JPH06157924A - 潤滑性樹脂組成物 - Google Patents

潤滑性樹脂組成物

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JPH06157924A
JPH06157924A JP31840592A JP31840592A JPH06157924A JP H06157924 A JPH06157924 A JP H06157924A JP 31840592 A JP31840592 A JP 31840592A JP 31840592 A JP31840592 A JP 31840592A JP H06157924 A JPH06157924 A JP H06157924A
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JP
Japan
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resin
resin composition
liquid diene
diene polymer
lubricating
Prior art date
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Pending
Application number
JP31840592A
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English (en)
Inventor
Mari Ohira
真理 大平
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 潤滑性樹脂組成物を、機械的特性を低下させ
ることなく、摩擦特性を改善し、かつ良好な耐摩耗性を
発揮するものとする。 【構成】 ポリエチレン、ポリアミド、ポリアセタール
などの熱可塑性樹脂、または熱硬化性樹脂に、分子量5
00〜50000の液状のポリブタジエンなどの液状ジ
エン系重合体を0.5〜50重量%配合した潤滑性樹脂
組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は各種の摺動部材料とし
て利用される潤滑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、機械製品の軽量化の要求に応じ
て、従来の金属製機械部品を合成樹脂製部品に置き換え
る技術が様々な分野で開発されつつあり、軸受などの摺
動部材においてもこれに対応する技術が開発されてい
る。
【0003】たとえば、ポリアミド樹脂などは、それ自
体にある程度の摺動性があり、比較的穏やかな摺動条件
下では摺動部材として適した材料である。しかし、この
ものは、高速度かつ高荷重の摺動条件で用いられると、
摺動面に溶融や焼付といった現象、すなわち摩擦係数の
増大、摩耗の急激な進行が起こるので、使用に耐えな
い。
【0004】上記摺動特性を改善するには、合成樹脂
に、たとえば潤滑油を分散保持させて、耐摩耗性を向上
させる、いわゆる含油プラスチックとする手法が一般的
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の潤滑性樹脂組成物では、摩擦特性は改良されている
が、耐摩耗特性を改善するという点では決して充分でな
いという問題点がある。
【0006】また、潤滑油を多量に添加すれば、母材で
ある合成樹脂の引っ張り強度などの機械的特性が低下す
るという問題点もある。
【0007】そこで、この発明は、上記した問題点を解
決し、潤滑性樹脂組成物を、機械的特性を低下させるこ
となく、摩擦特性を改善し、かつ良好な耐摩耗性を発揮
するものとすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、合成樹脂に液状ジエン系重
合体を0.5〜50重量%配合した構成を採用したので
ある。
【0009】以下その詳細を述べる。
【0010】まず、この発明における合成樹脂は、特に
限定されるものでなく、以下に示すような熱硬化性樹脂
または熱可塑性樹脂を採用することができる。
【0011】すなわち、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、メラミンフェノール共縮合樹脂、キシレ
ン変成フェノール樹脂、ユリアグアナミン共縮合樹脂、
アミノ樹脂、アセトグアナミン樹脂、メラミングアナミ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
キシレン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹
脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリテトラフルオ
ロエチレン−クロロトリフルオロエチレン樹脂、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン樹脂、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロ
ロフルオロエチレン共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビ
ニリデン樹脂、ポリエチレン(低密度、高密度または超
高分子量のものを含む)、塩素化ポリオレフィン、ポリ
プロピレン、変成ポリオレフィン、水架橋ポリオレフィ
ン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−
エチルアクリレート共重合体、ポリスチレン、ABS樹
脂、ポリアミド、メタクリル樹脂、ポリアセタール、ポ
リカーボネイト、セルロース樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、ポリエー
テルイミド、ポリアミドイミド、アイオノマー樹脂、ポ
リフェニレンオキサイド、メチルペンテンポリマー、ポ
リアリルスルホン、ポリアリルエーテル、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリス
ルホン、全芳香族ポリエステル、ポリエチレンテレフタ
レート、熱可塑性ポリエステルエラストマー、その他各
種のポリマーアロイなどを任意に選択使用することが可
能である。
【0012】次に、この発明における液状ジエン系重合
体は、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンのような
ジエン構造を有するジエン系モノマーを単独重合または
共重合して得られる化合物であって、その重量平均分子
量は、500〜50000の範囲にあり、好ましくは5
00〜10000の範囲にあり、常温下で液状を呈する
重合体である。
【0013】このような、液状ジエン系重合体の具体例
としては、ブタジエンホモポリマー、イソプレンホモポ
リマー、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−
イソプレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体、ブタジエン−2−エチルヘキシルアクリレート
共重合体、ブタジエン−n−オクタデシルアクリレート
などを挙げることができる。
【0014】そして、この発明に用いる液状ジエン系重
合体は、官能基の有無に限定されるものでなく、官能基
を有する場合の例としては、水酸基、エポキシ基、イソ
シアネート基を挙げることができる。
【0015】上記した液状ジエン系重合体の合成樹脂に
対する配合量は、0.5〜50重量%、より好ましく
は、2〜30重量%である。なぜなら、液状ジエン系重
合体が0.5重量%未満の少量では、潤滑性の改善効果
は期待できず、50重量%を越える多量では、合成樹脂
本来の機械的強度を著しく低下させ、好ましくないから
である。
【0016】また、この発明の潤滑性樹脂組成物には、
上記した液状ジエン系重合体の他に、一般的な合成樹脂
用の添加剤をこの発明の効果を阻害しない範囲で併用し
てもよい。このような添加剤としては、たとえば、離型
剤、難燃剤、耐候性改良剤が挙げられる。上記添加剤
は、前記液状ジエン系重合体と同時に添加するか、また
は予め添加剤と液状ジエン系重合体のみを混合して合成
樹脂に配合する。
【0017】さらにまた、この発明の潤滑性樹脂組成物
には、一般的な合成樹脂用の潤滑剤、強化剤を併用して
もよい。潤滑剤としては、四フッ化エチレン樹脂粉末、
グラファイト、フッ化黒鉛、タルク、窒化ホウ素などの
固体潤滑剤が挙げられる。また、強化剤としては、ガラ
ス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アスベスト、ロ
ックウール、ウォラストナイト、チタン酸カリウムホイ
スカーなどの繊維状強化剤、またはガラス粉末、タル
ク、クレイ、炭酸カルシウムなどを代表例とする無機質
充填剤が挙げられる。
【0018】以上述べた液状ジエン系重合体およびその
他の添加剤からなる原材料を、前記した合成樹脂に配合
するには、以下のような従来公知の混合成形法を用いる
ことができる。
【0019】すなわち、合成樹脂と原材料を混合するに
は、これらをそのままの状態か、またはフルオロハイド
ロカーボンなどの適当な溶媒に溶かしたものを、ヘンシ
ェルミキサー、ボールミル、タンブラーミキサーなどの
混合機によって混合する。そして、前記溶媒を除去した
後、溶融混合性のよい射出成形機もしくは溶融押出機に
供給するか、または予め熱ローラ、ニーダ、バンバリー
ミキサーにて溶融混合してもよい。
【0020】次いで、上記組成物を成形する場合は、圧
縮成形法、押出成形法、射出成形法など組成物の物性に
応じた適当な手法を採用できる。また、前記溶融混合し
た後、混合物をジェットミル、冷凍粉砕機で粉砕し、そ
のままもしくは所要の粒径に分級した粉体を、粉末塗料
として流動浸漬塗装、静電粉体塗装によって膜状または
層状に成形することもできる。
【0021】
【作用】この発明の潤滑性樹脂組成物は、所定量配合さ
れた液状ジエン系重合体が、合成樹脂に均質に分散保持
されており、その特性により樹脂本来の機械的強度を損
なうことなく、摩擦特性が低減されかつ耐摩耗性が向上
するように改質される。
【0022】
【実施例】まず、実施例および比較例に用いた諸原材料
を一括して示すとつぎのとおりである。なお、〔 〕内
に略号を示した。
【0023】(1)ポリエチレン(三井石油化学社製:
ハイゼックス1300J)〔PE〕 (2)ナイロン12(ダイセル化学社製:ダイアミドL
1640P)〔PA12〕 (3)ポリアセタール(ポリプラスチックス社製:ジュ
ラコンM90−02)〔P0M〕 (4)水酸基含有液状ジエン系重合体(出光石油化学社
製:末端水酸基含有ポリブタジエンR−45HT)〔H
O−PB〕 (5)官能基を含有しない液状ジエン系重合体(日本石
油化学社製:B3000)〔LNBR〕 実施例1〜6:表1に示す割合で合成樹脂に液状ジエン
系重合体を配合し、ヘンシェルミキサーで充分混合した
後、二軸溶融押出機に供給して表2に示した溶融混合条
件で押出し、造粒し、そのペレットを射出成形機に供給
し、表2に示した射出成形条件で外径23mm、内径1
4mm、長さ13mmのリング状試験片およびASTM
−D638タイプIVのダンベル試験片を形成した。この
試験片を用いて以下に示す摩擦試験、摩耗試験、引張り
強さ試験を行ない、得られた結果を表3にまとめた。
【0024】摩擦試験:スラスト型摩擦試験機を用い
て、滑り速度10m/分、荷重10kg/cm2の条件
で相手材を軸受鋼SUJ(焼き入れ、研削仕上げ)とし
て、運転開始1分後、および60分後の摩擦係数を測定
した。
【0025】摩耗試験:スラスト型摩擦試験機を用い
て、滑り速度32m/分、荷重3.1kg/cm2 の条
件で相手材を軸受鋼SUJ(焼き入れ、研削仕上げ)と
して、摩耗係数(×10-10 cm3 /kg- m) を測定
した。
【0026】引張り強さ試験:ASTM−D638に従
い、タイプIVのダンベル試験片を用いて、23±2℃の
雰囲気下、チャック間距離64mm、引張り速度5m/
分の条件で引張り強さを求めた。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】比較例1〜3:表1および表2に示した配
合組成、混合条件及び成形条件としたこと以外は実施例
1〜6と全く同様にして試験片を作成し、同様の試験を
行なった。得られた結果は、表3中に併記した。
【0031】表3に示す測定値から明らかなように、比
較例1〜3においては、摩擦係数は比較的小さいが、摩
耗係数がそれぞれ同じ合成樹脂を用いた実施例4〜6に
比べて大きく、いずれも期待する性質は得られていな
い。これに対して、実施例1〜6は、いずれも引張り強
さを低下させることなく、摩擦係数および摩耗係数も共
に小さく、また、試験片の製造の際に成形性も良好であ
り、これまでの含油プラスチックの欠点を改善したきわ
めて優れたものであった。
【0032】
【効果】以上述べたように、この発明の潤滑性樹脂組成
物は、合成樹脂に所定量の液状ジエン系重合体を均質に
配合したものであるから、合成樹脂本来の機械的特性を
低下させることなく、摩擦特性が改善され、かつ良好な
耐摩耗性を発揮するものとなる利点がある。また、この
発明の潤滑性樹脂組成物は、成形性も良好なものとなっ
て、優れた生産性を発揮するものであるということがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂に液状ジエン系重合体を0.5
    〜50重量%配合してなる潤滑性樹脂組成物。
JP31840592A 1992-11-27 1992-11-27 潤滑性樹脂組成物 Pending JPH06157924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31840592A JPH06157924A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 潤滑性樹脂組成物

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JP31840592A JPH06157924A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 潤滑性樹脂組成物

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JPH06157924A true JPH06157924A (ja) 1994-06-07

Family

ID=18098789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31840592A Pending JPH06157924A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 潤滑性樹脂組成物

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JP (1) JPH06157924A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001055478A (ja) * 1999-08-19 2001-02-27 E I Du Pont De Nemours & Co 低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレン組成物
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CN116875171A (zh) * 2023-08-23 2023-10-13 山东千江粉末科技有限公司 一种低摩擦系数粉末涂料以及制备方法

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