JPH06160301A - ホログラムカード検査装置及びホログラムカード検査方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一度にかつ連続的に多品種、大量のホログラ
ムの検査処理を、自動的にしかも正確に行えるホログラ
ムカード検査装置と検査方法を提供する。 【構成】 ホログラム画像を形成したホログラムシート
を表面に貼着してなるホログラムカードの表面状態を検
査するホログラムカード検査装置である。ホログラムシ
ートおよびホログラム画像を再生する光源手段１１と、
得られた再生像を検出する検出手段１２と、得られた再
生像を基準再生像と照合比較して適正か否かを判定する
第１の照合判定手段と、ホログラムシートの反射像を形
成する光源手段１３と、得られた反射像を検出する検出
手段１４と、得られた反射像を基準反射像と照合比較
し、ホログラムシートが適正に貼着されているか否かを
判定する第２の照合判定手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気カード、ＩＣカー
ド、プリペイドカード等において、特に偽造防止のため
にカード表面にホログラムを形成したホログラムカード
の、表面状態を検査するための装置及び方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、磁気カード、ＩＣカード、プリペ
イドカード等のカードが普及し、多くの人がこれらカー
ドを手軽に利用するようになっている。これらカードの
うち、例えば磁気カードは、単層または複層積層体から
なるカード単体に磁気ストライプを貼着した構造となっ
ており、またＩＣカードは、ＩＣチップを有するＩＣモ
ジュールを埋め込むことにより、情報記録部を形成した
構造となっている。ところで、このようなカードにおい
て、例えばキャッシュカードやクレジットカードのよう
なものでは、偽造され悪用された場合に社会に多大な損
失をもたらすことから、近年ではその偽造防止のためカ
ード表面にホログラムが付されるようになっている。

【０００３】このようなホログラムをカードに付すため
には、例えば図７に示すようにベース１に箔材２を介し
てホログラム画像３を形成したホログラムシート４が貼
着された転写シート５を用意し、これをカード６に熱転
写してホログラムシート４をカード６上に貼着する。こ
こで、ホログラムシート４は反射層の上に所定形状のホ
ログラム画像３を形成したものであり、反射層の裏面に
接着剤層が形成され、これによってカード６に貼着せし
められるようになっている。

【０００４】ところで、このようなホログラムシートを
形成したカードにあっては、転写シートの材質やその転
写条件によってホログラム画像の形成状態が異なること
から、個々のカード毎にホログラム画像の形成状態、さ
らにはホログラムシートの転写位置等を検査する必要が
ある。すなわち、これらカードは一般的にカード会社や
銀行などとの契約に基づくものであり、一種の商品とし
て扱われるものであるから、商品価値を高め、また高級
感を醸し出すためにもホログラム画像に欠陥があるのは
許されないのである。

【０００５】ここで、ホログラム画像の欠陥としては、
厳密にはホログラムシールの転写不良であるものも含め
て大きく分けると、以下のものがある。 （ａ）ホログラムシールの転写位置ずれ。 （ｂ）ホログラムシールの脱刷、多数刷、転写位置ちが
い。 （ｃ）欠け、バリ、ピンホール、膨れ、ホログラム画像
位置ずれ。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このような欠陥のうち
（ａ）の検査を行うものとしては、ホログラム転写前
の、すなわちホログラム製造過程でのホログラム形成状
態の監視のための検査装置が従来提供されているもの
の、この装置は固定されたセンサ下に所定のホログラム
があるか否かを検査する方式であるため、検査対象とな
るホログラムの品種が限られてしまい、また品種の切り
替え時にはセンサアンプの感度調整が必要となるため、
この感度調整を行うのに作業者の熟練を要してしまうと
いった不都合がある。

【０００７】また、（ｂ）、（ｃ）の検査については、
例えばＣＣＤカメラによりカード上のホログラムを画像
として読み取り、基準画面と比較する方式も考えられ
が、その場合通常の照明ではホログラム画像に乱反射が
起こり、鏡面状態のホログラムを画像として捉えること
ができないといった不都合がある。したがって、これら
（ｂ）、（ｃ）については、人手による目視検査に頼っ
ているのが現状であるが、人手によるため検査者個々に
よって判定レベルが異なり、良品と判定されたものにも
バラツキが生じ品質が一定しないといった問題があり、
また検査者の不注意等によって欠陥のあるものが見過ご
されてしまう恐れもある。本発明は前記事情に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、一度にかつ連
続的に多品種、大量のホログラムの検査処理を、自動的
にしかも正確に行えるホログラムカード検査装置と検査
方法を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明における請求項１
記載のホログラムカード検査装置では、ホログラムカー
ド上のホログラムシートに光を照射してホログラムシー
トおよびホログラム画像を再生せしめる第１の光源手段
と、該第１の光源手段によって得られた再生像を検出す
る第１の検出手段と、該第１の検出手段によって得られ
た再生像を、予め記憶した基準再生像と照合比較し、ホ
ログラムシートおよびホログラム画像が適正か否かを判
定する第１の照合判定手段と、前記ホログラムカードに
光を照射してホログラムシートの反射像を形成せしめる
第２の光源手段と、該第２の光源手段によって得られた
ホログラムカードおよびホログラムシートの反射像を検
出する第２の検出手段と、該第２の検出手段によって得
られた反射像を、予め記憶した基準反射像と照合比較
し、ホログラムカード上にホログラムシートが適正に貼
着されているか否かを判定する第２の照合判定手段とを
具備してなることを前記課題の解決手段とした。請求項
４記載のホログラムカード検査方法では、ホログラムカ
ード上のホログラムシートに光を照射してホログラムシ
ートおよびホログラム画像を再生せしめ、得られた再生
像を第１の検出手段により検出し、次に、該第１の検出
手段によって得られた再生像を、第１の照合判定手段に
より予め記憶した基準再生像と照合比較してホログラム
シートおよびホログラム画像が適正か否かを判定するホ
ログラムシート検査工程と、ホログラムカードに光を照
射してホログラムカードおよびホログラムシートの反射
像を形成せしめ、得られた反射像を第２の検出手段によ
り検出し、次に、該第２の検出手段によって得られたホ
ログラムシート反射像を、第２の照合判定手段により予
め記憶した基準反射像と照合してホログラムカード上に
ホログラムシートが適正に貼着されているか否かを判定
するホログラムカード検査工程とを具備してなることを
前記課題の解決手段とした。

【０００９】

【作用】本発明における請求項１記載のホログラムカー
ド検査装置によれば、第１の検出手段によって得られた
再生像と、第１の照合判定手段により予め記憶した基準
再生像とを該第１の照合判定手段により照合比較してホ
ログラムシートおよびホログラム画像が適正か否かを判
定するので、ホログラムシートの欠けやホログラム画像
の位置ずれが確実に発見される。また、第２の検出手段
によって得られた反射像と、第２の照合判定手段により
予め記憶した基準反射像とを該第２の照合判定手段によ
り照合比較してホログラムカード上にホログラムシート
が適正に貼着されているか否かを判定するので、ホログ
ラムシートの脱刷や多数貼、さらにはその位置ずれが確
実に発見される。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を詳しく説明する。図１および
図２は、本発明のホログラムカード検査装置の一実施例
を示す図であり、これらの図において符号１０はホログ
ラムカード検査装置（以下、検査装置と略称する）であ
る。この検査装置１０は、ホログラム画像３を形成した
ホログラムシート４を表面に貼着してなるホログラムカ
ードＡの表面状態を検査するためのものであり、第１の
光源手段となるリングライト１１と、第１の検出手段と
なるカメラ１２と、第２の光源手段となる面光源１３
と、第２の検出手段となるカメラ１４と、第１および第
２の照合判定手段を内蔵してなる画像検査装置１５と、
この画像検査装置１５に接続されたモニター１６とを具
備して構成されたものである。

【００１１】リングライト１１は、図２に示すように矩
形板状でその中央部に円孔１１ａを形成し、該円孔１１
ａの周囲にリング状の光源部を形成したもので、後述す
るコンベア２１の直上に配設され、かつ光源部の照射方
向を下方に向けて配置されたものである。すなわちこの
リングライト１１は、コンベア２１によって送られてき
たホログラムカードＡ上のホログラムシート４に光を照
射し、ホログラムシート４およびホログラム画像３を再
生せしめるためのものである。なお、リングライト１１
は、ホログラムシート４の多品種に対応できるように、
その光量、あるいはそのホログラムシート４との距離が
調整可能になっている。

【００１２】カメラ１２は、レンズ、撮像素子、増幅回
路、同期信号回路等から構成されたもので、リングライ
ト１１の円孔１１ａの直上に配設されたものであり、そ
の視野が、円孔１１ａを通って該円孔１１ａの直下に位
置するホログラムシート４全域とその周辺部にまで及び
よう配設されたものである。そして、これによりカメラ
１２は、リングライト１１によって得られたホログラム
再生像を検出するものとなっている。面光源１３は、一
方の側のほぼ全域を光源部とした矩形板状のもので、コ
ンベア２１の直上に配設され、かつ光源部の照射方向を
斜め下方に向けて配置されたものである。すなわちこの
面光源１３は、コンベア２１によって送られてきたホロ
グラムカードＡ全域に光を照射し、ホログラムカードＡ
上のホログラムシート４を反射せしめるためのもので、
ホログラムシート４の種類に応じて最も反射に適した角
度に調整されたものである。なお、この面光源１３は、
コンベア２１の側部に立てられたスタンド１３ａに回動
可能に支持されたもので、これによってホログラムカー
ドＡへの照射角度が調整可能となっている。

【００１３】カメラ１４は、カメラ１２と同様にレン
ズ、撮像素子、増幅回路、同期信号回路等から構成され
てなり、面光源１３が照射対象とするホログラムカード
Ａを基準にして面光源１３と反対の側に配置されたもの
で、面光源１３によるホログラムカードＡの反射光を検
出するものであり、その視野が、ホログラムカードＡ全
域となるよう配設されたものである。これらカメラ１
２、カメラ１４は、いずれも画像検査装置１５に接続さ
れたものである。画像検査装置１５は、パソコン、ミニ
コン等のコンピュータシステムに接続され、あるいはこ
れらの機能を内蔵したものであり、図３に示すように第
１の照合判定手段１７と第２の照合判定手段１８とを有
したものである。

【００１４】第１の照合判定手段１７は、カメラ１２に
接続されてこれから得られる再生像を受け、これを２値
化処理（濃淡画像を２値画像に変換する処理、具体的に
は再生像の基準部分からの反射光を基準強さとしてこれ
を黒、基準強さと異なる光を白とするような２値画像に
変換する処理）して処理結果を認識する第１の認識部１
７ａと、予め基準となるホログラムシートをカメラ１２
により検出し、これを２値化処理して得られた結果を基
準再生像として記憶する第１の記憶部１７ｂと、第１の
認識部１７ａに認識された再生像の処理結果と第１の記
憶部１７ｂに記憶された基準再生像とを比較する第１の
比較部１７ｃからなるものである。

【００１５】第１の認識部１７ａは、具体的には図４
（ａ）に示すようなホログラム画像３を有するホログラ
ムシート４をカメラ１２が検出した場合に、再生像の基
準部分（この例ではホログラム画像３が形成されていな
い部分）からの反射光を基準強さとしてこれを黒、基準
強さと異なる光（シートに対し凹凸をもって形成された
ホログラム画像３からの反射光）を白となるように２値
画像化し、さらに白と認識された部分の面積を計測する
とともに、予め決められたホログラム画像３の基準点Ｐ
（例えば重心）を計測するものである。

【００１６】したがって、このような認識部１７ａによ
れば、カメラ１２が図４（ｂ）に示すようなホログラム
シート４の欠けＱを検出すると、欠けＱがシートに対し
凹んだ状態となるため再生像中における光が基準強さの
光と異なったものとなり、よってこれを白となるよう２
値画像化することから、計測して得られる白部分の面積
が基準面積より大となるのである。同様に、図４（ｃ）
に示すようなホログラムシート４のピンホール（あるい
は膨れ）Ｒや、図４（ｄ）に示すようなバリＳがカメラ
１２で検出されると、これら部位からの反射光がいずれ
も基準強さの光と異なったものとなるため、やはりこれ
らを白となるよう２値画像化し、結果として計測される
白部分の面積は基準面積より大となる。

【００１７】一方、図４（ｅ）に示すようなホログラム
画像３の位置ずれが検出されると、ホログラム画像３が
ホログラムシート４から欠けているため白部分の面積が
小となり、しかも予め決められたホログラム画像３の基
準点から外れた位置に基準点Ｐが計測される。また、第
１の記憶部１７ｂは、図４（ａ）に示したような正規の
状態のホログラムシート４を基準とし、予めこれの２値
化処理後の再生像を記憶したものであり、具体的には再
生像におけるホログラム画像３の面積と、その基準点Ｐ
とを記憶したものである。なお、この記憶部１７ｂは、
メモリーカードやフロッピー等の記録媒体によって構成
することができ、よってこれらを記憶部１７ｂとしてお
けば、検査対象となるホログラムシート４の種類に応じ
て、それぞれに対応する記憶部１７ｂを予め用意するこ
とができ、したがってホログラムシート４の種類が変わ
ったときにも素早くこれに対応することができる。

【００１８】そして、第１の比較部１７ｃは、第１の認
識部１７ａで認識された再生像、具体的には白部分の面
積およびその基準点と、第１の記憶手段１７ｂに記憶さ
れた基準再生像、具体的には基準面積およびその基準点
とを比較することにより、ホログラムシートおよびホロ
グラム画像が適正か否か、すなわち欠けＱやピンホール
（あるいは膨れ）Ｒ、バリＳ、さらにはホログラム画像
３の位置ずれがあるか無いかを判定するのである。

【００１９】第２の照合判定手段１８は、カメラ１４に
接続されてこれから得られる反射像を受け、これを２値
化処理して処理結果を認識する第２の認識部１８ａと、
予め基準となるホログラムカードをカメラ１４により検
出し、これを２値化処理して得られた結果を基準反射像
として記憶する第２の記憶部１８ｂと、第２の認識部１
８ａに認識された再生像の処理結果と第２の記憶部１８
ｂに記憶された基準再生像とを比較する第２の比較部１
８ｃからなるものである。第２の認識部１８ａは、具体
的には図５（ａ）に示すようなホログラムシート４を有
するホログラムカードＡをカメラ１４が検出した場合
に、反射像の基準部分（この例ではホログラムシート４
が貼着されていない部分）からの反射光を基準強さとし
てこれを黒、基準強さと異なる光（反射層を有するホロ
グラムシート４からの反射光）を白となるように２値画
像化し、さらに白と認識された部分の面積を計測すると
ともに、予め決められたホログラムシート４の基準点Ｐ
（例えば重心）を計測するものである。

【００２０】したがって、このような認識部１８ａによ
れば、カメラ１４が図５（ｂ）に示すようなホログラム
シート４の多数貼（図では２枚貼）を検出すると、余分
な分のホログラムシート４が正しいホログラムシート４
と同様に白となるよう２値画像化されることから、計測
して得られる白部分の面積が基準面積より大となるので
ある。一方、図５（ｃ）に示すようなホログラムシート
４が空打ちされ貼着されていない状態のホログラムカー
ドＡが検出されると、当然、２値画像化されて白となる
部分がないことから白部分の面積が基準面積より小とな
る。さらに、図５（ｄ）に示すようなホログラムシート
４の位置ずれが検出されると、予め決められたホログラ
ムシート４の基準点から外れた位置に基準点Ｐが計測さ
れる。

【００２１】また、第２の記憶部１８ｂは、図５（ａ）
に示したような正規の状態のホログラムシート４を基準
とし、予めこれの２値化処理後の反射像を記憶したもの
であり、具体的には反射像におけるホログラムシート４
の面積と、その基準点Ｐとを記憶したものである。な
お、この記憶部１８ｂも、メモリーカードやフロッピー
等の記録媒体によって構成することができるのはもちろ
んである。そして、第２の比較部１８ｃは、第２の認識
部１８ａで認識された反射像、具体的には白部分の面積
およびその基準点と、第２の記憶手段１８ｂに記憶され
た基準反射像、具体的には基準面積およびその基準点と
を比較することにより、ホログラムシートの貼着が適正
か否か、すなわち複数貼や空打ち、位置ずれがあるか無
いかを判定するのである。

【００２２】モニター１６は、検査対象の２値画像化前
および後の画像を切り替えにより視認できるもので、検
査自体が正常に行われているか、さらには検査装置１０
が正常に作動しているかなどのチェックができるもので
ある。このような構成の検査装置１０は、例えば図６に
示すようなホログラムカード貼着装置に組み込まれて用
いられる。

【００２３】図６において符号２０は、ホログラムシー
ト４貼着前のカードを収納するフィーダーであり、この
フィーダー２０には、フィーダー２０内のカードを１枚
ずつ取りだしてコンベア２１に載せるピッカー部２２
と、ピッカー部２２によってコンベア２１に載せられ送
られてきたカードの表面を清浄化するクリーナー部２３
とが順次配置されている。また、クリーナー部２３の後
方には、転写シート５を収容しさらにこれを送りだすと
ともに、コンベア２１で送られてきたカード上にホログ
ラムシート４をホットスタンプによって貼着せしめるホ
ットスタンプ本体２４が配設されている。そして、この
ホットスタンプ本体２４の後方に本実施例の検査装置１
０が配設されているのである。さらに、検査装置１０の
後方には検査終了後のホログラムカードを有用するデリ
バリー２５が配設されている。

【００２４】なお、この貼着装置には、例えば検査装置
１０にてホログラムカードＡに不適正と判定された場合
に、その信号を受けてコンベア２１から該当するカード
Ａを取り除く手段が検査装置１０の後方に設けられてい
たり、あるいは不適正と判定された場合に、警報が鳴る
と同時にコンベア２１を停止させる機能が設けられてお
り、これによって不適正と判定されたカードがデリバリ
ー２５に送られないようになっている。

【００２５】次に、図１、図２および図６に示した検査
装置１０による検査法に基づいて、本発明における請求
項４記載の検査方法を説明する。まず、コンベア２１に
よって送られてきたホログラムカードＡがリングライト
直下の所定位置にきたとき、コンベア２１を所定時間停
止させる。そして、リングライト１１でホログラムカー
ドＡ上のホログラムシート４に光を照射し、得られた再
生像をカメラ１２で検出する。

【００２６】また、これに先立ち、画像検査装置１５の
第１の照合判定手段１７の第１の記憶部１７ｂに、基準
再生像の面積および基準点を記憶させておく。なお、こ
の記憶部１７ｂとしては、メモリーカードやフロッピー
等に予め入力されたものが好適に用いられる。そして、
カメラ１２によって得られた再生像を、第１の認識部１
７ａにより２値画像化し、さらにホログラム画像３に相
当する部分の面積およびその基準点を計測する。続い
て、得られた再生像の面積および基準点と、予め記憶し
た基準再生像の面積および基準点とを第１の比較部１７
ｃで比較し、ホログラムシートおよびホログラム画像が
適正か否か、すなわち欠けやピンホール（あるいは膨
れ）、バリ、さらにはホログラム画像３の位置ずれがあ
るか無いかを判定する。

【００２７】次に、コンベア２１を再度動作させ、ホロ
グラムシートおよびホログラム画像の検査を行ったホロ
グラムカードＡが面光源１３下方の所定位置にきたとき
再びコンベア２１を停止させる。なお、これに先立ち、
画像検査装置１５の第２の照合判定手段１８の第２の記
憶部１８ｂに、基準反射像の面積および基準点を記憶さ
せておく。そして、面光源１３でホログラムカードＡに
光を照射して得られた反射像をカメラ１４で検出し、得
られた反射像を第２の認識部１８ａで２値画像化し、さ
らにホログラムシート４に相当する部分の面積およびそ
の基準点を計測する。続いて、得られた反射像の面積お
よび基準点と、予め記憶した基準反射像の面積および基
準点とを第２の比較部１８ｃで比較し、ホログラムシー
トが適正に貼着されているか否か、すなわち複数貼や空
打ち、位置ずれがあるか無いかを判定する。

【００２８】このような検査装置１０にあっては、ホロ
グラムシートの欠けやホログラム画像の位置ずれ、さら
にはホログラムシートの脱刷や多数貼、位置ずれといっ
た不良項目の検査を自動的、かつ連続的でしかも正確に
行うことができ、したがって大量生産を行う設備にも用
いることができ、しかも検査員が目視で検査するのに比
べバラツキをなくし品質の均一化を図ることができる。

【００２９】なお、前記実施例では、第１の光源手段と
してリングライト１１を用いたが、これに代えて例えば
ファイバーライトを用いてもよく、その場合にもリング
ライト１１と同様に該ファイバーライトによりホログラ
ムシート４全域とその周辺部を照射するようにする。ま
た、前記実施例の装置においては、ホログラムシートお
よびホログラム画像が適正か否かを検査し、次にホログ
ラムカード上にホログラムシートが適正に貼着されてい
るか否かを検査する構成としたが、これらの順番は特に
限定されるものでなく、逆であってもよいのはもちろん
である。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項１記載のホログラムカード検査装置及び請求項４記載
のホログラムカード検査方法は、ホログラムシートの欠
けやホログラム画像の位置ずれ、さらにはホログラムシ
ートの脱刷や多数貼、位置ずれといった不良項目の検査
を自動的、かつ連続的でしかも正確に行えるようにした
ものであるから、ホログラムカードを大量に加工生産す
る設備にも十分用いることができ、しかも検査員が目視
で検査するのに比べバラツキをなく、品質の均一化を図
り得るものとなる。また、請求項１記載の検査装置をホ
ログラムシート貼着装置に組み込めば、カードの自動供
給、搬送、カードへのホログラムシートの熱圧着、検
査、良否判定およびそれぞれの仕分け、集積といった工
程を全て自動化することができ、これにより検査員によ
る目視検査をなくして省力化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のホログラムカード検査装置の一実施例
の概略構成図。

【図２】図１に示したホログラムカード検査装置の概略
構成を示す斜視図。

【図３】画像検査装置の概略構成を示すブロック図。

【図４】（ａ）は適正なホログラムシートの状態を示す
図、（ｂ）は欠けが生じたホログラムシートの状態を示
す図、（ｃ）はピンホールあるいは膨れが生じたホログ
ラムシートの状態を示す図、（ｄ）はバリが生じたホロ
グラムシートの状態を示す図、（ｅ）はホログラム画像
の位置ずれが生じたホログラムシートの状態を示す図。

【図５】（ａ）適正なホログラムカードの状態を示す
図、（ｂ）２枚貼が生じたホログラムカードの状態を示
す図、（ｃ）は空打ちが生じたホログラムカードの状態
を示す図、（ｄ）はホログラムシートの位置ずれが生じ
たホログラムカードの状態を示す図。

【図６】図１に示した検査装置を組み込んだホログラム
カード貼着装置の一例を示す斜視図。

【図７】ホログラムシートを有する転写シートの側断面
図。

【符号の説明】

３ ホログラム画像 ４ ホログラムシート １０ ホログラムカード検査装置 １１ リングライト １２ カメラ １３ 面光源 １４ カメラ １５ 画像検査装置 １７ 第１の照合判定手段 １８ 第２の照合判定手段 Ａ ホログラムカード

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホログラム画像を形成したホログラムシ
   ートを表面に貼着してなるホログラムカードの表面状態
   を検査するホログラムカード検査装置であって、 前記ホログラムカード上のホログラムシートに光を照射
   してホログラムシートおよびホログラム画像を再生せし
   める第１の光源手段と、 該第１の光源手段によって得られた再生像を検出する第
   １の検出手段と、 該第１の検出手段によって得られた再生像を、予め記憶
   した基準再生像と照合比較し、ホログラムシートおよび
   ホログラム画像が適正か否かを判定する第１の照合判定
   手段と、 前記ホログラムカードに光を照射してホログラムシート
   の反射像を形成せしめる第２の光源手段と、 該第２の光源手段によって得られたホログラムカードお
   よびホログラムシートの反射像を検出する第２の検出手
   段と、 該第２の検出手段によって得られた反射像を、予め記憶
   した基準反射像と照合比較し、ホログラムカード上にホ
   ログラムシートが適正に貼着されているか否かを判定す
   る第２の照合判定手段とを具備してなることを特徴とす
   るホログラムカード検査装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のホログラムカード検査装
   置において、前記第１の照合判定手段が、再生像を２値
   化処理した後の、ホログラム画像として認識される側の
   面積およびその基準点の位置を、予め記憶した基準再生
   像の面積および基準点の位置と照合比較し、判定するも
   のであるホログラムカード検査装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載のホログラムカード
   検査装置において、前記第２の照合判定手段が、反射像
   を２値化処理した後の、ホログラムシート画像として認
   識される側の面積および反射像内の基準点の位置を、予
   め記憶した基準反射像の面積および基準点の位置と照合
   比較し、判定するものであるホログラムカード検査装
   置。
4. 【請求項４】 ホログラム画像を形成したホログラムシ
   ートを表面に貼着してなるホログラムカードの表面状態
   を検査するホログラムカード検査方法であって、 ホログラムカード上のホログラムシートに光を照射して
   ホログラムシートおよびホログラム画像を再生せしめ、
   得られた再生像を第１の検出手段により検出し、次に、
   該第１の検出手段によって得られた再生像を、第１の照
   合判定手段により予め記憶した基準再生像と照合比較し
   てホログラムシートおよびホログラム画像が適正か否か
   を判定するホログラムシート検査工程と、 ホログラムカードに光を照射してホログラムカードおよ
   びホログラムシートの反射像を形成せしめ、得られた反
   射像を第２の検出手段により検出し、次に、該第２の検
   出手段によって得られたホログラムシート反射像を、第
   ２の照合判定手段により予め記憶した基準反射像と照合
   してホログラムカード上にホログラムシートが適正に貼
   着されているか否かを判定するホログラムカード検査工
   程とを具備してなることを特徴とするホログラムカード
   検査方法。