JPH0593270A - 結晶性薄膜およびその製造方法 - Google Patents

結晶性薄膜およびその製造方法

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JPH0593270A
JPH0593270A JP4035166A JP3516692A JPH0593270A JP H0593270 A JPH0593270 A JP H0593270A JP 4035166 A JP4035166 A JP 4035166A JP 3516692 A JP3516692 A JP 3516692A JP H0593270 A JPH0593270 A JP H0593270A
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JP
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thin film
ion beam
nitrogen
target
sputtering
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JP4035166A
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Isumatsuto Uraa Shiyaa Seido
イスマツト ウラー シヤー セイド
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Mitsubishi Kasei Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/08Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
    • H01F10/10Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
    • H01F10/12Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気特性に優れた薄膜を提供する。 【構成】 Sm2-δ1 Fe17- δ2 X3-δ3 (Xは窒
素、炭素、水素を示し、δ1 、δ2 、δ3 は−1から+
1である。)で示される結晶性薄膜、およびSm2-δ1
Fe17- δ2 Xδ4 (δ4 は0から3である。)で示さ
れるターゲットにイオンビームを照射して、ターゲット
からのスパッタ原子を加熱基板上に到達させ、同時に、
窒素、炭素または水素からなる結晶格子間イオンビーム
を該加熱基板に、スパッタリングを起こさないパワーレ
ベルで照射して、該ターゲットおよび結晶格子間イオン
ビームの両者からの原子を含有する薄膜を基板上に形成
させる。 【効果】 磁気特性に優れ、磁気記録あるいは光磁気記
録用の媒体への応用が可能な薄膜が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜およびその製造方法
に関し、磁気特性を有する固体薄膜とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】イオンビームにて薄膜を形成する方法
は、固体薄膜を得るうえで良好な制御性と再現性に優れ
最も有効な方法である。種々のイオンビームスパッタ法
がIonBeam Assisted Field G
rowth,T.Itoh,Ed.,Elsevie
r,New York,pp.1−8(1989)に記
載されている。
【0003】Nagakubo,M.らのIEEE T
rans.Magn.,25(5)3892−3895
はセミハードな磁気特性を持つイオン窒化物薄膜を2つ
のイオンビームスパッタリングを用い、更にアニールす
ることにより得ている。NaoeらのJ.Appl.P
hys.,64(10)5449−51(1988)は
2つのイオンビームスパッタリングの際、窒素イオンを
周期的に照射することにより低窒素量の鉄薄膜を得るこ
とを開示している。
【0004】米国合衆国特許第4、484、995号は
高磁気異方性材料を熱的に制御したスパッタリングを教
示している。SmおよびFeの2つのターゲットで加熱
基板上に堆積してSm2 Fe2 薄膜を得ている。磁気デ
ータ記録用光磁気記録デバイスへの応用に有用な材料は
一般に高いキュリー温度、単位体積あたりの自発磁化モ
ーメントおよび容易な一軸異方性を有する。Y2 Fe1
7、 Sm2 Fe17、Nd2 Fe17のような鉄系の金属
間化合物がこのような用途に検討されてきたものの、そ
の極端に低いキュリー温度の故に実現されなかった。X
iang−ZhongらのJ.Mater.Sci.,
23(1),329−331(1988)は結晶格子間
(interstitial)に水素を導入してキュリ
ー温度(Tc)を上昇させてはいるものの、一軸異方性
は現実の応用に十分なほど強くはないことを記述してい
る。結晶格子間に炭素を導入することも同様である。
【0005】或る希土類金属の金属間化合物の格子に結
晶格子間窒素を導入すると、強い一軸異方性を維持しな
がらTcを上昇さすことが見出された。Coeyらの
J.Phys.condensed Matter,2
(30),6465(1990)では、SmおよびYF
e窒化物の粉末がその対応する金属間化合物である鉄化
合物の微粉を、熱ピエゾ分析計中でアンモニアあるいは
窒素存在下、450〜650℃で加熱して得ている。
【0006】しかし、多くの用途には粉末状は適切では
なく薄膜が好まれる。例えば、光磁気記録用の磁気ディ
スクでは、磁気物質は5ミクロン以下の薄膜の形態が望
まれる。薄膜の製造にとって、窒素あるいは水素、炭素
のような他の結晶格子間の不純物が存在することは好ま
しくないことはよく知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、結晶
格子間の窒素、水素あるいは炭素を有する金属間化合物
結晶性薄膜を得ることにあり、また、イオンビームスパ
ッタリング法によりかかる薄膜を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記組
成式(1)で示されることを特徴とする結晶性薄膜。
【化3】Sm2-δ1 Fe17- δ2 X3-δ3・・・(1) (式中、Xは窒素、炭素または水素を示し、δ1 、δ2
、δ3 は各々独立して−1から+1である。)および a)下記組成式(2)で示されるターゲットにイオンビ
ームを照射して、ターゲットからのスパッタ原子を加熱
基板上に到達させ、
【化4】Sm2-δ1 Fe17- δ2 Xδ4 ・・・(2) (式中、Xは窒素、炭素または水素を示し、δ1 、δ2
は各々独立して−1から+1であり、δ4 は0から3で
ある。) b)同時に、窒素、炭素または水素からなる結晶格子間
イオンビームを該加熱基板に、スパッタリングを起こさ
ないパワーレベルで照射して、該ターゲットおよび結晶
格子間イオンビームの両者からの原子を含有する薄膜を
基板上に形成させることを特徴とする結晶性薄膜の製造
方法に存する。
【0009】本発明の結晶性薄膜は、上記組成式
(1)、すなわち、Sm2-δ1 Fe17- δ2 X3-δ3 で
示される組成を有するが、δ1 、δ2 、δ3 は各々独立
して−1から+1の値を取り得る。このうち、δ1 およ
びδ2 は好ましくは約0であり、δ3 は、Sm2 Fe17
の基本構造に結晶格子間的に導入される窒素、炭素ある
いは水素の量に従って示される範囲で変動する。
【0010】薄膜の最低膜厚は通常約0.1ミクロンで
あるが、膜厚は約0.01ミクロンから約1ミクロンの
間で変動し得る。実用上最も好ましい膜厚は約0.05
〜約0.1ミクロンである。本薄膜は、面内方向の保磁
力が1.0KOe以上を有する。高いキュリー温度、例
えば200℃以上と強い一軸磁気異方性の最善の組合せ
は、式(1)のXがNのときである。最適の磁気特性の
為に好ましい組成はSm2 Fe17N3 である。
【0011】本発明は更には上述の薄膜の製造方法であ
る。本発明の結晶性薄膜は、不活性ガスイオンを照射し
てターゲットから原子が放出される、イオンビームスパ
ッタリングとして当技術分野で公知の技術を改良して適
用することにより製造される。イオンビームデポジショ
ンの一般的方法およびこれに有用な装置は知られてお
り、例えば、「Ion Beam Assisted
Film Groth」,T.Itoh,Ed.,El
sevier,New York,pp.1−8,19
89に記載されている。
【0012】本発明によれば、結晶性薄膜は、少なくと
も部分的な減圧下でイオンビームをSm2-δ1 Fe17-
δ2 Xδ4 (Xは窒素、炭素または水素を示し、δ1 、
δ2は各々独立して−1から+1であり、δ4 は約0か
ら3である)の組成のターゲットに照射して製造され
る。SmおよびFe原子は加熱された基板上にスパッタ
され、同時に加熱基板上に照射する結晶格子間イオンビ
ームにより、Sm2-δ1Fe17- δ2 X3-δ3 の薄膜が
基板上に形成される。
【0013】図1は、本発明を実施するためのイオンビ
ーム装置の概要を示す模式図である。図1に従って説明
すると、結晶性薄膜を製造する本発明の方法は、減圧下
イオンビーム1をイオンビーム源2からSm2-δ1 Fe
17- δ2 Xδ4 からなる好ましくはプレスされた粉末か
らなるターゲット3に照射することにより行われる。S
mイオン4およびFeイオン5はスパッタされ、Sm2-
δ1 Fe17- δ2 Xδ4 の基板6の表面上に放出され
る。基板6は、およそ550〜650℃の温度に予熱さ
れており、また同時に窒素、炭素または水素の結晶格子
間イオンビーム7が対応するイオンビーム源8から照射
される。かくしてSm2-δ1 Fe17- δ2X3-δ3 (X
はN,CまたはH)の組成の結晶性薄膜9が形成され
る。
【0014】ターゲットから金属イオンを放出さすイオ
ンビームは、好ましくは不活性ガスイオンビームであ
り、利便性と経済性の点からアルゴンが好ましい。ター
ゲットはSmおよびFe源を有することが必要であり、
任意成分としてN、CまたはHを要する。他の希土類元
素は本発明の薄膜組成の形成を阻害することがあるので
避けるのがよい。代表的なターゲットはSmおよびFe
混合粉末を、例えば600℃、例えば窒素雰囲気下で加
熱して、Sm2-δ1 Fe17- δ2 Xδ4 (ここで窒素存
在下ではXはN、δ4 は殆ど0)で表される粉末を簡便
に得ることができる。このようにSmとFe粉を予め反
応さすと、希望する薄膜とほぼ同じ量のSmおよびFe
原子を含むターゲットが得られる。
【0015】イオンビームは市販のカウフマン(Kau
fman)源で容易に得られる。イオンビームのパワー
レベルは約500から1000eVであり、イオンビー
ム電流は約15から25mAである。結晶格子間イオン
ビームも同様に得られ、パワーレベルは約50から35
0eVであり、イオンビーム電流は約5から10mAで
ある。結晶格子間イオンビームのパワーは、結晶格子間
イオンビーム自体がスパッタリングを起こさない、すな
わち基板表面からSmまたはFeの飛散がないようにパ
ワー調節される。従って、結晶格子間イオンビームのパ
ワーはスパッタリング用イオンビームのパワーより低い
レベルに維持される。
【0016】薄膜が堆積される基板としては、使用する
反応温度に耐え且つ堆積物と反応しない材料であればよ
い。代表的な基板としては、タンタル、マグネシウム酸
化物、水晶およびガラスが挙げられる。このうち好まし
くはタンタルである。本発明の方法は、減圧下、例えば
約1×10-6から1×10-7トールで行われ、イオンお
よびスパッタされた原子が移送される雰囲気が比較的純
粋に維持される。スパッタリング圧は代表的には10-3
トール、好ましくは10-4トールである。代表的な通常
のスパッタリングでは不活性ガスプラズマをターゲット
と基板の間に使用するのに対し、これでは本発明の組成
の有用な薄膜が得られない点で、本発明のプロセスは通
常のイオンビームスパッタリングとは異なる。本発明の
方法では不活性ガスプラズマは不要である。異なるパワ
ーの2つのビームは減圧下3cm未満の半径範囲に慎重
に照射され、そのうちの一本のビームがスパッタリング
に用いられる。後述の比較例は一本のイオンビームでス
パッタリングする方法であり、一本の不活性ガスイオン
ビームが基板上のターゲット粉末からSm、Feおよび
N原子をスパッタするために使用され、実質的に結晶格
子間原子の窒素のない薄膜を生成している。公知の方法
では窒素原子は、望ましい磁気特性を得るために必要な
ほどの深さまでSm/Fe基本の構造内を充分に深く侵
入することが出来ないと思われる。
【0017】本発明の方法では堆積はホットな状態、す
なわち予め加熱された、好ましくは約550℃〜約65
0℃、さらに好ましくは約580℃〜約610℃に加熱
された基板上に行われ。これにより堆積は、適切な結晶
格子間原子の含有量および結果として望ましい磁気特性
を保証するに充分な高い温度となる。しかしあまりに高
いと薄膜が分解してしまう。後述の比較例2は、550
℃未満で行った時の例を示すもので、窒素含有量および
磁気特性は何れも低いものである。550℃未満では、
Sm/Feと窒素間の完全な反応は生じない。充分な窒
素が導入されなければ薄膜の磁気特性は悪くなる。
【0018】本発明の薄膜は磁気記録および光磁気記録
用媒体等に有用である。また本発明の製造方法は望まし
い磁気特性を有する薄膜の製法として有用である。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の要旨を越えない限り本発明はこれら実
施例により何ら制限を受けるものではない。 一般手順 実施例および比較例において、薄膜は図1の模式図に示
された形式の2イオンビームスパッタリング装置を使用
して製造した。この装置はターボポンプ式真空チャンバ
ーを有し、基準圧10-7から10-8トールで操作した。
ターゲットは、SmおよびFe粉末を600℃の窒素雰
囲気で加熱してSm、Feおよび少量の吸着窒素を含有
するバルク粉末としたものをプレスしたものである。プ
レスして直径7.5cm、厚さ0.5cmのディスクと
した。ディスクは水冷器を取り付けた銅製バッキングプ
レート上に載置した。スパッタリングの間、プレス粉末
ターゲットは銅製バッキングプレートの水冷器により周
囲の温度に維持された。基板としては市販の1cm四方
のタンタル箔を用いた。基板を550〜650℃に加熱
した銅製加熱ブロックに取り付け、この温度にスパッタ
リングの間維持された。
【0020】ターゲットのスパッタリングは、3cm焦
点のアルゴンイオンビーム源(米国カモンウエルス サ
イエンティフィク社製)を使用して行った。アルゴンイ
オンビーム源はターゲットより15cmとした。100
0eVのイオンエネルギーでイオン電流は20mAを使
用した。ターゲットの励起部は約4cmであった。薄膜
への窒素の導入は、基板を市販の1cmイオンビーム源
(米国カモンウエルスサイエンティフィク社製)を基板
より15cm離し、発生した窒素イオンで基板を照射し
て行った。窒素イオンエネルギーは、イオン電流を5m
Aの一定にして、50から350eVに変動させた。薄
膜堆積速度は約15から25オングストローム/分
(0.0015〜0.0025μm/分)であった。薄
膜の厚さは1000〜2000オングストローム(0.
1〜0.2μm)であった。
【0021】薄膜の分析は、市販のX線回折装置(米国
ウォルザム社製リガクX線回折装置)でCukα線(波
長λ=1.54オングストローム)を使用して構造解析
を行った。薄膜の組成は、市販のX線X線光電子分光装
置(XPS、米国マウンテンビュー社製 サーフェスサ
イエンスインストラメントXPSシステム)でAlのk
α線(1465eV)を使用してサンプルに1ミリ径の
ビームを照射して分析を行った。放出されたコアレベル
光電子のエネルギーと強度を検知した。サンプルの各成
分から放出された放出光電子のエネルギー/強度は各サ
ンプルの成分の濃度に関連する。薄膜の磁気特性は市販
の振動サンプル磁力計を用いて測定した。
【0022】実施例1 上述の一般手順にある装置を、基準圧2X10-7トー
ル、チャンバー圧アルゴンのみ9X10-5トール、チャ
ンバー圧窒素のみ9X10-5トール、スパッタリング圧
2X10-4トールにセットした。タンタル箔の基板を5
90℃に加熱した。アルゴンイオンビーム源はイオンビ
ームエネルギー1000eV、イオンビーム電流20m
Aとした。窒素イオンビーム源はイオンビームエネルギ
ー100eV、イオンビーム電流5mAとした。スパッ
タリングは60分間行い、厚さ1550オングストロー
ム(0.155ミクロン)の薄膜が得られた。
【0023】得られた薄膜はXPSで分析した結果、全
Sm/Fe/Nに対し、Sm12.94原子%、Fe7
7.03原子%、N10.03原子%で、すなわちSm
2.87Fe17.0N2.22であった。保磁力は垂直方向で0.
248kOe、面内方向で1.02kOeであった。磁
化、σS は、垂直方向で16emu/g、面内方向で5
4emu/gであった。
【0024】比較例1 上述の一般手順にある装置を、基準圧1X10-6トー
ル、チャンバー圧アルゴンのみ9X10-5トール、チャ
ンバー圧窒素のみは窒素ビームを使用しなかったので0
トール、スパッタリング圧9X10-5トールにセットし
た。タンタル箔の基板を580℃に加熱した。アルゴン
イオンビーム源はイオンビームエネルギー1000e
V、イオンビーム電流20mAとした。窒素イオンビー
ム源は使用しなかった。スパッタリングは70分間行
い、厚さ1590オングストローム(0.159ミクロ
ン)の薄膜が得られた。
【0025】得られた薄膜はXPSで分析した結果、全
Sm/Fe/Nに対し、Sm25.6原子%、Fe7
4.4原子%、Nは0原子%で、すなわちSm5.8 Fe
17.0N0.0 であった。保磁力は垂直方向で0.298k
Oe、面内方向で0.073kOeであった。磁化、σ
S は、垂直方向で12emu/g、面内方向で20em
u/gであった。
【0026】本比較例1は、窒素がターゲットのプレス
粉に存在していても、本発明に従って窒素イオンビーム
を使用しなければ結晶格子間原子の窒素はスパッタされ
て薄膜に入ることはないことを示す。 比較例2 上述の一般手順にある装置を、基準圧2X10-7トー
ル、チャンバー圧アルゴンのみ9X10-5トール、チャ
ンバー圧窒素のみ9X10-5、スパッタリング圧2X1
-4トールにセットした。タンタル箔の基板を525℃
に加熱した。アルゴンイオンビーム源はイオンビームエ
ネルギー1000eV、イオンビーム電流20mAとし
た。窒素イオンビーム源はイオンビームエネルギー20
0eV、イオンビーム電流5mAで操作した。スパッタ
リングは60分間行い、厚さ1540オングストローム
(0.154ミクロン)の薄膜が得られた。
【0027】得られた薄膜はXPSで分析した結果、全
Sm/Fe/Nに対し、Sm9.61原子%、Fe8
3.8原子%、Nは6.59原子%で、すなわちSm1.
95Fe17.0N1.41で本願の組成範囲外であった。保磁力
は垂直方向で0.578kOe、面内方向で0.170
kOeであった。磁化、σS は、垂直方向で14emu
/g、面内方向で40emu/gであった。
【0028】本比較例2は、本発明のプロセスで用いら
れるより低い温度では結晶格子間原子の窒素は充分な量
がスパッタされて薄膜に入ることはなく、その薄膜の磁
気特性は低いことを示す。
【0029】
【発明の効果】本発明の薄膜は、磁気特性に優れ磁気記
録あるいは光磁気記録用の媒体への応用が可能である。
また本発明の製造方法によれば磁気特性に優れた薄膜が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜の製造方法を実施するために用い
られるイオンビーム装置の一例を示す摸式図である。
【符号の説明】
1 スパッタリング用イオンビーム 2 イオンビーム源 3 ターゲット 6 基板 7 結晶格子間イオンビーム 9 結晶薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 10/14 7371−5E 41/18 7371−5E // G11B 11/10 A 9075−5D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記組成式(1)で示されることを特徴
    とする結晶性薄膜。 【化1】Sm2-δ1 Fe17- δ2 X3-δ3・・・(1) (式中、Xは窒素、炭素または水素を示し、δ1 、δ2
    、δ3 は各々独立して−1から+1である。)
  2. 【請求項2】 a)下記組成式(2)で示されるターゲ
    ットにイオンビームを照射して、ターゲットからのスパ
    ッタ原子を加熱基板上に到達させ、 【化2】Sm2-δ1 Fe17- δ2 Xδ4 ・・・(2) (式中、Xは窒素、炭素または水素を示し、δ1 、δ2
    は各々独立して−1から+1であり、δ4 は0から3で
    ある。) b)同時に、窒素、炭素または水素からなる結晶格子間
    イオンビームを該加熱基板に、スパッタリングを起こさ
    ないパワーレベルで照射して、該ターゲットおよび結晶
    格子間イオンビームの両者からの原子を含有する薄膜を
    基板上に形成させることを特徴とする結晶性薄膜の製造
    方法。
JP4035166A 1991-02-22 1992-02-21 結晶性薄膜およびその製造方法 Pending JPH0593270A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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US65944591A 1991-02-22 1991-02-22
US07/659445 1991-02-22

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6242085B1 (en) 1997-09-17 2001-06-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetic recording medium and method for producing the same
JP2007238998A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Nippon Paint Co Ltd 新規な複合化成皮膜およびそれを用いた複層塗膜

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