JPH06120115A - 露光位置精度の検査方法 - Google Patents

露光位置精度の検査方法

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Publication number
JPH06120115A
JPH06120115A JP4289489A JP28948992A JPH06120115A JP H06120115 A JPH06120115 A JP H06120115A JP 4289489 A JP4289489 A JP 4289489A JP 28948992 A JP28948992 A JP 28948992A JP H06120115 A JPH06120115 A JP H06120115A
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JP
Japan
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mark
photosensitive substrate
substrate
marks
photosensitive
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Application number
JP4289489A
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English (en)
Inventor
Shigeru Hirukawa
茂 蛭川
Naomasa Shiraishi
直正 白石
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光装置の露光位置精度を計測手段に変更を
加えることなく安定した精度で検査する。 【構成】 感光基板上の所定の位置に原画パターンの像
を露光して感光材からなる第1マークを形成し、次い
で、第1マークの感光基板上での被露光位置に対して予
め定められた量だけ原画パターン像と感光基板とを相対
的にずらして重ね合わせ露光し、感光基板上に感光材か
らなる第2マークを形成する。その後、第1マークと第
2マークとの間隔を露光装置のLSA系を用いて計測
し、計測された間隔と予め定められたずらし量との差を
露光位置精度として検出する。この際、第1及び第2マ
ークが形成される感光材層の膜厚をLSA系で用いる波
長でのマークによる回折効率が高くなるように設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子、液晶表示
装置等を製造する際にマスクパターンの像を感光基板上
に転写する工程で用いられる露光装置の露光位置精度の
検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示装置等は、いわゆ
るステッパーと呼ばれる露光装置を用い、レチクル(フ
ォトマスクともいう)のパターンの像を感光基板(ウエ
ハやガラス基板表面にフォトレジスト層を設けたもの)
上の所望の位置に順次位置決めして露光することにより
製造される。この際、パターンの像が定められた位置に
正しく転写されないと、基板上に複数の層を重ね合わせ
て形成することが困難となり、歩留低下の原因となる。
このため、露光装置の露光位置精度の管理は非常に重要
である。
【0003】露光位置精度に関する要因としては、例え
ば、感光基板を載置するステージのステッピング誤差、
アライメント誤差、レチクル装着時の回転誤差、光学系
のディストーション(像歪み)などが挙げられ、従来か
らいくつかの検査方法が提案されている。
【0004】従来行われている露光位置精度の検査方法
としては、例えば特開昭62−32614号に開示され
ているような方法がある。この方法は、まず、感光基板
上の所定の位置に原画パターンの像を露光して感光材
(以下レジストという)からなる第1マークを形成し、
次いで、第1マークの感光基板上での被露光位置に対し
て予め定められた量だけ原画パターン像と感光基板とを
相対的にずらして重ね合わせ露光し、感光基板上にレジ
ストからなる第2マークを形成する。そして、上記のよ
うにして形成された第1マークと第2マークの間隔を露
光装置自体のアライメントセンサー(後述)を用いて計
測し、計測値と予め定めたずれ量との差を露光位置の誤
差として求める。
【0005】この計測で用いるアライメントセンサー
は、レーザステップアライメント系(以下LSA系と略
記する)と呼ばれるもので、LSA系自体は良く知られ
たものであるが、以下簡単に説明する。LSA系によっ
てアライメントマークを検出するには、所定波長のスポ
ット光を基板上に照射し、ステージ(基板)とスポット
光を相対移動させることによってスポット光でマークを
走査する。そして、スポット光の照射によってマークか
ら発生される回折光を光電変換素子で検出して回折光の
強度分布波形を求め、この強度分布からマークの中心位
置を算出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の露光位置精度の検査方法では、次のような問題が
あった。まず、LSA系で第1マークと第2マークの間
隔を計測する際には、所定波長(例えば633μm)の
単色光を用いるため、レジスト/基板の境界面、空気/
基板の境界面でそれぞれ反射した光が互いに干渉しあ
い、この干渉のし方によって回折光の強度が変化する。
即ち、レジストの膜厚や屈折率によっては信号強度が非
常に低くなる場合があり、計測不能となったり、計測誤
差が増大することがあった。
【0007】また、レジスト層にマークを形成する場
合、レジストパターンのエッジが非対称となる場合があ
るが、信号強度が低い場合、非対称性の影響が大きくな
って正確なマーク位置の検出ができないという問題もあ
った。この点について、図9を参照して説明する。
【0008】まず、図9(a)に示されるようにレジス
トエッジが非対称なマークが形成されていることを考え
る。この場合マークからの回折光の強度は、図9(b)
に示されるようにエッジ部で回折光強度が高くなるが、
幅の広いエッジ部2aの方が幅の狭いエッジ部2bに比
べてピークの幅が広くなる。このようなマークを図9
(c)のようなガウス分布のスポット光で走査すると、
検出される回折光強度は(b)と(c)のコンボリョー
ジョン(合成積)となり、図9(d)に示されるような
強度分布が得られる。即ち、回折光強度分布のピーク中
心位置は、実際のマーク中心(マーク幅Lの半分の位
置)よりも2aの側にずれて(図中ずれ量をdで示す)
検出されることになり、レジストのエッジ形状によって
計測結果が異なってしまう。
【0009】また、上記においては、レジストマーク同
志の間隔の計測について説明したが、異なる露光装置の
露光位置精度や同じ露光装置の露光位置精度の経時変化
などをトータル・オーバーレイ(アライメント誤差、レ
チクル回転誤差、光学系のディストーションなどを含
む)として検査する場合、ウエハ(シリコン基板)の熱
酸化膜に基準となる計測用パターンを設けたものを使用
することが多い。
【0010】この場合、まず、基準とする露光装置を用
いて計測用のパターン像を露光し、現像・エッチングを
行って熱酸化膜マーク(第1マーク)を形成しておき、
次いで、基板表面にフォトレジストを塗布して他の露光
装置を用いて重ね合わせ露光を行ってレジストマーク
(第2マーク)を形成する。そして、熱酸化膜マークと
レジストマークの間隔を計測することにより、露光装置
の同志の露光位置精度の比較(いわゆるマッチング検
査)を行う。
【0011】この際、熱酸化膜マークからの回折光強度
は熱酸化膜の膜厚と屈折率によって変化するが、LSA
系による計測では、第1マーク(熱酸化膜マーク)と第
2マーク(レジストマーク)の両方を同時に走査して両
方のマークからの回折光を検出するため、第1マークと
第2マークからの回折光強度が極端に異なる場合には、
一方のマーク位置を正しく検出することができず、計測
不能となることがあった。
【0012】本発明は、係る点に鑑みてなされたもので
あり、露光装置の露光位置精度を、計測手段に変更を加
えることなく、安定した精度で検査することが可能な検
査方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の検査方法は、
感光基板が載置される2次元移動可能なステージと、前
記感光基板上にアライメント用のマークを形成するため
の原画パターンを有するマスクを保持する保持手段と、
前記感光基板上に形成された前記マークを検出するため
の検出手段とを備え、前記マスクのパターン像を感光基
板上の所望の位置に順次位置決めして露光する装置の露
光位置精度を検査する方法において、上記の課題を達成
するために、前記感光基板上の所定の位置に前記原画パ
ターンの像を露光して感光材からなる第1マークを形成
する第1マーク形成工程と、前記第1マークの前記感光
基板上での被露光位置に対して予め定められた量だけ前
記マスクの原画パターン像と前記感光基板とを相対的に
ずらして重ね合わせ露光し、前記感光基板上に感光材か
らなる第2マークを形成する第2マーク形成工程と、前
記第1マークと第2マークとの間隔を、所定波長の光ビ
ームを前記第1及び第2マークに照射して該第1及び第
2マークからの回折光を検出することによって計測する
工程と、該計測工程で計測された前記間隔と前記予め定
められたずらし量との差を露光位置精度として検出する
工程とを含み、かつ、前記第1及び第2マークが形成さ
れる感光材層の膜厚を、前記光ビームの波長及び前記感
光材層の屈折率に基づいて設定するものである。
【0014】請求項2の検査方法は、感光基板が載置さ
れる2次元移動可能なステージと、前記感光基板上にア
ライメント用のマークを形成するための原画パターンを
有するマスクを保持する保持手段と、前記感光基板上に
形成された前記マークを検出するための検出手段とを備
え、前記マスクのパターン像を感光基板上の所望の位置
に順次位置決めして露光する装置の露光位置精度を検査
する方法において、上記の課題を達成するために、前記
感光基板上の所定の位置に前記原画パターンの像を露光
して感光材のマークを形成し、その後エッチング処理を
行うことにより、前記感光基板表面の下地層に第1マー
クを形成する第1マーク形成工程と、前記第1マークが
形成された基板表面に感光材層を設け、前記第1マーク
の前記感光基板上での被露光位置に対して予め定められ
た量だけ前記マスクの原画パターン像と前記感光基板と
を相対的にずらして重ね合わせ露光し、前記感光基板上
に感光材からなる第2マークを形成する第2マーク形成
工程と、前記第1マークと第2マークとの間隔を、所定
波長の光ビームを前記第1及び第2マークに照射して該
第1及び第2マークからの回折光を検出することによっ
て計測する工程と、該計測工程で計測された前記間隔と
前記予め定められたずらし量との差を露光位置精度とし
て検出する工程とを含み、かつ、前記第1及び第2マー
クの各膜厚を、前記光ビームを照射した際の前記第1マ
ークからの回折光強度と前記第2マークからの回折光強
度とがほぼ等しくなるように設定するものである。
【0015】請求項3の検査方法は、請求項2の方法に
おける前記第1及び第2マークの各膜厚を、前記光ビー
ムの波長、前記感光材層の屈折率、前記下地層の屈折
率、及び前記基板の屈折率に基づいて定めるものであ
る。
【0016】
【作用】半導体素子等を製造するにあたって、通常のG
線、i線を光源とするリソグラフィ工程で用いられるレ
ジストは、一般にベースポリマーがノボラック系樹脂で
あり、波長633nmでの屈折率はほぼ1.6〜1.7
程度である。本発明では、露光装置に具備されているL
SA系を用いて露光位置精度を検査するにあたって、計
測不能や計測誤差の増大を防いで安定した検査を行うた
めに、マークが形成されるレジスト層の膜厚と信号強度
の関係に着眼した。
【0017】まず、レジスト膜厚とLSA信号強度(回
折光強度)の関係についてシュミレーションした結果に
ついて説明する。 [シュミレーション条件]4μm角のマークを想定し、
レジストの側壁は基板に対して垂直であるとする。屈折
率は、n=1.62〜1.72まで0.02ステップで
変化させ、レジスト膜厚は0〜0.5μmまで変化さ
せ、各屈折率(光源はHe−Neレーザとする)、各膜
厚における回折効率を求める。
【0018】[回折効率の算出方法]シリコン基板(ウ
エハ)上にレジストマークが形成されるものとし、空
気、レジスト、シリコン基板の各屈折率をn0 ,n1
2 とし、各境界面での反射率をr0 (空気/シリコン
基板),r1 (空気/レジスト),r2 (レジスト/シ
リコン基板)とする。レジストは光の吸収がないとみな
せるので、レジストを透過してシリコン基板で反射され
る光が存在する。この反射率をr3 とし、レジスト表面
の反射光の位相を基準として位相項exp(4πin1
d/λ)を加味すると、式(1)となる。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、レジスト部分からの反射光ΦR
1 ,r2 の和として表され、式(2)となる。
【0021】
【数2】
【0022】また、マークのシリコン露出部分からの反
射光ΦS は、式(3)となる。 ΦS =r0 ・exp(4πin0 d/λ)…(3) 式(3)において、exp(4πin0 d/λ)はレジ
スト表面からの反射光の位相を基準とした位相項であ
る。ここで、レジスト部の幅をa,シリコン露出部の幅
をbとすると、レジスト部及びシリコン部からの回折光
はそれぞれ式(4)、式(5)で表される。
【0023】
【数3】
【0024】ここで、a+b=Pとし、式(4)+式
(5)から、sinθ=mλ/P(θ:回折角、m:回
折次数)が成立するので、各回折次数のθを求め、式
(6)から回折光量Qを算出する。
【0025】
【数4】
【0026】また、回折効率を求めるために基準値とし
て、 a=b=P/2 n0 =1.0 n1 =n2 =∞ d=λ/4 のときの回折光量Q’を式(7)から求める。計算され
た各屈折率n1 、レジスト厚dでの回折光量の基準値に
対する比を回折効率とする。
【0027】
【数5】
【0028】上記のようにしてシュミレーションしたレ
ジスト膜厚と回折効率(LSA系での信号強度に対応)
の関係を図1に示す。なお、図1ではレジストの屈折率
が1.62、1.66、1.70の場合を示している。
図からわかるように、レジスト厚1.4μmを越える場
合には屈折率による回折効率の差が大きいが、1.4μ
m以下の膜厚では回折効率変化は類似した傾向を示す。
また、膜厚が1.0μm以下と0.85〜1.05μm
では、屈折率によらず回折効率が極めて低くなってい
る。
【0029】そこで、本発明では、レジストマークを用
いて露光位置精度を計測するにあたって、高い回折効率
が得られるレジスト厚を選択することとした。具体的に
は、レジストの屈折率が比較的小さい(1.60付近)
場合には膜厚1.2μm付近でより高い回折効率が得ら
れ、屈折率が比較的高い(1.70付近)場合には膜厚
1.1μm程度でより高い回折効率が得られる。従っ
て、使用するレジストの屈折率に応じてレジスト膜厚を
設定しても良いし、実用的にはどのレジストでも膜厚を
1.15μm付近に設定することとしても良い。
【0030】さて次に、熱酸化膜マーク(下地マーク)
について、レジストマークと同様に膜厚と回折効率の関
係を調べた結果を図2に示す。なお、ウエハ上に設けら
れる熱酸化膜の波長633μmにおける屈折率は1.4
6μmである。図から、酸化膜の膜厚が0.22μm、
0.44μm、0.83μm、1.08μmのときに回
折効率の極大値があることがわかる。また、膜厚が0.
1μm以下、0.55〜0.75μmでは回折効率が極
めて低いことがわかる。
【0031】そこで、本発明では異なる材質のマークを
用いて露光位置精度を計測する場合、具体的には、第1
マークを熱酸化膜マーク、第2マークをレジストマーク
とする場合に、図1、図2のシュミレーション結果に基
づいて熱酸化膜マークとレジストマークの両方で回折効
率が極端に低くなる膜厚を避け、かつ、熱酸化膜マーク
とレジストマークの回折効率がほぼ等しくなるように熱
酸化膜とレジストの膜厚を設定することとした。
【0032】このようにして膜厚を設定し、第1マーク
と第2マークの寸法がほぼ等しくなるようにマークを形
成する際の露光量を制御すれば、LSA系で材質の異な
る第1マークと第2マークの位置を検出する際の信号強
度をほぼ等しくすることができる。従って、本発明で
は、LSA系を用いて露光位置精度を計測するにあたっ
て、第1マークと第2マークの信号強度の差による計測
不能や信号強度の不足による規則精度の低下という問題
が解消される。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。まず、実施例で検査対象とする露光装置について
説明するが、露光装置自体は一般的なステップアンドリ
ピート方式のものであるので説明は簡単に行う。図にお
いて、レチクルRに形成された原画パターンの像は投影
レンズ1によってウエハWA上に結像される。ウエハW
Aはウエハステージ12上に吸着されており、ウエハス
テージ12はステージ13に対して微小回転可能となっ
ている。ステージ13はモータ15,16によってxy
方向に移動可能である。ステージのxy方向の位置は周
知のレーザ干渉計17,20及び18,19によって検
出されるようになっており、制御手段26はこのレーザ
干渉計からの出力信号に基づいてモータ15,16を駆
動させ、ステージを所定量移動させる。
【0034】また、図7の露光装置には、アライメント
マークの検出手段としてLSA系が設けられている。L
SA系は、同様の構成のものがxy方向にそれぞれ設け
られているが、ここでは図中に符号を付したy−LSA
系について説明する。レーザビームLBはビームスプリ
ッター21で分割され、ビームスプリッター21を透過
したレーザビームLBはミラーM1 で反射され、ビーム
スプリッター22を通過してレンズ群23により横断面
が帯状のスポット光になるように収束される。レーザビ
ームLBはミラーM2 ,M3 によって投影レンズ1の入
射瞳に向けて反射され、投影レンズ1によって収束され
てウエハWA上にx方向に細長く伸びた帯状のスポット
光LYSとして結像される。スポット光LYSはウエハ
WA上でx方向に延びた回折格子マーク(後述)をy方
向に走査し、スポット光LYSの照射によってマークか
ら発生した回折光は、再び投影レンズ1、ミラーM3
2 、レンズ群23を通過してビームスプリッター23
に戻り、ここで反射されて空間フィルタ24、ミラーM
4 を経て光電変換素子25で検出される。
【0035】上記のLSA系によるマークの検出は例え
ば次のようにして行われる。光電変換素子25からの回
折光強度に応じた信号をステージ13の単位移動の度に
サンプリングし、サンプリング値をメモリに順次記憶す
る。そしてメモリに採り込まれた回折光強度分布波形の
データからマークの中心位置を検出する。このようなL
SA系ではスポット光LYSがマークと一致するように
ステージを位置決めする必要はなく、スポット光LYS
(LXS)でマークが走査されるようにステージ13を
移動させるだけでマーク位置の検出が可能である。
【0036】[実施例1]本実施例では、レジストマー
ク同志の間隔の計測を行う場合について説明する。な
お、以下の実施例では第1、第2マークとして凹マーク
(ネガマーク)を形成するものとして説明する。まず図
3は、第1マーク及び第2マークを形成する際の原画パ
ターンについて説明するための模式的な平面図である。
図において、第1マークを形成するための原画パターン
Pt1 には目視計測用の主尺となるパターンMP11と自
動計測(LSA系による計測)用の主尺となる4μm角
の回折格子パターンMP21が設けられ、第2マークを形
成するための原画パターンPt2 には目視計測用の副尺
となるパターンMP12と自動計測用の副尺となる4μm
角の回折格子パターンMP22が設けられている。そし
て、原画パターンにおける回折格子パターンMP21とM
22の間隔は、D01となっている。
【0037】上記のような原画パターンを用いて、所定
膜厚のレジスト(後述)が塗布されたウエハ上に、まず
第1マーク用の原画パターンPt1 の像を露光し、次い
で第2マーク用の原画パターンPT2 を重ね合わせ露光
した。即ち、図4に示されるようにパターンMP11とM
12とが重なって目視用マークAが、パターンMP21
MP22とが重なって自動計測用のマークBが形成される
ように重ね合わせ露光を行った。
【0038】重ね合わせ露光を行った後、PEB(post
exposure bake)・現像を行い、マークAについては光
学顕微鏡を用いて第1マーク(パターンMP11によって
形成されたマーク)と第2マーク(パターンMP12によ
って形成されたマーク)の位置ずれ量(位置ずれがない
場合に図4に示されるようにマークAは左右対称とな
る)を目視にて計測した。
【0039】また、マークBについては、図7で説明し
た露光装置のLSA系の1回の走査で第1マーク(パタ
ーンMP21によって形成されたマーク)と第2マーク
(パターンMP22によって形成されたマーク)の位置を
検出し、第1マークと第2マークの間隔Dm1(図4では
原画パターン上で示す)を測定した。そして、原画パタ
ーン上での所定のずれ量(設計値)D01と計測値Dm1
差を露光位置精度として求めた。
【0040】さて、本発明で使用したレジストは、波長
633nmでの屈折率が1.66であるノボラック系の
レジストであり、露光前にはプリベークを90℃にて6
0秒行なった。そして、第1のウエハWA1 では露光・
PEB・現像後の膜厚が1.25μmとなるようにレジ
スト膜厚を調整し、第2のウエハWA2 では露光・PE
B・現像後の膜厚が1.00μmとなるようにレジスト
膜厚を調整した。
【0041】上記のような膜厚条件で計測を行った結果
は以下のようであった。まず、第1のウエハWA1 では
目視によるマークAの計測結果と自動計測によるマーク
Bの計測結果の平均値の差は0.02μm以下であり、
また。マークBをくり返し計測した結果のばらつきは3
σ=0.02μm以下であった。
【0042】これに対し、第2のウエハWA2 では目視
によるマークAの計測結果と自動計測によるマークBの
計測結果の平均値の差は0.04μm程度ある場合があ
り、また、マークBをくり返し計測した結果のばらつき
は3σ=0.05μmと第1のウエハWA1 (膜厚1.
15μm)に比べて大きな値となった。
【0043】以上のことから、LSA系で露光位置精度
の計測を行う際に、レジスト膜厚をマークからの回折効
率が高くなるように設定することによって、他の計測方
法との計測値差も小さく、また計測の際限製も良好とな
ることが明らかである。
【0044】なお、上記の実施例1では、レジストの現
像後に計測を行っているが、露光後、現像を行わないで
計測を行なうことも可能である。
【0045】[実施例2]本実施例では、異なる材質の
マークの間隔を計測する場合について説明する。まず、
図5は第1マーク及び第2マークを形成する際の原画パ
ターンについて説明するための模式的な平面図である。
図において、第1マークの原画パターンPt11の遮光部
30aには4μm角の回折格子パターンMP1 (透明
部)が配列されており、遮光部30aに隣接する領域は
透明部31aとなっている。また、第2マークの原画パ
ターンPt12は第1マークの原画パターンPt11の遮光
部30aに対応する箇所が透明部31b、透明部31a
に対応する箇所が遮光部30bとなっており、遮光部3
0bには4μm角の回折格子パターンMP2 が形成され
ている。そして、原画パターンにおける回折格子パター
ンMP1 と回折格子パターンMP2 の間隔はD02となっ
ている。
【0046】次に、本実施例における露光位置精度の検
査方法を図6を参照して説明する。図6(a)は第1及
び第2マークの模式的な平面図であり、図6(b)は
(a)のマークのCC断面図である。本実施例では、ま
ず原画パターンPt11の像をレジストを塗布したウエハ
上に露光(第1露光)し、PEB・現像後、エッチング
処理を行ってウエハWAの熱酸化膜層に第1マークM1
(図中ドットを付した部分が熱酸化膜1)形成する。こ
の際、熱酸化膜1の膜厚は0.40μmとした。
【0047】次いで、ウエハWA上にレジストを塗布し
て、原画パターンPt12の像を露光し(第2露光)、P
EB・現像を行って第2マークM2 (左上りのハッチン
グを付した部分がレジスト2)を形成した。この第2露
光の際のレジスト2(屈折率1.66)膜厚は露光・P
EB・現像後に1.17μmとなるように調整した。
【0048】なお、本実施例において、第1マーク用の
原画パターンPt11では第2マーク用の回折格子パター
ンPt12に対応する部分を透明部とし、第2マーク用の
原画パターンPt12では第1マーク用の回折格子パター
ンPt11に対応する部分を透明部としているのは、図6
(b)に示されるように第1マーク、第2マークともシ
リコン表面に直接形成され、不要な膜が残存しないよう
にするためである。即ち、前述の図5において透明部3
1aを設けないと、第1マークを形成する際に第2マー
クM2 の領域にも酸化膜が残ってしまい、また透明部3
1bを設けないと第2マークM2 を形成する際に第1マ
ークM1 上にレジストが残ることになるため、このよう
な不都合を避けるために図5に示したような原画パター
ンを用いているのである。
【0049】上記のようにして、形成した第1マークと
第2マークについてLSA系を用いて間隔Dm2を測定
し、原画パターンにおける設計値D02との差を露光位置
精度として求めた。測定をくり返し行ったところ、再現
性3σ=0.01μmで計測することができた。
【0050】なお、上記の第2実施例では、基板をシリ
コン基板とし、第1マークを熱酸化膜層に形成したが、
基板はシリコン基板以外であっても良く、第1マークを
形成する層も熱酸化膜以外であっても良いことは言うま
でもない。
【0051】[実施例3]上記の第1及び第2実施例で
は、予め設定する第1マークと第2マークのずれ量をD
0 ≠0として露光位置精度としているが、D0 =0とし
て露光位置精度を求めることもできる。この場合につい
て図8を参照して説明する。まず、第1工程で、第1マ
ークとしてM1aとM1b(熱酸化膜マークでもレジストマ
ークでも良い)を形成する。次いで、第1マークM1a
1bの中間に第2マークM2 を形成する。この際、原画
パターンでは、第1マークM1a、M1b(間隔L1 )のち
ょうど中間(L1 /2の位置)に第2マークM2 が設け
られており、第1露光と第2露光の露光位置誤差がない
場合には、第1マークM1a、M1bの座標位置の平均値と
第2マークの座標位置は一致することになる(即ち、ず
れ量D0 =0)。
【0052】従って、本実施例では、LSA系によって
マークM1a、M2 、M1bを走査して図8(b)に示すよ
うな回折光強度分布を検出し、第1マークM1a、M1b
座標位置の平均値と第2マークの座標位置の差Dm3を露
光位置精度として求めれば良い。
【0053】なお、上述した実施例では、第1マーク及
び第2マークを凹マークとして形成しているが、凸マー
ク(ポジマーク)であっても良いことは言うまでもな
い。また、計測専用のパターンを設けなくとも、回路パ
ターン内の適当なパターンを用いて露高精度を検査する
ようにしても良い。
【0054】また、上記の説明では、第1露光による第
1マークと第2露光による第2マークのずれ量を計測し
て露光位置精度を求める検査方法について述べたが、本
発明で提案したマーク膜厚の最適化は、所望のマークの
座標位置を計測して予め定められた設計値(座標位置)
と比較するような場合にも応用できることは言うまでも
ない。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明では、マークの膜厚
を回折光強度が高く、かつ異なる材質のマークについて
は回折光強度がほぼ等しくなるように設定するので、新
たな計測手段を用いることなく、露光装置に具備されて
いるアライメントセンサーを用いて露光位置精度を正確
に安定して検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジスト膜厚と回折効率の関係を示すグラフで
ある。
【図2】熱酸化膜の膜厚と回折効率の関係を示すグラフ
である。
【図3】第1実施例における原画パターンを説明するた
めの模式的な平面図である。
【図4】図3の原画パターンを重ね合わせた状態を示す
模式的な平面図である。
【図5】第2実施例における原画パターンを説明するた
めの模式的な平面図である。
【図6】(a)は第2実施例において形成される第1及
び第2マークの模式的な平面図、(b)は(a)のマー
クのCC断面図である。
【図7】実施例で使用した露光装置の概略構成を示す斜
視図である。
【図8】(a)は第3実施例で形成される第1及び第2
マークを示す模式的な平面図であり、(b)は(a)の
マークからの回折光強度分布を示す模式図である。
【図9】本発明の課題の一つを説明するための概念図で
あり、(a)はレジストマークの断面図、(b)は
(a)のマークの回折光強度分布、(c)は(a)のマ
ークを走査するスポット光の強度分布、(d)は(b)
と(c)をコンボリュージョンした結果を示す。
【符号の説明】
1…熱酸化膜、2…レジスト、M1 …第1マーク、M2
…第2マーク、Pt1,Pt11…第1マーク用原画パタ
ーン、Pt2 ,Pt12…第2マーク用原画パターン、W
A…ウエハ、R…レチクル、LYS,LXS…スポット
光、11…投影レンズ、12…ウエハステージ、13…
xyステージ、15,16…モータ、17,20、1
8,19…レーザ干渉計、21,24…ビームスプリッ
ター、23…レンズ群、24…空間フィルター、25…
光電変換素子、M1 ,M2 ,M3 ,M4 …ミラー、26
…制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 9/00 H 9122−2H 7352−4M H01L 21/30 311 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光基板が載置される2次元移動可能な
    ステージと、 前記感光基板上にアライメント用のマークを形成するた
    めの原画パターンを有するマスクを保持する保持手段
    と、 前記感光基板上に形成された前記マークを検出するため
    の検出手段とを備え、 前記マスクのパターン像を感光基板上の所望の位置に順
    次位置決めして露光する装置の露光位置精度を検査する
    方法において、 前記感光基板上の所定の位置に前記原画パターンの像を
    露光して感光材からなる第1マークを形成する第1マー
    ク形成工程と、 前記第1マークの前記感光基板上での被露光位置に対し
    て予め定められた量だけ前記マスクの原画パターン像と
    前記感光基板とを相対的にずらして重ね合わせ露光し、
    前記感光基板上に感光材からなる第2マークを形成する
    第2マーク形成工程と、 前記第1マークと第2マークとの間隔を、所定波長の光
    ビームを前記第1及び第2マークに照射して該第1及び
    第2マークからの回折光を検出することによって計測す
    る工程と、 該計測工程で計測された前記間隔と前記予め定められた
    ずらし量との差を露光位置精度として検出する工程とを
    含み、 かつ、前記第1及び第2マークが形成される感光材層の
    膜厚を、前記光ビームの波長及び前記感光材層の屈折率
    に基づいて設定することを特徴とする露光位置精度の検
    査方法。
  2. 【請求項2】 感光基板が載置される2次元移動可能な
    ステージと、 前記感光基板上にアライメント用のマークを形成するた
    めの原画パターンを有するマスクを保持する保持手段
    と、 前記感光基板上に形成された前記マークを検出するため
    の検出手段とを備え、 前記マスクのパターン像を感光基板上の所望の位置に順
    次位置決めして露光する装置の露光位置精度を検査する
    方法において、 前記感光基板上の所定の位置に前記原画パターンの像を
    露光して感光材のマークを形成し、その後エッチング処
    理を行うことにより、前記感光基板表面の下地層に第1
    マークを形成する第1マーク形成工程と、 前記第1マークが形成された基板表面に感光材層を設
    け、前記第1マークの前記感光基板上での被露光位置に
    対して予め定められた量だけ前記マスクの原画パターン
    像と前記感光基板とを相対的にずらして重ね合わせ露光
    し、前記感光基板上に感光材からなる第2マークを形成
    する第2マーク形成工程と、 前記第1マークと第2マークとの間隔を、所定波長の光
    ビームを前記第1及び第2マークに照射して該第1及び
    第2マークからの回折光を検出することによって計測す
    る工程と、 該計測工程で計測された前記間隔と前記予め定められた
    ずらし量との差を露光位置精度として検出する工程とを
    含み、 かつ、前記第1及び第2マークの各膜厚を、前記光ビー
    ムを照射した際の前記第1マークからの回折光強度と前
    記第2マークからの回折光強度とがほぼ等しくなるよう
    に設定することを特徴とする露光位置精度の検査方法。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2マークの各膜厚を、前
    記光ビームの波長、前記感光材層の屈折率、前記下地層
    の屈折率、及び前記基板の屈折率に基づいて定めること
    を特徴とする請求項2の露光位置精度の検査方法。
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