JPH0610165U - 錠剤容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋をとり外すことなく錠剤をとり出すことが
でき、また収納錠剤の吸湿を防止できる錠剤容器を得
る。 【構成】 容器体１の口頸部４に、この口頸部４外面に
螺合する取付け周壁５上端から内向きフランジ６を介
し、内面に係合突条８を突設して口頸部４に内嵌する環
栓７を設け、かつ内向きフランジ６上面から、頂面を波
状部とした上向き係合周壁９を立設したねじキャップ２
を装着し、このねじキャップ２に、頂板10裏面の左右両
側から、それぞれ外面の中間部と下部に前記係合突条８
に係合する閉蓋施錠用の係合突条12と抜け出し防止用の
係合突条13を突設した板状の係合脚11, 11を垂設し、ま
た頂板10裏面周縁部から前記上向き係合周壁９に合致す
る波状部を下面に形成した下向き係合周壁14を垂設し、
さらに係合脚11, 11間の頂板10裏面部に多数の通気孔15
を開けた乾燥剤16入りケース17を取付けた天蓋３を、係
合脚11, 11を環栓７に摺接垂下させて回動かつ上げ下げ
可能に取付けた構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は主として医薬品の錠剤を収納する錠剤容器の改良に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

錠剤あるいはカプセル等の市販の薬品を収納する容器は、硝子製あるいはプラ スチック製の小壜の口部をキャップで閉封した構造が殆んどであり、これら錠剤 容器は市販の風邪薬で見られる如く極く身近かなものであり、今更説明するまで もない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の錠剤容器は構造が至極簡単であるという利点があるが、服用の都度 キャップをとり外す面倒さがあるばかりでなく、キャップを紛失するおそれもあ り、また開封すると外気にさらされるので湿気を吸収し、長期間にわたって小量 ずつ服用する錠剤の場合、吸湿により変質したり薬効を低下させたりするおそれ がある。

【０００４】 本考案は蓋をとり外すことなく錠剤をとり出すことができ、また収納錠剤の吸 湿を防止することができる錠剤容器を得るにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の錠剤容器は、胴部上端からやや縮径した口頸部４を立設した容器体１ と、前記口頸部４に螺合する取付け周壁５上端から口頸部４口頂面に乗る内向き フランジ６を介し口頸部４上部に内嵌する環栓７を設け、この環栓７内面に係合 突条８を突設すると共に内向きフランジ６上面から、頂面を波状にした上向き係 合周壁９を立設したねじキャップ２と、頂板10裏面の左右両側から前記ねじキャ ップ２の環栓７に摺接して垂下する１対の板状の係合脚11, 11を対峙垂設し、こ の係合脚11, 11の外面の中途と下部に前記係合突条８と係合する閉蓋施錠用の係 合突条12と抜け出し防止用の係合突条13とをそれぞれ突設し、かつ頂板10周縁部 裏面から前記上向き係合周壁９に合致する波状部を下面に形成した下向き係合周 壁14を垂設し、さらに１対の係合脚11, 11間の頂板10裏面部に多数の通気孔15を 開けた乾燥剤16入りケース17を取付けた回転かつ上げ下げ可能な天蓋３とからな り、この天蓋３を下限位置まで押下げたとき係合突条12が係合突条８に係合して 施錠し容器体１開口を閉封するようにしている。

【０００６】

【作用】

上記において、常時は図１の右半部のように天蓋３は下限位置まで押下げられ 、この位置で下向き係合周壁14の下面の波状部の山と谷は、ねじキャップ２の上 向き係合周壁９頂面の谷と山に嵌まり合って両者は接合し、そして係合突条12は 係合突条８に係合して天蓋３は施錠され、容器体１開口は閉封状態にある。

【０００７】 ここで、錠剤をとり出すには、天蓋３の頂板10を掴み、これを任意の方向に回 す。すると天蓋３側の下向き係合周壁14の波状部の谷が上向き係合周壁９の波状 部の山に乗り上げることから天蓋３は上方に押上げられ、この押上げで係合突条 12が係合突条８から強制的に離脱し、天蓋３は解錠される。

【０００８】 この状態になったら天蓋３を図１の左半部のように上方に引き上げ、１対の係 合脚11, 11間の空所、つまり窓から錠剤を振出せばよい。錠剤をとり出したなら 、天蓋３を再び下限位置まで押下げ、この押下げで下向き、上向き係合周壁14, ９の波状部の山と谷は強制的に嵌まり合って接合し、このとき係合突条12と８が 係合して施錠し、各部は原状態の閉蓋状態に戻る。

【０００９】 上記錠剤のとり出しで容器体１内が外気に触れても、乾燥剤16が容器体１内の 湿気を吸収して乾燥状態を保つので、錠剤は吸湿せず薬効に影響を及ぼさない。

【００１０】

【実施例】 以下図面を参照して一実施例を説明するに、本考案の錠剤容器は容器体１、ね じキャップ２及び天蓋３の主部材で構成している。

【００１１】 容器体１は、胴部上端からやや縮径して口頸部４を立設し、この口頸部４上端 部を段形に縮径し、また口頸部４外面にはねじ山を形成している。

【００１２】 ねじキャップ２は、前記口頸部４外面に螺合する取付け周壁５上端から口頸部 ４口頂面に乗る内向きフランジ６を設け、この内向きフランジ６内周縁から口頸 部４上部に内嵌する環栓７を垂設し、この環栓７の上部内面から係合突条８を突 設し、さらに内向きフランジ６の上面中央帯から上向き係合周壁９を立設したも ので、環栓７内方の中央部を大きく開口した形状である。前記上向き係合周壁９ の頂面は周方向に山と谷を交互に配した波状部としてある。

【００１３】 天蓋３は、円板状の頂板10の裏面左右両側から前記ねじキャップ２の環栓７に 摺接垂下する係合脚11, 11を垂設しており、この係合脚11, 11は円筒状の環栓７ 内面に接合できるよう僅かに弯曲した形状であり、またこの係合脚11, 11外面の 中間部と下端部には前記係合突条８に係合する閉蓋施錠用の係合突条12と抜け出 し防止用の係合突条13とをそれぞれ突設している。また頂板10裏面の係合脚11, 11間には、底板に多数の通気孔15を開孔した皿状のケース17を配し、このケース 17内に乾燥剤16を収納している。このケース17は、係合脚11, 11上部内面の係止 用突条18, 18で保持されている。

【００１４】 さらに、頂板10の裏面周縁部には前記上向き係合周壁９と上下に対向する下向 き係合周壁14を垂設しており、この下向き係合周壁14下面には上向き係合周壁９ 頂面の波状部に嵌まり合う対応した波状部を形成している。なお、下向き係合周 壁14の内外周縁からは案内周壁19, 20を垂設し、天蓋３を押下げた閉蓋時これら 案内周壁19, 20で上向き係合周壁９を挾ませ、上向き係合周壁９と下向き係合周 壁14に位置ずれを生じないようにしている。

【００１５】 この実施例において、常時は図１の右半部のように天蓋３は下限位置まで押下 げられ、この位置で下向き係合周壁14下面の波状部はねじキャップ２の上向き係 合周壁９頂面の波状部と嵌まり合い、そしてこの状態で係合突条12, 12は係合突 条８に係合し、天蓋３は容器体１内を閉封する閉蓋状態が施錠されている。

【００１６】 ここで、錠剤をとり出すときは天蓋３を任意の方向に回動操作する。すると、 下向き係合周壁14の波状部の谷が上向き係合周壁９の波状部の山に乗り上げ、こ の乗り上げで天蓋３が上方に押上げられ係合突条12, 12が係合突条８から離脱し 解錠するので、この後天蓋３を図１の左半部のように上方に引き上げ、この状態 で容器を傾け、係合脚11, 11間の空間、つまり窓から錠剤を外部にとり出し、こ の後、天蓋３を再び図１右半部のように下限位置まで押込めばよい。これにより 、上向き係合周壁９と下向き係合周壁14の波状部は強制的に嵌まり合い、原状態 に戻る。

【００１７】 錠剤取り出しで、容器体１内が外気に触れるが、乾燥剤16が湿気を吸収し容器 体１内を乾燥状態に保つので、錠剤に影響はない。

【００１８】

【考案の効果】

上記したように、本考案の錠剤容器では天蓋３は取外しさず、１対の係合脚11 , 11を介し上げ下げし、また回動できる取付けとし、回動により上下に嵌まり合 う波状部を利用して施錠した閉蓋状態を解錠し、そして引き上げたとき係合脚11 , 11間の空間、つまり窓から錠剤をとり出すので操作が簡便であり、また天蓋３ 裏面部に乾燥剤16を収納し、この乾燥剤16で容器体１内の湿気を吸収して乾燥状 態を保つようにしたので、錠剤の薬効を損ねたりするのが防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の縦断面図を示し、左半部が開蓋時、
右半部が閉蓋時の図である。

【図２】同実施例の開蓋時の外形斜視図である。

【符号の説明】

１ 容器体 ２ ねじキャップ ３ 天蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴部上端からやや縮径した口頸部４を立
   設した容器体１と、前記口頸部４に螺合する取付け周壁
   ５上端から口頸部４口頂面に乗る内向きフランジ６を介
   し口頸部４上部に内嵌する環栓７を設け、この環栓７内
   面に係合突条８を突設すると共に内向きフランジ６上面
   から、頂面を波状にした上向き係合周壁９を立設したね
   じキャップ２と、頂板10裏面の左右両側から前記ねじキ
   ャップ２の環栓７に摺接して垂下する１対の板状の係合
   脚11, 11を対峙垂設し、この係合脚11, 11の外面の中途
   と下部に前記係合突条８と係合する閉蓋施錠用の係合突
   条12と抜け出し防止用の係合突条13とをそれぞれ突設
   し、かつ頂板10周縁部裏面から前記上向き係合周壁９に
   合致する波状部を下面に形成した下向き係合周壁14を垂
   設し、さらに１対の係合脚11, 11間の頂板10裏面部に多
   数の通気孔15を開けた乾燥剤16入りケース17を取付けた
   回転かつ上げ下げ可能な天蓋３とからなり、この天蓋３
   を下限位置まで押下げたとき係合突条12が係合突条８に
   係合して施錠し容器体１開口を閉封する施錠容器。