JPH06148637A - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法

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JPH06148637A
JPH06148637A JP29839392A JP29839392A JPH06148637A JP H06148637 A JPH06148637 A JP H06148637A JP 29839392 A JP29839392 A JP 29839392A JP 29839392 A JP29839392 A JP 29839392A JP H06148637 A JPH06148637 A JP H06148637A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
display device
ultraviolet light
manufacturing
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Application number
JP29839392A
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English (en)
Inventor
Masato Oe
昌人 大江
Hisao Yokokura
久男 横倉
Katsumi Kondo
克己 近藤
Shuichi Ohara
周一 大原
Naoki Kikuchi
直樹 菊池
Shinji Hasegawa
真二 長谷川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表示品質の高い、即ち焼き付け、残像のない液
晶表示素子の製造方法を提供することにある。また、紫
外光の効果的な照射法を提供することにある。 【構成】一対のガラス基板1a,1bにインジウム・ス
ズ酸化物などの透明電極2a,2bを設け、この透明電
極上にポリイミドなどの配向膜3a,3bを塗布し、所
定の条件で焼成し膜を形成する。こうして得られたポリ
イミド膜をラビング処理する。この二枚の透明電極基板
をラビング方向が所定の角度になるようにしてスペーサ
を介して貼り合わせ、一定のセル間隙の液晶セルを作製
する。このセルにネマチック液晶4を封入し、この液晶
封入後の液晶素子に紫外光ランプ5を用いて紫外光を照
射し液晶表示素子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子の残像及
び焼き付け特性に優れた液晶表示素子を提供する。
【0002】
【従来の技術】ネマチック液晶を用いた液晶セルは、電
極基板の透明電極上に配向膜塗布し、その形成された膜
をラビンク処理し、基板を貼り合わせるために基板の周
りをシール硬化し、その後、液晶封入の工程を経て作製
される。例えば、スーパーツイスト液晶表示素子では、
種々のドメインの発生を防止する高プレチルト角のポリ
イミド配向膜を用いた液晶素子の製造方法及び紫外線を
配向膜に照射して液晶素子を製造する方法等が提案され
ている(特開平2−226118号公報,特開平2−40623号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示素子に、ある
特定の文字或いは図形パターンを一定期間表示している
と、そのパターンが画面上に焼き付く、いわゆる残像と
呼ばれる現象がある。この残像現象は画質を低下させる
ため、この残像低減が大きな課題となっている。従来技
術では、特に焼き付け、残像と呼ばれる表示むらの発生
を回避する表示品質良好な液晶表示素子の製造方法が得
られていなかった。
【0004】本発明の目的は、表示品質の高い、即ち焼
き付け、残像のない液晶表示素子の製造方法を提供する
ことにある。
【0005】本発明の他の目的は、上記製造方法におい
て効果的な紫外光照射法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、液晶素子に紫外光を照
射することにより液晶セル中の電荷輸送がスムーズに進
行することを発見し、表示画素に直流成分が残留しても
即座にその成分を相殺するような電荷輸送が液晶層内で
進行することを見出した。その結果、焼き付け現象を低
減することが判り本発明を完成するに至った。本発明の
要旨は次のとおりである。
【0007】本発明は、図1に示す方法で紫外光照射を
行った。液晶素子は、一対のガラス基板1a,1bにイ
ンジウム・スズ酸化物などの透明電極2a,2bを設
け、この透明電極上にポリイミド配向膜3a,3bを塗
布焼成,ラビリング処理後スペーサを介して貼り合わせ
液晶素子を作製した。その後、ネマチック液晶4を封入
し液晶素子に紫外光ランプ5を用いて紫外光を照射し液
晶表示素子を得る。
【0008】また、紫外光照射の効率を高めるため透明
電極基板の一方の透明電極をもう一方の透明電極より薄
くし、紫外光の透過率を上げ紫外光照射の効率を上げる
こともできる。更には、強度の大きい紫外光を使って紫
外光照射処理を行う際、緩衝剤として液晶表示素子を挿
入して複数枚に重ねた液晶表示素子に紫外光照射処理を
行うこともできる。
【0009】さらに、本発明には、液晶及び配向膜材料
にピリミジン骨格を有する化学構造を導入することで、
紫外光から受ける効果をより高めることができる。
【0010】本発明の液晶表示素子の製造方法を詳細に
述べる。例えば、透明基板として平滑性の良好なフロー
トガラスを用い、この基板上に透明電極として酸化イン
ジウム(In23),酸化スズ(SnO2 )及びITO
(インジウム・スズ・オキサイド)等を真空蒸着,スパ
ッタリング,CVD等を設け、更に、ポリイミド,ポリ
アミド,ポリ酢酸ビニル,ポリビニルアルコール,セル
ロース,アクリル,エポキシ,ウレタン等の樹脂を用い
た塗布形成する。また、配向膜は透明電極上に直接設置
してもよいし、透明電極上に絶縁膜を設け、その上に形
成してもよい。このようにして設けた配向膜はナイロ
ン,ポリエステル,ポリアクリロニトルのような合成繊
維,綿,羊毛のような天然繊維などを用いてラビング処
理され、そのラビング処理された面を内側にし、液晶を
挾んで相対させる。次に、本発明の特徴である紫外光照
射処理が行われる。例えば、高圧水銀灯,キセノンラン
プなどの希ガス放電管,重水素放電管等を光源として用
いて行うことができる。その処理時間は、液晶及び配向
膜材料分子,液晶層或いは配向膜層の厚さ、また、紫外
線波長にもよるが、数秒から数十分程度が良い。
【0011】
【作用】本発明の液晶表示素子は、液晶素子に紫外光を
照射することにより液晶セル内の電荷の輸送過程がスム
ーズに進行する様になったと考えられる。その結果、配
向膜に直流成分が残留しても即座にその成分を相殺する
ように電荷が液晶と配向膜の界面に輸送され、残像,焼
き付け現象を低減したものと考えられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例によって具体的に説明
する。ただし、これら実施例によって本発明の技術的範
囲が限定されるものではない。
【0013】〈実施例1〉3×4cmのガラス基板に(厚
さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパンと1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸2無水物からなるポリ
イミド配向膜を塗布し、250℃で1時間焼成し膜厚5
00Åの膜を形成した。こうして得られたポリイミド膜
をレーヨン布でラビング処理した。次に、この二枚の透
明電極基板をラビング方向が240°になるようにして
スペーサを介して貼り合わせ、セル間隙が6μmの液晶
セルを作製した。このセルにネマチック液晶ZLI−2
009(メルク社製)にZLI−1052(メルク社
製)を混ぜたもの(7:3)を封入した。そして、この
液晶封入後の液晶素子に25mW/cm2 の紫外光を10
秒間照射し、液晶表示素子を得た。
【0014】次に、得られた液晶素子の評価法について
述べる。
【0015】下記に液晶表示素子に直流バイアスを印加
した際の透過率の変化を調べ、界面に生じた電荷の緩和
時間の測定について記す。
【0016】液晶表示素子の明状態の透過率を100%
とすると、透過率が40%になるように設定した500
Hzの正弦波を印加しておき、ある時刻より波形に直
流成分0.2V をバイアスとして印加し、さらにある
所定の時間後直流の極性を反転させる。この時、液晶素
子内の内部電界が一瞬大きくなり液晶がそれに応答し、
透過率が大きくなる。その後、時間の経過と共に液晶層
内の電荷が界面に輸送されることによって内部電界が緩
和され透過率が減衰する。ここで、透過光が70%減衰
するまでの時間を界面に生じた電荷の緩和時間τと定義
する。図2に液晶素子の典型的な透過率変化を示す。点
Aはの操作をした瞬間にあたり、点Bがの操作をし
た瞬間に相当する。尚、ここで定義した緩和時間τが小
さいほど、残像及び焼き付け現象が低減される。
【0017】そこで、この方法で液晶表示素子について
測定を行った結果、緩和時間τとして11秒を得た。
【0018】〈実施例2〉3×4cmのガラス基板に(厚
さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−ア
ルミノフェノキシ)フェニル]プロパンと1,2,3,
4−シクロブタンテトラカルボン酸2無水物からなるポ
リイミド配向膜を塗布し、250℃で1時間焼成し膜厚
500Åの膜を形成した。こうして得られたポリイミド
膜をレーヨン布でラビング処理した。次に、この二枚の
透明電極基板をラビング方向が240°になるようにし
てスペーサを介して貼り合わせ、セル間隙が6μmの液
晶セルを作製した。このセルにネマチック液晶ZLI−
2009(メルク社製)にZLI−1052(メルク社
製)を混ぜたもの(7:3)を封入した。そして、この
液晶封入後の液晶素子に35mW/cm2 の紫外光を10
秒間照射し、液晶表示素子を得た。
【0019】次に、実施例1に記した方法で液晶表示素
子を評価した結果、緩和時間τとして7秒を得た。
【0020】〈実施例3〉3×4cmのガラス基板に(厚
さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパンとピロメリット酸
2無水物からなるポリイミド配向膜を塗布し、250℃
で1時間焼成し膜厚500Åの膜を形成した。こうして
得られたポリイミド膜をレーヨン布でラビング処理し
た。次に、この二枚の透明電極基板をラビング方向が2
40°になるようにしてスペーサを介して貼り合わせ、
セル間隙が6μmの液晶セルを作製した。このセルにネ
マチック液晶ZLI−2009(メルク社製)にZLI
−1052(メルク社製)を混ぜたもの(7:3)を封
入した。そして、この液晶封入後の液晶素子に25mW
/cm2 の紫外光を10秒間照射し、液晶表示素子を得
た。
【0021】次に、実施例1に記した方法で液晶表示素
子を評価した結果、緩和時間τとして10秒を得た。
【0022】〈実施例4〉3×4cmのガラス基板に(厚
さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパンと2,2−ビス
[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]
トリデカンテトラカルボン酸2無水物からなるポリイミ
ド配向膜を塗布し、250℃で1時間焼成し膜厚500
Åの膜を形成した。こうして得られたポリイミド膜をレ
ーヨン布でラビング処理した。次に、この二枚の透明電
極基板をラビング方向が240°になるようにしてスペ
ーサを介して貼り合わせ、セル間隙が6μmの液晶セル
を作製した。このセルにネマチック液晶ZLI−200
9(メルク社製)にZLI−1052(メルク社製)を
混ぜたもの(7:3)を封入した。そして、この液晶封
入後の液晶素子に25mW/cm2 の紫外光を10秒間照
射し、液晶表示素子を得た。
【0023】次に、実施例1に記した方法で液晶表示素
子を評価した結果、緩和時間τとして5秒を得た。
【0024】〈実施例5〉3×4cmのガラス基板に(厚
さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000Åの厚さで設け、この上に4−(p−アミノフ
ェニル)−1−アミノピリミジンとピロメリット酸2無
水物からなるポリイミド配向膜を塗布し、250℃で1
時間焼成し膜厚500Åの膜を形成した。こうして得ら
れたポリイミド膜をレーヨン布でラビング処理した。次
に、この二枚の透明電極基板をラビング方向が240°
になるようにしてスペーサを介して貼り合わせ、セル間
隙が6μmの液晶セルを作製した。このセルにネマチッ
ク液晶ZLI−2009(メルク社製)にZLI−10
52(メルク社製)を混ぜたもの(7:3)を封入し
た。そして、この液晶封入後の液晶素子に25mW/cm
2 の紫外光を10秒間照射し、液晶表示素子を得た。
【0025】次に、実施例1に記した方法で液晶表示素
子を評価した結果、緩和時間τとして2秒を得た。
【0026】〈実施例6〉3×4cmのガラス基板に(厚
さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を
2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパンと1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸2無水物からなるポリ
イミド配向膜を塗布し、250℃で1時間焼成し膜厚5
00Åの膜を形成した。こうして得られたポリイミド膜
をレーヨン布でラビング処理した。次に、この二枚の透
明電極基板をラビング方向が240°になるようにして
スペーサを介して貼り合わせ、セル間隙が6μmの液晶
セルを作製した。このセルにネマチック液晶ZLI−2
009(メルク社製)にZLI−1052(メルク社
製)を混ぜたもの(7:3)に4−ペンチルシアノフェ
ニルピリミジン或いは4−(p−ヘキシルフェニル)−
シアノフェニルピリミジンなどのピリミジン骨格を有す
る液晶化合物を10%加えた液晶を封入した。そして、
この液晶封入後の液晶素子に25mW/cm2 の紫外光を
10秒間照射し、液晶表示素子を得た。
【0027】次に、実施例1に記した方法で液晶表示素
子を評価した結果、緩和時間τとして2秒を得た。
【0028】〈実施例7〉3×4cmの一対のガラス基板
に(厚さ1.1mm )のうち、一方にインジウム・スズ酸
化物の透明電極を2000Åの厚さで設け、もう一方の
ガラス基板に同様の透明電極を1500Åの厚さで設け
る。これら透明電極上に1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロ−2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパンと1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸2無水物からなるポリイミド配向膜
を塗布し、250℃で1時間焼成し膜厚500Åの膜を
形成した。こうして得られたポリイミド膜をレーヨン布
でラビング処理した。次に、この二枚の透明電極基板を
ラビング方向が240°になるようにしてスペーサを介
して貼り合わせ、セル間隙が6μmの液晶セルを作製し
た。このセルにネマチック液晶ZLI−2009(メル
ク社製)にZLI−1052(メルク社製)を混ぜたも
の(7:3)を封入した。そして、この液晶封入後の液
晶素子に25mW/cm2 の紫外光を10秒間照射し、液
晶表示素子を得た。
【0029】次に、実施例1に記した方法で液晶表示素
子を評価した結果、緩和時間τとして7秒を得た。
【0030】本実施例によって、実施例1と比較して紫
外光照射の効率,効果が向上した。 〈実施例8〉15×25cmのガラス基板に(厚さ1.1m
m )上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を2000
Åの厚さで設け、この上に1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]プロパンと1,2,3,4−シクロブ
タンテトラカルボン酸2無水物からなるポリイミド配向
膜を塗布し、250℃で1時間焼成し膜厚500Åの膜
を形成した。こうして得られたポリイミド膜をレーヨン
布でラビング処理した。次に、この二枚の透明電極基板
をラビング方向が240°になるようにしてスペーサを
介して貼り合わせ、セル間隙が6μmの液晶セルを作製
した。このセルにネマチック液晶ZLI−2009(メ
ルク社製)にZLI−1052(メルク社製)を混ぜた
もの(7:3)を封入した。
【0031】この液晶封入後の液晶素子を紫外光照射装
置に送り台に長方形である液晶素子の長辺(25cm)を
直径2cm長さが30cmの円柱状の紫外光ランプに平行に
なるよう配置し、送り速さを1cm/sで25mW/cm2
の紫外光照射し液晶表示素子を得た。その結果、5分間
に20素子作製した。また、実施例1に記した方法で液
晶表示素子を評価した結果、緩和時間τとして11秒を
得た。
【0032】〈実施例9〉15×25cmのガラス基板に
(厚さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電
極を2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンと1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸2無水物からな
るポリイミド配向膜を塗布し、250℃で1時間焼成し
膜厚500Åの膜を形成した。こうして得られたポリイ
ミド膜をレーヨン布でラビング処理した。次に、この二
枚の透明電極基板をラビング方向が240°になるよう
にしてスペーサを介して貼り合わせ、セル間隙が6μm
の液晶セルを作製した。このセルにネマチック液晶ZL
I−2009(メルク社製)にZLI−1052(メル
ク社製)を混ぜたもの(7:3)を封入した。
【0033】この液晶封入後の液晶素子を5枚重ね、更
にもう一枚を光緩衝用として紫外光光源と重ねた液晶素
子の間になるよう挿入した。そして、紫外光照射装置の
送り台に長方形である液晶素子の長辺(25cm)を直径
2cm長さが30cmの円柱状の紫外光ランプに平行になる
よう配置し、送り速さを1cm/sで500mW/cm2
紫外光照射し液晶表示素子を得た。その結果、5分間に
100素子作製した。また、実施例1に記した方法で液
晶表示素子を評価した結果、緩和時間τとして光源に近
い素子から順に5秒,6秒,8秒,10秒,13秒を得
た。
【0034】〈比較例1〉実施例1で紫外線照射を行わ
なかった以外は、全く同様の方法で液晶表示素子を製造
した。
【0035】3×4cmのガラス基板に(厚さ1.1mm )
上にインジウム・スズ酸化物の透明電極を設け、この上
に1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ンと1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸2
無水物からなるポリイミド配向膜を塗布し、250℃で
1時間焼成し膜厚500Åの膜を形成した。こうして得
られたポリイミド膜をレーヨン布でラビング処理した。
次に、この二枚の透明電極基板をラビング方向が240
°になるようにしてスペーサを介して貼り合わせ、セル
間隙が6μmの液晶セルを作製した。このセルにネマチ
ック液晶ZLI−2009(メルク社製)にZLI−10
52(メルク社製)を混ぜたもの(7:3)を封入し
た。
【0036】次に、得られた液晶表示の評価法について
述べる。
【0037】下記に液晶表示素子に直流バイアスを印加
した際の透過率の変化を調べ、界面に生じた電荷の緩和
時間の測定について記す。
【0038】液晶表示素子の明状態の透過率を100%
とすると、透過率が40%になるように設定した500
Hzの正弦波を印加しておき、ある時刻より波形に直
流成分0.2V をバイアスとして印加し、さらにある
所定の時間後直流の極性を反転させる。この時、液晶素
子内の内部電界が一瞬大きくなり液晶がそれに応答し、
透過率が大きくなる。その後、時間の経過と共に液晶層
内の電荷が界面に輸送されることによって内部電界が緩
和され透過率が減衰する。ここで、透過光が70%減衰
するまでの時間を界面に生じた電荷の緩和時間τと定義
する。図2に液晶素子の典型的な透過率変化を示す。点
Aは上記の操作をした瞬間にあたり、点Bがの操作
をした瞬間に相当する。
【0039】そこで、上記方法にて液晶表示素子につい
て測定を行った結果、緩和時間τとして23秒を得た。
【0040】〈比較例2〉15×25cmのガラス基板に
(厚さ1.1mm )上にインジウム・スズ酸化物の透明電
極を2000Åの厚さで設け、この上に1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンと1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸2無水物からな
るポリイミド配向膜を塗布し、250℃で1時間焼成し
膜厚500Åの膜を形成した。こうして得られたポリイ
ミド膜をレーヨン布でラビング処理した。次に、この二
枚の透明電極基板をラビング方向が240°になるよう
にしてスペーサを介して貼り合わせ、セル間隙が6μm
の液晶セルを作製した。このセルにネマチック液晶ZL
I−2009(メルク社製)にZLI−1052(メル
ク社製)を混ぜたもの(7:3)を封入した。
【0041】この液晶封入後の液晶素子を紫外光照射装
置の送り台に長方形である液晶素子の短辺(15cm)を
直径2cm長さが30cmの円柱状の紫外光ランプに平行に
なるように配置し、送り速さを1cm/sで25mW/cm
2 の紫外光照射し液晶表示素子を得た。その結果、5分
間に12素子作製した。また、実施例1に記した方法で
液晶表示素子を評価した結果、緩和時間τとして11秒
を得た。
【0042】実施例1から実施例7と比較例1の液晶表
示素子において、界面に生じた電荷の緩和時間τを測定
した。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】上記の結果から緩和時間τが小さい方が残
像及び焼き付け現象の低減に効果的であるということを
考慮すると、本発明の液晶表示素子の製造方法により製
造された液晶表示素子は、残像や焼き付けのない表示面
の均一性に優れたものであることが判る。
【0045】実施例8から実施例9と比較例2の液晶表
示素子において、1分間に紫外線照射可能な液晶表示素
子の個数を生産効率として評価した。表2に結果を示
す。
【0046】
【表2】
【0047】上記の結果から明らかなように、本発明の
液晶表示素子の製造方法により、生産効率良く残像や焼
き付けのない表示面の均一性に優れた液晶表示素子を製
造できる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、液晶表示素子の製造過
程において液晶を封入後紫外光を照射する工程を導入す
ることによって、表示面が均一で残像が少ない表示品質
良好な液晶表示素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紫外光照射の概要を示した説明図。
【図2】液晶表示素子に直流成分を印加したときの透過
光の応答特性図。
【符号の説明】
1a,1b…ガラス基板、2a,2b…透明電極、3
a,3b…配向膜、4…液晶層、5…紫外光ランプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 周一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 菊池 直樹 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 長谷川 真二 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極を有し少なくとも一方が透明な一
    対の基板上に液晶に配向させるための高分子膜を形成
    し、前記高分子膜をラビング処理し、ラビング方向が2
    00度以上の角度になる様に、ラビング処理した面が相
    対する様に、前記基板間が所定の空隙になる様に前記基
    板を貼り合わせ、前記基板の周りをシール材で固め、前
    記基板の間に、旋光性物質が添加され正の誘電異方性を
    示しねじれたら旋構造を有するネマチック液晶を挾持さ
    せる液晶表示素子の製造方法において、ラビング処理し
    た高分子膜を具備した基板間にネマチック液晶を挾持さ
    せた液晶表示素子に、紫外光照射を行うことを特徴とす
    る液晶表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、透明電極の膜厚が50
    0Å以上互いに異なる一対の基板を用いる液晶表示素子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、ネマチック液晶にピリ
    ミジン骨格を含む液晶化合物を混合させる液晶表示素子
    の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、高分子膜としてピリミ
    ジン骨格を含むポリアミック酸を用いる液晶表示素子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、複数枚の液晶表示素子
    を重ねて紫外光照射する液晶表示素子の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1において、紫外光照射のための光
    源として高圧,低圧水銀灯を用いる液晶表示素子の製造
    方法。
  7. 【請求項7】請求項1において、紫外光照射のための光
    源としてキセノンランプを用いる液晶表示素子の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011099215A1 (ja) * 2010-02-09 2011-08-18 シャープ株式会社 液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示パネル

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