JPH0615698B2 - 鋳造してなる亜鉛基合金金型 - Google Patents

鋳造してなる亜鉛基合金金型

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JPH0615698B2
JPH0615698B2 JP1162262A JP16226289A JPH0615698B2 JP H0615698 B2 JPH0615698 B2 JP H0615698B2 JP 1162262 A JP1162262 A JP 1162262A JP 16226289 A JP16226289 A JP 16226289A JP H0615698 B2 JPH0615698 B2 JP H0615698B2
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casting
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zinc
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alloy
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耕平 久保田
勉 佐藤
隆二 二宮
恭敬 古郡
卓司 吉田
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機械的強度が高く、鋳造性に優れ、しかも鋳造
欠陥のほとんどない健全な鋳物を得ることができ、従っ
てプラスチック射出成型あるいはプレス加工に用いるに
好適な鋳造してなる亜鉛基合金金型に関する。
〔従来の技術〕
従来、プラスチック射出成型およびプレスの試作金型用
としてAl4.1重量%、Cu3.0重量%、Mg0.05重量%を
含んだ亜鉛合金ZAS(商品名)が広く利用されてい
る。この合金は410〜450℃の温度で鋳造が可能なうえ、
パターン再現性および鋳肌が良く、溶湯処理も特に必要
としないということで鋳造が極めて容易である。また、
砂型鋳造で22〜27kgf/mmの引張強度が得られる。ところ
が、近年、多品種少量生産の潮流の中でこの亜鉛金型の
少量生産用へのグレードアップ、すなわち強度向上が検
討されている。
このため、これに関連した亜鉛基合金として、例えば、
特公昭51-5342号公報にはAl2〜12重量%、Cu1〜10
重量%、Mg0.01〜0.5重量%、Be0.02〜0.15重量%、
Ti0.01〜1.5重量%、Ag0.01〜3.0重量%を含有し、残
部が亜鉛からなる耐摩耗性亜鉛基合金が開示されてい
る。さらに、特開昭63-38548号公報にはAl1〜10重量
%、Cu1〜15重量%、Mg0.01〜0.5重量%、Y0.02〜
1.0重量%を含有し、残部Znからなる亜鉛基合金、ある
いは特開昭63-65043号公報にはCu5〜15重量%、Mg0.
2重量%以下、ランタニド0.05〜3重量%およびAlを
特定の式を満たす量含有し、残部がZnからなる亜鉛基
合金が開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、特公昭51-5342号公報記載の発明は微量
添加元素であるBe、Ti、Agが溶湯中にて酸化され易
く、ドロスの巻き込みが発生して鋳造欠陥を生じ、プラ
スチック成型品等の製造歩留が低下する虞れあるもので
あった。
さらに、特開昭63-38548号記載の発明および特開昭63-6
5043号公報記載の発明はそれぞれYおよびランタニドを
含有させているため、これら元素が酸化され、ドロスの
巻き込みに代表される鋳造欠陥が発生し易く、上記した
と同様な問題点を有するものであった。
本発明は上記状況に鑑み、機械的強度が高く、鋳造性に
優れ、しかも鋳造欠陥のほとんど発生しない鋳造してな
る亜鉛基合金金型を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記課題を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね
る過程で、本出願人の出願に係る特願平1-5983号記載の
機械加工してなる金型、すなわち6〜12重量%%Al-
5.5〜12重量%Cu-Mg-Znからなり、鋳造性が劣るた
め機械加工が不可欠とされた亜鉛基合金に着目し、この
合金の成分範囲を変えて種々検討したところ、Alおよ
びCuの特定の限定された成分範囲内では驚くべきこと
には鋳造性が極めて良好となるとともに鋳造欠陥もほと
んど見られないということを知見した。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであ
り、Al6.5〜7.5重量%、Cu5.6〜6.5重量%、Mg0.01
〜0.20重量%、残部が不可避不純物を別にしてZnから
なり、430℃におけるラゴンヌ流動長が230mm以上、凝固
温度幅が13℃以上で、かつ鋳造品の表面3mm以内に50μ
m以上の欠陥が1個/100cm2以内である鋳造してなる亜
鉛基合金金型である。
本発明において、ラゴンヌ流動長はとは、所定の成分の
溶湯を430℃において十分に攪拌し、この溶湯の中に外
径6mmφ、内径4mmφのガラス管の一端を挿入し、かつ
他端から240mmHgの負圧を加え、この時にガラス管内に
流入して固化した金属の長さを測定した値である。本発
明では良好な鋳造性を確保するために、この430℃にお
けるラゴンヌ流動長が230mm以上必要である。ラゴンヌ
流動長が230mm未満であると、湯流れ性が悪くなり、種
々な形状の鋳型の隅々まで湯が到着しにくくなる。
また、同様に良好な鋳造性を得るため、凝固温度範囲幅
が13℃以上必要である。凝固温度範囲幅が13℃より狭い
と鋳造品内部に鋳造欠陥が生じ易くなる。この理由は明
らかではないが、鋳造品表面と内部の冷却温度の差が小
さくなり気泡が逃げにくくなることに起因するものと考
えられる。
さらに、本発明では健全な鋳造品を得るために、鋳造品
表面の3mm以内に50μm以上の欠陥が1個/100cm2以内
であることが必要である。
ここで、改めて本発明の成分組成範囲の限定理由を説明
する。
Al:7.5重量%を超えると凝固温度幅が狭くなり、鋳
造欠陥が多くなる。逆に6.5重量%に達しないと流動性
が低下して湯の流れが悪くなるとともに鋳造欠陥も多く
なる。
Cu:6.5重量%を超えると流動性が低下して湯の流れが
悪くなるとともに鋳造欠陥が多くなる。さらに、プラス
チック成形用の一部に用いられるシボ加工が困難にな
る。ここでシボ加工とは、プラスチック成形品の表面に
模様を付けるため、エチッングにより金型表面に微細な
凹凸模様を付けることである。逆に、Cu含量が5.6重量
%に達しないと凝固温度幅が狭くなり、鋳造欠陥が多く
なる。
Mg:Mgは粒間腐食を防止するために0.01〜0.2重量%
必要である。0.2重量%を超えると合金を脆化させる。
このような本発明合金を鋳造する方法はZAS合金と同
様で良く、また凝固時にはアルミニウムの偏析を避ける
ために、上部を加熱して底部を冷却するトップヒート法
を採用することが望ましい。
〔作 用〕
このように本発明ではAl−Cu−Mg−Znからなり、
これ以外の添加元素が加えられていないため、ドロスが
発生してこれが巻き込まれることによる鋳造欠陥が生じ
ることがなく、しかもラゴンヌ流動長が所定長さ以上で
かつ凝固温度範囲幅が所定値以上であるため、鋳造性に
優れ、機械的強度も36kg/mm2となる。
以下に本発明の実施例を説明する。
実施例 第1表に示す組成の亜鉛基合金を、黒鉛るつぼを用いて
溶解して調製した。次に、これら合金を再度溶解し、試
験鋳型に鋳造温度430℃で鋳造し、また凝固時には鋳型
上部をバーナーで加熱するトップヒートを行った。こう
して得られた鋳物について、鋳造欠陥の数、引張強度、
ブリネル硬さを評価した。また、これら亜鉛基合金を43
0℃におけるラゴンヌ流動長および凝固温度範囲幅を測
定し、これらを第1表に併せて示す。
これら各評価の試験方法は次の通りである。
(試験条件) (1) 鋳造欠陥の数:鋳物下部の10cm角の面に対して浸
透探傷を実施して欠陥を検出し、50μm以上の欠陥個数
を測定した。測定面は鋳物表面、同じ個所を1.5mm研削
した面、さらに1.5mm研削した面(表面から3mm深さ)
の三面の測定し、その平均値を測定値とした。
(2) 引張強度:インストロン引張試験機により引張速
度1cm/分、温度25℃で測定した。試験片はJIS4号
試験片とした。
(3) ブリネル硬さ:ブリネル硬さ試験機により荷重100
0kg、30秒保持、保持温度25℃で測定した。
(4) シボ加工:エッチング溶液に硝酸アルコール(3
%HNO3)を用いて鋳造品表面をエッチングして、そ
の模様が金属組織により乱されるか否かを限度見本との
対比で目視で判断した。限度見本以上に乱されていない
ものをシボ加工可能と判断した。
第1表から次のことがわかる。
(1)本発明合金によりAlが低いか、Cuが高いと、ラゴ
ンヌ流動長で表される流動性が悪化する。
(2)本発明合金よりAlが高いか、Cuが低いと、凝固温
度範囲幅が狭くなる。
(3)本発明合金にミッシュメタルあるいはBeを微量添
加して強度向上を図ろうとすれば、鋳造欠陥が多発し
た。
(4)また、Cuが高くなると、シボ加工性が劣るようにな
る。
なお、本発明実施例合金はいずれも32kgf/mm以上の機械
的強度を有するものであり、従って平均的な条件では50
000〜100000ショットのポリアセタール樹脂の射出成形
に、そしてプレスでSPC1.2mm10000回に耐えるもので
あった。
〔発明の効果〕
以上説明したところから明らかなように、本発明によれ
ば、ZAS合金と同様に良好な鋳造性を有し、ZAS合
金における鋳造方案がそのまま生かせるとともに、ZA
S合金に対して機械的強度が大幅に向上し、鋳造欠陥も
ほとんど生じない鋳造してなる亜鉛基合金金型が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古郡 恭敬 埼玉県上尾市原市1333―2 三井金属中央 研究所内 (72)発明者 吉田 卓司 埼玉県上尾市原市1333―2 三井金属中央 研究所内 (56)参考文献 特開 平1−104737(JP,A) 特開 平1−168834(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム6.5〜7.5重量%、銅5.6〜6.5
    重量%、マグネシウム0.01〜0.20重量%、残部が不可避
    不純物を別にして亜鉛からなり、430℃におけるラゴン
    ヌ流動長が230mm以上、凝固温度幅が13℃以上で、かつ
    表面3mm以内に50μm以上の欠陥が1個/100cm2以内で
    ある鋳造してなる亜鉛基合金金型。
JP1162262A 1989-06-23 1989-06-23 鋳造してなる亜鉛基合金金型 Expired - Lifetime JPH0615698B2 (ja)

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US20110014084A1 (en) * 2009-07-20 2011-01-20 Eastern Alloys, Inc. High strength, creep resistant zinc alloy
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JPH0814011B2 (ja) * 1987-12-24 1996-02-14 三井金属鉱業株式会社 高強度ダイカスト用亜鉛基合金

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