換手段に対向方向に流す送風機および送風
    流路を備え、通電時に冷却側となる熱交換手段の下流側
    に位置する前記N型半導体およびP型半導体の電流方向
    の長さを上流側に比較して短くした熱電効果を用いた除
    湿装置。
  5. 【請求項5】 N型半導体、第1の導電体、P型半導体
    および第2の導電体の順に、各半導体・導電体の端部が
    電気的に接触するように設置してなる熱電回路と、前記
    熱電回路の一側に位置し前記第1の導電体と熱的に接触
    する熱交換手段と、前記熱交換手段と反対側に位置し前
    記第2の導電体と熱的に接触する熱交換手段と、空気を
    前記2つの熱交換手段に対向方向に流す送風機および送
    風流路を備え、通電時に冷却側となる熱交換手段の下流
    側に位置する前記N型半導体およびP型半導体の断面積
    を上流側に比較して大きくした熱電効果を用いた除湿装
    置。
  6. 【請求項6】 N型半導体、第1の導電体、P型半導体
    および第2の導電体の順に、各半導体・導電体の端部が
    電気的に接触するように設置してなる熱電回路と、前記
    熱電回路の一側に位置し前記第1の導電体と熱的に接触
    する熱交換手段と、前記熱交換手段と反対側に位置し前
    記第2の導電体と熱的に接触する熱交換手段と、湿り空
    気を、前記熱電回路への通電時に冷却側となる前記熱交
    換手段、放熱側となる熱交換手段の順に流入させる送風
    機および送風流路を備え、前記湿り空気の冷却側入口と
    放熱側出口の温度差を測定し、前記温度差により前記熱
    電回路への供給電圧または供給電流を制御する熱電効果
    を用いた除湿装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 N型半導体、第1の導電体、P型半導体
    および第2の導電体の順に、各半導体・導電体の端部が
    電気的に接触するように設置してなる熱電回路と、前記
    熱電回路の一側に位置し前記第1の導電体と熱的に接触
    する熱交換手段と、前記熱交換手段と反対側に位置し前
    記第2の導電体と熱的に接触する熱交換手段と、湿り空
    気を、前記熱電回路への通電時に冷却側となる前記熱交
    換手段、放熱側となる熱交換手段の順に流入させる送風
    機および送風流路を備え、前記熱電回路に供給する電圧
    と電流値を測定し、その比により前記熱電回路への供給
    電圧または供給電流を制御する熱電効果を用いた除湿装
    置の制御方法。
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