JPH06162987A - 試料処理装置 - Google Patents

試料処理装置

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JPH06162987A
JPH06162987A JP4309065A JP30906592A JPH06162987A JP H06162987 A JPH06162987 A JP H06162987A JP 4309065 A JP4309065 A JP 4309065A JP 30906592 A JP30906592 A JP 30906592A JP H06162987 A JPH06162987 A JP H06162987A
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sample
wafer
processing
shape
data
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JP4309065A
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Fumio Mizuno
文夫 水野
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異種装置間での座標変換操作を不要にし、試
料のばらつきにかかわらず各装置間での試料の特定部分
の位置出しを高精度に行えるようにする。 【構成】 処理ステージ上に搭載された試料を粒子線を
用いて観察、分析または加工を行うに際し、その特定部
分の座標が必要な試料処理装置であって、前記粒子線を
用いて前記試料の周辺の少なくとも数カ所を走査して前
記試料の形状を特定し(ステップ103)、これによる
算出形状に基づいて他の異種装置の座標に変換する(ス
テップ104,105,106)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は試料に対し観察、分析、
加工などを行う技術、特に、電子ビームなどのビームを
試料表面に照射して観察、分析、加工などを行うために
用いて効果のある技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体装置の製造にあっては、
半導体ウェハ(以下、ウェハという)や半導体チップの
表面に異物が付着することは、実装密度が高いほどパタ
ーン欠陥(ショート、バリ、欠け、断線など)を招き易
く、歩留りを低下させる。そこで、走査形電子顕微鏡な
どによる外観検査が重要になる。また、ショートや断線
などに対しては、切断や接続の加工が行われるが、この
加工においては、同様に走査形電子顕微鏡などによる外
観観察を行いながら実行する。
【0003】図8は異物低減のための処理を示す説明図
である。
【0004】異物低減に関する処理は検査部門と解析部
門とに大別されるが、いずれも対象部分を特定するため
に外観観察装置4(例えば、走査形電子顕微鏡、レーザ
顕微鏡など)による外観観察を伴う。そして、検査部門
には異物検査装置1による異物検査、パターン欠陥検査
装置2によるパターン欠陥検査、テスタ3による動作テ
ストなどがある。
【0005】また、解析部門は外観観察を必須の作業と
する断面加工装置5(収束イオンビーム断面加工装置な
ど)による断面加工(下層の部分を見るために削り取る
加工)及び分析装置による分析処理(X線分析装置6、
蛍光分光分析装置7、質量分析装置8など)がある。
【0006】そして、検査、断面加工、分析のいずれか
から他の処理へ移る場合、その外観観察のために必ず座
標変換処理が伴う。これは、例えば、異物検査の次にパ
ターン欠陥検査を行う場合、装置が別体であるため、試
料(半導体ウェハ)を個々の装置の試料テーブルに設置
しなおすためである。
【0007】異物低減のための処理としては、まず、異
物検査装置1やパターン欠陥検査装置2、またはテスタ
3などを用いて異物やパターン欠陥の有無が検査され、
同時に異物やパターン欠陥の存在位置が検出される。
【0008】ついで、低減対策を講じることを目的とし
て異物発生源究明のための解析作業が行われる。この解
析作業では、まず、異物やパターン欠陥の形状、外観を
外観観察装置4を用いて観察する。観察だけで異物発生
源を見つけ出すことができない場合、さらにX線分析装
置6、蛍光分光分析装置7または質量分析装置8などを
用いて異物の組成分析を行う。
【0009】なお、異物やパターン欠陥が膜などで覆わ
れている場合、断面加工装置5を用いて異物やパターン
欠陥部分の断面を作成し、異物やパターン欠陥の断面を
剥き出しにした状態で観察や分析を行う。
【0010】図9は異物検査装置1の一例の原理的構成
を示す正面図である。
【0011】ステージ9上にはウェハ10が載置され、
このウェハ10上には異物11が付着している。ウェハ
10の真上からレーザ光12が照射され、その際に生じ
る散乱光の一部(斜め方向に生じた散乱光13)が集光
レンズ14,15(散乱光12を挟んで対象位置に配設
される)に入光する。
【0012】集光レンズ14,15の各々の結像位置に
は検出器16,17の各々が配設されている。ステージ
9を水平移動させる過程で異物11にレーザ光12が照
射されると、集光レンズ14,15へ入光する散乱光1
3の光量が増え、検出器16,17の検出量が増える。
この検出出力は、ウェハ10の他の部分に比べ、ピーク
値として現れるので容易に異物有りを判定することがで
きる。
【0013】図10は外観観察装置4の一例を示す概略
構成図である。ここでは、外観観察装置4として走査形
電子顕微鏡を例示している。
【0014】ウェハ10を載置する処理ステージ18、
ウェハ10の上部に配設されて電子ビームをウェハ10
に照射する電子銃19、電子ビーム20を絞る電子レン
ズ21、電子ビーム20を偏向させる偏向器22、電子
ビーム20のウェハ10への照射によって生じる2次電
子23などを検出する2次電子検出器24、その出力を
増幅する増幅器25、及び検出信号をもとに画像を表示
するディスプレイ26の各々を備えて構成される。
【0015】また、図10においては、X線分析装置6
として機能するX線検出器27が設けられ、電子ビーム
20の照射に伴って生じるX線28を検出し、その波長
及び量からX線分析を行う。
【0016】図10の構成においては、電子銃19から
照射された電子ビーム20は電子レンズ21で絞られた
のち、偏向器22の偏向を受けながらウェハ10の表面
に照射される。偏向器22で偏向されることにより、電
子ビーム20はウェハ10上の所定の観察領域を二次元
的に走査する。
【0017】この走査によって、ウェハ10の表面から
は2次電子23及びX線28が放出され、放出された2
次電子23は2次電子検出器24によって検知されたあ
と、増幅器25により増幅され、その出力を処理するこ
とでディスプレイ26の画面上に画像が表示される。一
方、X線28はX線検出器27によって検出され、この
検出結果に基づいて組成分析が行われる。
【0018】図11は質量分析装置8の一例を示す原理
的構成図である。ここでは、質量分析装置8としてレー
ザ質量分析装置を例示している。
【0019】処理ステージ29上にはウェハ10が載置
され、このウェハ10に対してレーザ光30が照射され
る。レーザ光30が異物11に照射されると、異物11
が蒸散し、そのときに異物11の原子、分子あるいはイ
オン(以下、蒸散原子という)が発生し、蒸散原子31
は質量分析計としてのマススペクトロメータ32で検出
され、質量分析が行われる。
【0020】以上の如き装置を用いて図8に示した解析
作業を行う場合、各装置ごとに異物やパターン欠陥の位
置出しが行えなければならない。このため、各装置間で
異物位置やパターン欠陥位置の座標データが授受され
る。しかし、各装置の座標系や座標原点の採り方は多様
である。例えば、オリエンテーション・フラット(O
F)付きのウェハを対象にした場合について、以下に説
明する。
【0021】図12に示すように、ウェハ10はOF3
3を備えている。このウェハ10の中心を原点として、
OF33と平行及び垂直な方向に座標軸X,Yをとる。
中心及びOF33の方向を決めるためには、図13に示
すように、ウェハ10を保持するウェハチャック34を
回転させながら、半導体レーザ35及び検出器36を用
いてウェハ10の端部を検知する。
【0022】図14及び図15は他の座標原点の採り方
を示す説明図である。
【0023】図14に示すように、OF33の延長線と
ウェハ10の接線を座標軸X,Yとし、それらの交点を
原点にする。この場合、図15に示すように、座標軸
X,Y及び原点はウェハ10を保持するカセット37の
構造によって決まる。カセット37の上部に形成された
“L”字形のウェハ当て38の方向が座標軸となり、交
点が原点39になる。ウェハ10は、ウェハ押さえばね
40により原点39に向けて押圧され、OF33がウェ
ハ当て38の一方の内側の辺に接触している。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の検討によれ
ば、異物やパターン欠陥の位置を表すための座標系や座
標軸の規定の仕方が装置ごとに異なる従来技術は、装置
が変わったときの位置出し精度が悪くなるという問題が
ある。
【0025】例えば、図12の座標系で求めた座標デー
タを図14の座標系の座標データに変換して使用する場
合、座標変換に伴う数値の丸め誤差やウェハ10の外径
寸法のばらつきなどが位置出し精度を劣化させる。この
ような位置出し精度の劣化は、処理を困難にするだけで
なく、ときには処理そのものを駄目にする。
【0026】ここで、具体的な例をあげて説明する。異
物検査装置1で検出した0.5μmφの異物を走査形電子
顕微鏡で観察する場合、この異物を走査形電子顕微鏡の
ディスプレイ上で見つけ出すためには、1万倍程度(こ
の倍率では、異物の像の大きさが5mm程度になる)の
観察倍率が必要になる。このときの視野の大きさは、デ
ィスプレイの大きさを100mmとすると10μmにす
ぎない。
【0027】したがって、位置出し精度が±5μmより
も悪いときには、異物は観察対象外になる。視野外にあ
る異物を見つけることは大変な労力と時間を費やすこと
となる。もし位置出し精度が悪く、100μmもずれた
とすれば(ウェハの外径寸法のばらつきが100μm以
上あるので、この程度のずれは生じ得る)、異物や欠陥
パターンを見つけ出すことは事実上不可能である。
【0028】そこで、本発明の目的は、異種装置間での
座標変換操作を行うことなく、かつ試料のばらつきにか
かわらず各装置間での試料の特定部分の位置出しを高精
度に行えるようにする技術を提供することにある。
【0029】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかにな
るであろう。
【0030】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0031】すなわち、処理ステージ上に搭載された試
料を粒子線を用いて観察、分析または加工を行う試料処
理装置であって、前記粒子線を用いて前記試料の周辺の
少なくとも数カ所を走査して前記試料の形状を求める形
状算出手段と、該手段による形状値に基づいて前記試料
内の任意の位置に対する処理ステージ移動位置データを
算出する演算手段とを設けるようにしている。
【0032】
【作用】上記した手段によれば、粒子線の照射により試
料の形状が輪郭などの形で求められ、これを基に入力座
標系または出力座標系に合わせて、処理あるいは他の装
置へ出力するための特定部分(異物、パターン欠陥な
ど)の座標データを算出する。したがって、特定部分
(処理対象部分)の位置出しの精度を向上させることが
できる。
【0033】
【実施例】図1は本発明による試料処理装置における処
理例を示すフローチャートである。また、図2は本発明
の原理を示す説明図である。なお、以下においては試料
としてウェハを例に説明する。
【0034】ここで、図2を参照して本発明の原理につ
いて説明する。以下においては、A装置で検出した付着
異物P1 ,P2 ,・・・,Pn を処理するとともに、A
装置で処理した位置の座標データをB装置、C装置など
の座標系に合わせて出力する場合を例にとる。
【0035】まず、ウェハの形状を求める。これは、使
用しようとする装置(以下、当該装置という)の座標系
(X,Y)の上でウェハを処理するための粒子線を用
い、次の式から求めることができる。
【0036】 Y=F(X) ・・・(1) このY=F(X)を基に当該装置に入力されたA装置の
座標系(x,y)と異物P1 ,P2 ,・・・,Pn の座
標データ(x1 ,y1 ),(x2 ,y2 ),・・・,
(xn ,yn )から当該装置で異物P1 ,P2 ,・・
・,Pn を処理する際に用いる位置データ(X1
1 ),(X2 ,Y2 ),・・・,(Xn ,Yn)が求
められる。
【0037】A装置の座標系がOF方向にx軸をとり、
直交する接線方向にy軸をとると、異物PK (K=1,
2,・・・,n)の処理位置座標(XK ,YK )は次の
ように表される。
【0038】 XK =X0 − yK sinθ+xK cosθ ・・・(2) YK =Y0 + xK sinθ+yK cosθ ・・・(3) (ここで、X0 、Y0 は(X,Y)座標系上での(x,
y)座標系の原点位置、θは回転量を表している。) なお、図15のウェハ当て38の直交度からのずれな
ど、A装置固有のオフセットがあれば、上記計算処理の
段階で補正される。また、(XK ,YK )は処理ステー
ジや粒子線を移動することにより処理位置を出す場合の
ステージや粒子線移動位置を意味している。
【0039】一方、異物P1 ,P2 ,・・・,Pn の処
理位置の座標データ(X1 ,Y1 ),(X2 ,Y2 ),
・・・,(Xn ,Yn )をB装置、C装置など、別の装
置に出力する場合、その出力座標データ(x1 ′,
1 ′),(x2 ′,y2 ′),・・・,(xn ′,y
n ′)も同様に求められる。
【0040】B装置の座標系がウェハ中心を原点とする
直交座標系(x′,y′)の場合には、出力座標データ
(xK ′,yK ′)〔k=1,2,3,・・・,n〕は
次のように表される。
【0041】 xK ′=(XK −X0 ′)cos θ+(YK −Y0 ′)sin θ ・・・(4) yK ′=(YK −Y0 ′)cos θ−(XK −X0 ′)sin θ ・・・(5) (ここで、(X0 ′,Y0 ′)は(X,Y)座標系での
(x′,y′)座標系の原点位置、θは回転量を表して
いる。) なお、上記により求めたウェハ形状Y=F(X)からウ
ェハ中心を決定する場合、B装置において中心位置を決
定するときに用いられるアルゴリズムをそのまま利用し
て算出した方が計算誤差などがなく、装置間の位置出し
精度を良くすることができる。同様に、C装置の座標系
がウェハ中心を原点とする極座標系の場合には、出力座
標データ(rk ′,θk ′)〔k=1,2,3・・・
n〕は次のように表される。
【0042】 (rk ′)2 =(XK −X0 ′)2 +(YK −Y0 ′)2 ・・・(6) θk ′=tan-1(YK −Y0 ′)/(XK −X0 ′)−θ ・・・(7) 以上のようにして、処理粒子線そのものを用いてウェハ
形状を検出する機能と、それを基にして任意の座標系に
対して座標データを算出する機能とを有することによ
り、ウェハの形状ばらつきや座標変換誤差などを除外で
き、どのような種類の装置に対しても高精度の位置出し
が可能になる。
【0043】次に、図1の処理について説明する。以下
においては、外観観察装置4として、高い解像度が得ら
れる走査形電子顕微鏡を用い、その観察対象としてウェ
ハを扱っている。そして、図1の処理のプログラムは不
図示の記憶媒体(半導体メモリなど)に格納されてお
り、その実行は走査形電子顕微鏡において各種の処理を
実行するCPUによって行われる。
【0044】まず、ローダ上からウェハ10を1枚づつ
処理ステージ上に移載し(ステップ101)、ウェハの
形状(輪郭)を検出する(ステップ103)。この処理
に際しては、他の装置(以下、A装置という)から情報
(ウェハ形状情報、A装置座標系情報、A装置座標デー
タ、A装置処理データ)がパラメータとして与えられ
る。
【0045】ここで、座標系情報としては、直交座標や
極座標・原点位置など座標系とそれを求めるために用い
られたアルゴリズムなどである。また、座標データは、
座標系上での処理位置に関するデータである。さらに、
処理データはA装置で得られた像や分析・加工に関する
データである。
【0046】走査形電子顕微鏡を用いてウェハ形状を求
める手段として、本発明では図3に示す如き構成のカセ
ットを用いている。図3の(a)に示すように、導電材
を用いて作られた皿状の外枠電極部41、この外枠電極
部41の中央部に配設される絶縁材42、外枠電極部4
1に絶縁させて絶縁材42上に設けられる導電性の電極
部43(接地される)を備えてカセットが構成されてい
る。そして、外枠電極部41には、吸収電流増幅系44
が接続されている。
【0047】図3に示す構成においては、電子ビーム2
0がウェハ10の端を横切って走査することにより、吸
収電流増幅系44で検出される吸収電流信号は、図3の
(b)のように急激な変化を示す。したがって、この変
化点からウェハ端を検知することができる。
【0048】なお、外枠電極部41の形状としては、入
射した電子ビームが反射し、飛び出してしまうのを防止
するため、ファラデーカップの如き形状にするのがよ
い。さらに、ウェハ端検出に用いる信号としては、吸収
電流に限られることはなく、2次電子や反射電子、X
線、カソードルミネセンスなどでもよい。この場合、ウ
ェハ端検出信号のS/Nを大きくするために、ウェハ周
辺部のカセット上にウェハとの信号差を大きくする材料
を塗布、或いは堆積させるなどにしておくことも可能で
ある。
【0049】図4はカセットの他の構成例を示す正面断
面図である。
【0050】カセット45の上面には、複数の凹凸が形
成されており、この凹凸部の上面にウェハ10が載置さ
れる。さらに凹凸部の外周部には、蛍光材46が塗布さ
れ、この蛍光材46に対して電子ビーム20が照射され
る。電子ビーム20の照射によって、蛍光材46からは
カソードルミネセンス47が生じ、これが検出器48に
よって検出される。
【0051】このとき、ウェハ10からもカソードルミ
ネセンスが生じるが、これは検出レベル以下であるため
蛍光材46からのカソードルミネセンス47の検知に対
して影響を与えることはなく、検出器48はウェハ端を
高感度に検出することができる。
【0052】なお、図4のカセット45においては、多
重散乱電子が蛍光材46に再入射してノイズとなるのを
防止するため、蛍光材46の塗布領域を必要最小限に抑
え、或いは、多重散乱電子の再入射がし難い構造にする
などの配慮をするのが望ましい。また、蛍光粒子層の位
置へ直に半導体検出器などのセンサを設置することも可
能である。
【0053】図5及び図6はウェハ形状検出手段の他の
例を示す説明図である。
【0054】図5に示すようにウェハ10の全周を電子
ビーム20(図4)でサーチ(実線矢印が走査電子線で
ある)することで、ウェハ端を検出することができる。
また、図6に示すようにウェハ10の外周部の複数箇所
を部分的に走査ならびに検出し、それ以外の領域は外挿
することで形状を求めることができる。
【0055】なお、この場合、電子ビームが走査する方
向はウェハ端に直交し、かつ電子ビーム直下にウェハ端
が位置するようにすると、形状の検出位置精度が高くな
る。さらに、同じ位置を複数回走査し、信号の平滑化を
図るようにすれば、S/Nを改善することができる。
【0056】以上のようにしてウェハ形状を検出した
後、走査形電子顕微鏡の座標系上でのウェハの処理位置
データが算出される(ステップ104)。走査形電子顕
微鏡の場合、処理位置は処理ステージの移動位置に相当
する。ここで、ステージ移動位置データの算出には、入
力されたA装置の座標系に関わる情報や座標データが用
いられる。
【0057】ついで、処理ステージが処理位置に移動
し、正確な位置合わせ(ステップ105)をした後、観
察、分析あるいは加工などの処理が行われる(ステップ
106)。このとき、ステップ102からA装置処理デ
ータ(異物サイズなど)が与えられる。また、得られた
ステージ移動位置データはステップ104へフィードバ
ックされ、実際の処理位置との比較が行われ、その偏差
に応じた補正を行う一種の学習機能を持たせ、以降に処
理される処理位置座標データの書換えを行う。
【0058】なお、正確な位置合わせは、ステージ移動
後、異物などの処理対象を更に微小移動させ、視野の中
心にくるようにする。位置合わせ後の位置座標(すなわ
ち視野中心における処理対象の位置座標)データは、メ
モリに読み込まれる。この値が次の処理対象を位置出し
する際、ステージ移動位置の補正のために使われ、或い
は他の装置への出力データとして用いられる。
【0059】なお、処理対象がステップ105のステー
ジ移動直後の視野内に見出せない場合、周辺領域の自動
サーチを行う。自動サーチは、例えば図7に示すよう
に、ステージ移動位置での視野をNo. 1、No. 2、・・
・の順に自動送りし、処理対象の異物11が存在する視
野(図7では斜線で示したNo. 11)まで繰り返す。な
お、視野送りは、視野No. 1、No. 2、・・・が互いに
若干重なり合う程度のピッチに設定するのがよい。
【0060】ここで用いられる視野の大きさは、処理対
象の大きさとディスプレイの大きさ(すなわち視野倍
率)に依存する。例えば、大きさ0.5μm程度の異物
を対象とする場合、10μm×10μm程度の大きさの
視野が妥当である。
【0061】また、自動サーチを行う領域の広さは、A
装置と走査形電子顕微鏡の位置座標精度や視野の大きさ
などを考慮して決定する。自動サーチ領域を予め設定
し、装置の座標精度に合わせてウェハ内の場所ごとに領
域の広さを変えたり、処理順に従って処理対象ごとの領
域を小さくしていくようなことも可能である。さらに、
処理に際しては、A装置から入力された処理対象に関わ
る像や分析・加工などのデータをディスプレイ上に同時
に表示し、処理時の参考として利用することもできる。
【0062】以上のようにして、1枚のウェハの処理が
終了(ステップ107)すると、このウェハはアンロー
ドされる。引き続き別のウェハが処理ステージに搭載さ
れ、同様の手順で処理対象の位置出しののち、全数が終
了するまで同様の処理が繰り返される(ステップ10
8)。そして、処理対象ごとに処理結果がメモリに転送
ならびに蓄積される。
【0063】このようにして得られたデータは、試料形
状データ(ステップ103から与えられる)、処理位置
座標データ及び処理データ(ステップ106から与えら
れる)と共にプリンタやフロッピーディスクなどに出力
したり、別の装置(B装置)へオンライン出力すること
もできる(ステップ109)。なお、位置座標データの
出力については、出力すべき相手装置の座標系やデータ
フォーマットなどに合わせ、指定された形式に従ったデ
ータ変換後の値が出力される(ステップ110)。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0065】例えば、上記実施例においては、粒子線と
して電子ビームを取り上げたが、これに代えてイオンビ
ーム、レーザビームなどを用いることができる。
【0066】また、以上の説明では、主として本発明者
によってなされた発明をその利用分野である半導体製造
分野(半導体ウェハ)に適用した場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、例えば、マスク基
板、表示デバイス、撮像デバイス、記憶デバイス(ディ
スクなど)、プリント基板などを試料とする場合にも本
発明を適用可能である。
【0067】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
下記の通りである。
【0068】すなわち、処理ステージ上に搭載された試
料を粒子線を用いて観察、分析または加工を行う試料処
理装置であって、前記粒子線を用いて前記試料の周辺の
少なくとも数カ所を走査して前記試料の形状を求める形
状算出手段と、該手段による形状値に基づいて前記試料
内の任意の位置に対する処理ステージ移動位置データを
算出する演算手段とを設けるようにしたので、特定部分
の位置出しの精度を向上させることができる。
【0069】特に、半導体装置に適用した場合、その検
査、不良解析、これに対する対策などの一連の作業を迅
速かつ容易に行うことが可能になり、歩留り向上、原価
低減、開発期間の短縮などが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の試料処理装置における処理例を
示すフローチャートである。
【図2】本発明の原理を示す説明図である。
【図3】ウェハ形状を求めるためのカセットの構成例及
び電子ビーム走査位置を示す断面図及び信号出力特性図
である。
【図4】本発明にかかるカセットの他の構成例を示す正
面断面図である。
【図5】ウェハ形状検出手段の他の例を示す説明図であ
る。
【図6】ウェハ形状検出手段の更に他の例を示す説明図
である。
【図7】処理対象がステージ移動直後の視野内に見出せ
ない場合の周辺領域の自動サーチを示す説明図である。
【図8】異物低減のための処理を示す説明図である。
【図9】図8における異物検査装置の一例の原理的構成
を示す正面図である。
【図10】図8における外観観察装置の一例を示す概略
構成図である。
【図11】図8における質量分析装置の一例を示す原理
的構成図である。
【図12】装置の座標系または座標原点の採り方を示す
説明図である。
【図13】半導体ウェハの中心を原点としてオリエンテ
ーション・フラットに平行及び垂直な方向に座標軸とる
場合の中心及びオリエンテーション・フラットの方向を
決める方法を示す説明図である。
【図14】他の座標原点の採り方を示す説明図である。
【図15】さらに他の座標原点の採り方を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 異物検査装置 2 パターン欠陥検査装置 3 テスタ 4 外観観察装置 5 断面加工装置 6 X線分析装置 7 蛍光分光分析装置 8 質量分析装置 9 ステージ 10 ウェハ 11 異物 12 レーザ光 13 散乱光 14 集光レンズ 15 集光レンズ 16 検出器 17 検出器 18 処理ステージ 19 電子銃 20 電子ビーム 21 電子レンズ 22 偏向器 23 2次電子 24 2次電子検出器 25 増幅器 26 ディスプレイ 27 X線検出器 28 X線 29 処理ステージ 30 レーザ光 31 蒸散原子 32 マススペクトロメータ 33 オリエンテーション・フラット(OF) 34 ウェハチャック 35 半導体レーザ 36 検出器 37 カセット 38 ウェハ当て 39 原点 40 ウェハ押さえばね 41 外枠電極部 42 絶縁材 43 電極部 44 吸収電流増幅系 45 カセット 46 蛍光材 47 カソードルミネセンス 48 検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/82

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理ステージ上に搭載された試料を粒子
    線を用いて観察、分析または加工を行う試料処理装置で
    あって、前記粒子線を用いて前記試料の周辺の少なくと
    も数カ所を走査して前記試料の形状を求める形状算出手
    段と、該形状算出手段による形状値に基づいて前記試料
    内の任意の位置に対する処理ステージ移動位置データを
    算出する演算手段とを具備することを特徴とする試料処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記形状は、前記試料の輪郭であること
    を特徴とする請求項1記載の試料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記形状算出手段は、前記試料を絶縁材
    を介して導電性のカセット部材に保持し、前記粒子線を
    照射した際の粒子線吸収電流を検出するものであること
    を特徴とする請求項1記載の試料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記形状算出手段は、前記試料を保持す
    る部材の少なくとも前記試料の載置部分の外側に蛍光材
    を設け、この蛍光材に前記粒子線が照射した際のカソー
    ドルミネセンスを検出するものであることを特徴とする
    請求項1記載の試料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記粒子線は、走査電子ビーム、収束イ
    オンビーム、レーザビームのいずれかであることを特徴
    とする請求項1記載の試料処理装置。
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