JPH06137804A - 金属薄膜抵抗ひずみゲージ - Google Patents
金属薄膜抵抗ひずみゲージInfo
- Publication number
- JPH06137804A JPH06137804A JP4058736A JP5873692A JPH06137804A JP H06137804 A JPH06137804 A JP H06137804A JP 4058736 A JP4058736 A JP 4058736A JP 5873692 A JP5873692 A JP 5873692A JP H06137804 A JPH06137804 A JP H06137804A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- substrate
- resistance
- layer
- gauge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Measurement Of Force In General (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
金属薄膜歪ゲージ
【目的】 鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミ(A
l)合金(重量比にてCrは13〜15%、Alは7〜
9%および残部はFe)薄膜の抵抗体を蒸着もしくはス
パッタ等により着膜し、前記Fe−Cr−Al合金薄膜
の抵抗体に金属電極を着膜したことを特徴とする金属薄
膜抵抗ひずみゲージ。 【構成】 現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約2で
あり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純ニッ
ケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高価な
もので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大きい。ま
た、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体ゲージ
は安定性が無い等の欠点がある。本発明では、Fe−C
r−Al合金薄膜を使用することにより、信頼性が高
く、ゲージ率が従来の1.3倍の2.6という高い値を
持ち、抵抗温度特性が熱処理により−5〜5ppm/℃
とすることが可能な物質を提供する。
l)合金(重量比にてCrは13〜15%、Alは7〜
9%および残部はFe)薄膜の抵抗体を蒸着もしくはス
パッタ等により着膜し、前記Fe−Cr−Al合金薄膜
の抵抗体に金属電極を着膜したことを特徴とする金属薄
膜抵抗ひずみゲージ。 【構成】 現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約2で
あり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純ニッ
ケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高価な
もので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大きい。ま
た、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体ゲージ
は安定性が無い等の欠点がある。本発明では、Fe−C
r−Al合金薄膜を使用することにより、信頼性が高
く、ゲージ率が従来の1.3倍の2.6という高い値を
持ち、抵抗温度特性が熱処理により−5〜5ppm/℃
とすることが可能な物質を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はひずみゲージに係り特に
金属薄膜抵抗ひずみゲージに関する。
金属薄膜抵抗ひずみゲージに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属抵抗ひずみゲージとしては、
線ゲージおよび、箔ゲージが一般的である。線ゲージ
は、線径10〜30μm程度の抵抗線を受感部に用いた
もので、金属抵抗ひずみゲージ普及の初期に多用され
た。しかし、グリッド形成時の残留ひずみの影響、加工
した線材と基板を密着させるために用いる接着材の影響
などで諸特性のばらつきが大きく、またグリッドの形
成、線材と基板の接着といった特殊技術が必要なため、
生産効率も悪くコスト高となっている。箔ゲージは、数
μm厚の抵抗箔を基板上に接着し、エッチングにより抵
抗パターンを形成したものであるため、加工時の材料ひ
ずみの影響はないが、接着剤の影響については線ゲージ
と同様である。現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約
2であり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純
ニッケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高
価なもので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大き
い。また、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体
ゲージは安定性が無い等の欠点がある。金属薄膜ゲージ
は、抵抗材料を蒸着、スパッタリング等により絶縁性の
基板上に着膜したもので、絶縁性皮膜を介して直接ひず
み測定対象物表面上への着膜も可能である。接着剤を使
用しないため、諸特性への悪影響がなくなる。また、F
e−Cr−Al合金を使用することによりゲージ率もい
ままでの約1.3倍以上となる。さらに、抵抗温度特性
も熱処理により−5〜5ppm/℃に調節可能である。
線ゲージおよび、箔ゲージが一般的である。線ゲージ
は、線径10〜30μm程度の抵抗線を受感部に用いた
もので、金属抵抗ひずみゲージ普及の初期に多用され
た。しかし、グリッド形成時の残留ひずみの影響、加工
した線材と基板を密着させるために用いる接着材の影響
などで諸特性のばらつきが大きく、またグリッドの形
成、線材と基板の接着といった特殊技術が必要なため、
生産効率も悪くコスト高となっている。箔ゲージは、数
μm厚の抵抗箔を基板上に接着し、エッチングにより抵
抗パターンを形成したものであるため、加工時の材料ひ
ずみの影響はないが、接着剤の影響については線ゲージ
と同様である。現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約
2であり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純
ニッケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高
価なもので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大き
い。また、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体
ゲージは安定性が無い等の欠点がある。金属薄膜ゲージ
は、抵抗材料を蒸着、スパッタリング等により絶縁性の
基板上に着膜したもので、絶縁性皮膜を介して直接ひず
み測定対象物表面上への着膜も可能である。接着剤を使
用しないため、諸特性への悪影響がなくなる。また、F
e−Cr−Al合金を使用することによりゲージ率もい
ままでの約1.3倍以上となる。さらに、抵抗温度特性
も熱処理により−5〜5ppm/℃に調節可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの金属皮膜
抵抗ひずみゲージの抵抗体としては、Ni−Cr、Cu
−Ni、Ta−Siなどが一般的であるが、長期安定
性、信頼性の面では実用上不十分であった。Ni−C
r、Cu−Niなどのひずみ率は普通1.8〜2.0であ
る。しかしFe−Cr−Al薄膜抵抗ひずみゲージはゲ
ージ率が2.5以上と大きく熱処理する事により抵抗温
度特性値を0ppm/℃にできるため、物理量を測定す
るセンサとしては有効である。
抵抗ひずみゲージの抵抗体としては、Ni−Cr、Cu
−Ni、Ta−Siなどが一般的であるが、長期安定
性、信頼性の面では実用上不十分であった。Ni−C
r、Cu−Niなどのひずみ率は普通1.8〜2.0であ
る。しかしFe−Cr−Al薄膜抵抗ひずみゲージはゲ
ージ率が2.5以上と大きく熱処理する事により抵抗温
度特性値を0ppm/℃にできるため、物理量を測定す
るセンサとしては有効である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために本発明は、金属薄膜抵抗ひずみゲージの抵抗体と
して高融点金属であるFe−Cr−Al合金薄膜を用い
て、安定性を向上させ信頼性が高く、今までのゲージ率
より1.3倍程高い金属薄膜抵抗ひずみゲージを提供す
るものである。また、この金属薄膜抵抗ひずみゲージは
ひずみ測定対象物表面上に直接絶縁性皮膜を着膜し、該
ひずみ測定対象物表面上にFe−Cr−Al合金薄膜の
抵抗体に金属電極を形成することもできる。
ために本発明は、金属薄膜抵抗ひずみゲージの抵抗体と
して高融点金属であるFe−Cr−Al合金薄膜を用い
て、安定性を向上させ信頼性が高く、今までのゲージ率
より1.3倍程高い金属薄膜抵抗ひずみゲージを提供す
るものである。また、この金属薄膜抵抗ひずみゲージは
ひずみ測定対象物表面上に直接絶縁性皮膜を着膜し、該
ひずみ測定対象物表面上にFe−Cr−Al合金薄膜の
抵抗体に金属電極を形成することもできる。
【0005】
【実施例】実施例を図面を用いて以下に説明する。図1
に示す固定治具2により取り付けられる基板1として
は、アルミナ基板を、ターゲット3としてはFe(76
%)−Cr(15%)−Al(7%)を用いた。スパッ
タリング装置のベルジャー4内を3×10-6torrまで真
空引きし、基板を150℃に加熱し上記ターゲット3を
スパッタリングし、アルミナ基板1に抵抗体5として約
1μmのFe−Cr−Al薄膜を着膜した。次いで、金
属電極としてTi層6・Pd層7とAu層8を蒸着によ
り上記薄膜形成済基板両面に着膜させ図2に示すとおり
の構造とした。このとき金属電極としての総厚は600
0Aとした。その後、ウェットエッチング法により図3
に示したとおりの抵抗パターン9と電極パッド10を形
成し、必要に応じてレーザートリミングにより抵抗値調
整を行った。ゲージ抵抗とし、120Ωのものを形成
し、真空中400℃1時間の熱処理をして素子を完成さ
せた。上記のようにして得られた金属薄膜抵抗ひずみゲ
ージの諸特性を測定した結果は表1に示すとおりであ
る。
に示す固定治具2により取り付けられる基板1として
は、アルミナ基板を、ターゲット3としてはFe(76
%)−Cr(15%)−Al(7%)を用いた。スパッ
タリング装置のベルジャー4内を3×10-6torrまで真
空引きし、基板を150℃に加熱し上記ターゲット3を
スパッタリングし、アルミナ基板1に抵抗体5として約
1μmのFe−Cr−Al薄膜を着膜した。次いで、金
属電極としてTi層6・Pd層7とAu層8を蒸着によ
り上記薄膜形成済基板両面に着膜させ図2に示すとおり
の構造とした。このとき金属電極としての総厚は600
0Aとした。その後、ウェットエッチング法により図3
に示したとおりの抵抗パターン9と電極パッド10を形
成し、必要に応じてレーザートリミングにより抵抗値調
整を行った。ゲージ抵抗とし、120Ωのものを形成
し、真空中400℃1時間の熱処理をして素子を完成さ
せた。上記のようにして得られた金属薄膜抵抗ひずみゲ
ージの諸特性を測定した結果は表1に示すとおりであ
る。
【表1】
【0006】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
の金属薄膜抵抗ひずみゲージによると、Fe−Cr−A
l合金薄膜を使用することにより、信頼性が高く、ゲー
ジ率が従来の1.3倍の2.6という高い値のゲージを
提供できるようになった。また、大気中,真空中での熱
処理により必要な抵抗温度特性を得ることができるよう
になった。なお、ここでは絶縁性基板上にFe−Cr−
Al合金薄膜の抵抗体を設け、該Fe−Cr−Al合金
薄膜の抵抗体に金属電極を形成したが、ひずみ測定対象
物表面上に直接絶縁性皮膜を施し、該絶縁性皮膜表面上
にFe−Cr−Al合金薄膜の抵抗体を着膜しても同様
の効果が得られる。また、以上の実施例では保護膜なし
であったがポリイミド等の有機質保護膜やスパッタ等で
二酸化けい素等の無機質保護膜を着膜すると湿気等に強
くなりより長時間安定性が得られる。実施例ではTi層
上にPd層・Au層を着膜する構造をとったが、半田づ
けのできる電極構造であれば他の構造でも使用できる。
の金属薄膜抵抗ひずみゲージによると、Fe−Cr−A
l合金薄膜を使用することにより、信頼性が高く、ゲー
ジ率が従来の1.3倍の2.6という高い値のゲージを
提供できるようになった。また、大気中,真空中での熱
処理により必要な抵抗温度特性を得ることができるよう
になった。なお、ここでは絶縁性基板上にFe−Cr−
Al合金薄膜の抵抗体を設け、該Fe−Cr−Al合金
薄膜の抵抗体に金属電極を形成したが、ひずみ測定対象
物表面上に直接絶縁性皮膜を施し、該絶縁性皮膜表面上
にFe−Cr−Al合金薄膜の抵抗体を着膜しても同様
の効果が得られる。また、以上の実施例では保護膜なし
であったがポリイミド等の有機質保護膜やスパッタ等で
二酸化けい素等の無機質保護膜を着膜すると湿気等に強
くなりより長時間安定性が得られる。実施例ではTi層
上にPd層・Au層を着膜する構造をとったが、半田づ
けのできる電極構造であれば他の構造でも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した蒸着装置を示した断面図であ
る。
る。
【図2】実施例の金属薄膜抵抗ひずみゲージを示した断
面図である。
面図である。
【図3】実施例の金属薄膜抵抗ひずみゲージの抵抗パタ
ーンを示した部分図である。
ーンを示した部分図である。
【図4】大気中,真空中での熱処理と抵抗温度特性の関
係について示した曲線図である。
係について示した曲線図である。
1 基板 2 固定治具 3 ターゲット 4 ベルジャー 5 抵抗体 6 Ti層(金属電極) 7 Pd層(金属電極) 8 Au層(金属電極) 9 抵抗パターン 10 電極パッド
Claims (2)
- 【請求項1】 基板として絶縁性基板を用い、前記絶縁
性基板表面上に鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミ
(Al)合金(重量比にてCrは13〜15%、Alは
7〜9%および残部はFe)薄膜の抵抗体を蒸着もしく
はスパッタ等により着膜し、前記Fe−Cr−Al合金
薄膜の抵抗体に金属電極を着膜したことを特徴とする金
属薄膜抵抗ひずみゲージ。 - 【請求項2】 請求項1で着膜したFe−Cr−Al合
金薄膜の抵抗体を大気中もしくは真空中で熱処理する事
により−5〜5ppm/℃の抵抗温度特性を得る方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4058736A JPH06137804A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4058736A JPH06137804A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06137804A true JPH06137804A (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=13092802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4058736A Withdrawn JPH06137804A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06137804A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105527043A (zh) * | 2016-01-11 | 2016-04-27 | 北京城建设计发展集团股份有限公司 | 一种监测弹性垫板刚度特性的装置和方法 |
-
1992
- 1992-02-13 JP JP4058736A patent/JPH06137804A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105527043A (zh) * | 2016-01-11 | 2016-04-27 | 北京城建设计发展集团股份有限公司 | 一种监测弹性垫板刚度特性的装置和方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4805296A (en) | Method of manufacturing platinum resistance thermometer | |
JPH09145489A (ja) | 抵抗温度計 | |
US4690872A (en) | Ceramic heater | |
JP3312752B2 (ja) | 薄膜サーミスタ | |
US3705993A (en) | Piezoresistive transducers and devices with semiconducting films and their manufacturing process | |
JP4871548B2 (ja) | 薄膜サーミスタ | |
JP2585681B2 (ja) | 金属薄膜抵抗ひずみゲ―ジ | |
JPH0354841B2 (ja) | ||
JPH06137804A (ja) | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ | |
JPH05223516A (ja) | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ | |
JPS61181103A (ja) | 白金測温抵抗体 | |
JP2001057358A (ja) | 薄膜を備えたセンサを製作するための方法 | |
JPS62222137A (ja) | 圧力センサ用ダイヤフラム | |
JP6319568B2 (ja) | サーミスタ用金属窒化物材料及びその製造方法並びにフィルム型サーミスタセンサ | |
JPS58118930A (ja) | ロ−ドセル | |
JPH04191603A (ja) | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ | |
JP2015220327A (ja) | サーミスタ用金属窒化物材料及びその製造方法並びにフィルム型サーミスタセンサ | |
JP2562610B2 (ja) | 歪ゲ−ジ用薄膜抵抗体 | |
JP6319566B2 (ja) | サーミスタ用金属窒化物材料及びその製造方法並びにフィルム型サーミスタセンサ | |
JPH03131002A (ja) | 抵抗温度センサ | |
JP2727541B2 (ja) | 薄膜サーミスタの製造法 | |
JPH03131001A (ja) | 抵抗温度センサ | |
JPH03262102A (ja) | 白金温度センサ | |
JPH03212903A (ja) | 薄膜測温抵抗体の製造方法 | |
JP2679811B2 (ja) | ガス検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |