JPH06122445A - チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器 - Google Patents

チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器

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JPH06122445A
JPH06122445A JP29643692A JP29643692A JPH06122445A JP H06122445 A JPH06122445 A JP H06122445A JP 29643692 A JP29643692 A JP 29643692A JP 29643692 A JP29643692 A JP 29643692A JP H06122445 A JPH06122445 A JP H06122445A
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laminated
resin
paper container
tea
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JP29643692A
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Kazuki Yamada
一樹 山田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紅茶またはコーヒー液をチルド流通させる
際に利用される紙容器で、内填物である飲料用の紅茶ま
たはコーヒーの品質保存性能に優れ、しかも、紙容器を
製函する際に必要となるヒートシール性能の良好な樹脂
層を内表面樹脂層として具備する紙容器を提供するこ
と。 【構成】 包装材用基材と該包装材用基材に対して積
層されているヒートシール性を有する内表面樹脂層とか
らなる積層シートにより、該積層シートにおける内表面
樹脂層が容器内周面層となるようにして製函されている
チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器からな
り、前記ヒートシール性を有する内表面樹脂層が、ガラ
ス転移温度が40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエ
チレンテレフタレート樹脂で形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チルド流通される紅茶
またはコーヒーを封入するための紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の飲料が封入されている紙容器は、
該紙容器における封緘部が、紙容器を形成している積層
シートによる熱溶着能によって形成され得るように、内
填物と接する内表面樹脂層がポリオレフィン系樹脂層で
形成されている積層シートを利用して製函されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ポリオレフィン系
樹脂による内表面樹脂層を具備する積層シートを製函し
て得られる紙容器は、そのまま飲むことのできる紅茶ま
たはコーヒーすなわちチルド流通される紅茶またはコー
ヒーの浸出液が封入されると、内表面樹脂層をなすポリ
オレフィン系樹脂層が紅茶またはコーヒー飲料中の香味
成分を収着したりあるいは透過させる等の性質が高く、
紅茶またはコーヒー飲料に対する保存性能が十分ではな
い。
【0004】これに対して、本発明は、飲料用の紅茶ま
たはコーヒー中に含有される香味成分を収着あるいは透
過する性質が極めて小さく、しかも、紙容器を製函する
際に必要となるヒートシール性能の良好な樹脂層を内表
面樹脂層として具備する紙容器を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本各発明のチルド流通さ
れる紅茶またはコーヒー用の紙容器は、包装材用基材と
該包装材用基材に対して積層されているヒートシール性
を有する内表面樹脂層とからなる積層シートを、該積層
シートにおける内表面樹脂層が容器内周面層となるよう
にして製函することによって得られるものである。
【0006】本第1の発明のチルド流通される紅茶また
はコーヒー用の紙容器は、紙容器内の紅茶またはコーヒ
ー飲料と接する側の前述のヒートシール性を有する内表
面樹脂層が、ガラス転移温度が40℃以上の非晶性〜低
結晶性の変性ポリエチレンテレフタレート樹脂で形成さ
れている。
【0007】本第2の発明のチルド流通される紅茶また
はコーヒー用の紙容器は、該紙容器における前述のヒー
トシール性を有する内表面樹脂層が、ガラス転移温度が
40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレ
フタレート樹脂による第1の樹脂層と、接着性ポリオレ
フィン系樹脂による第2の樹脂層と、ポリオレフィン系
樹脂による第3の樹脂層との積層樹脂層で形成されてお
り、該積層樹脂層における第1の樹脂層が外側層をなす
ようにして包装材用基材に積層されている。
【0008】本第3発明のチルド流通される紅茶または
コーヒー用の紙容器は、該紙容器における前述のヒート
シール性を有する内表面樹脂層が、ガラス転移温度が4
0℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフ
タレート樹脂による第1の樹脂層と、該第1の樹脂層と
の積層面にコロナ放電処理が付されているカルボキシル
基を具備するポリオレフィン系樹脂フィルムによる第2
の樹脂層との積層樹脂層で形成されており、該積層樹脂
層における第1の樹脂層が外側層をなすようにして包装
材用基材に積層されている。
【0009】前記構成からなる本各発明のチルド流通さ
れる紅茶またはコーヒー用の紙容器において、ガラス転
移温度が40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチ
レンテレフタレート樹脂層は、結晶化度10%以下とい
うような非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフタ
レート樹脂で形成されており、エチレングリコールとテ
レフタル酸とを主成分とし、該主成分に対する共重合成
分として、エチレングリコール以外の多価アルコール及
び/ 又はテレフタル酸以外の多価カルボン酸を利用して
得られた共重合体からなるポリエステル樹脂、具体的に
は、テレフタル酸成分の1部がイソフタル酸,ジフェニ
ルジカルボン酸,トリメリット酸,アジピン酸,セバシ
ン酸等で置き換えられている変性ポリエチレンテレフタ
レート樹脂や、エチレングリコール成分の1部がジエチ
レングリコール,プロピレングリコール,1,4-シクロヘ
キサンジメタノール,トリメチロールプロパン等で置き
換えられている変性ポリエチレンテレフタレート樹脂、
あるいは、ポリエチレンテレフタレート樹脂と前記変性
ポリエチレンテレフタレート樹脂との混合樹脂等で形成
される。
【0010】前述の変性ポリエチレンテレフタレート樹
脂の具体例は、エチレングリコールとイソフタル酸とテ
レフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールとエ
チレングリコールとテレフタル酸、プロピレングリコー
ルとイソフタル酸とテレフタル酸等による組み合わせの
共縮合重合体からなるポリエステル樹脂や、前述のテレ
フタル酸とエチレングリコールとをベース原料としてポ
リエステル樹脂を重合する際に、酸成分の1部にトリメ
リット酸のような3価のカルボン酸を利用したり、ある
いは、アルコール成分の1部にトリメチロールプロパン
等の3価のアルコールを使用したり、さらには、アルコ
ール成分の1部と酸成分の1部とに、3価のカルボン酸
と3価のアルコールとを利用して得られる共重合ポリエ
ステル樹脂である。
【0011】なお、酸成分中の脂肪族ジカルボン酸成分
が10重量%以上になっているような変性ポリエチレン
テレフタレート樹脂で形成される樹脂層は、飲料用の紅
茶またはコーヒー中の香味成分の非収着性が低下するの
で好ましくない。
【0012】本第2の発明の紙容器の内表面樹脂層にお
いて、第2の樹脂層として利用される接着性ポリオレフ
ィン系樹脂には、例えば、低密度ポリエチレン,エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−α・オレフィン共
重合体等に対してカルボキシル基やカルボニル基等の官
能基を有するモノマーをグラフト重合させた変性ポリオ
レフィン系樹脂が利用される。
【0013】また、本第2の発明の紙容器の内表面樹脂
層において第3の樹脂層となるポリオレフィン系樹脂に
は、例えば、低密度ポリエチレン,エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体,エチレン−α・オレフィン共重合体,ポリ
プロピレン等のポリオレフィン系重合体が利用される。
【0014】第1の樹脂層たるガラス転移温度が40℃
以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂と積層される前述の接着性ポリオレフィン系樹
脂と、ポリオレフィン系樹脂とは、耐衝撃性に対して優
れた作用を奏し、第1の樹脂層に対して補強作用を果た
し、内表面樹脂層によるシール強度の優れたシール部が
得られる。
【0015】本第3の発明の紙容器の内表面樹脂層に利
用される第2の樹脂層、すなわち、カルボキシル基を具
備するポリオレフィン系樹脂フィルムによる第2の樹脂
層には、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体,エチ
レン−メタクリル酸共重合体,アイオノマ−,さらに
は、これらの重合体に対して他の重合性モノマーを共重
合させた共重合体等が使用される。特に、アクリル酸メ
チル,メタクリル酸エチル等のエステル基を有するモノ
マーを第3成分として共重合させた共重合体によって第
2の樹脂層を形成する場合には、第1の樹脂層との間の
接着力が極めて良好になる。なお、カルボキシル基を具
備するポリオレフィン系樹脂フィルムによる第2の樹脂
層面に対して付されるコロナ放電処理によって、第1の
樹脂層との間の接着力が高められる。
【0016】内表面樹脂層が積層される包装材用基材に
は、ポリオレフィン系樹脂層,延伸フィルム層等による
積層シートが利用され、通常は、紙容器の外表面層に耐
水性と熱溶着性とが得られるように、外表面層がポリオ
レフィン系樹脂層で形成されている積層シートが利用さ
れる。
【0017】
【作 用】前記構成からなる本第1〜第3の各発明のチ
ルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器は、該紙
容器を構成している積層シートにおけるガラス転移温度
が40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテ
レフタレート樹脂層が、紙容器内の内填物と接するよう
にして製函されている。
【0018】このガラス転移温度が40℃以上の非晶性
〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフタレート樹脂層
は、該樹脂層を構成する変性ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂のガラス転移温度未満の温度雰囲気中で、香味成
分の非収着性に対して優れた作用を奏するものであり、
これと関連して、香味成分を含有する飲料が封入されて
いる紙容器は、通常40℃未満の温度雰囲気中に置かれ
るということとの関係から、本発明の紙容器において
は、香味成分を含有する内填物に対する優れた非収着
性,非透過性が奏される。
【0019】また、本第1〜第3の各発明のチルド流通
される紅茶またはコーヒー用の紙容器は、該紙容器を構
成している積層シートにおいて、紙容器内の内填物と接
する側の樹脂層、すなわち、ガラス転移温度が40℃以
上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂層が、エチレングリコールとテレフタル酸との共
重合部分をなす主部分と、エチレングリコール以外の多
価アルコール及び/ 又はテレフタル酸以外の多価カルボ
ン酸との共重合部分をなす副部分とで構成されている樹
脂で形成されているので、主部分をなすエチレングリコ
ールとテレフタル酸との共重合部分による香味成分に対
する非収着性,非透過性と、エチレングリコール以外の
多価アルコール及び/ 又はテレフタル酸以外の多価カル
ボン酸の共重合部分による耐熱性が得られる。
【0020】また、本第2の発明のチルド流通される紅
茶またはコーヒー用の紙容器は、該紙容器を構成してい
る積層シートにおいて、紙容器内のチルド流通される紅
茶またはコーヒーと接する側の樹脂層が、結晶化度が1
0%以下というような非晶性〜低結晶性の変性ポリエチ
レンテレフタレート樹脂による第1の樹脂層と、接着性
ポリオレフィン系樹脂による第2の樹脂層と、ポリオレ
フィン系樹脂による第3の樹脂層との積層樹脂層からな
るものであり、第2の樹脂層と第3の樹脂層との存在
が、耐衝撃性において優れた作用を奏する。したがっ
て、前記第1の樹脂層の非晶性〜結晶化度が10%以下
というような低結晶性の変性ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂による熱接着能によって形成されるヒートシール
部には、シール強度と耐衝撃性とにおいて優れた熱接着
部が得られる。
【0021】本第3の発明のチルド流通される紅茶また
はコーヒー用の紙容器は、該紙容器を構成している積層
シートにおいて、紙容器内の内填物と接する側の樹脂層
が、ガラス転移温度が40℃以上の非晶性〜低結晶性の
変性ポリエチレンテレフタレート樹脂による第1の樹脂
層と、該第1の樹脂層との積層面にコロナ放電処理が付
されているところのカルボキシル基を具備するポリオレ
フィン系樹脂フィルムによる第2の樹脂層との積層樹脂
層からなるものであり、第2の樹脂層の存在が、耐衝撃
性において優れた作用を奏し、しかも、前記第1の樹脂
層と第2の樹脂層との間における優れた接着強度が、カ
ルボキシル基を具備するポリオレフィン系樹脂フィルム
面に付されているコロナ放電処理によって形成される。
【0022】したがって、前記第1の樹脂層の非晶性〜
結晶化度が10%以下というような低結晶性の変性ポリ
エチレンテレフタレート樹脂による熱接着能によって形
成されるヒートシール部には、シール強度と耐衝撃性と
において優れた熱接着部が得られる。
【0023】
【実施例】以下、本発明のチルド流通される紅茶または
コーヒー用の紙容器の具体的な構成を実施例をもって説
明する。
【0024】実施例1〜実施例5及び比較例1 積層シートの製造(1) 坪量340g/m2 の厚紙の片面に厚さ15μのポリエ
チレン樹脂の押し出しコート層を形成した後、該厚紙の
もう一方の面に対して、厚さ30μのポリエチレン樹脂
層とガラス転移温度が71℃の非晶性変性ポリエチレン
テレフタレート樹脂(三井デュポンポリケミカル (株)
:シーラーPT X 207)による厚さ40μのヒートシー
ル性を有する内表面樹脂層との共押し出し樹脂層を、内
表面樹脂層が最外層となるようにして積層し、積層シー
トを得た。
【0025】積層シートの製造(2) 坪量340g/m2 の厚紙の片面に厚さ15μのポリエ
チレン樹脂の押し出しコート層を形成した後、該厚紙の
もう一方の面に対して厚さ30μのポリエチレン樹脂の
押し出しコート層を形成して積層材を得た。さらに、こ
の積層材の厚さ30μのポリエチレン樹脂の押し出しコ
ート層面に対して、ガラス転移温度が71℃の非晶性変
性ポリエチレンテレフタレート樹脂(三井デュポンポリ
ケミカル(株) :シーラーPT X 207)による厚さ20μ
の第1の樹脂層と、接着性ポリオレフィン系樹脂(三井
石油化学工業 (株) :アドマーSF 600)による厚さ10
μの第2の樹脂層と、ポリオレフィン系樹脂(三井石油
化学工業 (株) :ミラソン16P )による厚さ10μの第
3の樹脂層とを、第3の樹脂層面がポリエチレン樹脂の
押し出しコート層面と接するようにして、すなわち、第
1の樹脂層が最外層をなすようにして直接押し出し積層
し、厚さ40μのヒートシール性を有する内表面樹脂層
を具備する積層シートを得た。
【0026】積層シートの製造(3) カルボキシル基を具備するポリオレフィン系樹脂(三井
デュポンポリケミカル(株) :ニュークレル AN4213 C
)による厚さ20μのフィルムの片面にコロナ放電処
理を付し、該コロナ放電処理面にガラス転移温度が71
℃の非晶性変性ポリエチレンテレフタレート樹脂(三井
デュポンポリケミカル (株) :シーラーPTX 207)によ
る厚さ20μの樹脂層を直接押し出し積層し、厚さ40
μのヒートシール性を有する内表面樹脂層用の積層フィ
ルムを得た。
【0027】次いで、坪量340g/m2 の厚紙の片面
に厚さ15μのポリエチレン樹脂の押し出しコート層を
形成した後、該厚紙のもう一方の面に対して、厚さ30
μのポリエチレン樹脂の押し出しコート層を形成した積
層材を得た。
【0028】続いて、前記積層材の厚さ30μのポリエ
チレン樹脂の押し出しコート層面に対して、前記したヒ
ートシール性を有する内表面樹脂層用の積層フィルム
を、ポリエチレン樹脂の押し出しコート層面とカルボキ
シル基を具備するポリオレフィン系樹脂フィルム面とが
接するようにして熱圧接着することにより、ガラス転移
温度が71℃の非晶性の変性ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂による第1の樹脂層とカルボキシル基を具備する
ポリオレフィン系樹脂フィルムによる第2の樹脂層との
厚さ40μの積層樹脂層によるヒートシール性を有する
内表面樹脂層を具備する積層シートを得た。
【0029】積層シートの製造(4) 厚さ15μのポリエチレン樹脂の押し出しコート層を有
する坪量340g/m2 の厚紙の紙面にフレーム処理を
施した後、該フレーム処理面に、ポリエチレン樹脂層
(25μ)/接着性ポリオレフィン樹脂層(5μ)/ガ
ラス転移温度が71℃の非晶性変性ポリエチレンテレフ
タレート樹脂(三井デュポンポリケミカル(株) :シー
ラーPT X 207)層(15μ)の共押し出しコート層を、
ポリエチレン樹脂層がフレーム処理面と接するようにし
て積層し、積層シートを得た。
【0030】積層シートの製造(5) 厚さ15μのポリエチレン樹脂の押し出しコート層を有
する坪量340g/m2 の厚紙の紙面にフレーム処理を
施した後、該フレーム処理面に、厚さ25μのポリエチ
レン樹脂の押し出しコート層を形成した。次いで、この
厚さ25μのポリエチレン樹脂層面に、接着性ポリオレ
フィン樹脂層(5μ)/ガラス転移温度が71℃の非晶
性変性ポリエチレンテレフタレート樹脂(三井デュポン
ポリケミカル (株) :シーラーPT X 207)層(15μ)
の共押し出しコート層を、接着性ポリオレフィン樹脂層
が厚さ25μのポリエチレン樹脂層面と接するようにし
て積層し、積層シートを得た。
【0031】積層シートの製造(6) 厚さ15μのポリエチレン樹脂の押し出しコート層を有
する坪量340g/m2 の厚紙の紙面にコロナ放電処理
を施した後、該コロナ放電処理面に厚さ30μの変性ポ
リオレフィン樹脂層を押し出しコートし、続いて、該変
性ポリオレフィン樹脂層面に、厚さ15μのガラス転移
温度が71℃の非晶性変性ポリエチレンテレフタレート
樹脂(三井デュポンポリケミカル (株) :シーラーPT X
207)層を押し出しコートし、積層シートを得た。
【0032】積層シートの製造(7) 表,裏に厚さ15μのポリエチレン樹脂の押し出しコー
ト層を有する坪量340g/m2 の厚紙の片面に変性ポ
リオレフィン樹脂層(15μ)を押し出しコートした
後、この押し出しコート樹脂層の表面をコロナ放電処理
し、続いて、該コロナ放電処理面にガラス転移温度が7
1℃の非晶性変性ポリエチレンテレフタレート樹脂(三
井デュポンポリケミカル (株) :シーラーPT X 207)層
(15μ)を押し出しコートし、積層シートを得た。
【0033】積層シートの製造(8) 坪量340g/m2 の厚紙の片面にコロナ放電処理した
後に該コロナ放電処理面に厚さ15μのポリエチレン樹
脂の押し出しコート層を形成した。続いて、厚紙のもう
一方の面に対してコロナ放電処理した後に該コロナ放電
処理面にヒートシール性を有する内表面樹脂層として、
厚さ35μのポリエチレン樹脂の押し出しコート層を形
成し、比較のための積層シートを得た。
【0034】「チルド流通される紅茶またはコーヒー用
の紙容器の成形」前述の積層シート〜を300mm×
300mmの紙容器用のブランク板に打ち抜き成形する工
程と、該ブランク板の側辺部同士を重畳して熱溶着する
工程とにより、各積層シート〜における厚さ15μ
のポリエチレン樹脂の押し出しコート層が外側周面層と
されている角筒体を成形し、さらに、常法に従って底部
を封緘することにより、底部を有する角筒体を得た。
【0035】「チルド流通される紅茶またはコーヒーの
香味テスト」前記底部を有する各角筒体に対して、25
gの紅茶を90℃の温湯1000ccに2分間かけて浸
出させた飲料用の紅茶1000ccをホット充填すると
共に、熱圧により頂部を形成し、容器頂部が屋根型をな
すゲーベルトップ型の紙容器(横幅7.0cm, 奥行7.
0cm, 高さ24cm) を得た。
【0036】また、前記底部を有する各角筒体に対し
て、40gのコーヒー粉末を90℃の温湯1000cc
に2分間かけて浸出させた飲料用のコーヒー1000c
cをホット充填すると共に、熱圧により頂部を形成し、
容器頂部が屋根型をなすゲーベルトップ型の紙容器(横
幅7.0cm, 奥行7.0cm, 高さ24cm) を得た。
【0037】以上の工程によって得られた飲料用の紅茶
及びコーヒーが内填されている紙容器を10℃の雰囲気
中に2週間放置した後、各紙容器内の紅茶及びコーヒー
の香味の官能テストを実施した。テスト結果を[表1]
に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本第1〜第3の発明のチルド流通される
紅茶またはコーヒー用の紙容器は、該紙容器を構成して
いる積層シートの内周面層が、ガラス転移温度が40℃
以上の非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂層で形成されている。
【0040】すなわち、本各発明のチルド流通される紅
茶またはコーヒー用の紙容器は、紙容器内の内填物と接
する層が、40℃以上のガラス転移温度を有している変
性ポリエチレンテレフタレート樹脂による樹脂層で構成
されるものであり、内填物中の香味成分が積層シートに
吸収されるようなことがないため、紙容器内に収容され
ている飲料用の紅茶またはコーヒーの品質保持性能に極
めて優れた作用が奏される。
【0041】また、前記した本各発明の紙容器は、該紙
容器におけるシール部が、結晶化度が10%以下という
ような非晶性〜低結晶性の変性ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂が有する熱シール特性を利用して形成されるの
で、接着強度の良好な熱シール部が形成される。
【0042】また、本第2〜第3の発明の紙容器は、該
紙容器におけるシール部が、接着強度と耐衝撃性とにお
いて、優れた作用を奏する熱シール部が形成される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包装材用基材と該包装材用基材に対して
    積層されているヒートシール性を有する内表面樹脂層と
    からなる積層シートにより、該積層シートにおける内表
    面樹脂層が容器内周面層となるようにして製函されてい
    るチルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器にお
    いて、前記ヒートシール性を有する内表面樹脂層が、ガ
    ラス転移温度が40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポ
    リエチレンテレフタレート樹脂で形成されていることを
    特徴とするチルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙
    容器。
  2. 【請求項2】 包装材用基材と該包装材用基材に対して
    積層されているヒートシール性を有する内表面樹脂層と
    からなる積層シートにより、該積層シートにおける内表
    面樹脂層が容器内周面層となるようにして製函されてい
    るチルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器にお
    いて、前記ヒートシール性を有する内表面樹脂層が、ガ
    ラス転移温度が40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポ
    リエチレンテレフタレート樹脂による第1の樹脂層と、
    接着性ポリオレフィン系樹脂による第2の樹脂層と、ポ
    リオレフィン系樹脂による第3の樹脂層との積層樹脂層
    で形成されており、該積層樹脂層における第1の樹脂層
    が外側層をなすようにして包装材用基材に積層されてい
    ることを特徴とするチルド流通される紅茶またはコーヒ
    ー用の紙容器。
  3. 【請求項3】 包装材用基材と該包装材用基材に対して
    積層されているヒートシール性を有する内表面樹脂層と
    からなる積層シートにより、該積層シートにおける内表
    面樹脂層が容器内周面層となるようにして製函されてい
    るチルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器にお
    いて、前記ヒートシール性を有する内表面樹脂層が、ガ
    ラス転移温度が40℃以上の非晶性〜低結晶性の変性ポ
    リエチレンテレフタレート樹脂による第1の樹脂層と、
    該第1の樹脂層との積層面にコロナ放電処理が付されて
    いるカルボキシル基を具備するポリオレフィン系樹脂フ
    ィルムによる第2の樹脂層とによる積層樹脂層で形成さ
    れており、しかも、該積層樹脂層における第1の樹脂層
    が外側層をなすようにして包装材用基材に積層されてい
    ることを特徴とするチルド流通される紅茶またはコーヒ
    ー用の紙容器。
JP29643692A 1992-10-08 1992-10-08 チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器 Pending JPH06122445A (ja)

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JP29643692A JPH06122445A (ja) 1992-10-08 1992-10-08 チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器

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JP29643692A JPH06122445A (ja) 1992-10-08 1992-10-08 チルド流通される紅茶またはコーヒー用の紙容器

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015066799A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 大日本印刷株式会社 包装材用積層体
JP2015066800A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 大日本印刷株式会社 包装材用積層体
JP2017081113A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 藤森工業株式会社 包装袋用積層体およびその製造方法、包装袋およびその製造方法

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