JPH06116393A - 結晶性ポリアミド樹脂 - Google Patents

結晶性ポリアミド樹脂

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JPH06116393A
JPH06116393A JP4271712A JP27171292A JPH06116393A JP H06116393 A JPH06116393 A JP H06116393A JP 4271712 A JP4271712 A JP 4271712A JP 27171292 A JP27171292 A JP 27171292A JP H06116393 A JPH06116393 A JP H06116393A
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JP
Japan
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crystalline polyamide
molded
polyamide resin
molded product
whiteness
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4271712A
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English (en)
Inventor
Kenji Ebara
賢司 江原
Keiichi Suzuki
慶一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 靭性及び成形流動性を損なうことなく、薄
肉部と厚肉部の白色度ムラの少ない成形品を提供する。 【構成】 溶融状態にある結晶性ポリアミドを冷却固
化させ、ペレタイズし更に実質的に固相重合の進まない
温度雰囲気下、ペレット状態で、金属製又はガラス製の
バッチ式容器内で回転による機械的な衝撃エネルギ−を
与えて得られる結晶性ポリアミド樹脂、および薄肉部と
厚肉部の混在する成形部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靭性に優れ、かつ白色
度ムラ(厚さによる透明度ムラ)の少ない結晶性ポリア
ミド樹脂、及びそれによる薄肉部と厚肉部の混在する成
形部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナイロン66、ナイロン6等に代表され
る結晶性非強化ポリアミド樹脂はその強靭性、耐熱性、
耐薬品性等を生かして、自動車や電気、電子製品の部品
分野に使用されている。中でも例えばコネクター、ジャ
ンクションボックスのような薄肉成形部品にもよく使用
されている。これらの部品は通常薄肉部1mm以下か
ら、厚肉部2mm以上の複合成形品である。
【0003】一方、結晶性ポリアミドは成形時の金型内
冷却条件で成形品白色度が変化する。例えば、金型内で
急冷してやると、成形品に透明感が出て白色度の低いも
のが得られ、逆に徐冷してやると、不透明な白色度の高
い成形品が得られる。従って、薄肉部と厚肉部の混在す
る成形品を成形すると、金型内の冷却において、薄肉部
は急冷され易く、厚肉部は徐冷となり易いため、白色度
の異なる部位が生じ外観性が悪くなる。これを解決する
ための方法として、核剤添加による結晶化速度を向上さ
せる方法があり、薄肉部でも結晶化させ白色度を高める
技術があった。例えば、ポリリン酸塩他(特公昭39−
14517号公報)、バリウムオキサイド他(特公昭4
3−2567号公報)、ジアルキルホスフィン酸金属塩
(特公昭43−13391号公報)、脂肪酸のアルカリ
金属塩とアルキルホスフェート(特公昭47−3884
5号公報)、高分子量高融点ポリアミド(***特許第1
052112号明細書)、有機ホスホン酸又は有機ホス
フィン酸又はそれらの金属塩(特開昭63−9056
0)、タルクのような無機物などをポリアミドに添加す
ることが行われている。これは確かにポリアミドの結晶
化速度が向上し白色度ムラはなくなるが、他方、この方
法では成形品の機械的特性、特に靭性が低下してしま
う。即ち、非強化ポリアミドの特徴である靭性を有し、
かつ成形品の白色度の肉厚依存性の少ないポリアミドは
これまで知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非強化ポリ
アミドの特徴である靭性を損なうことなく、成形品の白
色度ムラの少ない結晶性ポリアミド樹脂及びそれによる
薄肉部と厚肉部の混在する成形部品を得ることを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、通常の結晶性ポリアミドを特定の条件で
処理することにより、上記目的を達成することができる
ことを見出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、溶融状態にある結晶
性ポリアミドを冷却固化させ、ペレタイズし、更に実質
的に固相重合の進まない温度雰囲気下、ペレット状態
で、金属製又はガラス製のバッチ式容器内で回転による
機械的な衝撃エネルギーを与えて得られる結晶性ポリア
ミド樹脂、及びそれによる薄肉部と厚肉部の混在する成
形部品に関する。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に適用するポリアミドは、脂肪族ジ
アミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチ
レンジアミン等)、芳香族ジアミン(例えば、メタキシ
リレンジアミン、パラキシリレンジアミン等)、脂環族
ジアミン(例えばパラアミノシクロヘキシルメタン等)
から選ばれる1種又は数種のジアミン成分と、脂肪族ジ
カルボン酸(例えばアジピン酸、セバシン酸、ドデカン
2酸、ダイマー酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸
等)、脂環族ジカルボン酸(例えばパラシクロヘキサン
ジカルボン酸等)から選ばれる1種又は数種のジカルボ
ン酸成分とを重縮合してなるポリアミド、ラクタム(例
えばε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等)を重
縮合してなるポリアミド及び、これらの共重合ポリアミ
ドであり、溶融重合にて得られ、かつ結晶性を有するも
のである。すなわち、例えばナイロン66、6、46の
ごときホモポリアミド、ナイロン6T/66、6T/
6、6T/66/6、6T/66/612、6T/6I
(6T比40モル%以上)、66/6I、6T/6I/
66、6T/6I/6、6T/6I/612のごとき共
重合ポリアミドが挙げられる。又、上記のポリアミドの
ブレンド物でもよい。
【0009】本発明における結晶性ポリアミドは、アミ
ンとカルボン酸の等モル塩水溶液を出発原料とし、加熱
・加圧下を経て融点以上の温度で溶融重合させるという
通常の方法やラクタムを開環させた原料を融点以上に加
熱溶融重合させる方法で得ることができる。
【0010】ブレンド方法は、通常の単軸又は二軸押出
機を使って溶融ブレンドすることができる。
【0011】本発明でいうペレタイズとは、溶融ポリマ
ーをストランド状に加圧吐出させ、水中で冷却固化し、
カッターでペレット状にカッティングするという通常の
方法が取られる。カッティングされるペレットサイズ
は、通常、径2〜3mm、長さ2〜4mmである。
【0012】本発明でいう実質的に固相重合の進まない
温度とは、ポリアミドの種類により異なり、ポリマーの
相対粘度が変化しない温度をいう。好ましい温度として
は、120℃以下程度がよい。固相重合の進む温度で
は、ポリアミドの分子量が上昇してしまい、コネクター
及びジャンクションボックスのような薄肉部と厚肉部の
混在する成形部品に要求される成形流動性が悪くなり、
好ましくない。又、50〜120℃の温度ではペレット
が着色し成形品の色相が悪くなる場合があり、着色させ
ないように必要に応じ不活性ガスを流すことが好まし
い。
【0013】本発明者らは、溶融状態からペレタイズ、
乾燥という通常の方法で得られていた結晶性ポリアミド
に更に新しく「機械的な衝撃エネルギーを与える」とい
う非破壊的な処理方法を施すことによって、本来ポリア
ミドの持っている球晶のサイズをより一層小さくできる
ことを見出し、その結果として白色度の高い成形品を得
ることができたのである。
【0014】本発明に適用される金属製又はガラス製の
バッチ式容器とは、例えばタンブラー型ブレンダー、ロ
ータリーエバポレーター等の回転の振動によりペレット
に機械的な衝撃を与えることのできる容器を意味する。
ここでタンブラー型ブレンダー、ロータリーエバポレー
ター等の内壁に使われる材質には特に制約はなく、ステ
ンレス、アルミ、銅、ガラス等の材質でよい。
【0015】本発明でいう薄肉部と厚肉部の混在する成
形部品とは、厚い1mm以下の薄肉部及び厚み2mm以
上の厚肉部とを1つの成形部品中に有する複合成形品の
ことであり、好ましくは、薄肉部1mm以下および厚肉
部2〜4mmを有する複合成形品のことである。具体的
には、コネクター、ジャンクションボックス、ワイヤー
ハーネス用プロテクター等が挙げられる。
【0016】なお、本発明のポリアミド樹脂に、本発明
の目的を損なわない範囲で、添加剤として、銅化合物等
の熱安定剤、Mn化合物等の耐候剤、消泡剤等を添加し
てもよい。又、成形前に滑剤等をペレットに添加してか
ら成形してもよい。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。
【0018】なお、実施例及び比較例中の成形及び評価
は、以下の方法で行った。
【0019】(成形条件) 1.薄肉部(1mmt成形品) 射出成形機:日精樹脂製 PS−40E 成 型 品:JIS−3号(1mmt/2mmt) シリンダー温度:280℃フラット 金型温度:80℃ 射出圧力:450kg/cm2 射出時間:7秒 冷却時間:7秒 スクリュー回転数:140rpm 2.厚肉部(3mmt成形品) 射出成形機:東芝機械製 IS−50EP 成型品:ASTM Typel(3mmt) シリンダー温度:280℃フラット 金型温度:80℃ 射出圧力:430kg/cm2 射出時間:10秒 冷却時間:20秒 スクリュー回転数:200rpm (評価) 白色度 W:日本電色工業(株)製 ND−100DP
を用い、下記式により白色度を求めた。
【0020】
【数1】
【0021】(L、a、bは、R.S.Hunterに
より提案された色相の尺度で、それぞれ明るさ、赤色
度、黄色度を示す。) 球晶サイズ:ライツ社のミクロトーム ライツ1512
を用いて、成形品の表層から厚み約10ミクロンのサン
プルを取り、これからニコン社の偏光顕微鏡 OPTI
PHOT−POLを用いて球晶状態を観察し、その大き
さを比較した。
【0022】相対粘度:90%ギ酸27.24mlに成
型品を3g溶解し25℃で測定した。
【0023】引張特性:試験片に3mmt成形品を用い
て、ASTM D638の準じて測定した。
【0024】Izod 衝撃強度:試験片に3mmt成形品を用いて、ASTM
D256−56に準じて測定した。
【0025】実施例1 ナイロン66ペレット(旭化成工業株式会社製、相対粘
度42)を柴田科学器械工業(株)製101型ロータリ
ーエバポレーターの回転フラスコ(SUS304製)内
に3kg仕込み、室温で回転数60rpmで180分間
回転させた。その後、ペレットを取り出し、乾燥機で約
60℃にて水分率が約0.1%まで乾燥し、薄肉部(1
mmt成形品)及び厚肉部(3mmt成形品)のそれぞ
れを成形した。
【0026】実施例2 実施例1と同様にナイロン66ペレット3kgを仕込ん
だロータリーエバポレーターにN2を6l/分の流量で
流し、回転数60rpmで回転させながら、油浴中で7
0℃で180分間加熱を行い、約30分かけて冷却し
た。その後実施例1と同様の方法で乾燥し成形した。
【0027】実施例3 実施例1と同じナイロン66ペレット400gを仕込ん
だガラス製ロータリーエバポレーターを、室温で回転数
60rpmで180分間回転させた。これを3回行い、
1.2kgを得た。その後、実施例1と同様の方法で乾
燥し成形した。 実施例4 ナイロン66ペレット20.0kgをSUS製のタンブ
ラ−型ブレンダ−内に仕込み、回転数30rpmで18
0分間ペレットを回転させた。その後実施例1と同様の
方法で乾燥し成形した。
【0028】比較例1 実施例1と同じナイロン66ペレットを乾燥機で約60
℃にて水分率が約0.1%まで乾燥し、薄肉部(1mm
t成形品)及び厚肉部(3mmt成形品)をそれぞれ成
形した。
【0029】比較例2 実施例1と同様にナイロン66ペレット3kgを仕込ん
だロータリーエバポレーターにN2を6l/分の流量で
流し、回転数60rpmで回転させながら、油浴中で6
0分かけて180℃まで昇温し、更に120分間180
℃で加熱を続け、約1時間かけて冷却した。その後、実
施例1と同様の方法で乾燥し成形した。
【0030】比較例3 実施例1と同じナイロン66ペレットを乾燥機で約60
℃にて水分率が約0.1%まで乾燥し、結晶核剤として
フェニルホスホン酸を、ナイロン66ペレット100重
量部当たり0.014重量部添加し、薄肉部(1mmt
成形品)及び厚肉部(3mmt成形品)をそれぞれ成形
した。
【0031】以上の実施例及び比較例の処理方法及び評
価結果を、表1、表2にまとめて示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明により、靭性及び成形流動性を損
なうことなく、薄肉部と厚肉部の白色度ムラの少ない成
形品を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態にある結晶性ポリアミドを冷却
    固化させ、ペレタイズし、更に実質的に固相重合の進ま
    ない温度雰囲気下、ペレット状態で、金属製又はガラス
    製のバッチ式容器内で回転による機械的な衝撃を与えて
    得られる結晶性ポリアミド樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1のポリアミド樹脂からなる薄肉
    部と厚肉部の混在する成形部品。
JP4271712A 1992-10-09 1992-10-09 結晶性ポリアミド樹脂 Withdrawn JPH06116393A (ja)

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JP4271712A Withdrawn JPH06116393A (ja) 1992-10-09 1992-10-09 結晶性ポリアミド樹脂

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