JPH061560Y2 - ロール紙の残芯回収装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、新聞印刷用ロール紙を輪転機に装架し、ロー
ル紙繰出し後のロール紙芯棒、すなわち残芯を輪転機よ
り脱架して残芯回収台車に積み込む装置に関する。

従来の技術 従来の残芯回収技術は実開昭57-25846号公報に開示され
ているように、残芯搬送車の一側に立設した支柱に残芯
把持移載具を立面内で旋回するように支持し、残芯搬送
車の他側に残芯回収台車を配置し、残芯把持移載具を垂
直姿勢にして降下させ、残芯搬送車上の残芯を把持して
上昇したのち、該移載具を残芯回収台車上に旋回させて
把持を解除し、残芯を残芯回収台車に放下積込みを行っ
ていた。

考案が解決しようとする課題 上述した従来技術においては、残芯を把持した移載具を
高い位置で上下方向に旋回させることにより、搬送車よ
り回収台車へ残芯を移載するものであるから、残芯が比
較的軽量でしかも大径でないにも拘らず、移載具の支持
機構および残芯把持機構、そして移載具の上下方向への
旋回駆動機構等が複雑且つ大形化するという欠点があっ
た。

また、上述の従来例は、残芯搬送車の一側に旋回移載具
を支持する支柱が立設され、他側には残芯回収台車が配
置されているので、残芯搬送車の一側に作業空間を確保
することができないため、作業性が悪いという難点もあ
った。

課題を解決するための手段 本考案は、残芯を残芯搬送車から残芯回収車まで転動支
承する略々Ｚ形の移載案内部材を残芯搬送車の一側に固
設し、該案内部材に沿って残芯を押送する往復動移載杆
と昇降支承杆とを設け、さらに、移載案内部材の積込み
転動面の途中に残芯の整正ストッパを出没可能に設けた
ものである。

作用 残芯搬送車上の残芯を往復動移載杆によって移載案内部
材上に荷卸し転動させ、次に昇降支承杆によって移載案
内部材上を転動揚搬して、移載案内部材の積込み転動面
より残芯回収台車内に転動放下させるものであり、さら
に、残芯回収台車に転動放下される残芯は、移載案内部
材の積込み転動面の途中に設けた整正ストッパによって
一次停止することにより放下姿勢が整正される。

実施例 第１図は正面図、第２図は平面図であって、残芯１を載
せた搬送車２と残芯回収車３との間に、荷卸し転動面４
ａと揚搬案内面４ｂと積込み転動面４ｃとを形成した略
々Ｚ形の移載案内部材４を立設し、搬送車２上の残芯１
を移載案内部材の荷卸し転動面４ａ上の位置１′に押送
する一対の移載杆５，５は、シリンダ６の伸縮動によっ
てレール７に滑動案内される往復動台８上に軸受された
回動軸８′の両端に固着され、該回動軸８′は前記往復
動台８に取付けたシリンダ９の伸縮動によって回動し
て、一対の移載杆５，５を実線で示す倒状姿勢と鎖線で
示す起立姿勢５ｂとに作動し、倒伏姿勢において搬送車
２上の残芯を位置１′まで押送転動するための前進往動
（位置５ａ）をなしたのち、起立姿勢となって後退復動
をして荷卸し待機をする。

位置１′に荷卸された残芯１は、一対の昇降支承杆１
０，１０に支承され、該支承杆１０，１０は堅形シリン
ダ１１の伸長作動により案内杆１２に沿って上昇し、位
置１′にある残芯１を移載案内部材４の揚搬案内面４ｂ
で保持しながら実線位置から鎖線位置まで揚搬する。

昇降支承杆１０，１０の上昇鎖線位置においては、該支
承杆１０，１０の残芯支承面と移載案内部材の積込み転
動面４ｃとが連接し、昇降支承杆１０，１０上の残芯１
は積込み転動面４ｃ上に転動移乗し、該積込み転動面４
ｃ上の途中に配置したストッパ１３の突出作動により、
一旦停止して傾いて転動する残芯１の姿勢を積込み転動
面４ｃに対して直交するように整正する。

したがって、該ストッパ１３が没入作動して積込み転動
面４ｃの終端より放下される残芯１は、残芯の両端にお
いて時間差なく同時に落下することができるから、残芯
回収車３内には残芯が整正された姿勢で積込まれる。

なお、移載案内部材４の荷卸し転動面４ａ、積込み転動
面４ｃおよび昇降支承杆１０，１０を多少前方へ傾斜さ
せることにより、残芯の転動を容易にし、また移載案内
部材４の揚搬案内面４ｂを僅かに前傾させることによ
り、揚搬中の残芯の支承保持性を向上させることができ
る。

そして、残芯１にはロール紙の残紙が巻き付けられた状
態にあるので、該残紙が残芯の荷卸し転動によって延展
浮動することがあるから、前記位置１′において残芯の
両端部を第２図で示す如く、一対の支承ローラ１４ａ，
１４ｂおよび１５ａ，１５ｂで支承し、これらの支承ロ
ーラを回転駆動して残紙巻付方向に残芯を回転させて延
展浮動した残紙を残芯に巻付け、残芯の積込み放下時に
整正された放下姿勢が乱れないようにされている。

考案の効果 本考案は、残芯搬送車と残芯回収台車との間に荷卸し転
動面、揚搬案内面および積込み転動面を有する略々Ｚ形
の移載案内部材を立設し、該移載案内部材に沿って残芯
を押送転動するものであるから、残芯を把持して移載す
る従来技術に比し、残芯の大小に拘らず移載が可能であ
り、且つ移載機構が小形化、簡易化され、しかも、残芯
搬送車の一側のみに移載手段を配置できるので、他側に
自由空間を確保することができて作業性の向上を図るこ
とができるものである。

そして、積込み転動面に残芯姿勢の整正ストッパを設け
ることにより、残芯回収台車内への放下積込みが整然と
行われ、多量の残芯を積込むことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は正面図、第２図
は平面図である。 １…残芯、２…残芯搬送車、３…残芯回収車、４…移載
案内部材、４ａ…荷卸し転動面、４ｂ…揚搬案内面、４
ｃ…積込み転動面、５…移載杆、１０…昇降支承杆、１
３…ストッパ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】残芯搬送車の一側に荷卸し転動面と揚搬案
   内面と積込み転動面とを形成した略々Ｚ形の移載案内部
   材を立設し、前記揚搬案内面に沿って残芯を支承揚搬す
   る昇降支承杆を設けるとともに、前記残芯搬送車上の残
   芯を移載案内部材の荷卸し転動面に転送して前記昇降支
   承杆上に移載する倒伏前進姿勢と該移載後に起立して後
   退動する起立後退姿勢とを有する往復移載杆を設け、前
   記積込み転動面の終端下方に残芯回収台車を配置したロ
   ール紙の残芯回収装置
2. 【請求項２】積込み転動面の途中に整正ストッパを出没
   可能に設けた請求項(1)記載のロール紙の残芯回収装置