JPH0592201A - 多ストランドミルにおける異鋼種・異サイズ同時圧延方法 - Google Patents

多ストランドミルにおける異鋼種・異サイズ同時圧延方法

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JPH0592201A
JPH0592201A JP3276365A JP27636591A JPH0592201A JP H0592201 A JPH0592201 A JP H0592201A JP 3276365 A JP3276365 A JP 3276365A JP 27636591 A JP27636591 A JP 27636591A JP H0592201 A JPH0592201 A JP H0592201A
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憲一 岡庭
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広見 三上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 多ストランドミルにおいて、ストランド毎に
異なる鋼種のビレットあるいは異なる成品サイズに圧延
されるビレットを同時に安定的にトラブルなく圧延を行
い、サイズ替による圧延停止あるいは圧延を行なうスト
ランドが限定されることによる生産能率低下を防止し得
る、線材の多ストランドミルにおける異鋼種・異サイズ
同時圧延方法を提供する。 【構成】 前段に多本通し圧延機、後段に1本通し圧延
機を多本ストランド分配置するストランドミルにおい
て、多本通し圧延中は同一孔型・同一寸法の圧延条件で
異鋼種の各ビレットの圧延を行い、1本通し圧延となる
圧延機以降で各ストランド別に異なる成品サイズに圧延
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前段に多本通し圧延機
列、後段に1本通し圧延機列を多本ストランド分配置す
る多ストランドミルにおいて、ストランド毎に異なる鋼
種のビレットあるいは異なる成品サイズに圧延を行なう
ビレットを同時に圧延する場合、トラブルなく安定した
圧延を行ない、その結果としてサイズ替による圧延停止
あるいは圧延を行なうストランドが限定されることによ
る生産能率低下を防止する異鋼種・異サイズ同時圧延方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭61−186102号には、棒鋼
圧延時の圧延速度と線材圧延時の圧延速度の差による同
一圧延ラインでの棒鋼圧延ライン及び線材圧延ラインへ
の供給速度の差を圧延途中に保持ストレージを設けるこ
とにより解消して、棒鋼用のビレットに線材用ビレット
を交えて加熱炉で加熱してから同一圧延ラインの棒鋼圧
延ライン及び線材圧延ラインで圧延を行なう圧延方法が
記載されている。
【0003】しかし、これは棒鋼用のビレットと線材用
のビレットを交互に加熱炉に装入する発想はあるが、本
願の課題である、ストランド毎に異なる鋼種のビレット
あるいは異なる成品サイズに圧延されるビレットを同時
に安定的にトラブルなく圧延を行ない、サイズ替による
圧延停止あるいは圧延を行なうストランドが限定される
ことによる生産能率低下を防止することを達成するもの
ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、前段に多本通し
圧延機列、後段に1本通し圧延機列を多本ストランド分
配置する多ストランドミルにおいて圧延を行なう場合に
は、いずれのストランドにおいても同一鋼種、同一成品
サイズに圧延するビレットの圧延を行なうのが一般的
で、加熱炉への装入も同一鋼種、同一成品サイズに圧延
するビレット毎にまとめて行なっていたが、近年、以下
の理由によりストランド毎に異なる鋼種のビレット、あ
るいは異なる成品サイズに圧延を行なうビレットを、同
時に安定的にトラブルなく圧延する技術を確立すること
が強く要望されている。
【0005】近年ユーザーへの納期対応が厳格化しさら
に小ロット化が進展してきているが、従来の圧延方法で
は圧延サイズ替の頻度が増して生産能率の低下を余儀な
くされている。
【0006】また線材の調整冷却設備としてはステルモ
ア冷却設備と呼ばれる調整冷却設備が一般的であるが、
近年需要家における工程省略のニーズから従来のステル
モア冷却設備に代わる新たな調整冷却設備が開発され、
実機設備として稼働している。
【0007】しかし、対象鋼種が限定されること、投資
額が高価なこと、あるいは他設備との取り合い上の点等
から全てのストランドに設置されずに一部のストランド
にのみ設置されており、このような各ストランドで異な
る調整冷却設備を有する線材の多ストランドミルにおい
ては、従来の方法では特定の調整冷却を行なう場合、圧
延が可能なストランドが限定されて生産能率の低下が余
儀なくされている。
【0008】一方、従来の方法においては、以下の点か
らストランド毎に異なる鋼種のビレット、あるいは異な
る成品サイズに圧延を行なうビレットを同時に圧延する
ことが困難であり、実施例がなかった。
【0009】先ずビレットの圧延特性は鋼種により異な
り、例えば変形抵抗の小さい鋼種は変形抵抗の大きい鋼
種に比べて幅広がりが小さく延伸が大きいため、異鋼種
を同時に圧延すると被圧延材の誘導不良等による圧延ト
ラブルが多発する。
【0010】また線材圧延はビレットを最終の成品サイ
ズに圧延するための孔型スケジュールを、成品サイズに
よりいくつかのそれぞれ孔型形状・孔型寸法が異なる圧
延系列に分けて行うのが一般的である。
【0011】つぎに異なる属性(鋼種、成品サイズ)の
ビレットを決められたストランドに確実に抽出するため
の加熱炉への装入及び加熱炉からの抽出方法が確立され
ていない。
【0012】従って、前記の問題点を解決することが、
ストランド毎に異なる鋼種のビレット、あるいは異なる
成品サイズに圧延を行なうビレットを、同時に安定的に
トラブルなく圧延を行なう圧延技術の確立に必須となっ
ている。
【0013】本発明は上記課題を解決し、ストランド毎
に異なる鋼種のビレットあるいは異なる成品サイズに圧
延されるビレットを同時に安定的にトラブルなく圧延を
行ない、サイズ替による圧延停止あるいは圧延を行なう
ストランドが限定されることによる生産能率低下を防止
し得る、線材の多ストランドミルにおける異鋼種・異サ
イズ同時圧延方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を要
旨とする。
【0015】その1は、前段に多本通し圧延機列、後段
に1本通し圧延機列を多本ストランド分配置する多スト
ランドミルにおいて、多本通し圧延機列では同一孔型形
状・同一孔型寸法の圧延条件で異鋼種の各ビレットの圧
延を行ない、1本通し圧延となる圧延機列以降で各スト
ランド別に異なる成品サイズに圧延を行なうことを特徴
とする異鋼種・異サイズ同時圧延方法である。
【0016】その2は、異なる属性(鋼種、成品サイ
ズ)のビレットを圧延を行なう順に従って交互にまたは
周期的に加熱炉に装入し、かつ圧延を行なう前記多本通
し圧延機列の各ストランドに順次加熱炉からの抽出を行
なう上記異鋼種・異サイズ同時圧延方法である。
【0017】その3は、多本通し圧延機列では同一孔型
形状・同一孔型寸法の圧延条件で異鋼種のビレットの多
本通し圧延を行ない、これに続く各1本通し圧延機列を
構成する中間圧延機群の圧延機間に無張力圧延を行なう
ルーパーを、仕上げ圧延機前後には圧延材全長に亘る寸
法測定を行う測寸機を配置して、異なる成品サイズに圧
延を行なう上記異鋼種・異サイズ同時圧延方法である。
【0018】その4は、多本通し圧延の圧延機列の捻転
が必要な圧延機出側には各ストランド毎に角度調整可能
な捻転ガイドを、多本通し圧延から1本通し圧延に移る
圧延機間にはループストレージ量の大きいルーパーを配
置して圧延を行なう上記異鋼種・異サイズ同時圧延方法
である。
【0019】
【作用】以下に説明するように、本発明によれば、線材
の多ストランドミルにおいて、ストランド毎に異なる鋼
種のビレットあるいは異なる成品サイズに圧延されるビ
レットの圧延を行なう場合に、トラブルなく安定的に圧
延を行ない、サイズ替による圧延停止あるいは圧延を行
なうストランドが限定されることによる生産能率低下を
防止するように作用する。
【0020】異鋼種・異サイズ同時圧延の具体的な手段
を以下に述べる。
【0021】先ず多本通し圧延を行なう前段の圧延機列
の孔型スケジュールを成品サイズの小さい孔型スケジュ
ールに集約して同一孔型形状・同一孔型寸法の圧延条件
で圧延を行なう。
【0022】前記の理由は、多本通し圧延を行なう前段
の圧延機列で、異なる成品サイズに圧延するビレットの
同時圧延を可能にするためで、孔型スケジュールを成品
サイズの大きい孔型スケジュールに集約すると、小さい
成品サイズでは1本通し圧延となる後段の各中間圧延機
群以降での圧延減面率が大きくなり、許容減面率を超え
てしまうためである。
【0023】また1本通し圧延となる後段の圧延機列の
各中間圧延機群の各圧延機間に無張力圧延を行うルーパ
ーを配置し、該圧延機列につづく仕上圧延機前後に測寸
機を配置してストランド別に異なる成品サイズに圧延す
る。
【0024】前記の理由は、多本通し圧延となる前段の
圧延機列の孔型スケジュールを小さい成品サイズの孔型
スケジュールに集約したため、それ以外の成品サイズに
おいて後段の圧延機列で目標の成品サイズに圧延を行な
うことがより難しくなったためで、ルーパーの配置によ
る無張力圧延の実施により中間圧延機後の圧鋼寸法を安
定させると共に、中間圧延機後の圧鋼寸法と仕上圧延機
後の圧鋼寸法には強い相関関係があることが知られてい
ることから、測寸機により圧延材全長に亘る測寸データ
を基に圧延調整を行って精度よく成品サイズへ圧延する
ことを可能にするものである。
【0025】つぎに多本通し圧延を行なう圧延機列の捻
転が必要な圧延機出側には各ストランド毎に角度調整可
能な捻転ガイドを、多本通し圧延から1本通し圧延に移
る圧延機間にはループストレージ量の大きいルーパーを
配置して圧延を行なう。
【0026】前記の理由は、鋼種による圧延特性の違い
を吸収して多本通し圧延の圧延機列での異鋼種の圧延を
安定して行なうためである。ここで鋼種による圧延特性
の違いとは次の様な点である。低C量の鋼種では変形
抵抗が小さいことから、捻転角度は小さくてすみ、また
幅広がりが小さく延伸が大きい。高C量の鋼種では変
形抵抗が大きいことから、捻転角度は大きくなり、また
幅広がりが大きく延伸が小さい。
【0027】従って、多本通し圧延の各圧延機で異鋼種
を同時に安定して圧延するためには捻転ガイドにおいて
ストランド毎に捻転角度調整が可能なこと及び多本通し
圧延の圧延機列の圧延機間で生じた張力変動を吸収する
ことが必要である。
【0028】そこで、捻転ガイドとしてはガイド幅がス
トランド間隔内でかつストランド毎に捻転角度調整が可
能であるコンパクトなガイドを採用し、多本通し圧延か
ら1本通し圧延に移る圧延機間には張力変動を吸収する
ループストレージ量の大きいルーパーを配置した。
【0029】また加熱炉へのビレットの装入及び抽出方
法としては、異なる属性(鋼種、成品サイズ)のビレッ
トを圧延を行なう順に従って交互または周期的に加熱炉
に装入し、かつ圧延を行なうストランドに順次加熱炉か
らの抽出を行なう。
【0030】ここで異なる属性(鋼種、成品サイズ)の
ビレットの組合せとしては、圧延する成品サイズの組合
せあるいは調整冷却設備の設置状況等により1対1、1
対2、1対4、1対6、1対1対1等いろいろな組合せ
を採用することが可能である。
【0031】1対2、1対4、1対6の組合せは、3ス
トランド圧延で1ストランドのみ他のストランドと異な
る属性(鋼種、成品サイズ)のビレットを圧延する場合
に、属性の異なるビレットを1本対2本の割合で、ある
いは1本対4本の割合で、あるいは1本対6本の割合で
交互にまたは周期的に加熱炉への装入及び加熱炉からの
抽出を行う場合に採用する組合せである。
【0032】次に図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】図1は、本発明が適用される線材の多スト
ランドミルのレイアウトを示す図である。
【0034】図1ではNo.1ストランド及びNo.2
ストランドに調整冷却設備としてステルモア冷却設備
6、No.3ストランドに新調整冷却設備7を有してい
る。粗および1中間圧延機列2は多本通し圧延、2中間
圧延機列3以降が1本通し圧延となっている。1は加熱
炉、4は仕上圧延機、5は巻取機そして8は集束設備で
ある。
【0035】図8は、従来の孔型スケジュールの一例を
示す。粗ロール圧延機の孔型のみが共用で、1中間圧延
機列2の孔型は2種類に分かれており、孔型スケジュー
ル上同時圧延が可能な成品サイズが限定されていた。
【0036】図2は、本発明における孔型スケジュール
の一例を示す。多本通し圧延となる粗および1中間圧延
機列2までの孔型を共用化し、孔型スケジュール上全て
の成品サイズに亘っての同時圧延を可能とした。
【0037】図3は、1本通し圧延の2中間圧延機列3
の圧延機9に配置した無張力圧延を行なうルーパーとし
て採用したサイドルーパー10の概要を示す。11は被
圧延材である。
【0038】図4および図10は、サイドルーパー10
による無張力圧延の効果を示す。図10は1本通し圧延
となる2中間圧延機列の圧延機9と圧延機9との間にに
サイドルーパー10を配置しない場合における、2中間
圧延機での被圧延材11の寸法(・:天地寸法;×:左
右寸法)との関係を示すグラフである。
【0039】図11は被圧延材11が上ロール14およ
び下ロール15により圧延されている場合の断面図であ
り、被圧延材11の天地寸法および左右寸法の測定位置
を示す説明図である。
【0040】図4はサイドルーパー10を配置した場合
における、図10と同様の関係を示すクラフである。
【0041】図10に示すように、サイドルーパー配置
前はスタンド間張力の影響で左右寸法が天地寸法に比べ
て3%程度細くなっているのに対して{(17.8mm
−17.3mm)÷17.3mm×100=2.9
%}、サイドルーパー配置後は図4に示すように左右寸
法は天地寸法とほぼ同寸法になっており、2中間圧延機
列出側での被圧延材寸法の改善が図られている。
【0042】図5(イ)、(ロ)、(ハ)は、本発明で
の低C材のSWRM10と高C材のSWRH72Aとの
同時圧延時の多本通し圧延を行なう圧延機列の圧延機出
側に配置された捻転ガイド12の捻転角度の違いを示
す。11は被圧延材である。図5(イ)、(ロ)に示す
SWRM10では捻転ガイドの捻転角度が22°、そし
て図5(ハ)に示すSWRH72Aでは捻転角度が28
°となっている。
【0043】ここで、捻転角度を同一とした場合には次
圧延機への誘導が不良となり、次圧延機の入口ガイドの
突っ掛けトラブルあるいは圧延ロールカリバーへの誘導
不良による品質異常を発生させる原因となる。従って、
ストランド毎に捻転角度の調整が必要であり、ガイド幅
がストランド間隔内でかつストランド毎に捻転角度調整
が可能である本発明のコンパクトなガイドの採用が必要
不可欠であることがわかる。
【0044】図6は、被圧延材11が多本通し圧延とな
る粗および1中間圧延機列2から1本通し圧延となる2
中間圧延機列3に移るスタンド間に配置したルーパー1
3を示す。従来のサイドルーパーに比べてループストレ
ージ量が大きいため、多本通し圧延機での張力変動を吸
収する。ここで、ループストレージ量の小さいルーパー
を採用した場合には、多本通し圧延機での張力変動を吸
収できず、ループ変動が大きくなってトラブル発生の原
因となる。
【0045】図9は、従来の加熱炉への装入及び加熱炉
からの抽出例を示す。ここで、ロットXがステルモア冷
却対象材のビレットの集合、ロットYが新調整冷却対象
材のビレットの集合である。ロットXのビレットの圧延
を行なう場合にはステルモア冷却設備が配置されている
No.1ストランドおよびNo.2ストランドにのみ抽
出されることになるため、新調整冷却設備が配置されて
いるNo.3ストランドは抽出待ちによる圧延停止とな
っていた。
【0046】また新調整冷却設備がNo.3ストランド
にしか配置されていないため、ロットYの圧延を行なう
場合にはNo.1ストランド及びNo.2ストランドが
抽出待ちによる圧延停止となっていた。
【0047】図7は、本発明での加熱炉への装入及び加
熱炉からの抽出例を示す。ステルモア冷却対象材のビレ
ットXと新調整冷却設備のビレットYとを1対2の割合
で加熱炉に周期的に装入することにより、ビレットXは
ステルモア冷却設備の配置されているNo.1ストラン
ドおよびNo.2ストランドへ、ビレットYは新調整冷
却設備の配置されているNo.3ストランドへ連続的に
抽出することが可能となり、どのストランドでも圧延停
止を発生させずに抽出を行うことができる。
【0048】この例は、新調整冷却処理を行うビレット
とステルモア冷却処理を行うビレットとをそれぞれ異な
るストランドで同一タイミングで圧延する場合の例であ
るが、各ストランドで異なる成品サイズに圧延されるビ
レットを圧延する場合にも、異なる成品サイズに圧延さ
れるビレット同士を適当な割合で組合わせて、交互にま
たは周期的に加熱炉に装入および加熱炉からの抽出を行
なうことにより、どのストランドにも圧延停止を発生さ
せずに圧延を実施することが可能となる。
【0049】
【実施例】先ず設備条件について説明する。
【0050】ウォーキングビーム式加熱炉、前段にN
o.1ストランド圧延、No.2ストランド圧延および
No.3ストランド圧延からなる3本通し圧延機列、そ
して後段に1ストランド圧延の1本通し圧延機列を3ス
トランド分配置する多ストランドミルを準備した。3本
通し圧延中は同一孔型形状・同一孔型寸法の圧延条件と
した。3本通し圧延機列は12機の圧延機群(No.1
〜No.12スタンド)から構成し、1本通し圧延機列
は14機の圧延機群(No.13〜No.26スタン
ド)から構成した。
【0051】3本通し圧延機列に続く各1本通し圧延機
列を構成する2中間圧延機列(No.13〜No.16
スタンド)の圧延機間にそれぞれ無張力圧延を行うサイ
ドルーパを、2中間圧延機列に続く仕上圧延機(No.
17〜No.26スタンド)前後には圧延材全長に亘る
寸法測定を行う測寸機を配置した。3本通し圧延の圧延
機列(粗および1中間圧延機列)の捻転が必要な圧延機
出側には各ストランド毎に角度調整可能な捻転ガイド
を、3本通し圧延から1本通し圧延に移る圧延機間には
ループストレージ量の大きいルーパーを配置した。
【0052】No.1ストランドおよびNo.2ストラ
ンドの各2中間圧延機列(No.13〜No.16スタ
ンド)の後には仕上圧延機、巻取機そしてステルモア冷
却設備を配置した。No.3ストランドの2中間圧延機
列(No.13〜No.16スタンド)の後には仕上圧
延機、巻取機そして新調整冷却設備を配置した。
【0053】次に操業条件について説明する。
【0054】No.1ストランドおよびNo.2ストラ
ンドで圧延を行なう低炭素鋼のビレット(断面寸法:1
22mmx122mm;長さ:18,000mm;単
重:約2t)2本と、No.3ストランド圧延部で圧延
を行なう特殊溶接用鋼のビレット(断面寸法:122m
mx122mm;長さ:18,000mm;単重:約2
t)1本を、交互に(周期的に)ウォーキングビーム式
加熱炉へ装入し、そして3本通し圧延の圧延列の所定の
各ストランドに抽出して同一孔型形状・同一孔型寸法で
圧延を行なった。
【0055】その後、1本通し圧延列で仕上圧延速度5
1m/sで仕上圧延を行ない、巻き取り、そして冷却し
て、低炭素鋼の線材成品(直径6.5mm;長さ約8,
000m)を1時間当たり60tと特殊溶接用鋼の線材
成品(直径5.5mm;長さ約11,000m)を1時
間当たり30t得た。
【0056】上記の如く本発明を実施した結果、従来、
新調整冷却処理を行なうビレットを圧延する場合には1
本通し圧延となっていたが、本発明により3本通し圧延
が可能となって、生産能率が従来の3倍に向上した。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、線材の多ストランドミ
ルにおいて、ストランド毎に異なる鋼種のビレットある
いは異なる成品サイズに圧延されるビレットの圧延を行
なう場合に、トラブルなく安定的に圧延を行い、サイズ
替による圧延停止あるいはストランドが限定されること
による生産能率低下を防止して圧延を行なうことが可能
となり、生産能力向上が図かられる。さらにはユーザー
への納期対応の厳格化、小ロット化への対応が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される多ストランドミルのレイア
ウトの一例を示す説明図である。
【図2】本発明における孔型スケジュールの一例を示す
説明図である。
【図3】1本通し圧延となる2中間圧延機列の圧延機間
に配置した無張力圧延を行なうルーパーの概要の一例を
示す斜視図である。
【図4】図4は、ルーパーによる無張力圧延の効果を示
す2中間圧延機列出側での被圧延材の寸法変化を示すグ
ラフである。
【図5】本発明での低C材と高C材との同時圧延時の捻
転ガイドでの捻転状況を示す。図5(イ)、(ロ)、
(ハ)は多本通し圧延機列の圧延機出側に配置されたそ
れぞれNo.1ストランド用、No.2ストランド用、
No.3ストランド用の捻転ガイドの概要の一例を示す
一部縦断面斜視図である。
【図6】本発明での多本通し圧延から1本通し圧延に移
る圧延機間に配置したルーパーの一例を示す概略斜視図
である。
【図7】本発明における加熱炉への装入及び加熱炉から
の抽出方法の一例を示す説明図である。
【図8】従来の孔型スケジュールの一例を示す説明図で
ある。
【図9】従来の加熱炉への装入及び加熱炉からの抽出方
法の一例を示す説明図である。
【図10】1本通し圧延となる2中間圧延機列の圧延機
間にルーパーを配置しない場合における、2中間圧延機
列出側での被圧延材の寸法の変化を示すグラフである。
【図11】被圧延材11が上ロール14および下ロール
15により圧延されている場合の断面図であり、被圧延
材11の天地寸法および左右寸法の測定位置を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 粗および1中間圧延機列 3 2中間圧延機列 4 仕上圧延機 5 巻取機 6 ステルモア冷却設備 7 新調整冷却設備 8 集束設備 9 2中間圧延機 10 サイドルーパー 11 被圧延材 12 捻転ガイド 13 ルーパー 14 上ロール 15 下ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千田 与一 岩手県釜石市鈴子町23−15 新日本製鐵株 式会社釜石製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前段に多本通し圧延機列、後段に1本通
    し圧延機列を多本ストランド分配置する多ストランドミ
    ルにおいて、多本通し圧延機列では同一孔型・同一寸法
    の圧延条件で異鋼種の各ビレットの圧延を行ない、1本
    通し圧延となる圧延機列以降で各ストランド別に異なる
    成品サイズに圧延することを特徴とする異鋼種・異サイ
    ズ同時圧延方法。
  2. 【請求項2】 異なる属性(鋼種、成品サイズ)の各ビ
    レットを圧延を行なう順に従って交互にまたは周期的に
    加熱炉に装入し、かつ圧延を行なう前記多本通し圧延機
    列の各ストランドに順次加熱炉からの抽出を行なう請求
    項1記載の異鋼種・異サイズ同時圧延方法。
  3. 【請求項3】 多本通し圧延機列では同一孔型形状・同
    一孔型寸法の圧延条件で異鋼種のビレットの多本通し圧
    延を行ない、これに続く各1本通し圧延機列を構成する
    中間圧延機群の圧延機間に無張力圧延を行なうルーパー
    を、仕上圧延機前後には圧延材全長に亘る寸法測定を行
    う測寸機を配置して、異なる成品サイズに圧延を行なう
    請求項1又は2記載の異鋼種・異サイズ同時圧延方法。
  4. 【請求項4】 多本通し圧延を行なう圧延機列の捻転が
    必要な圧延機出側には各ストランド毎に角度調整可能な
    捻転ガイドを、多本通し圧延から1本通し圧延に移る圧
    延機間にはループストレージ量の大きいルーパーを配置
    して圧延を行なう請求項1〜3項のいずれかに記載の異
    鋼種・異サイズ同時圧延方法。
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