JPH0613091U - 炭化けい素発熱体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 Ｕ型炭化けい素発熱体を水平にして使用する
場合に発熱体先端部を保持する方法に関する。 【構成】 Ｕ型発熱体の先端部に、鋳込成形法等を用い
て、発熱体と一体成形したピンを設けたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、発熱部と先端部が一体成形され、均一発熱するＵ型炭化けい素発熱 体であって、抵抗炉に水平挿着が可能となったＵ型炭化けい素発熱体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

抵抗炉に用いられる炭化けい素発熱体の中で、Ｕ型炭化けい素発熱体は省エネ ルギー、省スペースなどの目的により近年増加している。該Ｕ型発熱体を抵抗炉 内に水平挿着する場合、炉壁の端部貫通孔の数が、棒状発熱体に比べ半数しか必 要としないこと、従って端部自体の熱ロスや放散熱ロスも半減することが大きな 特徴となっている。 従来のＵ型炭化けい素発熱体は先端部が非発熱部で、二本の発熱部と接続され ており、炉内に水平挿着される場合、先端部が貫通孔のない炉壁で支持される構 造となっている。 近年、接合部が発熱部と一体成形され、均一発熱するＵ型炭化けい素発熱体が 開発され、接合箇所による劣化を取り除いたため、かなり長寿命なものとなって いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

ところが、前記のＵ型炭化けい素発熱体は、先端部が高温になっているため、 炉壁で支持することが不可能なため、水平挿着ができず、垂直に炉天井側から吊 り下げる方式しか採用できなかった。 本考案の目的は、上記の欠点を解消し、先端部も均一発熱するＵ型炭化けい素 発熱体において水平挿着を可能とした発熱体を提供することにある。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

すなわち、本考案は抵抗炉の片側を貫通し、炉内の処理部をはさむ上下面、ま たは何れかの一面に水平に装着した先端部まで均一発熱するＵ型炭化けい素発熱 体において、該Ｕ型炭化けい素発熱体の先端部にピンを設けたことを特徴とする 。 本考案において、上記ピンは、発熱部と一体成形して設けることが有利といえ る。そもそも、上記のような曲部を有し、均一発熱する発熱体は鋳込成形が適し ているが、ピンも同時に鋳込むことは、プロセス上困難ではなく、何ら製造面、 コスト面で影響なく製造できるものである。型によれば鋳込口が先端部にあるも のがあり、型も従来のものが使用できる。 もちろん、後からピンを接続させることもできる接続方法としては接着やネジ などが可能である。 このピンにより貫通孔ない炉壁で発熱体を受けることにより水平装備が可能と なったものである。

【０００５】

【作用】

次に図面により本考案を説明する。 図１は、本考案の一実施例を示す平面図で、図２は他の実施例を示す平面図で ある。また図３は一般に用いられている先端部を有するＵ型炭化けい素発熱体を 示す平面図である。図４は本考案に係るＵ型炭化けい素発熱体を実際に抵抗炉に 水平挿着させた断面図である。 図３に示すような先端部４を有する発熱体は、炉内に水平挿着する場合、先端 部４を炉壁で支持できる。 図１及び図２において、先端部も発熱部１で一体成形され均一発熱するような 発熱体は、ピン５の存在において水平挿着が可能となる。すなわち、図４に示す ように発熱体６の先端に設けられたピン５が貫通孔の反対側の炉壁により支持さ れ、水平装置される。 本考案に係る炭化けい素発熱体の構成は、図１に示すように発熱機能を有する 発熱部１と炉壁内に設置される端部２、電気の導入口である電極３と発熱部の先 端に設けられたピン５からなる。

【０００６】

【実施例】 本考案を実施例により説明する。 図４に示されているような箱型抵抗炉であって幅３００ｍｍ、奥行５００ｍｍ 、有効高さ２００ｍｍの炉室の炉に、直径φ２０ｍｍ、発熱長３００ｍｍ、端部 長４００ｍｍのＵ型炭化けい素発熱体を上下各４本、計８本水平装着した。 該発熱体の先端には同材質である炭化けい素質のピン（φ５ｍｍ×８０ｍｍ） が設けられている。 該抵抗炉を炉内１３００℃に加熱し、サヤの中に蛍光塗料粉末を入れた。６ケ 月操炉してもトラブルなく安定して加熱できた。

【０００７】

【考案の効果】

以上のように先端部が均一発熱するＵ型炭化けい素発熱体は長寿命のため、将 来的に用途が広がる傾向にある状況の中で、本考案により今まで不可能であった 炉内での水平装着方式が可能となった。このため今までになく更に幅広い用途に 用いられることが期待され、産業上の効果は大きいといえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すＵ型炭化けい素発熱体
の平面図である。

【図２】本考案の他の実施例を示すＵ型炭化けい素発熱
体の平面図である。

【図３】一般に用いられている先端部を有するＵ型炭化
けい素発熱体を示す平面図である。

【図４】本考案に係るＵ型炭化けい素発熱体を実際に抵
抗炉に水平挿着させたことを示す炉の断面図である。

【符号の説明】

１ 発熱部 ２ 端部 ３ 電極部 ４ 先端部 ５ ピン ６ 発熱体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 抵抗炉の片方の側壁を貫通し、炉内の処
   理物をはさむ上下面、または何れかの一面に水平に装着
   した先端部まで均一発熱するＵ型炭化けい素発熱体にお
   いて、該Ｕ型炭化けい素発熱体の先端部にピンを設けた
   ことを特徴とする炭化けい素発熱体。
2. 【請求項２】 上記のピンは、発熱部と一体成形されて
   いる請求項１記載のＵ型炭化けい素発熱体。
3. 【請求項３】 上記のピンは先端部と接着剤やネジなど
   で接続されている請求項１記載のＵ型炭化けい素発熱
   体。