JPH06109028A - 等速自在継手 - Google Patents
等速自在継手Info
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- JPH06109028A JPH06109028A JP26094892A JP26094892A JPH06109028A JP H06109028 A JPH06109028 A JP H06109028A JP 26094892 A JP26094892 A JP 26094892A JP 26094892 A JP26094892 A JP 26094892A JP H06109028 A JPH06109028 A JP H06109028A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- guide grooves
- torque transmission
- ball
- guide groove
- slit
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
- F16D3/20—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
- F16D3/22—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
- F16D3/223—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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- F16D2003/22309—Details of grooves
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Steering Controls (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 円周方向のガタツキをなくす。
【構成】 この等速自在継手は、内周面に軸方向に延び
る複数の案内溝１ａを形成した外輪１と、外周面に軸方
向に延びる複数の案内溝２ａを形成した内輪２と、案内
溝１ａと案内溝２ａとが協働して形成するボールトラッ
クに配されたトルク伝達ボール３と、トルク伝達ボール
３を保持する保持器４とで構成される。内輪２の案内溝
２ａ間の肉厚部分２ｂには軸方向に延びるスリット２ｃ
が形成され、案内溝１ａ、２ａとトルク伝達ボール３と
の間に予圧が付与されている。
る複数の案内溝１ａを形成した外輪１と、外周面に軸方
向に延びる複数の案内溝２ａを形成した内輪２と、案内
溝１ａと案内溝２ａとが協働して形成するボールトラッ
クに配されたトルク伝達ボール３と、トルク伝達ボール
３を保持する保持器４とで構成される。内輪２の案内溝
２ａ間の肉厚部分２ｂには軸方向に延びるスリット２ｃ
が形成され、案内溝１ａ、２ａとトルク伝達ボール３と
の間に予圧が付与されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、円周方向のガタツキを
嫌う部位に使用するのに適した等速自在継手に関し、例
えば自動車等のステアリング装置等に利用することがで
きる。
嫌う部位に使用するのに適した等速自在継手に関し、例
えば自動車等のステアリング装置等に利用することがで
きる。
【０００２】
【従来の技術】例えば、固定型で大きな作動角をとるこ
とができる等速自在継手として、ツェッパ型等速自在継
手が広く使用されている。図８に示すように、ツェッパ
型等速自在継手は、内周面に軸方向に延びる案内溝１１
ａを形成した外輪１１と、外周面に軸方向に延びる案内
溝１２ａを形成した内輪１２と、案内溝１１ａと案内溝
１２ａとが協働して形成するボールトラックに配された
トルク伝達ボール１３と、トルク伝達ボール１３を保持
する保持器１４とで構成される。一般に、案内溝１１
ａ、１２ａの形状は、図９に拡大して示すようなゴシッ
クアーク、あるいは、サーキュラーアークであり、トル
ク伝達ボール１３は案内溝１１ａと２点Ｃ１１、Ｃ１
２、案内溝１２ａと２点Ｃ１３、Ｃ１４で接触する。
とができる等速自在継手として、ツェッパ型等速自在継
手が広く使用されている。図８に示すように、ツェッパ
型等速自在継手は、内周面に軸方向に延びる案内溝１１
ａを形成した外輪１１と、外周面に軸方向に延びる案内
溝１２ａを形成した内輪１２と、案内溝１１ａと案内溝
１２ａとが協働して形成するボールトラックに配された
トルク伝達ボール１３と、トルク伝達ボール１３を保持
する保持器１４とで構成される。一般に、案内溝１１
ａ、１２ａの形状は、図９に拡大して示すようなゴシッ
クアーク、あるいは、サーキュラーアークであり、トル
ク伝達ボール１３は案内溝１１ａと２点Ｃ１１、Ｃ１
２、案内溝１２ａと２点Ｃ１３、Ｃ１４で接触する。
【０００３】例えば、内輪１２に負荷された負荷トルク
は、案内溝１１ａ、１２ａにおけるトルク伝達ボール１
３の接触線Ｌ１１またはＬ１２に沿って外輪１１に伝達
される。また、外輪１１と内輪１２との間に作動角が付
与されると、トルク伝達ボール１３が案内溝１１ａ、１
２ａに案内されてボールトラック内を移動する。保持器
１４は、トルク伝達ボール１３の移動を規制し、これら
を作動角の角度２等分面内に保持する。
は、案内溝１１ａ、１２ａにおけるトルク伝達ボール１
３の接触線Ｌ１１またはＬ１２に沿って外輪１１に伝達
される。また、外輪１１と内輪１２との間に作動角が付
与されると、トルク伝達ボール１３が案内溝１１ａ、１
２ａに案内されてボールトラック内を移動する。保持器
１４は、トルク伝達ボール１３の移動を規制し、これら
を作動角の角度２等分面内に保持する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ツェッパ型等速自在継
手においては、内・外輪１１、１２間のスムーズな角度
変位を可能にするため、案内溝１１ａ、１２ａとトルク
伝達ボール１３との間に僅かなスキマを設けている。と
ころが、このスキマを設けているために、回転の変化時
（正逆転転時）、継手内部にバックラッシュ（円周方向
のガタツキ）が生じる。そのため、この等速自在継手
は、自動車のステアリング装置のように、円周方向のガ
タツキを嫌う部位には使用することができなかった。
手においては、内・外輪１１、１２間のスムーズな角度
変位を可能にするため、案内溝１１ａ、１２ａとトルク
伝達ボール１３との間に僅かなスキマを設けている。と
ころが、このスキマを設けているために、回転の変化時
（正逆転転時）、継手内部にバックラッシュ（円周方向
のガタツキ）が生じる。そのため、この等速自在継手
は、自動車のステアリング装置のように、円周方向のガ
タツキを嫌う部位には使用することができなかった。
【０００５】本発明の目的は、等速自在継手における円
周方向のガタツキを防止することにある。
周方向のガタツキを防止することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１の等速自在継手
は、内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した外
輪と、外周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した
内輪と、外輪の案内溝と内輪の案内溝とが協働して形成
する各ボールトラックに配されたトルク伝達ボールと、
トルク伝達ボールを保持する保持器とを備えたものにお
いて、内輪の案内溝間の肉厚部分に軸方向に延びるスリ
ットを形成し、この肉厚部分の円周方向への弾性を利用
して、内・外輪の案内溝とトルク伝達ボールとの間に予
圧を付与したものである。
は、内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した外
輪と、外周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した
内輪と、外輪の案内溝と内輪の案内溝とが協働して形成
する各ボールトラックに配されたトルク伝達ボールと、
トルク伝達ボールを保持する保持器とを備えたものにお
いて、内輪の案内溝間の肉厚部分に軸方向に延びるスリ
ットを形成し、この肉厚部分の円周方向への弾性を利用
して、内・外輪の案内溝とトルク伝達ボールとの間に予
圧を付与したものである。
【０００７】請求項２の等速自在継手は、内周面に軸方
向に延びる複数の案内溝を形成した外輪と、外周面に軸
方向に延びる複数の案内溝を形成した内輪と、外輪の案
内溝と内輪の案内溝とが協働して形成する各ボールトラ
ックに配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達ボール
を保持する保持器とを備え、かつ、内・外輪の案内溝に
おけるトルク伝達ボールの接触線を隣り合ったボールト
ラック間で相反した向きに傾斜させたものであって、内
輪の案内溝間の肉厚部分のうち、前記接触線の交差する
側に位置する肉厚部分に軸方向に延びるスリットを形成
し、この肉厚部分の円周方向への弾性を利用して、内・
外輪の案内溝とトルク伝達ボールとの間に予圧を付与し
たものである。
向に延びる複数の案内溝を形成した外輪と、外周面に軸
方向に延びる複数の案内溝を形成した内輪と、外輪の案
内溝と内輪の案内溝とが協働して形成する各ボールトラ
ックに配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達ボール
を保持する保持器とを備え、かつ、内・外輪の案内溝に
おけるトルク伝達ボールの接触線を隣り合ったボールト
ラック間で相反した向きに傾斜させたものであって、内
輪の案内溝間の肉厚部分のうち、前記接触線の交差する
側に位置する肉厚部分に軸方向に延びるスリットを形成
し、この肉厚部分の円周方向への弾性を利用して、内・
外輪の案内溝とトルク伝達ボールとの間に予圧を付与し
たものである。
【０００８】
【作用】内輪の案内溝間の肉厚部分に軸方向に延びるス
リットを形成することにより、この肉厚部分の剛性が低
下し、円周方向への弾性変形が可能となる。そして、こ
の肉厚部分をスリット側に弾性変形させながら、トルク
伝達ボールを内・外輪の案内溝間に圧入すると、圧入
後、この肉厚部分の弾性復元力によってトルク伝達ボー
ルが外輪の案内溝側に押圧される。これにより、内・外
輪の案内溝とトルク伝達ボールとの間に予圧が付与され
る。
リットを形成することにより、この肉厚部分の剛性が低
下し、円周方向への弾性変形が可能となる。そして、こ
の肉厚部分をスリット側に弾性変形させながら、トルク
伝達ボールを内・外輪の案内溝間に圧入すると、圧入
後、この肉厚部分の弾性復元力によってトルク伝達ボー
ルが外輪の案内溝側に押圧される。これにより、内・外
輪の案内溝とトルク伝達ボールとの間に予圧が付与され
る。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。
る。
【００１０】図１に示すように、この実施例の等速自在
継手は、内周面に軸方向に延びる複数の案内溝１ａを形
成した外輪１と、外周面に軸方向に延びる複数の案内溝
２ａを形成した内輪２と、案内溝１ａと案内溝２ａとが
協働して形成するボールトラックに配されたトルク伝達
ボール３と、トルク伝達ボール３を保持する保持器４と
で構成される。内輪２の案内溝２ａ間の肉厚部分２ｂに
は軸方向に延びるスリット２ｃが形成され、案内溝１
ａ、２ａとトルク伝達ボール３との間に予圧が付与され
ている。
継手は、内周面に軸方向に延びる複数の案内溝１ａを形
成した外輪１と、外周面に軸方向に延びる複数の案内溝
２ａを形成した内輪２と、案内溝１ａと案内溝２ａとが
協働して形成するボールトラックに配されたトルク伝達
ボール３と、トルク伝達ボール３を保持する保持器４と
で構成される。内輪２の案内溝２ａ間の肉厚部分２ｂに
は軸方向に延びるスリット２ｃが形成され、案内溝１
ａ、２ａとトルク伝達ボール３との間に予圧が付与され
ている。
【００１１】図２に拡大して示すように、案内溝１ａ、
２ａの形状は、図８、図９に示す従来ものと同様に、ゴ
シックアークであり（サーキュラーアークでも良
い。）、トルク伝達ボール３は案内溝１ａと２点Ｃ１、
Ｃ２、案内溝２ａと２点Ｃ３、Ｃ４で接触する。また、
案内溝１ａ、２ａにおけるトルク伝達ボール３の接触線
Ｌ１、Ｌ２の向きは、すべてのボールトラックについて
同一である。
２ａの形状は、図８、図９に示す従来ものと同様に、ゴ
シックアークであり（サーキュラーアークでも良
い。）、トルク伝達ボール３は案内溝１ａと２点Ｃ１、
Ｃ２、案内溝２ａと２点Ｃ３、Ｃ４で接触する。また、
案内溝１ａ、２ａにおけるトルク伝達ボール３の接触線
Ｌ１、Ｌ２の向きは、すべてのボールトラックについて
同一である。
【００１２】内輪２の案内溝２ａ間の肉厚部分２ｂにス
リット２ｃを形成してあるのは、この肉厚部分２ｂの剛
性を低下させ、円周方向への弾性変形を可能にするため
である。そして、この肉厚部分２ｂの弾性を利用して案
内溝１ａ、２ａとトルク伝達ボール３との間に締代を与
え、予圧を付与してある。すなわち、肉厚部分２ｂをス
リット２ｃ側に弾性変形させながら、トルク伝達ボール
３を案内溝１ａ、２ａ間に圧入すると、圧入後、肉厚部
分２ｂの弾性復元力によってトルク伝達ボール２が案内
溝１ａ側に押圧され、これにより、案内溝１ａ、２ａと
トルク伝達ボール３との間に締代が生じ、予圧が付与さ
れるのである。
リット２ｃを形成してあるのは、この肉厚部分２ｂの剛
性を低下させ、円周方向への弾性変形を可能にするため
である。そして、この肉厚部分２ｂの弾性を利用して案
内溝１ａ、２ａとトルク伝達ボール３との間に締代を与
え、予圧を付与してある。すなわち、肉厚部分２ｂをス
リット２ｃ側に弾性変形させながら、トルク伝達ボール
３を案内溝１ａ、２ａ間に圧入すると、圧入後、肉厚部
分２ｂの弾性復元力によってトルク伝達ボール２が案内
溝１ａ側に押圧され、これにより、案内溝１ａ、２ａと
トルク伝達ボール３との間に締代が生じ、予圧が付与さ
れるのである。
【００１３】このように、この実施例の等速自在継手
は、内輪２の案内溝２ａ間の肉厚部分２ｂにスリット２
ｃを形成することにより、この肉厚部分２ｂの円周方向
への弾性を利用して、案内溝１ａ、２ａとトルク伝達ボ
ールとの間に予圧を付与したものである。したがって、
この等速自在継手は、円周方向のガタツキがなく、自動
車のステアリング装置等のように、円周方向のガタツキ
を嫌う部位に使用するのに最適である。
は、内輪２の案内溝２ａ間の肉厚部分２ｂにスリット２
ｃを形成することにより、この肉厚部分２ｂの円周方向
への弾性を利用して、案内溝１ａ、２ａとトルク伝達ボ
ールとの間に予圧を付与したものである。したがって、
この等速自在継手は、円周方向のガタツキがなく、自動
車のステアリング装置等のように、円周方向のガタツキ
を嫌う部位に使用するのに最適である。
【００１４】図３に示す実施例は、内・外輪１、２の案
内溝１ａ、２ａにおけるトルク伝達ボール３の接触線Ｌ
３を、隣り合ったボールトラック間で相反する向きに傾
斜させたものである。そして、案内溝２ａ間の肉厚部分
２ｂのうち、接触線Ｌ３の交差する側に位置する肉厚部
分２ｂに軸方向に延びるスリット２ｃを形成し、この肉
厚部分２ｂの弾性を利用して、案内溝１ａ、２ａとトル
ク伝達ボール３との間に予圧を付与してある。
内溝１ａ、２ａにおけるトルク伝達ボール３の接触線Ｌ
３を、隣り合ったボールトラック間で相反する向きに傾
斜させたものである。そして、案内溝２ａ間の肉厚部分
２ｂのうち、接触線Ｌ３の交差する側に位置する肉厚部
分２ｂに軸方向に延びるスリット２ｃを形成し、この肉
厚部分２ｂの弾性を利用して、案内溝１ａ、２ａとトル
ク伝達ボール３との間に予圧を付与してある。
【００１５】図４に拡大して示すように、外輪１の案内
溝１ａは、トルク伝達ボール３のボール中心Ｏから接触
線Ｌ３に沿って所定量オフセットされた点Ｏ１を曲率中
心とする半径Ｒ１の円弧で描かれ、内輪２の案内溝２ａ
は、ボール中心Ｏから曲率中心Ｏ１と反対方向に所定量
オフセットされた点Ｏ２を曲率中心とする半径Ｒ２の円
弧で描かれている。そのため、トルク伝達ボール３は案
内溝１ａと１点Ｃ５、案内溝２ａと１点Ｃ６でアンギュ
ラーコンタクトする。このアンギュラーコンタクトの向
きは、隣り合ったボールトラック間で逆向きになってい
る。
溝１ａは、トルク伝達ボール３のボール中心Ｏから接触
線Ｌ３に沿って所定量オフセットされた点Ｏ１を曲率中
心とする半径Ｒ１の円弧で描かれ、内輪２の案内溝２ａ
は、ボール中心Ｏから曲率中心Ｏ１と反対方向に所定量
オフセットされた点Ｏ２を曲率中心とする半径Ｒ２の円
弧で描かれている。そのため、トルク伝達ボール３は案
内溝１ａと１点Ｃ５、案内溝２ａと１点Ｃ６でアンギュ
ラーコンタクトする。このアンギュラーコンタクトの向
きは、隣り合ったボールトラック間で逆向きになってい
る。
【００１６】この実施例の等速自在継手は、図１および
図２に示すものと同様に、スリット２ｃを形成した案内
溝２ａ間の肉厚部分２ｂの弾性を利用して、案内溝１ａ
２ａとトルク伝達ボール３との間に予圧を付与したもの
であるが、トルク伝達ボール３と案内溝１ａ、２ａとを
２点Ｃ５、Ｃ６でアンギュラーコンタクトさせる構成と
したため、作動角付与時の接触抵抗が少なく、予圧量を
比較的大きくした場合でも、スムーズな角度変位が可能
であるという利点がある。ただ、負荷トルクを一つおき
のトルク伝達ボール３（同図では３つ）で伝達するの
で、負荷トルク容量は、図１、図２に示すものの半分に
なる。したがって、この実施例の等速自在継手は、ステ
アリング装置のように、円周方向のガタツキを嫌う反
面、負荷トルクが比較的小さい部位に使用するのに最適
である。
図２に示すものと同様に、スリット２ｃを形成した案内
溝２ａ間の肉厚部分２ｂの弾性を利用して、案内溝１ａ
２ａとトルク伝達ボール３との間に予圧を付与したもの
であるが、トルク伝達ボール３と案内溝１ａ、２ａとを
２点Ｃ５、Ｃ６でアンギュラーコンタクトさせる構成と
したため、作動角付与時の接触抵抗が少なく、予圧量を
比較的大きくした場合でも、スムーズな角度変位が可能
であるという利点がある。ただ、負荷トルクを一つおき
のトルク伝達ボール３（同図では３つ）で伝達するの
で、負荷トルク容量は、図１、図２に示すものの半分に
なる。したがって、この実施例の等速自在継手は、ステ
アリング装置のように、円周方向のガタツキを嫌う反
面、負荷トルクが比較的小さい部位に使用するのに最適
である。
【００１７】図５に示す実施例は、スリット２ｃにバッ
クアップ部材５を配置したものである。バックアップ部
材５の幅寸法Ｗ２は、スリット２ｃの幅寸法Ｗ１よりも
寸法差Ｓだけ小さい。トルク伝達時、肉厚部分２ｂはト
ルク伝達ボール３から受ける反力によってスリット２ｃ
側に弾性変形するが、この円周方向の弾性変形量が寸法
差Ｓより大きくなると、スリット２ｃの側壁面がバック
アップ部材６に当接し、肉厚部分２ｂがバックアップ部
材５によってバックアップされる。すなわち、この実施
例の等速自在継手は、肉厚部分２ｂの弾性変形量が許容
量（寸法差Ｓ）以上になると、肉厚部分２ｂに剛性が付
与され、トルク伝達容量が自然に増加するようになって
いる。寸法差Ｓを適宜設定することにより、予圧量、ト
ルク伝達容量を使用条件に適した値に容易に設定するこ
とができる。勿論、スリット２ｃ自体の幅寸法Ｗ１を適
宜設定することによって同様の作用効果を達成すること
ができるが（すなわち、肉厚部分２ｂが所定量弾性変形
すると、スリット２ｃの側壁面同士が当接する構成にす
る。）、この実施例の特徴は、内輪２側に手を加えず、
バックアップ部材５の幅寸法Ｗ２のみを調整すること
で、使用条件に応じた予圧量、トルク伝達容量を容易に
設定・変更することができる点にある。
クアップ部材５を配置したものである。バックアップ部
材５の幅寸法Ｗ２は、スリット２ｃの幅寸法Ｗ１よりも
寸法差Ｓだけ小さい。トルク伝達時、肉厚部分２ｂはト
ルク伝達ボール３から受ける反力によってスリット２ｃ
側に弾性変形するが、この円周方向の弾性変形量が寸法
差Ｓより大きくなると、スリット２ｃの側壁面がバック
アップ部材６に当接し、肉厚部分２ｂがバックアップ部
材５によってバックアップされる。すなわち、この実施
例の等速自在継手は、肉厚部分２ｂの弾性変形量が許容
量（寸法差Ｓ）以上になると、肉厚部分２ｂに剛性が付
与され、トルク伝達容量が自然に増加するようになって
いる。寸法差Ｓを適宜設定することにより、予圧量、ト
ルク伝達容量を使用条件に適した値に容易に設定するこ
とができる。勿論、スリット２ｃ自体の幅寸法Ｗ１を適
宜設定することによって同様の作用効果を達成すること
ができるが（すなわち、肉厚部分２ｂが所定量弾性変形
すると、スリット２ｃの側壁面同士が当接する構成にす
る。）、この実施例の特徴は、内輪２側に手を加えず、
バックアップ部材５の幅寸法Ｗ２のみを調整すること
で、使用条件に応じた予圧量、トルク伝達容量を容易に
設定・変更することができる点にある。
【００１８】図６に示す実施例は、外輪１の内周面、内
輪２の外周面のうち、機能上必要でない部分の肉厚を薄
くして、軽量化を図ったものである。
輪２の外周面のうち、機能上必要でない部分の肉厚を薄
くして、軽量化を図ったものである。
【００１９】図７に示す実施例は、内輪２の案内溝２ａ
とトルク伝達ボール３とを１点Ｃ９でアンギュラーコン
タクトさせ、外輪１の案内溝１ａとトルク伝達ボール３
とを２点Ｃ７、Ｃ８で接触させたものである。案内溝１
ａの形状は、ゴシックアークである。図３および図４に
示すものと同様に、案内溝１ａ、２ａにおけるトルク伝
達ボール３の接触線Ｌ４は、隣り合ったボールトラック
間で相反する向きに傾斜している。また、案内溝２ａ間
の肉厚部分２ｂのうち、接触線Ｌ４の交差する側に位置
する肉厚部分２ｂに軸方向に延びるスリット２ｃを形成
し、この肉厚部分２ｂの弾性を利用して、案内溝１ａ、
２ａとトルク伝達ボール３との間に予圧を付与してい
る。尚、この実際例とは逆に、外輪１の案内溝１ａとト
ルク伝達ボール３のみをアンギュラーコンタクトさせて
も良い。
とトルク伝達ボール３とを１点Ｃ９でアンギュラーコン
タクトさせ、外輪１の案内溝１ａとトルク伝達ボール３
とを２点Ｃ７、Ｃ８で接触させたものである。案内溝１
ａの形状は、ゴシックアークである。図３および図４に
示すものと同様に、案内溝１ａ、２ａにおけるトルク伝
達ボール３の接触線Ｌ４は、隣り合ったボールトラック
間で相反する向きに傾斜している。また、案内溝２ａ間
の肉厚部分２ｂのうち、接触線Ｌ４の交差する側に位置
する肉厚部分２ｂに軸方向に延びるスリット２ｃを形成
し、この肉厚部分２ｂの弾性を利用して、案内溝１ａ、
２ａとトルク伝達ボール３との間に予圧を付与してい
る。尚、この実際例とは逆に、外輪１の案内溝１ａとト
ルク伝達ボール３のみをアンギュラーコンタクトさせて
も良い。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、内輪の
案内溝間の肉厚部分に軸方向に延びるスリットを形成
し、この肉厚部分を円周方向に弾性変形可能とすること
により、この肉厚部分の弾性を利用して、内・外輪の案
内溝とトルク伝達ボールとの間に予圧を付与したもので
ある。したがって、本発明によれば、円周方向のガタツ
キがなく、自動車のステアリング装置等のように、円周
方向のガタツキを嫌う部位に使用するのに最適な等速自
在継手を提供することができる。
案内溝間の肉厚部分に軸方向に延びるスリットを形成
し、この肉厚部分を円周方向に弾性変形可能とすること
により、この肉厚部分の弾性を利用して、内・外輪の案
内溝とトルク伝達ボールとの間に予圧を付与したもので
ある。したがって、本発明によれば、円周方向のガタツ
キがなく、自動車のステアリング装置等のように、円周
方向のガタツキを嫌う部位に使用するのに最適な等速自
在継手を提供することができる。
【００２１】また、内・外輪の案内溝におけるトルク伝
達ボールの接触線を隣り合ったボールトラック間で相反
した向きに傾斜させることにより、案内溝とトルク伝達
ボールとの間の接触抵抗を減少させ、予圧を付与した状
態でも、スムーズな角度変位を可能にすることができ
る。
達ボールの接触線を隣り合ったボールトラック間で相反
した向きに傾斜させることにより、案内溝とトルク伝達
ボールとの間の接触抵抗を減少させ、予圧を付与した状
態でも、スムーズな角度変位を可能にすることができ
る。
【図１】本発明の実施例を示す断面図である。
【図２】図１における案内溝部分を示す拡大断面図であ
る。
る。
【図３】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図４】図３における案内溝部分を示す拡大断面図であ
る。
る。
【図５】本発明の他の実施例を示す拡大断面図である。
【図６】本発明の他の実施例を示す拡大断面図である。
【図７】本発明の他の実施例を示す拡大断面図である。
【図８】従来の等速自在継手を示す断面図である。
【図９】図８における案内溝部分を示す拡大断面図であ
る。
る。
１ 外輪 １ａ 案内溝 ２ 内輪 ２ａ 案内溝 ２ｂ 肉厚部分 ２ｃ スリット ３ トルク伝達ボール ４ 保持器 Ｌ１ 接触線 Ｌ２ 接触線 Ｌ３ 接触線 Ｌ４ 接触線
Claims (2)
- 【請求項１】 内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を
形成した外輪と、外周面に軸方向に延びる複数の案内溝
を形成した内輪と、外輪の案内溝と内輪の案内溝とが協
働して形成する各ボールトラックに配されたトルク伝達
ボールと、トルク伝達ボールを保持する保持器とを備え
たものにおいて、内輪の案内溝間の肉厚部分に軸方向に
延びるスリットを形成し、この肉厚部分の円周方向への
弾性を利用して、内・外輪の案内溝とトルク伝達ボール
との間に予圧を付与したことを特徴とする等速自在継
手。 - 【請求項２】 内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を
形成した外輪と、外周面に軸方向に延びる複数の案内溝
を形成した内輪と、外輪の案内溝と内輪の案内溝とが協
働して形成する各ボールトラックに配されたトルク伝達
ボールと、トルク伝達ボールを保持する保持器とを備
え、かつ、内・外輪の案内溝におけるトルク伝達ボール
の接触線を隣り合ったボールトラック間で相反した向き
に傾斜させたものであって、内輪の案内溝間の肉厚部分
のうち、前記接触線の交差する側に位置する肉厚部分に
軸方向に延びるスリットを形成し、この肉厚部分の円周
方向への弾性を利用して、内・外輪の案内溝とトルク伝
達ボールとの間に予圧を付与したことを特徴とする等速
自在継手。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26094892A JPH06109028A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 等速自在継手 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26094892A JPH06109028A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 等速自在継手 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06109028A true JPH06109028A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17355001
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26094892A Withdrawn JPH06109028A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 等速自在継手 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06109028A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002089583A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-03-27 | Ntn Corp | 等速自在継手およびその内輪の製造方法 |
| US7632190B2 (en) | 2004-01-15 | 2009-12-15 | Honda Motor Co., Ltd. | Constant velocity joint |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP26094892A patent/JPH06109028A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002089583A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-03-27 | Ntn Corp | 等速自在継手およびその内輪の製造方法 |
| US7632190B2 (en) | 2004-01-15 | 2009-12-15 | Honda Motor Co., Ltd. | Constant velocity joint |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |