JPH06118817A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH06118817A
JPH06118817A JP26362392A JP26362392A JPH06118817A JP H06118817 A JPH06118817 A JP H06118817A JP 26362392 A JP26362392 A JP 26362392A JP 26362392 A JP26362392 A JP 26362392A JP H06118817 A JPH06118817 A JP H06118817A
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heater
heating
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Hidekazu Maruta
丸田秀和
Kazuhiko Ishiwatari
石渡和彦
Osamu Watanabe
督 渡辺
Atsushi Asai
淳 浅井
Katsuaki Kobayashi
小林克彰
Shigeo Kimura
木村茂雄
Akira Yamamoto
山本  明
Kensaku Kusaka
草加健作
Atsushi Hosoi
細井  敦
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐熱性でエンドレスのフィルムを介して、加
熱体により被加熱材を加熱する加熱装置において、フィ
ルムの蛇行を防止するとともに、フィルムの強度低下を
防ぐこと。 【構成】 固定ヒータと、このヒータに対し摺動するフ
ィルム16と、このフィルムとニップを形成する加圧部
材19とを有し、フィルムと加圧部材間で被定着画像を
支持した支持体Pを挟持搬送することで被定着画像の定
着を行なう定着装置において、前記フィルムは、エンド
レスフィルムであり、少なくともその片側略端部の厚み
が、他の部分よりも厚くなっており、前記エンドレスフ
ィルム16の回転に伴い摺動通過する部材について、前
記エンドレスフィルムの厚みが増している厚膜部16a
が通過する部分の曲率半径R′aが、他の部分R′より
も大きくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性のフィルムを介
して記録材に熱エネルギーを付与する方式の加熱装置に
関する。
【0002】この装置は、電子写真複写機、プリンタ・
ファックス等の画像形成装置における画像加熱定着装
置、即ち電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画像
形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等により成る
トナーを用いて記録材(エレクトロファックスシート・
静電記録シート・転写材シート・印刷紙など)の面に直
接方式もしくは間接(転写)方式で形成した、目的の画
像情報に対応した未定着のトナー画像を該画像を担持し
ている記録材面に永久固着画像として加熱定着処理する
画像定着装置として活用できる。
【0003】また、画像形成装置に限定されず、例えば
画像を担持した記録材を加熱して表面性を改質する装置
等、広く像担持体を加熱処理する手段・装置として使用
できる。
【0004】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置では。記録材上
のトナー像の定着方式としては熱ロール定着方式が広く
用いられている。
【0005】しかし、この熱ロール定着方式は、熱ロー
ルが所定の定着温度に達する迄のウォームアップ時間が
長くかかるという問題がある。
【0006】そこで出願人は瞬時に昇温するサーマルヘ
ッドと、このサーマルヘッドと摺動する薄膜のフィルム
を用いウォームアップ時間を短縮したフィルム定着方式
を特開昭63−313182号公報、特開平2−157
878号公報等で提案した。薄膜フィルムを用いるフィ
ルム定着方式では、主にエンドレスフィルムが用いられ
ている。
【0007】しかし、この方式ではフィルムの蛇行が発
生しうる。そこでこのエンドレスフィルムの一端部を厚
くし、厚肉部またはリブを形成して、この部分にフィル
ムの蛇行を押える部材を配して、フィルム蛇行を防止す
る方法が特願平2−113185で提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、フィルムの厚い部分も薄い部分も同じ曲率半径
をもった部材を摺動通過させていた。一般に前記フィル
ム定着方式の場合、ニップを通過した転写材とフィルム
を分離する時に、フィルム上にトナーが残るというオフ
セット性を低下させ、かつ転写材とフィルムの分離性を
向上させるため、フィルムとの分離角を増やし、フィル
ムの分離時のエッジの曲率半径も小さいものとしてい
た。これらは例えば特願平1−169421等に見られ
る。
【0009】ところがあまり上記の曲率半径を小さくす
ると、端部のフィルム厚膜部の屈曲による耐久性が劣化
する。そのためにこの厚膜部あるいは通常膜厚部との堺
で、フィルム亀裂、裂け等が発生する恐れがあった。
【0010】本発明の第1の目的は、上記のような問題
点を解決し、亀裂等の恐れのない加熱装置を提供するこ
とにある。
【0011】また、上記従来例では、フィルムの厚い部
分は、熱および屈曲耐久性に弱いため、一般にヒータ発
熱部から離している。そのためヒータ端部の非発熱部を
両側に大幅に延ばさなければならなかった。そのため、
1)装置が大型化してしまう、特に長手方向に長いもの
となってしまい、2)ヒータ(加熱装置)が長くなり、
端部からの熱の逃げがあるため、装置が冷えきっている
場合は温まるのに時間がかかる、あるいは同一時間で規
定の温度にしようとすると、大きな電力が必要となっ
た。
【0012】本発明の第2の目的は、上記のような問題
点を解決し、装置を大型化することなく良好な加熱を行
なうようにした加熱装置を提供することにある。
【0013】また、上記従来例では、フィルムの端部膜
厚部は熱および屈曲耐久性に弱いため、一般にヒータ発
熱部から離している。ただし、ヒータの基板自体は熱伝
導の良い材料、例えばアルミナ等でできているため、ヒ
ータの発熱部から離しても、熱がヒータ基板を通じて伝
わり、結果としてフィルム厚膜部も温まってしまった。
そのためにフィルム端部膜厚部を昇温させないために
は、ヒータ非発熱部を大幅に延長させる必要があり、装
置が大型化してしまった。さらに、ヒータが大きく(長
く)なるため、端部への熱の逃げがあるため、装置が冷
えきっている場合は、温まるのに時間がかかり、あるい
は同一時間で規定の温度にしようとすると、大きな電力
が必要となった。
【0014】本発明の第3の目的は、上記のような問題
点を解決し、装置の大型化を防止すると共に消費電力を
軽減して、作動を良好にした加熱装置を提供することに
ある。
【0015】また、前記従来例では、フィルムの回転移
動とともに、長手方向への移動も生じ、フィルムに寄り
が生じ最悪の場合、フィルム面にしわができてしまうと
いう問題が生じた。これに対してフィルム末端を斜めに
カットし、光センサーと組み合わせることでフィルムの
寄りを感知し、補正する機構が提案されていた。この場
合機構が複雑となるうえに、コストもかかる。そのため
フィルムの片側端部にフィルムの寄りを規制するリブを
設け、フィルム回転によって発生するフィルムの蛇行・
寄りを、前記のフィルム端部のリブを押えることで防止
できるようにした機構も提案されている。この場合、フ
ィルムは回転進行方向左右どちらにも蛇行・寄りが発生
し得るため、前記リブを押える規制部材は、リブの両側
に設ける必要がある。特にリブと直接当接する部分には
摺動性を良くするため、回転するコロを規制部材の両側
に設置する必要があった。
【0016】本発明の第4の目的は、前記のような問題
点を解決しようとするもので、フィルムの蛇行を防止す
るとともに、構成を簡略化した加熱装置を提供すること
にある。
【0017】また、上記リブ規制法では以下に述べるよ
うな問題が生じた。すなわち、エンドレスフィルムは、
ヒータ、駆動ローラ、従動ローラ等を通ると、その前後
の曲率が急変し、エンドレスフィルムの内面と外面の曲
率半径が急変するため、フィルムが疲労しやすい。特に
フィルム端部にリブを設けた場合はその端部において、
フィルムとリブの材質の差による剛性の違いや、リブ自
体の高さによる内面と外面の曲率半径の差からくるリブ
自体やリブとフィルムの界面の疲労により、リブ破損や
リブとフィルムの界面の破壊等が生じ易いという問題が
あった。
【0018】本発明の第5の目的は、上記のような問題
点を解決するもので、リブ自体やリブとフィルムの界面
の破損等の可能性を低減した加熱装置を提供することに
ある。
【0019】また、前記のフィルムの回転軸方向の移動
を押える部材で寄りを防ぐ方法では、常にその押さえ部
材に荷重が集中するため、耐久とともに劣化し、変型あ
るいは破壊等が発生しやすいという欠点があった。すな
わち、前記のリブ規制法では、リブに荷重が集中するた
めリブ破損、ハガレ等が発生しやすいという欠点があっ
た。
【0020】本発明の第6の目的は、上記のような問題
点を解決するもので、リブへの荷重集中を排除し、耐久
性を向上せしめた加熱装置を提供することにある。
【0021】また、前記従来例では、フィルムが薄いた
めに、フィルムの端面から亀裂が入りやすい。また、フ
ィルムが軸方向に変位した場合、端部から座屈する恐れ
がある。
【0022】本発明の第7の目的は、上記のような問題
点を解決するもので、耐熱性フィルムの端部の亀裂や座
屈を防止した加熱装置を提供することにある。
【0023】また、前記従来例では、フィルム内面の駆
動ローラに対する摩擦係数が小さすぎると、フィルムが
駆動ローラとスリップしてしまうため、うまくフィルム
を回動させることができない。一方、フィルム内面の駆
動ローラ、ヒータ、テンション印加部材に対する摩擦係
数が高すぎると、以下の問題が発生する。ヒータ等
の、フィルムと摺動する部材との摩擦力が大きくなり、
フィルム駆動トルクを大きくする必要があるのでモータ
が大型化する、また、フィルム、ヒータが摩耗しやすく
耐久性が低下する、駆動ローラがテーパ形状をなして
いたり、フィルムがテーパ形状をなしていたり、駆動ロ
ーラとヒータ及び又はテンション印加部材がひねりの位
置にあったり、フィルムへのテンション分布が軸方向に
関しアンバランスであったりした場合、フィルムが駆動
ローラの軸方向に移動していく場合がある。この移動力
はフィルム内面の駆動ローラ、ヒータ、テンション印加
部材に対する摩擦係数が大きいほど大きいので、フィル
ムが一方向に移動してゆき、端部で座屈する。また、特
願平1−274639に開示されている、フィルムの端
部にリブを形成し、リブを規制部材で押さえてフィルム
の軸方向移動を防止する方式においては、フィルムの軸
方向移動力が大きいと、リブにかかる力が大きくなり、
リブがフィルムから剥離する恐れがある。
【0024】本発明の第8の目的は、上記のような問題
点を解決するもので、フィルム端部での座屈を生ずるこ
となく、フィルムの軸方向の移動を阻止するようにした
加熱装置を提供することにある。
【0025】また、上記従来例では加熱定着動作を続け
ていくと定着フィルムとヒータ表面、定着フィルムとヒ
ータホルダー表面との摺擦により、定着フィルム、ヒー
タ表面、ヒータホルダー等が摩耗し、摩耗粉が発生する
ため次のような欠点があった。即ち、摩耗粉が駆動ロー
ラ表面、定着フィルム内面に付着しマサツ係数μが低下
する。従って駆動ロールの駆動力が定着フィルムに伝達
されず(以下スリップと呼ぶ)、定着フィルムが記録体
の搬送速度に対して遅くなり、記録体がループを形成
し、何かとこすれて記録体P上の未定着画像が乱れる、
さらにひどい場合には定着フィルムが停止し紙搬送がで
きなくなる欠点があった。
【0026】本発明の第9の目的は、上記のような問題
点を解決するもので、摩耗粉等が生ずることなく、紙搬
送等が円滑に行なえるようにした加熱装置を提供するこ
とにある。
【0027】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、前記
諸目的を達成するもので、その解決手段は、特許請求の
範囲の各請求項に記載のとおりである。そして、その作
用について記載すると、次のとおりである。
【0028】請求項1に係る解決手段によれば、フィル
ムの厚みが増しているところが通過する部分の曲率半径
を、他の部分よりも大きく設定することにより、フィル
ムの厚い部分の屈曲によるフィルム劣化を低下させ、フ
ィルムの裂け、亀裂等の発生を防止し、耐久性を向上さ
せる。
【0029】請求項2に係る解決手段によれば、熱によ
る耐久性の弱いフィルムの厚膜部端部をヒータの非発熱
部に配し、かつヒータの非発熱部をフィルムの厚膜部側
のみ長くすることにより、1)フィルム厚膜部の昇温を
防ぎ、2)装置の大型化、特に長手方向の長さを短縮
し、3)ヒータの熱容量も小さくなるため、規定温度ま
で達する時間が短縮される、あるいは同一時間で規定温
度まで達する場合は、消費電力が軽減される。
【0030】請求項3に係る解決手段によれば、熱によ
る耐久性の弱いフィルムの厚膜部端部をヒータの非発熱
部も含めてヒータと接しないようにすることにより、
1)フィルム厚膜部の昇温を防ぎ、2)装置の大型化、
特に長手方向の長さを短縮し、3)ヒータの熱容量も小
さくなるため、規定温度まで達する時間が短縮される、
あるいは同一時間で規定温度まで達する場合は、消費電
力が軽減される。
【0031】請求項4に係る解決手段によれば、前記リ
ブを凹型に設定し、その間に嵌合する規制部材を入れる
ことにより、規制部材の少部品化、簡略化がなされ、前
後寄りの防止を可能にしたものである。
【0032】請求項5に係る解決手段によれば、エンド
レスフィルムの回転時の曲率が一定になるように、ガイ
ドを設けたりコロを多数設け、エンドレスフィルムの回
転が、その軸方向と垂直な面に対してほとんど円になる
ようにして曲率を一定にすることにより、フィルムのし
ごきによるフィルムやリブの疲労や破壊を防止する。
【0033】請求項6に係る解決手段によれば、フィル
ム回転停止時には、前記リブに、フィルム蛇行・寄りを
防ぐためにかける逆方向の力を解除することにより、前
記リブに常に強い力が長期間かからないようにし、リブ
破損、リブとフィルムの分離等の発生を防止したもので
ある。
【0034】請求項7に係る解決手段によれば、フィル
ムの両端部を中央部に比べて厚肉化することにより、フ
ィルムの耐久性を増し、かつフィルムの蛇行制御を容易
にできる。
【0035】請求項8に係る解決手段によれば、フィル
ムがエンドレスベルト形状をなし、ベルトの内側表面の
断面形状が、ベルト軸方向と周方向で異なるようにする
ことにより、フィルムと駆動ローラのスリップを防止し
つつ、フィルムが駆動ローラの軸方向に変位するのを防
ぐことができる。
【0036】請求項9に係る解決手段によれば、フィル
ム外周面側に駆動ロールを設けることにより、加熱装置
の使用に伴なって発生するフィルム内面の摩耗粉に影響
なく安定したフィルム搬送を行なう。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。先づ、請求項1の発明に係る実施例を、図1乃至6
について説明する。
【0038】図1は本発明の実施例の定着装置を用いた
画像形成装置の断面図である。1はガラス等の透明部材
からなる原稿載置台で、矢印aの方向に往復動して原稿
を走査する。この原稿載置台1の直下には短焦点小径結
像素子アレイ2が配置されていて原稿載置台1上に置か
れた原稿像は照明ランプ3によって照射され、その反射
光像は前記アレイ2によって感光ドラム4上にスリット
露光される。なおこの感光ドラム4は矢印bの方向に回
転する。また5は帯電器であり、たとえば、酸化亜鉛感
光層あるいは有機半導体感光層等を被覆した感光ドラム
4上に一様に帯電を行なう。この帯電器5により一様に
帯電された感光ドラム4は、前記アレイ2によって画像
露光が行なわれた静電画像が形成される。この静電画像
(静電潜像)は、現像器6により加熱で軟化溶融する樹
脂等からなる粉体トナーを用いて顕像化される。
【0039】一方、カセットS内に収納されている記録
紙等の記録材Pは、給送ローラ7と感光ドラム4上の画
像と同期するようにタイミングをとって上下方向で圧接
して回転される対の搬送ローラ8によって、感光ドラム
4上に送り込まれる。そして、転写放電器9によって、
感光ドラム4上に形成されているトナー像は、記録材P
上に転写される。その後、公知の分離手段によって感光
ドラム4から分離された記録材Pは、搬送ガイド10に
よって定着装置11に導かれ、加熱定着処理された後に
トレイ22上に排出される。なおトナー像を転写後、感
光ドラム4上の残留トナーはクリーナ23によって除去
される。
【0040】図2は定着装置11の拡大断面図である。
同図において、12は装置に固定された低熱容量の線状
の加熱体であって、たとえば、厚み1.0mm、幅10
mm、長手長240mmのアルミナ基板13に抵抗材料
14を幅1.0mmに塗工したもので、長手方向両端か
ら通電される。通電は直流100Vの周期20msec
のパルス状波形で、検温素子15によりコントロールさ
れた所望の温度とエネルギー放出量に応じたパルスを、
そのパルス幅を変化させて与える。ほぼパルス幅は0.
5〜5msecとなる。
【0041】アルミナ基板13、抵抗材料14、保護層
51が一体で、断熱体53に耐熱性の両面テープまたは
耐熱性接着剤によって取り付けられている。この断熱体
53は、加熱体部をささえるステー52に取り付けられ
ている。このステー52は、加圧ローラ19によって加
圧されても中央部で大きなたわみが生じないような材質
および構造が必要である。また、温度検知素子15もア
ルミナ基板13に、抵抗層とは逆側の面にとりつけられ
ている。
【0042】このように、温度とエネルギーの制御され
た加熱体12に当接して、図中、矢印方向に定着フィル
ム16は移動する。この定着フィルム16の一例とし
て、厚み20μの耐熱フィルム、たとえば、ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、PES、PFAに、少なくと
も画像当接面側にPTFE、PFA等のふっ素樹脂に導
電材を添加した離型層を10μコートしたエンドレスフ
ィルムである。一般的には転写材と当接する面は、総厚
100μm未満、より好ましくは70μm未満にする。
この定着フィルム16の駆動は、駆動ローラ17と従動
ローラ18による駆動とテンションにより、矢印方向に
皺なく移動する。
【0043】19はシリコンゴム等の離型性のよいゴム
弾性層を有する加圧ローラで、総圧4〜15kgで定着
フィルム16を介して加熱体12を加圧し、該フィルム
16と圧接回転する。
【0044】記録材P上の未定着トナー20は、入口ガ
イド21により定着部に導かれ、上述の加熱により定着
像を得るものである。
【0045】本実施例では、エンドレスフィルム16
は、厚み20μmの耐熱フィルムで片側、端部5mmの
み厚み500μm程度の厚みを持ったポリイミドフィル
ムを用いた。製造法は、端部のみをディッピングと乾
燥、焼成を10回以上くり返した。さらにその上に、端
部を除いてPTFEを10μmコートしたフィルムを用
いた。
【0046】図3に、フィルム蛇行防止機構を示す。す
なわち、エンドレスフィルム16の厚膜部16−a部
を、規制部材60で押さえている。この場合、このフィ
ルム16の厚膜部16−aが摺動する断熱体53のエッ
ジ部53aの曲率半径Raは、フィルム16の他の部分
が摺動する断熱体53のエッジ部の曲率半径Rよりも、
大きくなるように設定されている。これを図4に示す。
【0047】なお、本実施例ではRは1.0mm、Ra
は3.5mmに設定し、その間はなめらかに曲率半径が
変化するように設定した。これにより、端部のフィルム
膜厚部16−aの屈曲によるサケ、キレツ等が防止さ
れ、耐久性が大幅に向上した。
【0048】図5は、本発明を実施した他の実施例であ
る。すなわちフィルム端部の厚膜化を、ベースフィルム
16上に接着層61を介して別部材として、リブ62を
接着した場合である。この場合、ベースフィルム16、
接着剤61、リブ62の剛性が異なるため、屈曲に対す
る耐久性が、大幅に改善された。なお、リブとしては耐
熱性のあるシリコンゴム、ふっ素ゴム、ウレタン等を用
い、接着剤としてはそれぞれシリコン系、ふっ素系、ア
クリル系等を用い、ベースフィルム16の表面に接着し
た。なおリブ62の厚みは0.5〜2mmを用いた。
【0049】図6は、本発明を実施したさらに他の実施
例である。すなわち従動ローラの代わりにガイド板63
を用いた例である。この場合は、ガイド板の曲率半径
を、端部厚膜フィルムが通る所でRa’と、その他の部
分でR’で変化させ、Ra’>R’としたものである。
この場合も耐久性が向上した。
【0050】さらに図示は省略するが、他の実施例につ
いて説明する。すなわち、フィルム16の両側に膜厚を
厚くした部分を設けた場合である。この場合、断熱体5
3又はガイド板63は、両端部に曲率半径の大きい部分
を設けることにより、フィルムの耐久性が向上した。
【0051】請求項2に係る実施例を、図7乃至11に
ついて説明する。加熱装置の前提は図1,2と同様であ
る。図7に、フィルム蛇行防止機構を示す。すなわち、
エンドレスフィルム116の厚膜部116−a部を規制
部材160で押えている。フィルム116は、あらかじ
め矢印のように一方に移動するようになっており、フィ
ルム厚膜部116−a部を規制部材160で押えること
で、蛇行を押えている。
【0052】図8は、アルミナ基板113、抵抗材料1
14、保護層151が一体となったヒータ112の正面
図である。図8では抵抗材料114を発熱部は1.0m
m、厚み10μm程度にアルミナ基板113上に塗工
し、非発熱部は幅を4.0mmにして、その上に低抵抗
の材料114’を6.0mm幅で塗工し、電極とした。
なお、抵抗材料114は酸化ルテニウム、銀パラジウム
等を用い、低抵抗の材料114’は、銀、白金、金等を
用いた。発熱部長さbは最大通紙サイズあるいは最大画
像域長さよりも少し大き目に、例えばA3サイズ紙を通
紙する場合は、330mmA4サイズ紙を通紙する場合
は、230mm程度に設定した。ヒータ112の非発熱
部はフィルム116の厚膜部116−aが通過する側の
長さcが他の端部の長さdよりも長くなっている。これ
は、フィルム116の厚膜部が通過する部分Aの温度を
下げるために他の端部よりもヒータ112発熱部から十
分離す必要があるからである。
【0053】本実施例ではc=50mm、d=20mm
の設定で行なったところ、フィルム116の厚膜部11
6−aが通過する温度は十分下がったため、フィルムの
耐久性は向上した。なお、ヒータの発熱部端部からの距
離と温度の関係は、ヒータ112の非発熱部では発熱部
からの距離がふえると、温度は下がる。前記cの値をさ
らに大きくし、フィルム116の厚膜部116−aを更
に端部にもってくれば、更に温度は下がった。そのため
耐久性は向上するものと思われる。なお、ヒータのアル
ミナ基板113は、片側すなわちcの側のみ延長してい
るが、両側とも延長した場合に比べて熱容量が少ないた
め、一定の温度まで温める場合の時間が短く、また同一
時間で一定の温度にするには電力が低下した。
【0054】また、ヒータ112片側のみを延長したた
め、装置が大型化しにくいという利点もみられた。
【0055】図9〜11は、本発明を実施した他の実施
例を示す。図9は、フィルム端部の厚膜化をベースフィ
ルム116上に接着層161を介して別部材としてリブ
162を接着した場合である。この場合、ベースフィル
ム116、接着剤161、リブ162の剛性が異なるこ
とと、昇温に対する接着剤161の接着力の低下がある
ために、昇温防止のためと小型化および電力軽減または
ウエイト短縮の両立をはかることが従来は難かしかった
が、本実施例では実現された。
【0056】図10〜図11は、ヒータ端部の非発熱部
の材質・形状を変えた場合である。すなわち図11では
抵抗材料114の幅を大幅に増やし電極としての低抵抗
材料114’を端部のみに配した場合であり、実際上ほ
とんど発熱しなくなる。また図11は抵抗材料114の
厚みも大幅に非発熱部のみ増やした場合であり、この場
合もさらに実際上ほとんど発熱しなくなる。
【0057】請求項3に係る実施例について、図12乃
至19について説明する。当該実施例の加熱装置は、図
1,2と略同様である。
【0058】図12に、フィルム蛇行防止機構を示す。
すなわち、エンドレスフィルム216の厚膜部216−
a部を、規制部材260で押さえている。フィルム21
6は、あらかじめ矢印のように一方に移動するようにな
っており、フィルム厚膜部216−aを規制部材260
で押えることで、蛇行を押えている。
【0059】図13は、アルミナ基板213、抵抗材料
214、保護層251が一体となったヒータ212の正
面図である。図13では抵抗材料214を発熱部は1.
0mm、厚み10μm程度にアルミナ基板213上に塗
工し、非発熱部は幅を4.0mmにして、その上に低抵
抗の材料214’を6.0mm幅で塗工し、電極とし
た。なお、抵抗材料214は酸化ルテニウム、銀パラジ
ウム等を用い、低抵抗の材料214’は、銀、白金、金
等を用いた。なお、本実施例では、ヒータ端部のフィル
ム厚膜部が直接ヒータに触れないように、ヒータ212
のアルミナ基板を削り、その部分に更に別に断熱材25
3’を設置したものである。これを図14および図15
に示す。図14はヒータ213および断熱材等の断面図
である。断熱材253,253’は、PPS(ポリフェ
ニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテ
ルケトン)、芳香族ポリエステル、PI(ポリイミド)
等を用いた。
【0060】本実施例では、エンドレスフィルムの膜厚
部216aが直接ヒータ212あるいはヒータ212の
アルミナ基板213に当接しないために、ヒータ発熱体
の発熱端部からフィルム膜厚部216aまでの距離が小
さくとも、フィルム膜厚部216aの昇温が防げた。
【0061】図15〜図19は、本実施例を実施した加
熱装置の他の実施例を示す。すなわち図15,16は、
ヒータ212のアルミナ基板213上の発熱体214の
電極を片側のみからとった場合である。図15では発熱
体は214a又は214bどちらも発熱するが、図16
ではもう1本が電極材(低抵抗材料214’)であるた
め、発熱するのは1本だけである。これらは、断熱体2
53に接着されているが、フィルム216の膜厚部21
6aが通過するところAはアルミナ基板213がなく、
断熱体253のみあるため、フィルム216の膜厚部2
16aの昇温が大幅に防げた。
【0062】図17および図18は、さらなる他の実施
例である。すなわち図15や図16に示されたヒータの
パターンのうち1本をアルミナ基板の側面(図17)や
裏面(図18)に配した場合である。ただし、ここで断
熱体253は略してある。どちらの場合も、側面あるい
は裏面を通るパターンは、基本的には発熱しないのが望
ましいため、実用上問題ない程度まで発熱体214の幅
を広くしているが、図16のように低抵抗材214’を
電極もかねてこの材料でパターンを作っても良い。いず
れの場合も、保護層251は省略した。
【0063】図19はさらに他の実施例である。すなわ
ちフィルム端部の厚膜化をベースフィルム216上に接
着層261を介して別部材としてリブ262を接着した
場合である。この場合、ベースフィルム216、接着剤
261、リブ262の剛性が異なることと、昇温に対す
る接着剤261の接着力の低下があるために、昇温防止
のためと小型化および電力軽減またはウエイト短縮の両
立をはかることが従来は難かしかったが、本実施例では
実現された。
【0064】請求項4に係る実施例を図20乃至26に
ついて説明する。図20は、本発明の特徴を最もよく表
わす図面であり、301は低熱容量線状加熱体であっ
て、一例として厚み1.0mm、幅10mm、長手長2
40mmのアルミナ基板302に抵抗材料303を幅
1.0mmに塗工したもので、長手方向両端部より通電
されている。この加熱体301は、ホルダー304に接
着剤318により固定されており、ホルダー304は支
持体305に接着剤319により固定されている。通電
はDC100Vの周期20msecのパルス状波形で、
温度検知素子306によりコントロールされた所望の温
度、エネルギー放出量に応じたパルスを発生し、温度検
知素子306は、接着剤によって加熱体301と接着さ
れている。概略パルス幅は0.5msec〜5msec
となる。この様にエネルギー温度制御された加熱体30
1に当接して、図中矢印方向に定着フィルム307は移
動する。
【0065】この定着フィルムの一例として厚み20μ
mの耐熱フィルム、例えばポリイミド(PI)、ポリエ
ーテルイミド(PEI)、ポリテトラフルオロエチレン
・パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)等
に、少なくとも画像当接面側にポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフル
オロビニルエーテル共重合体等に導電剤を添加した離型
層を10μmコートしたエンドレスフィルムを用いた。
一般には総厚100μm以下、好ましくは40μm以下
のフィルムが望ましい。フィルム移動は、駆動ローラ3
08による駆動とフィルムガイド309によるガイドと
テンションにより行なわれ、フィルムは矢印方向にシワ
なく移動する。310はシリコンゴム等の離型性の良い
ゴム弾性層を有する加圧ローラで総圧4〜7kgでフィ
ルムを介して加熱体を加圧し、フィルムと圧接回転させ
る。
【0066】定着を行なう場合は、不図示の画像形成装
置から、トナー311が載った未定着の転写材312が
搬送されてくる。加熱体301の通電により、駆動ロー
ラ308によって回転するフィルム307が加熱され所
定の温度に保たれる。この状態で未定着のトナー311
が載った転写材312が、加熱体301、フィルム30
7および加圧ローラによって加熱・加圧・搬送されるこ
とにより、定着画像が得られる。
【0067】本実施例では、フィルム307にリブ32
0が接着剤322により固定されている。リブは、図2
1のような形状をしており、中央の凹部には規制部材3
21が入っている。規制部材にはリブの摩耗防止のため
にコロ324が設けられている。この結果フィルムの寄
り、逆寄りは禁止された。またリブ−フィルム間の接着
面積が増加するため接着力が増し、リブの剥れが防止さ
れた。なお凹型断面は図26のようになっている。
【0068】図23〜25は、本発明を実施した他の実
施例を示す。図23は規制材321とリブ320の摩耗
を防止するためのコロを独立させ、2つ設けたものであ
る。図24は、リブの裂け防止のため、淵の部分を丸め
たものである。また図25はフィルム307両端にリブ
320を設けたものである。これによって完全に寄りを
防ぐことが可能である。
【0069】請求項5に係る実施例を図27乃至29に
ついて説明する。図27および図28は、本発明の他の
実施例であり、本発明の特徴を最もよく表わす図面であ
り、図27は断面図、図28は正面図を示す。
【0070】ここで、401は低熱容量線状加熱体であ
って、一例として厚み1.0mm、幅10mm、長手長
240mmのアルミナ基板402に抵抗材料403を幅
1.0mmに塗工したもので、長手方向両端部より通電
されている。この加熱体401は、ホルダー404に接
着剤418により固定されており、ホルダー404は支
持体405に、接着剤419により固定されている。通
電は、DC100Vの周期20msecのパルス状波形
で、温度検知素子406によりコントロールされた所望
の温度、エネルギー放出量に応じたパルスを、そのパル
ス幅を変化させて与える。温度検知素子406は、接着
剤422によって加熱体401と接着されている。概略
パルス幅は0.5msec〜5msecとなる。この様
にエネルギー温度制御された加熱体401に当接して、
図中矢印方向に定着フィルム407は移動する。
【0071】この定着フィルムの一例として厚み20μ
mの耐熱フィルム、例えばポリイミド(PI)、ポリエ
ーテルイミド(PEI)、ポリテトラフルオロエチレン
・パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)等
に、少なくとも画像当接面側にポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフル
オロビニルエーテル共重合体等に導電剤を添加した離型
層を10μmコートしたエンドレスフィルムを用いた。
一般には総厚100μm以下、好ましくは40μm以下
のフィルムが望ましい。駆動ローラ408と従動ローラ
409を多数円型に配置する。この時駆動ローラ408
が上下することによってフィルム407にテンションが
調整自在となっており、駆動ローラの回転によりフィル
ム407は矢印方向にシワなく移動する。410は、シ
リコンゴム等の離型性の良いゴム弾性層を離型性の良い
ゴム弾性層を有する加圧ローラで総圧4〜7kgでフィ
ルムを介して加熱体を加圧し、フィルムと圧接回転させ
る。
【0072】定着を行なう場合は、不図示の画像形成装
置から、トナー411ののった未定着の転写材412が
搬送されてくる。加熱体401の通電により、駆動ロー
ラ408によって回転するフィルム407が加熱され、
所定の温度に保たれる。この状態で未定着のトナー41
1がのった転写材412が加熱体401、フィルム40
7および加圧ローラ410によって加熱・加圧・搬送さ
れることにより定着画像が得られる。また、フィルム4
07の帯電によるチャージアップ防止のため、導電ブラ
シ424を設け、バリスタ425を介して接地されてい
る。なお、これらの装置およびプロセスはSURF定着
と称される。
【0073】本実施例では、フィルム407の端部にリ
ブ407’を設けている。フィルム407は、例えば両
端部の張力をかえて図27の二重矢印方向(A⇒B)に
寄り力がかかるように構成されているが、規制部材42
6により、リブ407’の矢印方向への寄りが防止さ
れ、リブ407’と一体化しているフィルム407の二
重矢印方向への寄りが防止される。
【0074】なお、リブ407’の材質としては、シリ
コンゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチ
レンなど、耐熱性と弾性を兼ね備えた材質が用いられ
た。また接着剤としては、エポキシ系、シアノアクリレ
ート系、シリコン系、ゴム系など耐熱性と、ある程度の
弾性のあるものが用いられた。リブの幅は2mm〜20
mm高さ0.5mm〜5mmのものが用いられた。
【0075】本実施例では従動ローラ409を多数用
い、フィルムの断面型状が常に円になるように従動ロー
ラを配置した。また、ヒータおよびヒータホルダーにも
フィルムの曲率がかわらないように、端部をけずりおと
した。そのためフィルムおよびリダの曲率が殆ど変化せ
ず、結果としてフィルムおよびリブのしごきによる疲労
が減り、またフィルムとリブの界面の破壊も防げた。
【0076】図29は本発明を実施した他の実施例を示
す。すなわちフィルム407の内面に従動ローラ409
を多数配置するかわりに、フィルムガイド427を配置
したものである。この場合、フィルムガイド427は例
えばテフロン層のように表面に離型層を設けることが望
ましい。この場合でもフィルム407およびリブ40
7’の曲率が一定でありフィルム、リブの疲労には効果
があった。
【0077】請求項6に係る実施例を図30乃至34に
ついて説明する。図30および図31は、本発明の他の
実施例であり、本発明の特徴を最もよく表わす図面であ
り、図30は上面図、図31は正面図を示す。
【0078】ここで、501は低熱容量線状加熱体であ
って、一例として厚み1.0mm、幅10mm、長手長
240mmのアルミナ基板502に抵抗材料503を幅
1.0mmに塗工したもので、長手方向両端部より通電
されている。この加熱体501は、ホルダー504に接
着剤518により固定されており、ホルダー504は支
持体505に接着剤519により固定されている。通電
はDC100Vの周期20msecのパルス状波形で、
温度検知素子506によりコントロールされた所望の温
度、エネルギー放出量に応じたパルスをそのパルス幅を
変化させて与える。温度検知素子506は、接着剤52
2によって加熱体501と接着されている。概略パルス
幅は0.5msec〜5msecとなる。この様にエネ
ルギー温度制御された加熱体501に当接して、図中矢
印方向に定着フィルム507は移動する。
【0079】この定着フィルムの一例として厚み20μ
mの耐熱フィルム、例えばポリイミド(PI)、ポリエ
ーテルイミド(PEI)、ポリテトラフルオロエチレン
・パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)等
に、少なくとも画像当接面側にポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフル
オロビニルエーテル共重合体等に導電剤を添加した離型
層を10μmコートしたエンドレスフィルムを用いた。
一般には総厚100μm以下、好ましくは40μm以下
のフィルムが望ましい。フィルム移動は、駆動ローラ5
08による駆動とフィルムガイド509による駆動とテ
ンションにより、矢印方向にシワなく移動する。510
は、シリコンゴム等の離型性の良いゴム弾性層を有する
加圧ローラで総圧4〜7kgでフィルムを介して加熱体
を加圧し、フィルムと圧接回転させる。
【0080】定着を行なう場合は、不図示の画像形成装
置から、トナー511がのった未定着の転写材512が
搬送されてくる。加熱体501の通電により、駆動ロー
ラ508によって回転するフィルム507が加熱され、
所定の温度に保たれる。この状態で未定着のトナー51
1がのった転写材512が加熱体501、フィルム50
7および加圧ローラ510によって加熱・加圧・搬送さ
れることにより、定着画像が得られる。また、フィルム
507の帯電によるチャージアップ防止のため、導電ブ
ラシ524を設けたバリスタ525を介して接地されて
いる。
【0081】本実施例では、フィルム507の端部にリ
ブ507’を設けている。フィルム507は、例えば両
端部の張力をかえて図30の二重矢印方向(A⇒B)に
寄り力がかかるように構成されているが、規制部材52
6により、リブ507’の二重矢印方向への寄りが防止
され、リブ507’と一体化しているフィルム507の
二重矢印方向への寄りが防止される。規制部材526
は、ソレノイド527により位置がかわる。すなわちフ
ィルム507回転時には、規制部材526がリブ50
7’に当接し、圧がかかり、図中の二重矢印方向の寄り
力とつりあい、結果としてフィルム507の寄りが防げ
る。
【0082】また、フィルム507停止時には、リレノ
イド527により、規制部材526の位置がかわり、規
制部材526がリブ507’から離れ、結果としてリブ
507’に圧がかからなくなる。
【0083】本実施例では、上記のようにフィルム50
7停止時には、リブ507’に圧がかからないため、リ
ブ507’の経時による破損、フィルム507とのハガ
レ等が大幅に減少し、耐久性が高まった。
【0084】なお、リブ507’の材質としては、シリ
コンゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチ
レンなど、耐熱性と弾性を兼ね備えた材質が用いられ
た。また接着剤としては、エポキシ系、シアノアクリレ
ート系、シリコン系、ゴム系など耐熱性と、ある程度の
弾性のあるものが用いられた。
【0085】図32〜図34は、本発明を実施した他の
実施例を示す。図32は、リブ507’をフィルム外側
ではなく内側に設けた場合である。この場合は、規制部
材526もフィルム507の内側になる。
【0086】図33は、リブをフィルム507の両端部
に設けた場合である。この場合はフィルム507にどち
らの寄り力が加わっても制御可能である。したがって寄
りの中心を図30の常に片側に寄り力を働かせる場合と
は異なり、ゼロすなわち寄らない状態に設定できるた
め、全体として寄り力が少なく、したがって規制部材5
26a,526bのリブ507’a,507’bにかか
る力を少なくできる効果がある。
【0087】図34は、規制部材526の移動方向が図
30と異なる場合である。いずれの場合も、フィルム5
07の停止時に、リブ507’(507’a,507’
b)にかかる力をソレノイド527(527a,527
b)によって解除することにより、リブ507’(50
7’a,507’b)の経時に破損、フィルム507と
のハガレ等が大幅に減少し、耐久性が高まった。
【0088】請求項7に係る実施例を図35乃至40に
ついて説明する。
【0089】図35は本発明の他の実施例である、定着
装置としての加熱装置の説明図である。601は薄肉の
エンドレスベルト形状の定着フィルムであり、左側の駆
動ローラ602と、右側の従動ローラ603と、駆動ロ
ーラ602と従動ローラ603間の下方に配置した加熱
体604の、互いに平行な該3部オキ602,603,
604間に懸回張設してある。
【0090】従動ローラ604は、エンドレスベルト状
の定着フィルム601へ張力を与えるテンションローラ
を兼ねさせており、該定着フィルム601は駆動ローラ
602の時計方向回動に伴ない時計方向に所定の周速度
で回動駆動される。
【0091】605は、シリコンゴム等の離型の良いゴ
ム弾性層を有する加圧ローラであり、前記のエンドレス
ベルト状定着フィルム601の下行側フィルム部分を挟
ませて前記加熱体604の下面に対して不図示の付勢手
段により、例えば総厚4〜8kgの当接圧をもって対向
圧接させてあり、図の右方にある入口ガイド606によ
り搬入される、記録材Pの搬送方向に順方向の、反時計
方向に回転する。
【0092】加熱体の詳細な説明を行なうと、加熱体6
04は、定着フィルム軸方向(定着フィルム601の走
行方向と直角の方向)を長手とする横長の、剛性・高耐
熱性・断熱性を有する例えばポリフェニレンサルファイ
ド,ポリアミドイミド,ポリイミド,ポリエーテルエー
テルケトン,液晶ポリマー等高耐熱性樹脂や、これらの
樹脂とセラミックス,金属,ガラス等との複合材料から
なるヒータ支持体607と、この支持体の下面側に下面
長手に沿って一体的に取付保持させた、平板状ヒータ6
08と、ヒータ608の支持体側表面に配置した検温素
子609を有する。
【0093】ヒータ608は、一例として厚み1mm,
幅5mm,長さ240mmのアルミナ製の基板608a
の下面の略中央部に、長手に沿って例えば銀−パラジウ
ム等の電気抵抗材料を、厚さ約10μm,幅1〜3mm
でスクリーン印刷等により塗工して形成した発熱層60
8bの表面を、厚さ約10μmの耐熱ガラスから成る表
面保護層608cでおおった構成である。
【0094】検温素子609は例えば低熱容量のNTC
サーミスタであり、ヒータ608の上面略中央部に熱伝
導性の良いシリコン系接着剤等により接着されている。
【0095】次に従動ローラについて説明すると、従動
ローラ603は表面をニッケルメッキした鋼製であり、
フィルム内面とのμが小さい(0.5以下)、フィルム
と接触する部分の断面形状はストレートである。
【0096】次に定着実行動作について説明すると、不
図示の画像形成手段により顕画像Taが表面に形成され
た記録材Pは、不図示の搬送手段によりガイド606に
案内されて加熱体604と加圧ローラ605との間に進
入して、顕画像Taの面が記録Pの搬送速度と同一速度
で同方向に回動状態の定着フィルム601の下面に密着
し、面ズレやしわ寄りを生じることなくフィルム601
と一体に重なった状態で加熱体604と加圧ローラ60
5との圧接部N間を挟圧力を受けつつ通過してゆく。そ
の結果顕画像Taは圧接部Nにおいて、加熱及び加圧を
受け軟化溶融像Tbとなる。
【0097】フィルム601は、支持体607の曲率の
大きい(曲率半径約2mm)エッジ部Sにおいて、角度
(屈曲角度θが約50°)で走行方向が転向する。従っ
て定着フィルム601と重なった状態で圧接部Nを通過
して搬送された記録材Pは、エッジ部Sにおいてフィル
ム601から曲率分離し、排出される。
【0098】排出されるまで顕画像は十分冷却固化し、
シートPに完全に定着した状態(顕画像Tc)となって
いる。
【0099】本実施例で用いた顕画材は加熱溶融時の粘
度が十分高いので、定着フィルム601と分離する際の
温度が顕画材の融点以上であっても顕画材同志の固着力
が定着フィルム601に対する顕画材の粘着力よりも極
めて大きい。従って、フィルム601とシートPの離反
に際し、フィルム601に対する顕画材のオフセットは
実質的に発生しない。
【0100】また本実施例において、加熱体604のう
ちヒータ608の熱容量が小さく、これが支持体607
により断熱されているので、圧接部Nにおけるヒータ6
08の温度は短時間に顕画材のシートPへの定着可能温
度に達するので、ヒータ608を予め通電発熱させてお
く必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも機内昇
温が防止できる。
【0101】図36は、本実施例の上面からみた説明図
である。駆動ローラ602の両端には外径約25mmの
金属性リング状のつば部が設けられている。フィルム6
01の両端部には全周にわたって厚肉部が設けられてい
る。
【0102】図40は本実施例におけるフィルム601
の端部の断面図である。フィルム601は、厚さ20μ
mのポリイミドからなる基層601aの上に、両端約1
5mmを除いて、カーボンを分散したPFAからなる厚
さ10μmのコーティング層601bを形成したもので
あり、端部の非コート部には、幅10mm,厚さ100
μmのポリイミド・エンドレスベルトが接着されてい
る。
【0103】このようなフィルムを用いて定着加熱動作
を行なった場合、装置のゆがみや加熱体の温度分布の変
化等の原因で、フィルムが軸方向に変位した場合、駆動
ローラ端部のつば部602cによりフィルムの端部が接
触するが、フィルムの端部が約120μmと厚いので、
フィルムが座屈しない。
【0104】なお、フィルム601の基層601bの材
料としては、ポリイミド以外にも、ポリエーテルイミド
やポリエーテルサルホン等の熱可塑性の樹脂フィルムや
電鋳により製造したニッケル等のエンドレスフィルム等
も用いることができる。
【0105】また、厚肉部601cの材料や製造方法
も、例えば次のような種々の例が可能である。1)キャ
スティングによりポリイミド層601aを形成した後
に、再びキャスティングにより601aの端部のみ追加
して膜形成し、厚肉部601cを形成、2)射出成形に
より製造した厚さ0.2mmのウレタンベルトを、接着
材によりポリイミド層601a上に接着、厚肉部601
cの厚さは、10μm〜3mmが適切であり、さらに好
適には30μm〜2mmである。
【0106】なお、厚肉部601cはフィルムの片端の
みに形成してもよい。その場合、定着動作中、フィルム
が、端部厚肉化した側に変位する傾向に装置の構成を設
定しておくとよい。
【0107】比較例について説明すると、フィルム端部
に厚肉部601cを設けない場合、フィルム端部が駆動
ローラつば部602cとぶつかると、容易に座屈し、損
傷を受ける。そのため、つば部602cによってフィル
ムの蛇行を防止できず、複雑な蛇行修正機構が必要とな
る。また、フィルム端部が薄いと、装置組立時、部品交
換時等に容易に端面から亀裂が入りやすく、作業性に問
題がある。
【0108】次に本発明の他の実施例を説明すると、図
37は本発明の他の実施例を、上面からみた説明図であ
る。フィルムの両端には厚肉部601cが設けられてお
り、厚肉部601cには周方向全面にわたってパーフォ
レーションが設けられている。駆動ローラ602の両端
には、前記パーフォレーションと嵌合する突起602c
が周方向全面にわたって設けられている。
【0109】図38は、フィルム601の端部の断面図
で、フィルム601は、厚さ13μmの電鋳ニッケルか
らなる基層601aの上に、両端15mmを除いて、カ
ーボンを分散したPTFEからなる厚さ7μmのコーテ
ィング層601bを形成したものであり、端部の非コー
ト部には幅10mm,厚さ500μmの、ウレタン樹脂
からなるエンドレス状ベルトが接着されている。このベ
ルト部には、厚肉層601cと基層601bをつらぬい
て、径4mmのパーフォレーションが、周方向全面にわ
たって、約8mmの間隔で形成されている。
【0110】一方、駆動ローラ端部には、フィルムのパ
ーフォレーションに対応する位置に、径3.5mm,高
さ2mmの突起602cが、約8mmの間隔で、設けら
れており、この突起がフィルムのパーフォレーションと
嵌合する。その結果フィルムは駆動ローラの軸方向に変
位することなく回動される。
【0111】この実施例で、フィルム端部の厚肉層60
1cがないと、フィルム駆動時にパーフォレーションが
容易に引きさかれてしまう。
【0112】次に図39により、本発明の他の実施例に
ついて説明する。フィルム601と駆動ローラ602以
外は、前記実施例と同一構成で、同一の動作をする。
【0113】ポリイミドからなるフィルム基層601b
の端部は、端面から約20mmのところから端面に向か
って、テーパ状に厚肉化されている。
【0114】基層601aの厚さは、フィルム軸方向、
即ち図39の水平方向の中央部で20μmであり、両端
では50μmである。
【0115】駆動ローラ602は両端約25mmが両端
に向かってテーパ状に細くなった金属ムクのローラであ
り、軸方向中央部と両端部の外径差は約100μmであ
る。
【0116】このようなフィルムと駆動ローラを用いて
定着加熱動作を行なった場合、駆動ローラの両端がテー
パ形状をなしているため、フィルム両端部は、軸方向の
中央方向に変位させようとする力を駆動ローラから受け
る。一方、フィルム両端がテーパ状に厚肉化され、厚肉
部が駆動ローラのテーパを施こした部分と嵌合し、フィ
ルムは軸方向にわずかしか動かない。従ってフィルムの
軸方向の変位を防止する特別な機構が不要である。
【0117】請求項8に係る実施例を図41乃至47に
ついて説明する。
【0118】図41は本発明の他の実施例である、定着
装置としての加熱装置の説明図である。701は薄肉の
エンドレスベルト形状の定着フィルムであり、左側の駆
動ローラ702と、右側の従動ローラ703と、駆動ロ
ーラ702と従動ローラ703間の下方に配置した加熱
体704の、互いに平行な該3部オキ702,703,
704間に懸回張設してある。
【0119】従動ローラ704は、エンドレスベルト状
の定着フィルム701へ張力を与えるテンションローラ
を兼ねさせており、該定着フィルム701は駆動ローラ
702の時計方向回動に伴ない時計方向に所定の周速度
で回動駆動される。
【0120】705は、シリコンゴム等の離型の良いゴ
ム弾性層を有する加圧ローラであり、前記のエンドレス
ベルト状定着フィルム701の下行側フィルム部分を挟
ませて前記加熱体704の下面に対して不図示の付勢手
段により、例えば総厚4〜8kgの当接圧をもって対向
圧接させてあり、図の右方にある入口ガイド706によ
り搬入される、記録材Pの搬送方向に順方向の、反時計
方向に回転する。
【0121】加熱体の詳細な説明を行なうと、加熱体7
04は、定着フィルム軸方向(定着フィルム701の走
行方向と直角の方向)を長手とする横長の、剛性・高耐
熱性・断熱性を有する例えばポリフェニレンサルファイ
ド,ポリアミドイミド,ポリイミド,ポリエーテルエー
テルケトン,液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これら
の樹脂とセラミックス,金属,ガラス等との複合材料か
らなるヒータ支持体707と、この支持体の下面側に下
面長手に沿って一体的に取付保持させた、平板状ヒータ
708と、ヒータ708の支持体側表面に配置した検温
素子709を有する。
【0122】ヒータ708は、一例として厚み1mm,
幅5mm,長さ240mmのアルミナ製の基板708a
の下面の略中央部に、長手に沿って例えば銀−パラジウ
ム等の電気抵抗材料を、厚さ約10μm,幅1〜3mm
でスクリーン印刷等により塗工して形成した発熱層70
8bの表面を、厚さ約10μmの耐熱ガラスから成る表
面保護層708cでおおった構成である。
【0123】検温素子709は、例えば低熱容量のNT
Cサーミスタであり、ヒータ708の上面略中央部に熱
伝導性の良いシリコン系接着剤等により接着されてい
る。
【0124】次に従動ローラについて説明すると、従動
ローラ703は表面をニッケルメッキした鋼製であり、
フィルム内面とのμが小さい(0.5以下)、フィルム
と接触する部分の断面形状はストレートである。フィル
ム1の片側の端面には、不図示のフィルム位置検知素子
が配置されており、その素子の出力に応じ、ソレノイド
やカム等の手段(不図示)により従動ローラ703の片
端を上下し、駆動ローラ702との平行性を変化させる
ことで、フィルム701に軸方向の移動力を与え、フィ
ルムの軸方向位置を所定の範囲に保つ。
【0125】図43に駆動ローラ702の説明を示す。
702aは外径18mmの鋼製芯金で、そのまわりに厚
さ1mmのシリコンゴムを被覆している。ゴム硬度は1
5°〜60°(JIS A)が好ましく、本実施例では
30°である。ローラの軸方向断面形状は、ストレート
である。
【0126】定着実行動作について述べると、不図示の
画像形成手段により顕画像Taが表面に形成された記録
材Pは、不図示の搬送手段によりガイド706に案内さ
れて加熱体704と加圧ローラ705との間に進入し
て、顕画像Taの面が記録Pの搬送速度と同一速度で同
方向に回動状態の定着フィルム701の下面に密着し面
ズレやしわ寄りを生じることなくフィルム701と一体
に重なった状態で加熱体704と加圧ローラ705との
圧接部N間を挟圧力を受けつつ通過してゆく。その結果
顕画像Taは圧接部Nにおいて加熱/加圧を受け軟化溶
融像Tbとなる。
【0127】フィルム701は、支持体707の曲率の
大きい(曲率半径約2mm)エッジ部Sにおいて、角度
(屈曲角度θが約50°)で走行方向が転向する。従っ
て定着フィルム701と重なった状態で圧接部Nを通過
して搬送された記録材Pは、エッジ部Sにおいてフィル
ム701から曲率分離し、排出される。
【0128】排出されるまで顕画像は十分冷却固化し、
シートPに完全に定着した状態(顕画像Tc)となって
いる。
【0129】本実施例で用いた顕画材は加熱溶融時の粘
度が十分高いので、定着フィルム701と分離する際の
温度が顕画材の融点以上であっても顕画材同志の固着力
が定着フィルム701に対する顕画材の粘着力よりも極
めて大きい。従って、フィルム701とシートPの離反
に際し、フィルム701に対する顕画材のオフセットは
実質的に発生しない。
【0130】また本実施例において、加熱体704のう
ちヒータ708の熱容量が小さく、これが支持体707
により断熱されているので、圧接部Nにおけるヒータ7
08の温度は短時間に顕画材のシートPへの定着可能温
度に達するので、ヒータ708を予め通電発熱させてお
く必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも機内昇
温が防止できる。
【0131】次に、定着フィルムについて述べると、定
着フィルム701は耐熱性・離型性・耐久性等のある、
一般に100μm以下、好ましくは40μm以下の単層
或は複合層フィルムを使用できる。
【0132】図42は複合層フィルムの一例の層構成断
面膜式図であり、701aは定着フィルムの基層(ベー
スフィルム)としての耐熱層、701bは該耐熱層70
1aの外面(トナー画像に対面する側の面)に積層した
離型層である。
【0133】耐熱層701aは例えばポリイミド、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサ
ルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポ
リパラバン酸(PPA)、などの高耐熱性樹脂フィルム
や、Ni・SUS・Al等の金属など、強度・耐熱性に
優れたものが使用できる。
【0134】離型層701bは例えばPTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)・PFA・FEP等のフッ素樹
脂や、シリコン樹脂などが好ましい。耐熱層701aに
対する離型層701bの積層形成は離型層フィルムの接
着ラミネート、離型層材料の静電塗装(コーティング)
・蒸着・CVD等の成膜技術による積層、耐熱層材料と
離型層材料の共押し出しによる2層フィルム化などで行
なうことができる。
【0135】一例として701a層として厚さ20μm
で径が40mmのポリイミド・シームレスベルトを用
い、その表層にカーボン分散したPFAコーティング膜
701b(表面抵抗1×106 Ω/□,厚さ10μm)
を形成したエンドレスフィルムを示す。
【0136】ポリイミド・シームレスベルト701a
は、内側に金型を用いるキャスティングにより形成す
る。円筒状の金型には軸方向の溝701cが全面的に設
けられている。溝の深さは7μm〜0.2μmであり、
好ましくは3〜0.5μmである。溝701cの幅及び
溝の間隔は1μm〜5mm、好ましくは10μm〜1m
mである。
【0137】このような金型にを用いて製造した701
a層を用いたフィルム701の内面は、図42に示すよ
うに、周方向の断面が凹凸となり、軸方向は凹凸がな
い。
【0138】このようなフィルム701を用いて定着加
熱動作を行なうと、フィルム内面の凹凸が駆動ローラ7
02の表面ゴム層702bに食い込むので、駆動ローラ
702に対するフィルム701の摩擦力は、駆動ローラ
の回転方向すなわちフィルムの周方向の方が、フィルム
の軸方向よりも格段に大きくなる(約1.5〜4倍)。
【0139】そのため、フィルムは駆動ローラとの間で
スリップしないので安定して回動する一方、駆動ローラ
軸方向の移動力が小さいため、テンションローラ703
上下量を小さくしてもフィルム長手方向位置が容易に調
整でき、フィルムへのダメージが小さくてすむ。
【0140】比較例について説明すると、平滑な金型を
用いてフィルム701の耐熱層701aを作った場合、
フィルム内面粗度は等方的になる。すると、フィルム7
01の駆動ローラ702に対する摩擦力は駆動ローラの
回転方向と軸方向で等しくなる。すると、フィルムは前
記実施例比べると駆動ローラとスリップし易い。スリッ
プを防ぐために、駆動ローラをフィルムとの摩擦係数を
大きいもの(例えばシリコンゴム吹きつけ)を用いる
と、フィルムが駆動ローラの軸方向する力が大きくな
り、フィルムの長手方向位置を修正するのが困難になる
し、無理に修正しようとすると、テンションローラ70
3を著しく大きく変位させなければならなくなり、フィ
ルムにしわが寄る場合がある。
【0141】次に他の実施例について説明すると、前記
実施例の駆動ローラ702を、図44に示す構成に変更
する。
【0142】外径20mmの、外面をニッケルメッキし
た鋼製ローラ、表面に、深さ0.5μm〜100μm幅
及び間隔1μm〜5mmの溝702cを軸方向に設け
る。
【0143】従って、駆動ローラ表面に弾性層を設けて
フィルムを食い込ませなくても、駆動ローラとフィルム
の間の摩擦係数を周方向>軸方向にできる。
【0144】更に他の実施例について説明する。前記実
施例においてフィルム701の構成を図45に示すもの
に変更する。
【0145】図45は本実施例のフィルム701の軸方
向断面図であり、フィルム701の周方向に、深さ7〜
0.3μm、幅及び間隔1μm〜5mmの溝701dを
設ける。
【0146】その製造法について説明すると、周方向に
凹凸のある金型で701a層をキャスティング成形、金
型の熱膨張率をポリイミドより大きくし、金型が冷えて
から脱型すれば、このような周方向の溝も可能(ただ
し、深さ4μm以下が好ましい)。
【0147】従って、フィルム内面の凹凸が駆動ローラ
表面の弾性層702bに食い込むため、フィルムが駆動
ローラの方向に変位しにくい。
【0148】本発明のもう1つの実施例において、駆動
ローラ702を図46に示すような、周方向の溝702
dを有する鋼製ローラに変更する。この構成により、フ
ィルムが駆動ローラ軸方向に変移しない。
【0149】更にもう1つの実施例において、フィルム
701の端面全周にウレタンゴムから成るリブ701c
を設け、このリブ701cを不図示の定着器本体と係合
する規制部材710に嵌合させる。
【0150】従って、テンションローラ703を上下さ
せなくてもフィルムの軸方向位置が規制できる。従って
フィルム位置検知手段及びテンションローラ上下機構が
省略できる。
【0151】請求項9に係る実施例を、図48乃至53
について説明する。図48の実施例の前提となる定着装
置について説明すると、図49において、824はエン
ドレスベルト状の定着フィルムであり、左側の駆動ロー
ラ825と、右側の従動ローラ826と、駆動ローラ8
25と従動ローラ826間の下方に配置した加熱体とし
ての低熱容量線状加熱体820の互いに並行な該4部材
825・826・827・820間に懸回張設してあ
る。
【0152】従動ローラ826はエンドレスベルト状の
定着フィルム824のテンションローラを兼ねさせてお
り、該定着フィルム824は駆動ローラ825の時計方
向回転駆動に伴ない時計方向に所定の周速度、即ち画像
形成部側から搬送されてくる未定着トナー画像Taを上
面に担持した転写材シートPの搬送速度と同じ周速度を
もってシワや蛇行、速度遅れなく回動駆動される。
【0153】828は加圧部材としての、シリコンゴム
等の離型性の良いゴム弾性層を有する加圧ローラであ
り、前記のエンドレスベルト状定着フィルム824の下
行側フィルム部分を挟ませて前記加熱体820の下面に
対して不図示の付勢手段により例えば総圧4〜7kgの
当圧接をもって対向圧接させてあり、転写材シートPの
搬送方向に順方向の反時計方向に回転する。
【0154】加熱体としての低熱容量線状加熱体820
は本例のものは、定着フィルム横断方向(定着フィルム
825の走行方向に直角な方向)を長手とする横長の剛
性・高耐熱性・断熱性を有するヒータ支持体827と、
この支持体の下面側に下面長手に沿って一体に取付け保
持させた、発熱体822・検温素子823等を具備させ
たヒータ基板821を有してなる。
【0155】ヒータ支持体827は加熱体820を定着
装置811及び複写装置全体に対し断熱支持するもの
で、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、P
AI(ポリアミドイミド)、PI(ポリイミド)、PE
EK(ポリエーテルエーテルケトン)、液晶ポリマー等
の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金
属、ガラス等との複合材料などで構成できる。
【0156】ヒータ基板821は一例として厚み1.0
mm,幅10mm,長さ240mmのアルミナ基板あ
る。発熱体822は例えば基板821の下面の略中央部
に長手に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)等
の電気抵抗材料を厚み約10μm,幅1〜3mmにスク
リーン印刷等により塗工し、その上に表面保護層として
耐熱ガラス821aを約10μmコートする。検温素子
823は一例として基板821の上面(発熱体822を
設けた面とは反対側の面)の略中央部にスクリーン印刷
等により塗工して具備させたPt膜等の低熱容量の側温
抵抗体である。検温素子としては、他に低熱容量のサー
ミスタ等基板821に当接配置する構成にしてもよい。
【0157】線状又は帯状をなす発熱体822に対し、
その長手方向両端部より通電し、発熱体822を略全長
にわたって発熱させる。通電はAC100Vであり、検
温素子823の検知温度に応じてトライアックを含む不
図示の通電制御回路により通電する位相角を制御するこ
とにより、通電電力を制御している。
【0158】図48は本発明の特徴を最もよく表わす図
面であり、エンドレスベルト状の定着フィルム824は
上方の従動ローラ826と下方に配置した加熱体として
の低熱容量線状加熱体820の互いに並行な該2部材に
懸回張設してある。
【0159】従動ローラ826はエンドレスベルト状の
定着フィルム824のテンションローラを兼ねさせてお
り、該定着フィルム824は外周側にある駆動ローラ8
25の反時計方向回転駆動に伴ない時計方向に所定の周
速度で回動駆動される。
【0160】他の部分は前述の図49と同等なので同一
の符号で表わし詳しい説明は省略する。
【0161】駆動ローラ825は摩擦係数の大きなもの
例えば金属ローラにSiゴムを吹きつけたものが用いら
れる。
【0162】駆動ローラ825は定着フィルム824を
介して従動ローラ826に不図示の手段によって加圧力
0.5〜6kg/220mmで押し付けられる。これら
の加圧及びフィルム・駆動ローラ間のμによりフィルム
は駆動ロールにより外周面より駆動される。
【0163】このようにフィルム外周面より駆動するこ
とによりフィルム内周面のμが小さくても良い。このこ
とにより以下の利点が生ずる。
【0164】1.定着フィルム・ヒータ間、定着フィル
ム・ヒータホルダー間の摺擦によって摩耗粉が生じてフ
ィルム内周面のμが変動しても安定したフィルム駆動で
きる。 2.フィルム内周面ヒータ表面に潤滑材を多量に塗布す
ることが可能になり摺擦による摩耗粉の発生を防止でき
定着装置の寿命を長くすることが可能である。
【0165】駆動ローラ幅は、フィルム軸方向長のほぼ
全面少なくとも通紙幅以上あることが安定した搬送上好
ましい。
【0166】本実施例の長手方向の関係を図51に示
す。図51においてL1 は最大通紙領域、L2 は駆動ロ
ーラ825幅、L3 は定着フィルム幅829をそれぞれ
示している。ここでL1 2 3 とすることによ
り、通紙領域内では全面に駆動を受けるため部分的な速
度差を持たないので、通紙領域内ではシワ等の発生はな
く安定した搬送が得られる。
【0167】図50は本発明の他の実施例を表わすもの
であり、図48のものにテンションローラ826’を付
加したものである。テンションローラ826’に与える
張力を前・後で調整することにより、フィルムの蛇行を
防止しフィルムの搬送をより安定化したものである。
【0168】この加熱装置のフィルム内周面には耐熱性
グリスを500mg塗布し、摺擦によるフィルム等の摩
耗を防止してある。
【0169】この加熱装置を複写機FC−2に組み込み
画像形成を行なったところ20万枚にわたりフィルムの
滑り、スリップは発生せず画像の乱れ、紙の搬送不良は
現われず、良好な結果を得ることができた。
【0170】フィルム外周面より駆動する式として加圧
ロールを駆動ロールとする式も考えられるが、加熱動作
により加圧ロール径が大きく変化するので加圧ロール表
面の周速が大きく変化し、フィルム、記録紙の搬送速度
が安定せず好ましくない。従って駆動ローラはヒータ部
に当接しない面に接することが好ましい。
【0171】更に、本発明に係る他の実施例を図52を
もって説明する。前述の実施例では駆動ローラ825は
フィルム走行安定化のために通紙幅またはそれ以上の比
較的大面積で定着フィルムに圧接されていた。これは主
に定着フィルムがオフセット防止のためPTFE又はP
FA等の離型性の良い物質で表面が構成されているた
め、充分な駆動力を伝達するために大面積が必要であっ
たためである。本実施例では駆動力の伝達力を高め小面
積化するとともに通紙領域外に設けることにより、定着
動作に伴なって発生する少量のオフセットトナー及び紙
粉等から駆動ローラを守り、長期に渡って安定したフィ
ルム走行を与えるものである。図52においてL1 は最
大通紙幅L4 はPTFEまたはPFA等のフッ素樹脂で
構成された表面層824aの幅L3 は定着フィルム82
4の全幅である。定着フィルムは図52に示すように通
紙領域を定着フィルム824のほぼ中央部に持ち、その
幅L1 よりも広い幅L4 で表面に離型性層が形成されて
いる。その両側には、フィルム824の基層部分が露出
されている。このフィルム824の基層部分はポリイミ
ド等の耐熱樹脂又は金属等等からなり、表面の摩擦係数
μは、長面層824a部分に比較してケタ違いに大き
い。このフィルム824の基層部分812、駆動ローラ
825a、駆動ローラ825bを押し当てることにより
充分な駆動力が得られる。又通紙領域外に設定されるた
めに加熱装置の動作に伴なって発生するオフセットトナ
ー等の汚れが駆動ロールに付着しない。又、中央部に比
較して通紙外のため発熱量が少ないために温度上昇が少
ないので、駆動ローラの摩擦係数μが変動しにくいこと
等より安定したフィルム走行が得られる。
【0172】本発明の他の実施例を図53をもって説明
する。同図も前図と同じく長手方向の関係を表わしたも
のであり、図51,52と同等なものは同一の符号を付
けて表わし、詳しい説明は省略する。
【0173】図53に示す実施例の加熱装置において、
駆動ロール825の幅L2 はフィルム824の幅L3
比較して、L2 >L3 という関係に設定してある。
【0174】このように設定することにより、フィルム
全面に駆動力が伝達されることになりフィルム全面にわ
たり均一な安定した搬送力を得て、搬送力差等で生じる
フィルムのシワ等が防止され、かつフィルムが加熱動作
に伴なって走行され、フィルムが軸方向に蛇行しても安
定した搬送力を与えることができる。さらに加熱動作に
伴なってフィルムを伝搬してくる熱により駆動ローラ8
25が昇温する。これは特に最大通紙幅よりも短い通紙
幅を持つ紙が連続して用いられた場合、非通紙部での昇
温が著しく、駆動ローラの寿命を縮める一因となる場合
があるが、本実施例の如くL2 >L3 に設定されている
場合には、熱が端部側に流れていくので、駆動ロール8
25の過昇温が防止され、駆動ロール825の寿命を延
ばす効果がある。
【0175】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1によれ
ば、少なくともその片側端部の厚みが他よりも厚いエン
ドレスフィルムを用いる場合、フィルム回転に伴ない摺
動通過する部材について、前述のエンドレスフィルムの
厚みが増しているところが通過する部分の曲率半径を、
他の部分よりも大きく設定することにより、フィルムの
厚い部分の屈曲によるフィルム劣化を低減し、フィルム
の裂け、亀裂等の発生を防止し、耐久性を向上する効果
がある。
【0176】請求項2によれば、片側端部の厚みが、他
よりも厚いエンドレスフィルムを用いる場合、熱による
耐久性の弱いフィルムの厚膜部端部をヒータの非発熱部
に配し、かつヒータの非発熱部を、フィルムの厚膜部側
のみ長くすることにより、1)フィルム厚膜部の昇温を
防ぎ、2)装置の大型化、特に長手方向の長さを短縮
し、3)ヒータの熱容量も小さくなるため、規定温度ま
で達する時間が短縮される、あるいは同一時間で規定温
度まで達する場合は、消費電力が軽減される効果があ
る。
【0177】請求項3によれば、片側端部の厚みが、他
よりも厚いエンドレスフィルムを用いる場合、熱による
耐久性の弱いフィルムの厚膜部端部をヒータの非発熱部
も含めてヒータと接しないようにすることにより、1)
フィルム厚膜部の昇温を防ぎ、2)装置の大型化、特に
長手方向の長さを短縮し、3)ヒータの熱容量も小さく
なるため、規定温度まで達する時間が短縮される、ある
いは同一時間で規定温度まで達する場合は、消費電力が
軽減される効果があった。
【0178】請求項4によれば、フィルムのリブを断面
凹型のものに変えることにより、逆寄りの防止と、接着
力の向上、さらに規制部材を簡略化するといった効果が
ある。
【0179】請求項5によれば、エンドレスフィルムの
回転時の曲率が一定になるように、ガイドを設けたりコ
ロを多数設け、エンドレスフィルム回転が、その軸方向
と垂直な面に対してほとんど円になるようにして曲率を
一定にすることにより、フィルムのしごきによるフィル
ムやリブの疲労や破壊を防止できる効果がある。
【0180】請求項6によれば、フィルム回転停止時に
は、前記リブにフィルム蛇行、寄りを防ぐためにかける
逆方向の力を解除することにより、前記リブに常に強い
力が長期間かからないようにし、リブ破損、リブとフィ
ルムの分離等の発生を防止できる効果がある。
【0181】請求項7によれば、エンドレスフィルムの
少なくとも一方の端部を中央部に比べて厚肉化すること
により、フィルムの蛇行を防止でき、また、フィルムの
損傷も防止でき、長期にわたって安定して動作する、簡
略な構成の加熱装置が提供できる。
【0182】請求項8によれば、フィルム内面に周方向
又は軸方向の溝を設けることで、フィルムスリップを発
生させることなしにフィルムの軸方向変位を抑制でき、
そのためフィルムへの軸方向変位の修正が容易又は不要
となる。
【0183】請求項9によれば、フィルムを外周面より
駆動することにより、内周面のμが摩耗等により変動し
ても、安定した駆動が得られるとともにフィルムの長寿
命化をもたらす効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した複写機の断面図。
【図2】本発明を実施した複写機の走着装置としての加
熱装置の断面図。
【図3】本発明を実施した加熱装置のフィルムおよび規
制部材の断面図。
【図4】本発明を実施した加熱装置の断熱部材を示す
図。
【図5】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示す
図。
【図6】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示す
図。
【図7】本発明の加熱装置の他の実施例のフィルムおよ
び規制部材の断面図。
【図8】本発明を実施した加熱装置のヒータの上面図。
【図9】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示す
図。
【図10】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示
す図。
【図11】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示
す図。
【図12】本発明の加熱装置の他の実施例のフィルムお
よび規制部材を示す図。
【図13】本発明の加熱装置の他の実施例のヒータの上
面図。
【図14】本発明の加熱装置の他の実施例の総断面図。
【図15】本発明の加熱装置の他の実施例を示す図。
【図16】本発明の加熱装置の他の実施例を示す図。
【図17】本発明の加熱装置の他の実施例を示す図。
【図18】本発明の加熱装置の他の実施例を示す図。
【図19】本発明の加熱装置の他の実施例を示す図。
【図20】本発明を実施した加熱装置の斜視図。
【図21】凹型リブの拡大図。
【図22】本発明の前提を示すリブの形状を示す断面
図。
【図23】本発明を実施した他の実施例を示すリブ、フ
ィルムの断面図。
【図24】本発明を実施した他の実施例を示すリブ、フ
ィルムの断面図。
【図25】本発明を実施した他の実施例を示すリブ、フ
ィルムの断面図。
【図26】本発明を実施した他の実施例を示すリブ、フ
ィルムの断面図。
【図27】本発明を実施した加熱装置の断面図。
【図28】本発明を実施した加熱装置の正面図。
【図29】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示
す図。
【図30】本発明を実施した加熱装置の正面図。
【図31】本発明を実施した加熱装置の横断面図。
【図32】本発明を実施した他の実施例を示す正面から
みた断面図。
【図33】本発明を実施した他の実施例を示す正面図。
【図34】本発明を実施した他の実施例を示す正面図。
【図35】本発明を実施した加熱装置の他の例を示す
図。
【図36】図35の加熱装置の上面図。
【図37】本発明を実施した加熱装置の更に他の例を示
す図。
【図38】加熱装置のフィルムの端部の断面図。
【図39】本発明を実施した加熱装置の他の実施例を示
す図。
【図40】加熱装置のフィルムの端部を示す断面図。
【図41】本発明を実施した加熱装置の他の例を示す
図。
【図42】本発明の加熱装置におけるフィルムの斜視
図。
【図43】本発明の加熱装置における駆動ローラの斜視
図。
【図44】本発明の加熱装置における駆動ローラの他の
例の斜視図。
【図45】本発明の加熱装置におけるフィルムの他の例
の斜視図。
【図46】本発明の加熱装置における駆動ローラの他の
例の斜視図。
【図47】本発明の加熱装置におけるフィルムの他の例
の斜視図。
【図48】本発明を実施した加熱装置の他の例の断面
図。
【図49】本発明の前提となる加熱装置の一例を示す
図。
【図50】本発明を実施した加熱装置の更に他の例を示
す図。
【図51】本発明を実施した加熱装置の駆動ローラとフ
ィルムの関係を示す図。
【図52】本発明を実施した加熱装置の駆動ローラとフ
ィルムの関係の他の例を示す図。
【図53】本発明を実施した加熱装置の駆動ローラとフ
ィルムの関係の他の例を示す図。
【符号の説明】
16…フィルム 16a…フィルム
厚膜部 17…駆動ローラ 18…従動ローラ 19…加圧ローラ R,Ra…断熱体
53の曲率半径 R’,R’a…フィルムガイド63の曲率半径 114…抵抗発熱体 114’…低抵抗
材料(電極) 116…フィルム 116a…フィル
ム厚膜部 161…接着層 162…リブ 212…加熱体(ヒータ) 213…アルミナ
基板 214…抵抗発熱体 214’…低抵抗
材料(電極) 214a…抵抗発熱体 214b…抵抗発
熱体 216…フィルム 216a…フィル
ム厚膜部 253…断熱体 253’…断熱体 260…規制部材 261…接着層 262…リブ 301…加熱体 307…フィルム 320…凹型リブ 321…規制材 324…コロ 401…加熱体 407…エンドレ
スフィルム 407’…リブ 409…従動ロー
ラ 410…加圧ローラ 501…加熱体 507…エンドレスフィルム 526…規制部材 527…ソレノイド 601…フィルム 601c…厚肉部 608…ヒータ 701…フィルム 701a…フィル
ムの基素 701b…離型層 701c,701
d…フィルムの溝 702c,702d…ローラの溝 820…加熱体 824…フィルム 825…駆動ロー
ラ 826…従動ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林克彰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木村茂雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 草加健作 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 細井 敦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ヒータと、このヒータに対し摺動す
    るフィルムと、このフィルムとニップを形成する加圧部
    材とを有し、フィルムと加圧部材間で被定着画像を支持
    した支持体を挟持搬送することで被定着画像の定着を行
    なう定着装置において、 前記フィルムは、エンドレスフィルムであり、少なくと
    もその片側略端部の厚みが、他の部分よりも厚くなって
    おり、前記エンドレスフィルムの回転に伴い摺動通過す
    る部材について、前記エンドレスフィルムの厚みが増し
    ている厚膜部が通過する部分の曲率半径が、他の部分よ
    りも大きくなっていることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 固定ヒータと、このヒータに対して摺動
    するフィルムと、このフィルムとニップを形成する加圧
    部材とを有し、フィルムと加圧部材間で被定着画像を支
    持した支持体を挟持搬送することで被定着画像の定着を
    行なう定着装置であって、前記フィルムは、エンドレス
    フィルムであり、かつフィルムの片側略端部の厚みが他
    の部分よりも厚くなっており、フィルムの回転に伴い摺
    動通過するヒータの非発熱部を上記エンドレスフィルム
    の厚膜部が通過するような構成になっている定着装置に
    おいて、 前記ヒータの端部の非発熱部が長さが、一端部と他端部
    で異なり、フィルムの厚膜部が通過する側端部の非発熱
    部の長さが他端部の非発熱部の長さよりも長いことを特
    徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 固定ヒータと、このヒータに対して摺動
    するフィルムと、このフィルムとニップを形成する加圧
    部材を有し、フィルムと加圧部材間で被定着画像を支持
    した支持体を挟持搬送することで被定着画像の定着を行
    なう定着装置において、 上記フィルムはエンドレスフィルムであり、かつフィル
    ムの少なくとも片側略端部の厚みが他の部分よりも厚く
    なっており、上記エンドレスフィルムの端部膜厚部は、
    上記固定ヒータとはヒータの非発熱部も含めて接しない
    ことを特徴とした加熱装置。
  4. 【請求項4】 フィルムの一面側に加熱体を配置し、他
    面側に画像担持体を密着させ、フィルムを介して上記画
    像担持体に熱エネルギーを付与する加熱装置において、
    上記フィルムは片側端または両側端部に少なくとも1ケ
    所以上の凹部のあるリブを設けたエンドレスベルト状で
    あり、前記リブの凹部に嵌合し、上記フィルムの回転駆
    動によるフィルムの蛇行を規制する部材を設置したこと
    を特徴とする加熱装置。
  5. 【請求項5】 耐熱性フィルムの一面側に加熱体を密着
    させ、他面側に記録材を密着させ、上記フィルムを介し
    て該記録材に熱エネルギーを与える加熱装置において、 上記フィルムがエンドレスフィルムであり、少なくとも
    一方端部にリブを設けてあり、上記エンドレスフィルム
    が略円筒状に回転駆動することを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】 耐熱性フィルムの一面側に加熱体を密着
    させ、他面側に記録材を密着させ、フィルムを介して該
    記録材に熱エネルギーを付与する加熱装置で、上記フィ
    ルムが少なくとも一方の端部にリブが設けられているエ
    ンドレスフィルムであり、上記エンドレスフィルムの回
    転によって生じる回転軸方向のフィルムの寄り・蛇行
    を、前記のリブを押えることによって防止する加熱装置
    において、 前記リブへの押圧力を、前記エンドレスフィルムの回転
    停止時には解除する機構を設けたことを特徴とする加熱
    装置。
  7. 【請求項7】 耐熱性フィルムの一面側に加熱体を、他
    面側に記録材を密着させ、フィルムを介して該記録材に
    熱エネルギーを付与する加熱装置において、 耐熱性フィルムがエンドレスベルト形状をなし、ベルト
    の少なくとも一方の端部が中央部に比べて肉厚が厚いこ
    とを特徴とする加熱装置。
  8. 【請求項8】 耐熱性フィルムの一面側に加熱体を、他
    面側に記録材を密着させ、フィルムを介して該記録材に
    熱エネルギーを付与する加熱装置において、 耐熱性フィルムがエンドレスベルト形状をなし、ベルト
    の内側表面の断面形状がベルト軸方向と周方向で異なる
    ことを特徴とする加熱装置。
  9. 【請求項9】 耐熱性フィルムの一面側に加熱体を他面
    側に記録材を密着させ、フィルムを介して該記録材に熱
    エネルギーを付与する加熱装置において、 耐熱性フィルムがエンドレスベルト形状をなすもので、
    該フィルムの駆動を加熱体と当接していないフィルム外
    周面から行なうことを特徴とする加熱装置。
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