JPH06107550A - 経口抗炎症剤 - Google Patents
経口抗炎症剤Info
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- JPH06107550A JPH06107550A JP29906292A JP29906292A JPH06107550A JP H06107550 A JPH06107550 A JP H06107550A JP 29906292 A JP29906292 A JP 29906292A JP 29906292 A JP29906292 A JP 29906292A JP H06107550 A JPH06107550 A JP H06107550A
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Abstract
(57)【要約】
［目的］ 本発明のヒアルロン酸を有効成分とする経口
抗炎症剤で口内粘膜や咽頭、喉頭粘膜炎症時の粘膜の治
療を行う。炎症治癒物質である酸性ムコ多糖類 たヒアルロン酸により治癒効果を補い、炎症粘膜を修復
する。 ［構成］ 本発明のヒアルロン酸を有効成分とする経口
抗炎症剤はヒアルロン酸の水溶剤、ゼリー状、飴玉状、
或いはカプセル剤型とした。ヒアルロン酸ナトリウム水
溶液は高分子ほど保護・治癒効果があり、炎症粘膜への
接着効果がある
抗炎症剤で口内粘膜や咽頭、喉頭粘膜炎症時の粘膜の治
療を行う。炎症治癒物質である酸性ムコ多糖類 たヒアルロン酸により治癒効果を補い、炎症粘膜を修復
する。 ［構成］ 本発明のヒアルロン酸を有効成分とする経口
抗炎症剤はヒアルロン酸の水溶剤、ゼリー状、飴玉状、
或いはカプセル剤型とした。ヒアルロン酸ナトリウム水
溶液は高分子ほど保護・治癒効果があり、炎症粘膜への
接着効果がある
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明の経口抗炎症剤は口内粘膜
や咽・喉頭粘膜治療の為の医療に関する。
や咽・喉頭粘膜治療の為の医療に関する。
【０００２】
【従来技術の説明】ヒアルロン酸は脊椎動物の組織間や
体液中等に広く存在している。特に人では、臍帯、関節
液、硝子体中に高濃度に見られる。現在、ヒアルロン酸
を局所に応用したものとしては、眼科手術補助剤、点眼
剤、変形性関節治療剤がある。
体液中等に広く存在している。特に人では、臍帯、関節
液、硝子体中に高濃度に見られる。現在、ヒアルロン酸
を局所に応用したものとしては、眼科手術補助剤、点眼
剤、変形性関節治療剤がある。
【０００３】ヒアルロン酸には薬理作用として、多形核
白血球の機能の抑制、リンパ球と標的細胞の接触抑制、
マクロファージの遊走及び貧食抑制、低分子ヒアルロン
酸の血管新生活性、ラジカルスカベンジャー作用、細胞
増殖に対する作用があると言われている。しかしなが
ら、ヒアルロン酸自体には生理活性は無く、物理的性質
がこれら生理活性の誘因物質になっているとも考えられ
る。つまり、例えば、ヒアルロン酸が生理活性物質であ
る創傷治癒物質や炎症性物質の運搬体となり、創傷治癒
過程や炎症の過程に深く関与していると考えられるから
である。
白血球の機能の抑制、リンパ球と標的細胞の接触抑制、
マクロファージの遊走及び貧食抑制、低分子ヒアルロン
酸の血管新生活性、ラジカルスカベンジャー作用、細胞
増殖に対する作用があると言われている。しかしなが
ら、ヒアルロン酸自体には生理活性は無く、物理的性質
がこれら生理活性の誘因物質になっているとも考えられ
る。つまり、例えば、ヒアルロン酸が生理活性物質であ
る創傷治癒物質や炎症性物質の運搬体となり、創傷治癒
過程や炎症の過程に深く関与していると考えられるから
である。
【０００４】日本では水性注射剤である事より薬効の無
い薬剤として、また米国では医療器具として分類されて
いる。 従来より使われている１％ヒアルロン酸水溶液
の物理的性質は粘性や弾性に優れており、一般的に粘弾
性物質と言われている。
い薬剤として、また米国では医療器具として分類されて
いる。 従来より使われている１％ヒアルロン酸水溶液
の物理的性質は粘性や弾性に優れており、一般的に粘弾
性物質と言われている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】扁桃、咽頭、喉頭炎及
び気道疾患時の気道上部や食道上部より口内までの粘膜 はヒアルロン酸が存在する。
び気道疾患時の気道上部や食道上部より口内までの粘膜 はヒアルロン酸が存在する。
【０００６】 ヒアルロン酸の滲出が阻害される場合がある。例えば、
塩酸ブロムヘキシンやメ て処方されるが、これら塩酸ブロムヘキシンやメチルシ
ステイン等は痰が切れやすくなるような分泌物を増加さ
せ、痰の成分の一つである酸性ムコ多糖類を低分子化す
ることにより痰の切れを良くするといわれている。
塩酸ブロムヘキシンやメ て処方されるが、これら塩酸ブロムヘキシンやメチルシ
ステイン等は痰が切れやすくなるような分泌物を増加さ
せ、痰の成分の一つである酸性ムコ多糖類を低分子化す
ることにより痰の切れを良くするといわれている。
【０００７】
【課題を解決する為の手段】そこで、この酸性ムコ多糖
類の一つであるヒアルロン酸を経口より投与し、口内よ
り気道上部までの粘膜の炎症部位にヒアルロン酸を接着
させその部位を治癒させようとするものである。特にヒ
アルロン酸は炎症性蛋白質と接着性があることより投与
したヒアルロン酸は炎症部位に特異的に接着する。接着
しなかったヒアルロン酸は食道、胃、腸を通り、分解吸
収される。
類の一つであるヒアルロン酸を経口より投与し、口内よ
り気道上部までの粘膜の炎症部位にヒアルロン酸を接着
させその部位を治癒させようとするものである。特にヒ
アルロン酸は炎症性蛋白質と接着性があることより投与
したヒアルロン酸は炎症部位に特異的に接着する。接着
しなかったヒアルロン酸は食道、胃、腸を通り、分解吸
収される。
【０００８】ヒアルロン酸は塩基とすると水によく溶け
る。そのヒアルロン酸は水性剤、ゼリー、飴玉、或いは
唾液溶解性カプセル剤とすると服用しやすい。
る。そのヒアルロン酸は水性剤、ゼリー、飴玉、或いは
唾液溶解性カプセル剤とすると服用しやすい。
【０００９】ヒアルロン酸は創傷治癒物質と知られてい
るが、本発明はヒアルロン酸を経口投与し、扁桃、咽
頭、喉頭炎における粘膜の炎症の治療を行うことを特徴
としている。
るが、本発明はヒアルロン酸を経口投与し、扁桃、咽
頭、喉頭炎における粘膜の炎症の治療を行うことを特徴
としている。
【００１０】
【作用】創傷治癒過程における結合組織成分ではヒアル
ロン酸が最初に出現し、それが消失すると共にコンドロ
イチン硫酸が出現し、そしてコラーゲンが合成され瘢痕
化し、傷が治癒することが知られている。つまり何等か
の原因で、例えば炎症による、組織障害後の組織の修復
過程では創傷治癒物質を運ぶヒアルロン酸が存在するこ
とが必要であると考えられている。精製されたヒアルロ
ン酸は蛋白質と共有結合する性質を持っているので炎症
性蛋白質の存在する炎症下の粘膜上に特異的に接着す
る。ヒアルロン酸ナトリウムは保水力が強く、乾燥物容
積の約１，０００倍の水和容積となる事が知られてい
る。保水時は非ニュートン流動の粘弾性特性を持ってお
り、組織保護や潤滑剤の役目を持っている。本発明では
これら全ての作用が応用され、口内粘膜や喉頭粘膜の治
療に服用される。
ロン酸が最初に出現し、それが消失すると共にコンドロ
イチン硫酸が出現し、そしてコラーゲンが合成され瘢痕
化し、傷が治癒することが知られている。つまり何等か
の原因で、例えば炎症による、組織障害後の組織の修復
過程では創傷治癒物質を運ぶヒアルロン酸が存在するこ
とが必要であると考えられている。精製されたヒアルロ
ン酸は蛋白質と共有結合する性質を持っているので炎症
性蛋白質の存在する炎症下の粘膜上に特異的に接着す
る。ヒアルロン酸ナトリウムは保水力が強く、乾燥物容
積の約１，０００倍の水和容積となる事が知られてい
る。保水時は非ニュートン流動の粘弾性特性を持ってお
り、組織保護や潤滑剤の役目を持っている。本発明では
これら全ての作用が応用され、口内粘膜や喉頭粘膜の治
療に服用される。
【００１１】
【実施例１】ヒアルロン酸ナトリウム１０ｍｇを塩化ナ
トリウム９０ｍｇと共に蒸留水１ｍｌに溶解し、ヒアル
ロン酸ナトリウム水溶液を作成した。ヒアルロン酸ナト
リウムは平均分子量約９０万ダルトンで鶏冠より抽出精
製したものを使用した。本発明者自ら喉頭炎における粘
膜の炎症の治療に飲用したところ、飲用直後より炎症粘
膜にべとつき感があり、翌日には咳が止まり、軽快し
た。
トリウム９０ｍｇと共に蒸留水１ｍｌに溶解し、ヒアル
ロン酸ナトリウム水溶液を作成した。ヒアルロン酸ナト
リウムは平均分子量約９０万ダルトンで鶏冠より抽出精
製したものを使用した。本発明者自ら喉頭炎における粘
膜の炎症の治療に飲用したところ、飲用直後より炎症粘
膜にべとつき感があり、翌日には咳が止まり、軽快し
た。
【００１２】
【実施例２】平均分子量約１２０万ダルトンで鶏冠より
抽出精製した３％ヒアルロン酸ナトリウム水溶液を作成
し、ゼリー状とした。無水アルコールに２４時間浸し、
ゼリー状の周囲をより脱水し固くした。このヒアルロン
酸のゼリーを口に含んだところ殆ど無味ではあったが、
緩徐に膨潤含水し溶解した。
抽出精製した３％ヒアルロン酸ナトリウム水溶液を作成
し、ゼリー状とした。無水アルコールに２４時間浸し、
ゼリー状の周囲をより脱水し固くした。このヒアルロン
酸のゼリーを口に含んだところ殆ど無味ではあったが、
緩徐に膨潤含水し溶解した。
【００１３】
【実施例３】平均分子量約１２０万ダルトンで鶏冠より
抽出精製した３％ヒアルロン酸ナトリウム水溶液を作成
し、ゼリー状で板状にした。無水アルコールに２４時間
浸し、ゼリー状の周囲をより脱水し固くした。固化した
ヒアルロン酸ナトリウムを水飴と共に丸め、乾燥させ、
飴玉状とした。このヒアルロン酸の飴玉を口に含んだと
ころ、甘く、また、緩徐に膨潤含水し溶解した。
抽出精製した３％ヒアルロン酸ナトリウム水溶液を作成
し、ゼリー状で板状にした。無水アルコールに２４時間
浸し、ゼリー状の周囲をより脱水し固くした。固化した
ヒアルロン酸ナトリウムを水飴と共に丸め、乾燥させ、
飴玉状とした。このヒアルロン酸の飴玉を口に含んだと
ころ、甘く、また、緩徐に膨潤含水し溶解した。
【００１４】
【実施例４】平均分子量約１２０万ダルトンで鶏冠より
抽出精製した２％ヒアルロン酸ナトリウム水溶液を作成
し、ゼリー状とした。これを口内で溶解するカプセル剤
とした。
抽出精製した２％ヒアルロン酸ナトリウム水溶液を作成
し、ゼリー状とした。これを口内で溶解するカプセル剤
とした。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように本発明のヒアルロン
酸を主成分とする経口抗炎症剤で扁桃、咽頭、喉頭炎に
おける粘膜の炎症の治療が行える。本薬剤自体は薬理活
性が無いと考えられるので副作用は殆ど無く、安全であ
る。特に、ゼリーや飴玉状等にして服用すれば、老人や
子供でも簡単に服用される。ヒアルロン酸は多糖類であ
り、喉飴として転用可能な物質である。本発明のヒアル
ロン酸を主成分とする経口抗炎症剤は炎症粘膜に接着
し、治癒物質の滲出を促し、その炎症粘膜を保護するの
で患者の早期回復が期待できる。
酸を主成分とする経口抗炎症剤で扁桃、咽頭、喉頭炎に
おける粘膜の炎症の治療が行える。本薬剤自体は薬理活
性が無いと考えられるので副作用は殆ど無く、安全であ
る。特に、ゼリーや飴玉状等にして服用すれば、老人や
子供でも簡単に服用される。ヒアルロン酸は多糖類であ
り、喉飴として転用可能な物質である。本発明のヒアル
ロン酸を主成分とする経口抗炎症剤は炎症粘膜に接着
し、治癒物質の滲出を促し、その炎症粘膜を保護するの
で患者の早期回復が期待できる。
Claims (5)
- 【請求項１】 ヒアルロン酸を有効成分とする経口抗炎
症剤。 - 【請求項２】 ヒアルロン酸を有効成分とし、ゼリー状
の剤型とした経口抗炎症剤。 - 【請求項３】 ヒアルロン酸を有効成分とし、飴玉状の
剤型とした経口抗炎症剤。 - 【請求項４】 ヒアルロン酸を有効成分とし、水性剤型
とした経口抗炎症剤。 - 【請求項５】 ヒアルロン酸を有効成分とし、カプセル
に封入したカプセル剤とした経口抗炎症剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29906292A JPH06107550A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 経口抗炎症剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29906292A JPH06107550A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 経口抗炎症剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06107550A true JPH06107550A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17867714
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29906292A Pending JPH06107550A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 経口抗炎症剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06107550A (ja) |
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996024362A1 (fr) * | 1995-02-07 | 1996-08-15 | Shiseido Company, Ltd. | Agents anti-inflammatoires |
| WO2000056344A1 (fr) * | 1999-03-24 | 2000-09-28 | Seikagaku Corporation | Salive artificielle |
| JP2001270829A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-02 | Seikagaku Kogyo Co Ltd | 平滑筋細胞増殖促進剤 |
| WO2002024223A3 (en) * | 2000-09-21 | 2002-06-06 | Brigham & Womens Hospital | Prevention and treatment of streptococcal and staphylococcal infection |
| US6607745B2 (en) * | 2001-05-18 | 2003-08-19 | Harry Leneau | Ingestion of hyaluronic acid for improved joint function and health |
| WO2003096877A2 (en) * | 2001-12-05 | 2003-11-27 | The Brigham And Women's Hospital, Inc. | Prevention and treatment of streptococcal and staphylococcal infection |
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| JP2007269806A (ja) * | 1999-03-24 | 2007-10-18 | Seikagaku Kogyo Co Ltd | 人工唾液 |
| JP2007291117A (ja) * | 1999-03-24 | 2007-11-08 | Seikagaku Kogyo Co Ltd | 人工唾液 |
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| US8003782B1 (en) | 1999-02-01 | 2011-08-23 | Dermal Research Laboratories, Inc. | Pharmaceutical composition of complex carbohydrates and essential oils and methods of using the same |
| WO2013129577A1 (ja) * | 2012-03-01 | 2013-09-06 | キユーピー株式会社 | ＴＧＦ－β発現促進経口剤、痛み物質産生抑制経口剤及び浮腫抑制経口剤 |
| JP2014501733A (ja) * | 2010-11-30 | 2014-01-23 | リチェルファルマ ソシエタ レスポンサビリタ リミタータ | 粘膜の無傷の状態を保存または回復するための局所用組成物 |
| US8865692B2 (en) | 2007-11-13 | 2014-10-21 | Meritage Pharma, Inc | Compositions for the treatment of gastrointestinal inflammation |
| US10293052B2 (en) | 2007-11-13 | 2019-05-21 | Meritage Pharma, Inc. | Compositions for the treatment of gastrointestinal inflammation |
| JP2020054262A (ja) * | 2018-10-01 | 2020-04-09 | ユーハ味覚糖株式会社 | 粘膜保護関連遺伝子発現促進剤およびその用途 |
| US11413296B2 (en) | 2005-11-12 | 2022-08-16 | The Regents Of The University Of California | Viscous budesonide for the treatment of inflammatory diseases of the gastrointestinal tract |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP29906292A patent/JPH06107550A/ja active Pending
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| WO2000056344A1 (fr) * | 1999-03-24 | 2000-09-28 | Seikagaku Corporation | Salive artificielle |
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