JPH06138514A - カメラ用測光装置 - Google Patents

カメラ用測光装置

Info

Publication number
JPH06138514A
JPH06138514A JP4311242A JP31124292A JPH06138514A JP H06138514 A JPH06138514 A JP H06138514A JP 4311242 A JP4311242 A JP 4311242A JP 31124292 A JP31124292 A JP 31124292A JP H06138514 A JPH06138514 A JP H06138514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
brightness
region
value
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4311242A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuro Goto
哲朗 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP4311242A priority Critical patent/JPH06138514A/ja
Publication of JPH06138514A publication Critical patent/JPH06138514A/ja
Priority to US08/413,172 priority patent/US5541706A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分割測光を行なう測光装置において、極端な
高輝度領域の存在によるブルーミング、スミアなどの影
響を除去し適正な露光信号を得る。 【構成】 被写体の輝度を複数の領域に分割して測光し
複数の光電変換信号を出力する測光手段(25)と、前
記複数の光電変換信号中に所定値以上の輝度を示す信号
が存在することを検出した場合には、その信号の存在す
る領域および該領域周辺の複数領域の信号値を所定量補
正する補正手段(101)と、該補正手段によって補正
された信号値に基づいて演算を行ない露光に関する信号
を出力する演算手段(101)とを備えたカメラ用測光
装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ用測光装置に関
し、特に被写体の輝度を複数の領域に分割して測光する
場合において、一部の領域に過剰な強度の光が照射され
た場合にも適切な測光ができるようにする技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラには適切な露光を行う
ために被写体の輝度を測定する測光装置が設けられてい
る。このような測光装置によって得られた測光輝度値に
基づいて、カメラ内の処理回路がフィルムに与える露光
量が適正となるようシャッタタイムと絞り値を決定す
る。
【0003】そして、このような測光装置においては、
過去においては例えば中央部のみを重点的に測光するも
のであったが、近年は被写体の輝度を複数の部分で測光
するのが一般的となりつつある。このような測光方法
は、一般的に、分割測光と呼ばれ、被写体をその中央部
と複数の周辺部の計5箇所程度以上に分けて測光し、主
要被写体とその周辺部との輝度状態を勘案して最適な露
光条件が求められる。
【0004】このような分割測光を行う場合には、分割
数が多いほど主要部と周辺部との輝度分布を詳細に求め
ることができ、露光条件の的中率を増大させることが可
能となるのは明白であり、自ずとその数は増大の傾向に
ある。将来的には受光素子の改良によって数十から数百
の分割数に達することが予想される。
【0005】また、以上のような分割測光を行うための
受光素子としては、一般にはシリコンフォトダイオード
のような半導体素子が用いられ、照射された光強度に比
例した電流を出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な分割測光に用いられる受光素子としてのシリコンフォ
トダイオードにおいては、一部の素子領域に過剰な強度
の光が照射されると、そこで発生した電流が隣接する領
域の素子に流れ込んでしまい本来の出力に誤差が生ずる
という問題を有する。すなわち、各素子領域のシリコン
フォトダイオードは、1つの領域において発生した電荷
が隣接領域に入り込まないように領域間に電位障壁が設
けられている。ところが、過剰な強度の光が照射された
素子領域で発生した電荷がこの電位障壁を乗り越えて隣
接領域に入り込み検出電流に誤差を生じさせる。
【0007】以上のような現象は発生状況などから一般
にブルーミングあるいはスミアと呼称され、過剰な強度
の光が照射された部分を含む周辺領域の本来示す出力信
号が破壊されてしまう。ビデオカメラなどに使用される
2次センサでは、このようなブルーミングなどが発生し
てもモニタ画像を監視することで容易に検出でき、レン
ズの絞り値を変更するなどの対策が可能である。
【0008】ところが、一般の写真撮影用のカメラなど
においては、受光素子から出力された信号に基づいて演
算が実行され、その結果としてシャッタタイムあるいは
絞りの各制御値として簡単に表示されるに過ぎない。こ
のため、演算の過程で使用される信号に誤りがあったと
しても、フィルムが現像されるまでは気がつかないとい
う問題点を有していた。
【0009】従って、本発明の目的は、部分的に極端な
高輝度を有する被写体においてもブルーミングあるいは
スミアなどによって悪影響を受けることなく適切な露光
条件が得られるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係わるカメラ用測光装置は、被写体の輝度
を複数の領域に分割して測光し複数の光電変換信号を出
力する測光手段と、前記複数の光電変換信号中に所定値
以上の輝度を示す信号が存在することを検出した場合に
は、その信号の存在する領域および該領域周辺の複数領
域の信号値を所定量補正する補正手段と、前記補正手段
によって補正された信号値に基づいて演算を行い、露光
に関する信号を出力する演算手段とを備えてなることを
特徴とする。
【0011】前記補正手段は前記所定値以上の輝度を示
す信号の存在する領域を含み、かつ略該領域を中心とす
る複数領域の信号値を補正するか、あるいは前記所定値
以上の輝度を示す信号の存在する領域から少なくとも所
定の1方向に沿った領域の信号値を補正するよう構成す
ると好都合である。
【0012】また、前記補正手段は前記所定値以上の輝
度を示す信号を予め定められた最大値以下の信号と置き
換えるようにすると好都合であり、かつさらに前記所定
値以上の輝度を示す信号の存在する領域の周辺の複数領
域の信号に1より小さな所定の補正係数を乗算して補正
を行うと好都合である。
【0013】
【作用】上記構成においては、前記複数の光電変換信号
中の所定値以上の輝度を示す信号が例えば予め定めらた
れ最大値以下の信号と置き換えられ、かつ該領域周辺の
複数領域の信号値が、例えば1より小さな所定の補正係
数の乗算などによって、補正される。従って、極端な高
輝度領域が存在しても、その領域および周辺の領域が適
切に補正され、ブルーミングあるいはスミアによる悪影
響を受けることなく露光条件が適切に設定される。
【0014】また、極端な高輝度の領域の存在によりブ
ルーミングが発生した場合には、前記所定値以上の輝度
を示す信号の存在する領域を中心としてその周辺の複数
領域の信号値を補正することにより適切な露光条件が決
定でき、またスミアが発生した場合には、前記所定値以
上の輝度を示す信号の存在する領域から受光素子の構成
などによって決定される所定の方向に沿った領域の信号
値を補正することで適切な露光情報を得ることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。図1は、本発明に係わるカメラ用測光装置を
組込んだカメラの1例を示す外観図である。同図に示さ
れるカメラは、カメラボディ1にレンズ4、ファインダ
2、裏蓋3が脱着自在な構造で配設されて構成されてい
る。レンズ4は図示しないマウント部に対し、ファンダ
2は図示のようにスクリーン部8に対し、裏蓋3は図示
しないフィルム収納部に対して脱着可能である。
【0016】また、カメラボディ1には、右側上部にシ
ャッタボタン5、表示手段6、左側上部に各種設定ボタ
ン7が設けられている。シャッタボタン5には2段階の
スイッチが組込まれており、半押しすると回路に給電を
開始するための電源スイッチがオンとなり、全押しする
と露光動作を開始するためのレリーズスイッチがオンと
なる。
【0017】スクリーン部8にはレンズ4を通過した被
写体光が投影される。このスクリーン部8の手前には上
方に向かう接点群9が配設されている。また脱着可能な
ファインダ2には被写体を視認する接眼部10の他、下
方に向かって接点群11が配設されている。この接点群
11は前述のカメラボディ1の接点群9と接触して信号
の授受を行う機能を有する。さらに、裏蓋3は図示しな
いヒンジを介して開閉および脱着可能に構成されてい
る。
【0018】図2は、図1に示したカメラボディ1、レ
ンズ4、ファインダ2の光学系を概略的に示す。図2に
おいては、図示しない被写体からの光はレンズ4内のレ
ンズ光学系20を通過した後、反射ミラー21によって
上方に反射され、スクリーン22上に結像する。結像し
た被写体像はペンタプリズム23によって反射され、ハ
ーフミラー24を介してその一部は観察者の目26に入
射する。また、ハーフミラー24にて上方に反射された
被写体像の一部は2次元センサ(以後、単にセンサと称
する)25に入射する。
【0019】センサ25は一般に使用されているもので
よく、被写体輝度を複数領域に分割して測光し、各領域
に対応する測光信号を出力する。そして、後述の処理回
路がこれらの測光信号および使用しているフィルムの感
度を表す信号を基に所定の演算を行い、最適露出条件を
求める。
【0020】図3は、カメラボディ1内に設けられた電
気回路の1例を示す。図3の回路は、電源用の電池70
と、DC−DCコンバータ71と、フィルム感度検出回
路72と、スイッチ群73と、CPU74と、各部を駆
動する駆動回路75を具備する。駆動回路75には、シ
ャッタ76、絞り77、モータ78,79、ランプ8
0、補助光源81、焦点検出素子82などが接続されて
いる。
【0021】電池70はDC−DCコンバータ71を経
由してカメラボディ1内の全回路と、接点83を介して
ファインダ2内の回路へ例えば5ボルトでの給電を行
う。なお、DC−DCコンバータ71からは裏蓋3内の
回路にも給電を行うが、このための接点は図示を省略し
ている。接点83と共に他の接点84,85,86はフ
ァインダ2に対する信号授受用接点を構成する。
【0022】CPU74は全体の動作の統括を行うが、
このようなCPU74へはフィルム感度検出回路72か
らのフィルムの感度を表す信号と、スイッチ群73から
各種のスイッチに関する信号が入力される。例えば、ス
イッチ群73からは、シャッタボタン5、選択ボタン
7、図示しないシーケンススイッチなどからの指令ある
いは状態信号が入力される。CPU74には、さらに、
焦点検出素子82からの焦点合致状態信号が入力され
る。また、接点群9を構成する前記各接点83,84,
85,86の内接点85からはファインダ2からの適性
露光条件に関する信号が入力される。
【0023】一方、CPU74から出力される信号とし
ては、まず駆動手段75を介して、シャッタ76を開閉
して露光時間を制御する信号、絞り77を所定値にして
被写体光を制限する制御信号、モータ78をオンオフし
てフィルムの巻上げ巻戻しを制御する信号、モータ79
をオンオフしてレンズ4の焦点を合致させる制御信号が
ある。また、CPU74から駆動回路75を介して被写
体の瞳を閉じさせていわゆる赤目現象を軽減するための
ランプ80を点灯制御する信号、低輝度時に被写体に所
定パターンの光を照射して焦点検出機能を補助するため
の補助光源81を制御する信号、焦点検出素子82を駆
動する信号も出力される。また、図には示されていない
が、カメラボディ1上面のLCDなどによって構成され
る表示手段6の表示駆動も行われる。CPU74から
は、さらに、接点84を介して後に説明するようにフィ
ルム感度信号をファインダ2に対して送出する。
【0024】図4はファインダ2内の電気回路の概略的
な構成を示す。同図の回路は、CPU101と、駆動回
路102と、記憶回路104となどによって構成され
る。また、接点93,94,95,96はカメラボディ
1との間の信号授受用の接点である。
【0025】図4の回路においては、CPU101が駆
動回路102を介してセンサ25を駆動し、センサ25
によって被写体の輝度を測定し、その結果として得られ
た被写体像信号をセンサ25から受け入れる。この被写
体像信号は一旦記憶回路104に格納され、最適露出条
件の算定時など必要な場合に再び読出されて使用され
る。また、接点94を介して、カメラボディ1からフィ
ルム感度信号が入力され、このフィルム感度信号と上述
の被写体像信号に基づき、CPU101が最適露出条件
を算定する。そして、算定された最適露出条件を表す適
性露光信号が接点95を介してカメラボディ1に出力さ
れる。
【0026】次に、以上のような構成を有するカメラに
設けられた測光装置の動作につき説明する。図5は、前
述のセンサ25(図4)における理想的な被写体像認識
例を示す。すなわち、図5は、センサ25によって検出
された各検出領域に対応する被写体の輝度、すなわち被
写体像、が記憶回路104に格納されている状態を模式
的に表現したものである。図5においては、一様に暗い
輝度の領域の中に、図示の位置に点光源116,117
が存在している。図5は理想状態を表しているため、点
光源116,117は検出した画素のみに存在し、周辺
の暗部には何の影響も及ぼしていない。
【0027】次に、被写体が高輝度の点光源である場合
に、センサ25に発生する特有の像信号ブルーミングお
よびスミアについて説明する。図6は、いわゆるブルー
ミング現象が発生している例で、センサ25で得た被写
体像信号が記憶回路104内に格納されている際の被写
体像認識例を示す。図6においては、高輝度点光源11
6,117の周辺の、本来は暗部ではなくてはならない
部分118,119に面状にある程度の明るさがあるも
のと認識されていることが分かる。
【0028】このようなブルーミングは、高輝度光源に
よって発生した特定の受光部からあるいは信号転送回路
からの過剰電荷が周辺の画素あるいは回路にまで流れ込
み、前記特定の受光部のみならずその周辺部を明るい状
況と等価にしてしまうために起こる現象である。この場
合における、周辺への影響量は点光源の明るさと周辺光
量との差などによって異なるが、一般には中心の点光源
が本来の輝度となって周辺になだらかに低輝度に推移し
ていく状態となる。
【0029】また、図7は、いわゆるスミア現象の例を
示す。同図においては、点光源116,117の下方
の、本来は暗部でなくてはならない部分121,122
に線状の低輝度部分が生じている。このようなスミア
は、2次元センサの中で、信号転送中にも受光動作を行
ういわゆるフレームトランスファー方式の2次元センサ
にのみ発生する。そして、信号転送の方向によっては、
点光源の上方などに低輝度部分が発生することもある。
このようなスミアの場合は、周辺への影響量はブルーミ
ングの場合とは異なり、点光源の輝度と転送時間などの
駆動時間要素で決定される。
【0030】以上述べたようなブルーミングおよびスミ
アはセンサ25が本実施例のように被写体輝度を測光す
る用途に使用される際には、深刻な影響を及ぼすと予想
される。例えば、太陽像を被写体の一部に取り込んだ場
合などには、太陽の回りの本来通常の輝度であるべき部
分が、太陽の輝度に引かれてより明るい状況にあると誤
認識される。このため、このままでは露光不足の演算結
果となり、最適な露出条件が求められない結果となる。
【0031】本発明では、このようなブルーミングある
いはスミアによる悪影響を除去するために、例えば、次
のような処理を行う。この処理につき、図8を参照して
説明する。
【0032】まず、ブルーミングに対しては、所定値以
上の輝度を示す信号データが存在した場合には、まずそ
の所定値以上の輝度を示す信号データが存在する中心領
域を特定し、その中心領域の輝度信号を所定の最大値以
下の信号に置き換えると共に、その周辺データの信号レ
ベルを一定の割合で低減する。
【0033】図8は、前述の記憶回路104内に格納さ
れている信号データマップの部分図である。この図にお
いて、DMN(MおよびNは整数)はセンサ25のM行
/N列における受光部の測定データであることを示して
いる。従って、図8の中心に存在する信号データD55
はセンサ25の5行/5列目の測定データである。
【0034】図8において、前記図6の点光源116に
対するデータが図8の信号データD55に対応するもの
とし、D55に非常に高輝度の値が記憶されており、し
かも前述のブルーミングによる影響がその周辺の各信号
データに現れているものとする。
【0035】このようなブルーミングによる悪影響を除
去するために、本発明においては、まず受光センサの各
画素の受光部からの出力に所定値以上の輝度信号が存在
するか否かを判定する。この判定によって、例えば、信
号データD55のみに所定値以上の輝度信号が格納され
ているとする。この場合は、まず信号データD55を予
め定められた最大値以下の所定の値と置き換え記憶させ
る。これを高輝度カット処理と称する。従って、この処
理を経た後は、記憶回路104内には前記所定値より大
きな信号データが存在しなくなる。
【0036】次に、データD55のまわりの1回り周辺
の信号データD44,D45,D46,D54,D5
6,D64,D65,D66に記憶されている輝度信号
を一定の割合に減らす処理を行う。この場合の割合は、
例えばセンサ25の特性などに応じて最適の輝度となる
よう定めればよい。なお、必要であれば、これらの周辺
の信号データD44,…,D66のさらに周辺の信号デ
ータを順次一定の割合に減らす処理を行う。
【0037】次に、スミアによる影響に対しては、所定
値以上の輝度を示す信号データが存在した場合には、ま
ずその中心を特定し、さらに受光センサ25その他の構
成によって定められる一定の方向、例えば下方向、に存
在する周辺データの信号レベルを一定の割合で低減する
処理を行う。すなわち、前述のブルーミングにおける処
理を一定方向の画素にのみ適用すればよい。
【0038】図8の信号データマップを用いてこの処理
を説明すると、前記図7における領域116が図8の信
号データD55に対応するものとし、信号データD55
のみが非常に高輝度の値であり、前述のスミアによる影
響がその下方に存在するものと仮定する。この場合は、
まず受光センサ25の各受光部の信号データが所定値以
上の輝度であるか否かを判断し、信号データD55が所
定値以上の輝度であることを検出する。この検出に応じ
て信号データD55の値を予め定められた最大値以下の
所定値と置き換え記憶する。すなわち、前述の高輝度カ
ット処理を行う。次に、高輝度領域の下方の各画素に対
応する信号データD65,D75,…に記憶されている
輝度信号を一定の割合に減らす処理を行う。この場合の
減少割合は補正後の輝度レベルが適正な値となるように
センサ25の特性に応じて定めればよい。
【0039】次に、以上のような補正処理につき図9〜
図12を参照してさらに詳細に説明する。図9はカメラ
ボディ1内のCPU74によって行われる処理の一例を
示す。図9の処理ルーチンは、DC−DCコンバータ7
1の起動によってCPU74に電源が印加されている間
繰り返し実行される。まず、ステップS1において、フ
ィルム感度検出回路72を介して使用されているフィル
ムの感度を検出する。そして、ステップS2において、
ファインダ2と1回目のデータ交信を行い、ステップS
1で得たフィルム感度を表す信号をファインダ2に伝達
する。
【0040】次に、ステップS3において、ファインダ
2と2回目のデータ交信を行い、ファインダ2からの信
号送信を待つ。すなわち、ファインダ2においては、前
記ステップS2によって得たフィルム感度信号をも使用
して適正露光信号を演算し、その結果をカメラボディ1
側に送信してくる。そしてファインダ2から適正露光信
号が得られれば、ステップS4において、前述の表示手
段LCD6にて該適正露光信号に対応する表示、例えば
シャッタタイムおよび絞り値、を表示する。
【0041】次に、ステップS5において、シャッタボ
タン5の操作によって露光動作が指令されたか否かを判
定し、指令されていなければ前述のステップS1に戻り
処理を繰り返す。ステップS5において、露光動作が指
令されていれば、ステップS6に移り、まず図2で示し
たミラー21を上昇させ光路から退避させる。次に、ス
テップS7において、前述の適正露光信号に基づいてレ
ンズ4内の絞り77を所定値に制御する。さらに、ステ
ップS8において、前述の適正露光信号に基づいてシャ
ッタ76を所定時間開き、フィルムへの露光を実行す
る。以上で露光動作が完了したので、ステップS9にお
いて、巻上げ用モータ78を回転してフィルムを1コマ
分巻上げ、次の露光に備えるためステップS1に復帰
し、上記処理を繰り返し実行する。
【0042】図10は、図4に示したファインダ2内の
CPU101の処理手順を示す。図10のルーチンは、
カメラボディ1内のDC−DCコンバータ71の起動に
よって、接点93を介してファインダ2内に給電がなさ
れ、CPU101に電源が印加されている間繰り返し実
行される。まず、ステップS15において、カメラボデ
ィ1からデータ交信が行われるのを待つ。この交信は、
前記カメラボディ1の処理ステップS2に対応する。ス
テップS16において、カメラボディ1から得られたフ
ィルム感度信号を一旦記憶回路104に格納する。
【0043】次に、ステップS17において、駆動回路
102を介して、センサ25に被写体光を蓄積する。こ
れはセンサ25内の複数の受光素子がそれぞれ受光した
被写体光による発生電荷を内部の微小容量素子に蓄える
動作であり、被写体が暗いほど長い蓄積時間を要する。
そして、ステップS18において、駆動回路102によ
ってセンサ25内の前述の電荷信号を時系列的に読出
し、ステップS19において、読出したアナログ信号を
デジタル信号に変換し、記憶回路104に格納する。そ
して、ステップS20において、センサ25の有する分
割受光素子すべての信号を受信したか否かを判定し、す
べての受光素子からの信号を受信するまでステップS1
8およびS19の処理を反復する。
【0044】ステップS20において、分割受光素子す
べての信号を受光したものと判定された場合には、ステ
ップS21の補正サブルーチンに進み、補正処理を実行
する。この補正処理は、後に詳細に説明するように、記
憶装置104内に格納された被写体像信号を再生し、ブ
ルーミングあるいはスミアによる影響を除去するもので
ある。
【0045】次に、ステップS22において、前記補正
処理によって補正されたすべての被写体像信号と、ステ
ップS16で格納しておいたフィルム感度信号に基づい
て所定の演算を行い、適正露光条件を算出する。そし
て、ステップS23において、前記図9のステップS3
に対応するカメラボディ1とのデータ交信を行い、ステ
ップS22で得られた適正露光条件を表す信号、すなわ
ち適正露光信号、をカメラボディ側に伝達する。その
後、ステップS15に復帰し、上記の処理を繰り返し実
行する。
【0046】次に、図10のステップS21における補
正処理を具体的に説明する。まず、ブルーミング対策を
行なう場合の補正処理につき、図11を参照して説明す
る。図11において、まずステップS25において、セ
ンサ25からのM×N個の信号データの内に所定輝度以
上を示すデータがあるか否かを判定する。所定輝度以上
を示すデータがない場合にはメインルーチン中のステッ
プS22にリターンする。
【0047】ステップS25において、所定輝度以上を
示すデータがある場合には、ステップS26において、
所定輝度以上である生の信号データをDMNとし、この
信号データDMNの値を所定の最大値Dmaxと置換す
る。これにより、信号データ中には所定値以上の値が存
在しなくなる。なお、本実施例のルーチンにおいては、
所定輝度以上のデータが一箇所だけあるとして説明する
が、所定輝度以上のデータが複数箇所ある場合は、例え
ばすべての所定輝度以上を示すデータを所定の最大値D
maxと置換し、その周辺のデータを補正することによ
って対処できる。
【0048】次に、ステップS27において、前記図8
を使用して説明したように、ブルーミングの影響を受け
ている周辺の信号データを一定の割合で減らすため、ま
ず信号データDMNの左上の生の信号データD(M−
1)(N−1)の信号データを1より小さい定数である
補正係数αを掛けた値と置換する。次に、ステップS2
8において信号データDMNの真上の生の信号データD
(M−1)Nを定数αを掛けた値と置換する。次に、ス
テップS29において、信号データDMNの右上の生の
信号データD(M−1)(N+1)を定数αを掛けた値
と置換する。次に、ステップS30において、信号デー
タDMNの左側の生の信号データDM(N−1)を定数
αを掛けた値と置換する。さらに、ステップS31にお
いて、信号データDMNの右の生の信号データDM(N
+1)を定数αを掛けた値と置換する。さらに、ステッ
プS32において、信号データDMNの左下の生の信号
データD(M+1)(N−1)を定数αを掛けた値と置
換する。さらに、ステップS33において、信号データ
DMNの真下の生の信号データD(M+1)Nを定数α
を掛けた値と置換する。最後に、ステップS34におい
て、信号データDMNの右下の生の信号データD(M+
1)(N+1)を定数αを掛けた値と置換した後、メイ
ンルーチンにリターンする。
【0049】以上の処理は、ブルーミングによって高輝
度領域に隣接する周辺1画素分にのみ影響を与える場合
の処理であるが、周辺2画素分に影響を与えると考えら
れる場合には、次のような処理を行なう。すなわち、上
記処理と同様に、まず中心の高輝度領域のデータ(D5
5とする)の高輝度カット処理に続いて、周辺の信号デ
ータD44,D45,D46,D54,D56,D6
4,D65,D66に記憶されている輝度信号を一定の
第1の割合(上記α)で減らす処理を行ない、さらにそ
の周辺の信号データD33〜D37,D43,D47,
D53,D57,D63,D67,D73〜D77の信
号データを一定の第2の割合(一般には上記αより補正
幅の小さい数)で同様に減らす処理を行なう。なお、こ
こで第1および第2の割合を設定したのは、中心の高輝
度領域の信号データD55による影響が周辺に至るほど
少ないと考えられるためである。この場合の各補正割合
についてもセンサ25の特性に応じて最適の補正量が得
られるように定めればよい。
【0050】また、上述のような周辺2画素分よりさら
に外側の領域に影響を与えると予想される場合には、上
記と同様の処理を順次行なえばよい。また、高輝度を示
す中心の輝度値によって周辺の画素への影響が異なる場
合には、高輝度を示す中心の輝度値の値に応じて補正係
数を変えるか、あるいは通常の高輝度値の場合には周辺
1画素分の補正のみとし、非常な高輝度値の場合にのみ
周辺2画素あるいはそれ以上の画素について補正を行な
うようにしてもよい。
【0051】次に、スミアについての補正を行なう場合
の処理を図12を参照して説明する。まず、ステップS
40において、センサ25のM×N個の信号データ中か
ら所定値以上の輝度を示すデータがあるか否かを判定す
る。所定値以上の輝度を示すデータがなければ図10の
メインルーチンのステップS22にリータンする。
【0052】ステップS40において、所定値以上を示
すデータがある場合には、ステップS41に移り、その
所定値以上の輝度を示す生の信号データをDMNとし、
この値DMNを所定の最大値Dmaxと置換する高輝度
カット処理を行なう。これにより、信号データ中にはこ
の最大値Dmaxより大きな値が存在しなくなる。
【0053】次に、ステップS42において、図8を使
用して説明したように、スミアの影響を受けている最大
輝度領域の下側の信号データを一定の割合で減らすた
め、まず信号データDMNの真下の生の信号データD
(M+1)Nに1より小さな所定の補正係数βを掛けた
値と置換する。次に、ステップS43において、さらに
下方の生の信号データD(M+2)Nを定数βを掛けた
値と置換する。以下同様に、順次下側の信号データを補
正係数βによって補正し、ステップS44において、最
後に最も下方の生の信号データD(M+n)Nを補正係
数βを掛けた値と置換することによって処理を終了す
る。
【0054】なお、上記処理においては、所定値以上の
輝度を示すデータが一カ所だけあるとして説明したが、
複数箇所に存在する場合には、すべての所定輝度以上の
データをカット処理し、これら所定輝度以上のデータを
有する領域の下方のデータを順次同様にして補正すれば
よい。また、上記処理例は、高輝度被写体が画像の下方
すべてに影響を与えた例として示したが、影響の方向が
逆であったり、限られた距離にある画素に影響を与える
のであれば、その影響の方向および範囲に応じて補正を
行なえばよい。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被写体
の画像の一部に極端な高輝度領域が存在することでブル
ーミングあるいはスミアが発生し、周辺の画素信号が影
響を受けるような条件においても、適切に露光条件が決
定でき、従来のように極端な高輝度領域の影響を受けて
適正ではなくなっている周辺画素信号を演算して不適切
な露光が行なわれるという不都合が除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるカメラ用測光装置を用いること
ができるカメラシステムの一例を示す外観図である。
【図2】図1のカメラシステムにおける被写体光の経路
を示す光路図である。
【図3】図1のカメラシステムにおけるカメラボディ内
の電気回路を示すブロック図である。
【図4】図1のカメラシステムにおけるファインダ内の
電気回路の一例を示すブロック図である。
【図5】通常輝度状態でのセンサ25による画像認識結
果を示す模式図である。
【図6】高輝度被写体によるブルーミング発生時の画像
認識状態を示す模式図である。
【図7】高輝度被写体によるスミア発生時の画像認識状
態を示す模式図である。
【図8】センサ25の特定領域における各画素のデータ
配列を示す説明図である。
【図9】図1のカメラシステムのカメラボディ内CPU
の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図1のカメラシステムのファインダ内CPU
の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図10の処理におけるブルーミング補正処理
を示すフローチャートである。
【図12】図10の処理におけるスミア補正処理を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 カメラボディ 2 ファインダ 3 裏蓋 4 レンズ 5 シャッタボタン 6 表示部 7 設定ボタン 8 スクリーン部 9,11 接点群 10 接眼部 20 レンズ内光学系 21 反射ミラー 22 スクリーン 23 ペンタプリズム 24 ハーフミラー 25 二次元センサ 70 電池 71 DC−DCコンバータ 72 フィルム感度検出回路 73 スイッチ群 74 CPU 75 駆動回路 83,84,85,86,93,94,95,96 接
点群 101 CPU 102 駆動回路 104 記憶回路 116,117 高輝度領域 118,119 ブルーミング発生領域 121,122 スミア発生領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の輝度を複数の領域に分割して測
    光し複数の光電変換信号を出力する測光手段と、 前記複数の光電変換信号中に所定値以上の輝度を示す信
    号が存在することを検出した場合には、その信号の存在
    する領域および該領域周辺の複数領域の信号値を所定量
    補正する補正手段と、 前記補正手段によって補正された信号値に基づいて演算
    を行ない、露光に関する信号を出力する演算手段と、 を具備することを特徴とするカメラ用測光装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は前記所定値以上の輝度を
    示す信号の存在する領域を含み、かつ略該領域を中心と
    する複数領域の信号値を補正する請求項1に記載のカメ
    ラ用測光装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は前記所定値以上の輝度を
    示す信号の存在する領域から少なくとも所定の一方向に
    沿った領域の信号値を補正する請求項1に記載のカメラ
    用測光装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は前記所定値以上の輝度を
    示す信号を予め定められた最大値以下の信号と置き換え
    る請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のカ
    メラ用測光装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は前記所定値以上の輝度を
    示す信号の存在する領域の周辺の複数領域の信号に1よ
    り小さな所定の補正係数を乗算して補正を行なう請求項
    4に記載のカメラ用測光装置。
  6. 【請求項6】 前記補正係数は前記所定値以上の輝度を
    示す信号の存在する領域により近い領域とより遠い領域
    とでは異なる値である請求項5に記載のカメラ用測光装
    置。
JP4311242A 1992-10-22 1992-10-26 カメラ用測光装置 Pending JPH06138514A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4311242A JPH06138514A (ja) 1992-10-26 1992-10-26 カメラ用測光装置
US08/413,172 US5541706A (en) 1992-10-22 1995-03-29 Exposure calculation device for a camera

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4311242A JPH06138514A (ja) 1992-10-26 1992-10-26 カメラ用測光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06138514A true JPH06138514A (ja) 1994-05-20

Family

ID=18014805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4311242A Pending JPH06138514A (ja) 1992-10-22 1992-10-26 カメラ用測光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06138514A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006041946A (ja) * 2004-07-27 2006-02-09 Sony Corp 画像補正装置及び撮像装置
JP2008278223A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Canon Inc 撮像装置およびその制御方法、並びにプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006041946A (ja) * 2004-07-27 2006-02-09 Sony Corp 画像補正装置及び撮像装置
JP2008278223A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Canon Inc 撮像装置およびその制御方法、並びにプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5710948A (en) Camera system with color temperature meter
US8150252B2 (en) Imaging apparatus and imaging apparatus control method
US8629934B2 (en) Imaging apparatus and method for controlling the same
US7321395B2 (en) Image capturing apparatus and method of setting exposure for AF control executed by image capturing apparatus
US5541706A (en) Exposure calculation device for a camera
US4527881A (en) Photometric device
US8149291B2 (en) Image capture apparatus, control method thereof, program, and storage medium
US5475466A (en) Camera having target follow up function
US5740481A (en) Exposure calculation device for camera
JPH06138514A (ja) カメラ用測光装置
JP4335648B2 (ja) デジタルカメラ及びデジタルカメラの撮像方法
JP3106542B2 (ja) カメラの測光装置
JP4396225B2 (ja) ホワイトバランス制御装置及び電子機器
US7359000B2 (en) Image pickup apparatus, control method therefor, and computer-readable program for implementing the control method
JPH0635027A (ja) カメラの自動露出装置及びカメラの測光装置
JP2014098768A (ja) 撮像装置及び露出制御方法
JP3381279B2 (ja) 測光装置
JPH06288821A (ja) カメラの測光装置
JPH06160934A (ja) カメラ用測光装置
JP3229982B2 (ja) 分割測光が可能なカメラ
JPH0727608A (ja) カメラの測光装置
JPH06175190A (ja) カメラ用測光装置
JP2002023215A (ja) 測光装置
JPH06130463A (ja) カメラの露出演算装置
JP2004088209A (ja) デジタルカメラ