JPH06104812B2 - タツキフアイヤー - Google Patents

タツキフアイヤー

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JPH06104812B2
JPH06104812B2 JP3213268A JP21326891A JPH06104812B2 JP H06104812 B2 JPH06104812 B2 JP H06104812B2 JP 3213268 A JP3213268 A JP 3213268A JP 21326891 A JP21326891 A JP 21326891A JP H06104812 B2 JPH06104812 B2 JP H06104812B2
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hydrocarbon
hydrocarbon resin
resin
catalyst
component
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JP3213268A
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公也 水井
明男 大平
雅美 竹田
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三井石油化学工業株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低溶融粘度型のタツキ
フアイヤーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、感圧接着剤、ホツトメルト粘
着剤、塗料、トラフイツクペイント等の分野において、
粘着剤原料を含めたタツキフアイヤー(粘着性付与剤)
として、ロジン系樹脂、アルキツド樹脂、エポキシ樹脂
等が使用できることが知られている。これらのなかで
は、ロジン系樹脂が最も賞用されているが、この樹脂
は、原料を天然に依存しているために、近年の著しい需
要の伸びに対処できない。そこで、最近では、それを代
替すべく、種々の石油系炭化水素樹脂の開発が進めら
れ、その一つとして、1,3−ペンタジエン、イソプレ
ン、2−メチル−2−ブテン等のC系留分をフリーデ
ル・クラフツ触媒等により重合して得られる炭化水素樹
脂等が用いられるようになつてきている。
【0003】ところで、最近のホツトメルト粘着剤にお
いては、作業速度の向上、均一な塗布量を維持する必要
性等から、また、トラフイツクペイントにおいても、交
通量の増大に伴う作業速度の向上、乾燥速度の向上等の
施工性改善への要求の高まり等から、低溶融粘度型の粘
着付与剤の必要性が叫ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たC系炭化水素樹脂等においては、低粘度化を図れば
軟化点の低下を余儀なくされ、それに伴つて耐熱性も劣
るようになり、また、耐熱性の向上を図ると高溶融粘度
となり、かくして、従来、低溶融粘度で、且つ、耐熱性
(高軟化点)を有する炭化水素樹脂は知られていない。
【0005】そこで、本発明者らは、軟化点が高く、且
つ、低溶融粘度の炭化水素樹脂について種々検討の結
果、炭素数3乃至10の鎖状不飽和炭化水素及び炭素数
8乃至16の側鎖に不飽和結合を有する芳香族炭化水素
の群から選ばれる少なくとも一つの炭化水素成分(A)
と、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン類、2−ノ
ルボルネン類、アルキリデンノルボルナン類、アルキリ
デンシクロヘキサン類、ビニルノルボルナン類、ビニル
シクロヘキサン類及びシクロヘキセン類の群から選ばれ
る少なくとも一つの成分(B)とから実質的になる特定
割合の共重合体がかかる要求を満足せしめること、かか
る共重合体よりなる炭化水素樹脂が圧縮強度、耐候性等
にもすぐれた適性を有するタツキフアイヤーとして好適
に用い得ることができることを見出して、本発明に至つ
たものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるタツキフア
イヤーは、炭素数3ないし10の鎖状不飽和炭化水素お
よび炭素数8ないし16の側鎖に不飽和結合を有する芳
香族炭化水素の群から選ばれる炭化水素成分(A)と、
1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン類、2−ノルボ
ルネン類、アルキリデンノルボルナン類、アルキリデン
シクロヘキサン類、ビニルノルボルナン類、ビニルシク
ロヘキサン類およびシクロヘキセン類の群から選ばれる
少なくとも1成分(B)とから実質的になる単量体混合
物を重合触媒の存在下に重合させて得られる共重合体か
らなる炭化水素樹脂であつて、成分(A)の単位を20
ないし98モル%および成分(B)の単位を2ないし8
0モル%の範囲内で有し、60ないし170℃の軟化
点、10ないし10000cpsの溶融粘度および30
0ないし3000の数平均分子量を有する炭化水素樹脂
からなることを特徴とする。
【0007】本発明において、炭化水素樹脂を形成する
ための単量体成分の(A)の一つとして用いられる炭素
数3乃至10の鎖状不飽和炭化水素は、好ましくはモノ
オレフイン若しくはジオレフインである。モノオレフイ
ンは、好ましくは一般式
【0008】
【化1】 RC=CR (式中、R、R及びRはそれぞれ水素原子又はメ
チル基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示
す。)で表わされる化合物であり、具体的には、例え
ば、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレ
ン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−
ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−ヘプテン、2−オクテン等が挙げられ
る。
【0009】また、ジオレフインは、好ましくは一般式
【0010】
【化2】 RC=CR−CR=CR10 又は
【0011】
【化3】 R1112C=CR13(CR1415CR
16=CR1718 (式中、R、R、R、R11、R12及びR17
はそれぞれ水素原子又はメチル基を示し、R、R
10、R13〜R16及びR18はそれぞれ水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは1〜4の整
数を示す。)で表わされる化合物であつて、具体例とし
ては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、2,3−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、1,
4−ペンタジエン、3,4,5−トリメチル−1,6−
ヘプタジエン等が挙げられる。
【0012】また、同様に、炭化水素樹脂を形成する単
量体成分(A)の一つである炭素数8乃至16の側鎖に
不飽和結合を有する芳香族炭化水素は、好ましくは下記
の一般式(I)
【0013】
【化4】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R21
水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、mは0
〜3の整数を示し、mが2〜3のとき、R21は同一又
は異なるものであつてよく、R20は飽和又は不飽和の
炭化水素鎖を示し、1は0又は1を示す。)で表わされ
る化合物であつて、具体的には、例えば、スチレン、ビ
ニルトルエン、α−メチルスチレン、イソプロペニルト
ルエン、第3ブチルスチレン、アリルベンゼン、p−第
3ブチルアリルベンゼン等が挙げられる。
【0014】以上に例示した炭化水素類のなかで、樹脂
性能の点から特に好ましいものとしては、炭素数4〜6
の鎖状ジオレフイン及び炭素数8〜10の芳香族アルケ
ニル化合物を挙げることができる。これらの炭化水素類
は、それぞれ単独で、或いは2種以上の同族化合物の混
合物、更にはモノオレフインとジオレフイン、モノオレ
フインと側鎖に不飽和結合を有する芳香族炭化水素、ジ
オレフインと側鎖に不飽和結合を有する芳香族炭化水
素、モノオレフインとジオレフインと側鎖に不飽和結合
を有する芳香族炭化水素の混合物等として用いられる。
【0015】一般に、このような混合物としては、例え
ば、C留分、ジエン抽出残のC留分、C留分、イ
ソプレン抽出残のC留分、C留分或いはこれらの任
意割合の混合物等、ナフサ分解油留分として得られるも
ののなかで、鎖状不飽和炭化水素或いは側鎖に不飽和結
合を有する芳香族炭化水素を多く含んでいるもの、或い
は重合性の全成分に対して、30重量%以上これらの炭
化水素類を含むように調整したもの等が用いられる。更
に、これらを主原料とする限り、少量の他の不飽和化合
物が含有されていてもよいが、その含有量が多くなる
と、得られる炭化水素樹脂の軟化点が低下するおそれが
あるので、その許容割合は、本発明の目的を阻害しない
範囲に限られる。
【0016】これらの炭化水素類と共重合される1,2
−ジヒドロジシクロペンタジエン類は下記の一般式(I
I)
【0017】
【化5】 (式中、1乃至5位に位置するR22及び6乃至10位
に位置するR23は水素原子又は低級アルキル基を示
す。)で表わされる化合物であつて、具体的には、1,
2−ジヒドロジシクロペンタジエン、9−メチル−1,
2−ジヒドロジシクロペンタジエン、3,9−ジメチル
−1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン、9−エチル
−1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン、1−エチル
−9−メチル−1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン
等が挙げられる。
【0018】これらの1,2−ジヒドロジシクロペンタ
ジエン類は、公知の方法によつて得られる。例えば、米
国特許第2,883,372号明細書には、酸素のない
状態下でデイールス・アルダー反応によつてシクロペン
タジエンとその6倍量のシクロペンテンを200℃で7
時間反応させて、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエ
ンを得る方法が開示されている。置換基を有するシクロ
ペンタジエンやシクロペンテンを用いれば、置換基を有
する1,2−ジヒドロジシクロペンタジエンを得ること
ができる。また、ジシクロペンタジエンを気相下で熱分
解し、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエンとシクロ
ペンテンを製造する方法が米国特許第4,139,56
9号明細書に開示されている。
【0019】炭化水素樹脂の製造に際して用いる1,2
−ジヒドロジシクロペンタジエン類は、実質的に純粋な
ものが望ましいことは当然であるが、これらの重合性の
成分中に約60重量%以上の純度を有していれば、この
他にもシクロペンテン、ジシクロペンタジエン、シクロ
ペンタジエン、シクロペンタジエンオリゴマー(三量体
以上)の水素化物や部分水素化物、例えば、非重合性成
分であるシクロペンタン、テトラヒドロジシクロペンタ
ジエン又はその誘導体等を含んでいてもよい。但し、こ
れらの成分は、得られる炭化水素樹脂の色相を悪化さ
せ、また、ゲルの生成を伴うことがあるので、シクロペ
ンタジエン、ジシクロペンタジエン、三量体以上のシク
ロペンタジエンオリゴマーとその誘導体等は、この重合
成分中、10重量%以下のものを用いることが望まし
い。
【0020】2−ノルボルネン類は、下記一般式(II
I)
【0021】
【化6】 (式中、2、3又は7位に位置するR24並びに5及び
6位に位置するR25は水素原子又は低級アルキル基を
示す。)で表わされる化合物であつて、具体的には、例
えば、ノルボルネン、2−メチル−2−ノルボルネン、
5−メチル−2−ノルボルネン、6−メチル−2−ノル
ボルネン、2,5−ジメチル−2−ノルボルネン、2,
6−ジメチル−2−ノルボルネン、2−エチル−5−メ
チル−2−ノルボルネン、2,6−ジエチル−2−ノル
ボルネン、2−エチル−5−n−プロピル−2−ノルボ
ルネン等が挙げられる。
【0022】これらの2−ノルボルネン類は、公知の方
法によつて得ることができる。例えば、シクロペンタジ
エンとエチレンとのデイールス・アルダー反応によつて
2−ノルボルネンを得ることができる(Houben−
Weyl,“Methoden der Organi
schen Chemie”IVb(1972)、第4
45頁)。置換基を有するシクロペンタジエンやプロピ
レン等のオレフイン類を用いれば、置換基を有する2−
ノルボルネン類を得ることができる。
【0023】アルキリデンノルボルナン類は、下記の一
般式(IV)
【0024】
【化7】 (式中、1乃至5、7位に位置するR26、R27及び
28は水素原子又は低級アルキル基を示す。)で表わ
される化合物であつて、具体的には、例えば、イソプロ
ピリデンノルボルナン、エチリデンノルボルナン、メチ
レンノルボルナン、イソブチリデンノルボルナン等を挙
げることができる。
【0025】これらアルキリデンノルボルナン類は、後
述するビニルノルボルナン類を製造する際の部分水添異
性化によつて得ることができる。ビニルノルボルナン類
は、下記一般式(V)
【0026】
【化8】 (式中、2、3、5、7位に位置するR29及びR30
乃至R32は水素原子又は低級アルキル基を示し、qは
1乃至4の整数を示す。)で表わされる化合物であつ
て、具体的には、例えば、ビニルノルボルナン、イソプ
ロペニルノルボルナン、2−メチルビニルノルボルナ
ン、プロペニルノルボルナン等を挙げることができる。
【0027】これらビニルノルボルナン類は、ブタジエ
ンやイソプレン等の共役ジオレフイン類とシクロペンタ
ジエン類とをデイールス・アルダー反応させ、得られる
ビニル−2−ノルボルネン類をパラジウム触媒を用いて
部分水添することによつて得ることができる。ビニルシ
クロヘキサン類、アルキリデンシクロヘキサン類及びシ
クロヘキセン類は、それぞれ下記の一般式(VI)
【0028】
【化9】 一般式(VII)
【0029】
【化10】 一般式(VIII)
【0030】
【化11】 (式中、R33乃至R40は水素原子又は低級アルキル
基を示し、rは1乃至5の整数を示す。)で表わされる
化合物であつて、具体的には、例えば、ビニルシクロヘ
キサン、イソプロペニルシクロヘキサン、4−メチルビ
ニルシクロヘキサン、イソプロペニル−3−メチルシク
ロヘキサン、3−メチルビニルシクロヘキサン等のビニ
ルシクロヘキサン類、メチレンシクロヘキサン、エチリ
デンシクロヘキサン、イソプロピリデンシクロヘキサ
ン、イソブチリデンメチルシクロヘキサン等のアルキリ
デンシクロヘキサン類、シクロヘキセン、3−イソプロ
ピル−6−メチルシクロヘキセン、3−イソプロピルシ
クロヘキセン、4−エチル−1−メチルシクロヘキセ
ン、4−エチル−2−メチルシクロヘキセン等のシクロ
ヘキセン類を挙げることができる。
【0031】これらビニルシクロヘキサン類やシクロヘ
キセン類は、ブタジエンやイソプレン等の1,3−ジエ
ン類からデイールス・アルダー反応により得られるビニ
ルシクロヘキセン類を部分水添することによつて得るこ
とができる(Chemical Abstracts,
60,7925d、同61,8200c)。また、アル
キリデンシクロヘキサン類は、ビニルシクロヘキセン類
の部分水添異性化(同73,2501e、82,726
60v)によつて得ることができる。
【0032】次に、本発明において、単量体成分(B)
としての1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン類、2
−ノルボルネン類、アルキリデンノルボルナン類、アル
キリデンシクロヘキサン類、ビニルノルボルナン類、ビ
ニルシクロヘキサン類及びシクロヘキセン類は、それぞ
れ単独に用いてもよく、また、2種以上の任意の混合物
として用いることもできる。更に、1,2−ジヒドロジ
シクロペンタジエン類以外の成分(B)においても、こ
れらを主原料とする限り、少量の他の不飽和化合物が含
有されていてもよいが、その含有量が多くなると、得ら
れる炭化水素樹脂の軟化点が低下するおそれがあるの
で、その許容割合は、本発明の目的を阻害しない範囲に
限られる。
【0033】成分(A)の炭化水素類と成分(B)の炭
化水素類との共重合に際しては、一般に、成分(B)の
反応性が成分(A)の反応性よりも低いので、成分
(B)を成分(A)と同等量若しくは同等量以上使用
し、これを予め触媒と接触させておき、次に、成分
(A)を少量ずつ吹き込むか、或いは添加する等の方法
を用いることによつて、成分(B)の反応性を高め、そ
の重合単位の割合を増加させることが望ましい。
【0034】成分(B)との共重合性が高い点で、成分
(A)の炭素数3乃至10の鎖状不飽和炭化水素として
はジオレフイン類、特に共役ジオレフイン類、なかで
も、立体障害の少ない1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエンや2,3−ジメチルブタジエ
ン等が好ましく用いられる。また、側鎖に不飽和基を有
する芳香族炭化水素のなかでは、前記一般式(I)にお
いて、R19が水素原子であり、1が0であるもの、具
体的には、スチレン、ビニルトルエン、第3ブチルビニ
ルトルエン等が同様の理由から好ましく用いられる。
【0035】共重合触媒としては、前記炭化水素類の単
独重合及び共重合触媒として公知のものをそのまま用い
ることができる。即ち、カチオン性触媒、アニオン性触
媒、イオン配位触媒、ラジカル触媒等が用いられる。カ
チオン性重合触媒としては、例えば、石油学会誌第16
巻第10号第865〜867頁(1973)記載のもの
を挙げることができる。具体的には、例えば、塩化アル
ミニウム、臭化アルミニウム、三フツ化ホウ素、四塩化
スズ、五塩化アンチモン、塩化第二鉄、ジクロロアルキ
ルアルミニウム、トリエチルアルミニウム−水、トリク
ロロ酢酸、硫酸等を挙げることができる。これらのなか
では、炭化水素樹脂の収率が高く、色相がよく、軟化点
の高いものが得られやすい点から、ルイス酸、特に、塩
化アルミニウムや臭化アルミニウムが好ましく用いられ
る。
【0036】アニオン性重合触媒としては、例えば、石
油学会誌第16巻第9号第779〜784頁(197
3)記載の単独重合及び共重合用触媒を挙げることがで
きる。このようなアニオン性重合触媒の具体例として
は、例えば、カリウム、アルキルカリウム、ナトリウ
ム、アルキルナトリウム、リチウム、アルキルリチウ
ム、Rをアルキル基として、SrZn(R)やCuZ
n(R)等を挙げることができる。これらのなかで
は、リチウム及びアルキルリチウムが成分(B)の反応
性を高め、色相がよく、且つ、軟化点の高い炭化水素樹
脂を与えるので好ましく用いられる。
【0037】イオン配位重合触媒としては、例えば、石
油学会誌第16巻第8号第699〜704頁(197
3)記載のチーグラー触媒、具体低には、チタン、バナ
ジウム、クロム、ジルコニウム等のハライド、β−ジケ
トン塩、アルコラート等とトリアルキルアルミニウム、
【0038】
【化12】 Al(R)3−n (Rはアルキル基、Xはハロゲン原子、nは1又は2を
示す)で表わされるアルキルアルミニウムハライド、ア
ルキルリチウム、アルキルマグネシウムハライド、水素
化リチウム等との組合わせを挙げることができる。これ
らのなかでは、チタン又はバナジウムのハライドとアル
キルアルミニウム化合物との組合わせが成分(B)の反
応性を高めるので、特に好ましく用いられる。
【0039】これらのイオン配位重合触媒は、プロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテン−1等のモノオレフイン、1,3−ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等の共役ジオ
レフイン等の鎖状不飽和炭化水素を用いたときに特に好
ましい触媒である。ラジカル重合触媒としては、例え
ば、石油学会誌第16巻第10号第867〜871頁
(1973)記載のもの、具体的には、ベンゾイルパー
オキサイド、第3ブチルハイドロパーオキサイド等の過
酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、
過酸化水素−第一鉄化合物、過硫酸カリウム−亜硫酸ナ
トリウム等のレドツクス系触媒等を挙げることができ
る。これらのラジカル重合触媒は、設定された重合温度
に応じて、適宜に選ばれる。
【0040】一般に、これらラジカル重合触媒は、炭化
水素が共役ジオレフイン又はスチレン系化合物のときに
好ましく用いられる。上述したような重合触媒の使用量
は、触媒の種類、共単量体の組合わせ、重合温度、重合
時間等によつても異なるが、通常、単量体に対して、約
0.01〜10モル%の範囲である。重合溶媒は、用い
てもよく、また、用いなくともよいが、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素溶媒は、い
ずれの触媒系についても用いることができる。
【0041】上記以外に、アニオン性重合触媒を用いる
ときは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒
を用いることができる。カチオン性重合触媒を用いると
きは、ジクロロメタン、塩化エチル、1,2−ジクロロ
エタン、クロロベンゼン等の塩素化物溶媒を用いること
ができる。また、ラジカル重合触媒を用いる場合は、乳
化又は懸濁重合法採用するときに、水を溶媒として用い
ることができる。
【0042】重合温度は、一般に、零下数十℃から約1
50℃の範囲を選択することができ、また、重合時間
は、通常、約0.5〜10時間の範囲である。反応圧力
は、常圧又は加圧下の条件が一般的である。共重合反応
の終了後は、常法に従つて、残存する触媒を処理し、未
反応成分と反応溶媒とを蒸留したり、或いは炭化水素樹
脂の貧溶媒中に加えること等によつて除去し、目的とす
る炭化水素樹脂を得ることができる。
【0043】以上のようにして得られる炭化水素樹脂
は、成分(A)の単位が約20〜98モル%、好ましく
は約20〜80モル%、特に好ましくは約40〜60モ
ル%であり、成分(B)の単位が約80〜2モル%、好
ましくは約80〜20モル%、特に好ましくは約60〜
40モル%であり、一般に、約60℃乃至170℃、好
ましくは約80〜140℃の軟化点(JIS K253
1による環球法による。)、約10乃至約10000セ
ンチポイズ(cps)、好ましくは約500〜10cp
sの溶融粘度(エミラー粘度計、樹脂温度200℃)及
び約300〜3000、好ましくは約400〜1000
の分子量(GPC法(ポリスチレン換算法)による数平
均分子量)を有している。
【0044】成分(B)の単位が2モル%以下の場合、
得られる炭化水素樹脂の粘度を低くしようとすると、軟
化点が低くなり、逆に軟化点を高くしようとすると、粘
度も高くなるので、粘着剤、接着剤若しくは塗料用配合
剤として用いるには、満足な作業性と性能のバランスが
得られない。また、成分(B)の単位が80モル%以上
のときは、成分(B)の構造に起因して、単独重合性が
が乏しくなるため、例えば、触媒濃度を異常に高くする
こと等が必要となつて、製造上の困難性を増すばかりで
なく、品質的にも分子量を増加させ難いので、軟化点が
低く、色相に劣り、熱安定性も悪い。
【0045】これに対して、前述した単量体単位が前記
所定の範囲、特に、その好ましい範囲にある炭化水素樹
脂は、軟化点の割りには溶融粘度が高く、色相、耐熱性
も共にすぐれ、しかも、成分(B)を単独重合するとき
よりも、触媒の使用量が少なくてすむ。上記好ましい範
囲以外の範囲で単量体単位を有するときは、上記好まし
い範囲の単位を有する炭化水素樹脂ほどの性能は示さな
いが、成分(B)の単位を有しない同種の樹脂と比較し
て、軟化点の割りに溶融粘度が高く、他の重合体との相
溶性等の改善効果が認められる。
【0046】このような炭化水素樹脂は、ホツトメルト
粘着剤や感圧接着剤等のタツキフアイヤー(粘着性付与
剤)としてすぐれた性質を有する。一般に、接着剤用の
組成物には、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の基体樹
脂に粘着付与剤並びに必要に応じてワツクス及びその他
の添加剤を配合したホツトメルト接着剤と、天然ゴムや
合成ゴム等の基体樹脂に粘着付与剤並びに必要に応じて
溶剤及びその他の添加剤を配合した感圧接着剤とがあ
る。
【0047】前者のホツトメルト接着剤は、一般に、製
本、製缶、木工、ラミネート、シール、コーテイング加
工等の分野において接着剤或いは塗工剤として用いられ
ている。また、後者の感圧接着剤は、一般に、紙、布
地、プラスチツクフイルム等の基材にコーテイングされ
て、粘着テープやラベル等の用途に供されている。これ
らの接着剤組成物には、いずれの場合にも、基体樹脂に
粘着付与剤が配合される。特に、ホツトメルト接着剤の
場合には、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の基体樹脂
及びワツクスとの相溶性、接着性、溶融粘度、可撓性等
のほかに、耐熱安定性、耐光安定性、色相等にすぐれる
ことが要求される。
【0048】一方、感圧接着剤用の粘着付与剤の場合に
も、天然ゴムや合成ゴム等の基体樹脂との相溶性がすぐ
れていること、溶剤への溶解性がよいこと、化学的に安
定であり、耐候性にすぐれていること、色相が良いこ
と、臭気が強くないこと等の性質を併せもつことが要求
される。上述したような炭化水素樹脂をタツキフアイヤ
ーとして感圧接着剤に用いるときは、基体樹脂として
は、具体的には、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重
合ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブ
チレン、ブチルゴム、ポリクロロプレン、エチレン・プ
ロピレン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共
重合ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロツク共
重体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重体
等のゴム状重合体が用いられる。
【0049】ホツトメルト接着剤として用いるときは、
基体樹脂としては、具体的には、例えば、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、エチレン・アクリル酸共
重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル等
が用いられる。特に、エチレン・酢酸ビニル共重合体が
好ましく用いられる。
【0050】前記炭化水素樹脂を粘着付与剤として用い
る場合の基体樹脂との配合割合は、ホツトメルト接着剤
及び感圧接着剤組成物によつて多少異なる。ホツトメル
ト接着剤の場合には、粘着付与剤の配合割合は、基体樹
脂100重量部に対して、通常、20〜300重量部、
好ましくは30〜200重量部の範囲であり、感圧接着
剤の場合には、基体樹脂100重量部に対して、通常、
20〜200重量部、好ましくは30〜150重量部の
範囲である。
【0051】前述した炭化水素樹脂を用いる接着剤組成
物には、粘着付与剤及び基体樹脂の必須成分のほかに、
必要に応じて、種々の添加剤が配合される。例えば、ホ
ツトメルト接着剤組成物の場合には、ジオクチルフタレ
ート、ジブチルフタレート等の可塑剤、融点が40〜6
5℃程度の石油系のパラフインワツクス、ポリオレフイ
ン系ワツクス、マイクロワツクス等のワツクス類、フエ
ノール系又はビスフエノール系の有機化合物、金属石ケ
ン等の抗酸化剤等を挙げることができる。
【0052】他方、感圧接着剤組成物の場合には、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート、機械油、プロ
セス油、ポリブテン等の可塑剤、炭酸カルシウム、亜鉛
華、酸化チタン、シリカ等の充填剤、アミン系、ケトン
−アミン系、フエノール系等の老化防止剤、安定剤等を
挙げることができる。これらの添加剤の配合割合は、任
意適量に選ばれる。
【0053】前記炭化水素樹脂を用いる接着剤組成物を
調製する方法は、ホツトメルト接着剤組成物の場合と感
圧接着剤組成物の場合とで異なる。ホツトメルト接着剤
組成物を調製する方法としては、粘着付与剤の炭化水素
樹脂、前記基体樹脂及び必要に応じて前述した種々の添
加剤からなる混合物を加熱溶融下に攪拌して、均一な溶
融液を調製し、これを用途に応じて、粒状、フレーク
状、ペレツト状、棒状等に冷却下に成形する。
【0054】このようなホツトメルト接着剤組成物は、
再び溶融して、接着乃至塗工の用途に供される。例え
ば、接着の用途に供する場合に、成形品のコーナー接着
では、棒状の配合体を溶剤銃に充填する等して用いられ
る。一方、感圧接着剤を調製する方法としては、粘着付
与剤としての炭化水素樹脂、前記基体樹脂及び必要に応
じて前述した種々の添加剤からなる混合物をロール上で
混合するか、或いは適当な溶媒中で溶解させる等の通常
の方法によつて調製することができる。
【0055】このように、前述した炭化水素樹脂を用い
る接着剤組成物のうちで、ホツトメルト接着剤組成物を
接着剤又は塗工剤として用いると、前述した炭化水素樹
脂が基体樹脂との相溶性にすぐれ、更に、耐熱安定性や
色相にもすぐれ、また、臭気も少ないので、均一なホッ
トメルト接着剤を得ることができ、このホツトメルト接
着剤は、耐熱安定性や色相にもすぐれ、しかも、ホツト
メルト接着剤組成物の調製時や使用時の臭気も少ないと
いう利点を有する。
【0056】更に、前述した炭化水素樹脂を感圧接着剤
組成物に用いても、粘着付与剤の炭化水素樹脂は、前述
した特徴のほかに,耐候性にもすぐれるので、均一な感
圧接着剤組成物を得ることができ、この感圧接着剤組成
物は、色相及び耐候性にすぐれ、しかも、臭気が少ない
という利点を有する。このような前記炭化水素樹脂を用
いる接着剤組成物については、後に実施例によつて具体
的に説明する。尚、実施例における炭化水素樹脂の評価
方法は下記のとおりである。
【0057】(1)軟化点 JIS K5665 (2)色相 ASTM D1544−58T (3)耐熱安定性 炭化水素樹脂5gを試験管(内径16mm)に取り、こ
れを200℃に保持した恒温槽中に3時間浸漬した後、
ASTM D1544−58Tの方法による色相で示し
た。
【0058】(4)臭気 加熱溶融時(200℃)の臭気の弱いものから、強い刺
激臭を示すものまでをA、B及びCの3段階に分けて評
価した。以下に実施例及び参考例を挙げて本発明を説明
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。 参考例A 1リットル容量オートクレーブ(SUS304製)の攪
拌翼に予め金網製触媒装入篭を固定しておく。この篭の
中に日産ガードラー社製パラジウム系触媒G−68Cを
5g入れた。次に、オートクレーブの中へ5−ビニル−
2−ノルボルネン500gを加えた。
【0059】次いで、水素ボンベからオートクレーブ内
に水素を加え、温度80℃、圧力10Kg/cmで約
6時間反応させた後、放冷し、脱圧した後、内容物を取
り出した。次いで、蒸留により、沸点61〜62℃/3
9mmHgのA留分480gを得た。この留分Aの組成
を下記のとおりである。 2−ビニルノルボルナン 38.5% 2−エチリデンノルボルナン 60.1% 未知成分 1.4% 参考例B 1リットル容量オートクレーブ(SUS304製)にイ
ソプレン272gを入れ、145℃に昇温した。その中
にシクロペンタジエン265gを連続的に2時間かけて
加え、その後4時間攪拌を続けた。圧力はその間に14
Kg/cmから7Kg/cmに低下した。放冷脱圧
後、内容物を取り出した。得られた反応混合物の組成を
下に示す。
【0060】 イソプレン 14.2% 5−イソプロペニル−2−ノルボルネン 16.4% ジシクロペンタジエン 44.7% その他 24.7% 次いで、1リットル容量オートクレーブ(SUS304
製)の攪拌翼に予め金網製触媒装入篭を固定し、その篭
の中に日産ガードラー社製パラジウム系触媒G−68C
を5g入れ、更に、この中へ上記組成の反応混合物50
0gを加えた。
【0061】その後、水素ボンベからオートクレーブ内
に水素を加え、温度80℃、圧力10Kg/cmで8
時間反応させた後、放冷、脱圧して、得られた反応混合
物を取り出した。この反応混合物を分留して、沸点10
5〜174℃のB留分60g及び沸点174〜184℃
のC留分250gを得た。得られたB留分及びC留分の
組成(重量%)は以下のとおりである。
【0062】 実施例1〜11 1リットル容量のガラス製オートクレーブに所定量の触
媒及び溶媒の一部(20ml)を仕込み、攪拌下に表1
に示す環状オレフイン及び各種のジオレフイン、更に溶
媒の残部を混合物として耐圧シリンダーよりゆつくり注
入した。この際、温度を60℃に保つように加温又は冷
却を行ない、各単量体の注入を約15分間で行なつた。
【0063】更に、この温度で約2時間重合反応を継続
した後、メタノールを加えて触媒を分解し、水洗した。
得られた重合油をガラスフイルターで濾過し、ゲルの生
成の有無を調べた後、濾液を濃縮して炭化水素樹脂を得
た。得られた炭化水素樹脂の性状を表1及び表2に示
す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】 表1及び表2における評価方法を以下に示す。 1. 相溶性 (1)三井ポリケミカル製品エバフレツクス410(酢
酸ビニル含量19重量%)又は同210(同28重量
%)と炭化水素樹脂とを等量ずつ180℃の熱板上で混
合し、これをポリエステルフイルム上に約1mmの厚さ
に塗布して、その塗膜の透明性を評価した。
【0066】(2)天然ゴムのトルエン10%溶液に天
然ゴムと等量の炭化水素樹脂を溶解させ、これをポリエ
ステルフイルム上に約80μmの厚さに塗布して、その
塗膜の透明性を評価した。 (3)トラフイツクペイント用として市販されていいる
変性ロジン(マレイン化エステルタイプ、軟化点94
℃、酸価24、溶融粘度150cps)と炭化水素樹詣
とを等量ずつ試験管にとり、180℃の油浴上で溶解、
混合し、室温に冷却した混合物について、その透明性を
評価した。
【0067】評価は、○は透明、△は半透明、×は不透
明を示す。 2. 耐熱性 内径15mm、長さ18mmの試験管に炭化水素樹脂2
5gをとり、200℃の油浴で3時間加熱し、ガードナ
ー法により色相を測定した。 3. 炭化水素樹脂中の環状オレフイン重合単位の割合 共重合反応前の原料混合物の組成と共重合反応後の重合
油の組成をガスクロマトグラフイーで求め、各共単量体
の反応量比から求めた。実施例1で求めた各共単量体の
重合単位を表3に示す。
【0068】
【表3】 比較例1〜4 実施例1〜11と同様にして、環状オレフイン含有留分
単独重合とイソプレンの単独重合を行なつた。得られた
炭化水素樹脂の性状を表4に示す。この結果から、環状
オレフイン単独では極めて重合性が低いこと、しかも、
得られる炭化水素樹脂の軟化点が低く、色相及び耐熱性
も極めて悪いことが明らかである。
【0069】
【表4】 実施例12 攪拌機、温度計、冷却器、滴下ろうと及び触媒注入用ゴ
ム栓付きの容量1リットルの四口フラスコに、前記参考
例Aで得られた環状オレフイン含有留分197gと溶媒
としてのベンゼン78gを仕込み、窒素ガス気流中、攪
拌下に、三フツ化ホウ素−フエノール錯体3.9gを添
加し、40℃にゆつくり加熱した。次いで、スチレン1
94gを2時間かけて滴下し、その後、温度を40〜4
5℃に保ちつつ、30分間反応させた後、水酸化ナトリ
ウム水溶液で触媒を分解し、水洗、濃縮して、環状オレ
フイン単位27モル%の炭化水素樹脂280gを得た。
上記反応において、ゲルの生成はなかつた。得られた炭
化水素樹脂の特性を表5に示す。
【0070】
【表5】 実施例13〜15及び比較例5 実施例1〜11と同様にして、表6に示す組成のC
分を用いて、前記参考例で得られた環状オレフイン含有
留分との共重合を行なつた。得られた炭化水素樹詣の性
状を表7に示す。
【0071】
【表6】
【0072】
【表7】 実施例16及び比較例6 実施例3において得られた炭化水素樹脂(実施例16)
及び市販の樹脂(グツドイヤー製品ウイング・タツク・
プラス)(比較例6)をそれぞれ用い、粘着剤を調整し
て、粘着テープ性能を調べた。得られた結果を表8に示
す。
【0073】本発明による炭化水素樹脂を用いたもの
は、市販樹脂よりもタツクと接着力の点ですぐれている
ことが明らかである。
【0074】
【表8】 表8における評価方法は、以下のとおりである。粘着剤
原料樹脂100部に、市販のSIS系ブロツク共重合体
であるカリフレツクスTR−1107(シエル製品)1
00部、鉱物油(シエル製品シエルフレツクス371
N)30部及び安定剤(イルガノツクス1010)3部
を加え、ニーダーで150℃、30分間の混練を行な
い、粘着剤を調整した。
【0075】次に、この粘着剤をポリエステルフイルム
(東レ製品ルミラー、厚さ25μm)上にホツトメルト
塗布機により55μmの厚さに塗布し、JISZ−15
22の方法に従つて、接着力及び凝集力を、また、ダウ
法(20℃)によりタツクそれぞれ測定した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数3ないし10の鎖状不飽和炭化水素
    および炭素数8ないし16の側鎖に不飽和結合を有する
    芳香族炭化水素の群から選ばれる炭化水素成分(A)
    と、1,2−ジヒドロジシクロペンタジエン類、2−ノ
    ルボルネン類、アルキリデンノルボルナン類、アルキリ
    デンシクロヘキサン類、ビニルノルボルナン類、ビニル
    シクロヘキサン類およびシクロヘキセン類の群から選ば
    れる少なくとも1成分(B)とから実質的になる単量体
    混合物を重合触媒の存在下に重合させて得られる共重合
    体からなる炭化水素樹脂であつて、成分(A)の単位を
    20ないし98モル%および成分(B)の単位を2ない
    し80モル%の範囲内で有し、60ないし170℃の軟
    化点、10ないし10000cpsの溶融粘度および3
    00ないし3000の数平均分子量を有する炭化水素樹
    脂からなるタツキフアイヤー。
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