JPH06100195B2

JPH06100195B2 - 電動送風機

Info

Publication number: JPH06100195B2
Application number: JP15624689A
Authority: JP
Inventors: 誠岩竹; 隆夫樽谷
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1989-06-19
Filing date: 1989-06-19
Publication date: 1994-12-12
Anticipated expiration: 2009-12-12
Also published as: JPH0323399A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は水分を含んだ空気を吸引することのできる、所
謂ウェット型の電動送風機に関する。

（ロ）従来の技術此種ウェット型の電動送風機は、例えば、実開昭56−63
52号公報に示されるようにファンカバーの側面から水分
を含んだ空気を排気するように構成されている。そのた
め、従来は例えば、第３図〜第５図に示すように遠心フ
ァン（12）とディフューザー（15）を覆ってモータ
（２）のモーターフレーム（４）に取り付けられたファ
ンカバー（40）の側面には複数個の四角状排気口（41）
…が設けられ、遠心ファン（12）から排出された空気流
はディフューザー（15）の外周部分を通過し、四角状排
気口（41）…から排気されるようになっていた。ここ
で、前記ディフューザー（15）の外周部分に所定間隔を
おいて形成される傾斜翼部（24）…により傾斜通路（2
5）…を構成し、この傾斜通路（25）により空気流を動
圧から静圧に変換して排気しようとするものにおいて
は、第４図に示すように傾斜翼部（24）が前記四角状排
気口（41）の中央部分を横切って配置され、空気流は傾
斜翼部（24）のモーターフレーム（４）側を通過する空
気流（Ｘ）と遠心ファン（12）側を通過する空気流
（Ｙ）とに２分され、遠心ファン（12）側を通過する空
気流（Ｙ）は傾斜通路（25）を殆んど通過しないで四角
状排気口（41）から外部に排気されるので十分に静圧化
されず、吸込効率が悪くなる欠点がある。また第５図に
示すように、傾斜翼部（24）が四角状排気口（41）を横
切らないように配置すると、傾斜翼部（24）と四角状排
気口（41）との間に溜り場所が形成されてファンカバー
（40）が排気抵抗となり、円滑に排気が行なわれず、特
性が低下する欠点がある。また風切り音を発生する危惧
もある。

（ハ）発明が解決しようとする課題本発明は、水分を含んだ空気を吸引することのできるウ
ェット型の電動送風機において、簡単な構成で吸込効率
の高い、また異常音の発生のない電動送風機を得ること
を目的としている。

（ニ）課題を解決するための手段本発明の電動送風機は、モーターと、該モーターの回転
軸に固着された遠心ファンと、該遠心ファンと前記モー
ターとの間に配設されたディフューザーと、中央に吸気
口を、側面に複数の排気口を夫々有し、前記遠心ファン
及び前記ディフューザーを覆って前記モーターのモータ
ーフレームに取り付けられるファンカバーとを備え、前
記ディフューザーは外周部分に一側面側から他側面側に
向かって傾斜した複数の傾斜翼部を所定間隔をおいて形
成すると共に隣り合う傾斜翼部の間に前記排気口に連通
する傾斜通路を形成し、前記排気口は、前記傾斜翼部の
ファンカバー当接面に沿った斜め開口縁を有したことを
特徴としている。

（ホ）作用上記の構成により、モーターの駆動により遠心ファンが
高速回転し、ファンカバーの吸気口から空気を吸い込
み、遠心ファンの外周部から抜射方向に排出された空気
流は、ディフューザー外周部分に形成された傾斜通路に
より動圧を静圧に変換された後、排気口から排気されるこのとき、前記排気口は、前記傾斜通路を形成する傾斜
翼部に沿った斜め開口縁を有しているので、空気流が前
記傾斜通路と排気口との間で溜ったりすることなくスム
ーズに排気口から排気され、従って吸込効率の低下や異
常音の発生がない。

（ヘ）実施例以下、本発明電動送風機の構成を第１図〜第２図に示す
実施例に従って説明する。

（１）は水分を含む空気を吸引することのできるウェッ
ト型の電動送風機で、後部にモーター（２）を備えてい
る。前記モーター（２）は後ケース（３）と該後ケース
（３）の前方開口を閉塞するモーターフレーム（４）か
ら構成されたモーターケース（５）内に、ロータやステ
ータを内装し、後ケース（３）から後方に突出した後方
回転軸（６）に冷却用ファン（７）を軸着してある。前
記後ケース（３）の底面には前記冷却用ファン（７）に
対向して冷却空気入口（８）が、側面には冷却空気出口
（９）が形成され、前記冷却用ファン（７）の回転によ
り冷却用空気がモーターケース（５）内を通過するよう
になっている。

前記モーターフレーム（４）は、円盤形状であって、周
縁部に環状係合鍔（10）を形成すると共に、中央の軸受
保持部からモーター（２）の前方回転軸（11）を前方に
突出して軸支している。

（12）は前記前方回転軸（11）先端に固着される遠心フ
ァンで、高速回転により中央開口（13）から空気を吸い
込み周囲開口（14）から空気を放射方向に排出する。

（15）は前記モーターフレーム（４）に締付螺子で締付
固定されて前記遠心ファン（12）と前記モーター（２）
との間に配設される円盤状の合成樹脂製ディフューザー
である。

（16）は前記遠心ファン（12）及び前記ディフューザー
（15）を覆って前記モーターフレーム（４）に取り付け
られる金属製ファンカバーで、中央に吸気口（17）を有
すると共に周側面（18）に複数個の排気口（19）…を所
定間隔毎に有し、前記周側面（18）の後部係合縁（20）
を前記環状係合鍔（10）に圧入して固定するようになっ
ている。

前記ディフューザー（15）において、該ディフューザー
（15）の前記遠心ファン（12）に対向する表面側の一側
面（21）は平板状に形成され、中央部には前記モーター
フレーム（４）の軸受保持部を遊貫する軸受孔が穿設さ
れている。

このディフューザー（15）の外周部分には所定間隔をお
いて該外周部分に沿って垂直状に一側面（21）側から他
側面（22）側に向かって複数の外周縁（23）…が連続し
て形成され、これらの外周縁（23）…の外面には一側面
（21）側から他側面（22）側に向かって傾斜した複数の
傾斜翼部（24）…が形成され、これらの隣り合う傾斜翼
部（24）（24）の間に、前記外周縁（23）と前記ファン
カバー（16）の周側面（18）との間で囲まれる傾斜通路
（25）…を夫々形成している。

さらに前記傾斜翼部（24）の前記一側面（21）側には一
側面（21）周縁に沿う平板状の天板部（26）を形成して
おり、前記天板部（26）で始端側の一部を覆われた前記
傾斜通路（25）がボリユート室を形成している。

また、前記排気口（19）は、第２図に示すように前記傾
斜翼部（24）のファンカバー当接面（24a）に沿って屈
曲した形状の斜め開口縁（27）を一辺に有し、この斜め
開口縁（27）により四角状の開口縁の一部を閉塞する形
状の全体開口縁（28）を有しており、前記斜め開口縁
（27）を前記傾斜翼部（24）に沿わせて配置することに
より、前記傾斜翼部（24）のモーターフレーム（４）側
を前記斜め開口縁（27）に滑らかに連続させて前記傾斜
通路（25）を排気口（19）に連通させている。

而して電動送風機（１）を駆動すると、遠心ファン（1
2）が高速回転して水分を含んだ空気をファンカバー（1
6）の吸気口（17）から吸い込み、遠心ファン（12）の
周囲開口（14）から空気を放射方向に排出する。この排
出された空気流は、ディフューザー（15）の一側面（2
1）からボリュート室を構成する傾斜通路（25）…を介
して排気口（19）…から排気される。

このとき、前記排気口（19）…は前記傾斜通路（25）…
を形成する傾斜翼部（24）…に沿った斜め開口縁（27）
を一辺とする全体開口縁（28）を有しているので、排出
される空気流が前記傾斜通路（25）と排気口（19）との
間で溜ったりすることなくスムーズに排気口（19）から
排気される。従って遠心ファン（12）から排出された全
ての空気流がディフューザー（15）の傾斜通路（25）を
通過して動圧から静圧に変換された後、スムーズに排気
口（19）から排気され、故に電動送風機（１）の吸込効
率が向上し、また空気流の溜り等に伴なう異常な風切音
の発生がない。さらに排気口（19）面積が従来の四角状
排気口に比較して小さくなるので、ファンカバー（16）
の強度が増加する。

（ト）発明の効果本発明の電動送風機は以上の如く構成しており、特にフ
ァンカバーの排気口の開口縁形状を、ディフューザーの
傾斜翼部のファンカバー当接面に沿った斜め開口縁を有
する形状としたので、全ての空気流が傾斜通路を通過し
た後スムーズに排気口から排気され、従ってファンカバ
ーの簡単な形状変更により吸込効率を向上させると共
に、排気口部分における風切音等の異常音の発生しない
ウェット型の電動送風機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明電動送風機の実施例の一部切欠側面図、
第２図は同要部拡大側面図、第３図は従来例の一部切欠
側面図、第４図は第３図の要部拡大側面図、第５図は第
３図の他の状態の要部拡大側面図である。（２）…モーター、（４）…モーターフレーム、（12）
…遠心ファン、（15）…ディフューザー、（16）…ファ
ンカバー、（19）…排気口、（24）…傾斜翼部、（25）
…傾斜通路、（27）…斜め開口縁。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】モーターと、該モーターの回転軸に固着さ
れた遠心ファンと、該遠心ファンと前記モーターとの間
に配設されたディフューザーと、中央に吸気口を、側面
に複数の排気口を夫々有し、前記遠心ファン及び前記デ
ィフューザーを覆って前記モーターのモーターフレーム
に取り付けられるファンカバーとを備え、前記ディフュ
ーザーは外周部分に一側面側から他側面側に向かって傾
斜した複数の傾斜翼部を所定間隔をおいて形成すると共
に隣り合う傾斜翼部の間に前記排気口に連通する傾斜通
路を形成し、前記排気口は、前記傾斜翼部のファンカバ
ー当接面に沿った斜め開口縁を有したことを特徴とする
電動送風機。