JPH06147987A - 偏光解析装置及び位置ずれ補正方法 - Google Patents

偏光解析装置及び位置ずれ補正方法

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JPH06147987A
JPH06147987A JP32280092A JP32280092A JPH06147987A JP H06147987 A JPH06147987 A JP H06147987A JP 32280092 A JP32280092 A JP 32280092A JP 32280092 A JP32280092 A JP 32280092A JP H06147987 A JPH06147987 A JP H06147987A
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light
polarization
spot
polarized light
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JP32280092A
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Osamu Hinai
修 比内
Masafumi Kamata
雅史 鎌田
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Canon Inc
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度の測定が可能な偏光解析装置を提供す
ることにある。 【構成】 光源1と試料Sとを結ぶ光路上には、それぞ
れ駆動部41、42によって回転制御されるλ/2板
4、λ/4板5が配列され、試料Sでの反射方向の光路
上にはビームスプリッタ6が設けられている。ビームス
プリッタ6からの透過及び反射方向には、直交する2方
向の振動成分のみを一方を透過し、他方を反射させる検
光子7、8が設置されている。更に、検光子7、8の透
過及び反射方向には光電検出器9〜12がそれぞれ配置
されている。また、光電検出器9〜12には、それぞれ
の出力を増幅するためのプリアンプボード13が接続さ
れ、更にその出力から試料Sの偏光特性を計算する偏光
特性計算部14が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の偏光特性及び薄
膜の膜厚、屈折率を測定する偏光解析装置及び位置ずれ
補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は第1の従来例を示し、例えば半
導体レーザー、He−Neレーザー等の光源である光源
1と試料Sとを結ぶ光路上には、集光レンズ2、偏光子
3、λ/2板4、λ/4板5が順次に配列され、試料S
での反射方向の光路上には光束を2分割するビームスプ
リッタ6が設けられている。ビームスプリッタ6からの
透過及び反射方向にはそれぞれ直交する2方向の振動成
分の一方を透過し、他方を反射させるための例えば偏光
プリズム、偏光ビームスプリッタ等の検光子7、8が設
置されている。このうち、検光子8は光束を入射光軸の
廻りに45°回転するようにされている。更に、検光子
7、8の透過及び反射方向には、例えばフォトダイオー
ド等の光電検出器9〜12がそれぞれ配置されており、
光電検出器9〜12にはそれぞれの出力を増幅するため
のプリアンプボード13を介して、試料Sの偏光特性を
計算する偏光特性計算部14が接続されている。
【0003】光源1から射出される光束は集光レンズ2
により集光され、試料S上で最小スポットとなるように
結像し、偏光子3、λ/2板4、λ/4板5を透過して
例えば楕円偏光となる。ここで、この楕円偏光の位相角
を光束が試料Sを反射した後に円偏光となるような角度
にすれば、試料Sにおける偏光状態の変化が精度良く測
定できる。
【0004】このときのλ/4板5からの透過光を、 E0 =(Ex0、Ey0) として、このときのEx0、Ey0を、 Ex0=ax0・ exp(iφxO) Ey0=ay0・ exp(iφyO) とすれば、x、y方向の振幅比 tanψ0 及び位相差Δ0
は、それぞれ tanψ0 =ay0/ax0、Δ0 =φy0−φx0
と表される。即ち、楕円偏光は(ψ0 、Δ0 )で表現す
ることができる。例えば、試料SがSi基板の場合に
は、ψ0 =80°、Δ0 =94.94°である。
【0005】更に、試料Sの偏光特性を(ψ、Δ)とお
くと、反射光の偏光特性(ψr 、Δr )は、 tanψr = tanψ0 ・ tanψ〜1.0(ψ〜10°、S
i基板のとき) Δr =Δ0 +Δ〜270°(Δ=170°、Si基板の
とき) の条件を満たすとき、光束はほぼ円偏光になる。
【0006】次に、円偏光はビームスプリッタ6により
反射光束Rと透過光束Tに分割され、検光子7、8によ
って異なる4方向の成分が得られる。
【0007】この4方向の成分のy軸からの角度は右廻
りを正とすれば、0°、90°、45°、−45°であ
り、その強度は順に光電検出器12、11、10、9に
よって検出される。以降、各出力の強度をI0 、I90
45、I-45 と記すことにする。
【0008】ここで、ビームスプリッタ6の特性をそれ
ぞれ、 振幅透過率:TP =|TP |・ exp(iφTP)(P偏
光) TS =|TS |・ exp(iφTs)(S偏光) 振幅反射率:RP =|RP |・ exp(iφRP)(P偏
光) RS =|RS |・ exp(iφRS)(S偏光) とおき、更に、 tanψBT=|TP |/|TS |、 tanψBR=|RP |/
|RS | ΔBR=φRP−φRS とすれば、各光電検出器9〜12からの出力は次の式
(1) 〜(2) ように表される。
【0009】 I0 =K2 A1 ・|TS2 ・|Vey2 ・|ay2 ・tan2φ・tan2φBT・ta n2φBR …(1) I90=KA2 2 ・|TS2 ・|Vey2 ・|ay2 …(2) I45=1/2KA3 2 ・|RS2 ・|Vey2 ・|ay2 ・[tan2φ・tan2 φ0 ・tan2φBR+1+2 tanφ・ tanφBR・ tanφ0 ・ cos(Δ+Δ0 +ΔBR)] …(3) I-45 =1/2KA4 2 ・|RS2 ・|Vey2 ・|ay2 ・[tan2φ・ta n2φ0 ・tan2φBR+1−2 tanφ・ tanφBR・ tanφ0 ・ cos(Δ+Δ0 +ΔBR )] …(4)
【0010】ここで、KA1 2 〜KA4 2 は光電検出器1
2、11、10、9のゲイン感度×各検光子の透過率、
eyは試料SのS方向の振幅反射率を表している。
【0011】式 (1)、(2) 、(3) 、(4) からψ、Δにつ
いて解くと次のようになる。 ψ= Tan-1[{1/( tanψBT・ tanψO )}・{(IO /KA1 2 |TS 2 )/(I 90 /K A2 2|TS2 )} 1/2] …(5) Δ= cos-1[( tanψBT/ tanψBR) ・{(I45/KA3 2 ・|RS2)−I-45 / (K2 A4 ・|RS2 )}/2{(I0 ・I90)/(KA1 2 ・KA2 2 ・|TS4 )} 1/2 ] −Δ0 −ΔBR …(6)
【0012】従って、入射光の偏光特性(ψO 、Δ
0 )、ビームスプリッタ特性(ψBT、ψBR、ΔBR、|T
S |、|RS |)、及び各光電検出器の感度×検光子透
過率(KA1 2 〜KA4 2 )のそれぞれを予め入力すれば、
光電検出器12、11、10、9からの出力IO
90、I45、I-45 を測定することにより、式(5) 、
(6) から試料Sの偏光特性(ψ、Δ)を計算することが
できる。
【0013】実際には、光電検出器9〜12からの出力
はプリアンプボード13で増幅され、その出力から式
(5) 、(6) 式を用いて、偏光特性計算部14において試
料Sの偏光特性(ψ、Δ)を計算する。
【0014】試料Sの偏光特性(ψ、Δ)を高精度に測
定するための条件は、式(6) から、 cos-1[( tanψBT/ tanψBR)・{(I45/KA3 2 ・|RS2 )−(I-45 / KA4 2 ・|RS2 )} /2{(I0 ・I90)/(KA1 2 ・KA2 2 ・|TS4 )} 1/2 ] =90°or 270° …(7) となる。更に、各光電検出器12、11、10、9へ均
等な光量が入射するための条件は、試料反射後の振幅成
分ax 、ay が等しくなることであり、即ち、 tanψ0 ・ tanψ=1 …(8) である。
【0015】従って、式(5) 、(6) 、(7) 、(8) から、
入射光の偏光特性(ψ0 、Δ0 )が、 ψ0 = tan-1[1/ tanψ] …(9) Δ0 =90°−Δ−ΔBR …(10) となるように、λ/2板4及びλ/4板5を予め設け
る。
【0016】図14は第2の従来例を示し、試料Sが試
料台21上に配置され、試料台21の斜め上方には投光
系22が設置され、試料Sでの反射方向には受光系23
が設けられている。試料台21はステージ制御部24に
よって駆動されるオートステージ25の駆動によって水
平面上を自在に移動することができ、試料台21の垂直
上方には顕微鏡筒26が取り付けられている。顕微鏡筒
26の下部には対物レンズ27、上部にはテレビカメラ
28が固設され、更に側部には照明ランプ29が顕微鏡
筒26の下方へ光を照射できるように設置されている。
テレビカメラ28には、スーパインポーズ制御部30を
介してテレビモニタ31が接続されている。
【0017】投光系22及び受光系23はエリプソメー
タ制御部32によって制御され、ステージ制御部24及
びエリプソメータ制御部32はホストコンピュータ33
により制御される。更に、ホストコンピュータ33は表
示装置34及び入力装置35を有している。
【0018】投光系22から射出された光束は入射角θ
で試料台21上の試料Sに入射し、その反射光は受光系
23で検出される。検出した出力信号から測定スポット
での試料Sの膜厚D及び屈折率nを計算して表示装置3
4に出力する。
【0019】また、測定スポットの観察においては、照
明ランプ29からの白色光は顕微鏡筒26、対物レンズ
27を透過して測定スポットに向けて垂直に入射し、反
射光は再び対物レンズ27、顕微鏡筒26を透過してテ
レビカメラ28に結像されて、テレビモニタ31上には
測定スポットの周辺の画像と表示用スポットとが映出さ
れる。エリプソメータの入射光が可視光でない場合や測
定スポットが鏡面の場合には、測定スポットがテレビモ
ニタ31上で認識できないことがあるため、スーパイン
ポーズ制御部30によりテレビカメラ28からの出力に
表示用スポットをスーパインポーズする。
【0020】実際に、エリプソメータ光が入射している
測定スポットと、スーパインポーズによって示される表
示用スポットとを一致させるためには、次の位置合わせ
を行う。
【0021】(a) 測定スポットの面上に焦点が合うよう
に、対物レンズ27の位置を調整する。
【0022】(b) 対物レンズ27の光軸上にエリプソメ
ータの測定スポットが重なるように、投光系22及び受
光系23と試料Sとの距離を調整する。
【0023】(c) スーパインポーズ制御部30により、
テレビモニタ31上で測定スポットと重なるように表示
用スポットの位置を調整する。
【0024】(d) 測定スポットの座標とオートステージ
25の座標とが合致するようにオートステージ25のオ
フセットを調整する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
従来例では測定量である試料Sの偏光特性(ψ、Δ)
が、式(9、(10)を満たす近傍においては高精度な測定が
可能であるが、或る試料Sの偏光特性(ψ’、Δ’)
が、特に、 tanψθ・ tanψ’〜0 or ∞ …(11) Δ’=Δ±90° …(12) となる近傍においては、極端に精度が低下するという問
題がある。
【0026】何故ならば、式(11)は試料反射後のx、y
方向の振幅比が0又は∞になる条件であり、幾つかの光
電検出器への出力が殆どなくなってS/N比が劣化す
る。また、式(12)は式(7) において左辺=0°or18
0°となる条件であり、式(7)の左辺の cos-1の中の変
数(ψBT、ψBR、KA1 2 〜K A4 2、TS 、RS 、I0
90、I45、I-45 )に誤差が含まれると、式(7) の左
辺の変化量が最も大きくなる。
【0027】また、第2の従来例では、測定スポットに
おける試料Sの膜厚Dが変化すると図11及び図12に
示すように投光系22からの光束が試料Sの上面で反射
する点が移動することに伴って、エリプソメータの測定
スポットが移動するために、次のような欠点がある。
【0028】(イ) 実際の測定スポットとスーパインポー
ズによる表示用スポットとが一致しないために、表示用
スポットを測定したい位置に合わせても、異なった場所
が測定される。
【0029】(ロ) 同様に、オートステージ25がホスト
コンピュータ33からの制御で移動した位置が実際の測
定位置にならない。
【0030】これらの問題点を解決する手段としては、
対物レンズ27に自動合焦機能を持たせ、測定スポット
における試料Sの膜厚Dの基準値からの差分を検出し、
投光系22と受光系23の双方、又は試料台21を上下
させるという方法等が考えられるが、何れも平行度を精
度良好に保ちながら上下させることが困難であり、装置
も大掛かりで高価になる。
【0031】本発明の目的は、高精度の測定を可能とす
る偏光解析装置を提供することにある。
【0032】また本発明の他の目的は、試料の膜厚変化
に伴う測定スポットと表示用スポットの位置ずれを補正
する位置ずれ補正方法を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係る偏光解析装置は、或る方位角の直線偏
光を生成する手段、2種類の位相板、及び少なくとも3
つの偏光方向の光束を検出する装置から成る偏光解析装
置において、前記直線偏光の方位角を回転する方法を有
し、前記位相板の主軸を回転する手段と前記位相板を光
路外に移動させる手段の少なくとも一方を有するもので
ある。
【0034】また本発明に係る位置ずれ補正方法は、試
料の位置を移動させるオートステージと、前記試料を観
察する顕微鏡と、前記試料の画像に表示用スポットをス
ーパインポーズする手段を有するエリプソメータにおい
て、前記顕微鏡を前記試料に対して自動合焦することで
得られる前記試料の膜厚の変化量から測定スポットの位
置ずれ量を検出し、該ずれ量からスーパインポーズによ
る前記表示用スポットと前記オートステージの少なくと
も一方の座標を自動的に補正するものである。
【0035】
【作用】上述の構成を有する偏光解析装置は、試料Sの
偏光特性(ψ、Δ)に応じて、式(9、(10)を満たすよう
な入射光の偏光特性(ψ0 、Δ0 )を変化させることに
より、試料Sの偏光特性(ψ、Δ)に依存せずに、常に
式(9) 、(10)の条件を満たし高精度の測定ができる。
【0036】また位置ずれ補正方法は、試料の膜厚の基
準値からの差分から測定スポットのずれの量を計算する
ことにより、測定スポットとスーパインポーズによる表
示用スポットのずれ、又は試料上の指定座標のずれを補
正する。
【0037】
【実施例】本発明を図1〜図12に図示の実施例に基づ
いて詳細に説明する。図1は第1の実施例を示し、図1
3と同一の符号は同一の部材を示している。それぞれの
波長板4、5には、λ/2板4の方位角を回転させるた
めの駆動部41、λ/4板5の方位角を回転させるため
の駆動部42が設けられ、駆動部41、42の回転量は
回転移動制御部43によって制御されるようになってい
る。回転駆動制御部43には、λ/2板4、λ/4板5
の回転量を計算する回転量計算部44を介して、試料S
の偏光特性(ψ、Δ)の概略の値(ψA 、ΔA )を入力
する試料特性入力部45が接続されている。また、偏光
特性計算部14の出力が回転量計算部44に入力されて
いる。
【0038】解析に当たっては、先ず試料特性入力部4
5から、測定する試料Sの概略の偏光特性(ψA 、Δ
A )の値を入力する。次に、回転量計算部44におい
て、(ψA 、ΔA )の値から入射光の偏光特性(ψ0
Δ0 )を求め、(ψ0 、Δ0 )を生成するようなλ/2
板4、λ/4板5の方位角θH 、θC を計算する。回転
移動制御部43は回転量計算部44の結果に基づいて駆
動部41、42の回転量を制御して、λ/2板4、λ/
4板5の方位角をそれぞれ方位角θH 、θC に設定す
る。
【0039】次に測定に移り、光源1から射出される光
束は集光レンズ2により集光され、試料S上で最小スポ
ットとなるように結像される。集光レンズ2を透過した
光束は偏光子3を透過し、図2に示す方向の直線偏光L1
となる。そして、図3に示すθH 方向にfast軸が設定さ
れたλ/2板4を透過し、その透過光束は方位角θP
直線偏光L2となる。更に、図4に示すθC の方向にfast
軸の設定されたλ/4板5を透過して、例えば楕円偏光
L5となる。この楕円偏光L5は従来例における式(9、(10)
の条件を満たす近傍に設定されているので、試料Sの反
射後の光束はほぼ図5に示す円偏光L6になる。
【0040】次に、円偏光L6はビームスプリッタ6によ
り反射光束Rと透過光束Tに分割され、透過光束Tから
は検光子7によって図6に示す方向L8、L9の成分のみが
得られ、反射光束Rからは検光子8によって図7に示す
方向L11 、L12 の成分のみが得られ、その強度は順に光
電検出器12、光電検出器11、光電検出器10、光電
検出器9によって検出される。ここで、反射光束R及び
透過光束Tは、ビームスプリッタ6の振幅と位相特性と
の影響で一般的には楕円偏光となる。そして、各出力I
0 、I90、I45、I-45 から、偏光特性計算部14は式
(5) 、(6) に従って試料Sの偏光特性(ψ、Δ)を計算
する。
【0041】例えば、SiO2 /Siの特性を求める場
合、SiO2 の膜厚Dが100オングストローム以下と
非常に薄く、偏光特性が(ψ1 、Δ1 )〜(10°、1
70°)であるような試料Sを高精度に測定するために
は、θH =50°、θC =−1°とすればよい。この場
合における入射波の偏光特性(ψ0 、Δ0 )はψ0 =8
0°、Δ0 =95°となり、式(9、(10)の条件をほぼ満
足する。ただし、これはビームスプリッタ6が無偏光で
ある場合の例である。
【0042】一般に、偏光解析法により試料Sの膜厚D
と屈折率nとを求めることが可能であるが、試料Sの膜
厚Dが薄いときには試料Sの偏光特性(ψ、Δ)の違い
があまり現れないために、屈折率nを求めることは不可
能である。そこで、膜厚Dが十分に厚い場合における屈
折率nを求める必要がある。例えば、SiO2 の場合
に、膜厚Dが1300オングストロームである試料Sの
偏光特性はψ2 〜45°、Δ2 〜76°であり、ψ、Δ
は共に100オングストローム以下の試料Sと比べてか
なり変化しているために、θH =50°、θC =−1°
(ψ0 =80°、Δ0 =94.94°)のままでは測定
精度が劣化する。
【0043】この試料Sに対しては、回転移動制御部4
3により、θH =67.5°としてλ/4板5を光路外
に移動すれば、ψ0 =45°、Δ0 =0°となり、式
(9、(10)をほぼ満たして精度の高い測定が可能になる。
或いは、λ/4板5を移動せずに、θH =67.5°、
θC =45°としてもψ0 =45°、Δ0 =0°とな
り、式(9、(10)をほぼ満たすので同様に精度の高い測定
が可能である。
【0044】更に、本実施例においては光路分割により
4方向の偏光量を検出した測光法を示したが、従来の回
転検光子法においても同様の効果が得られる。また、光
路の損失が問題にならなければ、λ/2板4を用いずに
偏光子3を回転させてもよい。
【0045】また、先の実施例においては試料Sの概略
の偏光特性(ψA 、ΔA )を入力したが、この偏光特性
(ψA 、ΔA )は次のようにすれば自動的に求めること
ができる。即ち、試料特性入力部45に基準となる偏光
特性(ψB 、ΔB )を常に記憶させ、回転量計算部44
により(ψB 、ΔB )から基準方位角(θHB、θCB)を
予め計算しておく。先ず、基準方位角θHB、θCBの状態
で試料Sの偏光特性(ψA1、ΔA1)を測定する。このと
き、(ψA1、ΔA1)は試料Sの偏光特性によってはかな
りの誤差を含んでいる。
【0046】しかし、基準値(ψB 、ΔB )よりは真値
(ψ、Δ)に近付いているので、偏光特性計算部17か
らこの測定値(ψA1、ΔA1)を回転量計算部44に送
り、新しい方位角(θH1、θC1)を計算し、回転制御部
43によりλ/2板4及びλ/4板5の方位角を再設定
し、再度、試料Sの偏光特性(ψA2、ΔA2)を求める。
この値(ψA2、ΔA2)は更に真値(ψ、Δ)に近付くた
め、試料Sの特性が未知であっても、どのような試料S
に対しても精度の高い測定が可能である。
【0047】また、(ψA2、ΔA2)を基に(ψA3
ΔA3)を測定し、誤差が十分小さくなるまでこの作業を
繰り返すことにより、更に精度を向上することができ
る。
【0048】更に、実施例においては駆動部41、42
を回転移動制御部43により自動設定を行ったが、λ/
2板4及びλ/4板5に回転角を示す目盛を書き入れ、
その目盛に従ってオペレータがマニュアルで駆動部4
1、42を操作しても支障はない。
【0049】図8は第2の実施例を示し、駆動部42に
よって回転されるλ/4板5がビームスプリッタ6の前
に配置されている。
【0050】この場合においても、試料Sの偏光特性
(ψ、Δ)の値の測定は可能である。この配置の系(P
HSCA系)においても、駆動部41、42によってλ
/2板4、λ/4板5を駆動すれば、第1の実施例と同
様の手順で高精度の測定が可能となる。
【0051】図9は第3の実施例を示し、図14と同一
の符号は同一の部材を示している。顕微鏡筒26の側部
には、自動合焦検出器51、フォーカス駆動部52、フ
ォーカス位置検出器53が配列されている。また、自動
合焦検出器51、フォーカス駆動部52、フォーカス位
置検出器53は自動合焦制御部54によってそれぞれ制
御され、スーパインポーズ制御部30、ステージ制御部
24、エリプソメータ制御部32、及び自動合焦制御部
54はホストコンピュータ33により制御される。
【0052】投光系22から射出された光束は入射角θ
で試料台21上の試料Sに入射し、その反射光は受光系
23で検出される。検出された出力信号は、エリプソメ
ータ制御部32でA/D変換された後にホストコンピュ
ータ33に送信され、そのデータから測定スポットでの
試料Sの膜厚D及び屈折率nを計算して表示装置34に
出力する。測定スポットの座標は、ホストコンピュータ
33からステージ制御部24に位置座標を指令してオー
トステージ25を駆動することで指定される。
【0053】測定スポットの観察を図10に示す測定フ
ローチャート図に従って説明すると、自動合焦検出器5
1は測定スポットの上面に対する対物レンズ27の所謂
デフォーカス量に相当する信号を出力し、自動合焦制御
部54はその出力に応じてデフォーカス量が減少する方
向にフォーカス駆動部52を制御し、対物レンズ27を
上下に移動して測定スポットの面上に焦点を合わせる。
焦点が合うと、フォーカス位置検出器53からの出力で
ある対物レンズ27の位置を読み取り、予め設定されて
いる基準の焦点位置からの差Δdをホストコンピュータ
33に送信する。
【0054】ホストコンピュータ33は図11に示す基
準の焦点位置からの差Δd、入射角θから、式Δx=−
Δd・tan θによって測定スポットのずれの量Δxを計
算し、スーパインポーズ制御部30に対して表示用スポ
ットの位置の補正量を送信し、同時にステージ制御部2
4に対してオートステージ25のオフセットの補正量を
送信する。
【0055】スーパインポーズ制御部30は表示用スポ
ットの位置を補正量に従って移動し、実際の測定スポッ
トとスーパインポーズによる表示用スポットとを重ね合
わせる。更に、ステージ制御部24はオートステージ2
5のオフセットの補正量に従ってオートステージ25を
移動し、測定スポットに座標を合わせる。
【0056】図12はテレビモニタ31上における測定
スポットと表示用スポットとの位置関係を示している。
照明ランプ29からの白色光は、顕微鏡筒26、対物レ
ンズ27を透過して測定スポットに向けて垂直入射され
る。反射光は再び対物レンズ27、顕微鏡筒26を透過
してテレビカメラ28に結像され、テレビモニタ31上
には測定スポットの周辺の画像と表示用スポットとが映
し出される。なお、図12(a) は試料Sが基準の厚みの
場合の実際の測定スポットAとスパインポーズによる表
示スポットBを示し、(b) はΔdだけ試料Sが厚く、位
置補正をしない場合を示し、(c) はΔdだけ厚く、位置
補正をした場合を示している。
【0057】以上は、表示用スポットの位置のずれとオ
ートステージ25のオフセットの両方を補正する方法に
ついて説明したが、必要に応じて何れか一方だけを補正
してもよい。また、スーパインポーズ制御部30、自動
合焦制御部54、エリプソメータ制御部32及びステー
ジ制御部24の4つの制御部が機能を分担し、ホストコ
ンピュータ33が全ての制御を行っているが、例えば自
動合焦制御部54とスーパインポーズ制御部30の機能
を1つにまとめれば、その制御部単独でスーパインポー
ズ制御部30による表示用スポットの位置のずれの量を
計算できるため、ホストコンピュータ33との通信を減
少することができ、より高速な測定が可能となり、ホス
トコンピュータ33のソフトウェアも単純化できる。同
様に、ステージ制御部24の機能をもまとめてれば、ホ
ストコンピュータ33の負荷を更に低減できる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る偏光解
析装置は、λ/2板を回転させる手段とλ/4板を回転
及び移動させる手段とを設けることにより、全ゆる偏光
特性の試料に対しても高精度な測定が可能になる。
【0059】また、位置ずれ補正方法は、対物レンズの
焦点位置の基準の焦点位置からのずれの量を検出し、そ
の値から測定スポットの位置のずれの量を計算すること
により、試料の膜厚が変化しても、測定スポットとテレ
ビモニタ上の表示用スポットの位置を自動的に重ね合わ
せることができ、同様に試料上の指定座標を測定スポッ
ト位置とを自動的に重ね合わせることができ、更にはフ
ォーカスの駆動対象は対物レンズのみであり、エリプソ
メータの投受光系又は試料台を直接上下させる方法より
も小型で安価なシステムとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】偏光子を介した直線偏光のグラフ図である。
【図3】λ/2板を介した直線偏光のグラフ図である。
【図4】λ/4板を介した楕円偏光のグラフ図である。
【図5】試料を反射した後の円偏光のグラフ図である。
【図6】偏光成分のグラフ図である。
【図7】偏光成分のグラフ図である。
【図8】第2の実施例の構成図である。
【図9】第3の実施例の構成図である。
【図10】測定フローチャート図である。
【図11】測定スポットと表示用スポットとのテレビモ
ニタ上における位置関係図である。
【図12】試料の厚さと測定スポット位置のずれの量と
の関係図である。
【図13】第1の従来例の構成図である。
【図14】第2の従来例の構成図である。
【符号の説明】
1 光源 4 λ/2板 5 λ/4板 7、8 検光子 9、10、11、12 光電検出器 26 顕微鏡筒 28 テレビカメラ 41 λ/2板駆動部 42 λ/4板駆動部 43 回転制御部 44 回転量計算部 45 試料特性入力部 51 自動合焦検出器 52 フォーカス駆動部 53 フォーカス位置検出器 54 自動合焦制御部 S 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 // G03F 7/207 9122−2H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 或る方位角の直線偏光を生成する手段、
    2種類の位相板、及び少なくとも3つの偏光方向の光束
    を検出する装置から成る偏光解析装置において、前記直
    線偏光の方位角を回転する方法を有し、前記位相板の主
    軸を回転する手段と前記位相板を光路外に移動させる手
    段の少なくとも一方を有することを特徴とする偏光解析
    装置。
  2. 【請求項2】 試料の位置を移動させるオートステージ
    と、前記試料を観察する顕微鏡と、前記試料の画像に表
    示用スポットをスーパインポーズする手段を有するエリ
    プソメータにおいて、前記顕微鏡を前記試料に対して自
    動合焦することで得られる前記試料の膜厚の変化量から
    測定スポットの位置ずれ量を検出し、該ずれ量からスー
    パインポーズによる前記表示用スポットと前記オートス
    テージの少なくとも一方の座標を自動的に補正すること
    を特徴とする位置ずれ補正方法。
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