JPH06126917A - ポリエステル積層体 - Google Patents

ポリエステル積層体

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JPH06126917A
JPH06126917A JP30065792A JP30065792A JPH06126917A JP H06126917 A JPH06126917 A JP H06126917A JP 30065792 A JP30065792 A JP 30065792A JP 30065792 A JP30065792 A JP 30065792A JP H06126917 A JPH06126917 A JP H06126917A
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JP
Japan
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polyester resin
polyester
resin
heat
layer
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JP30065792A
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English (en)
Inventor
Hisayuki Naito
久幸 内藤
Masuo Murakami
益雄 村上
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的特性に優れていて、ヒートシール性が
良好で、レトルト処理に耐えると共に、ヒートシール強
度が保たれ、しかも内容物の芳香性が失われることがな
いほか、柔軟性、耐衝撃性に優れたポリエステル積層体
を提供する。 【構成】 シート状基材の上に、常温での弾性率が40
Kg/cm2 以下で、溶融温度が125℃以上のポリエ
ステル樹脂Aよりなる層を積層し、その上に溶解度指数
が9.8以上の共重合ポリエステル樹脂C15〜90重
量%と、前記樹脂Cとの溶解指数の差が0.2以上、
0.6以下で、溶融温度が125℃以上、200℃以
下、ガラス転移温度が40℃以下、結晶融解熱量が4c
al/g以上の共重合ポリエステル樹脂D85〜10重
量%からなる共重合ポリエステル樹脂組成物Bよりなる
層を積層してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装材料に適し、レト
ルト処理(内容物殺菌のための熱処理)に耐え得るポリ
エステル積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品や薬品等の包装材料として、プラス
チックス、紙、ガラス、金属等が用いられているが、と
りわけ,プラスチック素材の包装材料の需要の伸びには
目を見張るものがある。プラスチックス素材の包装材料
の中では、食品等の包装にはポリエチレン、ポリプロピ
レン等のポリオレフィン素材のものや、ポリエチレンテ
レフタレート素材のものが主に用いられている。
【0003】ポリエチレンテレフタレート素材の包装材
料は、衛生的で、機械的特性に優れているので、内容物
を充分に保護することができる。また、食品の持つ芳香
成分をほとんど吸着しないので、内容物の香りを保つこ
とができる。さらに、ポリエチレンテレフタレートは、
延伸、熱固定処理することにより強度、耐熱性をより優
れたものとすることができる。
【0004】しかしながら、延伸や熱固定したポリエチ
レンテレフタレートは、ヒートシールしにくいので、ヒ
ートシールを可能とするためには、ヒートシール層を設
ける必要があった。このヒートシール層には、ポリオレ
フィンを主体とした素材や一部共重合ポリエステル素材
が用いられていた。しかし、これらの素材は、耐熱性に
乏しく、レトルト処理(内容物殺菌のための熱処理)に
充分耐えることができず、また芳香成分を吸着し易く、
特に耐熱性と風味の保持が要求されるレトルト食品の包
装材料としては不向きであった。
【0005】本発明者らは、種々検討した結果、特定の
共重合ポリエステル層を基材上に積層することにより、
食品等の包装材料として好適であって、機械的特性の優
れているのは言うまでもなく、ヒートシール性が良好
で、特にヒートシール層とポリエチレンテレフタレート
素材とのヒートシール性が良好で、レトルト処理に耐え
ると共に、ヒートシール強度が保たれ、しかも内容物の
芳香性が失われることがないポリエステル積層体を提供
することができることを特開平3−97556号および
特開平3−97557号公報において開示した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報のポ
リエステル積層体においても、積層体の柔軟性、耐衝撃
性が不足し、レトルトパウチ袋などの用途には必ずしも
十分とは言えなかった。また、柔軟性を付与しようとし
た場合には、前記公報において述べた特定の溶解度指数
SP値の範囲に調整することは困難であり、内容物の芳
香性が失われるといった問題があった。
【0007】そこで、本発明は、かかる現状に鑑み、機
械的特性に優れていて、ヒートシール性が良好で、レト
ルト処理に耐えると共に、ヒートシール強度が保たれ、
しかも内容物の芳香性が失われることがないほか、柔軟
性、耐衝撃性に優れたポリエステル積層体を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート状基材
の上に、常温での弾性率が40Kg/cm2 以下で、溶
融温度が125℃以上のポリエステル樹脂Aよりなる層
を積層し、その上に溶解度指数が9.8以上の共重合ポ
リエステル樹脂C15〜90重量%と、前記樹脂Cとの
溶解指数の差が0.2以上、0.6以下で、溶融温度が
125℃以上、200℃以下、ガラス転移温度が40℃
以下、結晶融解熱量が4cal/g以上の共重合ポリエ
ステル樹脂D85〜10重量%からなる共重合ポリエス
テル樹脂組成物Bよりなる層を積層してなることを特徴
とするものである。
【0009】ポリエステル樹脂Aは、常温での弾性率が
40Kg/cm2 以下の柔軟で、溶融温度が125℃以
上のレトルト処理に耐え得る共重合ポリエステルであ
る。柔軟性に富むポリエステル樹脂Aを使用した本発明
の積層体から作製した包装袋はポリエステル樹脂Aを有
しない積層体(シート状基材/ポリエステル樹脂組成物
Bのみの構成)から作製した包装袋にくらべ、落下衝撃
性が著しく優れている。共重合ポリエステル樹脂組成物
Bとしては、溶解度指数が9.8以上の共重合ポリエス
テル樹脂C15〜90重量%と、溶解度指数が前記樹脂
Cと0.2以上の差を有する共重合ポリエステル樹脂D
85〜10重量%とからなるものである。なお、他の添
加剤が存在していても良い。
【0010】本発明者らは、内容物の芳香性を保つため
にポリエステル樹脂の芳香成分に対する吸着性について
種々検討した結果、図1に示すような結果が得られ、ポ
リエステル樹脂の溶解度指数SP値と芳香成分の吸着量
との間には相関があることが分かった。
【0011】そして、芳香成分としてミカン果皮様の快
香性のあるリモネンを用いた場合、ポリエステル樹脂の
溶解度指数SP値が9.8未満ではリモネン吸着量が急
激に多量となる。従ってポリエステル樹脂の溶解度指数
SP値を9.8以上とする必要がある。
【0012】なお、溶解度指数SP値は次のような関係
式を用いて算出した。 (SP値)2 =1.44(ΣU/ΣV) (但し、Uはポリマーを形成する基の凝集エネルギー、
Vはポリマーを形成する基の分子容)
【0013】また、前記リモネン吸着量は、厚さ25μ
mの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上
に、厚さ50μmの共重合ポリエステル樹脂組成物Bよ
りなる層をコーティングにより形成し、そのコート面と
コート面が接するように両端部を重ね、ヒートシールし
て袋を形成し、その袋の中にリモネンを含む飲料水を充
填し、充填口をヒートシールし、これを25℃で170
時間放置した後、共重合ポリエステル層に吸着したリモ
ネンを酢酸エチルで抽出し、ガスクロマトグラフで定量
測定した。
【0014】このようにして、共重合ポリエステル樹脂
Cは、内容物の香気成分を吸着しないためには、溶解度
指数が9.8以上が必要である。なお、共重合ポリエス
テル樹脂Cは、レトルト耐性とヒートシール特性を持ち
得るためには、溶融温度が125℃以上、ガラス転移温
度が40℃以下で、融解熱量が4cal/g以下の結晶
性樹脂であるか、または軟化温度が140℃以上、ガラ
ス転移温度が45℃以上の非晶性樹脂であることが望ま
しい。
【0015】共重合ポリエステル樹脂Dは、共重合ポリ
エステル樹脂Cとは溶解度指数が0.2以上、0.6以
下の差を有する共重合ポリエステル樹脂である。共重合
ポリエステル樹脂Dの溶解度指数と共重合ポリエステル
樹脂Cの溶解度指数の差が0.2以上であれば、共重合
ポリエステル樹脂組成物B全体の溶解度指数(加重平
均)が9.8未満であっても、理由は不明であるが、共
重合ポリエステル樹脂Cの特長が失われず、このような
樹脂組成物を積層した包装材料は、内容物の香気成分を
吸着することがなかった。
【0016】しかし、両樹脂の溶解度指数の差が0.2
未満であると、混合された樹脂は均一に相溶し、単一の
樹脂と同様となり、しかも全体の溶解度指数が9.8未
満の場合には、内容物の香気成分を多量に吸着すること
が認められた。また、両樹脂の溶解度指数の差が0.6
を越える場合には、両樹脂は充分に混和されず、共重合
ポリエステル樹脂層の透明性が損なわれ、好ましくな
い。
【0017】さらに、共重合ポリエステル樹脂Dは、レ
トルト処理の際に白化せず、レトルト処理耐性とヒート
シール性を有するためには、溶融温度が125℃以上、
200℃以下、結晶融解熱量が4cal/g以上である
ことが必要である。さらに、共重合ポリエステル樹脂D
のガラス転移温度は、柔軟性の点から、40℃以下であ
ることが必要である。更に好ましくは、10℃以下であ
れば、積層体の柔軟性、ヒートシール性が改良され、レ
トルトパウチ等の用途に好適な耐衝撃性に優れたものが
得られる。
【0018】なお、溶融温度Tmは示差走査型熱量計
(DSC)を用い、試料10mg,昇温速度20℃/m
inで測定したときの結晶融解時の吸熱エネルギーの最
大点とした。また、ガラス転移温度Tgは同様の条件で
測定したときの吸熱ピークの立ち上がり点とした。
【0019】また、共重合ポリエステル樹脂Dの降温結
晶化温度Tccが50℃以上にある場合は、成膜時に結
晶化が充分進み、積層体の耐ブロッキング性に優れると
共に、結晶が大きく成長しないため、透明性に優れた積
層体を容易に得ることができる。
【0020】なお、降温結晶化温度Tccは示差走査型
熱量計(DSC)を用いて、試料10mgを融点以上に
加熱した後、1分間保持し、20℃/minの速度で冷
却した際の発熱ピークの立ち上がり温度とした。
【0021】このようにして、共重合ポリエステル樹脂
Cと共重合ポリエステル樹脂Dとを上記のように用いて
特定の共重合ポリエステル樹脂組成物Bとする場合に
は、内容物の芳香成分を吸着しないのみならず、レトル
ト処理により白化しない透明性に優れたポリエステル積
層体を得ることができる。
【0022】共重合ポリエステル樹脂Cと共重合ポリエ
ステル樹脂Dとの混合割合は、共重合ポリエステル樹脂
Cが15重量%以上、90重量%以下であることが必要
である。共重合ポリエステル樹脂Cの混合割合が15重
量%未満の場合には、共重合ポリエステル樹脂Dの結晶
の成長が進み、レトルト処理後の透明性、接着強力に劣
る。また、共重合ポリエステル樹脂Cの割合が90重量
%を越える場合にはレトルト処理後に白化する。
【0023】このように、シート状の基材上にポリエス
テル樹脂A層を介して設けた共重合ポリエステル樹脂層
において、共重合ポリエステルはヒートシール性の点か
らみると、溶融温度、ガラス転移温度、および結晶化度
は低いものであることが好ましい。一方、耐熱性の点か
らみると、溶融温度および結晶化度は高いものであるこ
とが好ましい。しかし、結晶化度が高すぎると、レトル
ト処理後に接着力が著しく低下する。また、芳香成分の
非吸着性からみれば、溶解度指数は高い方が好ましい
が、高い溶解度指数を持つポリエステルでは凝集エネル
ギーが高くなり、ガラス転移温度も高くなってヒートシ
ール性の点で好ましくない。前記のような相反する特性
を選択し、ヒートシール性、耐熱性、レトルト処理後の
接着力、芳香成分の非吸着性を満足するものを得ること
ができる。
【0024】上記の共重合ポリエステル樹脂A,C,D
は、酸成分とアルコール成分の少なくとも一方を2種以
上用いて常法により、直接エステル化反応後、あるいは
エステル交換反応後、縮重合反応を経て得ることができ
る。
【0025】共重合ポリエステル樹脂A,C,Dを構成
する酸成分としては、テレフタル酸、フタル酸、イソフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、
等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられ、アルコール成分と
しては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4ーブタンジオー
ル,1,5ーペンタンジオール,1,6−ヘキサンジオ
ール,ジエチレングリコール,ポリエチレングリコー
ル,シクロヘキサンジメタノール等のジオール類が挙げ
られる。また、パラオキシ安息香酸やγ−ブチロラクト
ン、ε−カプロラクトン等のオキシ酸またはその誘導体
もアルコール成分として併用することができる。なお、
前記の特性値を逸脱しない範囲であれば、前記以外の共
重合成分を用いることができる。
【0026】共重合ポリエステル樹脂A,C,Dは、充
分な強度を発現させるためには、分子量の目安として、
極限粘度を0.5以上とすることが好ましい。ここで極
限粘度は、フェノール/テトラクロルエタン=6/4
(重量比)の混合溶媒中、20℃で測定して求める。
【0027】本発明の積層体は、次のようにして作成す
ることができる。後述するような基材上に前記共重合ポ
リエステル樹脂Aおよび樹脂組成物Bをそれぞれ溶剤に
溶解、あるいは溶融してロールを介して順次コートする
ロールコーティング法(溶液コーティング法、ドライラ
ミネート法)、共重合ポリエステル樹脂Aおよび樹脂組
成物Bの溶融物をそれぞれスリットノズルから同時また
は順次押出してコートする押出ラミネート法、あるいは
基材層をなす樹脂とコーティング層をなす樹脂を共押出
しして得る共押出法等があり、使用用途に応じた方法を
選ぶことができる。
【0028】また、共重合ポリエステル組成物B層を単
独で成膜し、接着剤等を用いて基材とポリエステル樹脂
A層とに適宜の順で積層しても良い。但し、このさいの
接着剤層の厚みは、ポリエステル樹脂A層の柔軟性を損
なわない程度にする必要がある。積層体を得る際、共重
合ポリエステル樹脂A層と共重合ポリエステル樹脂組成
物B層を共押出すると、2層の間の接着性に優れ、接着
剤等を用いる場合に比べ耐衝撃性の点でも好ましい。
【0029】共重合ポリエステル樹脂A層の厚みは、積
層体の耐衝撃性の面から10μm以上であることが好ま
しい。共重合ポリエステル樹脂組成物B層の厚みは、必
要に応じて任意に選択すればよいが、ヒートシール性や
シール部の接合強度を保つために2〜60μmが適当で
ある。
【0030】共重合ポリエステル層を積層するシート状
基材は、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエ
チレンテレフタレートシート等であるが、防湿性、ガス
バリヤー性、印刷適性その他の特性を加味するために、
共重合ポリエステル層と反対側の基材上に金属、紙、樹
脂を積層してもよい。なお、このように、シート状基材
としては、ポリエチレンテレフタレート素材が適当であ
るが、金属シート、紙、他の樹脂シートであっても良
く、共重合ポリエステル層を金属シート、紙、他の樹脂
シート上に直接コートしても、接着性をはじめとする前
記したような特性の優れたものとなる。
【0031】また、本発明の積層体における共重合ポリ
エステル層は、ポリエチレンテレフタレートに対してヒ
ートシール性がよいので、他のポリエチレンテレフタレ
ート素材からなる包装材料と組み合わせて用いることが
できる。例えば、他のポリエチレンテレフタレートより
なる容器の蓋として用いる際、ポリエチレンテレフタレ
ート容器の端部と共重合ポリエステル層との合わせ部を
ヒートシールすると、ヒートシール性の良いものが得ら
れる。このようなポリエチレンテレフタレート素材とし
ては、未結晶ポリエチレンテレフタレート、結晶化ポリ
エチレンテレフタレート、延伸配向した(さらには熱固
定した)ポリエチレンテレフタレートよりなるものでも
よく、さらに、前記と同様に金属、紙、樹脂に直接接合
してもよい。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明する。
【0033】参考例(ポリエステルa,b,c,d,e
の製造) 表1に示す各種の2種以上の酸成分と1種以上のアルコ
ール成分を用い、通常のエステル化反応および縮重合反
応を経て共重合ポリエステルを得た。得られた共重合ポ
リエステルを分析した成分組成、極限粘度(IV)、ガ
ラス転移温度(Tg)、溶融温度(Tm)もしくは軟化
点、溶解度指数(SP値)、結晶融解熱量および弾性率
を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1 ポリエステル樹脂Aとしてポリエステルbを準備し、ポ
リエステル樹脂組成物Bとして、ポリエステルa(ポリ
エステル樹脂C)30重量%とポリエステルb(ポリエ
ステル樹脂D)70重量%とをドライブレンドしたもの
を準備し、これらを押し出してポリエステル樹脂Aとポ
リエステル樹脂組成物Bの2種2層フィルムに成膜し
た。得られたフィルムの厚みは、60μであり、2層の
厚み比は、ポリエステル樹脂A/ポリエステル樹脂組成
物B=1/1であった。得られたフィルムの樹脂A側を
接着剤を用いて25μmの厚みの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(基材)にドライラミネートし
て積層体を得た。
【0036】実施例2 ポリエステル樹脂Aとしてポリエステルcを準備し、溶
融押出機を用いて50μmのフィルムに成膜した。一
方、ポリエステル樹脂組成物Bとしてポリエステルa
(ポリエステル樹脂C)30重量%とポリエステルb
(ポリエステル樹脂D)70重量%を混合し、2軸押出
機を用いて押出し、ポリエステル組成物を得、これを溶
融押出機を用いて50μmのフィルムに成膜した。
【0037】ポリエステルcのフイルムを接着剤を用い
て25μmの厚みの2軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(基材)にドライラミネートして積層し、さ
らにその上に前記ポリエステル組成物のフィルムを積層
し、積層体を得た。
【0038】実施例3 ポリエステル樹脂Aとしてポリエステルbを準備し、ポ
リエステル樹脂組成物Bとして、ポリエステルd(ポリ
エステル樹脂C)20重量%とポリエステルc(ポリエ
ステル樹脂D)80重量%とをドライブレンドしたもの
を準備し、これらを押し出してポリエステル樹脂Aとポ
リエステル樹脂組成物Bの2種2層フィルムに成膜し
た。得られたフィルムの厚みは、60μであり、2層の
厚み比は、ポリエステル樹脂A/ポリエステル樹脂組成
物B=1/2であった。得られたフィルムの樹脂A側を
接着剤を用いて25μmの厚みの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(基材)にドライラミネートし
て積層体を得た。
【0039】実施例4 ポリエステル樹脂Aとしてポリエステルcを準備し、ポ
リエステル樹脂組成物Bとして、ポリエステルa(ポリ
エステル樹脂C)50重量%とポリエステルc(ポリエ
ステル樹脂D)50重量%とをドライブレンドしたもの
を準備し、これらを押し出してポリエステル樹脂Aとポ
リエステル樹脂組成物Bの2種2層フィルムに成膜し
た。得られたフィルムの厚みは50μであり、2層の厚
み比は、ポリエステル樹脂A/ポリエステル樹脂組成物
B=2/3であった。得られたフィルムの樹脂A側を接
着剤を用いて25μmの厚みの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(基材)にドライラミネートして
積層体を得た。
【0040】比較例1 実施例2のポリエステル樹脂組成物fを溶融押出機を用
いて50μmのフィルムに成膜し、得られたフィルムを
接着剤を用いて25μmの厚みの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(基材)にドライラミネートし
て積層体を得た。
【0041】比較例2 25μmの厚みの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム(基材)にポリエステルdをクロロホルムに2
0重量%溶解した溶液をバーコーターを用いて塗布し、
乾燥して積層体とした。得られた積層体におけるポリエ
ステルdのコート層の膜厚は、30μmであった。
【0042】比較例3 ポリエステルbを溶融押出機を用いて50μmのフィル
ムに成膜し、得られたフィルムを接着剤を用いて25μ
mの厚みの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(基材)にドライラミネートして積層体を得た。
【0043】比較例4 実施例1と同様にして樹脂Aとしてポリエステルc、樹
脂組成物Bとしてポリエステルe(ポリエステル樹脂
C)とポリエステルb(ポリエステル樹脂D)の50/
50混合物を用いて成膜を試みたが、両ポリエステルの
溶解度指数の差が0.2より小さいため、ブロッキング
し、評価できなかった。なお、この樹脂組成物Bのリモ
ネン吸着量は26mg/gであった。
【0044】得られた各積層体のヒートシール強度、落
袋強度、透明性、リモネン吸着量を測定した結果を表2
に示す。
【0045】
【表2】
【0046】なお、ヒートシール強度は、次のようにし
て測定した。積層体のコート面同士あるいは、コート面
とポリエチレンテレフタレート材面を重ね合わせ、21
0℃、1Kg/cm2 で1秒間圧着した。なお、ポリエ
チレンテレフタレート材として厚さ700μmの結晶ポ
リエチレンテレフタレートシート(C−PET)を用い
た。
【0047】次に、オートクレーブ中で120℃の熱水
で30分レトルト処理を行った。これを15mm幅の短
冊状に切り出し、20℃の雰囲気で300mm/min
の速度、180度の角度で引っ張り試験機により剥離強
度を測定した。
【0048】落袋強度は、同様にして形成した袋に18
0mlの蒸留水を充填し、1mの高さからコンクリート
面に平行に落下させ、破袋までの回数を測定した。
【0049】透明性については、目視により比較した
【0050】リモネン吸着量は次のようにして測定し
た。積層体のコート面とコート面が接するように両端部
を重ね合わせ、ヒートシールし、10cm×10cmの
袋を形成した。その中にリモネンを含む飲料水を充填し
て、充填口をヒートシールして25℃で170時間放置
した。コート面に吸着したリモネンを酢酸エチルで抽出
し、ガスクロマトグラフで定量した。実施例におけるこ
れらの値は上記ポリエチレンテレフタレートフィルム上
にポリエチレンをコートして同様にして求めた値34m
g/gに比べ大変低い値であった。
【0051】表2から明らかなように、実施例1〜4の
積層体は、ヒートシール強度、落袋強度、透明性、リモ
ネン吸着量のすべてにおいて、優れたものであったが、
比較例1〜4の積層体は、少なくともいずれかの点で劣
っていた。
【0052】
【発明の効果】本発明のポリエステル積層体は、特に食
品の包装に用いた場合、ヒートシール性が良好で、レト
ルト処理に耐えると共にヒートシール強度が保たれ、し
かも内容物の芳香性が失われることがなく、その上、柔
軟性、耐衝撃性に優れており、、また、食品材料以外の
包装材料、例えば薬品等の包装材料として利用しても、
強度、ヒートシール性、ヒートシール強度等に優れた特
性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶解度指数SP値とリモネン吸着量の関係を示
すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材の上に、常温での弾性率が
    40Kg/cm2 以下で、溶融温度が125℃以上のポ
    リエステル樹脂Aよりなる層を積層し、その上に溶解度
    指数が9.8以上の共重合ポリエステル樹脂C15〜9
    0重量%と、前記樹脂Cとの溶解指数の差が0.2以
    上、0.6以下で、溶融温度が125℃以上、200℃
    以下、ガラス転移温度が40℃以下、結晶融解熱量が4
    cal/g以上の共重合ポリエステル樹脂D85〜10
    重量%からなる共重合ポリエステル樹脂組成物Bよりな
    る層を積層してなることを特徴とするポリエステル積層
    体。
JP30065792A 1992-10-14 1992-10-14 ポリエステル積層体 Pending JPH06126917A (ja)

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JP (1) JPH06126917A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6180121B1 (en) 1998-03-05 2001-01-30 Colgate-Palmolive Company Fragrance enhancing compositions for cosmetic products
EP1894714A1 (de) * 2006-08-31 2008-03-05 Papier-Mettler Inh. Michael Mettler Verbundpapier sowie Beutel für Lebensmittel, insbesondere für vorgebackene Backwaren, enthaltend das Verbundpapier, und ein Verfahren zur Herstellung des Beutels
JP2011006519A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Seiwa:Kk 高硬度ポリエステルエラストマー組成物及び樹脂被覆ワイヤロープ
JP2020062781A (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 東洋紡株式会社 ポリエステル系シーラントフィルム
JP2022176972A (ja) * 2018-10-16 2022-11-30 東洋紡株式会社 積層体

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