JPH06122549A - クリストバライト焼結体およびその製造方法 - Google Patents

クリストバライト焼結体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH06122549A
JPH06122549A JP29650192A JP29650192A JPH06122549A JP H06122549 A JPH06122549 A JP H06122549A JP 29650192 A JP29650192 A JP 29650192A JP 29650192 A JP29650192 A JP 29650192A JP H06122549 A JPH06122549 A JP H06122549A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cristobalite
silica particles
amorphous silica
sintered compact
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29650192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2614583B2 (ja
Inventor
Yukinobu Hara
幸伸 原
Takashi Higashiogawa
隆 東小川
Takeshi Matsumura
武志 松村
Takayuki Akasaka
孝幸 赤坂
Akishi Okawa
晃史 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nitto Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nitto Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP4296501A priority Critical patent/JP2614583B2/ja
Publication of JPH06122549A publication Critical patent/JPH06122549A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2614583B2 publication Critical patent/JP2614583B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】平均粒径が 0.1〜10μmの範囲内である非晶
質シリカ粒子を成形し、得られた成形体を加熱して温度
1300〜1712℃の範囲で1〜50時間の範囲で保
持して焼結させ、クリストバライト焼結体を製造する。 【効果】非晶質シリカ粒子を成形して得られた成形体か
ら直接に、高温度領域で機械的強度に優れたクリストバ
ライト焼結体を得ることができる。使用する非晶質シリ
カ粒子を適宜に選択することによって、アルカリ金属な
どの不純物含有率が極めて低い、高純度のクリストバラ
イト焼結体を得ることができ、半導体製造用冶具の製作
用材料、あるいは耐熱性構造材料として好適に用いるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリストバライ焼結体
およびその製造方法に関する。詳しくは、非晶質シリカ
粒子の成形体を焼結して得られた、半導体製造用冶具の
製作用材料、あるいは耐熱性構造材料として用いること
ができるクリストバライト焼結体およびその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造用冶具の製作用材料、
あるいは耐熱性構造材料としては耐熱性と高純度を兼ね
備えた材料である石英ガラスが広く使用されてきた。一
般に、石英ガラス製品は、他の高温耐熱性材料と比較し
て高純度なものが製品化されているが、ガラス転移温度
域(約1100℃)を超える温度領域で繰り返し使用す
ると、機械的強度が低下し、粘性の低下により徐々に変
形して潰れ・捩じれ等が生じるという問題がある。ま
た、1250℃を超える温度領域で使用すると再結晶化
が進行して失透現象が起き、膨張率の差による剥がれや
亀裂が生じる等の問題もある。
【0003】このような、石英ガラスの高温領域におけ
る機械的強度に関する問題点を改善することを目的とし
た発明が、種々提案されている。 1) 外表面をクリストバライト層で被覆した石英ガラス
管.(特公昭47−1477号公報, 特公昭47−18
83号公報など). 2) 外表層にクリストバライト結晶を形成させるように
した石英ガラス部材.(特開平1−126238号公報
など). 3) 結晶質石英粉と非晶質石英粉との混合成形体を、ガ
ラス化しない状態で焼結して結晶質石英焼結体を得る方
法.(特開昭62−283861号公報など). など。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、石英ガラスを
クリストバライト化したものは、クリストバライトのα
−β転移点(転移点:250〜300℃; α:低温型,
比重2.34、β:高温型,比重2.18)を通過すると、比重
の変化によって、ひび・割れ等が生じ、機械的強度が低
下する。
【0005】前記の従来技術には、次のような問題点が
ある。 1)の石英ガラス管は、外表面をクリストバライト層で被
覆したものである。また、 2) の石英ガラス部材は、ガ
ラス層中に高温下でクリストバライト結晶に成長し得る
ひずみ核を多数存在せしめてなるものであって、石英ガ
ラス部材を高温度領域で使用中に、その外表層中にクリ
ストバライト結晶を形成させるものであり、これにより
半導体工業用に用いられる石英ガラス製の炉心管、ベル
ジャーなどとして有用な、半導体ウェハーの熱処理工程
での撓み・変形・反りを低減することのできる石英ガラ
ス部材に関するものである。
【0006】しかし、このような石英ガラス部材は、そ
の一部のみをクリストバライトとするものであるため、
得られた部材の耐熱性の向上には限度があり、使用でき
る分野に限度がある。また、これらの部材は、1250℃以
上の高温で使用するとクリストバライト結晶が継続的に
成長して失透してしまうので、1250℃以上の温度領域で
長時間使用できないという問題点がある。
【0007】また、近年の半導体製造用の治具や試薬の
超高純度化傾向を考えると、ひずみ核形成剤(たとえ
ば、亜鉛, マグネシウム, カルシウム, ジルコニウム,
すず,ほう素, アルミニウム, りん, アンチモンなど)
を用いることは、半導体製造工程に不純物を含む治具を
用いることになり、高純度化の要求に逆行することにも
なる。
【0008】3) の方法は、結晶質石英粉 100重量部と
非晶質石英粉1〜100 重量部との混合成形体を1400℃以
上、結晶質石英粉の融点以下の温度で焼結する方法であ
り、緻密で機械的強度に優れ、1100℃を超える高温での
長時間の使用に耐える結晶質石英焼結体の提供を目的と
するものである。
【0009】この方法によって、1100℃を超える温度領
域での長時間の使用に耐える結晶質石英焼結体を製造し
得るが、非晶質石英粉をバインダーとして用いて結晶質
石英粉を焼結させるので、本質的に不均質な焼結体が得
られる。半導体製造用の治具は一般に、弗酸で洗浄して
繰り返し使用される。この方法で得られた焼結体は、結
晶質石英粉と非晶質石英粉とが混在して不均質であり、
非晶質石英粉の部分の弗酸への溶解速度が大きく、通常
の石英ガラスに比較して耐久性が劣るという問題点があ
る。
【0010】本発明の目的は、非晶質シリカ粒子を成形
して得られた非晶質シリカ粒子成形体を焼結することに
より、半導体製造用冶具の製作用材料、あるいは耐熱性
構造材料として好適な、高温度領域で機械的強度に優れ
たクリストバライト焼結体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の方
法における前述のような問題点を改善するため鋭意研究
した結果、特定の粒径範囲の非晶質シリカ粒子を成形し
て得られた成形体を特定の条件下で加熱処理することに
より、高温度領域での機械的強度に優れたクリストバラ
イト焼結体を非晶質シリカ粒子から直接得ることができ
ることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】本発明における第一の発明は、「非晶質シ
リカ粒子の成形体を焼結して得られたクリストバライト
焼結体。」を要旨とする。
【0013】また、本発明における第二の発明は、「平
均粒径が 0.1〜10μmの範囲内である非晶質シリカ粒
子を成形し、得られた非晶質シリカ粒子成形体を加熱し
て温度1300〜1712℃の範囲で1〜50時間の範
囲で保持することを特徴とするクリストバライト焼結体
の製造方法。」を要旨とする。
【0014】以下、本発明の詳細について説明する。本
発明によって、非晶質シリカ粒子の成形体をクリストバ
ライト化させて得られたクリストバライト焼結体は、驚
くべきことに、クリストバライトのα−β転移を繰り返
しても、ひび・割れ等はほとんど発生せず、優れた機械
的強度を保つことができる。
【0015】この機構は明らかではないが、石英ガラス
の場合にはガラス質をクリストバライト化させるので、
クリストバライトのα−β転移の比重差による応力を吸
収することができないのに対して、本発明では非晶質シ
リカ粒子の成形体を焼結してクリストバライト化させる
ので、前記のα−β転移の比重差による応力を焼結体を
構成している各シリカ粒子単位で吸収することができ、
発生した応力の影響が焼結体全体には及ばないものと推
定される。
【0016】本発明における原料としてのシリカ粒子
は、非晶質シリカ粒子を用いるのが好ましい。結晶質シ
リカ粒子を用いると成形時の成形性に難点があるので好
ましくない。
【0017】原料シリカ粒子の純度は特に問わないが、
半導体治具用途のように高純度のものが要求される場合
には、原料シリカ粒子として不純物含有率が低いものを
用いることによって、高純度のクリストバライト焼結体
を得ることができる。不純物含有率が低い非晶質シリカ
粒子は、例えば、特開昭62- 3011号、特開昭62- 3012
号、特開昭62- 283809号または特開昭62- 283810号各公
報記載の方法により、アルカリ金属珪酸塩水溶液を水混
和性有機媒体または酸溶液中に細孔から押し出して得ら
れた微細な繊維状凝固物を、酸含有液で処理して不純物
を抽出除去することによって得ることができる。アルカ
リ金属珪酸塩としては、珪酸のナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩などを用いることができる。また、四塩
化珪素ないしは珪酸アルコキシドを原料として得られた
非晶質シリカ粒子を用いることもできる。
【0018】本発明において、非晶質シリカ粒子成形体
を得るための成形法としては、目的とするクリストバラ
イト焼結体の形状に合わせて、湿式法または乾式法の適
当な成形法を適宜に選択することができる。湿式成形法
としては、スラリー鋳込み成形法などを、また、乾式成
形法としては、冷間等方加圧プレス法(ラバープレス
法)や金型プレス法などを、それぞれ挙げることができ
る。
【0019】本発明で用いられる非晶質シリカ粒子は、
その平均粒径が 0.1〜10μm、好ましくは 0.2〜5μ
m、更に好ましくは 0.3〜2μmの範囲のものであるこ
とがよい。平均粒径が10μmより大きいシリカ粒子を用
いると、得られる非晶質シリカ粒子成形体の緻密度が低
下し、焼結に要する時間が長くなるので好ましくない。
一方、平均粒径が 0.1μmより小さいシリカ粒子を用い
ると、得られた非晶質シリカ粒子成形体の強度が小さく
形状保持が難しくなる。
【0020】なお、乾式成形法によるときには、その平
均粒径が前記の範囲であるシリカ粒子、またはこのシリ
カ粒子を造粒して得られた非晶質シリカ粒子凝集体を用
いることにより、成形性のよい緻密度が向上した非晶質
シリカ粒子成形体を得ることができる。
【0021】シリカ粒子の粒度調整を行う場合には、通
常の粉砕装置−たとえば、ポットミル、チューブミル、
コニカルボールミルまたはコンパートメントミルなどの
転動ボールミル、振動ボールミル、また塔式粉砕機、撹
拌層型ミルなどの媒体撹拌ミルまたはロールミルなどを
用いることができ、好ましくは、転動ボールミル、振動
ボールミルが用いられる。
【0022】非晶質シリカ粒子を成形して得られた非晶
質シリカ粒子成形体を、必要により乾燥した後、加熱し
て温度1300〜1712℃の範囲で1〜50時間の範
囲で保持することにより焼結させ、クリストバライト化
させて、クリストバライト焼結体を製造する。
【0023】焼結処理温度は1300〜1712℃の範
囲が好ましく、1300℃未満では非晶質シリカ粒子の
クリストバライト化速度が非常に小さく、クリストバラ
イト化に長時間を必要とするため効率的でない。一方、
1712℃を超えると、クリストバライトの融点が17
13℃であることから、クリストバライトが溶融して非
晶質の石英ガラスになるので好ましくない。
【0024】焼結処理を行う際に用いる装置としては、
シリカ粒子を所定の温度範囲に維持することができるも
のであればよく、台車炉、箱型炉、トンネル炉、真空炉
などを使用することができる。また加熱源は任意であ
り、電熱または燃焼ガスは経済的な熱源である。その
他、プラズマ加熱、イメージ炉を用いることもできる。
【0025】また、焼結処理を行う際の雰囲気は、大気
雰囲気、アルゴン, ヘリウム等の還元雰囲気、減圧下の
真空雰囲気のいずれの雰囲気でもよい。大気雰囲気で焼
成するのが経済的である。
【0026】焼結処理を行う時間は1〜50時間の範囲
が好ましく、焼結処理温度に応じて選定する。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、本発明はその要旨を超えない限り、これら
実施例のみに限定されるものではない。 実施例-1. 原料としての非晶質シリカ粒子は、次の方法によって調
製した。JIS 3号ケイ酸ソーダをろ過した後、ノズル
(孔径 400μm、孔数 100個)を通して、硫酸凝固浴中
に押し出し、透明な繊維状ゲルを得た。得られた繊維状
ゲルを、硫酸中で撹拌しつつ 100℃で1時間浸漬処理
し、ヌッチェを用いて脱酸し、イオン交換水を用いた洗
浄とろ過を2回繰り返した後、脱酸・脱水し、湿シリカ
を得た。
【0028】得られた湿シリカを 150℃で15時間加熱し
て乾燥し、含水率 0.8%、平均粒径250μm、比表面積
800m2 /g(BET法による)である非晶質の乾燥シ
リカ粒子を得た。この乾燥シリカ粒子の SiO2 あたりの
不純物含有率はNa: 0.4ppm,Fe: 0.3ppm,Ti: 0.2ppm,
Al: 0.5ppm であった。
【0029】この乾燥シリカ粒子を1250℃で4時間焼成
した。得られた焼成シリカ粒子は、非晶質で、その平均
粒径および不純物含有率には変化がなかったが、比表面
積は0.2m2 /gとなった。
【0030】前記焼成シリカ粒子 200gを、イオン交換
した純水 300gと共に、石英ガラス製ボール(5mmφ)
2kgを粉砕媒体として、ボールミル(転動式、石英ガラ
ス製ポット:容積3リットル)内に仕込み、回転数 80r
pmで24時間粉砕処理して非晶質微粒子シリカスラリーを
得た。得られたスラリー中のシリカ粒子は、非晶質でそ
の平均粒径は 1.6μmであり、 SiO2 (乾燥重量基準)
あたりの不純物含有率は前記乾燥シリカ粒子のそれと変
わりなかった。
【0031】非晶質微粒子シリカスラリーを回転ディス
ク方式の噴霧乾燥造粒機に毎時 2.5リットルの速度で供
給し、入口温度 150℃の熱風を供給して乾燥造粒し、見
掛けの粒径が50〜90μmである非晶質シリカ微粒子凝集
体を得た。
【0032】この非晶質シリカ微粒子凝集体をラバープ
レスに充填し、700 kg/cm2 の圧力を加えて成形し、20
0 mm×80mm×30mmの非晶質シリカ粒子成形体 (以下、グ
リーン成形体という) を得た。得られたグリーン成形体
を、大気雰囲気下の箱型炉で温度1500℃で2時間加熱
し、焼結して164 mm×66mm×24mmのクリストバライト焼
結体を得た。この焼結体は、X線回折試験により、クリ
ストバライトであることが確認された。また、 SiO
2 (乾燥重量基準)あたりの不純物含有率は前記乾燥シ
リカ粒子のそれと変わりなかった。
【0033】焼結体の高温度領域での機械的強度につい
ては、ビームベンディング法による粘度測定の結果で評
価した。試験の条件は、次の通りである。 ・試験装置: 東京工業社製, ビームベンディング試験装置, ・供試体寸法: 50mm×5mm×3mm, ・供試体の保持: 両持ち方式, ・試験荷重: 温度, ℃ 荷重, g 1100 200 1200 30 1300 20
【0034】前記処理によって得られたクリストバライ
ト焼結体について、1100℃, 1200℃および1300℃の各温
度におけるビームベンディング試験を行ったが、いずれ
の試験においても塑性変形による撓みは生ぜず、粘度値
は測定できなかった。
【0035】実施例-2. 実施例-1で用いた非晶質シリカ微粒子凝集体を金型プレ
スに充填し、1トン/cm2 の圧力を加えて成形し、直径
30mm, 厚さ10mmの円柱状のグリーン成形体を得た。この
グリーン成形体を実施例-1と同様の条件で加熱処理し、
直径25mm, 厚さ8mmの円柱状クリストバライト焼結体を
得た。得られたクリストバライト焼結体について、温度
1100℃, 1200℃および1300℃におけるビームベンディン
グ試験を行ったが、いずれの試験においても塑性変形に
よる撓みは生ぜず、粘度値は測定できなかった。
【0036】実施例-3. 実施例-1で得られた非晶質微粒子シリカスラリーを鋳込
み成形鋳型に充填し、4.5 kg/cm2 の圧力下で60分間保
持して成形し、直径 100mm, 厚さ25mmの、水分含有率
( 150℃, 重量減少率)が22%である円板状グリーン成
形体を得た。このグリーン成形体を、温度15℃で関係湿
度95%の乾燥機中で50時間乾燥処理した後、得られた乾
燥成形体を、実施例-1と同様の条件で加熱処理して、直
径80mm, 厚さ19mmの白色のクリストバライト焼結体を得
た。得られたクリストバライト焼結体について、温度11
00℃, 1200℃および1300℃におけるビームベンディング
試験を行ったが、いずれの試験においても塑性変形によ
る撓みは生ぜず、粘度値は測定できなかった。
【0037】実施例-4. グリーン成形体の焼成条件を1350℃, 20時間としたほか
は、実施例-1と同様に処理してクリストバライト焼結体
を得た。この焼結体は、X線回折試験により、クリスト
バライトであることが確認された。また、 SiO2 (乾燥
重量基準)あたりの不純物含有率は前記乾燥シリカ粒子
のそれと変わりなかった。得られたクリストバライト焼
結体について、温度1100℃, 1200℃および1300℃におけ
るビームベンディング試験を行ったが、いずれの試験に
おいても塑性変形による撓みは生ぜず、粘度値は測定で
きなかった。
【0038】比較例-1. 実施例-1で得たグリーン成形体を、温度1500〜1750℃に
保持して溶融処理し、162 mm×64mm×23mmの透明な石英
ガラスを得た。加熱炉は、ヒーター・炉材共に、カーボ
ン材を用いた真空炉を使用した。得られた石英ガラスに
ついて、温度1100℃, 1200℃および1300℃におけるビー
ムベンディング試験を行ったところ、塑性変形して撓み
を生じた。上記の各温度の試験で測定された粘度値は、
それぞれ、14.2, 13.0および11.4(g/cm・sec,ポイ
ズ) であった。
【0039】比較例-2. 市販の透明石英ガラス(信越石英社製)について、温度
1100℃, 1200℃および1300℃におけるビームベンディン
グ試験を行ったところ、いずれの試験においても塑性変
形して撓みを生じた。上記の各温度の試験で測定された
粘度値は、それぞれ、14.1, 12.8および11.6(g/cm・
sec,ポイズ) であった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、非晶質シリカ粒子から
直接に、高温度領域で機械的強度に優れたクリストバラ
イト焼結体を得ることができる。更に、使用する非晶質
シリカ粒子を適宜に選択することによって、アルカリ金
属などの不純物含有率が極めて低い、高純度のクリスト
バライト焼結体を得ることができ、半導体製造用冶具の
製作用材料、あるいは耐熱性構造材料として好適に用い
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤坂 孝幸 青森県八戸市江陽三丁目1番109号 日東 化学工業株式会社八戸事業場内 (72)発明者 大川 晃史 青森県八戸市江陽三丁目1番109号 日東 化学工業株式会社八戸事業場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質シリカ粒子の成形体を焼結して得
    られたクリストバライト焼結体。
  2. 【請求項2】 平均粒径が 0.1〜10μmの範囲内であ
    る非晶質シリカ粒子を成形し、得られた非晶質シリカ粒
    子成形体を加熱して温度1300〜1712℃の範囲で
    1〜50時間の範囲で保持することを特徴とするクリス
    トバライト焼結体の製造方法。
JP4296501A 1992-10-09 1992-10-09 クリストバライト焼結体およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2614583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4296501A JP2614583B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 クリストバライト焼結体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4296501A JP2614583B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 クリストバライト焼結体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06122549A true JPH06122549A (ja) 1994-05-06
JP2614583B2 JP2614583B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=17834371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4296501A Expired - Fee Related JP2614583B2 (ja) 1992-10-09 1992-10-09 クリストバライト焼結体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2614583B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053368A (ja) * 2000-04-27 2002-02-19 Kyocera Corp 高周波特性に優れた磁器及びその製造方法
DE19911944B4 (de) * 1998-03-18 2009-05-14 Hitachi, Ltd. Vorrichtung zum Abbilden eines Bereichs einer Probe

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61183164A (ja) * 1984-11-03 1986-08-15 ヘキスト アクチエンゲゼルシヤフト 珪酸塩材料より成る成形体およびその製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61183164A (ja) * 1984-11-03 1986-08-15 ヘキスト アクチエンゲゼルシヤフト 珪酸塩材料より成る成形体およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19911944B4 (de) * 1998-03-18 2009-05-14 Hitachi, Ltd. Vorrichtung zum Abbilden eines Bereichs einer Probe
JP2002053368A (ja) * 2000-04-27 2002-02-19 Kyocera Corp 高周波特性に優れた磁器及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2614583B2 (ja) 1997-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3751326B2 (ja) 高純度透明石英ガラスの製造方法
CN112144115B (zh) 一种高寿命低变形率石英坩埚及其制备方法
JP5167073B2 (ja) シリカ容器及びその製造方法
JPH0912325A (ja) 高純度不透明石英ガラス及びその製造方法並びにその用途
JP2017210403A (ja) 細孔を含む不透明石英ガラスの製造方法
JP2617822B2 (ja) 非焼結状クリストバライト粒子の製造方法
JPH0940434A (ja) 高純度石英ガラス及びその製造方法
JPS62176928A (ja) 石英ガラス粉末の製造方法
JP5108803B2 (ja) シリカ容器の製造方法
JP2614583B2 (ja) クリストバライト焼結体およびその製造方法
JPS62212235A (ja) ガラスの製造法
JP5487259B2 (ja) シリカ容器
JPH0567574B2 (ja)
JPH0776101B2 (ja) ガラス成形体の製造方法
JP2733860B2 (ja) 耐摩耗性シリカメディアの製造法
EP0175423B1 (fr) Procédé de préparation de silicate de lithium
JPS63166730A (ja) 石英ガラスの製造方法
JPH0776100B2 (ja) ガラス成形体の製造方法
EP0296401B1 (en) Process for manufacturing fine silica particles
JPH01270531A (ja) ガラス成形体の製造方法
JP2586973B2 (ja) クリストバライトの製造方法
JP3661026B2 (ja) クリストバライト粒子の製造方法
JPH05201718A (ja) シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造法
JPS6230634A (ja) 石英ガラスの製造法
JP3526591B2 (ja) 合成石英ガラスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees