JPH0615142Y2 - 液体カツプリング装置 - Google Patents

液体カツプリング装置

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JPH0615142Y2
JPH0615142Y2 JP1987034864U JP3486487U JPH0615142Y2 JP H0615142 Y2 JPH0615142 Y2 JP H0615142Y2 JP 1987034864 U JP1987034864 U JP 1987034864U JP 3486487 U JP3486487 U JP 3486487U JP H0615142 Y2 JPH0615142 Y2 JP H0615142Y2
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liquid
working
valve
chamber
coupling housing
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幹雄 野場
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、液体カップリング装置に係り、例えば内燃機
関の冷却装置の感温型ファンカップリング装置等として
用いられる可変容量型の液体カップリング装置に係る。
従来の技術 内燃機関の冷却装置の感温型ファンカップリング装置等
として用いられる可変容量型の液体カップリング装置
は、一般に、軸部材と、前記軸部材により該軸部材に対
し同心に回転可能に担持されたカップリングハウジング
と、前記カップリングハウジング内の室空間を液体継手
作動室と液体貯蔵室とに仕切る仕切りと、前記液体継手
作動室内にあって前記軸部材に同心に固定され前記液体
継手作動室内にて前記カップリングハウジングと共に作
動液体を通すラビリンス通路を形成しまた前記カップリ
ングハウジングに対する相対的回転により前記液体継手
作動室内の作動流体を前記液体貯蔵室へ向けて排出する
ポンプ作用を行うロータと、前記液体貯蔵室より前記液
体作動室へ作動液体を導く作動液体供給通路と、前記作
動液体供給通路を選択的に開閉する第一の制御弁とを有
しており、この種の液体カップリング装置は、米国特許
第3,587,801号、実開昭56−95622号、
実公昭59−39218号の各公報に示されている。
考案が解決しようとする問題点 上述の如き構造の液体カップリング装置に於ては、作動
液体供給通路が開いている時には液体貯蔵室より作動液
体が作動液体通路を経て液体継手作動室へ流れ、これが
カップリングハウジングとロータとの間のラビリンス通
路に存在すので、作動液体の粘性によって軸部材とカッ
プリングハウジングの間にて液体継手式にトルク伝達が
行われる。制御弁により作動液体供給通路が閉じられる
と、液体貯蔵室よりの作動液体の供給を断たれた状態に
て液体継手作動室内の作動液体がロータのポンプ作用に
よって液体貯蔵室へ排出され、これによってカップリン
グハウジングとロータとの間のラビリンス通路に作動液
体が存在しなくなり、軸部材とカップリングハウジング
の間のトルク伝達が実質的に行われなくなる。
滑りによる動力損失を低減すべくカップリングハウジン
グ内に充填されるシリコンオイルの如き作動液体の粘性
が高められると、作動液体供給通路が開いていて液体継
手作用が行われている時の軸部材とカップリングハウジ
ングとの間の回転数差が小さくなる。このことはトルク
伝達効率を高めるためには有意義なことではあるが、し
かし上述の如き状態よりカップリングを切断状態にすべ
く制御弁により作動液体供給通路が閉じられたとき、液
体継手作動室内の作動液体が液体貯蔵室へ排出されるの
に長い時間がかかり、その切断応答性が非常に悪くな
る。従って、内燃機関の冷却装置がかかるファンカップ
リング装置を経て駆動されるときには、その切断応答遅
れの間、冷却ファンが高速回転することになり、内燃機
関が過冷却される虞れがある。このように流体継手作動
室内の作動液体が液体貯蔵室へ排出されるのに長い時間
がかかるのは、この排出がカップリングハウジングに対
するロータの相対的回転によるポンプ作用により行われ
るからである。即ち、軸部材とカップリングハウジング
の間の相対回転数が小さいほど、上記のポンプ作用によ
り液体継手作動室内に残留する作動液体を液体貯蔵室へ
向けて排出するのが遅れ、液体カップリング装置を接続
状態より切断状態へ切換えるのに時間がかかるようにな
る。
本考案は上述の如き問題点を解決した改良された液体カ
ップリング装置を提供することを目的としている。
問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本考案によれば、軸部材と、前記軸
部材により該軸部材に対し同心に回転可能に担持された
カップリングハウジングと、前記カップリングハウジン
グ内の室空間を液体継手作動室と液体貯蔵室とに仕切る
仕切りと、前記液体継手作動室内にあって前記軸部材に
同心に固定され前記液体継手作動室内にて前記カップリ
ングハウジングと共に作動液体を通すラビリンス通路を
形成しまた前記カップリングハウジングに対する相対的
回転により前記液体継手作動室内の作動流体を前記液体
貯蔵室へ向けて排出するポンプ作用を行うロータと、前
記液体貯蔵室より前記液体継手作動室へ作動液体を導く
作動液体供給通路と、前記作動液体供給通路を選択的に
開閉する第一の制御弁とを有する液体カップリング装置
に於て、 前記カップリングハウジングにより前記作動液体供給通
路を閉じる第一の位置と前記作動液体供給通路を開く第
二の位置との間に移動可能に支持され、弾力的付勢手段
により前記第二の位置より前記第一の位置へ向けて弾力
的に付勢され、前記ロータの回転に対する前記カップリ
ングハウジングの回転の追従遅れによる両者間の相対的
回転数の増大に応じて前記ロータにより作動液体の粘性
を介して前記第一の位置より前記第二の位置へ向けて前
記弾力的付勢手段による付勢力に抗してより大きく偏倚
される第二の制御弁と、 前記第一の制御弁が前記作動液体供給通路を閉じる位置
へ偏倚することに対応して前記弾力的付勢手段による付
勢力に抗して前記第二の制御弁を前記第二の位置へ偏倚
させる連動手段と を有することを特徴とする液体カップリング装置によっ
て達成される。
考案の作用及び効果 上述の如き構成によれば、軸部材とカップリングハウジ
ングの間の相対回転数が所定値以下になると、第二の制
御弁により作動液体供給通路の開口度が絞られ、液体貯
蔵室より液体継手作動室へ供給される作動液体の流量が
低減し、これに伴ない液体継手による伝達トルク容量が
低減し、軸部材とカップリングハウジングの間の相対回
転数が増大するので、かかる制御の平衡により軸部材と
カップリングハウジングの間の相対回転数は所定値より
小さくならず、軸部材とカップリングハウジングの間に
少なくとも所定の相対回転数が保たれ、これによってロ
ータによる所要のポンプ作用が確保され、第一の制御弁
が閉弁することによって作動液体供給通路が閉じられた
時には、液体継手作動室の作動液体は液体貯蔵室へ速や
かに排出され、液体カップリング装置の接続状態より切
断状態への切換が応答性よく行われる。
実施例 以下に添付の図を参照して、本考案を実施例について詳
細に説明する。
第1図及び第2図は本考案による液体カップリング装置
を感温型カップリング装置として構成した一つの実施例
を示している。これらの図に於て、10は軸部材であ
り、図示されていない内燃機関により直接的に回転駆動
されるようになっている。軸部材10は、ボルト12に
よって組立られたフロントカバー14とリヤカバー16
よりなるカップリングハウジング18のリヤカバーをシ
ール付きボール軸受20によって同心に回転可能に担持
している。カップリングハウジング18にはボルト12
によって図示されていない冷却フアンが取付けられるよ
うになっている。
カップリングハウジング18内には該カップリングハウ
ジングの内部空間を二つに仕切る仕切板22が設けられ
ている。仕切板22は、リヤカバー16の側に液体継手
作動室24を、フロントカバー14の側に液体貯蔵室2
6を各々郭定している。
液体継手作動室24内には円盤状のロータ28が配設さ
れている。ロータ28は、液体継手作動室24内にて軸
部材10と固定連結され、軸部材10より担持されてカ
ップリングハウジング18に対し相対回転し得るように
なっている。
カップリングハウジング18のリヤカバー16とロータ
28の互いの対向面部には互いに同心の複数個の円環状
の突条30と32とが設けられており、これら突条30
と32はたがい違いになってカップリングハウジング1
8とロータ28との間にその径方向に延在するラビリン
ス通路34を郭定している。
ロータ28は、その外周部にギヤポンプ用の歯部36を
有しており、カップリングハウジング18との相対回転
によってポンプ作用を行い、液体継手作動室24内の作
動液体をフロントカバー14に形成された作動液体戻し
通路38へ圧送し、これを液体貯蔵室26へ排出するよ
うになっている。
ロータ28には液体継手作動室24の液体貯蔵室26の
側よりシリコンオイルの如き作動液体をラビリンス通路
34の側へ導くための貫通孔40がその周方向に互いに
隔置して複数個設けられている。
仕切板22には液体貯蔵室20より液体継手作動室24
へ作動液体を供給する作動液体供給通路として作動する
作動液体供給孔42が設けられている。
カップリングハウジング18の液体貯蔵室26内には作
動液体供給孔42の開閉を行う第一の制御弁としての感
温弁44が設けられている。感温弁44は、仕切板22
の一方の面に摺接する板状の弁要素として構成され、支
持軸46によってフロントカバー14より回転可能に支
持されている。支持軸46はフロントカバー14の前方
部に配置されたスパイラルバイメタル48の巻芯端部と
係止連結されている。スパイラルバイメタル48はその
外端部をフック部材50によってフロントカバー14に
対し係止され、これによりスパイラルバイメタル48は
感知温度の上昇に伴ない支持軸46に対し第2図で見て
反時計廻り方向のトルクを与えるようになっている。こ
れにより感温弁44は、スパイラルバイメタル48の感
知温度が所定値以下である時には、第2図に示されてい
る如く、作動液体供給孔42を閉じる閉弁位置に位置
し、スパイラルバイメタル48の感知温度の上昇に伴な
い第2図で見て反時計廻り方向へ回転変位して作動液体
供給孔42を開くようになっている。
流体継手作動室24のロータ28と仕切板22の間には
作動液体供給孔42の開口度を制御する第二の制御弁と
しての回転弁52が設けられている。回転弁52は、仕
切板22の他方の面部に摺接し、支持軸54によって仕
切板22よりカップリングハウジング18と同心に回転
可能に支持されている。第2図に示されている状態で
は、回転弁52は、以下に説明する如く作動液体供給孔
42を閉じる位置に戻っている感温弁44によって図に
て時計廻り方向への終端位置迄強制的に回動されている
が、感温弁44が感知温度の上昇に伴って図にて反時計
廻り方向へ回動し、回転弁52に対する時計廻り方向の
強制偏倚を解除した状態では、回転弁52は、ロータ2
8とカップリングハウジング18の間の相対的回転(軸
部材10は第2図で見て時計廻り方向に駆動される)に
起因して流体継手作動室24の作動液体の粘性によって
与えられる第2図で見て時計廻り方向のトルクと捩りコ
イルばね56による第2図で見て反時計廻り方向のトル
クとの平衡関係に応じた回動位置をとり、作動液体の粘
性によりロータ28より伝えられるトルクの低減に伴な
って捩りコイルばね56のばね力により第2図で見て反
時計廻り方向に回転し、作動液体供給孔42の開口度を
減少せしめるようになっている。
仕切板22には感温弁44の回転中心と同心の円弧状ス
リット58が設けられており、この円弧状スリット58
には感温弁44と一体に設けられた強制開弁爪60が係
合している。強制開弁爪60は、円弧状スリット58を
貫通して回転弁52と係合し、感温弁44が第2図に示
されている如き閉弁位置にある時には回転弁52を捩り
コイルばね56のばね力に抗して第2図で見て時計廻り
方向へ駆動し、これをストッパ62に当接する全開位置
へ強制的に偏倚させるようになっている。
上述の如き構成よりなる液体カップリング装置に於て
は、スパイラルバイメタル48の感知温度が低い時には
感温弁44は第2図に示されている如き閉弁位置に位置
し、これにより作動液体供給孔42が閉じられ、液体貯
蔵室26の作動液体が流体継手作動室24へ供給される
ことが阻止される。この時にはラビリンス通路34に作
動液体が存在しないことによって液体カップリング装置
は実質的な流体継手作用を行わず、切断状態にあり、内
燃機関によってファン駆動軸10と共にロータ28が回
転されてもカップリングハウジング18が実質的に回転
しない。
スパイラルバイメルタ48の感知温度が上昇すると、こ
れに伴ないスパイラルバイメタル48が熱変形すること
によって支持軸と共に感温弁44が第2図で見て反時計
廻り方向へ回転し、これによって作動液体供給孔42が
開かれるようになる。これにより液体貯蔵室26内の作
動液体が、作動液体供給孔42を通って流体継手作動室
24へ流れ、更にこれが貫通孔40を経てラビリンス通
路34へ流れ、該ラビリンス通路に作動液体が存在する
ようになり、これによりこの作動液体の粘性によってロ
ータ28とカップリングハウジング18との間にてトル
ク伝達が行われ、第2図で見て時計廻り方向のロータ2
8の回転に伴ないカップリングハウジング18も同方向
へ回転するようになる。
上述の如く、回転弁52は感温弁44により強制開弁爪
60を経て第2図で見て時計廻り方向に強制的に偏倚さ
れ、感温弁44が充分に開弁するまでは作動液体供給孔
42の開口度を減少しない開弁位置に保持されている。
ラビリンス通路34に供給された作動液体は遠心力によ
ってロータ28の外側部へ向い、そして歯部36による
ポンプ作用によって作動液体戻し通路38より液体貯蔵
室26内に戻されるようになる。このように作動液体供
給孔42が開かれている時には作動液体は液体貯蔵室2
6より作動液体供給孔42を経て流体継手作動室24に
入り、ロータ28のポンプ作用により液体貯蔵室26に
戻り、これらを繰返し巡回し、その際にラビリンス通路
34にて液体継手作用を行い、ロータ28とカップリン
グハウジング18とをトルク伝達関係に接続する。
感温弁44が充分に開弁した後には、回転弁52は強制
開弁爪60による強制開弁を解かれ、ロータ28とカッ
プリングハウジング18との相対回転に起因して液体継
手作動室24のロータ28と回転弁52との間に存在す
る作動液体の粘性により第2図で見て時計廻り方向のト
ルクと捩りコイルばね56による第2図で見て反時計廻
り方向のトルクとの平衡関係によってそり回転位置を決
定される。ロータ28とカップリングハウジング18の
間の回転数差が減少すると、作動液体を介してロータ2
8より回転弁52へ伝わるトルクが低減することによ
り、回転弁52は捩りコイルばね56のばね力によって
第2図で見て反時計廻り方向へ回転変位し、感温弁44
とは別に作動液体供給孔42の開口度を減少せしめるよ
うになる。作動液体供給孔42の開口度が減少すると、
これに伴ない液体貯蔵室26より液体継手作動室24へ
供給される作動液体の流量が減少することにより、液体
カップリング装置の伝達トルク容量が低減し、これに伴
ないロータ28とカップリングハウジング18との回転
数差が増大する。回転数差が増大すると、作動液体の粘
性を介してロータ28より回転弁52に伝わる第2図で
見て時計廻り方向のトルクが再び増大することにより、
作動液体供給孔42の開口度が再び増大し、これに応じ
て液体貯蔵室26より液体継手作動室24へ供給される
作動液体の流量が再び増大し、液体カップリング装置の
伝達トルク容量が再び増大する。かかる平衡制御により
ロータ28とカップリングハウジング18の間の回転数
差が所定値以下になることが阻止され、両者間の相対回
転数が所定値以上に維持される。
かかる液体カップリング装置の接続状態よりスパイラル
バイメタル48の感知温度が低下して感温弁44が閉弁
し、作動液体供給孔42が閉じられると、そのときロー
タ28とカップリングハウジング18の間には必ず所定
値以上の相対回転数が保たれているので、所定性能以上
のロータ28によるポンプ作用が得られ、これにより流
体継手作動室24内の作動液体は作動液体戻し通路38
を経て速かに液体貯蔵室26へ排出され、液体カップリ
ング装置の切断が応答性よく行われる。
第3図は冷却水温度と感温弁の作動とカップリングハウ
ジングの回転数、即ち冷却ファン回転数との関係を示し
ている。本考案による液体カップリング装置に於ては、
時点T1にてスパイラルバイメタル48の作動によって
感温弁44が閉弁すると、これよりわずかな時間△Tが
経過した時点T2にて早々に液体カップリング装置が切
断状態になることによって冷却ファン回転数が速やかに
低下するが、従来のものに於ては、この時に流体継手作
動室24の作動液体の排出が速かに行われないことによ
り時点T1よりかなり長い時間が経過した時点T3にて初
めて液体カップリング装置が切断状態となって冷却ファ
ン回転数が低下する。
第4図及び第5図は本考案による液体カップリング装置
に於ける感温弁44による回転弁52の強制偏倚機構の
他の一つの実施例をその要部について示している。この
実施例に於ては、強制開弁爪60が板ばね64によって
感温弁44に取付けられ、その板厚方向、即ち図にて左
右方向に移動可能で且感温弁44に対し図にて左方へ付
勢されている。強制開弁爪60は仕切板22の円弧状ス
リット58を貫通して回転弁52に係合する位置迄延在
していると同時に感温弁44に設けられたスリット68
を貫通してその左端60aにてフロントカバー14の内
壁に設けられた周方向のカム面66に当接し、板ばね6
4のばね力によって該当接位置に押付けられている。カ
ム面66は周方向に延在する途中の位置にて互いに段違
いになった二つのカム面66aと66bとを有してい
る。強制開弁爪60は、感温弁44が閉弁位置にある時
には、第5図に於て実線で示されている如く、カム面6
6aと当接して液体継手作動室24の側に大きく突出
し、これに対し感温弁44が開弁位置にある時には、第
5図にて仮想線IIにて示されている如く、カム面66b
と当接して液体継手作動室24に対する突出量を減少す
るようになっている。強制開弁爪60はカム面66との
当接端部とは反対の端部にて回転弁52と当接するよう
になっており、この端部は傾斜面60bと垂直端面60
cとにより構成されている。
感温弁44が作動液体供給孔42を閉じる閉弁位置にあ
る時には、強制開弁爪60は第5図に於て実線で示され
た位置にあり、この時には回転弁52は強制開弁爪60
の垂直端面60cと当接して開弁位置に保持されてい
る。感温弁44が開弁し始めると、この開弁移動に伴な
って強制開弁爪60も移動し、強制開弁爪60はカム面
66aより離れてカム面66bに対応するようになる。
回転弁52に液体継手作動室24内に於ける作動液体の
粘性を介したトルクが与えられるまでは、該回転弁が捩
りコイルばね56のばね力によって強制開弁爪60の垂
直端面60cに押付けられていることにより、強制開弁
爪60は第5図に於て仮想線Iで示されている如く突出
状態を維持する。
その後液体貯蔵室26より作動液体供給孔42を経て液
体継手作動室24へ作動液体が流れ、この作動液体の粘
性によって回転弁52にトルクが与えられると、回転弁
52が強制開弁爪60を押付けなくなることにより強制
開弁爪60は板ばね64のばね力によってフロントカバ
ー14の側に移動してカム面66bと当接するようにな
る。これより以降は回転弁52は、強制開弁爪60に当
接するとしても、第5図にて仮想線IIにて示されている
如く、強制開弁爪60の傾斜面60bと当接する。
上述の如き状態から感温弁44が閉弁する過程に於て
は、強制開弁爪60がカム面66bよりカム面66a上
へ乗り上げる迄は回転弁52は強制開弁爪60の傾斜角
60bに係合する迄閉弁方向へ回動することができるの
で、感温弁44が開く過程に於て回動弁52が強制開弁
爪60の垂直面60cに係合しているときに比して感温
弁44と回転弁52の隔りをより小さくすることがで
き、このことによって感温弁44により作動液体供給孔
42ガ閉じられ始めるときに、感温弁44により回転弁
52が周方向へ強制駆動されるのが早過ぎて、それ迄折
角回転弁52により絞られていた作動液体供給孔42が
大きく開かれて回転弁52によるロータ28とカップリ
ングハウジング18の間の回転数差維持効果が失われる
事態の発生が防止される。感温弁44が開く過程に於て
は、上述の通り回転弁52は強制開弁爪60の垂直面6
0aに係合しているので、感温弁44と回転弁52とは
感温弁44が十分開く迄回転弁52が作動液体供給孔4
2を閉じることがないよう、両者は互いに大きく隔置さ
れる。
感温弁44が作動液体供給孔42を完全に閉じる閉弁位
置に達する頃には、強制開弁爪60がカム面66a上に
乗上げており、回転弁52の強制開弁爪60に対する当
接位置は傾斜面60bより垂直端面60cに移行してい
る。
以上に於ては、本考案を特定の実施例について詳細に説
明したが、本考案はこれらに限定されるものではなく、
本考案の範囲内にて種々の実施例が可能であることは当
業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による液体カップリング装置を感温型フ
アンカップリング装置として構成した一つの実施例を示
す縦断面図、第2図は第1図に示された感温型ファンカ
ップリング装置の弁装置部分の背面図、第3図は第1図
及び第2図に示された本考案による液体カップリング装
置の作動特性を示すグラフ、第4図は本考案による液体
カップリング装置に於ける感温弁による回転弁強制偏倚
機構の他の一つの実施例をその要部について示す縦断面
図、第5図は第4図に示す構造の矢印V−Vによる底面
図である。 10……ファン駆動軸、12……ボルト、14……フロ
ントカバー、16……リヤカバー、18……カップリン
グハウジング、20……シール付きボール軸受、22…
…仕切板、24……液体継手作動室、26……液体貯蔵
室、28……ロータ、30、32……突条、34……ラ
ビリンス通路、36……歯部、38……作動液体戻し通
路、40……貫通孔、42……作動液体供給孔、44…
…感温弁、46……支持軸、48……スパイラルバイメ
タル、50……フック部材、52……回転弁、54……
支持軸、56……捩りコイルばね、58……円弧状スリ
ット、60……強制開弁爪、62……ストッパ、64…
…板ばね、66……カム面、68……スリット

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸部材と、前記軸部材により該軸部材に対
    し同心に回転可能に担持されたカップリングハウジング
    と、前記カップリングハウジング内の室空間を液体継手
    作動室と液体貯蔵室とに仕切る仕切りと、前記液体継手
    作動室内にあって前記軸部材に同心に固定され前記液体
    継手作動室内にて前記カップリングハウジングと共に作
    動液体を通すラビリンス通路を形成しまた前記カップリ
    ングハウジングに対する相対的回転により前記液体継手
    作動室内の作動流体を前記液体貯蔵室へ向けて排出する
    ポンプ作用を行うロータと、前記液体貯蔵室より前記液
    体継手作動室へ作動液体を導く作動液体供給通路と、前
    記作動液体供給通路を選択的に開閉する第一の制御弁と
    を有する液体カップリング装置に於て、 前記カップリングハウジングにより前記作動液体供給通
    路を閉じる第一の位置と前記作動液体供給通路を開く第
    二の位置との間に移動可能に支持され、弾力的付勢手段
    により前記第二の位置より前記第一の位置へ向けて弾力
    的に付勢され、前記ロータの回転に対する前記カップリ
    ングハウジングの回転の追従遅れによる両者間の相対的
    回転数の増大に応じて前記ロータにより作動液体の粘性
    を介して前記第一の位置より前記第二の位置へ向けて前
    記弾力的付勢手段による付勢力に抗してより大きく偏倚
    される第二の制御弁と、 前記第一の制御弁が前記作動液体供給通路を閉じる位置
    へ偏倚することに対応して前記弾力的付勢手段による付
    勢力に抗して前記第二の制御弁を前記第二の位置へ偏倚
    させる連動手段と を有することを特徴とする液体カップリング装置。
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