JPH06106327A - 薄肉鋳物の鋳造方法 - Google Patents

薄肉鋳物の鋳造方法

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JPH06106327A
JPH06106327A JP25877992A JP25877992A JPH06106327A JP H06106327 A JPH06106327 A JP H06106327A JP 25877992 A JP25877992 A JP 25877992A JP 25877992 A JP25877992 A JP 25877992A JP H06106327 A JPH06106327 A JP H06106327A
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JP
Japan
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casting
mold
plastic film
sand
metal foil
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JP25877992A
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English (en)
Inventor
Kimio Kubo
公雄 久保
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉ステンレスおよび耐熱鋳物の不廻り及び
引け巣等の鋳造欠陥のない健全な薄肉鋳物を鋳造する。 【構成】減圧ボックス内で鋳型キャビティに溶融金属を
真空作用により注入する鋳造方法であり、金型と模型を
転写した金属箔とプラスチックフィルム間に、砂層の厚
みを0〜100mmの範囲で変化させることにより、鋳
型の熱伝導係数を変え注入した金属溶湯を押湯方向へ指
向性凝固させる。金属箔は、金型が高温になっても、金
型と接触するプラスチックフィルムが溶融するのを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋳物を製造するに当た
り、特にステンレス鋳物や耐熱鋳物などに不廻りおよび
引け巣等の鋳造欠陥のない健全な薄肉鋳物を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋳鋼や耐熱鋳鋼は融点が高い
ことにより、注湯されて鋳型と接触してすぐに凝固して
しまう。このため流動性が悪く不廻り欠陥が発生しやす
い。また複雑な形状をした薄肉鋳物の場合は、特に空気
や鋳型から発生するガスを巻き込みやすくブローホール
などのガス欠陥を発生しやすい。さらに溶湯が高温であ
ることより砂鋳型と反応しやすいため、差し込み欠陥が
発生しやすく、鋳肌の表面粗さが悪くなり、健全な鋳物
を製造することは極めて困難である。
【0003】この問題を解決する一般的な方法として、
ロストワックス鋳造法を用いることである。これはセラ
ミックス鋳型を用い、鋳造時に鋳型を700℃〜900
℃に加熱することによって、充填時の溶湯の冷却速度を
遅くし、流動性が良くするものである。しかしながら、
高価なセラミックス鋳型を使用するため鋳物の製造コス
トを相当に高くしてしまう。一方、流動性を改善する方
法として、鋳型内を減圧して鋳造する方法(減圧造型鋳
型、CLAS法等)があり、薄肉鋳物の製造法として最
近用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の減圧鋳造法においては、真空ポンプで鋳型を減
圧しているために、注湯の際に溶湯が乱れ、空気やスラ
グやのろの巻き込みが起こり、鋳造欠陥が発生し、これ
を補修することによって製造コストが増大し、品質も悪
くなる。また、減圧造型鋳型(Vプロセス鋳型)では、
粘結剤を含まず骨材として砂だけを使用し、プラスチッ
クフィルムを介して大気圧との差圧で鋳型形状を保持し
ているが、注湯時にプラスチックフィルムが燃焼して消
失するため鋳型の保持力が失われ、差し込み欠陥や型崩
れ欠陥が発生しやすい。
【0005】本実用新案の目的は、鋳造欠陥が少なく、
高品質の薄肉鋳物を低コストで製造するための方法を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の薄肉鋳物の鋳造方法は、減圧ボックス内
(1)で鋳型キャビティ(2)に溶融金属を真空作用に
より注入する鋳造方法であり、(A) 鋳物製品部
(3)および鋳物方案部(4)の転写部を有する模型
(5)に、外部に通じる通気孔(6)を有し鋳物製品部
(3)および鋳物方案部(4)の転写部外形より0〜1
00mm大きい金型(7)が接触する全体または一部を
金属箔(8)で覆い密着する工程、(B) 模型(5)
に密着した金属箔(8)の少なくとも一部と、模型
(5)に金属箔(8)を覆わなかった部分にプラスチッ
クフィルム(9)を密着する工程、(C) 模型(5)
に金属箔(8)とプラスチックフィルム(9)を密着し
つつ、金型(7)をセットする工程、(D) 金属箔
(8)およびプラスチックフィルム(9)と金型(7)
との間に粘結剤を含まない砂(10)を充填する工程、
(E) 模型(5)への金属箔(8)とプラスチックフ
ィルム(9)の密着を解除する工程、(F) 金型
(7)の通気孔(6)より真空を付与する工程、(G)
模型(5)を金属箔(8)とプラスチックフィルム
(9)より離型する工程、(H) 必要に応じて、充填
した砂(10)と金属箔(8)およびプラスチックフィ
ルム(9)上に中子を配置する工程、(I) 必要に応
じて、上記(A)から(H)工程での別の鋳型を組み立
てる工程、(J) 減圧ボックス(1)の減圧吸引管
(11)から真空ポンプで減圧し大気圧との差圧により
砂(10)を硬化しつつ、湯口部(12)を外部に出し
た鋳型キャビティ(2)内に金属溶湯を真空作用により
注入する工程、以上(A)から(J)の組合せからなる
ことを特徴とする。
【0007】そして、前記砂(10)層の厚さは、注入
した金属溶湯が押湯方向へ指向性凝固するように変化さ
せる。
【0008】
【作用】金型(7)とプラスチックフィルム(9)間に
充填した砂(10)層の厚みが0〜100mmと薄いた
め、減圧が砂層の末端まで届き、鋳型が強固となって鋳
造時の変形が少なく精密な鋳物ができる。また、砂(1
0)層の厚さを0〜100mmの範囲で変化させ、鋳型
の熱伝導係数を変えることにより、注入した金属溶湯が
押湯方向へ指向性凝固し、肉厚5mm以下の薄肉部をも
つ鋳物を健全に製造することが可能になる。砂(10)
層の厚さを0mmにする部分は金型に直接溶湯が接する
ので凝固の進行が早く、砂(10)層の厚さを100m
mにして凝固の進行を比較的遅くする。砂(10)層の
厚さが100mmを越えると減圧吸引力が落ち鋳型の強
度が低下するので、100mm以下とする。金属箔
(8)は、鋳造を連続すると金型(7)が高温になり、
金型(7)の高温部と接触するプラスチックフィルム
(9)が造型時に溶融するのを防止する。
【0009】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図1〜図4により
説明する。図1は本発明の薄肉鋳物の鋳造方法を用いて
鋳物製品部3の肉厚が2.5mmの鋳鋼製薄肉円筒鋳物
部品を鋳造する鋳型の見切り部での平面図である。図2
は、金属箔8の模型5への吸引を示す図である。図3
は、プラスチックフィルム9の模型5への吸引を示す図
である。図4は、減圧ボックス1付き金型7を設置して
砂10を振動充填した後、模型5を離した状態を示す平
面図である。図1〜図4に示すように、薄肉円筒鋳物部
品を鋳造する。金型7はFC25の片状黒鉛鋳鉄を用い
た。まず、図1に示すような薄肉円筒鋳物部品用の木製
模型にベントホール13を打ち込み、減圧吸引管11を
設置した吸引ボックス(図示せず)の上に設置する。模
型5上の金型7に接触する全部分または一部に金属箔8
を密着させる。加熱したプラスチックフィルム9を覆う
ことによってプラスチックフィルム9を模型5に沿った
形状に変形させる。そして減圧ボックス1付きの金型7
を所定の場所に設置して、プラスチックフィルム9と金
型7の間に砂10を振動させながら充填させる。砂10
はけい砂7号を使用する。減圧ボックス1の下部の開放
部を減圧装置に接続させて真空ポンプ(図示せず)によ
って減圧吸引を行う。溶湯の注入により、プラスチック
フィルム9と鋳物製品部3および鋳物方案部4が金属に
おきかわる。鋳造した鋳鋼の化学組成を表1に示す。
【0010】
【表1】 化学組成(重量%) Si Mn Cr Fe 0.10 1.8 0.6 0.01 0.01 17.5 残部
【0011】以上の方法で表1の化学成分の鋳鋼製薄肉
円筒鋳物部品を鋳造すると、不廻り欠陥、リーク欠陥、
空気の巻き込み、ブローホールがなく、また金型の冷却
効果によって引け巣欠陥のない、健全な鋳物が製造でき
る。金型の高温部に接触する部分に金属箔を使用したこ
とにより、10回連続して鋳造が可能となる。粘結剤を
含まない7号けい砂を使用することにより、表面粗さ
(Rmax表示)が70μm以下の鋳肌の良好な製品が
できる。
【0012】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明の薄肉鋳物の鋳
造方法は、鋳型を減圧していることにより溶湯の注入速
度が速いため不廻り欠陥が少なく、砂の層が薄いことよ
り冷却の制御がしやすく、指向性凝固を行わせることに
よって引け巣欠陥が少ない。そして、金属箔とプラスチ
ックフィルムを併用することにより、金型が高温になっ
ても、金型と接触するプラスチックフィルムが溶融する
のを防止し、連続して鋳造することができる。また、粘
結剤を含まない細かい砂を使用することにより鋳肌の良
好な鋳物を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例を示す薄肉鋳物の鋳
造方法を用いて薄肉円筒鋳物部品を鋳造する鋳型の見切
り部での平面図である。
【図2】図2は、同じく本発明の一実施例の金属箔の模
型への吸引を示す図である。
【図3】図3は、同じく本発明の一実施例のプラスチッ
クフィルムの模型への吸引を示す図である。
【図4】図4は、同じく本発明の一実施例の模型を離し
た状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1:減圧ボックス、 2:鋳型キャビティ、
3:鋳物製品部、4:鋳物方案部、 5:模型、
6:通気孔、7:金型、
8:金属箔、 9:プラスチックフィルム、1
0:砂、 11:減圧吸引管、 1
2:湯口部、13:ベントホール。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧ボックス内(1)で鋳型キャビティ
    (2)に溶融金属を真空作用により注入する鋳造方法で
    あり、(A) 鋳物製品部(3)および鋳物方案部
    (4)の転写部を有するつ模型(5)に、外部に通じる
    通気孔(6)を有し鋳物製品部(3)および鋳物方案部
    (4)の転写部外形より0〜100mm大きい金型
    (7)が接触する全体または一部を金属箔(8)で覆い
    密着する工程、(B) 模型(5)に密着した金属箔
    (8)の少なくとも一部と、模型(5)に金属箔(8)
    を覆わなかった部分にプラスチックフィルム(9)を密
    着する工程、(C) 模型(5)に金属箔(8)とプラ
    スチックフィルム(9)を密着しつつ、金型(7)をセ
    ットする工程、(D) 金属箔(8)およびプラスチッ
    クフィルム(9)と金型(7)との間に粘結剤を含まな
    い砂(10)を充填する工程、(E) 模型(5)への
    金属箔(8)とプラスチックフィルム(9)の密着を解
    除する工程、(F) 金型(7)の通気孔(6)より真
    空を付与する工程、(G) 模型(5)を金属箔(8)
    とプラスチックフィルム(9)より離型する工程、
    (H) 必要に応じて、充填した砂(10)と金属箔
    (8)およびプラスチックフィルム(9)上に中子を配
    置する工程、(I) 必要に応じて、上記(A)から
    (H)工程での別の鋳型を組み立てる工程、(J) 減
    圧ボックス(1)の減圧吸引管(11)から真空ポンプ
    で減圧し大気圧との差圧により砂(10)を硬化しつ
    つ、湯口部(12)を外部に出した鋳型キャビティ
    (2)内に金属溶湯を真空作用により注入する工程、以
    上(A)から(J)の組合せからなることを特徴とする
    薄肉鋳物の鋳造方法。
  2. 【請求項2】 注入した金属溶湯が押湯方向へ指向性凝
    固するように前記砂(10)層の厚さを変化させること
    を特徴とする薄肉鋳物の鋳造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103447462A (zh) * 2013-09-12 2013-12-18 四川四方铸造有限责任公司 一种柴油机中间体铸件制造工艺
JP2016517803A (ja) * 2013-05-08 2016-06-20 ピーアイエム コリア カンパニー リミテッド 二重鋳造方法及び装置
CN113680966A (zh) * 2021-09-03 2021-11-23 洛阳市钢峰工程机械制造有限公司 一种片状零件的铸造方法

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