JPH0588553U - 浮玉自動オフ式点滴輸液管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 点滴薬液瓶内の薬液が流出して空になった時
に、輸液管を自動的に封鎖し、血液が逆流しないように
して、血液の凝結で注射針がつまるのを避けるようにし
た浮玉自動オフ式点滴輸液管。 【構成】 輸液導管の上端に備えた蓄液槽２内に中空浮
玉を設置し、その中空浮玉により薬液が流出して空にな
った時に自動的に蓄液槽の下端の流出口２０１を封鎖す
るように構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は点滴薬液瓶内の薬液が流出して空になった時に自動的に蓄液槽を封鎖 する浮玉自動オフ式点滴輸液管に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

医療界で病患者の診察治療をする時に、その病状の必要により、病患者に静脈 点滴注射をすることが通常行われている。静脈点滴注射の目的は栄養液等の薬液 を病患者の生理に応じて供給するもので、病患者が早目に健康を回復するように 援助するものであり、その従来装置は図１に示すように上端に刺通針を有する蓄 液槽２を輸液導管２の上端に取付け、輸液導管２には押出し調整封鎖器５を設け ると共にその下端に注射針６を取付けてあり、蓄液槽２の刺通針を点滴薬液瓶１ に刺し通して使用するものである。更に従来装置には点滴が完了した時刻を知ら せるために点滴薬液瓶上に警告装置取付けたものがあり、それは光学等原理を利 用して薬液の流動を測定し、薬液が流出し空になった時に警報音を発生させて看 護者の注意をうながすようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

点滴注射は往々にして長い時間を浪費し、ひどい時は数時間以上もかかり、病 患者及び看護者は注射過程の検視をおろそかにし、一瓶の注射液が既に点滴し終 ったのに、病患者及び看護者はそれに気付かず、その点滴注射器の処理を忘れる 場合がある。特に夜中に点滴注射をする時には病患者及び看護者は容易に睡眠状 態に入り、点滴注射をしていることを忘れ、即時にその点滴注射器の処理がでな い場合がある。その場合に図１に示した従来装置のものでは点滴瓶内の薬液が流 出してしまい、輸液管内に液体が残っていない為に血液が逆流し、血液が凝結し て針がつまることになり、その後、続いて点滴しなければならない場合には点滴 管を取外して別のものに交換し、今一度血管に注射をして後続の点滴をしなけれ ばならないので、病患者及び看護婦にしてみれば非常に不便であった。又、警報 装置を取付けた従来装置は警報装置に費用がかかりコスト高となって、現状では 使用されていない状況である。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案による浮玉自動オフ式点滴輸液管は輸液導管の上端に備えた蓄液槽内に 浮玉を設置し、浮玉が薬液の降下に従ってその吸力により自動的に蓄液槽の下端 の流出口を封鎖し、輸液導管内に液体を残存させておくものである。

【０００５】

【作用】

本考案の浮玉自動オフ式点滴輸液管は点滴薬液が流出して空になった時に、自 動的に輸液管を封鎖し、輸液管内の薬液が流れはてて血液が逆流し、血液の凝結 で注射針がつまるのを防止するものである。

【０００６】

【実施例】

本考案の浮玉自動オフ式点滴輸液管の実施例を示した図２及び図３に関し、該 点滴輸液管は図１に示した従来装置と同様に点滴薬液瓶１と、上端に刺通針７を 有する蓄液槽２と、該液槽２に連結させた輸液導管４と、該輸液導管４に備えた 手押し調節封鎖器５と、輸液導管４の下端に取付けた注射針６とから構成され、 点滴薬液瓶１より供給された薬液は蓄液槽２の下端の流出口２０１を経て、輸液 導管４を通り、手押し調節封鎖器５の流量調整制御を経由し、而る後に注射針６ より人体の静脈に注入されるようになっている。本考案の点滴輸液管の特徴は輸 液導管４の上端に備えた蓄液槽２内にゴム材質の中空浮玉３を設置したもので、 その中空浮玉３は点滴薬液瓶１内に薬液が存在し、続けて蓄液槽２に薬液を供給 している時には液面に浮き、その薬液が流れはて、点滴薬液瓶１が空になると、 蓄液槽２内の中空浮玉３は薬液の流れの降下に従って薬液の吸力で自動的に流出 口２０１を封鎖し（図３で示す通り）、輸液導管４内に薬液を残して流れはてる のをとめ、血液の逆流を防止し、凝結による注射針６の阻害が生じないようにし てある。点滴薬液瓶１を交換する時、既に流出口２０１を封鎖している中空浮玉 ３は蓄液槽２に薬液が注入されると、その浮力の作用を浮けて、流出口２０１か ら上昇し、流出口２０１を開放して通路を形成するので、薬液は新たに流出口２ ０１から輸液導管４に注入する。従って浮玉３は連続輸液および自動封鎖の作用 を行なう。

【０００７】

【考案の効果】

本考案による浮玉自動オフ式点滴輸液管は点滴薬液瓶１内の薬液が流出して空 になった時に、自動的に輸液管を封鎖すると共に、血液の逆流を阻止すると共に 血液が凝結して注射針がつまるのを防止し、その構造が簡単で、低廉な費用で製 造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来技術の点滴輸液管の平面図。

【図２】点滴状態を示す本考案による点滴輸液管の一部
縦断平面図。

【図３】封鎖状態を示す本考案による点滴輸液管の一部
縦断平面図。

【符号の説明】

１ 点滴薬液瓶 ２ 蓄液槽 ２０１ 流出口 ３ 中空浮玉 ４ 輸液導管 ５ 手押し調節封鎖器 ６ 注射針 ７ 刺通針

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 輸液導管の上端に備えた蓄液槽内に薬液
   上に浮く中空浮玉を設置し、蓄液槽内の薬液の降下によ
   る吸力に従って自動的に蓄液槽の流出口を封鎖すること
   を特徴とする浮玉自動オフ式点滴輸液管。