JPH0597531A - セラミツク製タービンホイールの接合方法 - Google Patents

セラミツク製タービンホイールの接合方法

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JPH0597531A
JPH0597531A JP3255359A JP25535991A JPH0597531A JP H0597531 A JPH0597531 A JP H0597531A JP 3255359 A JP3255359 A JP 3255359A JP 25535991 A JP25535991 A JP 25535991A JP H0597531 A JPH0597531 A JP H0597531A
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JP
Japan
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brazing material
metal sleeve
metal
temperature
ceramic
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Pending
Application number
JP3255359A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Sanpei
和久 三瓶
Hideo Nakamura
秀生 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックホイールと金属スリーブの接合強
度を向上させる方法を提供する。 【構成】 セラミックホイールとTi含有金属製スリー
ブを嵌合してその隙間に軟質ロウ材を充填して両者を接
合する方法において、前記金属製スリーブ外周部に高周
波コイルを配して前記ロウ材の融点を越える温度まで加
熱し、該温度にて3分以上保持して前記ロウ材を溶融さ
せ充填し、その後冷却し、金属製スリーブの時効温度に
て前記ロウ材の析出硬化に必要な時間保持した後、室温
まで冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックホイールと金
属スリーブとをロウ材を用いて金属充填結合する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック製タービンホイール
を、セラミックホイール、金属スリーブ、金属軸の3部
品で構成し、接合して一体化する製造方法は知られてお
り、その接合手段として、セラミックホイールと金属ス
リーブを金属充填結合(両者を嵌合して、その嵌合部に
ロウ材を充填して締結する方法)によって接合し、金属
スリーブと金属軸を電子ビーム溶接により接合する方法
が提案されている(特開昭61−152902号公
報)。そして、金属スリーブは高温で高強度を必要と
し、また、熱膨張係数が小さいことが要求されるため、
その材料としてインコロイ(商標)903、インコロイ
(商標)909等の析出硬化型の耐熱鋼が一般に使用さ
れている。また、金属充填結合に使用するロウ材は、セ
ラミックにクラックが入らないようにするために締め付
け力を必要以上に加えない軟質で低融点のロウ材である
銀ロウ(BAg8、組成:Ag72%,Cu28%)が
一般に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セラミックホイールと
金属スリーブの金属充填結合を用いて作られる従来の、
セラミックターボでは、銀ロウを使用した従来の接合手
段によって得られる接合強度で、その用途を十分に満足
していた。しかし、近年、セラミックターボの小型化、
セラミックホイールの軸部の細径化が要求されており、
従来の接合手段によって得られる接合強度では、実用上
の要請を満足できず、セラミックホイールと金属スリー
ブの接合強度の向上が要望される様になってきた。
【0004】銀ロウを使用して金属充填結合を行なうに
際して、従来、その加熱源には真空炉を用い、真空炉中
で加熱して充填する方法が一般に用いられてきたが、真
空炉中の処理ではその保持時間を長くしても、図3に示
すように接合強度を向上することができなかった。尚、
図3において、接合強度は試験温度500℃とし、高温
でのネジリトルクを測定したものである。この図におい
て黒正方形印が真空炉中充填温度(950℃)で30分
保持した結果を示す。
【0005】また、加熱源に高周波誘導加熱を使用した
場合においても、図4に示した、従来の高周波誘導加熱
で一般的に使用される加熱パターンでは、図5に示す様
に、充填は完全に行われるものの、図3の黒丸に示した
ように、従来の真空炉中で処理したものと同等の結合強
度しか得られなかった。
【0006】また、使用するロウ材を、高温強度のより
高い銅系のロウ材、又はNi 系のロウ材といった別種の
ロウ材を使用した場合、セラミックへの締め付け力が過
大となりクラックが発生してしまうという問題があっ
た。
【0007】本発明の目的はセラミックホイールと金属
スリーブの接合強度を向上させる方法を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックホ
イールとTi含有金属製スリーブを嵌合してその隙間に
軟質ロウ材を充填して両者を接合する方法において、前
記金属製スリーブ外周部に高周波コイルを配して前記ロ
ウ材の融点を越える温度まで加熱し、該温度にて3分以
上高周波をかけつつ保持して前記ロウ材を溶融させ充填
し、その後冷却し、金属製スリーブの時効温度にてその
析出硬化に必要な時間保持した後、室温まで冷却するこ
とを特徴とする前記方法である。
【0009】本発明に用いうるセラミックとしては窒化
珪素、SiC、サイアロン、AlN、Al2 3 、Zr
2 等がある。このうちで窒化珪素が高強度及び低コス
トのため好ましい。
【0010】本発明におけるスリーブの材料に用いうる
Ti含有金属としてはインコロイ(商標)903、イン
コロイ(商標)909、インコロイ(商標)907、イ
ンコネル(商標)713、インコネル(商標)718等
がある。このうちでインコロイ(商標)903及びイン
コロイ(商標)909が強度が高く、熱膨張係数が低い
ため好ましい。
【0011】本発明において軟質ロウ材を用いるのは、
スリーブが冷却した時生じる圧縮力を緩和して中のセラ
ミックにクラックを生ぜしめないためである。このよう
な作用を持つ軟質ロウ材としては、銀ロウ(BAg1,
5,6,8)、黄銅ロウ、りん銅ロウ、パラジウムロウ
等がある。このうちで銀ロウ(BAg−8:組成Ag7
8wt%−Cu28wt%)がフラックス不要で、かつコス
ト的にも適正であり、また耐熱性と熱応力を考慮した溶
融温度としても最適である。
【0012】前記ロウ材の溶融保持時間は約3分以上が
好ましい。約3分以下だとセラミックホイールと金属ス
リーブの接合強度が充分に出ないからである。この時間
の上限は特にはないが、あまり長くしても特に前記接合
強度が上がる訳ではなく、経済性を考慮して10分以下
が好ましい。
【0013】
【作用】前記ロウ材を約3分以上溶融保持しその間、高
周波をかけることにより、この高周波によって発生する
磁界により、セラミックホイールと金属スリーブの間で
溶融したロウ材金属がローレンツ力により攪拌され、金
属スリーブの母材中のTiが充填金属中に混入・拡散す
るため、セラミックに対して活性な金属であるTiの作
用により、充填金属のセラミックに対する濡れ性が改善
され、セラミック表面の微細な凹凸にまで充填金属が充
填され、そのアンカー効果によって接合強度が増大する
ものである。
【0014】
【実施例】以下に図面に則して本発明の実施例を説明す
る。
【0015】図1は接合前のセラミックホイール及び金
属スリーブの取り付け状態を示す断面図である。窒化ケ
イ素製のセラミックホイール1と低熱膨張・析出硬化型
耐熱合金でありTiを、その母材成分として含有する、
インコロイ(商標)903製の金属スリーブ2を隙間ば
めで嵌合する。充填する金属3には、銀ロウ(BAg
8、組成:Ag72%,Cu28%,融点780℃)を
使用し、リング状の銀ロウ3を金属スリーブ2の上端面
に配置する。
【0016】加熱源として高周波誘導加熱を使用する
が、その加熱用のコイル4は金属スリーブ2が加熱さ
れ、また、充填金属3が充填されるべき嵌合部に磁界が
形成される様に、金属スリーブ2の外周部に配置する。
被接合材1,2、ロウ材3、加熱コイル4、および、図
示しない周辺の治具装置は、シールドチャンバ5内に配
置し、加熱前にシールドチャンバ5の中にアルゴンガス
をいれ、大気とアルゴンガスを置換しシールドした不活
性ガス雰囲気中で加熱を行なう。
【0017】本発明の接合方法による加熱時の温度履歴
を図2に示す。高周波誘導加熱を使用し、充填する金属
3、銀ロウ:BAg8の融点780℃を超える温度で保
持時間t1 を設定することに本発明の特徴がある。
【0018】高周波誘導加熱により金属スリーブ2を加
熱し、金属スリーブ2の温度が、銀ロウ3:BAg8の
融点780℃に達した時点で加熱コイル4への入力を減
らし、金属スリーブ2の温度が950℃になるように保
持して、熱伝導により銀ロウ3:BAg8を溶融させ、
図5に示すようにセラミックホイール1と金属スリーブ
2の嵌合部の隙間に充填する。この際、図4に示した、
従来の高周波誘導加熱で一般的に使用される加熱パター
ンの様に、保持時間t1 を設定しない場合(t 1 ≒0)
でも、充填は完全に行われるが、図3に示したように、
真空炉中で処理したものと同等の結合強度しか得られな
い。それに対し、図2に示した、本発明の接合方法によ
る加熱時の温度履歴により充填をおこなった場合の結合
強度は、図3に示したように、t1 =3分以上とするこ
とにより、接合強度が従来法に比べて40%向上する。
【0019】これは、高周波により発生する磁界により
図6に示すように溶融した充填金属3がローレンツ力に
より攪拌され、金属スリーブ2の母材中のTiが充填金
属中に混入・拡散することから、セラミック(窒化ケイ
素)に対して活性な金属であるTiの作用により、充填
金属3のセラミック(窒化ケイ素)に対する濡れ性が改
善され、セラミック表面の微細な凹凸にまで充填金属3
が充填され、そのアンカー効果によって接合強度が増大
したものである。尚図6においては、図面が見にくくな
るのを避けるために断面を表わすハッチングは省略し
た。
【0020】本発明による接合法による場合に対し、高
周波誘導加熱で従来、一般的に使用される加熱パターン
である、保持時間t1 を設定しない場合(t1 =0)及
び真空炉中で保持時間を30分と長くした場合では溶融
した充填金属3の攪拌効果が小さいため、接合界面の状
態をSEMにより詳細に観察した結果、本発明による接
合法と従来法では、その充填状態が明らかに異なること
が確認された。また、充填金属部の成分を分析した結
果、本発明の接合法では、Tiが確認されたが、従来法
ではTiの存在を確認できなかった。
【0021】充填金属の溶融・充填が完了した後の冷却
過程で金属スリーブ2(インコロイ(商標)903)の
時効温度(720℃)で一定時間保持し析出硬化させた
後、室温まで冷却することにより本発明の接合が完了す
る。
【0022】
【発明の効果】以上、述べた様に本発明による接合法に
よれば、従来の充填金属である銀ロウ材例えばBAg8
の成分を変更すること無く、例えば窒化ケイ素製のセラ
ミックホイール1と低熱膨張・耐熱合金、例えばインコ
ロイ(商標)903製の金属スリーブ2の接合強度を高
めることができる。また、充填金属3には、軟質で低融
点のロウ材を使用しているため締め付け力が必要以上に
加わることがないため、セラミックにクラックが入らな
い良好な接合状態を得ることができる。
【0023】更に、従来の真空炉による接合法では多数
個を同時に処理するバッチ処理にならざるを得ないが本
発明の接合法では、高周波加熱を用いるため1ヶづつ処
理することが可能であり、機械加工ライン中へのインラ
イン化が可能であり、物流が簡略化されることから生産
性の向上、低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミックホイール及び金属スリーブの接合前
の取り付け状態を示す断面図。
【図2】本発明の接合方法による加熱時の被充填金属及
び金属スリーブの温度履歴を示すグラフ。
【図3】本発明方法及び従来法による接合強度を示すグ
ラフ。
【図4】従来の高周波誘導加熱で使用される加熱パター
ン。
【図5】ロウ材がセラミックホイールと金属スリーブの
間に充填される様子を示す断面図。
【図6】高周波により発生する磁界により、溶融した金
属がローレンツ力により攪拌される原理を示す図。
【符号の説明】
1…セラミックホイール 2…金属スリーブ 3…ロウ材 4…加熱コイル 5…シールドチャンバ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックホイールとTi含有金属製ス
    リーブを嵌合してその隙間に軟質ロウ材を充填して両者
    を接合する方法において、前記金属製スリーブ外周部に
    高周波コイルを配して前記ロウ材の融点を越える温度ま
    で加熱し、該温度にて3分以上高周波をかけつつ保持し
    て前記ロウ材を溶融充填し、その後冷却し、金属製スリ
    ーブの時効温度にてその析出硬化に必要な時間保持した
    後、室温まで冷却することを特徴とする前記方法。
JP3255359A 1991-10-02 1991-10-02 セラミツク製タービンホイールの接合方法 Pending JPH0597531A (ja)

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