JPH0614550Y2 - ファクシミリ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は例えば電話回線を用いて文章などの送信又は受
信を行うファクシミリに関する。

「従来の技術」 従来、読取り位置に送給させる原稿紙の有無を検出し、
原稿の読取り動作を自動的に開始又は終了させる技術が
あった。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来技術は、原稿各の終端を検出したとき、一定時
間遅れて読取り動作を終了させることにより、送給方向
に対し傾斜させた姿勢で原稿紙を供給しても、検出位置
よりも遅れた部分の原稿を読取らせることができたが、
プラテンローラの中間部に他よりも大径に形成した斜行
防止部を設け、プラテンローラによって送る原稿紙の斜
行を防止する場合、原稿紙終端がプラテンローラを通過
した後でも原稿読取り動作が継続されることになり、プ
ラテンローラの斜行防止部と他の部分との境界が線とし
て読取られ、線として印字される不具合が生じた。

「問題点を解決するための手段」 然るに、本考案は、原稿紙を読取り位置に送給させるプ
ラテンローラを備え、該プラテンローラの中間部に他よ
りも大径に形成した斜行防止部を設けるファクシミリに
おいて、プラテンローラの軸芯線に対し４５度以下の角
度で傾斜させたライン印字防止面を前記斜行防止部側端
に設けたことを特徴とするものである。

「作用」 従って、プラテンローラに斜行防止部を設ける構造で、
原稿紙の終端検出よりも遅延させて読取り動作を終了さ
せる機能を持たせても、前記斜行防止部側端にライン印
字防止面を設けるから、原稿紙終端がプラテンローラを
通過後に原稿読取り動作が継続されても、プラテンロー
ラの斜行防止部と他の部分との境界が線として読取られ
るのをライン印字防止面の形成によって阻止し得、傾斜
送給姿勢の原稿紙読取り欠落防止、並びに原稿紙の斜行
移動防止、並びに原稿以外の余分な印字防止を容易に図
り得るものである。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。第１
図は要部の正面説明図、第２図は全体の側面図、第３図
は平面説明図であり、ファクシミリの本体ケース(1)上
側に送信部ケース(2)と開閉自在な受信部ケース(3)とを
配設させると共に、本体ケース(1)左側にホルダ(4)を介
して送受話器(5)を装設している。

また、受信部ケース(3)の下方にロール紙支持ケース(6)
を設け、ロール巻き状の記録紙(7)を支持ケース(6)に載
せると共に、受信部ケース(3)前端部の送出口(8)から記
録紙(7)を送出するプラテンローラ(9)を支持ケース(6)
前側に備え、該ローラ(9)の上側で受信部ケース(3)下面
にシャーシ(10)を介して感熱記録ヘッド(11)を取付ける
もので、前記ローラ(9)とヘッド(11)により記録紙(7)を
挟持送出し乍らヘッド(11)により受信情報を記録紙(7)
面に印刷するように構成している。

また、送信部ケース(2)の下方に原稿ガイド板(12)を設
け、このガイド板(12)上面にペーパーガイド(13)を取付
け、ペーパーガイド(13)下面に取込ローラ(14)を配設さ
せると共に、取込ローラ(14)後方のガイド板(12)に読取
り窓(15)を形成し、透明板(16)で窓(15)を閉塞する。

そして、透明板(16)上面側にプラテンローラ(17)を設
け、また透明板(16)下面側に冷陰極放電管(18)を設ける
と共に、プラテンローラ(17)後方に一対の送出ローラ(1
9)(20)を設けるもので、送信部ローラ(2)前側の差込口
(21)から原稿紙(22)を挿入することにより、透明板(16)
とプラテンローラ(17)の間を介し各ローラ(14)(17)(19)
(20)により送信部ケース(2)後側の取出口(23)から前記
原稿紙(22)を送出するように構成している。

また、読取り窓(15)下方の本体ケース(1)底部に反射鏡
(24)を固設させると共に、凸形レンズ(25)とＣＣＤ（固
体撮像素子）型受光素子(26)を内蔵する読取ヘッド(27)
を備え、該ヘッド(27)を本体ケース(1)の前部内側に固
設させるもので、放電管(18)の発光により透明板(16)を
介して原稿紙(22)に照明を当て、透明板(16)及び反射鏡
(24)及びレンズ(25)を介して原稿紙(22)からの反射光を
受光素子(26)に入射させ、原稿紙(22)の情報を読取らせ
て送信出力するように構成している。

さらに、第１図に示す如く、前記プラテンローラ(17)の
左右幅中央部にこの両側よりも大径に形成した斜行防止
部(28)を一体的に設けると共に、プラテンローラ(17)の
軸芯線に対し４５度以下の角度(A)で傾斜させたライン
印字防止面(29)(29)を前記斜行防止部(28)の両側端に設
けるもので、プラテンローラ(27)の両側部を小径とし、
該ローラ(27)中央の大径部分で斜行防止部(28)を形成
し、その斜行防止部(28)を透明板(16)上の原稿紙(22)上
面側に圧接させ、側板(30)(30)間にローラ軸(31)を介し
て支持するプラテンローラ(27)を伝動ギヤ(32)を介して
回転駆動し、原稿紙(22)を略直線移動させると共に、透
明板(16)上に原稿がない状態で、放電管(18)の発光によ
り、透明板(16)などを介してプラテンローラ(17)からの
反射光が受光素子(26)に入射しても、プラテンローラ(1
7)の斜行防止部(28)と他の小径部分との境界がライン印
字防止面(29)によって受光素子(26)に線として読取られ
ることがなく、原稿以外の余分な印字が行われないよう
に構成している。

さらに、第２図に示す如く、原稿ガイド板(12)とペーパ
ーガイド(13)の間を介してプラテンローラ(17)に送給す
る原稿紙(22)によってオン作動させるペーパーセンサで
ある原稿検出スイッチ(33)を備え、プラテンローラ(17)
位置での原稿紙(22)の有無を前記スイッチ(33)によって
検知させると共に、第４図に示す如く、マイクロコンピ
ュータで構成する原稿読取回路(34)に前記スイッチ(33)
を入力接続させ、またプラテンローラ(17)を駆動する原
稿モータ(35)並びに読取ヘッド(27)を前記回路(34)に接
続させるもので、前記スイッチ(33)によって原稿紙(22)
を検出したとき、ヘッド(27)の原稿読取り動作を開始さ
せる一方、オンからオフに切換わるスイッチ(33)動作で
原稿紙(22)の送り終端を検出したとき、一定時間遅延さ
せてヘッド(27)の原稿読取り動作を終了させるように構
成している。

本実施例は上記の如く構成しており、原稿紙(22)を差込
口(21)に挿入させ、所定の送信操作を行うことにより、
モータ(35)によってプラテンローラ(17)を駆動し、該ロ
ーラ(17)の回転によって原稿紙(22)が読取り窓(15)に送
給され、取出口(23)から機外に送出されるもので、第５
図のフローチャートに示す如く、原稿紙(22)がスイッチ
(33)によって検出されることにより、読取ヘッド(27)の
読取制御がオンになり、原稿紙(22)の情報を受光素子(2
6)によって読取らせて送信出力させると共に、前記スイ
ッチ(33)がオンからオフに戻って原稿紙(22)の終端が検
出され、一定時間経過することによって読取ヘッド(27)
の読取制御がオフになり、原稿の読取り動作を終了す
る。

上記のように、プラテンローラ(17)に大径の斜行防止部
(28)を形成することにより、該ローラ(17)によって原稿
紙(22)を略直線的に取出口(23)側に移動させることがで
きると共に、方形の原稿紙(22)を傾斜させて差込口(21)
に挿入し、原稿紙(22)が傾斜した状態で送られても、原
稿紙(22)終端部の情報を欠落させることなく読取ること
ができ、またプラテンローラ(17)の斜行防止部(28)両端
の境界が線として読取られるのをライン印字防止面(29)
(29)に阻止できるもので、プラテンローラ(17)は自動送
り機構の一部として設けられ、分離用取込ローラ(14)に
対してプラテンローラ(17)の回転スピードを速くして一
枚目の原稿紙(22)と二枚目の原稿紙(22)との間をあけて
一枚目と二枚目の判定をスイッチ(33)で行い、原稿送り
タイミング差が生じてプラテンローラ(17)端部にかかっ
た場合斜行が助長されるのを、プラテンローラ(17)の防
止部(28)で防止し、その時のライン印字の読取りを防ぐ
ものである。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、原稿紙(22)を
読取り位置に送給させるプラテンローラ(17)を備え、該
プラテンローラ(17)の中間部に他よりも大径に形成した
斜行防止部(28)を設けるファクシミリにおいて、プラテ
ンローラ(17)の軸芯線に対し４５度以下の角度で傾斜さ
せたライン印字防止面(29)を前記斜行防止部(28)側端に
設けたもので、プラテンローラ(17)に斜行防止部(28)を
設ける構造で、原稿紙(22)の終端検出よりも遅延させて
読取り動作を終了させる機能を持たせても、前記斜行防
止部(28)側端にライン印字防止面(29)を設けるから、原
稿紙(22)終端がプラテンローラ(17)を通過後に原稿読取
り動作が継続されても、プラテンローラ(17)の斜行防止
部(28)と他の部分との境界が線として読取られるのをラ
イン印字防止面(29)の形成によって阻止でき、傾斜送給
姿勢の原稿紙(22)読取り欠落防止、並びに原稿紙(22)の
斜行移動防止、並びに原稿以外の余分な印字防止を容易
に図ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部の正面説明図、第
２図は全体の側面図、第３図は平面説明図、第４図は読
取り制御回路図、第５図はフローチャートである。 (17)……プラテンローラ (22)……原稿紙 (28)……斜行防止部 (29)……ライン印字防止面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿紙を読取り位置に送給させるプラテン
   ローラを備え、該プラテンローラの中間部に他よりも大
   径に形成した斜行防止部を設けるファクシミリにおい
   て、プラテンローラの軸芯線に対し４５度以下の角度で
   傾斜させたライン印字防止面を前記斜行防止部側端に設
   けたことを特徴とするファクシミリ。