JPH0586256A - 熱可塑性樹脂組成物およびその射出成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその射出成形体

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JPH0586256A
JPH0586256A JP25079191A JP25079191A JPH0586256A JP H0586256 A JPH0586256 A JP H0586256A JP 25079191 A JP25079191 A JP 25079191A JP 25079191 A JP25079191 A JP 25079191A JP H0586256 A JPH0586256 A JP H0586256A
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丈志 藤井
Masashi Yamamoto
正志 山本
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築 若槻
Takao Nomura
孝夫 野村
Takesumi Nishio
武純 西尾
Hisayuki Iwai
久幸 岩井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い低温衝撃強度、剛性度、ロックウエル硬度
を有し、かつ小さい線膨張係数を有する熱可塑性樹脂組
成物およびその射出成形体の提供。 【構成】結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマ
ー(A)61重量%、エチレン−ブテン−1共重合体ゴ
ム(B)14重量%、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム(C)14重量%、タルク(D)11重量%よりな
り、(A)のMFRが58、〔η〕T が1.4、EP含
量12重量%、P部のQ値が4、〔η〕P が0.9、E
P部の〔η〕EPが5.2、エチレン含量が32重量%、
(B)のQ値が2.2、ブテン−1含量が18重量%、
〔η〕が1.7、ムーニー粘度が66、(C)のQ値が
2.3、ポリプロピレン含量が27重量%、ムーニー粘
度が88、(D)の平均粒径が2.1μmで、かつMF
R18、曲げ弾性率が14500である熱可塑性樹脂組
成物およびその射出成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物性の点においては剛
性と低温耐衝撃性に優れ、さらに耐傷付き性に特長を有
し、射出成形加工性の点においては、成形サイクルが短
かく、さらにフローマークおよびメラメラの発生がなく
かつ面歪みがないなど面品質に特長を有する新規な熱可
塑性樹脂組成物に関する。さらに射出成形方法により成
形した寸法安定性の優れた射出成形体、特に自動車用バ
ンパーに関するものである。さらに詳しくは、特定の結
晶性ポリプロピレンを主体として、特定のエチレン−ブ
テン−1共重合体ゴム、特定のエチレン−プロピレン共
重合体ゴムおよびタルクよりなり、物性の点においては
剛性と低温耐衝撃性さらに耐傷付き性に優れ、また射出
成形加工性の点においては成形サイクルが短かく面品質
に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物、およびこれを射出
成形方法により成形した寸法安定性の優れた射出成形
体、特に自動車用バンパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、自動車のバンパーは、軽量化、安
全性等からみて従来の鉄製バンパーからポリウレタン製
バンパーや結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリ
マー製バンパーが使用されはじめた。しかしポリウレタ
ン製バンパーは、高価で比重が比較的高く、また結晶性
プロピレン−エチレンブロックコポリマー製バンパー
は、剛性度および熱変形温度等の熱的性質は優れている
が、低温における衝撃強度が低い。低温衝撃強度を改良
するために結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリ
マーにエチレン−プロピレン共重合体ゴムを配合するこ
とが、例えば特開昭53−22552号および同53−
40045号公報に提案されている。しかしエチレン−
プロピレン共重合体ゴムを配合するために剛性度および
熱変形温度等の熱的性質が劣り、これを解決するために
さらに炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、結晶性
ケイ酸カルシウムおよびタルク等の無機充填剤を加えて
配合することが例えば特開昭51−136735号、同
53−64256号、同53−64257号、同57−
55952号、同57−207630号、同58−17
139号、同58−111846号、同59−9815
7号、特公昭55−3374号公報等において提案され
ている。この中でバンパー用組成物は、特開昭57−5
5952号、同57−207630号、同58−111
846号および同59−98157号公報等に、また特
開昭51−136735号においてはタルク、同57−
207630号においてはタルク、マイカまたはケイ酸
カルシウムを配合することにより、さらに成形収縮率が
小さくでき、寸法安定性が改良される効果も記載されて
いる。
【0003】また特開昭58−17139号および同5
8−17140号公報においては、結晶性プロピレン−
エチレンブロックコポリマーに、エチレン−プロピレン
共重合体ゴムのかわりにエチレン−ブテン−1共重合体
ゴムを配合することが提案されている。特に特開昭58
−17140号においては、エチレン−ブテン−1共重
合体ゴムを用いることによりエチレン−プロピレン共重
合体ゴムに比べて衝撃白化面積を小さくして、耐傷付き
性を改良する効果が得られることが記載されている。結
晶性プロピレン−エチレンコポリマー/エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム/タルクの組成物(エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム系組成物と略称する。)は、耐傷付
き性に難点を有するものの安価であることおよび成形性
が良好であることなどの理由により、バンパー用として
幅広く用いられている。また最近リサイクルの問題とも
相俟って強化RIM−ウレタンを代替する動きがみられ
る。一方で、バンパーが自動車の意匠の一部としてボデ
ィとの一体感を出すことも要求され、バンパー用樹脂材
料に対しボディに用いられている鉄に近い寸法安定性が
求められている。エチレン−プロピレン共重合体ゴム系
樹脂組成物は通常射出成形加工方法によりバンパーに成
形される。その射出成形加工性に関して第1に、生産性
を上げるために、本組成物の成形サイクルが短縮される
こと、第2は本組成物が射出成形によりフローマークお
よびメラメラの発生がなくかつ面歪みのない、強化RI
M−ウレタンと同等な優れた面品質を有するバンパー成
形品を与えること等が要求されている。しかし、従来の
エチレン−プロピレン共重合体ゴム系組成物は耐傷付き
性において限界を有しているのが実情であり、また単純
にその流動性を上げると射出成形において面品質は改良
されるが、バンパーとして要求される低温衝撃強度が満
足されず、一方充填時間は短縮されるものの可塑化時間
が長くなるため成形サイクルタイムは、結果的に短縮さ
れないという問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み本発
明は、結晶性ポリプロピレンを主体として用い、物性の
点においてはバンパーとして要求される低温衝撃強度お
よび剛性度を満足し、かつ、従来用いられているエチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム組成物よりさらに高いレベ
ルのロックウェル硬度を有し、射出成形加工性の点にお
いては、成形サイクルが短かく、かつ面品質の良好であ
る熱可塑性樹脂組成物を得、さらにその組成物を用いて
小さい線膨張係数を有する射出成形体、特にバンパーを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 結晶性ポリプロピレン(A):50重量%以上、 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B):10〜20
重量%、 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C):10〜20
重量%、 タルク(D):8〜14重量%、 よりなり、結晶性ポリプロピレン(A)は下記の(i)
又は(ii)から選ばれる一種であり、かつ(A)、
(B)、(C)および(D)は下記の構造および物性を
有し、(A)の結晶性プロピレン−エチレンブロックコ
ポリマーの第2セグメント量を(A)’としたとき、
式、 (A)+(B)+(C)+(D)=100重量% (1) (B)+(C)+(D)≧30重量% (2) 0.3≦{〔(A)’+(B)+(C)〕/100}≦0.4 (3) 0.1≦{(A)’/〔(A)’+(B)+(C)〕} (4) 0.4≦{(B)/〔(B)+(C)〕}≦0.6 (5) を満足し、かつメルトフローレート(230℃、2.1
6kg荷重下)が15〜25(g/10分)であり、2
3℃における曲げ弾性率が10000(kg/cm2
以上であり、結晶性ポリプロピレン(A): (i)第1セグメントであるプロピレンホモポリマー部
分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)法によるQ値(=重量平均分子量の数平均分子量に
対する比)が5以下、135℃テトラリン溶液の固有粘
度が0.85〜0.95(dl/g)、第2セグメント
であるプロピレン−エチレンランダムコポリマー部分の
135℃テトラリン溶液の固有粘度が4.5〜5.5
(dl/g)、プロピレン/エチレンの割合が75/2
5〜60/40(重量%比)である結晶性プロピレン−
エチレンブロックコポリマー、 (ii)(i)の結晶性プロピレン−エチレンブロック
コポリマーとGPC法によるQ値が5以下、135℃テ
トラリン溶液の粘度が0.85〜0.95(dl/g)
である結晶性プロピレンホモポリマーの混合物、 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B):GPC法に
よるQ値が2.7以下、ブテン−1含量が15〜20重
量%、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.1〜2.1
(dl/g)、かつ100℃でのムーニー粘度ML1+4
100が7〜90、 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C):GPC法に
よるQ値が2.7以下、プロピレン含量が20〜30重
量%、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.8〜2.2
(dl/g)、かつ100℃でのムーニー粘度ML1+4
100が35〜100、 タルク(D):平均粒径が4μm以下。 であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物および該熱
可塑性樹脂組成物を射出成形方法により成形してなるこ
とを特徴とする射出成形体および該射出成形体がバンパ
ーに係るものである。
【0006】本発明において結晶性ポリプロピレンと
は、結晶性プロピレンホモポリマー、および第1工程で
重合された第1セグメントとして結晶性プロピレンホモ
ポリマー部分、またはエチレンおよび/もしくは少なく
とも1つの他のα−オレフィン(例えばブテン−1、ヘ
キセン−1など)が6モル%以下の結晶性プロピレン−
α−オレフィンランダムコポリマー部分を有し、第2工
程で重合された第2セグメントとしてエチレンおよび/
もしくは少なくとも1つの他のα−オレフィン(例えば
ブテン−1、ヘキセン−1など)が10モル%以上のプロ
ピレン−α−オレフィンランダムコポリマー部分を有す
る結晶性プロピレン−α−オレフィンブロックコポリマ
ーをいう。この中で特に結晶性ポリプロピレン(A)と
は第1工程で重合された第1セグメントとして結晶性プ
ロピレンホモポリマー部分、第2セグメントとしてプロ
ピレン−エチレンランダムコポリマー部分を有する結晶
性プロピレン−エチレンブロックコポリマーまたは結晶
性プロピレン−エチレンブロックコポリマーと結晶性プ
ロピレンホモポリマーの混合物を言う。
【0007】結晶性ポリプロピレンは、たとえば、通常
チーグラーナッタ型触媒と呼称される三塩化チタンおよ
びアルキルアルミニウム化合物との組合せ触媒の存在下
に反応させて得ることができる。重合は0℃〜300℃
までにわたって実施することができる。しかしプロピレ
ン等のα−オレフィンの高立体規則性重合においては、
100℃以上では高度に立体規則性を有する重合体が得
られないなどの理由によって通常0℃〜100℃の範囲
で行うのが好適である。重合圧力に関しては特に制限は
ないが、工業的かつ経済的であるという点で3〜100
気圧程度の圧力が望ましく、重合体の分子量を調節する
ために、水素等の連鎖移動剤を添加することも可能であ
る。重合法は連続式でもバッチ式いずれでも可能であ
り、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
の如き不活性炭化水素溶媒によるスラリー重合、生成す
る重合体が該不活性炭化水素溶媒に溶解している状態で
重合する溶媒重合、無溶媒による液化モノマー中での塊
状重合、ガス状モノマー中での気相重合等が適用され
る。
【0008】本発明で用いるポリプロピレンは、アイソ
特異性の(iospecific)チーグラー・ナッタ
触媒を使用して製造することができる。使用する触媒は
アイソ特異性(Isocpecificity)が高い
ものが好ましい。好適に使用できる触媒は、その遷移金
属触媒成分が層状の結晶構造を有する三塩化チタンまた
はマグネシウム化合物とチタン化合物との複合固体化合
物であり、その典型金属成分が有機アルミニウム化合物
である。触媒は第三成分として公知の電子供与性化合物
を含むことができる。三塩化チタンは四塩化チタンを種
々の還元剤によって還元することによって製造されたも
のを使用することができる。還元剤としてはアルミニウ
ム、チタン等の金属、水素、有機金属化合物などが知ら
れている。金属還元によって製造された三塩化チタンと
して代表的なものは、四塩化チタンを金属アルミニウム
によって還元し、その後ボールミル、振動ミルなどの装
置中で粉砕することによって活性化されたアルミニウム
の塩化物を含有する三塩化チタン組成物(TiCl3
A)である。アイソ特異性、重合活性、粒子性状等を向
上させる目的で、粉砕時にエーテル、ケトン、エステ
ル、塩化アルミニウム、四塩化チタンなどから選ばれた
化合物を共存させることもできる。
【0009】本発明の目的にとって更に好ましい三塩化
チタンは、四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還
元し、得られた三塩化チタン組成物を、エーテル化合物
およびハロゲン化合物と同時にあるいは逐次的に接触反
応させて得られた三塩化チタンである。エーテル化合物
は一般式R1 −O−R2 (R1 、R2 は炭素数1〜18
のアルキル基である)を持つもの特にジ−n−ブチルエ
−テル、ジ−t−アミルエーテルが好ましい。ハロゲン
化合物は特にヨウ素、ハロゲン化合物は特に三塩化ヨウ
素、ハロゲン化チタンは特に四塩化チタン、ハロゲン化
炭化水素は特に四塩化炭素、1,2−ジクロルエタンか
ら選ばれるのが好ましい。有機アルミニウム化合物は一
般式AlR3 n 3-n (R3 は炭素数1〜18の炭化水
素基、XはCl、Br、Iから選ばれるハロゲン、nは
3≧n>1を満足する数である)で表されるもの特にジ
エチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセ
スキクロライドが好ましい。これらの三塩化チタンの製
造方法については、特開昭47−34470号、同53
−33289号、同53−51285号、同54−11
986号、同58−142903号、同60−2840
5号、同60−228504号公報等に詳しく述べられ
ている。遷移金属化合物成分として層状の結晶構造を有
する三塩化チタンを使用する場合、典型金属化合物成分
として一般式AlR4 m 3-m(R4 は炭素数1〜18
の炭化水素基、XはCl、Br、Iから選ばれるハロゲ
ン、mは3≧m>0)で表される有機アルミニウム化合
物が好ましい。本発明の目的にとって特に好ましい有機
アルミニウム化合物は、R4 がエチルまたはイソブチル
基、mが2.5≧m≧1.5であるような化合物であ
る。具体的にはジエチルアルミニウムクロライド、ジエ
チルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムア
イオダイドおよびこれらとトリエチルアルミニウムまた
はエチルアルミニウムジクロライドとの混合物を例示す
ることができる。後述の第三成分を併用する場合には3
≧m≧2.5あるいは1.5≧m>0の有機アルミニウ
ム化合物も本発明の目的にとって好適に使用することが
できる。有機アルミニウム化合物と三塩化チタンの比率
は1:1〜1000:1の広範囲のモル比から選ぶこと
ができる。三塩化チタンと有機アルミニウムとからなる
触媒は公知の第三成分を含むことができる。第三成分と
してε−カプロラクタム、メタクリル酸メチル、安息香
酸エチル、トルイル酸メチルなどのエステル化合物、亜
リン酸トリフェニル、亜リン酸トリブチルなどの亜リン
酸エステル、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなど
のリン酸誘導体などを例示することができる。第三成分
の使用量は一般に有機アルミニウムに対し等モル以下で
ある。
【0010】触媒の遷移金属固体触媒成分としてマグネ
シウム化合物とチタン化合物との複合固体化合物を使用
する場合、典型金属触媒成分としては、有機アルミニウ
ム化合物特に一般式AlR5 p 3-p (R5 は炭素数1
〜18の炭化水素基、XはCl、Br、Iから選ばれた
ハロゲン、水素またはアルコシ基、pは3≧p>2)で
表される化合物が好ましい。具体的にはトリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムおよびこれらと
ジエチルアルミニウムクロライドまたはジイソブチルア
ルミニウムクロライドとの混合物を例示することができ
る。触媒は更に電子供与性化合物特に芳香族モノカルボ
ン酸エステルおよび/またはSi−OR6 結合を有する
ケイ素化合物を含むことが好ましい。Si−OR6 結合
(R6 は炭素数が1〜20の炭化水素基である)を有す
るケイ素化合物は、一般式R7 a Si(OR6
4-a (R6 およびR7 は炭素数が1〜20の炭化水素
基、aは0≦a≦3の数字を表す。)で表されるアルコ
キシシラン化合物が好適に使用される。具体例として
は、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、テトラ
ブトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジエチル
ジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシ
ラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、t−ブ
チルメチルジメトキシシラン、iso−ブチルメチルジ
メトキシシラン等をあげることができる。該電子供与性
化合物は有機アルミニウム化合物1モルに対し、1モル
以下、特に0.05〜1モルの範囲内で使用されること
が好ましい。
【0011】マグネシウム化合物とチタン化合物との複
合固体化合物としては、四塩化チタンを有機マグネシウ
ム化合物で還元して得たマグネシウムの塩化物を含有す
る三塩化チタン、あるいは固体のマグネシウム化合物を
液相のチタン化合物と接触反応させることによって製造
された、いわゆる「担持触媒」を使用する。固体のマグ
ネシウム化合物は電子供与性化合物特に芳香族モノカル
ボン酸エステル、芳香族ジカルボン酸ジエステル、エー
テル化合物、アルコール類および/またはフェノール類
を含有するものであることが好ましい。芳香族モノカル
ボン酸エステルはチタン化合物との接触反応の時に共存
させることもできる。上記マグネシウム化合物とチタン
化合物との複合固体化合物については多くの特許公報に
記載があるが、本発明の目的にとって好適な触媒につい
ては特開昭54−112988号、同54−11958
6号、同56−30407号、同57−59909号、
同57−59910号、同57−59911号、同57
−59912号、同57−59914号、同57−59
915号、同57−59916号、同54−11298
2号、同55−133408号、同58−27704
号、同61−218606号、特開平1−319508
号、特開平1−115909号公報等に詳しい記載があ
る。本発明の熱可塑性樹脂組成物が特に耐熱性、剛性、
傷付き性等が要求される用途に用いられる場合、結晶性
ポリプロピレンとしては結晶性プロピレンホモポリマー
または結晶性プロピレン−α−オレフィンブロックコポ
リマーの第1工程で重合された第1セグメントである結
晶性プロピレンホモポリマー部分の沸騰ヘプタン不溶部
のアイソタクチック・ペンタッド分率が0.970以上
でかつ沸騰ヘプタン可溶部の含有量が5.0重量%以下
であり、かつ20℃キシレン可溶部の含有量が2.0重
量%以下である高結晶性ポリプロピレンを用いることが
好ましい。
【0012】ここで言う沸騰ヘプタン不溶部のアイソタ
クチック・ペンタッド分率、沸騰ヘプタン可溶部の含有
量および20℃のキシレンに可溶な重合体の含有量は、
次のように決定される。結晶性ポリプロピレン5gを沸
騰キシレン500mlに完全に溶解させた後、20℃に
降温し4時間放置する。その後これを濾別し、20℃キ
シレン不溶部を分離する。濾液を濃縮、乾固してキシレ
ンを蒸発させ、さらに減圧下60℃で乾燥して、20℃
のキシレンに可溶な重合体を得る。この乾燥重量を仕込
みサンプル重量で除した値を百分率で表現したものが2
0℃キシレン可溶部の含有量である。20℃キシレン不
溶部は乾燥された後、沸騰n−ヘプタンで8時間ソック
スレー抽出される。この抽出残渣を沸騰ヘプタン不溶部
と称し、この乾燥重量を仕込みサンプル重量(5g)か
ら減じた値を仕込みサンプル重量で除した値を百分率で
表現したものが、沸騰ヘプタン可溶部の含有量である。
アイソタクチック・ペンタッド分率とは、A.Zamb
elliらによってMacromolecules,
,925(1973)に発表されている方法、すなわ
13C−NMRを使用して測定される結晶性ポリプロピ
レン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連
鎖、換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続して
メソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位
の分率である。ただし、NMR吸収ピークの帰属に関し
ては、その後発刊されたMacromolecule
s,,687(1975)に基づいて行うものであ
る。具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素領
域の全吸収ピーク中のmmmmピークの面積分率として
アイソタクチック・ペンタッド分率を測定する。この方
法により英国NATIONAL PHYSICAL L
ABORATORYのNPL標準物質CRMNo.M1
9−14 Polypropylene PP/MWD
/2のアイソタクチック・ペンタッド分率を測定したと
ころ、0.944であった。該高結晶性ポリプロピレン
は例えば特開昭60−28405号、同60−2285
04号、同61−218606号、同61−28791
7号、特開平1−319508号、特開平1−1159
09号公報等に例示の方法で製造することが可能であ
る。
【0013】耐衝撃性の要求される用途に用いられる場
合、結晶性ポリプロピレンは第1工程で重合された第1
セグメントである結晶性プロピレンホモポリマー部分も
しくは結晶性プロピレン−α−オレフィンランダムコポ
リマー部分と第2工程で重合された第2セグメントであ
るプロピレン−α−オレフィンランダムコポリマー部分
からなる結晶性プロピレン−α−オレフィンブロックコ
ポリマーを用いることが好ましい。該ブロックコポリマ
ーはスラリー重合法および気相重合法によって製造が可
能である。特に高い耐衝撃性が要求される用途に用いら
れる場合、第2セグメント量を多くすることが必要であ
り気相重合法によって好適に製造される。該気相重合法
による高耐衝撃性ポリプロピレンは、例えば特開昭61
−287917号公報に例示の方法で製造することが可
能である。該ブロックコポリマーにおいて第1セグメン
トは、結晶性プロピレンホモポリマー部分またはエチレ
ンおよび/もしくは少なくとも1つの他のα−オレフィ
ンが6モル%以下の結晶性プロピレン−α−オレフィン
ランダムコポリマー部分を有している。結晶性プロピレ
ンホモポリマー部分を有しているものが好ましい。第2
セグメントは、エチレンおよび/もしくは少なくとも1
つの他のα−オレフィンが10モル%以上のプロピレン
−α−オレフィンランダムコポリマー部分を有してい
る。エチレン含量が10モル%以上であるプロピレンと
エチレンおよび/もしくは炭素数4ないし6のα−オレ
フィンとのプロピレン−α−オレフィンランダムコポリ
マー部分を有するものが好ましい。エチレン含量が10
モル%以上であるプロピレン−エチレンランダムコポリ
マー部分を有しているものが特に好ましい。第1セグメ
ントとして結晶性ホモポリマー部分、第2セグメントと
してエチレン含量が10モル%以上であるプロピレン−
エチレンランダムコポリマー部分を有する組合せが特に
好適である。以下該共重合体を結晶性プロピレン−エチ
レンブロックコポリマーと略称する。第2セグメントは
全重合量に対して10〜70重量%である。
【0014】スラリー重合法では第2セグメント量は1
0〜30重量%、気相重合法では10〜70重量%の範
囲で好適に製造される。気相重合法において更に、第2
セグメント量の多い結晶性プロピレン−α−オレフィン
ブロックコポリマーは特開平1−98604号に例示の
方法で製造が可能であり、超高耐衝撃性の要求される用
途に好適に用いられる。第2セグメントの135℃テト
ラリン溶媒中での固有粘度は、製造時の生産性、重合体
のパウダー性状あるいは第1セグメントの固有粘度によ
って変える必要があるが、スラリー重合法では概ね3〜
15(dl/g)であり気相重合法では1〜5(dl/
g)である。プロピレン−エチレンランダムコポリマー
部分の全体のブロックコポリマーに対する重量比率X
は、結晶性プロピレンホモポリマー部分と全体のブロッ
クコポリマーの各々の結晶融解熱量を測定することによ
り次式から計算で求めることができる。 X=1−(ΔHf)T /(ΔHf)P (ΔHf)T :全体のブロックコポリマーの融解熱量
(cal/g) (ΔHf)P :結晶性プロピレンホモポリマー部分の融
解熱量(cal/g) プロピレン−エチレンランダムコポリマー部分のエチレ
ン含量は、赤外線吸収スペクトル法により全体のブロッ
クコポリマー中のエチレン含量を重量%で測定し次式か
ら計算で求めることができる。 (C' 2)EP=(C' 2)T /X (C' 2)T :全体のブロックコポリマーのエチレン含量
(重量%) (C' 2)EP:プロピレン−エチレンランダムコポリマー
部分のエチレン含量(重量%)
【0015】プロピレン−エチレンランダムコポリマー
部分の135℃テトラリン溶液中での固有粘度〔η〕EP
は、結晶性ホモポリマー部分と全体のブロックコポリマ
ーの各々の固有粘度を測定することにより次式から計算
で求めることができる。 〔η〕EP=〔η〕T /X−(1/X−1)〔η〕P 〔η〕P :結晶性プロピレンホモポリマー部分の固有粘
度(dl/g) 〔η〕T :全体のブロックコポリマーの固有粘度(dl
/g) 本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる結晶性プロピ
レン−エチレンブロックコポリマーは以下の通りであ
る。結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマーに
おいて、第1セグメントであるプロピレンホモポリマー
部分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)法による分子量分布を表わすQ値(=重量平均分子
量の数平均分子量の比)が5以下、好ましくは4.5以
下である。Q値が5をこえると射出成形が工時の成形サ
イクルと面品質の関係において好ましい結果が得られな
い。またプロピレンホモポリマー部分の135℃、テト
ラリン溶液の固有粘度は0.85〜0.95(dl/
g)である。0.95(dl/g)をこえると組成物の
メルトフローレートが低く、流動性が悪化し、充填時間
が長くなるため成形サイクルが長くなるとともに、良好
な面品質が得られない。また0.85(dl/g)未満
では物性の点において引張り伸び、低温衝撃強度が低
く、また射出成形性の点において良好な面品質が得られ
るものの可塑化時間が長くなるため成形サイクルが長く
なり好ましい結果が得られない。プロピレン−エチレン
ランダムコポリマー部分のエチレン含量(C' 2 )
EP(重量%)は好ましくは25〜40重量%、さらに好
ましくは30〜35重量%である。25重量%未満また
は40重量%をこえると、組成物の低温耐衝撃強度に関
して好ましい結果が得られない。またプロピレン−エチ
レンランダムコポリマー部分の固有粘度〔η〕EP(dl
/g)は好ましくは4.5〜5.5(dl/g)、さら
に好ましくは4.8〜5.3(dl/g)である。4.
5(dl/g)未満では射出成形加工時にフローマーク
が発生し、5.5(dl/g)をこえるとゲート付近に
メラメラが発生し、面品質の点において好ましい結果が
得られない。
【0016】本発明においてエチレン−ブテン−1共重
合体ゴム(B)は、エチレンとブテン−1を、通常の製
造触媒であるいわゆるチーグラーナッタ触媒を用いて重
合した共重合体ゴムであって、触媒として例えば、有機
アルミニウム化合物と炭化水素溶媒に可溶な3〜5価の
バナジウム化合物等が組み合わせて用いられる。上記の
アルミニウム化合物としては、アルキルアルミニウムセ
スキクロライド、トリアルキルアルミニウム、ジアルキ
ルアルミニウムモノクロライド、あるいはこれらの混合
物が用いられ、またバナジウム化合物としては、オキシ
三塩化バナジウム、四塩化バナジウムあるいはVO(O
8 q 3-q (0<q≦3、R8 は炭素数1〜10で
表される直鎖、分岐又は環状の炭化水素)で示されるバ
ナデート化合物等を用いることができる。エチレン−ブ
テン−1共重合体ゴムの数平均分子量は押出機中で混練
可能なものであることが好ましく、10,000〜10
0,000である。分子量が小さすぎると押出機に供給
する際の取扱が困難であり、また分子量が大きすぎると
流動性が小さくなり加工が困難である。分子量分布につ
いても特に限定されず、通常、製造、市販されているモ
ノモーダルタイプ、バイモーダルタイプ等種々の分子量
分布を有するいずれの共重合体ゴムも使用し得る。ま
た、エチレン−ブテン−1−非共役ジエン共重合体ゴム
も使用することができるが、原料ゴム中の非共役ジエン
含量を7重量%以下とする事が好ましい。非共役ジエン
含量が7重量%を超えると、混練の際ゲル化を起こす
為、好ましくない。エチレン−ブテン−1共重合体ゴム
中のブテン−1含量は15〜20重量%、好ましくは1
6〜19重量%、さらに好ましくは17〜18重量%で
ある。15重量%未満では、低温衝撃強度に関して好ま
しい結果が得られず、20重量%を超えるとロックウェ
ル硬度に関して好ましい結果が得られない。エチレン−
ブテン−1共重合体ゴムのGPC法によるQ値は2.7
以下、好ましくは2.5以下、70℃、キシレン溶液で
の固有粘度は1.1〜2.1(dl/g)かつ100℃
でムーニー粘度ML1+4 100が7〜90であり、好ま
しくは各々1.2〜2.0(dl/g)かつ10〜80
である。Q値が2.7をこえるとロックウェル硬度が低
くなり好ましくない。70℃キシレン溶液での固有粘度
が1.1(dl/g)未満でかつ100℃でのムーニー
粘度ML1+4 100が7未満ではロックウェル硬度およ
び低温衝撃強度に関して好ましい結果が得られず、また
各々2.0(dl/g)かつ90を超えると結晶性ポリ
プロピレン(A)との分散が悪く低温衝撃強度に関して
好ましい結果が得られない。
【0017】本発明においてエチレン−プロピレン共重
合体ゴム(C)は、エチレンとプロピレンを、通常の製
造触媒であるいわゆるチーグラーナッタ触媒を用いて重
合した共重合体ゴムであって、触媒として例えば、有機
アルミニウム化合物と炭化水素溶媒に可溶な3〜5価の
バナジウム化合物等が組み合わせて用いられる。上記の
アルミニウム化合物としては、アルキルアルミニウムセ
スキクロライド、トリアルキルアルミニウム、ジアルキ
ルアルミニウムモノクロライド、あるいはこれらの混合
物が用いられ、またバナジウム化合物としては、オキシ
三塩化バナジウム、四塩化バナジウムあるいはVO(O
8 q 3-q (0<q≦3、R8 は炭素数1〜10で
表される直鎖、分岐又は環状の炭化水素)で示されるバ
ナデート化合物等を用いることができる。エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴムの数平均分子量は押出機中で混練
可能なものであることが好ましく、10,000〜10
0,000である。分子量が小さすぎると押出機に供給
する際の取扱が困難であり、また分子量が大きすぎると
流動性が小さくなり加工が困難である。分子量分布につ
いても特に限定されず、通常、製造、市販されているモ
ノモーダルタイプ、バイモーダルタイプ等種々の分子量
分布を有するいずれの共重合体ゴムも使用し得る。ま
た、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム
も使用することができるが、原料ゴム中の非共役ジエン
含量を7重量%以下とする事が好ましい。非共役ジエン
含量が7重量%を超えると、混練の際ゲル化を起こす
為、好ましくない。エチレン−プロピレン共重合体ゴム
中のプロピレン含量は20〜30重量%、好ましくは2
2〜28重量%である。20重量%未満では低温衝撃強
度に関して好ましい結果が得られず30重量%をこえる
とロックウェル硬度に関して好ましい結果が得られな
い。エチレン−プロピレン共重合体ゴムのGPC法によ
るQ値は2.7以下、好ましくは2.5以下、70℃キ
シレン溶液での固有粘度は1.8〜2.2(dl/
g)、かつ100℃でのムーニー粘度ML1+4 100が
35〜100であり、好ましくは各々1.9〜2.1
(dl/g)、50〜90である。Q値が2.7をこえ
るとロックウェル硬度が低くなり好ましくない。70℃
キシレン溶液での固有粘度が1.8(dl/g)未満
で、かつ100℃でのムーニー粘度ML1+4 100が3
5未満ではロックウェル硬度および低温衝撃強度に関し
て好ましい結果が得られず、また各々2.2(dl/
g)100をこえると結晶性ポリプロピレン(A)との
分散が悪く低温衝撃強度に関して好ましい結果が得られ
ない。
【0018】本発明で使用されるタルク(D)の平均粒
子径は、4μm以下で、好ましくは3μm以下である。
4μmより大きいものは衝撃強度の低下が大きく、光沢
等の外観も悪くなる。タルクは無処理のまま使用しても
良いがポリプロピレン系樹脂との界面接着性を向上さ
せ、また分散性を向上させる目的で通常知られている各
種シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級
脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級
脂肪酸塩類あるいは他の界面活性剤で表面を処理したも
のを使用することができる。ここでタルクの平均粒子径
とは遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて水、アルコー
ル等の分散媒中に懸濁させて測定した篩下法の積分分布
曲線から求めた50%相当粒子径D50のことを意味す
る。
【0019】本発明の熱可塑性樹脂組成物を例えばバン
パーとして使用するためには、評価に際して物性に関し
ては、耐傷付き性はロックウェル硬度で、寸法安定性は
熱による線膨張係数で評価することができる。ロックウ
ェル硬度は大きい方が耐傷付き性が良く、線膨張係数は
小さい方が寸法安定性が良い。射出成形加工性に関して
は、成形サイクルタイムおよび面品質ともに実物大の大
型バンパーを成形して評価する必要がある。流動性はメ
ルトフローレートで評価することができるが、可塑化時
間、面歪みはモデルの簡易金型では評価できず大型バン
パーの成形を行い評価をしなければならない。具体的な
物性値として、剛性度は23℃の曲げ弾性率が1000
0(kg/cm2 )以上、低温における衝撃強度は−3
0℃でのアイゾット衝撃強度(ノッチ付)が5(kg・
cm/cm)以上で、かつ脆化温度が−30℃以下であ
ることが必要である。またロックウェル硬度が望ましく
は23℃で50以上、成形体の線膨張係数は−30〜8
0℃の実用温度領域で7×10-5(cm/cm・℃)以
下であることが必要である。このため本発明の熱可塑性
樹脂組成物の配合割合は結晶性ポリプロピレン(A)が
50重量%以上、好ましくは55重量%以上、エチレン
−ブテン−1共重合体ゴム(B)は10〜20重量%、
好ましくは12〜17重量%、エチレン−プロピレン共
重合体ゴム(C)は10〜20重量%、好ましくは12
〜17重量%、タルク(D)は8〜14重量%、好まし
くは9〜13重量%である。(A)の第2セグメント
量、(B)および(C)の合計量が30〜40重量%、
好ましくは32〜38重量%で、かつ(A)の第2セグ
メント量が該合計量に対し10重量%以上、好ましくは
15重量%以上である。(B)は(B)と(C)の合計
量に対し40〜60重量%、好ましくは45〜55重量
%である。さらに射出成形体の線膨張係数を小さくする
ために(B)、(C)および(D)の合計量は30重量
%以上、好ましくは32重量%以上、さらに好ましくは
35重量%以上とすることが必要である。射出成形にお
いて、成形サイクルの短縮と面品質の両者を満足するた
めに組成物のメルトフローレート(230℃、2.16
kg荷重下)を15〜25(g/10分)、好ましくは
17〜23(g/10分)にする必要がある。結晶性ポ
リプロピレン(A)が50重量%未満の場合には剛性
度、ロックウェル硬度が低い。エチレン−ブテン−1共
重合体ゴム(B)が10重量%未満の場合は低温衝撃強
度が低く、20重量%をこえると剛性度、ロックウェル
硬度が低い。併用するエチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム(C)についても同様である。(A)の第2セグメン
トは(A)の第1セグメントと(B)ないし(C)の分
散を改良して衝撃強度を改良するために用いられる。
(A)の第2セグメント量、(B)および(C)の合計
量が30重量%未満では低温衝撃強度が低く、40重量
%をこえると剛性度、ロックウェル硬度が低い。(A)
の第2セグメント量が、該合計量に対し10重量%未満
である場合、低温衝撃強度に関して好ましい結果が得ら
れない。タルク(D)は8重量%未満では剛性度が低
く、14重量%をこえると低温衝撃強度が低い。また
(B)は(C)と共に低温衝撃強度の改良の目的で用い
られているが、(B)が(B)と(C)の合計量に対し
40重量%未満ではロックウェル硬度が低く、60重量
%をこえると低温衝撃強度が低く好ましい結果が得られ
ない。さらに(B)、(C)および(D)の合計量が3
0重量%未満では線膨張係数が大きくなり実用的に問題
がある。組成物のメルトフローレートが15(g/10
分)未満では、流動性が悪く、面歪みが発生し面品質に
おいて好ましい結果が得られず、25(g/10分)を
こえると可塑化時間が長くなり成形サイクルが長くなり
好ましい結果が得られない。この様に本発明の目的とす
る熱可塑性樹脂組成物は、使用する各成分の構造を上記
の様に特定化し、各成分の配合割合と特定範囲に限定し
て初めて得ることができる。
【0020】本発明の組成物は、一軸押出機、二軸押出
機、バンバリーミキサー、熱ロールなどの混練機を用い
て製造することができる。各成分の混合は同時に行なっ
てもよく、また分割して行なってもよい。分割添加の方
法として、結晶性ポリプロピレンとタルクを混練した
後、エチレン−ブテン−1共重合体ゴムおよびエチレン
−プロピレン共重合体ゴム(以下あわせてゴムと略称す
る。)を添加する方法や、予め結晶性ポリプロピレンに
タルクを高濃度に混練してマスターバッチとし、それを
別途結晶性ポリプロピレンやゴム等で希釈しながら混練
する方法がある。さらに分割添加の第2の方法として、
結晶性ポリプロピレンとゴムを混練した後、タルクを添
加し混練する方法や、予め結晶性ポリプロピレンにゴム
を高濃度に混練してマスターバッチとし、それに結晶性
ポリプロピレン、タルクを添加し混練する方法がある。
分割添加の第3の方法として、予め結晶性ポリプロピレ
ンとタルク、結晶性ポリプロピレンとゴムをそれぞれ混
練しておき、最後にそれらを合わせて混練する方法であ
る。混練に必要な温度は160〜230℃であり、時間
は1〜20分である。さらに、これらの混練機において
これらの基本成分以外に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
滑剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和
剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤等の
添加剤を配合することができる。
【0021】これらの添加剤の中でも組成物として、屋
外における耐候性、耐熱性、耐酸化安定性を向上せしめ
るために、酸化防止剤や紫外線吸収剤を配合することが
好ましい。酸化防止剤として、2,6−ジ第三ブチルフ
ェノール、2,6−ジ第三ブチル−4−エチルフエノー
ル、2,6−ジ第三ブチル−α−ジメチルアミノ−バラ
−クレゾール、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ第三
ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチル−チオ−1,
3,5−トリアジン、2,6−ジ第三ブチル−4−メチ
ルフエノール、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−第三ブチルフェニル)ブタン、テトラキス−〔メ
チレン−3−(3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ジテウリル
チオジプロピオネート等、紫外線吸収剤として、2−ヒ
ドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、4−
ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチル−フェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、ビス−(2,
6−ジメチル−4−ピペリジル)セバケート等が挙げら
れる。本発明の熱可塑性樹脂組成物は剛性、ロックウェ
ル硬度および低温衝撃強度に優れており、押出成形、ブ
ロー成形、プレス成形または射出成形など各種の成形法
で成形体を得ることができる。この中で、成形体の線膨
張係数をより小さくするために射出成形方法が最も好ま
しい。成形サイクルタイムが短かく、かつ面品質に優れ
るなど射出成形加工性の面でも大きな特長を有してい
る。また、射出成形方法により成形した成形体は、面品
質に優れ線膨張係数が小さい。従って該組成物は、自動
車のバンパー用材料、とりわけ面品質と寸法安定性が厳
しく要求される大型バンパー用途に好適に用いられる。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、これ
らは単なる例示であり、本発明は要旨を逸脱しない限り
これら実施例に限定されるものではない。次に実施例に
おける物性値の測定法を以下に示す。 (1)メルトフローレート JIS K6758に規定された方法による。測定温度
は230℃であり荷重はことわりのない限り2.16k
gで測定する。 (2)引張試験 ASTM D638に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは3.
2mmであり引張伸びを評価する。測定温度はことわり
のない限り23℃である。 (3)曲げ試験 JIS K7203に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは6.
4mmであり、スパン長さ100mm、荷重速度2.0
mm/分の条件で曲げ弾性率および曲げ強度を評価す
る。測定温度はことわりのない限り23℃である。 (4)アイゾット衝撃強度 JIS K7110に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは6.
4mmであり、成形の後にノッチ加工されたノッチ付き
の衝撃強度を評価する。測定温度はことわりのない限り
23℃である。それ以外の温度の場合は所定温度の恒温
槽で2時間状態調整をした後に測定を行う。
【0023】(5)脆化温度 JIS K6758に規定された方法による。射出成形
により成形された25×150×2(mm)の平板から
所定の6.3×38×2(mm)の試験片を打抜ち抜
き、所定の方法で評価を行う。 (6)ロックウェル硬度 JIS K7207に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片は厚み3.0
mmのものを2枚重ねて用いた。鋼球はRを用い評価の
値はRスケールで表示する。 (7)加熱変形温度 JIS K7207に規定された方法による。ファイバ
ーストレスは4.6kg/cm2 で測定する。 (8)線膨張係数 測定装置としては、島津製作所社製 熱機械分析装置T
MA−40を用い次のように測定した。特にことわりの
ない限り射出成形により成形された100×400×3
(mm)の平板試験片を用いる。平板を120℃で30
分間アニールした後、中央部から12.7×12.7×
3(mm)の試験片を切り出し、23℃における寸法を
正確に測定する。装置に射出成形時のMDまたはTD方
向の寸法変化が測定できるようにセットする。5℃分の
昇温速度で−30〜80℃で昇温し、その間のMDまた
はTD方向の寸法変化を測定する。23℃における寸法
を基準に計算により、単位長さおよび単位温度あたりの
寸法変化を線膨張係数として求める。 (9)ムーニー粘度 JIS K6300に規定された方法により測定した。
測定温度は100℃である。 (10)エチレン含量、プロピレン含量、ブテン−1含
量 プレスシートを作製し測定した赤外吸収スペクトルに現
れるエチレン含量またはプロピレン含量についてはメチ
ル基(−CH3 )およびメチレン基(−CH2 −)の特
性吸収の吸光度を用いて、ブテン−1含量についてはエ
チル基の特性吸収の吸光度を用いて、検量線法により求
めた。
【0024】(11)固有粘度 ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2および
0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。固
有粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(198
2年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法
すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼ
ロに外挿する外挿法によって求めた。結晶性ポリプロピ
レンについては、溶媒としてテトラリンを溶媒として用
い、温度135℃で評価した。エチレン−ブテン−1共
重合体ゴムおよびエチレン−プロピレン共重合体ゴムに
ついては、溶媒としてキシレンを用い、温度70℃で評
価した。 (12)分子量分布 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より測定し、以下に示す条件で行った。 結晶性ポリプロピレン GPC:Waters社製 150C型 カラム:昭和電工社製 Shodex 80 MA 2
本 サンプル量:300μl(ポリマー濃度0.2wt%) 流 量:1ml/min 温 度:135℃ 溶 媒:o−ジクロルベンゼン 東洋曹達社製の標準ポリスチレンを用いて溶出体積と分
子量の検量線を作成した。検量線を用いて検体のポリス
チレン換算の重量平均分子量、数平均分子量を求め分子
量分布の尺度としてQ値=重量平均分子量/数平均分子
量を求めた。 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム GPC:Waters社製 150C型 カラム:昭和電工社製 Shodex 80 MA 1
本 サンプル量:300μl(ポリマー濃度0.2wt%) 流 量:1ml/min 温 度:145℃ 溶 媒:o−ジクロルベンゼン 東洋曹達社製の標準ポリスチレンを用いて溶出体積と分
子量の検量線を作成した。検量線を用いて検体のポリス
チレン換算の重量平均分子量、数平均分子量を求め分子
量分布の尺度としてQ値=重量平均分子量/数平均分子
量を求めた。 (13)タルク平均粒径(D50) 測定装置として島津製作所製 遠心沈降式粒度分布測定
装置SA−CP2−20型を用いタルクを水に懸濁さ
せ、さらにヘキサメタリン酸ナトリウムを少量加え均一
な懸濁液とし、セルに入れ液面高さ3cmとし、回転数
500rpmにて粒度分布曲線を測定した。篩下法プロ
ットで積分々布曲線を作成し、重量50%に相当する平
均粒径D50を求めた。
【0025】(14)射出成形加工性の評価 組成物を熱風乾燥器で120℃で2時間乾燥し、図1に
示す自動車用バンパーを次の成形条件下で射出成形評価
した。射出成形したバンパー寸法および重量は以下のと
おりである。 バンパー寸法 1)周長 2930mm 2)幅 l1 :510mm、 l2 :370mm 3)肉厚 4mm 4)ゲート幅 600mm バンパー重量 4900〜5000g 宇部興産社製 UBEMAX−UV 4000−830
I.M.M.型射出成形機を用いシリンダー設定温度2
00℃、金型設定温度30℃で次の標準的なサイクルで
成形を行った。ダイ下降−〔射出−スクリュー前進〕−
〔保圧−冷却−可塑化(計量)〕−ダイ上昇−〔押出−
取出し〕のサイクルである。これらの時間の合計を成形
サイクルタイムと称する。但し、括弧内は一部同時に進
行する工程である。バンパーの面品質の不良現象を図1
に示した。不良現象としては、2・・・メラメラ、3・
・・ゲート歪み、4・・・末端歪み、5・・・フローマ
ークがあげられる。メラメラはゲート付近の流れ方向に
発生する規則的な筋状の凸凹である。ゲート歪みおよび
末端歪みは各々ゲート付近と末端に発生するうねりであ
り、この両者を総称して面歪みと称する。フローマーク
は末端に流れ方向に直角に発生する規則的な帯状の凸凹
である。いずれも金型の面が忠実に転写されずにミクロ
ンオーダーの歪みがバンパー成形体の表面に発生する面
の不良現象である。面の不良現象のうち面歪みをなくす
ために主として保圧時間、冷却時間を長くするなどの方
法がとられる。可塑化時間は基本的には冷却時間の範囲
内にする必要がある。冷却時間が短かくなっても可塑化
時間が冷却時間の範囲内に収まらなければ、結果として
成形サイクルタイムは短縮されない。従って成形サイク
ルタイムは次の項目で評価される。 1)面歪みをなくすための保圧時間 2)面歪みをなくすための冷却時間 3)可塑化時間 一方面品質は次の項目で評価される。 1)面歪み 2)フローマーク 3)メラメラ (15)ペンジュラムテスト FMVSS 581に規定された方法による。上記の射
出成形により得られたバンパー成形体の衝撃試験を行な
った。測定温度は−30℃、実効衝撃質量は1000k
gで行なった。
【0026】(16)塗装初期密着性 上記射出成形により得られたバンパーの切り出し片を試
験片とし、この試験片を1,1,1−トリクロルエタン
蒸気(74℃)の中で30秒間、表面洗浄して常温乾燥
後、プライマーとして、日本ビーケミカル社製RB29
1Hを塗装し、100℃のオーブン中で20分間焼き付
けし、その後、ウレタン系塗料(日本ビーケミカル社
製、フレキセン#101)をスプレー塗装し、120℃
のオーブン中で40分間焼き付け仕上げを行う。この塗
装試験の塗膜にカミソリ刃にて2mm角のゴバン目10
0個(10縦×10横)を刻み、その上に24mm幅の
セロファンテープ(ニチバン株式会社製)を指で圧着し
た後、その端面をつかんで一気に引きはがした時に残存
したゴバン目の数を残率(%)として評価した。 (17)寸法安定性 上記の射出成形により得られたバンパーを120℃で1
時間アニールした後自動車の車体に取りつけ下記の条件
でヒートサイクルテストを行い、ヒートサイクルテスト
における80℃および−30℃におけるバンパーと車体
のずれの程度を目視で評価した。80℃で7.5時間保
持し、その後23℃で0.5時間保持し、さらに−30
℃で7.5時間保持する。これを1サイクルとして4サ
イクルこれを繰り返して行う。上記(2)、(3)、
(4)、(6)および(7)の物性評価用試験片は、特
にことわりのない限り次の射出成形条件下で作製した。
組成物を熱風乾燥器で120℃で2時間乾燥後、東芝機
械製IS150E−V型射出成形機を用い成形温度20
0℃、金型冷却温度50℃、射出時間15sec、冷却
時間30secで射出成形を行った。上記(5)の物性
評価用試験片は、特にことわりのない限り次の射出成形
条件下で作製した。組成物を熱風乾燥器で120℃で2
時間乾燥後、日精樹脂工業社製FS75(N)型射出成
形機を用い成形温度200℃、金型冷却温度50℃、射
出時間15sec、冷却時間30secで射出成形を行
った。上記(8)の物性評価用試験片は、特にことわり
のない限り次の射出成形条件下で作製した。組成物を熱
風乾燥器で120℃で2時間乾燥後、住友重機社製ネオ
マット515/150型射出成形機を用い成形温度20
0℃、金型冷却温度50℃、射出時間15sec、冷却
時間30secで射出成形を行った。以下の組成物は特
にことわりのない限り次のような条件で製造した。各成
分の所定量を計量し、ヘンシェルミキサーで均一に予備
混合した後、連続2軸混練機(日本製鋼所社製TEX
44 SS 30BW−2V型)にて押出量30kg/
時間、樹脂温度180℃、スクリュー回転数350回転
/分、ベント吸引下で行った。スクリューは三条タイプ
のローターとニーディングディスクを混練ゾーン2ケ
所、おのおの第1フィード口、第2フィード口の次のゾ
ーンに配置して構成した。以下の実施例、比較例におい
ては、参考例1〜4に記載した方法によって得た原料を
用いた。
【0027】参考例1:結晶性ポリプロピレン(A)の
製造 PP−1;結晶性ポリプロピレンを特開昭60−228
504号公報に記載のスラリー重合法で製造した。メル
トフローレート(以下MFRと略称する)が60(g/
10分)、135℃テトラリン溶媒中の固有粘度(以下
〔η〕T と略称する)が1.4(dl/g)、第1工程
で重合された第1セグメントであるプロピレンのホモポ
リマー部分(以下P部と略称する)の割合が88重量
%、第2工程で重合された第2セグメントであるエチレ
ンとプロピレンのランダムコポリマー部分(以下EP部
と略称する)の割合(以下EP含量と略称する)が12
重量%であり、P部の分子構造が分子量分布のQ値が
7、135℃テトラリン溶媒中の固有粘度(以下〔η〕
P と略称する)が0.9(dl/g)、20℃の冷キシ
レン可溶部の含有量(以下CXSと略称する)が2.4
重量%、沸騰ヘプタン可溶部の含有量(以下BHSと略
称する)が6.5重量%、沸騰ヘプタン不溶部のアイソ
タクチック・ペンタッド分率(以下IPFと略称する)
が0.972であり、EP部の分子構造が135℃、テ
トラリン溶媒中の固有粘度(以下〔η〕EPと略称する)
が5.2(dl/g)、EP部100重量%としたとき
のエチレン含量の割合(以下(C’2 EPと略称する)
が32重量%である結晶性プロピレン−エチレンブロッ
クコポリマー。 PP−2;結晶性ポリプロピレンを特開平1−3195
08号公報に記載のスラリー重合法で製造した。MFR
が58(g/10分)、〔η〕T が1.4(dl/
g)、EP含量が12重量%であり、P部のQ値が4、
〔η〕P が0.9、CXSが0.9重量%、BHSが
3.6重量%、IPFが0.972であり、EP部の
〔η〕EPが5.2(dl/g)、(C’2 EPが32重
量%である結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリ
マー。以下PP−2と同様な製造法で表1に示す分子構
造を有する、結晶性プロピレン−エチレンブロックコポ
リマー、PP−3〜PP−13を製造した。同様に表1
に示す分子構造を有する結晶性プロピレンホモポリマ
ー、PP−14を製造した。表1に結晶性ポリプロピレ
ンPP−1〜PP−14の内容をまとめて示す。
【0028】参考例2:エチレン−ブテン−1共重合体
ゴム(B)の製造 エチレン−ブテン−1共重合体ゴムを特公昭44−93
90号公報に記載の方法を参考にして均一溶液法で重合
した。 EBR−1;ブテン−1含量が25重量%、70℃キシ
レン溶液中の固有粘度が1.0(dl/g)、100℃
のムーニー粘度ML1+4 100が3、分子量分布Q値が
2.0であるエチレン−ブテン−1共重合体ゴム。同様
な方法で異なった分子構造を有するEBR−2からEB
R−9まで8種のエチレン−ブテン−1共重合体ゴムを
重合した。EBR−1を含めて9種のエチレン−ブテン
−1共重合体ゴムの内容をまとめて表2に示す。
【0029】参考例3:エチレン−プロピレン共重合体
ゴム(C)の製造 参考例2と同様な方法で重合した。 EPR−1;プロピレン含量が27重量%、70℃キシ
レン溶液中の固有粘度が1.5(dl/g)、100℃
のムーニー粘度ML1+4 100が23のエチレン−プロピ
レン共重合体ゴム。同様な方法で異なった分子構造を有
するEPR−2からEPR−10まで9種のエチレン−
プロピレン共重合体ゴムを重合した。EPR−1を含め
て10種のエチレン−プロピレン共重合体の内容をまと
めて表3に示す。
【0030】参考例4:タルク(D) タルクの原石を機械的に粉砕し、乾式で分級し次の平均
粒径のタルクを得た。 タルク−1; D50=2.1μm タルク−2; D50=5.0μm
【0031】実施例1〜3、比較例1〜9 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B)として、EB
R−4、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C)とし
てEPR−4を用い、タルク(D)としてタルク−1を
用い、結晶性ポリプロピレン(A)として表1に示す種
々の結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマーP
P−1〜PP−12を用いた。各々の成分の重量%での
配合割合を下記の様に一定とした。 結晶性ポリプロピレン(A):EBR−4:EPR−
4:タルク−1=61:14:14:11 結晶性ポリプロピレン(A)は、PP−1〜PP−12
まで、Q値、〔η〕P 、CXS、BHS、IPF、
〔η〕EP、(C’2 EPの構造の変わったものを使用し
た。これらの配合物を所定の条件で混練して組成物を作
り所定の条件で試験片を射出成形した。物性評価結果を
表4に示す。また、これらの組成物射出成形加工性を所
定の方法で評価した。評価結果を表5に示す。本発明の
実施例は比較例に比べ引張り伸び、低温アイゾット衝撃
強度、脆化温度などの物性および射出成形加工性の両面
において優れている。実施例1〜3は、結晶性ポリプロ
ピレン(A)のCXS、BHSおよびIPFのレベルの
異なったものを用いた組成物である。いずれの組成物の
物性、成形加工性も良好である。この中で比較するとC
XS、BHSの少ない程、IPFの高い程、曲げ弾性
率、熱変形温度、ロックウェル硬度が高い。
【0032】実施例4〜5、比較例10〜15 結晶性ポリプロピレン(A)としてPP−2、エチレン
−プロピレン共重合体ゴム(C)としてEPR−4を用
い、タルク(D)としてタルク−1を用い、エチレン−
ブテン−1共重合体ゴム(B)として表2に示す種々の
分子構造を有するものを用いた。各々の成分の重量%で
の配合割合を下記の様に一定とした。 PP−2:エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B):
EPR−4:タルク−1=61:14:14:11 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B)は実施例1で
用いたEBR−4を除きEBR−1〜EBR−9までブ
テン−1含量、固有粘度、ムーニー粘度、Q値の変わっ
たものを用いた。これらの配合物を所定の条件で混練し
て組成物を作り、所定の条件で試験片を射出成形した。
物性評価結果を表6に示す。本発明の実施例は比較例に
比べ脆化温度とロックウェル硬度のバランスが優れてい
る。
【0033】実施例6〜8、比較例16〜21 結晶性ポリプロピレン(A)としてPP−2、エチレン
−ブテン−1共重合体ゴム(B)としてEBR−4用
い、タルク(D)としてタルク−1を用い、エチレン−
プロピレン共重合体ゴム(C)として表3に示す種々の
分子構造を有するものを用いた。各々の成分の重量%で
の配合割合を下記の様に一定とした。 PP−2:EBR−4:エチレン−プロピレン共重合体
ゴム(C):タルク−1=61:14:14:11 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C)は実施例1で
用いたEPR−4を除きEPR−1〜EPR−10まで
ブテン−1含量、固有粘度、ムーニー粘度、Q値の変わ
ったものを用いた。これらの配合物を所定の条件で混練
して組成物を作り、所定の条件で試験片を射出成形し
た。物性評価結果を表7に示す。本発明の実施例は比較
例に比べ脆化温度とロックウェル硬度のバランスが優れ
ている。
【0034】比較例22 実施例1においてタルク−1の代わりにタルク−2を用
いる以外は実施例1と全く同様に組成物を作り、物性を
評価した。物性評価結果を表8に示す。タルクの平均粒
径の小さい実施例1に比べて低温衝撃強度、特に脆化温
度が著しく劣っている。
【0035】比較例23〜26 結晶性ポリプロピレン(A)としてPP−2およびPP
−14、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B)とし
てEBR−4、エチレン−プロピレン共重合体ゴム
(C)としてEPR−4、タルク(D)としてタルク−
1を用い、実施例1と比較して(A)の第2セグメント
量、(B)および(C)の合計量を変え、さらにはその
合計量に対し(A)の第2セグメント量の割合を変えて
表9に示す割合で配合した。これらの配合物を所定の条
件で混練して組成物を作り、所定の条件で射出成形し
た。物性評価結果を表9に示す。比較例23および24
は(A)の第2セグメント量、(B)および(C)の合
計量が40重量%をこえるため実施例1と比較して曲げ
弾性率およびロックウェル硬度が低い。比較例25はこ
の合計量が30重量%未満であるため実施例と比較して
アイゾット衝撃強度および脆化温度で表わされる低温衝
撃強度が劣る。比較例26は(A)は第2セグメント
量、(B)および(C)の合計量に対し(A)の第2セ
グメント量が10重量%未満であるため低温衝撃強度が
劣る。
【0036】比較例27〜28 実施例1において(B)と(C)の合計量を一定にし
て、(B)と(C)の合計量に対する(B)の割合を変
えて表10に示す割合で配合した。これらの配合物を所
定の条件で混練して組成物を作り、所定の条件で射出成
形した。物性評価結果を表10に示す。比較例27は
(B)の(B)と(C)の合計量に対する割合が40重
量%未満と低いため実施例1と比較してロックウェル硬
度が低い。比較例28は(B)の(B)と(C)の合計
量に対する割合が60重量%をこえるため、実施例1と
比較してアイゾット衝撃強度および脆化温度で表わされ
る低温衝撃強度が劣る。 実施例9、比較例29〜30 結晶性ポリプロピレン(A)としてPP−13、PP−
14、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B)として
EBR−4、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C)
としてEPR−4、タルク(D)としてタルク−1を用
いた。(A)の第2セグメント量、(B)および(C)
の合計量を実施例1と同じに固定し、(B)、(C)お
よび(D)の合計量を変えて表11に示す割合で配合し
た。これらの配合物を所定の条件で混練して組成物を作
り、所定の条件で射出成形した。物性評価結果を表12
に示す。実施例1を含めて、実施例9および比較例29
〜30の組成物の線膨張係数を評価した。射出成形によ
る試験片の線膨張係数の評価方法は前述の測定法の項目
に示した通りである。プレス成形法による試験片の線膨
張係数の評価方法を以下に示す。(株)神藤金属工業所
製 圧縮成形機(型式F−37)を用いて温度220
℃、予熱5分、加圧5分でプレス成形し、温度30℃の
冷却プレスで固化させ50×200×3(mm)の試験
片を得た。この試験片を120℃で30分間アニール
後、その中央部から12.7×12.7×3(mm)の
試験片を切り出し射出成形による試験片と同様に線膨張
係数を測定した。表12に実施例1も含めて、射出成形
とプレス成形の試験片を比較して、線膨張係数を示す。
本発明の実施例は物性が良好でかつ射出成形による試験
片の線膨張係数が低く寸法安定性も良好である。比較例
は物性は良好であるが、(B)、(C)および(D)の
合計量が30重量%未満のため射出成形による試験片の
線膨張係数が大きく寸法安定性が劣る。表12に示すよ
うに組成物は射出成形法で成形した場合に初めて線膨張
係数が小さくなる。
【0037】実施例10〜11、比較例31〜41 実施例1、9および比較例1、10、11、15、1
6、17、21、27、28、29、30の組成物から
所定の条件で射出成形法により自動車用バンパーを成形
した。バンパーのペンジュラムテスト、塗装初期密着
性、寸法安定性および耐傷付き性を評価した。また、耐
傷付き性は塗装作業時のハンドリングにおける成形体の
損傷の程度を目視で定性的に評価した。これらの評価結
果を表13に示す。バンパーを用いた実用評価におい
て、実施例10〜11は全ての項目において良好な結果
が得られたのに対し、比較例31〜41は各々いくつか
の項目において不良な点がみられた。
【0038】
【発明の効果】本発明による熱可塑性樹脂組成物は、単
に低温衝撃強度および剛性が優れているだけでなく、射
出成形加工性が良好で、大型射出成形体に必須な寸法安
定性が良好で、かつ成形品をとり扱うときとかく問題と
される耐傷付き性が良好であるという点において大きな
効果を有する。そして、本発明により提供される新規な
熱可塑性樹脂組成物は通常の加工法、たとえば射出成
形、押出成形、プレス成形法によって容易に成形体、フ
ィルム、シートなどに加工できる。中でも射出成形方法
は、該熱可塑性樹脂組成物に良好な寸法安定性を付与す
るという意味で最も好ましい成形方法である。特に最近
大型化し、車体との取付け精度、寸法安定性の要求の厳
しくなった大型高剛性バンパーの用途に好適に用いられ
る。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
【表10】
【0049】
【表11】
【0050】
【表12】
【0051】
【表13】
【図面の簡単な説明】
【図1】射出成形したバンパーの一部の斜視図である。
【符号の説明】 1・・・ゲート部分、2・・・メラメラ、3・・・ゲー
ト歪み、4・・・末端歪み、5・・・フローマーク、l
1 ・・・バンパー幅、l2 ・・・バンパー幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 正志 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 若槻 築 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 野村 孝夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 西尾 武純 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岩井 久幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレン(A):50重量%
    以上、 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B):10〜20
    重量%、 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C):10〜20
    重量%、 タルク(D):8〜14重量%、 よりなり、結晶性ポリプロピレン(A)は下記の(i)
    又は(ii)から選ばれる一種であり、かつ(A)、
    (B)、(C)および(D)は下記の構造および物性を
    有し、(A)の結晶性プロピレン−エチレンブロックコ
    ポリマーの第2セグメント量を(A)’としたとき、
    式、 (A)+(B)+(C)+(D)=100重量% (1) (B)+(C)+(D)≧30重量% (2) 0.3≦{〔(A)’+(B)+(C)〕/100}≦0.4 (3) 0.1≦{(A)’/〔(A)’+(B)+(C)〕} (4) 0.4≦{(B)/〔(B)+(C)〕}≦0.6 (5) を満足し、かつメルトフローレート(230℃、2.1
    6kg荷重下)が15〜25(g/10分)であり、2
    3℃における曲げ弾性率が10000(kg/cm2
    以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。但
    し、結晶性ポリプロピレン(A): (i)第1セグメントであるプロピレンホモポリマー部
    分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ー)法によるQ値(=重量平均分子量の数平均分子量に
    対する比)が5以下、135℃テトラリン溶液の固有粘
    度が0.85〜0.95(dl/g)、第2セグメント
    であるプロピレン−エチレンランダムコポリマー部分の
    135℃テトラリン溶液の固有粘度が4.5〜5.5
    (dl/g)、プロピレン/エチレンの割合が75/2
    5〜60/40(重量%比)である結晶性プロピレン−
    エチレンブロックコポリマー、 (ii)(i)の結晶性プロピレン−エチレンブロック
    コポリマーとGPC法によるQ値が5以下、135℃テ
    トラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.95(dl/
    g)である結晶性プロピレンホモポリマーの混合物、 エチレン−ブテン−1共重合体ゴム(B):GPC法に
    よるQ値が2.7以下、ブテン−1含量が15〜20重
    量%、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.1〜2.1
    (dl/g)、かつ100℃でのムーニー粘度ML1+4
    100が7〜90、 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(C):GPC法に
    よるQ値が2.7以下、プロピレン含量が20〜30重
    量%、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.8〜2.2
    (dl/g)、かつ100℃でのムーニー粘度ML1+4
    100が35〜100、 タルク(D):平均粒径が4μm以下。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物を射出
    成形方法により成形してなることを特徴とする射出成形
    体。
  3. 【請求項3】射出成形体がバンパーである請求項2記載
    の射出成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5723527A (en) * 1995-04-27 1998-03-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Thermoplastic resin composition and injection molded article thereof
US5914363A (en) * 1995-04-27 1999-06-22 Sumitomo Chemical Company, Limited Crystalline ethylene-propylene copolymer with ethylene copolymer(s) and/or alkenyl aromatic-grafted rubber
US6204336B1 (en) 1996-04-08 2001-03-20 Sumitomo Chemical Company High-rigidity ethylene/propylene block copolymer and process for the production thereof

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