JPH06137108A - 耐熱衝撃性構造 - Google Patents

耐熱衝撃性構造

Info

Publication number
JPH06137108A
JPH06137108A JP28464492A JP28464492A JPH06137108A JP H06137108 A JPH06137108 A JP H06137108A JP 28464492 A JP28464492 A JP 28464492A JP 28464492 A JP28464492 A JP 28464492A JP H06137108 A JPH06137108 A JP H06137108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve seat
valve
thermal shock
thermal
ceramics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28464492A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Kikuna
名 登 菊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP28464492A priority Critical patent/JPH06137108A/ja
Publication of JPH06137108A publication Critical patent/JPH06137108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充分な耐熱衝撃性と耐食性とを有すると共
に、製造が容易でありかつ安価な耐熱衝撃性構造を提供
する。 【構成】 弁座2は、マルテンサイト系または析出硬化
系のステンレス鋼からなる本体2aと、この本体2aの
表面に被覆された被覆部15とから構成される。被覆部
15は、セラミックスとステライトとの2種の材料から
構成され、これらの材料の含有比率が被覆部15の肉厚
方向に沿って連続的に変化する傾斜機能材料である。セ
ラミックスの含有率は、傾斜機能材料15の表面15a
では100%で、境界面15bに向って徐々に減少し、
境界面15bでは0%となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は急激な温度変化を起こす
流体が流通する流路に配置された部材の耐熱衝撃性構造
に係り、特に火力発電プラントの配管装置や弁装置な
ど、発電プラントの起動・停止に伴い高温かつ高圧の流
体が急激に流入し熱衝撃やエロージョンやコロージョン
を受け易い部材に好適な耐熱衝撃性構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、火力発電プラントの配管装置や
弁装置などのように、高温・高圧の流体が急激に流入し
熱衝撃やエロージョンやコロージョンを受け易い部材に
は、種々の耐熱衝撃性及び耐食性の構造が講じられてい
る。図5は一般的な火力発電プラントの蒸気管のドレン
弁を示したもので、クロムモリブデン鋼などの弁箱1に
は、交換分離型の弁座2が取付けられている。この弁箱
1の内部には弁座2に着座可能な弁体3が配置され、こ
の弁体3は弁棒4に固着され、この弁棒4は弁蓋5を挿
通している。この弁蓋5と弁箱1との間には、内部流体
のシール用のリテーナ6が挿入されている。弁箱1には
ヨーク7がボルト8によって固着され、このヨーク7は
図示を省略したハンドルと弁棒4とを保持する。
【0003】弁箱1の側部には入口ピース9が溶接によ
って固着され、この入口ピース9と弁箱1には、高温・
高圧の蒸気STが流通する入口流路10が穿孔されてい
る。また、弁箱1の下部には出口流路11が穿孔され、
この出口流路11は弁座2を介して流路10に連通され
る。弁棒4が上昇すると、図6に示したように弁体3が
弁座2から離間し、その間にスロート部12が形成さ
れ、流路10と11とを連通して開弁する。また、弁棒
4が下降すると、弁体3が弁座2に着座して流路10と
11との連通を遮断して閉弁する。
【0004】このドレン弁の閉弁時には、入口流路10
には高温の蒸気の高圧力が作用し、出口流路11には負
圧または大気圧が作用し、両者間には大きな差圧が生じ
ている。従って、弁棒4は大きな面圧で弁体3を弁座2
に押圧し、両者間をシールしている。ドレン弁が開弁さ
れると、配管内部に滞留していたドレン及び高温・高圧
の蒸気が高流速でドレン弁を流通する。このために、弁
座2と弁体3との間の流路、即ちスロート部12には非
常に大きな熱衝撃が生じると共に、エロージョン及びコ
ロージョンを受ける。特にスケールが配管内に生成して
いた場合には、このスケールが蒸気と共に流通するた
め、上記エロージョン及びコロージョンは一層激しくな
る。
【0005】この熱衝撃の発生を以下に詳細に説明す
る。図7(a)に示したように、弁座2のA−A断面に
おいて、蒸気に接触する表面部位を、肉厚中央付近の
部位を、肉厚外面の部位をとすると、ドレン弁に高
温度T°Cの流体が流入した時の各部位の温度は図7
(b)に示したように変化する。即ち、表面部位は曲
線に示したように急激に上昇し、流体温度T°Cに近
づく。また、肉厚中央の部位の温度は曲線に示した
ように傾きが曲線よりも緩やかになる。同様に肉厚外
面の部位の温度は、曲線に示したように傾きが曲線
よりも更に緩やかになる。こうして、高温流体の流入
開始のt時間の後の各部位の温度差は夫々ΔT1、ΔT
2となり、これらの温度差ΔT1、ΔT2によって弁座
2に熱応力、即ち熱衝撃が発生する。
【0006】図8は横軸に図7(a)の表面から中央
の部位付近までの弁座2の肉厚方向の位置をとり、縦
軸に発生熱応力をとったもので、弁座2の断面の表面部
位の熱応力は中央付近の部位に比べ非常に大きくな
っている。
【0007】以上のように、弁座2には、非常に大きな
熱衝撃及びエロージョン、コロージョンが発生するた
め、これらに耐え得る材料を使用する必要がある。これ
まで、弁座2の材料としては、マルテンサイト系のステ
ンレス鋼や析出硬化系のステンレス鋼やチタンやタング
ステンやセラミックスなどが知られている。しかしなが
ら、マルテンサイト系のステンレス鋼や析出硬化系のス
テンレス鋼は、靭性が富んでいるが耐熱衝撃性及び耐食
性は不充分である。また、チタンやタングステンは強靭
であり、耐熱衝撃性及び耐食性は充分であるが、非常に
高価な材料でありかつ加工性に難があるため、弁座全体
をチタンやタングステンで構成すると弁座のコストが非
常に高くなるといった問題がある。セラミックスは線膨
張係数が小さくかつ非常に硬いため、熱衝撃性及び耐食
性に優れている。しかしながら、非常に靭性に乏しく脆
いため、破損し易く弁体のシール性を損なうと共に、破
損片が流体中に流出し発電プラントの事故原因となると
いった問題がある。このように、マルテンサイト系のス
テンレス鋼や析出硬化系のステンレス鋼やチタンやタン
グステンやセラミックスは、弁座全体を構成する材料と
してはいずれも適さない。
【0008】そこで、このような問題を解決した弁座と
して、弁座の内面にステライトの肉盛溶接を施したもの
が知られている。図9はこのステライトの肉盛溶接を施
した弁座を示したもので、マルテンサイト系または析出
硬化系のステンレス鋼からなる弁座2には、ステライト
の肉盛溶接13が施されている。このステライトの肉盛
溶接13は、耐衝撃性と耐食性とシール性とに優れてい
る。このようなステライトの肉盛溶接は弁座のみでな
く、弁体3にも弁座に密着する部分に施されている。更
に、ステライトの肉盛溶接13の表面に、図10に示し
たようにセラミックスなどのコーティンブ材14を溶射
や焼結などによって張付けた弁座も提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のステ
ライトの肉盛溶接は、ステライトの線膨張係数がセラミ
ックスやチタンやタングステンよりも大きく、ステンレ
ス鋼と同程度であるため、熱応力が依然としてかなり大
きく、熱衝撃性や耐食性がセラミックスやチタンやタン
グステンよりも劣るといった問題がある。また、ステラ
イトの肉盛溶接は、作業性が悪く、かつクラックやブロ
ーホールなどの欠陥が生じやすく、更に、溶接時の加熱
に起因して弁座本体のマルテンサイト系または析出硬化
系のステンレス鋼から窒素などが溶出しこれによっても
ブローホールが発生し易いといった問題もある。
【0010】また、図10に示したセラミックスなどの
コーティンブ材を張付けた弁座は、溶接肉盛に上述のク
ラックやブローホールなどの欠陥が発生し易いといった
問題に加えて、コーティンブ材が繰返し生ずる熱応力な
どによって剥離や脱落破壊したり亀裂が発生し、耐熱衝
撃性や耐食性やシール性を低下させるといった問題もあ
る。そこで、本発明の目的は、充分な耐熱衝撃性と耐食
性とを有すると共に、製造が容易でありかつ安価な耐熱
衝撃性構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、急激な温度変化を起こす流体が流通する
流路に配置された部材の耐熱衝撃性構造において、上記
部材は基盤材料からなる本体と上記本体の表面を被覆す
る被覆部とから構成され、上記被覆部は上記流体に接触
する表面から上記本体に接触する境界面に向って材料成
分が徐々に変化する傾斜機能材料から構成され、上記傾
斜機能材料は、上記表面において優れた耐食性と小さな
線膨張係数とを有し、上記線膨張係数が上記表面から上
記境界面に向って徐々に大きくなるように上記材料成分
が選定されていることを特徴とするものである。この構
成にあっては、上記傾斜機能材料は上記境界面の線膨張
係数が上記基盤材料の線膨張係数にほぼ等しいことが望
ましい。また、上記傾斜機能材料は、比較的小さな線膨
張係数及び優れた耐食性を有するセラミックスと、優れ
た靭性及び耐食性を有するステライトとを含み、上記表
面には実質的にセラミックスのみを含有し、上記境界面
には実質的にステライトのみを含有することが好まし
い。上記傾斜機能性材料は、比較的小さな線膨張係数及
び優れた耐食性を有するチタンまたはタングステンと、
基盤材料と同一の材料とを含み、上記表面には実質的に
チタンまたはタングステンのみを含有し、上記境界面に
は実質的に上記同一の材料のみを含有することが好まし
い。上記部材は、弁装置の弁座であり、上記基盤材料は
ステンレス鋼であることが望ましい。
【0012】
【作用】急激な温度変化を起こす流体は、被覆部の表
面、即ち傾斜機能材料の表面に接触する。この傾斜機能
材料は線膨張係数が表面で小さく、内部に向って徐々に
大きくなり、逆に、温度変化は流体が接触する表面で最
も大きく、内部に向って徐々に小さくなる。従って、傾
斜機能材料の表面は、温度変化が大きくても線膨張係数
が小さいために、発生する熱応力が小さく、逆に、傾斜
機能材料の内部は線膨張係数が相対的に大きくても温度
変化が相対的に小さいため発生する熱応力がやはり小さ
くなり、結局、傾斜機能材料の肉厚方向全体にわたって
熱応力の発生を小さく抑えることができ、熱衝撃を小さ
くすることができる。
【0013】傾斜機能材料の表面は、優れた耐食性を有
するので、この部材の表面はエロージョンやコロージョ
ンに充分耐えることができる。また、優れた耐食性と小
さな線膨張係数とを有する材料は、一般に高価であった
り、非常に加工性が悪かったり、脆いといった欠点を有
するものである。しかしながら、本発明では、優れた耐
食性と小さな線膨張係数とを有する材料を傾斜機能材料
としたので、上記欠点を解消することができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明による耐熱衝撃性構造の実施例
を図5及び図10と同部分には同一符号を付して示した
図1乃至図4を参照して説明する。図1(a)におい
て、交換分離型の弁座2は、マルテンサイト系のステン
レス鋼や析出硬化系のステンレス鋼からなる本体2a
と、この本体2aの表面に被覆された被覆部15とから
構成される。この被覆部15は、図示を省略した弁体が
密着する弁座本体2aの部分及びその近傍を被覆してい
る。また、被覆部15はセラミックスとステライトとの
2種の材料から構成され、これらの材料の含有比率が被
覆部15の肉厚方向に沿って連続的に変化する傾斜機能
材料である。この傾斜機能材料15は溶射または焼結な
どによって弁座本体2aの表面に固着されている。
【0015】被覆部15の表面15aは高温蒸気及び弁
体が接触し、被覆部15の境界面15bは弁座本体2a
との境界を形成している。図1(b)は被覆部、即ち傾
斜機能材料15の断面を拡大して示したもので、図1
(c)は、縦軸にセラミックスとステライトとの含有率
をとり、横軸に傾斜機能材料の肉厚方向の位置をとった
グラフで、実線S1がセラミックス15の含有率を示
し、破線S2がステライトの含有率を示している。この
グラフから明らかなように、セラミックスの含有率は傾
斜機能材料15の表面15aでは100%で、境界面1
5bに向って徐々に減少し、境界面15bでは0%とな
る。また、ステライトの含有率はセラミックスとは逆
に、表面15aでは0%で、境界面15bに向って徐々
に増加し、境界面15bでは100%となる。
【0016】セラミックスは、線膨張係数がステンレス
鋼の1/3〜1/6と非常に小さく、他方ステライトは
線膨張係数がセラミックスに比べてかなり大きいため、
傾斜機能材料15の線膨張係数は、図2に示したように
その表面15aでは非常に小さく境界面15bに向かっ
て徐々に大きくなる。ドレン弁が開弁し、高温・高圧の
流体が高速度でドレン弁に流入すると、この高温流体に
接する傾斜機能材料15の表面15aは急激に温度上昇
し、傾斜機能材料15の内部は徐々に温度上昇するた
め、表面15aと境界面15bとの間にはかなりの温度
差が生ずる。しかしながら、傾斜機能材料15の線膨張
係数は、上述のように表面15aでは非常に小さく境界
面15bに向かって徐々に大きくなる。このため、傾斜
機能材料15に発生する熱応力は、図3に示したように
表面15aと境界面15bとの間で大きな差はなく、全
体的にも図8に比べて非常に小さくなる。従って、この
弁座2は、高温の流体が流入しても発生する熱応力が小
さくかつ肉厚方向に均一化されるので、耐熱衝撃性が向
上する。
【0017】更に、セラミックスの熱伝導率は小さく、
ステライトは金属であるため熱伝導率が大きいので、傾
斜機能材料15の表面と境界面との間の温度差は、単一
材料の場合よりも小さくなる。従って、この傾斜機能材
料15の特別な熱伝導率特性からも、傾斜機能材料15
に発生する熱応力は肉厚方向に均一化される。また、セ
ラミックスは硬く、耐エロージョン性や耐コロージョン
性に優れているため、弁座2の表面の耐食性及びシール
性を向上させる。更に、傾斜機能材料15を構成するス
テライトは、靭性などの機械的性質が優れているため、
セラミックスの脆さを補強し傾斜機能材料15の靭性を
向上させ、セラミックスの剥離・脱落を防止し、弁座2
の耐衝撃性を向上させる。
【0018】次に、本発明の第2の実施例を図4を参照
して説明する。この実施例は、被覆部15の傾斜機能材
料をチタンまたはタングステンと弁座本体2aの材料、
即ちマルテンサイト系のステンレス鋼または析出硬化系
のステンレス鋼とから構成する点を除き、図1の実施例
と同一である。この傾斜機能材料15は溶射などによっ
て弁座本体2aに固着される。図4(c)は、傾斜機能
材料を構成するチタンまたはタングステンの含有率を実
線S3で示し、傾斜機能材料を構成するマルテンサイト
系または析出硬化系のステンレス鋼の含有率を実線S4
で示している。このグラフから分かるように、傾斜機能
材料15のチタンまたはタングステンの含有率は、表面
15aで100%であり、境界面15bに向かって徐々
に減少し境界面15bで0%となり、逆にマルテンサイ
ト系または析出硬化系のステンレス鋼の含有率は、表面
15aで0%であり、境界面15bに向かって徐々に増
大し、境界面15bで100%になる。
【0019】チタンまたはタングステンは、線膨張係数
がセラミックスとほぼ等しく非常に小さいと共に、耐エ
ロージョン性や耐コロージョン性などの耐食性に非常に
優れている。また、マルテンサイト系または析出硬化系
のステンレス鋼は、線膨張係数が比較的大きいが、靭性
に富んでいる。従って、この傾斜機能材料の材料特性は
図1の実施例とほぼ同一であり、従って、弁座2の耐熱
衝撃性や耐食性やシール性も図1の実施例とほぼ同一と
なる。また、この実施例では、高価なチタンまたはタン
グステンを使用している。しかしながら、このチタンま
たはタングステンは弁座2のごく一部の被覆部15にの
み使用されているので、その量はごく僅かであり、チタ
ンまたはタングステンの材料費が弁座2全体のコストに
実質的に影響を及ぼすことはない。なお、上述の第1及
び第2の実施例において、弁座2に高温流体が流入する
と、図3に示した熱応力が発生する。この熱応力は圧縮
応力であるので、傾斜機能材料15の製造時にこの傾斜
機能材料15に引張応力を残留させておくことによっ
て、熱応力をこの残留応力と相殺することができる。
【0020】以上の説明は、本発明をドレン弁の弁座に
適用した例であった。しかしながら、本発明はこれに限
らず、例えばドレン弁の弁体や弁棒にも、また発電プラ
ントのタービンバイパス管のオリフィス部、温度差のあ
る流体の配管合流部、高温蒸気配管のドレンのフラッシ
ュバックの生ずる分岐部(ドレン、ベント及び計器用座
など)、内部流体から配管及び機器類を保護するサーマ
ルスリーブ、減温管、及びその他の熱衝撃やエロージョ
ンやコロージョンの発生する任意の部位に適用すること
ができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、急激な温度変化を起こす流体が流通する流路に
配置された部材の耐熱衝撃性構造において、上記部材は
基盤材料からなる本体と上記本体の表面を被覆する被覆
部とから構成され、上記被覆部は上記流体に接触する表
面から上記本体に接触する境界面に向って材料成分が徐
々に変化する傾斜機能材料から構成され、上記傾斜機能
材料は、上記表面において優れた耐食性と小さな線膨張
係数とを有し、上記線膨張係数が上記表面から上記境界
面に向って徐々に大きくなるように上記材料成分が選定
されているため、熱応力の発生を小さく抑えることがで
き、熱衝撃を小さくすることができると共に、エロージ
ョンやコロージョンに充分耐えることができる。
【0022】また、優れた耐食性と小さな線膨張係数と
を有する材料は、一般に高価であったり、非常に加工性
が悪かったり、脆いといった欠点を有するものである
が、本発明では、優れた耐食性と小さな線膨張係数とを
有する材料を傾斜機能材料として構成したので、上記欠
点を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による耐熱衝撃性構造の第1の
実施例を概略的に示した断面図で、(b)は図1(a)
の線B−Bに沿った断面図で、(c)は縦軸に材料の含
有率をとり、横軸に傾斜機能材料の肉厚方向の位置をと
ったグラフである。
【図2】縦軸に傾斜機能材料の線膨張係数をとり、横軸
に傾斜機能材料の肉厚方向の位置をとったグラフ。
【図3】縦軸に傾斜機能材料の発生応力をとり、横軸に
傾斜機能材料の肉厚方向の位置をとったグラフ。
【図4】(a)は本発明による耐熱衝撃性構造の第2の
実施例を概略的に示した断面図で、(b)は図4(a)
の線C−Cに沿った断面図で、(c)は縦軸に材料の含
有率をとり、横軸に傾斜機能材料の肉厚方向の位置をと
ったグラフである。
【図5】一般的なドレン弁の構造を示した断面図。
【図6】図5の弁座と弁体とを拡大して示した断面図。
【図7】(a)は従来のドレン弁の弁座を示した断面図
で、(b)は縦軸に温度をとり、横軸に時間をとり、弁
座の各部位の温度変化を示したグラフ。
【図8】縦軸に発生応力をとり、横軸に従来の弁座の各
部位の位置をとったグラフ。
【図9】従来のドレン弁の弁座を示した断面図。
【図10】従来のドレン弁の弁座を示した断面図。
【符号の説明】
2 弁座(部材) 2a 本体 15 被覆部 15a 表面 15b 境界面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】急激な温度変化を起こす流体が流通する流
    路に配置された部材の耐熱衝撃性構造において、上記部
    材は基盤材料からなる本体と上記本体の表面を被覆する
    被覆部とから構成され、上記被覆部は上記流体に接触す
    る表面から上記本体に接触する境界面に向って材料成分
    が徐々に変化する傾斜機能材料から構成され、上記傾斜
    機能材料は、上記表面において優れた耐食性と小さな線
    膨張係数とを有し、上記線膨張係数が上記表面から上記
    境界面に向って徐々に大きくなるように上記材料成分が
    選定されていることを特徴とする耐熱衝撃性構造。
JP28464492A 1992-10-22 1992-10-22 耐熱衝撃性構造 Pending JPH06137108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28464492A JPH06137108A (ja) 1992-10-22 1992-10-22 耐熱衝撃性構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28464492A JPH06137108A (ja) 1992-10-22 1992-10-22 耐熱衝撃性構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06137108A true JPH06137108A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17681139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28464492A Pending JPH06137108A (ja) 1992-10-22 1992-10-22 耐熱衝撃性構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06137108A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223907A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 背圧弁

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62156938A (ja) * 1985-12-28 1987-07-11 航空宇宙技術研究所 傾斜機能材料の製造方法
JPH0361304A (ja) * 1989-07-27 1991-03-18 Nkk Corp 複合材料の製造方法
JPH03145503A (ja) * 1989-10-30 1991-06-20 Toshiba Corp エロージョン防止方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62156938A (ja) * 1985-12-28 1987-07-11 航空宇宙技術研究所 傾斜機能材料の製造方法
JPH0361304A (ja) * 1989-07-27 1991-03-18 Nkk Corp 複合材料の製造方法
JPH03145503A (ja) * 1989-10-30 1991-06-20 Toshiba Corp エロージョン防止方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223907A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 背圧弁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4749467B2 (ja) 部品に対する断熱層と金属浸食防護層とを備えた被覆系と、その被覆系の製造方法と、蒸気タービンの運転方法
US4754950A (en) Valve
AU2012201962B2 (en) Gate valve having low-friction coating over substrate and method for making same
US7614849B2 (en) Use of a thermal barrier coating for a housing of a steam turbine, and a steam turbine
US2101970A (en) Valve seat
US5346316A (en) Bearing unit, drainage pump and hydraulic turbine each incorporating the bearing unit
CN1890456B (zh) 带有绝热层和抗侵蚀保护层的部件
EA004415B1 (ru) Вентиляционное отверстие трубопровода с покрытием
NO340867B1 (no) Sluseventil og fremgangsmåte for å styre en strømning av et brønnboringsfluid med en sluseventil
CN101548120A (zh) 阀装置
JPH11509893A (ja) 金属本体を備えた製品
US5419371A (en) Throttle device, especially for a throttle valve, with throttle cage of ceramic and metal layers
US5458156A (en) Stainless steel multifold pipe
JPH06137108A (ja) 耐熱衝撃性構造
SE526501C2 (sv) Metod för att ytmodifiera ett utskiljningshärdat rostfritt stål
KR102625010B1 (ko) 초저온 유체에서 오스테나이트계 스테인리스강 표면의고 내구성 막을 갖는 초저온 밸브의 밸브트림 및 이의 표면경화방법
JPH0128269B2 (ja)
US6195890B1 (en) Method of making a valve stem
US11644106B2 (en) High-temperature low-friction cobalt-free coating system for gate valves, ball valves, stems, and seats
JP3405636B2 (ja) 耐摩耗性複合管の製造方法
EP0511035A1 (en) Device for thermal electric and nuclear power plants
JPH06221105A (ja) 蒸気弁
JPH10267135A (ja) 蒸気弁
US20040238780A1 (en) Control valve with integrated hardened valve seat
JP2003185103A (ja) ボイラ用起動弁