JPH0595482U - 幅広縫製物の供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 幅広縫製物の供給装置の提供。 【構成】 第１昇降装置６１によつて昇降駆動される支
持部材６に設けられ、回転駆動源６３によつて回転駆動
される第１コンベヤーベルト装置１０ａと、支持部材６
に設ける第２昇降装置７１によつて昇降駆動される第１
取付台７と、第２取付台８を水平方向に駆動する水平駆
動装置８１と、第２取付台８に支持され、幅広縫製物Ａ
の縫製されるべき端部Ａ１側に並列配置されると共に、
回転駆動源６３によつて回転駆動される第２コンベヤー
ベルト装置１０ｂとを備える。 【効果】 一方のコンベヤーベルト装置を退避させて広
い空間を確保するので、次作業を容易に行うことができ
る。その結果、端部の自動加工が困難な幅広縫製物の供
給及び縫製を正確かつ能率良く行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動縫製装置における幅広縫製物の供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

従来の幅広縫製物として、例えばタオルシーツが知られている。タオルシーツ の製造に際しては、原反から一枚づつのタオルシーツ地を裁断し、裁断されたタ オルシーツ地の端部を手作業によつて三つ折りにして、この三つ折り部分を縫製 して仕上げている。しかして、柔らかで腰の弱い幅広なタオルシーツ地の端部を 手作業によつて三つ折りにしながら縫製作業を行うには熟練を要し、かつ手間と 時間が掛り、量産に適さずコストの嵩むものになつていた。

【０００３】 これに対し、通常幅のタオル生地の三つ折り部の自動縫製に関しては、タオル 端部の三つ折り装置として、本出願人が特開平１−２９９１６４号にて提案した ものによつて自動化が図られている。このタオル端部の三つ折り装置と同様の構 造を有する三つ折り装置にタオルシーツ地の端部を供給して、端部を三つ折りに することは可能であるが、タオルシーツ地が幅広なため、一人の作業者が両手を 広げても作業台上の規定位置に端部を揃えて載置して三つ折り装置に供給するの が困難であり、そのために正確な三つ折り部の形状が得られない。

【０００４】 また、タオルシーツの三つ折り部を形成する折り返し寸法は、通常幅のタオル よりも長いため、タオルシーツの端部を三つ折り装置に供給するための押さえ位 置を、上記した従来の三つ折り装置での押さえ位置よりも大きく移動させなけれ ばならなかつた。このようにタオルシーツにあつては、折り返しに必要な寸法が 大きいために、タオルシーツを三つ折り装置に向けて供給する際に端部の先端を 揃えて直線として三つ折り装置に供給できなく、その結果、三つ折り部の正確な 形状が得られなかつた。

【課題を解決するための手段】

【０００５】 本願考案は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その 構成は、自動縫製装置の縫製物載置区域に配置され、機枠に突設させた作業台上 に載置する幅広縫製物を次の工程に供給する幅広縫製物の供給装置であつて、前 記作業台の上方に位置させて機枠に設けた第１昇降装置と、該第１昇降装置によ つて昇降駆動される支持部材に設けられ、回転駆動源によつて回転駆動される第 １コンベヤーベルト装置と、該支持部材に設ける第２昇降装置と、該第２昇降装 置によつて昇降駆動される第１取付台と、該第１取付台に設けられ、第２取付台 を第１コンベヤーベルト装置の延在方向と直交する水平方向に駆動する水平駆動 装置と、該第２取付台に支持され、第１コンベヤーベルト装置に対して幅広縫製 物の縫製されるべき端部側に並列配置されると共に、回転駆動源によつて回転駆 動される第２コンベヤーベルト装置とを備えることを特徴とする幅広縫製物の供 給装置である。 そして、第２コンベヤーベルト装置の第２伝動プーリに同軸に固定された第２ ギヤーが、第２取付台に回転自在に支承したピニオン軸の一端部の第２ピニオン に常時噛合すると共に、第２コンベヤーベルト装置が水平駆動装置によつて水平 駆動されて第１コンベヤーベルト装置から離れ、かつ、第２昇降装置によつて第 １取付台を下降させた状態で、該ピニオン軸の他端部の第１ピニオンが、第１コ ンベヤーベルト装置の第１伝動プーリに同軸に固定された第１ギヤーに噛合する ように構成し、単一の回転駆動源によつて第１，第２コンベヤーベルト装置が共 に回転駆動させることができる。

【作用】

【０００６】 このような幅広縫製物の供給装置によれば、原反から所定長さに裁断されたタ オルシーツ地等の幅広縫製物を、作業者によつて作業台上に載置した状態から、 幅広縫製物の供給装置を含む自動縫製装置が作動を開始する。その際、第１昇降 装置によつて第１，第２コンベヤーベルト装置は上方に復帰している。また、回 転駆動源は停止し、更に、第２昇降装置によつて第１取付台は上昇しており、従 つて、第２コンベヤーベルト装置は、第１コンベヤーベルト装置よりも相対的に 上方に位置している。幅広縫製物は、上昇復帰している第１，第２コンベヤーベ ルト装置と作業台との間に充分に挿入し、所定位置に位置させる。

【０００７】 第１昇降装置の作動によつて支持部材を下降駆動し、第１，第２コンベヤーベ ルト装置を下降させる。第２コンベヤーベルト装置は、第１コンベヤーベルト装 置よりも相対的に上方に位置しているので、第１コンベヤーベルト装置が幅広縫 製物の上面を押圧する。次に、水平駆動装置の作動によつて第２取付台を水平に 突出移動させ、第２コンベヤーベルト装置を幅広縫製物の端部の直上付近に位置 させる。

【０００８】 第２昇降装置の作動によつて第２取付台を一体として第１取付台を下降駆動し 、第２コンベヤーベルト装置を作業台上に下降させる。これにより、第２コンベ ヤーベルト装置によつて幅広縫製物の端部付近の上面を押圧させる。次に、回転 駆動源によつて第１，第２コンベヤーベルト装置を駆動すれば、作業台上の幅広 縫製物が移送されるので、次工程、例えば三つ折り装置の区域に幅広縫製物を供 給することができる。

【０００９】 幅広縫製物の搬送供給が完了したなら、回転駆動源を停止すると共に、第２昇 降装置を作動させて第２コンベヤーベルト装置を上昇復帰させる。更に、水平駆 動装置の作動によつて第２取付台を復帰移動させ、幅広縫製物の端部付近に充分 な空間を確保する。かくして、第２コンベヤーベルト装置を次工程の装置、例え ば三つ折り装置が作動するのに邪魔にならない位置にまで後退させることができ る。この状態から、次工程の作動を開始する。 このような工程が繰り返し行われ、手作業によつて供給した幅広縫製物の端部 が、その後自動的に三つ折り、縫製等の加工に付される。

【００１０】 そして、請求項２の考案によれば、第２昇降装置によつて第１取付台が上昇し た際、第１ピニオンと第１ギヤーとの噛み合いが解除されると共に、第２コンベ ヤーベルト装置が幅広縫製物の上面から離れる。また、第２コンベヤーベルト装 置が水平駆動装置によつて水平駆動されて、第１コンベヤーベルト装置から離れ 、かつ、第２昇降装置によつて第１取付台を下降させた状態で、ピニオン軸の他 端部の第１ピニオンが、第１コンベヤーベルト装置の第１伝動プーリと一体の第 １ギヤーに噛合するので、単一の回転駆動源によつて第１，第２コンベヤーベル ト装置を共に回転駆動させることができる。しかして、回転駆動源を減少させて 、かつ、第１，第２コンベヤーベルト装置を確実に同期させて回転駆動できるの で、搬送される幅広縫製物の歪みが簡素な構造にて防止される。

【実施例】

【００１１】 以下、本考案の実施例について説明する。 図１〜図１４は、本考案を幅広縫製物の端部の三つ折り自動縫製装置に適用し た１実施例を示す。このような自動縫製装置の機器配置について、図４，図５を 参照して説明する。図中において符号１は機枠であり、機枠１から突設させた作 業台２上に、始端側から順次に、幅広縫製物の供給装置３、幅広縫製物の供給装 置３と並列に設けられ、幅広縫製物の供給装置３によつて供給される幅広縫製物 の端部を三つ折りする三つ折り装置４、三つ折りされた幅広縫製物の端部を縫製 する縫製装置５を有する。しかして、幅広縫製物の供給装置３は、自動縫製装置 の縫製物載置区域に配置される。なお、以下の説明においては、幅広縫製物をタ オルシーツ地Ａにて代表させる。

【００１２】 所定長さに裁断されたタオルシーツ地Ａは、その端部Ａ１を図１に示すように 三つ折り装置４側として作業台２の始端部（図４上にて右端）に載置し、幅広縫 製物の供給装置３によつて作業台２上を縫製装置５に向けて搬送し、タオルシー ツ地Ａの端部Ａ１を三つ折り装置４に供給し、図１４に示す三つ折り部Ｈを形成 した後、縫製装置５に移送して三つ折り部Ｈが縫製される。

【００１３】 この幅広縫製物の供給装置３について図１〜図３を参照して説明する。 ６は垂直方向に延在させて作業台２の上方に設けられ、上下動可能な支持部材 である。支持部材６は、機枠１に固設した第１昇降装置である第１空気圧シリン ダ装置６１のピストンロッド６１ａの先端部に固定され、ピストンロッド６１ａ の往き作動にて下降し、ピストンロッド６１ａの帰り作動にて上昇する。この支 持部材６の昇降移動は、機枠１側に設けた一対のガイドレール１ａに、支持部材 ６に固設した第１直線ガイド６２が案内されてなされる。

【００１４】 このような支持部材６の一側には、第１コンベヤーベルト装置１０ａが配置さ れる。第１コンベヤーベルト装置１０ａは、支持部材６の一端部（図１上にて左 端部）を貫通させて回転自在に支承したベルトプーリ駆動軸６６の一端部に固定 した第１伝動プーリ６７ａと、支持部材６の他端部に回転自在に支承した第１従 動プーリ６７ｂとの間に、第１コンベヤーベルト９ａを巻回して構成される。

【００１５】 この第１伝動プーリ６７ａは、支持部材６の一端部に図外のブラケットを介し て固定した回転駆動源である駆動モータ６３によつて回転駆動される。すなわち 、ベルトプーリ駆動軸６６の他端部に固定したモータ用伝動プーリ６５が、駆動 モータ６３の回転軸に巻回した伝動ベルト６４によつて回転駆動される。かくし て、第１コンベヤーベルト９ａによつて、作業台２の上面に載置したタオルシー ツ地Ａを矢印Ｙ方向に送ることができる。

【００１６】 ７は第１取付台であり、第１取付台７は、支持部材６に固定した第２昇降装置 である一対の第２空気圧シリンダ装置７１のピストンロッド７１ａの先端部に固 定され、両第２空気圧シリンダ装置７１間であつて支持部材６の前面に固定した ガイドレール６９に第２直線ガイド７２が案内されて支持部材６に対して上下動 可能である。そして、第１取付台７の両端部の両側をそれぞれ下方に折り曲げて 対向するブラケットを形成し、対向するブラケットのそれぞれに水平方向に延在 するガイドレール７３を架設してある。

【００１７】 この一対のガイドレール７３にブッシュ部材からなるガイド８２をそれぞれ嵌 合させて、第２取付台８がしゆう動自在に支持される。第２取付台８には、第１ 取付台７の下面に水平に固定した水平駆動装置である第３空気圧シリンダ装置８ １のピストンロッド８１ａの先端部が固定されている。このピストンロッド８１ ａの往き作動又は帰り作動によつて、第２取付台８は、両ガイドレール７３に各 ガイド８２が案内されて、第１コンベヤーベルト９ａの延在方向と直交する水平 方向に移動し、第１取付台７から突き出され又は引き込まれる。

【００１８】 第２取付台８の一端部（図１上にて左端部）の外側は、図２に詳示するように 下方に折り曲げてベルトプーリ駆動軸８３を回転自在に支承させ、ベルトプーリ 駆動軸８３の内端部には第２ギヤー８４を固着し、また、外端部には第２伝動プ ーリ８５ａを第２ギヤー８４と同軸として固着してある。そして、第２取付台８ の一端部の中央部には、ギヤーブラケット８６を下向きに固着し、このギヤーブ ラケット８６に図２に示すピニオン軸３４を回転自在に支承してある。ピニオン 軸３４は、第３空気圧シリンダ装置８１のピストンロッド８１ａと同じ方向に延 び、その一端部には、第２ギヤー８４と常時噛合する第２ピニオン８７ｂを固着 し、その他端部には、第１伝動プーリ６７ａと同軸に固定した第１ギヤー６８に 噛合可能な第１ピニオン８７ａを固着してある。両ピニオン８７ａ，８７ｂと両 ギヤー６８，８４とのギヤー比は同一に設定され、両プーリ６７ａ，８５ａが同 一の周速度で回転するように構成してある。

【００１９】 一方、第２取付台８の他端部（図１上にて右端部）の外側には、図３に詳示す るように下方に折り曲げて形成したブラケットに支持軸８９を固定し、この支持 軸８９に第２従動プーリ８５ｂが回転自在に支承されている。そして、両プーリ ８５ａ，８５ｂの間に第２コンベヤーベルト９ｂが巻回されて、第２コンベヤー ベルト装置１０ｂを構成している。この第２コンベヤーベルト装置１０ｂは、第 １コンベヤーベルト装置１０ａに対してタオルシーツ地Ａの縫製されるべき端部 Ａ１側に並列配置されている。なお、三つ折り装置４は、第１コンベヤーベルト 装置１０ａとは反対側に位置させて、第２コンベヤーベルト装置１０ｂの中央部 付近に対向して配置されている。

【００２０】 しかして、第１ピニオン８７ａが第１ギヤー６８に噛合した状態で、駆動モー タ６３によつて伝動ベルト６４を介してモータ用伝動プーリ６５を回転駆動し、 第１伝動プーリ６７ａを回転駆動すれば、第１伝動プーリ６７ａと一体回転する 第１ギヤー６８、第１ピニオン８７ａ、ピニオン軸３４、第２ピニオン８７ｂ、 第２ギヤー８４、ベルトプーリ駆動軸８３及び第２伝動プーリ８５ａが回転駆動 される。これにより、第１コンベヤーベルト９ａ及び第２コンベヤーベルト９ｂ が回転駆動されるので、両コンベヤーベルト９ａ，９ｂと作業台２との間に挟ん だタオルシーツ地Ａを矢印Ｙ方向に送ることができる。

【００２１】 次に、上記実施例の作用について説明する。 原反から所定長さに裁断されたタオルシーツ地Ａの端縁部を、作業者によつて 作業台２上に載置した状態から、幅広縫製物の供給装置３を含む自動縫製装置が 作動を開始する。

【００２２】 図６について説明する。 第１空気圧シリンダ装置６１の帰り作動によつて第１，第２コンベヤーベルト 装置１０ａ，１０ｂは共に上方に復帰している。この段階では、駆動モータ６３ は停止し、また、第２空気圧シリンダ装置７１の帰り作動によつて第１取付台７ は第２取付台８を伴つて上昇しており、ギヤーブラケット８６に支持される第１ ピニオン８７ａとベルトプーリ駆動軸６６と一体の第１ギヤー６８との噛み合い は解除されている。従つて、第２コンベヤーベルト装置１０ｂは、第１コンベヤ ーベルト装置１０ａよりも相対的に上方に位置している。

【００２３】 タオルシーツ地Ａは、上昇復帰している第１，第２コンベヤーベルト装置１０ ａ，１０ｂと作業台２との間に充分に挿入し、所定位置に位置させる。すなわち 、タオルシーツ地Ａの縫製されるべき裁断された端部Ａ１は、第２コンベヤーベ ルト装置１０ｂに隣接する三つ折り装置４の下方の延長上に、三つ折り部Ｈを形 成するための幅を考慮して位置させる。

【００２４】 図７について説明する。 第１空気圧シリンダ装置６１の往き作動によつて支持部材６を下降駆動し、第 １，第２コンベヤーベルト装置１０ａ，１０ｂを下降させる。第２コンベヤーベ ルト装置１０ｂは、第２空気圧シリンダ装置７１の帰り作動によつて第１コンベ ヤーベルト装置１０ａよりも相対的に上方に位置しているので、第１コンベヤー ベルト装置１０ａの第１コンベヤーベルト９ａがタオルシーツ地Ａの上面を押圧 する。

【００２５】 図８について説明する。 第３空気圧シリンダ装置８１の往き作動によつて第２取付台８を水平方向（矢 印Ｐ１方向）に突出移動させ、第１ピニオン８７ａを第１ギヤー６８の上方に位 置させると共に、第２コンベヤーベルト装置１０ｂの第２コンベヤーベルト９ｂ をタオルシーツ地Ａの端部Ａ１の直上付近に位置させる。

【００２６】 図９について説明する。 第２空気圧シリンダ装置７１の往き作動によつて第２取付台８と共に第１取付 台７を下降駆動し、第２コンベヤーベルト装置１０ｂを作業台２上に下降させる 。これにより、第２コンベヤーベルト９ｂがタオルシーツ地Ａの端部Ａ１付近の 上面を押圧する。同時に、ギヤーブラケット８６に支持される第１ピニオン８７ ａがベルトプーリ駆動軸６６と一体の第１ギヤー６８と係合し、噛み合い状態と なる。

【００２７】 次に、駆動モータ６３を駆動すれば、前述したように両ベルトプーリ駆動軸６ ６，８３が回転し、第１コンベヤーベルト９ａ及び第２コンベヤーベルト９ｂが 駆動を開始し、両コンベヤーベルト９ａ，９ｂの一端部に位置する作業台２上の タオルシーツ地Ａを矢印Ｙ方向に搬送し、第２コンベヤーベルト９ｂの中央部付 近に対向する三つ折り装置４の区域に供給する。両プーリ６７ａ，８５ａが同一 の周速度で回転するように構成し、かつ、所定間隔を有する第１コンベヤーベル ト９ａ及び第２コンベヤーベルト９ｂによつてタオルシーツ地Ａが搬送されるの で、タオルシーツ地Ａに歪みを生ずることは良好に防止される。

【００２８】 図１０について説明する。 タオルシーツ地Ａが三つ折り装置４の下方の所定位置にまで搬送されたなら、 駆動モータ６３を停止すると共に、第２空気圧シリンダ装置７１を帰り作動させ て第２コンベヤーベルト装置１０ｂを上昇復帰させる。これにより、第２取付台 ８の第１ピニオン８７ａはベルトプーリ駆動軸６６上の第１ギヤー６８との噛み 合いを解除されると共に、第２コンベヤーベルト９ｂがタオルシーツ地Ａの上面 から離れる。

【００２９】 図１１について説明する。 更に、第３空気圧シリンダ装置８１の帰り作動によつて第２取付台８を水平に 矢印Ｐ２方向に移動させ、タオルシーツ地Ａの端部Ａ１付近に充分な空間を確保 する。すなわち、第２コンベヤーベルト９ｂを三つ折り装置４の三つ折り定規４ ａが作動するのに邪魔にならない位置まで後退させる。 この状態から、三つ折り装置４の作動を開始し、三つ折り装置４をタオルシー ツ地Ａの端部Ａ１に接近させる。

【００３０】 図１２について説明する。 三つ折り装置４の三つ折り定規４ａが下降してタオルシーツ地Ａの端部Ａ１を 規制したなら、第１空気圧シリンダ装置６１を帰り作動させて第１コンベヤーベ ルト装置１０ａをもタオルシーツ地Ａから離れさせて、三つ折り作業が開始され る。このように、第１コンベヤーベルト装置１０ａによつてタオルシーツ地Ａを 押さえたままで、三つ折り定規４ａによつてタオルシーツ地Ａを押さえるので、 タオルシーツ地Ａは移動を生ずることなく、三つ折り定規４ａによつて所定位置 が押さえられる。また、三つ折り定規４ａによつて押さえられるタオルシーツ地 Ａの部分は、第２コンベヤーベルト９ｂによつて押さえられていた部分に近いの で、歪み等を生じていない部分を以後、三つ折りすることができる。 タオルシーツ地Ａの端部Ａ１の三つ折り作業工程については、従来公知の通常 のタオル地の三つ折り作業工程と同様でよく、例えば本出願人による特開平１− ２９９１６４号公報（タオルヘムの三つ折り装置）に詳述してあるので、その説 明を省略する。

【００３１】 図１３について説明する。 三つ折り装置４によるタオルシーツ地Ａの端部Ａ１の三つ折り作業が完了し、 三つ折り部Ｈが形成されたタオルシーツ地Ａを縫製装置５へ移送するため、周知 の移動押さえ１５が移動し、タオルシーツ地Ａの三つ折り部Ｈを押さえている。 その後、縫製装置５においてタオルシーツ地Ａの三つ折り部Ｈが縫製される。 このような工程が繰り返し行われ、手作業によつて供給したタオルシーツ地Ａ の端部Ａ１が、自動的に三つ折りされ、タオルシーツに縫製される。

【００３２】 ところで、上記の実施例にあつては、単一の駆動モータ６３によつて第１伝動 プーリ６７ａ及び第１ギヤー６８を回転駆動させるように構成したが、単一の駆 動モータを第２取付台８に取付けて、第１ピニオン８７ａ又は第２ピニオン８７ ｂを回転駆動させるように構成することも可能である。更に、２個の駆動モータ によつて、第１伝動プーリ６７ａ及び第２伝動プーリ８５ａを個別にかつ同期さ せて回転駆動させるように構成することも可能である。

【考案の効果】

【００３３】 以上の説明によつて理解されるように、本考案によれば、タオルシーツ地等の 幅広縫製物の供給装置の一方のコンベヤーベルト装置を供給完了後に退避させて 、広い空間を確保すると共に一方のコンベヤーベルト装置によつて押さえられて いた部分付近に三つ折り作業等の次作業を施すので、この次作業を正確かつ容易 に行うことができる。その結果、生地が軟らかく、腰が弱いために、端部の自動 加工が困難な幅広縫製物の供給及び縫製を能率良く行うことができ、縫製工場の 合理化に寄与することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の１実施例に係る幅広縫製物の供給装
置を示す斜視図。

【図２】 同じく第２取付台の一端部を示す図。

【図３】 同じく第２取付台の他端部を示す図。

【図４】 同じく自動縫製装置を示す正面図。

【図５】 同じく自動縫製装置を示す側面図。

【図６】 同じく作用説明図。

【図７】 同じく作用説明図。

【図８】 同じく作用説明図。

【図９】 同じく作用説明図。

【図１０】 同じく作用説明図。

【図１１】 同じく作用説明図。

【図１２】 同じく作用説明図。

【図１３】 同じく作用説明図。

【図１４】 同じくタオルシーツ地を示す斜視図。

【符号の説明】

１：機枠、１ａ：ガイドレール、２：作業台、３：幅広
縫製物の供給装置、４：三つ折り装置、５：縫製装置、
６：支持部材、７：第１取付台、８：第２取付台、９
ａ：第１コンベヤーベルト、９ｂ：第２コンベヤーベル
ト、１０ａ：第１コンベヤーベルト装置、１０ｂ：第２
コンベヤーベルト装置、６１：第１空気圧シリンダ装置
（第１昇降装置）、６２：第１直線ガイド、６３：駆動
モータ（回転駆動源）、６７ａ：第１伝動プーリ、６
８：第１ギヤー、６９：ガイドレール、７１：第２空気
圧シリンダ装置（第２昇降装置）、７２：第２直線ガイ
ド、７３：ガイドレール、８１：第３空気圧シリンダ装
置（水平駆動装置）、８２：ガイド、８４：第２ギヤ
ー、８５ａ：第２伝動プーリ、８５ｂ：第２従動プー
リ、８７ａ：第１ピニオン、８７ｂ：第２ピニオン、
Ａ：タオルシーツ地、Ａ１：端部、Ｈ：三つ折り部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動縫製装置の縫製物載置区域に配置さ
   れ、機枠に突設させた作業台上に載置する幅広縫製物を
   次の工程に供給する幅広縫製物の供給装置であつて、前
   記作業台の上方に位置させて機枠に設けた第１昇降装置
   と、該第１昇降装置によつて昇降駆動される支持部材に
   設けられ、回転駆動源によつて回転駆動される第１コン
   ベヤーベルト装置と、該支持部材に設ける第２昇降装置
   と、該第２昇降装置によつて昇降駆動される第１取付台
   と、該第１取付台に設けられ、第２取付台を第１コンベ
   ヤーベルト装置の延在方向と直交する水平方向に駆動す
   る水平駆動装置と、該第２取付台に支持され、第１コン
   ベヤーベルト装置に対して幅広縫製物の縫製されるべき
   端部側に並列配置されると共に、回転駆動源によつて回
   転駆動される第２コンベヤーベルト装置とを備えること
   を特徴とする幅広縫製物の供給装置。
2. 【請求項２】 第２コンベヤーベルト装置の第２伝動プ
   ーリに同軸に固定された第２ギヤーが、第２取付台に回
   転自在に支承したピニオン軸の一端部の第２ピニオンに
   常時噛合すると共に、第２コンベヤーベルト装置が水平
   駆動装置によつて水平駆動されて第１コンベヤーベルト
   装置から離れ、かつ、第２昇降装置によつて第１取付台
   を下降させた状態で、該ピニオン軸の他端部の第１ピニ
   オンが、第１コンベヤーベルト装置の第１伝動プーリに
   同軸に固定された第１ギヤーに噛合し、単一の回転駆動
   源によつて第１，第２コンベヤーベルト装置が共に回転
   駆動されることを特徴とする請求項１の幅広縫製物の供
   給装置。