JPH06151742A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH06151742A
JPH06151742A JP4294443A JP29444392A JPH06151742A JP H06151742 A JPH06151742 A JP H06151742A JP 4294443 A JP4294443 A JP 4294443A JP 29444392 A JP29444392 A JP 29444392A JP H06151742 A JPH06151742 A JP H06151742A
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channel transistor
gate electrode
oxide film
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region
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JP4294443A
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Motoi Ashida
基 芦田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 Nチャネルトランジスタにおいて補助電極を
形成する際の熱処理等の温度的な影響によるPチャネル
トランジスタでのパンチ・スルー降伏の発生を防止する
ことができるCMOS構成を有する半導体装置を提供す
る。 【構成】 Nチャネルトランジスタ101が、基板の主
面に形成されるPウェル11と、n+ およびn- 型ソー
ス/ドレイン領域5と、基板上にゲート酸化膜4を介し
て設けられるゲート電極3と、第1のサイドウォールス
ペーサ7と、ポリシリコンパッド9とを備え、さらにP
チャネルトランジスタ102が、基板の主面に形成され
るNウェル12と、p+ 型ソース/ドレイン領域6と、
基板上にゲート酸化膜4を介して設けられるゲート電極
3と、第1および第2のサイドウォールスペーサ7,1
0とを備えており、第1および第2のサイドウォールス
ペーサ7,10の最大厚みBが、サイドウォールスペー
サ7の最大厚みAよりも大きくなるように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置およびその製
造方法に関し、特にCMOS(Complementary Metal Ox
ide Semiconductor )構成を有する半導体装置およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、メモリやプロセッサに代表される
VLSI(Very Lage Scale Integrated Circuit)は大
規模化する傾向にある。この大規模化の要請に対処する
ため、低消費電力で、かつ高集積が可能なCMOSデバ
イスが主流になってきている。
【0003】高集積化が進むCMOSデバイスにおいて
は、アルミニウム等の金属材料からなる配線層を直接基
板に接続することが困難になり始めている。このような
場合、基板からポリシリコン層またはポリサイド層で等
電位層を引上げ上層部でアルミニウムからなる配線層と
コンタクトをとるパッド構造が有効となってくる。
【0004】ここでは、特にNチャネルトランジスタに
おいてポリシリコンパッドが設けられたCMOSトラン
ジスタについて説明する。
【0005】まず、CMOSトランジスタの構造につい
て図を参照して説明する。図26は、従来のCMOSト
ランジスタの構造を示す断面図である。図26を参照し
て、同一半導体基板(図示せず)上にNチャネルトラン
ジスタ51とPチャネルトランジスタ52が形成されて
いる。
【0006】半導体基板(図示せず)上のNチャネルト
ランジスタ51の形成領域においてはPウェル11が形
成され、またPチャネルトランジスタ52の形成領域に
おいてはNウェル12が形成されている。
【0007】Nチャネルトランジスタ51は、図26の
左側に示されるように、Pウェル11と、ゲート酸化膜
4と、n型ポリシリコン層からなる2つのゲート電極3
と、n+ 型およびn- 型のソース/ドレイン領域5から
形成されている。
【0008】また、ゲート電極3の両側壁には、サイド
ウォールスペーサ17が形成されている。さらに、Nチ
ャネルトランジスタを覆うように、層間絶縁膜8が形成
されており、この層間絶縁膜8およびゲート酸化膜4に
設けられたコンタクトホールを通じて、高濃度のn+
のポリシリコンパッド9がn+ 型およびn- 型のソース
/ドレイン領域5に電気的に接続されている。
【0009】一方、Pチャネルトランジスタ52は、図
26の右側に示されるように、Nウェル12と、ゲート
酸化膜4と、n型ポリシリコンからなるゲート電極3
と、p + 型のソース/ドレイン領域6から構成されてい
る。
【0010】また、ゲート電極3の両側壁にはサイドウ
ォールスペーサ17が形成されている。
【0011】Pチャネルトランジスタ52のゲート電極
3に設けられたサイドウォールスペーサ17の最大厚み
2 は、Nチャネルトランジスタ51のゲート電極3に
設けられたサイドウォールスペーサ17の最大厚みA1
と等しくなるように設定されており、この厚みA1 は、
Nチャネルトランジスタ51の性能律速により決定され
ている。
【0012】次に、上述したCMOSトランジスタの製
造方法について図を参照して説明する。
【0013】図16〜図25は、図26に示した構造断
面に従って、CMOSトランジスタの製造方法を工程順
に示す断面図である。
【0014】まず、図16を参照して、P型半導体基板
20上に膜厚1000〜5000Åの酸化膜21を形成
する。さらに、薄膜酸化膜21の上面に、膜厚100〜
2500Åの窒化膜(Si3 4 )22を形成する。そ
の後、窒化膜22上の、Nチャネルトランジスタ形成予
定領域以外の領域に、レジスト層23をフォトリソグラ
フィを用いて形成する。
【0015】次に、図17を参照して、上記レジスト層
23をマスクとして、窒化膜22をドライエッチングに
より除去する。その後、レジスト層23および窒化膜2
2をマスクとして、p型不純物(B)を加速電圧150
〜200keV、注入量1×1012〜5×1013/cm
2 の条件で、p型半導体基板20の主表面に導入する。
その後拡散熱処理を行ない、p型半導体基板20の主表
面にPウェル11を形成する。
【0016】さらに、図18を参照して、Pウェル11
上の領域に、LOCOS酸化(LOCal Oxidation of Si
)により、膜厚1000〜10000Åの厚膜酸化膜
24を形成する。その後、レジスト層23を除去し、さ
らにドライエッチングにより窒化膜22を全て除去す
る。この厚膜酸化膜24をマスクとして、n型不純物
(P)を加速電圧300〜400keV、注入量1×1
12〜1×1013/cm2 の条件で、p型半導体基板2
0の主表面に導入する。その後拡散熱処理を行ない、p
型半導体基板20の主表面にNウェル12を形成する。
【0017】さらに、その後酸化膜21、厚膜酸化膜2
4の全面エッチング処理を行ない、p型半導体基板20
の表面の酸化膜を全面的に除去する。
【0018】次に、図19を参照して、p型半導体基板
20の表面に新たに膜厚100〜1000Åの薄膜酸化
膜(図示せず)を形成し、さらにこの薄膜酸化膜の上面
に、LPCVD法により、窒化膜(図示せず)を形成す
る。その後、この窒化膜の素子形成領域以外の領域をフ
ォトリソグラフィを用いて選択的に除去し、窒化膜をマ
スクとして、LOCOS酸化により、膜厚1000〜1
0000Åの厚膜酸化膜18を形成する。
【0019】その後、熱リン酸等により窒化膜の除去を
行ない、さらにHF等により薄膜酸化膜の除去を行な
う。次に、p型半導体基板20の表面に熱酸化により膜
厚100〜200Åのゲート酸化膜4を形成する。
【0020】さらに、図20を参照して、ゲート酸化膜
4の表面に、減圧CVD法により膜厚500〜3000
Å程度のポリシリコン層19を形成し、このポリシリコ
ン層19中にn型またはp型不純物をドープする。
【0021】さらにここで、ポリシリコン層19上に高
融点金属(W,Mo等)とSiとの合金からなる高融点
金属シリサイド膜をスパッタ法により膜厚500〜50
00Å程度堆積させてもよい。このポリシリコン層1
9、またはポリシリコン層19および高融点金属シリサ
イド膜により、ゲート電極材料を構成する。
【0022】次に、ポリシリコン層19上に酸化膜、レ
ジスト層を形成し、フォトリソグラフィを用いて所望の
パターンを形成する。レジスト層を除去した後、酸化膜
をマスクとして、異方性エッチングよりポリシリコン層
19を選択的に除去して、Nチャネルトランジスタおよ
びPチャネルトランジスタのゲート電極3を同時に形成
する。ゲート電極3のゲート長はほぼ0.3〜1.0μ
m程度とする。
【0023】さらに、図21を参照して、Pチャネルト
ランジスタ形成領域上にフォトリソグラフィを用いてレ
ジスト層26を堆積する。その後、Nチャネルトランジ
スタ形成領域に、レジスト膜26および2つのゲート電
極3をマスクとして、n型不純物(P)を注入量1×1
12〜1×1013/cm2 の条件で、p型半導体基板2
0の主表面に導入する。その後拡散熱処理を行ない、p
型半導体基板20の主表面にn- 型不純物拡散領域25
を形成する。
【0024】次に、レジスト層26を除去した後、p型
半導体基板20の表面全面に、CVD法により膜厚10
0〜300nmの酸化膜を形成する。この酸化膜を異方
性エッチングにより除去し、Nチャネルトランジスタお
よびPチャネルトランジスタのゲート電極3の両側壁に
最大厚み100〜300nm程度のサイドウォールスペ
ーサ17を形成する。
【0025】さらに、図22を参照して、Pチャネルト
ランジスタ形成領域上にフォトリソグラフィを用いてレ
ジスト層15を形成する。その後、Nチャネルトランジ
スタ形成領域に、レジスト層15と2つのゲート電極3
およびサイドウォールスペーサ17をマスクとして、再
度n型不純物(As)を注入量1×1015〜1×10 16
/cm2 の条件で、p型半導体基板20の主表面に導入
する。その後拡散熱処理を行ない、p型半導体基板20
の主表面にn+ 型不純物拡散領域を形成する。これによ
り、n- 型およびn+ 型のソース/ドレイン領域5が形
成され、LDD(Lightly Doped Drain )構造を有する
Nチャネルトランジスタ51が完成する。
【0026】次に、図23を参照して、Nチャネルトラ
ンジスタ形成領域の上面に、レジスト層16をフォトリ
ソグラフィを用いて形成する。その後、Pチャネルトラ
ンジスタ形成予定領域に、レジスト層16とゲート電極
3およびサイドウォールスペーサ17をマスクとして、
p型不純物(B)を注入量1×1015〜1×1016/c
2 の条件で、p型半導体基板20の主表面に導入す
る。その後拡散熱処理を行ない、p型半導体基板20の
主表面にp+ 型のソース/ドレイン領域6が形成され、
Pチャネルトランジスタ52が完成する。
【0027】さらに、図24を参照して、Nチャネルト
ランジスタおよびPチャネルトランジスタを覆うよう
に、p型半導体基板20上全面に、CVD法により膜厚
500〜1000Å程度の層間絶縁膜8を形成する。そ
の後、半自己整合(Semiself-Align)製法により、フォ
トリソグラフィを用いてNチャネルトランジスタの2つ
のゲート電極3に挟み込まれた所定の領域の層間絶縁膜
8およびゲート酸化膜4を選択的に除去し、コンタクト
ホールを開口する。
【0028】次に、図25を参照して、層間絶縁膜8上
に減圧CVD法によりポリシリコン膜を堆積し、n型不
純物をイオン注入法により導入し、さらに850℃前後
の拡散熱処理を施した後、フォトリソグラフィを用いて
異方性エッチングによりn型ポリシリコン膜を選択的に
除去して、ポリシリコンパッド9を形成する。その後、
Pチャネルトランジスタ形成領域上の層間絶縁膜8を除
去する。
【0029】上記のようにして、Nチャネルトランジス
タ51においてパッド構造が設けられたCMOSトラン
ジスタが完成する。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術を用いれば、Nチャネルトランジスタ51の
- 型およびn+ 型のソース/ドレイン領域5およびP
チャネルトランジスタ52のp+ 型のソース/ドレイン
領域6を順次形成した後、Nチャネルトランジスタ51
においてポリシリコンパッド9を形成していたため、こ
の際に施される拡散熱処理がn- 型およびn+ 型のソー
ス/ドレイン領域5およびp+ 型のソース/ドレイン領
域6の不純物拡散に寄与していた。
【0031】このため、特に、p+ 型のソース/ドレイ
ン領域6に拡散係数の大きいB等のp型不純物を用いて
いるPチャネルトランジスタ52では、ゲート長の値が
サブミクロンオーダになると、熱処理工程に対する工程
余裕(p+ 型のソース領域とp+ 型のドレイン領域との
間の間隔)が小さくなり、ゲート電圧によって電流を気
できなくなる現象すなわちパンチ・スルー降伏が起こり
やすくなっていた。
【0032】さらに、従来の製造方法を用いれば、図2
2に示したように、Pチャネルトランジスタ52のサイ
ドウォールスペーサ17とNチャネルトランジスタ51
のサイドウォールスペーサ17とを同時に形成してお
り、またサイドウォールスペーサ17の厚みはNチャネ
ルトランジスタ51の性能律速により決定されていたた
め、Pチャネルトランジスタ52においてはp+ 型のソ
ース/ドレイン領域6の形成時に予め熱処理工程に対す
る工程余裕を大きくとっておくことができなかった。
【0033】このため、従来では、Nチャネルトランジ
スタ51においてパッド構造が設けられたCMOSトラ
ンジスタを作製しようとすると、Pチャネルトランジス
タ52でパンチ・スルー降伏が生じやすく製造歩留りが
悪くなっていた。
【0034】本発明は、上述した従来の問題点を解決す
るためになされたものであって、Nチャネルトランジス
タにおいて補助電極を形成する際の拡散熱処理等による
Pチャネルトランジスタでのパンチ・スルー降伏の発生
を防止することができるCMOS構成を有する半導体装
置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく請求項1
に記載の半導体装置は、同一基板上にNチャネルトラン
ジスタとPチャネルトランジスタが形成されたCMOS
構成を有する半導体装置であって、この半導体装置にお
いては、上記のNチャネルトランジスタが、基板の主面
に形成されるP型不純物拡散層と、P型不純物拡散層内
に所定の間隔を隔てて設けられるN型ソース/ドレイン
領域と、所定の間隔に対応する基板上に絶縁膜を介して
設けられる第1のゲート電極と、第1のゲート電極の側
部に設けられるサイドウォールスペーサと、N型ソース
/ドレイン領域の一方の領域に電気的に接続される補助
電極とを備えており、上記のPチャネルトランジスタ
が、基板の主面に形成されるN型不純物拡散層と、N型
拡散層内に所定の間隔を隔てて設けられるP型ソース/
ドレイン領域と、所定の間隔に対応する基板上に絶縁膜
を介して設けられる第2のゲート電極と、第2のゲート
電極の側部に設けられるサイドウォールスペーサとを備
えている。Pチャネルトランジスタの第2のゲート電極
のサイドウォールスペーサは複数の層からなり、かつそ
の最大の厚みがNチャネルトランジスタの第1のゲート
電極のサイドウォールスペーサの最大厚みよりも大きい
ことを特徴とする。
【0036】さらに、本発明に基づく請求項2に記載の
半導体装置においては、NチャネルトランジスタのN型
ソース/ドレイン領域の一方の領域と補助電極との界面
に、酸化膜の熱処理によって形成された球状の凝集体が
存在することを特徴とする。
【0037】本発明に基づく請求項3に記載のCMOS
構成を有する半導体装置の製造方法においては、以下の
工程を備えている。
【0038】まず、主表面を有する同一基板上に、Nチ
ャネルトランジスタ形成領域とPチャネルトランジスタ
形成領域とを形成する。次に、Nチャネルトランジスタ
を構成するゲート電極およびPチャネルトランジスタを
構成するゲート電極をパターニングにより同時に形成す
る。Nチャネルトランジスタ形成領域の主表面に、ゲー
ト電極をマスクとしてN型不純物を導入する。さらに、
主表面全面に第1の酸化膜を堆積し、エッチングによ
り、両ゲート電極の各側部に酸化膜からなるサイドウォ
ールスペーサを形成する。Nチャネルトランジスタ形成
領域の主表面に、ゲート電極およびサイドウォールスペ
ーサをマスクとしてN型不純物を導入し、N型ソース/
ドレイン領域を形成する。次に、主表面全面に第2の酸
化膜を堆積し、Nチャネルトランジスタ形成領域に絶縁
膜を形成するとともに、Pチャネルトランジスタ形成領
域のゲート電極に設けられるサイドウォールスペーサを
第2の酸化膜で覆う。N型ソース/ドレイン領域の一方
の領域上の絶縁膜にエッチングよりコンタクトホールを
形成する。
【0039】このコンタクトホールを通じて、N型ソー
ス/ドレイン領域の一方の領域に電気的に接続され、導
電性材料からなる補助電極を形成する。さらに、Pチャ
ネルトランジスタ形成領域の主表面に、ゲート電極およ
びその側部に設けられるサイドウォールスペーサならび
にそれを覆う第2の酸化膜をマスクとしてP型不純物を
導入し、P型ソース/ドレイン領域を形成する。
【0040】ここで、Pチャネルトランジスタ形成領域
の主表面に、ゲート電極およびその側部に設けられるサ
イドウォールスペーサならびにそれを覆う第2の酸化膜
をマスクとしてP型不純物を導入し、P型ソース/ドレ
イン領域を形成する際には、第1の酸化膜および第2の
酸化膜上から基板主面のP型ソース/ドレイン形成領域
に間接的にP型不純物を導入してもよく、また、P型ソ
ース/ドレイン形成領域上の第1の酸化膜および第2の
酸化膜を基板上からすべて除去した後に、基板主表面に
直接的にP型不純物を導入してもよい。
【0041】本発明に基づく請求項4に記載の半導体装
置の製造方法においては、コンタクトホールを通じて、
N型ソース/ドレイン領域の一方の電気的に接続する、
導電性材料からなる補助電極を形成した後、N型ソース
/ドレイン領域の一方の領域と補助電極との界面に形成
される自然酸化膜を球状に凝集させる熱処理を施す工程
をさらに備えてもよい。
【0042】
【作用】本発明に基づく請求項1および請求項2に記載
の半導体装置では、Pチャネルトランジスタの第2のゲ
ート電極のサイドウォールスペーサが複数の層からな
り、かつその最大厚みがNチャネルトランジスタの性能
律速により決定される第1のゲート電極のサイドウォー
ルスペーサの最大厚みよりも十分大きくなるように設定
されている。
【0043】このため、Pチャネルトランジスタ形成領
域に、第2のゲート電極およびその側部に設けられるサ
イドウォールスペーサをマスクとして、P型不純物を導
入して形成されるP型のソース/ドレイン領域において
は、従来に比べてP型のソース領域とP型のドレイン領
域との間にサイドウォールスペーサに相当する分量の余
裕が予め設けられている。これにより、Pチャネルトラ
ンジスタのP型ソース/ドレイン領域の冶金学的接合間
距離を大きくすることができる。
【0044】したがって、半導体装置の製造工程におけ
る熱処理または使用時の半導体装置内の発熱等の温度的
な影響により、Pチャネルトランジスタにおいて拡散係
数の大きいP型不純物がさらに拡散し、P型のドレイン
領域付近の空乏層がP型のソース領域の方に広がって
も、従来に比べてパンチ・スルー降伏が起こりにくく、
半導体装置の信頼性が大幅に向上されている。
【0045】また、本発明に基づく請求項3および請求
項4に記載の半導体装置の製造方法は、補助電極形成工
程後に、PチャネルトランジスタのP型ソース/ドレイ
ン領域を形成する工程を備えることと、Pチャネルトラ
ンジスタにおいて、第2のゲート電極に設けられるサイ
ドウォールスペーサを第2の酸化膜で覆い、ゲート電極
およびその側部に設けられたサイドウォールスペーサな
らびにそれを覆う第2の酸化膜をマスクとしてP型不純
物を導入し、P型ソース/ドレイン領域を形成する工程
を備えることを2つの大きな特徴としている。
【0046】補助電極形成工程後に、Pチャネルトラン
ジスタのP型ソース/ドレイン領域を形成する工程を備
えることで、P型ソース/ドレイン領域への補助電極形
成に伴う拡散熱処理等による温度的な影響を完全に回避
することができるようになる。このため、半導体装置の
製造工程において、PチャネルトランジスタのP型のド
レイン領域付近の空乏層が温度的な影響によりP型のソ
ース領域の方まで広く拡散することはほとんど起こら
ず、Pチャネルトランジスタにおいてパンチ・スルー降
伏の発生を大幅に低減することができる。
【0047】また、Pチャネルトランジスタにおいて、
第2のゲート電極に設けられるサイドウォールスペーサ
を第2の酸化膜で覆い、ゲート電極およびその側部に設
けられたサイドウォールスペーサならびにそれを覆う第
2の酸化膜をマスクとしてP型不純物を導入し、P型ソ
ース/ドレイン領域を形成する工程を備えることで、形
成されるP型ソース/ドレイン領域間の冶金学的接合間
距離を大きく設定することができる。このように、P型
のソース領域とP型のドレイン領域との間に熱処理等に
よる温度的な影響に対する余裕を予め設けておくことが
できるようになり、半導体装置の製造工程またはその使
用時において半導体装置のPチャネルトランジスタでの
パンチ・スルー降伏の発生を抑制することができる。
【0048】したがって、上述した2つの特徴を有する
半導体装置の製造方法を用いれば、信頼性の高いCMO
S構成を有する半導体装置を歩留りよく製造することが
できるようになる。
【0049】また、本発明によれば、補助電極形成後
に、高温による熱処理を施す工程をさらに加えることに
より、Pチャネルトランジスタに何ら温度的な影響を加
えることなく、補助電極形成の際にNチャネルトランジ
スタのN型ソース/ドレイン領域の一方の領域と補助電
極との界面に形成される自然酸化膜を効率よく球状の凝
集体とすることができる。これにより、補助電極が自然
酸化膜を介することなくN型ソース/ドレイン領域の一
方の領域に直接的に接続されるようになり、補助電極と
基板とのコンタクト抵抗の上昇が抑制される。
【0050】
【実施例】以下、本発明に基づいた第1の実施例に従う
半導体装置およびその製造方法について図面を参照して
説明する。
【0051】図11は、第1の実施例に従う半導体装置
の製造方法に基づいて作製されたCMOSトランジスタ
の構造を示す断面図である。
【0052】図11を参照して、まずCMOSトランジ
スタの構造について説明する。同一半導体基板(図示せ
ず)上に、Nチャネルトランジスタ101とPチャネル
トランジスタ102が形成されている。
【0053】半導体基板(図示せず)上のNチャネルト
ランジスタ101の形成領域においてはPウェル11が
形成され、またPチャネルトランジスタ102の形成領
域においてはNウェル12が形成されている。
【0054】Nチャネルトランジスタ101は、図11
の左側に示されるように、Pウェル11と、ゲート酸化
膜4と、n型ポリシリコンからなる2つのゲート電極3
と、n+ 型およびn- 型のソース/ドレイン領域5から
構成されている。
【0055】また、ゲート電極3の両側壁には、酸化膜
からなる第1のサイドウォールスペーサ7が設けられて
いる。さらに、Nチャネルトランジスタを覆うように、
層間絶縁膜8が形成されており、この層間絶縁膜8およ
びゲート酸化膜4に設けられたコンタクトホールを通じ
て、高濃度のn+ 型のポリシリコンパッド9がn+ 型お
よびn- 型のソース/ドレイン領域5に電気的に接続さ
れている。
【0056】一方、Pチャネルトランジスタ102は、
図11の右側に示されるように、Nウェル12と、ゲー
ト酸化膜4と、n型ポリシリコンからなるゲート電極3
と、p+ 型ソース/ドレイン領域6から構成されてい
る。
【0057】第1の実施例に従うCMOSトランジスタ
のPチャネルトランジスタ102では、ゲート電極3の
両側壁に酸化膜からなる第1および第2のサイドウォー
ルスペーサ7,10が二重に設けられている。このた
め、Pチャネルトランジスタ102のゲート電極3に設
けられる第1および第2のサイドウォールスペーサ7,
10の合計の最大厚みBは、Nチャネルトランジスタ1
01のゲート電極3に設けられる第1のサイドウォール
スペーサ7の最大厚みAに比べて第2のサイドウォール
スペーサ10の分(50〜200nm程度)だけさらに
大きくなっている。第1のサイドウォールスペーサ7の
最大厚みAは、従来と同様Nチャネルトランジスタ10
1の性能律速により決定されている。
【0058】次に、上記CMOSトランジスタの製造方
法について説明する。図1〜図10は、図11に示した
断面構造に従って、CMOSトランジスタの製造方法を
工程順に示す断面図である。
【0059】まず、図1を参照して、p型半導体基板2
0上に膜厚1000〜5000Åの酸化膜21を形成す
る。さらに、この酸化膜21の上面に、膜厚100〜2
500Åの窒化膜(Si3 4 )22を形成する。その
後、窒化膜22上の、Nチャネルトランジスタ形成予定
領域以外の領域に、レジスト層23をフォトリソグラフ
ィを用いて形成する。
【0060】次に、図2を参照して、上記レジスト層2
3をマスクとして、窒化膜22をドライエッチングによ
り除去する。その後、レジスト層23および窒化膜22
をマスクとして、p型不純物(B)を加速電圧150〜
200keV、注入量1×1012〜5×1013/cm2
の条件で、p型半導体基板20の主表面に導入する。そ
の後拡散熱処理を行ない、p型半導体基板20の主表面
にPウェル11を形成する。
【0061】さらに、図3を参照して、pウェル11上
の領域に、LOCOS酸化(LOCalOxidation of Si )
により、膜厚1000〜10000Åの厚膜酸化膜24
を形成する。その後、レジスト層23を除去し、さらに
ドライエッチングにより窒化膜22を全て除去する。こ
の厚膜酸化膜24をマスクとして、n型不純物(P)を
加速電圧300〜400keV、注入量1×1012〜1
×1013/cm2 の条件で、p型半導体基板20の主表
面に導入する。その後拡散熱処理を行ない、p型半導体
基板20の主表面にnウェル12を形成する。
【0062】さらに、その後酸化膜21,厚膜酸化膜2
4の全面エッチング処理を行ない、p型半導体基板20
の表面の酸化膜の全面的に除去する。
【0063】次に、図4を参照して、p型半導体基板2
0の表面に新たに膜厚100〜1000Åの薄膜酸化膜
(図示せず)を形成し、さらにこの薄膜酸化膜の上面
に、LPCVD法により、窒化膜(図示せず)を形成す
る。その後、この窒化膜の素子形成領域以外の領域をフ
ォトリソグラフィを用いて選択的に除去し、窒化膜をマ
スクとして、LOCOS酸化により、膜厚1000〜1
0000Åの厚膜酸化膜18を形成する。
【0064】その後、熱リン酸等により窒化膜の除去を
行ない、さらにHF等により薄膜酸化膜の除去を行な
う。次に、p型半導体基板20の表面に熱酸化により膜
厚100〜200Åのゲート酸化膜4を形成する。
【0065】さらに、図5を参照して、ゲート酸化膜4
の表面に、減圧CVD法により膜厚500〜3000Å
程度のポリシリコン層19を形成し、このポリシリコン
層19中にn型またはp型不純物をドープする。
【0066】さらにここで、ポリシリコン層19上に高
融点金属(W,Mo等)とSiとの合金からなる高融点
金属シリサイド膜をスパッタ法等により膜厚500〜5
000Å程度堆積させてもよい。このポリシリコン層1
9、またはポリシリコン層19および高融点金属シリサ
イド膜により、ゲート電極材料を構成する。
【0067】次に、ポリシリコン層19上に酸化膜、レ
ジスト層を形成し、フォトリソグラフィを用いて所望の
パターンを形成する。レジスト層を除去した後、酸化膜
をマスクとして異方性エッチングによりポリシリコン層
19を選択的に除去して、Nチャネルトランジスタおよ
びPチャネルトランジスタのゲート電極3を同時に形成
する。ゲート電極3のゲート長はほぼ0.3〜1.0μ
m程度とする。
【0068】さらに、図6を参照して、Pチャネルトラ
ンジスタ形成領域上にフォトリソグラフィを用いてレジ
スト層26を堆積する。その後、Nチャネルトランジス
タ形成領域に、レジスト膜26およびゲート電極3をマ
スクとして、n型不純物(P)を注入量1×1012〜1
×1013/cm2 の条件でp型半導体基板20の主表面
に導入する。その後拡散熱処理を行ない、p型半導体基
板20の主表面にn-型不純物拡散領域25を形成す
る。
【0069】次に、レジスト層26を除去した後、P型
半導体基板20表面全面に、CVD法により膜厚100
0〜3000Åの酸化膜を形成する。この酸化膜を異方
性エッチングにより除去し、Nチャネルトランジスタお
よびPチャネルトランジスタのゲート電極3の両側壁に
最大厚み100〜300nm程度のサイドウォールスペ
ーサ7を形成する。
【0070】さらに、図7を参照して、Pチャネルトラ
ンジスタ形成領域上にフォトリソグラフィを用いてレジ
スト層13を形成する。その後、Nチャネルトランジス
タ形成領域に、レジスト層13と2つのゲート電極3お
よびサイドウォールスペーサ7をマスクとして、再度n
型不純物(As)を注入量1×1015〜1×1016/c
2 の条件で、p型半導体基板20の主表面に導入す
る。その後拡散熱処理を行ない、p型半導体基板20の
主表面にn+ 型不純物拡散領域を形成する。これによ
り、n- 型およびn+ 型のソース/ドレイン領域5が形
成される。
【0071】次に、図8を参照して、Nチャネルトラン
ジスタおよびPチャネルトランジスタ形成領域を覆うよ
うに、p型半導体基板20上全面に、CVDにより膜厚
500〜2000Åの層間酸化膜8を形成する。その
後、半自己整合(Semiself-Align)製法により、フォト
リソグラフィを用いてNチャネルトランジスタの2つの
ゲート電極3に挟み込まれた領域の層間酸化膜8および
ゲート酸化膜4を選択的に除去し、コンタクトホールを
開口する。
【0072】次に、図9を参照して、層間酸化膜8上に
減圧CVD法により、ポリシリコン層を堆積し、n型不
純物をイオン注入法により導入し、さらに850℃前後
の拡散熱処理を施した後、フォトリソグラフィを用い
て、異方性エッチングによりn型ポリシリコン層を選択
的除去して、ポリシリコンパッド9を形成する。
【0073】その後、1000℃以上の高温で30秒程
度のランプ瞬間加熱等によるRTA(Rapid Thermal An
nealing )処理を行ない、ポリシリコン膜を堆積する際
にn + 型およびn- 型のソース/ドレイン領域5との界
面に形成される自然酸化膜をボールアップさせる。これ
によりポリシリコンパッド9とn+ 型およびn- 型のソ
ース/ドレイン領域5とのコンタクト抵抗の上昇が効果
的に抑制される。
【0074】上記のようにして、パッド構造が設けられ
たLDD構造のNチャネルトランジスタ101が完成す
る。
【0075】次に、図10を参照して、Nチャネルトラ
ンジスタ形成領域の上面にレジスト層14をフォトリソ
グラフィを用いて形成する。その後、Pチャネルトラン
ジスタ形成領域の層間酸化膜8を選択的にエッチバック
することで、第1のサイドウォールスペーサ7上にさら
に最大厚み50〜200nmの第2のサイドウォールス
ペーサ10を形成する。
【0076】その後、Pチャネルトランジスタ形成領域
に、ゲート電極3と第1および第2のサイドウォールス
ペーサ7,10をマスクとして、p型不純物(B)を注
入量1×1015〜1×1016/cm2 の条件で、p型半
導体基板20の主表面に導入する。その後拡散熱処理を
行ない、p型半導体基板20の主表面にp+ 型のソース
/ドレイン領域6を形成する。これにより、図11に示
すようなPチャネルトランジスタ102が完成する。
【0077】以上、第1の実施例に基づいた半導体装置
の製造方法によれば、Nチャネルトランジスタ101に
おいて高温での熱処理を伴うポリシリコンパッド9の形
成工程後に、Pチャネルトランジスタ102のp+ 型の
ソース/ドレイン領域6を形成することにより、半導体
装置の製造工程において、熱の影響により拡散係数の大
きいp型不純物が拡散し、Pチャネルトランジスタ10
2においてパンチ・スルー降伏が起こるのを防止するこ
とが可能となる。
【0078】次に、本発明に基づいた第2の実施例に従
う半導体装置およびその製造方法について、図12およ
び図13を参照して説明する。
【0079】なお、本実施例においては、上述した第1
の実施例において説明した図1〜図9に対応する工程は
同一であるためにここでの説明は省略するものとする。
【0080】まず、図12を参照して、Nチャネルトラ
ンジスタ形成領域の上面にレジスト層14をフォトリソ
グラフィを用いて形成する。その後、Pチャネルトラン
ジスタ形成領域に、ゲート電極3と第1のサイドウォー
ル7および第1のサイドウォール7上に設けられた層間
酸化膜8をマスクとして、p型不純物(B)を注入量1
×1015〜1×1016cm2 の条件で、ゲート酸化膜4
および層間酸化膜8上からp型半導体基板20の主表面
に導入する。その後拡散熱処理を行ない、p型半導体基
板20の主表面にp+ 型のソース/ドレイン領域6を形
成する。これにより、図13に示すようなPチャネルト
ランジスタ103が完成する。
【0081】以上、第2の実施例に基づいた半導体装置
の製造方法によれば、Pチャネルトランジスタ形成時に
おいてゲート酸化膜4および層間酸化膜8を選択的にエ
ッチバックする工程を省略することができ、さらに効率
的よくCMOS構成を有する半導体装置を製造すること
ができる。
【0082】次に、本発明に基づいた第3の実施例に従
う半導体装置およびその製造方法について説明する。
【0083】図14は、本発明に基づいた第3の実施例
に従うCMOSトランジスタの構造を示す断面図であ
る。
【0084】図14に示した第3の実施例に従うCMO
Sトランジスタは、以下に示すような製造工程をさらに
備えて作製される。
【0085】図5を再度参照して、ポリシリコン層1
9、またはポリシリコン層19および高融点金属シリサ
イド膜からゲート電極3を形成するに際して、Nチャネ
ルトランジスタ形成領域のポリシリコン層19のみにn
型不純物をドープしてn型ポリシリコン層からなるゲー
ト電極3aを形成し、さらにその後Pチャネルトランジ
スタ形成領域のポリシリコン層19のみにp型不純物を
ドープしてp型ポリシリコン層からなるゲート電極3b
を形成する。
【0086】なお、本実施例においては、これ以降の製
造工程は、上述した第1の実施例において説明した図6
〜図10に示した製造工程と同一であるためにここでの
説明は省略するのものとする。
【0087】これにより、図14に示すように同一基板
上にNチャネルトランジスタ104とPチャネルトラン
ジスタ105が形成されたCMOSトランジスタが得ら
れる。
【0088】さらに、本発明に基づいた第4の実施例に
従う半導体装置およびその製造方法について説明する。
【0089】図15は、本発明に基づいた第4の実施例
に従うCMOSトランジスタの構造を示す断面図であ
る。
【0090】図15に示した第4の実施例に従うCMO
Sトランジスタは、以下に示すような製造工程をさらに
備えて作製される。
【0091】図5を再度参照して、ポリシリコン層1
9、またはポリシリコン層19および高融点金属シリサ
イド膜からゲート電極3を形成するに際して、Nチャネ
ルトランジスタ形成領域のポリシリコン層19のみにn
型不純物をドープしてn型ポリシリコン層からなるゲー
ト電極3aを形成し、さらにその後Pチャネルトランジ
スタ形成領域のポリシリコン層19のみにp型不純物を
ドープしてp型ポリシリコン層からなるゲート電極3b
を形成する。
【0092】なお、本実施例においては、これ以降の製
造工程は、上述した第2の実施例において説明した図6
〜図9および図12に示した製造工程と同一であるため
にここでの説明は省略するものとする。
【0093】これにより、図15に示すように同一基板
上にNチャネルトランジスタ104とPチャネルトラン
ジスタ106が形成されたCMOSトランジスタが得ら
れる。
【0094】第3および第4の実施例によれば、Nチャ
ネルトランジスタにおいてn型ポリシリコン層からなる
ゲート電極3aを形成し、Pチャネルトランジスタにお
いてp型ポリシリコン層からなるゲート電極3bを形成
して、NチャネルトランジスタとPチャネルトランジス
タにおいてゲート電極の極性が異なるように設計されて
いる。これにより、Pチャネルトランジスタの動作速度
を速めることが可能となり、CMOSトランジスタの性
能特性をさらに拡大することができるようになる。
【0095】
【発明の効果】本発明に従う半導体装置およびその製造
方法によれば、同一基板上にNチャネルトランジスタと
Pチャネルトランジスタが形成されたCMOS構成を有
する半導体装置において、Pチャネルトランジスタの第
2のゲート電極の側部に設けられるサイドウォールスペ
ーサの最大厚みをNチャネルトランジスタの第1のゲー
ト電極の側部に設けられるサイドウォールスペーサの最
大厚みよりも十分大きくなるように設けておくことで、
P型のソース領域とP型のドレイン領域との冶金学的接
合間距離を大きくすることができる。これにより、半導
体装置の製造工程やその使用時において熱の影響により
Pチャネルトランジスタにおいてパンチ・スルー降伏が
発生することを抑制することが可能となる。
【0096】また、Nチャネルトランジスタにおいて熱
処理を伴う補助電極の形成工程後に、Pチャネルトラン
ジスタおいてP型ソース/ドレイン領域を形成する工程
を行なう。これにより、P型ソース/ドレイン領域への
熱処理の温度的な影響を一切排除することが可能とな
る。この結果、製造工程におけるPチャネルトランジス
タでのパンチ・スルー降伏の発生を回避することが可能
となる。
【0097】以上により、CMOS構成を有する半導体
装置においては、製造上の歩留りおよび信頼性が向上さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第1の製造工程を示す断面図である。
【図2】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第2の製造工程を示す断面図である。
【図3】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第3の製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第4の製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第5の製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第6の製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第7の製造工程を示す断面図である。
【図8】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第8の製造工程を示す断面図である。
【図9】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体装
置の第9の製造工程を示す断面図である。
【図10】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体
装置の第10の製造工程を示す断面図である。
【図11】本発明に基づいた第1の実施例に従う半導体
装置の構造を示す断面図である。
【図12】本発明に基づいた第2の実施例に従う半導体
装置の第10の製造工程を示す断面図である。
【図13】本発明に基づいた第2の実施例に従う半導体
装置の構造を示す断面図である。
【図14】本発明に基づいた第3の実施例に従う半導体
装置の構造を示す断面図である。
【図15】本発明に基づいた第4の実施例に従う半導体
装置の構造を示す断面図である。
【図16】従来の半導体装置の第1の製造工程を示す断
面図である。
【図17】従来の半導体装置の第2の製造工程を示す断
面図である。
【図18】従来の半導体装置の第3の製造工程を示す断
面図である。
【図19】従来の半導体装置の第4の製造工程を示す断
面図である。
【図20】従来の半導体装置の第5の製造工程を示す断
面図である。
【図21】従来の半導体装置の第6の製造工程を示す断
面図である。
【図22】従来の半導体装置の第7の製造工程を示す断
面図である。
【図23】従来の半導体装置の第8の製造工程を示す断
面図である。
【図24】従来の半導体装置の第9の製造工程を示す断
面図である。
【図25】従来の半導体装置の第10の製造工程を示す
断面図である。
【図26】従来の半導体装置の構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
3 ゲート電極 3a n型ポリシリコン層からなるゲート電極 3b p型ポリシリコン層からなるゲート電極 4 ゲート酸化膜 5 n+ 型およびn- 型のソース/ドレイン領域 6 p+ 型のソース/ドレイン領域 7 第1のサイドウォールスペーサ 8 層間酸化膜 9 ポリシリコンパッド 10 第2のサイドウォールスペーサ 11 Nウェル 12 Pウェル 13,14 レジスト層 18 厚膜酸化膜 19 ポリシリコン層 20 p型半導体基板 21 酸化膜 22 窒化膜 23,26 レジスト層 24 厚膜酸化膜 25 n- 型不純物拡散領域 101,104 Nチャネルトランジスタ 102,103,105,106 Pチャネルトランジ
スタ なお、図中同一符号は、同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/784 7377−4M H01L 29/78 301 P

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一基板上に、Nチャネルトランジスタ
    とPチャネルトランジスタが形成されたCMOS構成を
    有する半導体装置であって、 前記Nチャネルトランジスタが、 前記基板の主面に形成されるP型不純物拡散層と、 前記P型不純物拡散層内に所定の間隔を隔てて設けられ
    るN型ソース/ドレイン領域と、 前記所定の間隔に対応する前記基板上に絶縁膜を介して
    設けられる第1のゲート電極と、 前記第1のゲート電極の側部に設けられるサイドウォー
    ルスペーサと、 前記N型ソース/ドレイン領域の一方の領域に電気的に
    接続される補助電極とを備え、 前記Pチャネルトランジスタが、 前記基板の主面に形成されるN型不純物拡散層と、 前記N型不純物拡散層内に所定の間隔を隔てて設けられ
    るP型ソース/ドレイン領域と、 前記所定の間隔に対応する前記基板上に絶縁膜を介して
    設けられる第2のゲート電極と、 前記第2のゲート電極の側部に設けられるサイドウォー
    ルスペーサとを備えており、 前記第2のゲート電極のサイドウォールスペーサは複数
    の層からなり、かつその最大厚みが前記第1のゲート電
    極のサイドウォールスペーサの最大厚みよりも大きいこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記Nチャネルトランジスタの前記N型
    ソース/ドレイン領域の一方の領域と前記補助電極との
    界面に、酸化膜の熱処理によって形成された球状の凝集
    体が存在する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 CMOS構成を有する半導体装置の製造
    方法であって、 主表面を有する同一基板上に、Nチャネルトランジスタ
    形成領域とPチャネルトランジスタ形成領域とを形成す
    る工程と、 前記Nチャネルトランジスタを構成するゲート電極およ
    び前記Pチャネルトランジスタを構成するゲート電極を
    パターニングにより同時に形成する工程と、 前記Nチャネルトランジスタ形成領域の前記主表面に、
    前記ゲート電極をマスクとしてN型不純物を導入する工
    程と、 前記主表面全面に第1の酸化膜を堆積し、エッチングに
    より、前記両ゲート電極の各側部に酸化膜からなるサイ
    ドウォールスペーサを形成する工程と、 前記Nチャネルトランジスタ形成領域の前記主表面に、
    前記ゲート電極および前記サイドウォールスペーサをマ
    スクとしてN型不純物を導入し、N型ソース/ドレイン
    領域を形成する工程と、 前記主表面全面に第2の酸化膜を堆積し、Nチャネルト
    ランジスタ形成領域に絶縁膜を形成するとともに、前記
    Pチャネルトランジスタ形成領域のゲート電極に設けら
    れるサイドウォールスペーサを前記第2の酸化膜で覆う
    工程と、 前記N型ソース/ドレイン領域の一方の領域上の前記絶
    縁膜にエッチングによりコンタクトホールを形成する工
    程と、 前記コンタクトホールを通じて、前記N型ソース/ドレ
    イン領域の一方の領域に電気的に接続され、導電性材料
    からなる補助電極を形成する工程と、 前記Pチャネルトランジスタ形成領域の前記主表面に、
    前記ゲート電極およびその側部に設けられる前記サイド
    ウォールスペーサならびにそれを覆う第2の酸化膜をマ
    スクとしてP型不純物を導入し、P型ソース/ドレイン
    領域を形成する工程とを備える、半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記コンタクトホールを通じて、前記N
    型ソース/ドレイン領域の一方の領域に電気的に接続さ
    れ、前記導電性材料からなる補助電極を形成した後、前
    記N型ソース/ドレイン領域の一方の領域と前記補助電
    極との界面に形成される酸化膜を球状に凝集させる熱処
    理を施す工程をさらに備える、請求項3に記載の半導体
    装置の製造方法。
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