JPH06137522A - 触媒燃焼装置 - Google Patents

触媒燃焼装置

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JPH06137522A
JPH06137522A JP28283492A JP28283492A JPH06137522A JP H06137522 A JPH06137522 A JP H06137522A JP 28283492 A JP28283492 A JP 28283492A JP 28283492 A JP28283492 A JP 28283492A JP H06137522 A JPH06137522 A JP H06137522A
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JP
Japan
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catalyst
fuel
catalyst body
combustion
catalytic combustion
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Application number
JP28283492A
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English (en)
Inventor
Toru Kubota
亨 久保田
Yuka Kawabata
由佳 河端
Katsuyoshi Kumazawa
克義 熊澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相互に直列に配置した複数の触媒体21a,
21b,21cへの燃料供給を均一化させる。 【構成】 複数の触媒体21a,21b,21cを直列
に配置した状態で触媒反応管23に収納し、触媒反応管
23の外周に設けた反応ガス供給管27との間の燃料通
路41から、触媒反応管23の燃料供給孔23bを経て
触媒体21a,21b,21c燃料を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、供給された燃料を触
媒体上で燃焼させる触媒燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒体での表面燃焼である触媒燃焼は通
常の気相燃焼と燃焼方式が全く異なるため、多くの特徴
を有している。例えば、代表的な特徴として燃焼温度を
1000℃以下と低く抑えることができるため、サーマ
ルNOの発生を大幅に抑制できる。また、触媒表面で
の接触反応であるため、燃焼器自体が輻射体になり、暖
房器に利用した場合には、快適な輻射暖房を得ることが
できる。そのほか、燃焼温度が低いために火炎に対する
恐れが少い、通常燃焼器に必要であった燃焼室といった
スペースが不要になるので燃焼器をコンパクトにでき
る、などのメリットがある。
【0003】触媒体上で良好な触媒燃焼を行わせるに
は、反応ガス量が触媒容積または触媒面積に対して適正
な量であること、そして反応ガスに対して触媒が充分に
活性可能な温度以上に保たれる必要がある。通常、白金
(Pt)やパラジウム(Pd)などの貴金属触媒と炭火
水素系燃料の燃焼との組み合わせでは、燃焼温度は最低
500℃程度である。すなわち、約500℃以上になら
なければ充分な反応が得られず、その温度に達しない場
合には未燃ガス成分、例えば有害な一酸化炭素(CO)
であるとか、臭いの原因となる未燃炭化水素などが生じ
る。
【0004】一方、家庭用暖房器として使用するには、
暖房能力可変幅として500〜4000kcal/h位
ないと充分とは言い難い。しかし、触媒体上における通
常の石油触媒燃焼での暖房能力は、10kcal/cm
2 程度が限度である。このため触媒体としては、暖房能
力として必要な最大値の4000kcal/hを得るた
めには、20cm角以上の大きさが必要となってくる。
【0005】このような対策を施したものとして、触媒
体の面積を広くし、暖房器の正面側に触媒体を固定した
輻射型触媒燃焼装置がある。この構造を図10に示す。
同図中1は電気電導度をもたせた自己発熱型触媒体(以
下、単に触媒体という)、2は燃料である石油の蒸気を
燃焼用空気に混合させるための蒸気噴出管、3は燃焼用
空気供給口、4は石油蒸気と燃焼用空気の混合気である
燃料混合気を触媒体1に供給するための燃料混合気供給
ダクトである。5は触媒体1を固定する耐熱性の枠であ
る。石油蒸気は気化器6より蒸気噴出管2に供給され、
蒸気噴出管2には石油タンク7に貯えられた石油が供給
される。また、燃焼用空気は室外より吸気管8を通って
空気供給ファン9により燃焼用空気供給口3に供給され
るようになっている。10は触媒体1で反応した燃焼気
体が通る排気ダクト、11は燃焼気体がもつ熱を気化器
6に回収するための熱回収交換器、12は熱回収交換器
11で回収しきれなかった熱を対流ファン13によって
室内へ運び暖房するための熱交換器、14は熱交換され
た燃焼気体が通る排気管である。
【0006】触媒体1の近傍には非接触の温度センサ1
5が設けられており、触媒体1の温度を検出するように
なっている。この温度センサ15は触媒体1からの赤外
線を検出し、その温度を求めるものである。また、16
は各要素部品を制御する制御回路を構成する電子部品が
実装される制御回路基板である。17は耐熱ガラス窓で
あり、触媒体1からの輻射熱を室内へ透過し、効果的な
輻射暖房を得るために設けられている。
【0007】しかし、このような触媒体を大面積化した
輻射型触媒燃焼装置では、触媒体の劣化が一部で発生し
た場合に、そこでの暖房能力が低下するばかりでなく、
劣化部位から燃料がスリップし、臭気の原因になった
り、一酸化炭素が発生するなどの問題がある。また、こ
の輻射型触媒燃焼装置では触媒体表面に燃料と空気との
混合気を、触媒体全体に均一に供給する必要があるが、
このような大面積化した触媒体に混合気を均一に供給す
ることは、機構的にかなり難しいものであった。これに
対し、触媒体を複数に分割し、複数の触媒体を所定間隔
をおいて直列に配置した、いわゆる多段式触媒燃焼装置
がある。この場合、複数の触媒体を暖房器の正面から向
かって横方向に並べるもので、図11にその配置例を示
す。三つの触媒体18a,18b,18cは相互に所定
間隔をおいて触媒燃焼ダクト19内に直列に配置されて
いる。燃料と空気との混合気は、矢印Aのように図中で
左側から供給され、第1段目の触媒体18aでまず燃焼
する。触媒体18aを通過した余剰の混合気は、次段の
触媒体18bに達して燃焼し、さらに触媒体18bを通
過した余剰の混合気は最終段の触媒体18cに達して燃
焼する。最終的に燃焼ガスは、矢印Bのように触媒体1
8cから排出され、暖房に供される。
【0008】このような多段式触媒燃焼装置は、触媒体
の一つが劣化しても後段の触媒体の補助によって未燃ガ
スの発生や、一酸化炭素の発生を抑制できるとともに、
触媒体一つとしては面積が小さいので、触媒体一つにつ
いては混合気の供給を均一化させることができる。さら
に、この場合、通常石油燃焼機器では石油ファンヒータ
に代表されるように機器の厚さが200mm程度しかな
いものでも、筐体内に収めることができ、製品のコンパ
クト化が図れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
多段式触媒燃焼装置では、燃料の供給は第1段目の触媒
体の上流側から行う構成であるので、後段側の触媒体へ
の燃料供給量が少なくなって三つの触媒体間で均一に燃
料供給ができず、前段の触媒体ほど発熱量が多くなって
触媒温度が高くなり、熱負荷が増大する。特に、弱燃焼
の場合には、第1段目の触媒体でほんとんど燃焼してし
まい、2段目以降はただ燃焼ガスが流れるだけとなる。
このため、触媒体の劣化は前段のものほど進むことにな
り、NOxの発生、触媒担体のメルトダウンなどの現象
を引き起こす可能性があり、触媒燃焼装置としては不都
合である。
【0010】そこで、この発明は、相互に直列に配置し
た複数の触媒体への燃料供給を均一化させることを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、第1に、多孔質からなる触媒体に燃料
を供給して触媒体上で燃焼させる触媒燃焼装置におい
て、前記触媒体を所定間隔をおいて複数直列に配置し、
この複数の触媒体それぞれに燃料を供給する構成として
ある。
【0012】第2に、第1の構成において、触媒体が収
納される内筒と、内筒を収納する外筒との間に燃料が通
過する燃料通路を設け、この燃料通路と触媒体の上流側
空間とを連通する燃料供給孔を前記内筒に設けた構成と
してある。
【0013】第3に、第2の構成において、2段目以降
の触媒体にその上流側と下流側とを連通する排気孔を設
け、前段の触媒体から排出される燃焼ガスを前記排気孔
に導く排気案内部材を、触媒体相互間に設けた構成とし
てある。
【0014】第4に、第1の構成において、燃料が供給
される管状体を、複数の触媒体に設けた貫通孔に挿入し
て設け、この管状体に前記触媒体の上流側空間に開口す
る燃料供給孔を設けた構成としてある。
【0015】第5に、第4の構成において、触媒体を収
納する収納管に、触媒体の上流側空間と外部とを連通す
る排気孔を設け、前段の触媒体から排出される燃焼ガス
を前記排気孔に導く排気案内部材を、触媒体相互間に設
けた構成としてある。
【0016】第6に、第4または第5の構成において、
複数の触媒体を通電することによって発熱可能な抵抗値
を有するものとし、この各触媒体に電力を供給するため
の電極材の一方を管状体とし、電極材の他方を各触媒体
の外周部分とした構成としてある。
【0017】
【作用】第1,第2及び第4の構成によれば、燃料は直
列に配置した複数の触媒体それぞれに均一化して供給さ
れるので、発熱量及び温度は触媒体相互で均一化し、前
段の触媒の熱負荷の高まりが抑制され、触媒劣化速度が
著しく遅くなるとともに、触媒全体に供給できる混合気
の量の幅が大きくなる。
【0018】第3及び、第5の構成によれば、燃料は、
内筒の燃料供給孔及び、管状体の燃料供給孔を通って各
触媒体に均一に供給され、前段の触媒体で燃焼後の燃焼
ガスは排気案内部材に案内されて後段の触媒体の排気孔
及び、収納管の排気孔を通って排出される。これによ
り、前段の触媒体で発生した燃焼ガスの後段の触媒体の
燃焼面への流入が回避され、後段側での燃焼も効率よく
行われる。
【0019】第6の構成によれば、管状体及び各触媒体
の外周部分の電極に電力を印加すると、触媒体が通電さ
れ、触媒体は発熱し予熱される。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0021】図1は、この発明の第1実施例を示す触媒
燃焼装置であり、暖房器である石油ストーブに適用され
る。
【0022】この触媒燃焼装置においては、円盤状の三
つの触媒体21a,21b,21cが直列に配置され、
これら触媒体21a,21b,21cは、一端側が開口
した内筒としての触媒反応管23内に収納されている。
三つの触媒体21a,21b,21cは、触媒反応管2
3の端面23aから所定間隔をおいて配置され、端面2
3aと触媒体21aとの間及び、各触媒体21a,21
b,21c相互間には、空間25が形成される。さら
に、触媒反応管23は外筒としての反応ガス供給ダクト
27内に収納されている。反応ガス供給ダクト27は、
一端側が円錐状に形成され、この円錐形状部の先端に電
熱ヒータを備えた気化器29が設けられ、気化器29に
は、燃料である石油を供給する燃料供給管31及び、燃
焼用空気を供給する空気供給管33が接続されている。
【0023】反応ガス供給ダクト27の円錐状部の内側
には、気化器29に接続され、反応ガスとなる燃料と空
気との混合気を噴出するノズル35が装着され、ノズル
35は反応ガス供給ダクト27と触媒反応管23の端面
23aとを接続するよう取付けられたスリット管37で
覆われている。スリット管37は、その長手方向に複数
のスリット孔が形成され、周囲の空間39に混合気が均
一に流出するようになっている。
【0024】触媒反応管23の外周と反応ガス供給ダク
ト27の内周との間には、混合気が流出する空間39と
連通する環状の燃料通路41が形成されている。触媒反
応管23には、この燃料通路41と内部の空間25とを
連通する燃料供給孔23bが複数形成されている。燃料
供給孔23bは、全周にわたりくまなく形成され、混合
気が空間25に抵抗なく流入するようになっている。ま
た、燃料供給孔23bは、後段側の空間25に連通する
ものほど多数形成され、各空間25に均等に混合気が供
給できるようにしている。多数形成する代わりに、孔径
を大きくしてもよい。
【0025】このような構成の触媒燃焼装置によれば、
気化器29で気化した石油蒸気が空気と混合し、この混
合気はノズル35から噴出されてスリット管37周囲の
空間39に流出し、燃料通路41を経て触媒反応管23
の燃料供給孔23bから各空間25に均等に流入する。
空間25に流入した混合気は、触媒体21a,21b,
21cに達し燃焼する。もちろん、このとき触媒体21
a,21b,21cは、すでに何等かの方法、例えば触
媒体21a,21b,21cに電極を設けて通電加熱す
る方法などで、活性化温度にまで予熱されている。第1
段目の触媒体21aで燃焼後の燃焼ガスは、次段の触媒
体21bを通過して空間25に流出し、さらに触媒体2
1bで燃焼後の燃焼ガス及び、前記空間25に流出した
燃焼ガスは、最後段の触媒体21cを通過して外部に排
出され、暖房に供される。
【0026】複数の触媒体21a,21b,21cは、
均一化した混合気が供給されるので、発熱量及び温度は
触媒体相互で均一化し、前段の触媒体の熱負荷の増大が
抑制され、触媒劣化速度が著しく遅くなり、NOxの発
生、触媒担体のメルトダウンなどの現象が防止される。
また、触媒体全体に供給できる混合気の量の幅も大きく
なり、燃焼幅も大きく取ることができる。
【0027】図2は、この発明の第2実施例を示してい
る。この実施例は、第2段目及び第3段目の触媒体21
b,21cの中央部に、上流側と下流側とを連通し前段
での燃焼ガスを通す排気孔43を形成している。図3に
触媒体21b,21cの斜視図を示す。そして、排気孔
43の上流側周縁部と、その前段の触媒体の下流側周縁
部とは、前段の触媒体での燃焼ガスを案内する排気案内
部材としての円錐状の絞りダクト45により接続されて
いる。また、第1段目の触媒体21aの上流側の表面中
心部とスリット管37とは、伝熱管47により触媒反応
管23の端面23aを介して接続されている。
【0028】この実施例の場合は、各触媒体21a,2
1b,21cへの混合気の供給は、前記図1の第1実施
例と同様に燃料通路41から燃料供給孔23bを経て均
等に行われるが、第1,第2段目の触媒体21a,21
bで燃焼後の燃焼ガスは、触媒体21a,21b自身を
通過後、絞りダクト45に案内されて排気孔43を通過
し下流側に流れ、混合気と混ざり合うことが回避され
る。
【0029】これにより、後段の触媒体21b,21c
の燃焼面には、前段の触媒体で燃焼後の酸素の少ない燃
焼ガスは導入されず、触媒体に流れるガスの流量が減少
して反応処理速度が小さくなる。また、触媒体21b,
21cに供給される混合気は、前段の触媒体21a同様
に充分濃い状態であるため、充分な触媒反応が行われ、
触媒体全体として燃焼効率が向上する。また、後段の触
媒体21b,21cには、燃焼ガスが流れず混合気のみ
が流れ、処理量が少なくなるので、触媒体の厚さを薄く
することができる。さらに伝熱管47により、触媒体2
1aの熱がスリット管37を経て気化器29に伝わるの
で、気化器29での石油の気化が促進され、気化器29
に内蔵される電熱ヒータの電力消費量が低減し、特に定
常燃焼時には電熱ヒータへの通電がほとんど不要とな
る。
【0030】図4は、この発明の第3実施例を示してい
る。この実施例は、収納管としての触媒反応管49内に
収納される触媒体21a,21b,21cの中心部に、
それぞれ貫通孔51を形成するとともに、触媒反応管4
9の端面49aにも貫通孔53を形成し、これら貫通孔
51及び53に管状体としての燃料供給パイプ55を挿
入している。燃料供給パイプ55の各空間25に露出す
る部位には燃料供給孔55aが形成されている。燃料供
給孔55aは、後段側の空間25に連通するものほど多
数形成され、各空間25に均等に混合気が供給できるよ
うにしている。多数形成する代わりに、孔径を大きくし
てもよい。一方、触媒反応管49の端面49aの外周縁
部には、触媒体21aの上流側の空間25に連通する空
気導入ダクト57が接続されている。空気導入ダクト5
7には加熱された空気が導入され、各触媒体の予熱用及
び燃焼用として使用される。
【0031】燃料供給パイプ55は、触媒反応管49の
端面49aから突出し、この突出部位の内部に発泡金属
59が充填され、周囲には電熱ヒータ61が設けられて
いる。これら、発泡金属59及び電熱ヒータ61により
気化器を構成している。燃料供給パイプ55の上流側端
部の外周部には、石油を導入するための燃料導入パイプ
63が接続され、発泡金属59の下流側端部には気化器
にて気化された石油蒸気を燃料供給パイプ55内に噴出
するノズル65が設けられている。
【0032】このような構成の触媒燃焼装置によれば、
空気導入ダクト57から導入される加熱された空気が、
第1段目の触媒体21aの上流側の空間25内に流出し
た後、触媒体21aを通過して2段目の触媒体21bに
達し、さらにこれを通過して触媒体21cに達する。こ
のように加熱された空気が各触媒体21a,21b,2
1cに接触することで、各触媒体21a,21b,21
cは活性化温度に達するまで予熱される。活性化温度は
通常500℃程度で、この判断は例えば触媒体近傍に温
度センサを設けて触媒温度を検出するようにすればよ
い。
【0033】各触媒体21a,21b,21cが活性化
温度に達したら、気化器で気化された石油蒸気が、ノズ
ル65より燃料供給パイプ55内に噴出した後、燃料供
給孔55aから三つの空間25に均等に流出する。空間
25に流出した石油蒸気は、空気導入ダクト57から継
続して導入されている空気と混合して石油と空気との混
合気を形成し、活性化温度に達している各触媒体21
a,21b,21cの表面上で着火し燃焼する。燃焼後
の燃焼ガスは、前段でのものは後段の触媒体を通過して
下流に流れ、最終段を経て最終段でのものと一緒に外部
に排出される。
【0034】この場合にも、ノズル65より噴出した燃
料である石油は、燃料供給孔55aを通って空間25に
流出し、しかも燃料供給孔55aは下流側の空間25に
開口するものほど多数形成されているので、各触媒体2
1a,21b,21cに均等に供給され、前段の触媒体
での熱負荷の増大が抑制されて触媒劣化が抑制されるな
ど、前記図1の実施例と同様の効果が得られる。また、
この実施例では、図1及び図2の実施例に対し、燃料供
給パイプ55を使用しているものの、反応ガス供給ダク
ト27が不要であるので、構造が簡素化され、よりコン
パクト化が達成される。また、燃料供給パイプ55は、
触媒体21a,21b,21cの熱を触媒反応管49外
部の気化器部まで運ぶことができ、気化器による石油の
気化を促進させ、電熱ヒータの電力消費量が少なくて済
む。
【0035】図5は、この発明の第4実施例を示してい
る。この実施例は、前記図4の第3実施例の変形例で、
触媒体21bと触媒体21cとの間の空間25をより広
くするとともに、この広くした空間25に開口する燃料
供給孔55aを、図4のものより数多く形成してある。
もちろん、この場合でも数を増やす代わりに孔径を大き
くしてもよい。これにより、最も燃料の行き届きにくい
最後段の触媒体21cにも充分な量の燃料を供給でき、
各触媒体間での燃焼バランスが向上する。
【0036】図6は、この発明の第5実施例を示してい
る。この実施例は、前記図4の第3実施例における燃料
供給パイプ55を、最終段の触媒体21cの表面に接触
させた状態としてある。前段の二つの触媒体21a及び
21bには貫通孔51を形成してあるが、触媒体21c
には貫通孔を形成せず円盤状のままである。
【0037】各貫通孔51の下流側の周縁部と、その後
段の触媒体の上流側周縁部近傍の触媒反応管49の内壁
面とは、前段の触媒体での燃焼ガスを案内する排気案内
部材としての円錐状の絞りダクト69により接続されて
いる。絞りダクト69の触媒反応管49との接続部と、
この接続部より上流側の触媒体との間の触媒反応管49
には、絞りダクト69によって案内された燃焼ガスを外
部に排出する排気孔49bが形成されている。また、空
気導入ダクト57は、連通ダクト70を介して燃料供給
パイプ55に連通している。
【0038】この実施例の場合は、ノズル65から噴出
した石油蒸気と連通ダクト70を通って流入する空気と
が燃料供給パイプ55内で混合し、この混合気が燃料供
給孔55aから各触媒体の表面側に流出する。一方、第
1,第2段目の触媒体21a,21bでの燃焼後の燃焼
ガスは、絞りダクト69で隔てられた上流側に流出した
後、排気孔49bを経て外部に排出される。最終段の触
媒体21cでの燃焼ガスは、触媒体21cを通過して外
部に排出される。これにより燃料と燃焼ガスとが混ざり
合うことが回避される。
【0039】この結果、後段の触媒体21b,21cの
燃焼面には、前段の触媒体で燃焼後の酸素の少ない燃焼
ガスは導入されず、触媒体全体として燃焼効率が向上す
るなど前記図2の第2実施例と同様の効果が得られる。
【0040】図7はこの発明の第6実施例を示してい
る。この実施例は、前記図5の第4実施例に対し、触媒
反応管49の空間25における内周面及び外周面に、燃
焼熱を外部に放出させ、この熱によって暖められた空気
を室内に移送するための熱交換フィン71及び73を設
けてある。これにより、触媒燃焼によって発生する熱を
効率よく暖房に取り出せ、またこの結果触媒体21a,
21b,21cが冷却されることになるので、燃料を大
量に供給しても、触媒体21a,21b,21cは過度
に温度上昇せず、燃焼幅が大きく取れる。外周部の熱交
換フィン73の周囲は、外部に設けた図示しないファン
から送られた空気流によって冷却される。このファンの
空気送風量は、触媒温度によって制御すればよい。
【0041】図8はこの発明の第7実施例を示してい
る。この実施例は、前記図7の第6実施例の触媒体21
a,21b,21cを予熱するために、電源75によっ
て通電加熱するようにしたものである。ここでの触媒体
21a,21b,21cは触媒担体がFe:60%,C
r:35%,Al:5%のステンレス製であり、この金
属箔(50μm)をコルゲート状にし、さらに渦巻状に
巻いて構成する。渦巻状にした状態での接点は、スポッ
ト溶接してある。この金属箔の固有抵抗値は140μΩ
/cmである。
【0042】燃料供給パイプ55及び触媒反応管49は
共に導電性材料で構成し、触媒体21a,21b,21
cの外周には、触媒反応管49と導通させる電極77が
設けられている。触媒体21a,21b,21cに通電
するための電源75の両端子は、触媒反応管49の端面
49aから突出した部位の燃料供給パイプ55及び、触
媒反応管49の外周部に、接点79及び81により接続
されている。燃料供給パイプ55と触媒反応管49の端
面49aにおける貫通孔53との間には、この両者間の
電気的絶縁を取るための耐熱性のある絶縁碍子83が介
装されている。触媒体21a,21b,21cの予熱に
あたっては、その活性化温度まで加熱するが、これを確
認するため触媒体21a,21b,21cの近傍に非接
触の温度センサを設ければよい。
【0043】次に、上記のように構成された触媒燃焼装
置の着火動作を、図9に示すフローチャートに基づき説
明する。まずスタート時、電源75をオンし、燃料が供
給される前に、触媒体21a,21b,21cに一定電
圧を通電し、触媒体21a,21b,21cを予熱する
(ステップ101)。予熱された触媒体21a,21
b,21cの温度が活性化温度以上かどうか判断し(ス
テップ103)、活性化温度以上であれば、反応ガスの
供給、つまり空気導入ダクト57から空気を導入すると
ともに、燃料導入パイプ63から燃料を導入する(ステ
ップ105)。
【0044】導入された空気は、第1段目の空間25、
触媒体25aを通過して2段目の空間25、さらに触媒
体25bを通過して3段目の空間25にそれぞれ流入す
る。一方、燃料は気化器によって気化されるが、このと
き予熱された触媒体21a,21b,21cの熱が燃料
供給パイプ55を介して気化器に伝達されるので、電熱
ヒータ61の電力は少なくて済む。気化された石油蒸気
はノズル65より燃料供給パイプ55内に噴出した後、
燃料供給孔55aを通って各空間25に流出して前記空
気とで混合気を形成し、触媒体上で着火する。
【0045】着火後、温度センサの検出する触媒体21
a,21b,21cの温度が所定値以上となっているか
どうかを判断し(ステップ107)、所定値以上であれ
ば触媒体21への通電を停止し(ステップ109)、触
媒燃焼に移行する。所定値に達していない場合には、通
電を継続する。
【0046】触媒体21a,21b,21cを、このよ
うに通電によって予熱する構成であると、熱媒体として
空気を加熱する必要がなく、加熱空気が通るダクト系へ
の放熱もないので、短時間にしかも効率的に触媒体21
a,21b,21cの加熱を行うことができる。また、
予熱バーナや予熱ヒータといった要素部品を必要とせ
ず、機器内のスペースがその分だけ不要になるので、シ
ステム全体での容積を小さくすることができる。さら
に、通電時に触媒体21a,21b,21cに流れる電
流は、半径方向となることからほぼ一様となり、触媒体
21a,21b,21c全体が均一に加熱され着火時に
おける未燃分の排出を大幅に抑えることができる。予熱
バーナを用いた場合には、NOxの発生が見られるが、
この実施例ではこのような心配はなく、また、触媒毒も
でないために触媒体21a,21b,21cの寿命を長
くすることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1,第2及
び第4の発明によれば、直列に配置した複数の触媒体そ
れぞれに燃料を均一化して供給できるので、前段の触媒
の熱負荷の高まりを抑制できて、燃焼状態を触媒体相互
で均一化でき、触媒劣化を抑制できるとともに、触媒全
体に供給できる混合気の量の幅を大きくすることがで
き、燃焼可変幅を大きく取ることができる。
【0048】第3及び、第5の発明によれば、燃料は、
内筒の燃料供給孔及び、管状体の燃料供給孔を通って各
触媒体に均一に供給され、前段の触媒体で燃焼後の燃焼
ガスは排気案内部材に案内されて後段の触媒体の排気孔
及び、収納管の排気孔を通って排出されるので、前段の
触媒体で発生した燃焼ガスの後段の触媒体の燃焼面への
流入を回避でき、後段側での燃焼も効率よく行われ、触
媒体全体としての燃焼効率を高めることができる。
【0049】第6の発明によれば、管状体及び、各触媒
体の外周部分が、触媒体に通電するための電極材となる
ので、触媒燃焼着火時などに通電する着火バーナが不要
となるとともに、着火速度も向上し、また低熱量での燃
焼時でも触媒体に通電して触媒温度を上げることによっ
て、未燃ガスの発生を防いだり、臭気の発生を防ぐこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図2】この発明の第2実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図3】図2の触媒燃焼装置に使用される触媒体の斜視
図である。
【図4】この発明の第3実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図5】この発明の第4実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図6】この発明の第5実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図7】この発明の第6実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図8】この発明の第7実施例を示す触媒燃焼装置の断
面図である。
【図9】図8の触媒燃焼装置における燃焼動作を示すフ
ローチャートである。
【図10】従来例を示す輻射型触媒燃焼装置を適用した
石油ストーブの内部構造を示す斜視図である。
【図11】従来例を示す多段式触媒燃焼装置における触
媒体の配置例の斜視図である。
【符号の説明】
21a,21b,21c 触媒体 23 触媒反応管(内筒) 23b 燃料供給孔 27 反応ガス供給ダクト(外筒) 41 燃料通路 43 排気孔 45,69 絞りダクト(排気案内部材) 55 燃料供給パイプ(管状体) 55a 燃料供給孔 49 触媒反応管(収納管) 49b 排気孔 51 貫通孔 77 電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質からなる触媒体に燃料を供給して
    触媒体上で燃焼させる触媒燃焼装置において、前記触媒
    体を所定間隔をおいて複数直列に配置し、この複数の触
    媒体それぞれに燃料を供給する構成としたことを特徴と
    する触媒燃焼装置。
  2. 【請求項2】 触媒体が収納される内筒と、内筒を収納
    する外筒との間に燃料が通過する燃料通路を設け、この
    燃料通路と触媒体の上流側空間とを連通する燃料供給孔
    を前記内筒に設けたことを特徴とする請求項1記載の触
    媒燃焼装置。
  3. 【請求項3】 2段目以降の触媒体にその上流側と下流
    側とを連通する排気孔を設け、前段の触媒体から排出さ
    れる燃焼ガスを前記排気孔に導く排気案内部材を、触媒
    体相互間に設けたことを特徴とする請求項2記載の触媒
    燃焼装置。
  4. 【請求項4】 燃料が供給される管状体を、複数の触媒
    体に設けた貫通孔に挿入して設け、この管状体に前記触
    媒体の上流側空間に開口する燃料供給孔を設けたことを
    特徴とする請求項1記載の触媒燃焼装置。
  5. 【請求項5】 触媒体を収納する収納管に、触媒体の上
    流側空間と外部とを連通する排気孔を設け、前段の触媒
    体から排出される燃焼ガスを前記排気孔に導く排気案内
    部材を、触媒体相互間に設けたことを特徴とする請求項
    4記載の触媒燃焼装置。
  6. 【請求項6】 複数の触媒体を通電することによって発
    熱可能な抵抗値を有するものとし、この各触媒体に電力
    を供給するための電極材の一方を管状体とし、電極材の
    他方を各触媒体の外周部分としたことを特徴とする請求
    項4または5記載の触媒燃焼装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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